JP2003116964A - アンプル - Google Patents

アンプル

Info

Publication number
JP2003116964A
JP2003116964A JP2001318548A JP2001318548A JP2003116964A JP 2003116964 A JP2003116964 A JP 2003116964A JP 2001318548 A JP2001318548 A JP 2001318548A JP 2001318548 A JP2001318548 A JP 2001318548A JP 2003116964 A JP2003116964 A JP 2003116964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ampoule
syringe
inner layer
outer layer
layer film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001318548A
Other languages
English (en)
Inventor
Yorihisa Uetake
順久 上竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON TENGANYAKU KENKYUSHO KK
Nitten Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
NIPPON TENGANYAKU KENKYUSHO KK
Nitten Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON TENGANYAKU KENKYUSHO KK, Nitten Pharmaceutical Co Ltd filed Critical NIPPON TENGANYAKU KENKYUSHO KK
Priority to JP2001318548A priority Critical patent/JP2003116964A/ja
Publication of JP2003116964A publication Critical patent/JP2003116964A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アンプル本体の変形を防止しつつ、アンプル本
体内に負圧を生じさせずに、容易に注射器に薬液を抜き
取ることができるアンプルを提供する。 【解決手段】このアンプルは、注射器用の薬液を封入す
る合成樹脂製のアンプルである。アンプルは、外層部2
の内面に外層部2から剥離可能な内層膜3を積層形成し
てなる容器状のアンプル本体1と、アンプル本体1の口
部4を封止して取着された栓部7と、から構成される。
外層部2には内層膜3と外層部2との間に外気を導入す
るための通気孔5が穿設され、栓部7には注射器の注射
筒の先端を接続するための接続部8が封止構造を有して
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注射器用の薬液を
封入するアンプルに関し、特にアンプル本体内の構造を
積層剥離構造としたアンプルに関する。
【0002】
【従来の技術】注射器用の薬液を封入するアンプルに
は、従来一般にガラス製アンプルが使用されていたが、
ガラス製アンプルは、使用時にその頭部をカットする
際、その部分が破損しやすいため、取り扱いに注意を必
要とし、また、頭部のカット時に飛散したガラス片がア
ンプル内に混入しやすいという問題があった。さらに、
アンプルから薬液を注射器に引き抜く際、注射器に装着
した注射針をアンプル内に差し込み、注射針を通して薬
液を抜き取るように使用されるため、使用者には針刺し
事故が生じやすいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、近年、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、酢酸ビニル、ポリプロピレン
などの合成樹脂製のアンプルが開発され、各種の注射液
のアンプルとして広く使用されるに至っている(例えば
特開平11−192285号公報等参照)。この合成樹
脂製のアンプルの中には、アンプルの頭部にねじ切り可
能なネッキング部が設けられ、針を外した注射筒の先端
部をネッキング部内に差し込んで、注射筒内に薬液を抜
き取るように使用され、抜き取り時の針刺し事故を防止
している。
【0004】しかしながら、この合成樹脂製アンプル
は。容易に変形や破損をしないようにある程度の強度を
持って成形されているため、アンプルのネッキング部に
注射筒の先端部を差し込み、注射筒のピストンを引いて
内部の薬液を抜き取る際、アンプル内に大きな負圧が発
生する。このため、注射筒に薬液を引き抜いたとき、ピ
ストンが引き戻される状態となり、必要な量の薬液を注
射筒内に入れることができない場合があり、また、アン
プル内に負圧が生じた状態で、注射筒からアンプルを外
すと、その衝撃で注射器から薬液が流出しやすく、注射
器の引き抜き操作が難しいという問題があった。
【0005】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、アンプル本体の変形を防止しつつ、アンプル本体内
に負圧を生じさせずに、容易に注射器に薬液を抜き取る
ことができるアンプルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るアンプルは、注射器用の薬液を封入す
るアンプルであって、外層部の内面に外層部から剥離可
能な内層膜を積層形成してなる容器状のアンプル本体
と、アンプル本体の口部を封止して取着された栓部と、
を備え、外層部には内層膜と外層部との間に外気を導入
するための通気孔が穿設され、栓部には注射器の注射筒
の先端を接続するための接続部が封止構造を有して形成
されたことを特徴とする。
【0007】ここで、アンプル本体の内層膜の口部近傍
の厚さは、内層膜の胴部の厚さより厚く形成するとよ
い。また、通気孔は外層部の口部近傍に形成し、内層膜
の密着により通気孔を閉塞し、内層膜の収縮により密着
を解除して通気孔を開く構造とすることができる。
【0008】さらに、栓部は、アンプル本体内に薬液を
入れた状態で、アンプル本体の内層膜の口部に溶着する
ことができ、或いは螺子による締め付けや嵌着を含む形
態で嵌合・密着して密封することができる。さらに、接
続部の先端には、ねじ切り可能にねじ切り頭部を設け、
ねじ切り頭部をねじって切断した後、そこに注射器の注
射筒の先端を差し込んで接続する構造とすることができ
る。
【0009】また、栓部の接続部には、注射器の注射筒
の先端を挿入するためのテーパ穴を設けることができ
る。これにより、注射器の注射筒の先端のテーパ凸部を
そのテーパ穴に密に差し込んで、薬液の抜き取りを行う
ことができる。さらに、栓部の接続部に、注射器の注射
筒の先端に設けた螺子付き嵌合部を螺合させるため1条
螺子を設けた突出部を設けた場合には、注射筒の先端に
螺子付き嵌合部を設けた注射器であっても、その螺子付
き嵌合部を栓部の突出部にねじ込み接続して、薬液の抜
き取りを行うことができる。
【0010】
【作用】上記構成のアンプルは、アンプル本体内に封入
された薬液を注射器に抜き取る場合、栓部のねじ切り頭
部をねじって切断し、その開口した接続部のテーパ穴内
に、注射器の注射筒の先端を密に差込み、注射筒のピス
トンを引く。このとき、アンプル本体の内層膜内の薬液
が吸引され注射器側に移動し、これによって、内層膜の
容積が減少することにより、内層膜が外層部から剥離し
て収縮し、内層膜内の薬液が注射筒内に抜き取られてい
く。
【0011】このとき、アンプル本体の外層部と内層膜
との間には、通気孔を通して外気が導入されるので、内
層膜は容易に収縮し、薬液の入った内層膜内に負圧は殆
ど生じない。このため、注射器のピストンを操作して、
薬液を引き抜く医師や看護婦などは、容易にピストンを
引いて薬液の抜き取りを良好に行うことができる。ま
た、アンプル本体内の薬液を全て抜き取った抜き取り終
了時においても、内層膜内に殆ど負圧は生じないから、
従来のように注射器のピストンが引き戻されることがな
く、薬液を残さずに抜き取りを終了し、簡単に注射筒を
アンプルから外すことができる。
【0012】このようにアンプル本体は、内層膜が収縮
して内部の薬液が抜き取られるから、外層部は薬液の抜
き取りに際し、何ら変形する必要がない。このために、
アンプル本体の外層部を充分な強度を持った硬質の合成
樹脂で成形することができ、輸送時などの変形や破損を
防止し、アンプルの取扱者は、安心してアンプル本体を
把持するなど、これを取り扱うことができる。また、注
射器のピストンを引いて、アンプル本体の内層膜内の薬
液を抜き取る際、内層膜内や注射筒内に外気が侵入しな
いから、薬液の外気による汚染を防止することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1はアンプルの正面図を示し、
図2はその断面図を示している。このアンプルは、外層
部2の内面に外層部2から剥離可能な内層膜3を積層形
成してなる容器状のアンプル本体1と、アンプル本体1
の口部4を封止して取着された栓部7と、を備えて構成
される。
【0014】外層部2の口部は略円筒形に形成され、そ
の口部の外周に通気孔5が形成される。外層部2の口部
近傍はその胴部に比べ、その肉厚が厚く形成され、その
胴部は口部に比べ、その肉厚が薄く形成されるが、外層
部2の胴部は硬質合成樹脂により成形され、充分にその
形状保持性を有し、容易に変形や破損をしない充分な強
度を有している。外層部2の口部近傍に設けた通気孔5
の内側には、定常時、内層膜3が密着し、これにより、
通気孔5は閉鎖される。
【0015】このような積層剥離構造を有するアンプル
本体1は、射出成形ブロー成形法、ダイレクトブロー成
形法などの成形方法を用いて成形する。また、例えば、
内層プリフォームと外層プリフォームとを別個に成形
し、内層パリソンを外層パリソンの内側に挿入したパリ
ソンをブロー成形してアンプルを成形することもでき
る。この場合、アンプル本体1はその口部と胴部とが全
体にわたり外層部2と内層膜3とから構成され、口部は
胴部よりその肉厚を厚くして、剛性を持たせることが好
ましく、内層膜3の胴部においては、フィルム状に形成
することにより、容易に収縮可能とし、外層部2の胴部
は、容易に変形しない程度の形状保持性を有すると共
に、胴部を押さえた際の弾性復元性を有したものとして
いる。
【0016】内層膜3の胴部は、外層部2の胴部内で容
易に剥離可能に積層形成されているが、内層膜3の口部
上端は、外層部2の口部上端に係止され取着される。外
層部2の口部内周面の軸方向にローレットを設け、この
ローレットに内層膜の口部を嵌合させ、内層膜3の周方
向へのずれを防止することもできる。さらに、アンプル
本体1内で内層膜3の口部の位置を固定し、栓部7をア
ンプル本体1の口部に嵌着した際、内層膜3の口部を栓
部7により確実に密閉することができる。
【0017】アンプル本体1の内層膜3の材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン系樹脂を使用することができる。また、外層部2の材
料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、などの飽和ポリエステル系樹脂を使用
することができる。また、アンプル本体1の材料として
は、透明性が高く、ガスバリア性に優れ、水分透過性が
低い材料を選定することになるが、内層膜3では、薬液
に直接接するために、耐薬品性の高い材料、例えばポリ
エチレン等を用いることが好ましい。
【0018】外層部2をポリエチレンテレフタレート、
内層膜3をポリエチレンとした場合、アンプル本体1は
EO(エチレンオキシド)滅菌を良好に実施することが
できる。アンプルなどの容器をEO殺菌する際の最大の
問題は、EOガスが成形樹脂内に残留する点と、EOガ
スの薬液中への溶出と化学反応であるが、ポリエチレン
やポリエチレンテレフタレートはEOガスの残留が少な
く、離脱も早いため、EOの薬液中への溶出を低減し、
しかも薬液の蒸発を防止してその成分の濃縮を防止する
ことができる。
【0019】このように、内層膜3として耐薬品性の高
い材料を選択する一方、外層部2には内層膜に対する剥
離性が高く、高い形状保持性や小さい水分透過性を持っ
た材料を選択するなど、内層と外層とで、異なる物性の
材料を使用し、機能性の高いアンプルを構成することが
できる。また、上記内層膜3と外層部2はそれぞれが単
層構造であっても、或いは多層構造であってもよい。
【0020】アンプル本体1の口部4を閉鎖する栓部7
は、口部4の外周部を覆うと共に、内側に嵌入する円筒
状の内側嵌入部7aを有して形成され、栓部7を口部4
に嵌着した際、口部4の周縁を栓部7の内側嵌入部7a
と外壁部との間で挟持して口部4を密閉する構造であ
る。また、栓部7の内側中央上部に凸状の接続部8を設
けると共に、接続部8の先端に、ねじ切り頭部10が設
けられる。中央の接続部8にはテーパ穴9が外側に向け
てその内径を拡大するように形成され、このテーパ穴9
には注射器の注射筒先端のテーパ部が嵌入可能である。
ねじ切り頭部10は接続部8のテーパ穴9に連続して一
体に形成され、その境界部に薄肉部8a(ネック部)が
形成される。ねじ切り頭部10を左右に捻ると、その薄
肉部8aが破断し、接続部8のテーパ穴9の先端が開封
される構造である。
【0021】ねじ切り頭部10を含む栓部7は、内層膜
3と同じ材料例えばポリエチレンにより一体成形するこ
とができる。このような栓部7は、アンプル本体1の口
部4を密閉するように嵌着されるが、内層膜3と同じ材
料で成形することにより、熱溶着や超音波溶接を用いて
溶着し、或いは、図8に示すように、螺子嵌合を用いて
栓部7をアンプル本体1の口部4に締め付け、密閉する
こともできる。
【0022】実際にアンプル内に薬液を注入し、栓部7
をその口部に嵌めて接合部を例えば溶着する場合、ま
ず、アンプル本体1や栓部7のEO滅菌処理を行った
後、アンプル本体1の内層膜3内に薬液を注入し、図3
のように、栓部7を嵌めて、その接合部を熱溶着または
超音波溶着させ、口部4を密閉する。
【0023】アンプル本体1は、その外層部2を例えば
ポリエチレンテレフタレートなどの硬質合成樹脂で成形
する。ポリエチレンテレフタレートは、高い弾性強度を
有すると共に良好な透明性を有し、低い水分透過性を持
った材料であるから、アンプルの外層部2として適当で
あり、アンプルの搬送時や取り扱い時において、外力や
大きな把持力が印加された場合でも、アンプルが容易に
変形したり破損することはない。また、内層膜3と栓部
7をポリエチレン等の、耐薬品性が高くEO滅菌処理の
残留分や溶出分の少ない材料で成形することにより、薬
液をアンプル本体1内で良好に保存することができる。
【0024】このようなアンプルに入った薬液を注射に
使用する場合、まず、アンプルの栓部7のねじ切り頭部
10を持って軽く振り、ねじ切り頭部10内に入った液
を落とす。次に、ねじ切り頭部10を捻って、その下部
の薄肉部8aで切断させ、図4のように、ねじ切り頭部
10を取り外す。このとき、栓部7の接続部8の上部の
薄肉部8aが破断して、接続部8内のテーパ穴9が開口
し、アンプルが開封される。
【0025】次に、注射器15の注射筒17の先端のテ
ーパ部17aを、図5のように、アンプル本体1のテー
パ穴9に差し込み、注射器15の先端を上に向け、アン
プル本体1を上にした状態で、図6のように、ピストン
16を注射筒17から引き出す。これにより、アンプル
本体1の内層膜3内の薬液が、注射器の注射筒17内に
抜き取られていく。
【0026】このとき、アンプル本体1内では、内層膜
3内の薬液が減少するに従い、通気孔5を通して、内層
膜3と外層部2との間に外気が侵入し、薄いフィルム状
の内層膜3の胴部が容易に収縮していく。このため、内
層膜3内に負圧は殆ど生じず、注射器15のピストン1
6は注射筒17内に引き戻されることなく、注射器の取
扱者は、ピストン16を容易に引いて、アンプル本体1
の内層膜3内の薬液を容易に注射器内に抜き取ることが
できる。そして、薬液の抜き取りを終了したときも、ア
ンプルや注射器内に負圧が殆ど生じていないから、注射
器の注射筒17からアンプル本体1を容易に取り外すこ
とができる。
【0027】図7は他の実施形態を示し、この例では、
所謂ルアーロック式の注射器を使用する場合のアンプル
の例を示している。このアンプルの栓部27の中央上部
には、ルアーロック式の注射器35の注射筒37の先端
部に設けた螺子付き嵌合部(雌ねじ部)37aに螺合可
能な1条螺子28aが突出部28の外周に設けられてい
る。この突出部28は、注射筒37の先端部が嵌入可能
なテーパ穴29を有し、突出部28の外周の1条螺子2
8aは、注射筒37側の螺子付き嵌合部37aの雌ねじ
に螺合可能な構造である。
【0028】このように、アンプルの栓部27の中央上
部に、テーパ穴29を有する突出部28を設け、その外
周部に1条螺子28aを設けることにより、ルアーロッ
ク式の注射器35を使用する場合、その螺子付き嵌合部
37aを1条螺子28aに螺合させて、注射器35の先
端部を栓部27の上部に接続する。これにより、ルアー
ロック式の注射器35であっても、アンプルの栓部27
に確実に接続して薬液を抜き取ることができる。
【0029】さらに、図8は、アンプル本体の口部に栓
部47をねじによる締め付けにより嵌着・密閉する例を
示している。この例では、外層部42の口部の外周に、
雄ねじ部46が形成され、その下に通気孔45が穿設さ
れる。一方、キャップ状に形成された栓部47の円筒部
47aの内側には、上記外層部42の口部の雄ねじ部4
6が螺合する雌ねじ部47bが形成される。さらに、通
気孔45の下側に栓部のロック機構が形成される。
【0030】このロック機構は、本体側に設けた本体側
歯部46aと栓部47側に設けた栓部側歯部47cとか
らなり、本体側歯部46aは円周方向に比較的広い間隔
(例えば90度)で歯が形成され、平面視で右側に回転し
た際、回転側が直角段部をなし、反回転側がテーパ状の
傾斜部をなして形成される。また、栓部側歯部47a
は、円周方向に比較的狭い間隔(例えば10〜20度)
で歯が形成され、底面視で右側に回転した際、回転側が
直角段部をなし、反回転側がテーパ状の傾斜部をなして
形成される。これにより、栓部47を本体側の雄ねじ部
46にねじ込んだ際、ねじ込みの最後で本体側歯部46
aと栓部側歯部47cが噛合し、栓部46の右側へのね
じ込みは可能で、左側(反ねじ込み側)への回転は不可
能となり、栓部46をねじ込むほどねじが締まり、逆方
向への回転が不可能となって、栓部46は締め付けた状
態でロックされる。
【0031】上記実施例と同様に、栓部47の中央上部
には、凸状の接続部48を設けると共に、接続部48の
先端に、ねじ切り頭部50が設けられる。中央の接続部
48にはテーパ穴49が外側に向けてその内径を拡大す
るように形成され、このテーパ穴49には注射器の注射
筒先端のテーパ部が嵌入可能である。また、ねじ切り頭
部50は接続部48のテーパ穴49に連続して一体に形
成され、その境界部に薄肉部48a(ネック部)が形成
される。ねじ切り頭部50を左右に捻ると、その薄肉部
48aが破断し、接続部48のテーパ穴49の先端が開
封される構造である。
【0032】実際にアンプル内に薬液を注入し、栓部4
7をその口部に嵌めて口部を密閉する場合、まず、アン
プル本体や栓部47のEO滅菌処理を行った後、アンプ
ル本体の内層膜3内に薬液を注入し、栓部47を口部に
ねじ込み、雄ねじ部46と雌ねじ部47bの螺合により
栓部47を締め付けていく。このとき、締め付けの最後
に、栓部47の栓部側歯部47cが口部外周の本体側歯
部46aに嵌合し、栓部47の内側が口部に密着してロ
ックされ、口部が栓部47によって密閉される。栓部側
歯部47cと本体側歯部46aが嵌合してロックされて
いるため、栓部47を緩める側にねじったとしても、栓
部47の外れは防止される。
【0033】なお、上記実施例では、アンプル本体の外
層部の材料に硬質合成樹脂を使用したが、軟質ガラスを
使用して外層部を成形することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアンプル
によれば、抜き取り時には、アンプル本体の内層膜が収
縮し、薬液の入った内層膜内に負圧は殆ど生じないか
ら、容易に注射器のピストンを引いて簡単に薬液の抜き
取りを行うことができる。また、アンプル本体の外層部
は薬液の抜き取りに際し、何ら変形する必要がないか
ら、充分な強度を持った硬質の合成樹脂などで成形する
ことができ、搬送時や取り扱い時の変形や破損を防止す
ることができる。また、注射器によりアンプルの内層膜
内の薬液を抜き取る際、内層膜内や注射筒内に外気が侵
入しないから、薬液の外気による汚染を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すアンプルの正面図で
ある。
【図2】同アンプルの断面図である。
【図3】栓部7をはめ込む際の断面図である。
【図4】ねじ切り頭部を切断した状態の断面図である。
【図5】注射器を差し込む際の断面図である。
【図6】注射器のピストンを引いてアンプルから薬液を
抜き取る際の断面図である。
【図7】他の実施例を示す部分断面図である。
【図8】他の実施例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1−アンプル本体 2−外層部 3−内層膜 4−口部 5−通気孔 7−栓部 8−接続部 9−テーパ穴 10−ねじ切り頭部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 77/06 B65D 77/06 A H B67B 7/92 A61J 1/08 D Fターム(参考) 3E067 AA03 AB81 BA02C BA12B BB14B BB14C BC03C CA30 EA17 EB07 EB11 EB29 FA04 FB15 FC01 GD08 3E084 AA02 AA12 AA24 AB05 BA01 CA01 CB01 CC03 DA01 DC03 EA04 EB02 EB03 EC03 FA09 GA08 GB08 HD04 KA12 LA04 LB02 LB07 LD29

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射器用の薬液を封入するアンプルであ
    って、外層部の内面に該外層部から剥離可能な内層膜を
    積層形成してなる容器状のアンプル本体と、該アンプル
    本体の口部を封止して取着された栓部と、を備え、該外
    層部には該内層膜と該外層部との間に外気を導入するた
    めの通気孔が穿設され、該栓部には注射器の注射筒の先
    端を接続するための接続部が封止構造を有して形成され
    ていることを特徴とするアンプル。
  2. 【請求項2】 アンプル本体の内層膜の口部近傍の厚さ
    は該内層膜の胴部の厚さより厚く形成されている請求項
    1記載のアンプル。
  3. 【請求項3】 前記通気孔は前記外層部の口部近傍に形
    成され、前記内層膜の密着により該通気孔が閉塞され、
    該内層膜の収縮により密着が解除されて該通気孔が開放
    される請求項2記載のアンプル。
  4. 【請求項4】 前記栓部の封止構造として、前記接続部
    の先端にねじ切り頭部が、ねじ切り可能に形成されてい
    る請求項1記載のアンプル。
  5. 【請求項5】 前記栓部は該アンプル本体内に薬液を入
    れた状態でアンプル本体の内層膜の口部に溶着されて該
    口部を封止している請求項1記載のアンプル。
  6. 【請求項6】 前記栓部は該アンプル本体内に薬液を入
    れた状態でアンプル本体の内層膜の口部に嵌合・密着さ
    れて該口部を封止している請求項1記載のアンプル。
  7. 【請求項7】 前記栓部の接続部には、注射器の注射筒
    の先端を挿入するためのテーパ穴が前記ねじ切り頭部に
    より封止して設けられている請求項5記載のアンプル。
  8. 【請求項8】 前記栓部の接続部には、注射器の注射筒
    の先端に設けた螺子付き嵌合部を螺合させるため1条螺
    子付きの突出部が前記ねじ切り頭部により封止して設け
    られている請求項6記載のアンプル。
JP2001318548A 2001-10-16 2001-10-16 アンプル Pending JP2003116964A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001318548A JP2003116964A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 アンプル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001318548A JP2003116964A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 アンプル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003116964A true JP2003116964A (ja) 2003-04-22

Family

ID=19136231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001318548A Pending JP2003116964A (ja) 2001-10-16 2001-10-16 アンプル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003116964A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005047593A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形二重容器および合成樹脂製二重容器の製造方法
WO2008004337A1 (fr) * 2006-07-04 2008-01-10 Yoshio Oyama Extrémité destinée à un récipient fermé hermétiquement pourvue d'une fine surface d'ouverture facilement obtenue par clivage
WO2008056442A1 (en) * 2006-11-07 2008-05-15 Yoshio Oyama Mechanism capable of providing neat cleaved opening surface and ampule with movable gasket
JP2009511212A (ja) * 2005-10-13 2009-03-19 アルゴス・セラピューティクス・インコーポレーテッド 低温で貯蔵された液体薬剤の送達に適する装置、システム、および関連する方法
JP2009153900A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yoshino Kogyosho Co Ltd アンプル容器
CN103721657A (zh) * 2013-12-20 2014-04-16 吴江市俊成精密机械有限公司 一种反应釜
JP2015030482A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 株式会社吉野工業所 注出容器
JP2016525396A (ja) * 2013-07-16 2016-08-25 フレゼニウス カービ ドイチュラント ゲーエムベーハー 医療用液体用のアンプル及びアンプルを製造する方法
CN110606456A (zh) * 2019-09-30 2019-12-24 四川省环宇众冠科技发展有限公司 原料血浆留样标本试管开盖机
JP2021020739A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 ウェイラー エンジニアリング インコーポレイテッド 熱可塑性材料の気密封止容器

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005047593A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形二重容器および合成樹脂製二重容器の製造方法
JP2009511212A (ja) * 2005-10-13 2009-03-19 アルゴス・セラピューティクス・インコーポレーテッド 低温で貯蔵された液体薬剤の送達に適する装置、システム、および関連する方法
US8672879B2 (en) 2005-10-13 2014-03-18 Argos Therapeutics, Inc. Devices, systems and related methods suitable for delivery of a liquid medicament stored at cryogenic temperatures
JP4882060B2 (ja) * 2006-07-04 2012-02-22 義夫 大山 劈開により簡便に美麗な開口面を得ることができる密封容器用端部
WO2008004337A1 (fr) * 2006-07-04 2008-01-10 Yoshio Oyama Extrémité destinée à un récipient fermé hermétiquement pourvue d'une fine surface d'ouverture facilement obtenue par clivage
JPWO2008056442A1 (ja) * 2006-11-07 2010-02-25 義夫 大山 劈開により簡便に美麗な開口面を得ることができる機構及び可動ガスケットを有するアンプル
WO2008056442A1 (en) * 2006-11-07 2008-05-15 Yoshio Oyama Mechanism capable of providing neat cleaved opening surface and ampule with movable gasket
JP2009153900A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Yoshino Kogyosho Co Ltd アンプル容器
JP2016525396A (ja) * 2013-07-16 2016-08-25 フレゼニウス カービ ドイチュラント ゲーエムベーハー 医療用液体用のアンプル及びアンプルを製造する方法
JP2015030482A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 株式会社吉野工業所 注出容器
CN103721657A (zh) * 2013-12-20 2014-04-16 吴江市俊成精密机械有限公司 一种反应釜
JP2021020739A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 ウェイラー エンジニアリング インコーポレイテッド 熱可塑性材料の気密封止容器
CN110606456A (zh) * 2019-09-30 2019-12-24 四川省环宇众冠科技发展有限公司 原料血浆留样标本试管开盖机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4024357B2 (ja) 注射器
JP4930772B2 (ja) 2以上の容器を連通させるために使用する連通針
AU673058B2 (en) Closure for medication container
JP4427965B2 (ja) 連通手段付き薬液容器
US4130117A (en) Hypodermic syringe
JP2003116964A (ja) アンプル
AU673068B2 (en) Stopper for medication container
EP0591156B1 (en) Unit dose container
JP2003159309A (ja) 輸液用容器および薬剤容器本体部の形成用金型
US9821947B2 (en) Receptacle and method for storing and supplying a liquid and a liquid medical preparation
JPH0546458Y2 (ja)
WO2019189278A1 (ja) シリンジ用バレル組立体、包装体およびプレフィルドシリンジ
JPH0247953Y2 (ja)
JP4466228B2 (ja) 変位栓体付き注排口及び該注排口を備えてなる医療用容器
EP1122185A2 (en) Cap for container
KR100648437B1 (ko) 수액팩용 밀봉캡
JP4173302B2 (ja) 医療用針
JPH10151172A (ja) 点滴注射用輸液容器
JP7447734B2 (ja) トランスファーニードル
CN213608245U (zh) 一种组合盖及具有该组合盖的输液袋
JP4848880B2 (ja) 医療用複室容器
JP2003290318A (ja) 輸液容器及び薬液注入用容器
JP2003290351A (ja) 容器兼用注射器
JPH11236038A (ja) 医薬品分包液剤用一体射出成形容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311