JP2003116908A - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

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JP2003116908A
JP2003116908A JP2001335700A JP2001335700A JP2003116908A JP 2003116908 A JP2003116908 A JP 2003116908A JP 2001335700 A JP2001335700 A JP 2001335700A JP 2001335700 A JP2001335700 A JP 2001335700A JP 2003116908 A JP2003116908 A JP 2003116908A
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JP2001335700A
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Noriyuki Kita
紀之 喜多
Masahiro Nishikawa
昌弘 西川
Satoyuki Ishikawa
聡之 石川
Norio Iida
教雄 飯田
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 水分吸収が多い使用(例えば長時間貼付、首
筋など汗をかきやすい部位への貼付)でも良好な使用性
であり、また、水分が蒸散しないフィルム系支持体と含
水粘着剤層を有し、貼付剤の湿潤状態と皮膚の高水分状
態を長時間維持し皮膚の保湿性を高めることで角質の荒
れを改善する効果が高い角質荒れ改善シートの提供。 【解決手段】支持体層及び含水粘着剤層からなる貼付剤
において、粘着剤層の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強
度1)が0.25Kgf/25mm以上であり、かつ粘
着剤層の水浸漬後の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強度
2)が0.20Kgf/25mm以上である貼付剤。ゲ
ル強度1:貼付剤をろ紙上に化学反応系接着剤を用いて
貼り合わせ、10分の放置後、引張試験機を用いて引き
剥がすときの強度(kgf/25mm)。ゲル強度2:
貼付剤を精製水中に5秒間浸漬し、湿度0%で1時間乾
燥したときのゲル強度(測定方法はゲル1と同じ)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚など外部から
の水分を吸収しても良好な使用性を有する貼付剤に関す
る。さらに、繊維層に非透湿フィルムを積層した支持体
と含水粘着剤層からなり、投錨性が改善された貼付剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療用貼付剤など支持体に含水粘
着剤層を展延した貼付剤が知られている。最近、このよ
うな貼付剤を皮膚へのパック効果を目的として使用する
製品が開発されている。パックとした場合、粘着剤層に
含まれている水分が貼付中に蒸発しにくい、フィルムな
どの透湿度が低い支持体が好適である。しかし、そのよ
うな支持体を用いると、粘着剤層に含まれる水分が支持
体を通して蒸散せず、また人体からの水分を粘着剤層が
吸収するため、粘着剤の強度が低下し支持体との投錨力
が低下する。特に、より高い効果を得るために長時間の
貼付を行う場合、外部からの含水粘着剤の吸水量が多く
なり、粘着剤の脆弱化、投錨性の低下が著しい。一方、
フィルム系支持体に含水粘着剤を展延する場合、投錨性
の点から不織布などの繊維層を積層する技術が知られて
いるが、上記のような外部からの吸水が多い使用では、
繊維層を積層しただけでは投錨性の低下が十分抑制でき
ない場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたもので、水分吸収が多い使用(例えば長
時間貼付、首筋など汗をかきやすい部位への貼付)でも
良好な使用性である貼付剤を提供する。また、水分が蒸
散しないフィルム系支持体と含水粘着剤層を有する貼付
剤を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の引
き剥がし強度を有する粘着剤層とすることにより、上記
課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0005】即ち本発明は、 (1)支持体層及び含水粘着剤層からなる貼付剤におい
て、粘着剤層の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強度1)
が0.25Kgf/25mm以上であり、かつ粘着剤層
の水浸漬後の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強度2)が
0.20Kgf/25mm以上であることを特徴とする
貼付剤。 ゲル強度1:縦方向100mm×横方向25mmのサ
イズに裁断された貼付前の貼付剤を用いて、その形に合
わせたろ紙上に化学反応形接着剤(シアノアクリレー
ト)を塗付した面と貼付シート剤の粘着剤層面を貼り合
わせ、2Kgのローラーで接着し試験片とする。10分
の放置後、引張試験機を用いて、つかみ間隔50mm、
引張速度100mm/min.でろ紙と貼付シート剤支
持体とを引き剥がすときの強度(kgf/25mm)。 ゲル強度2:貼付剤を精製水中に5秒間浸漬し、シリ
カゲルを入れて湿度0%としたデシケーター中で1時間
乾燥したときのゲル強度(測定方法はゲル1と同じ)。
【0006】(2)支持体が、フィルム層を有するシー
ト状体であることを特徴とする、請求項1に記載の貼付
剤。 (3)支持体が、繊維層及びフィルム層を有するシート
状体であることを特徴とする、請求項1または2に記載
の貼付剤。 (4)フィルム層が、非透湿性フィルムからなることを
特徴とする、請求項2または3に記載の貼付剤。 (5)支持体の浸漬吸水量が1.0〜10.0g/15
0mm×150mmであることを特徴とする、請求項1
〜4に記載の貼付剤。 (6)1時間以上の長時間貼付用であることを特徴とす
る、請求項1〜5に記載の貼付剤。 (7)含水粘着剤層に薬剤を含有することを特徴とす
る、請求項1〜6に記載の貼付剤。 を提供する。以下、本発明を、更に詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の貼付剤は、下記特定の引
き剥がしゲル強度を有する含水ゲルを含水粘着剤層とし
て使用する。 ゲル強度1:縦方向100mm×横方向25mmのサ
イズに裁断された貼付前の貼付剤を用いて、その形に合
わせたろ紙上に化学反応形接着剤(シアノアクリレー
ト)を塗付した面と貼付シート剤の粘着剤層面を貼り合
わせ、2Kgのローラーで接着し試験片とする。10分
の放置後、引張試験機を用いて、つかみ間隔50mm、
引張速度100mm/min.でろ紙と貼付シート剤支
持体とを引き剥がすときの強度(kgf/25mm)が
0.25Kgf/25mm以上、好ましくは0.35K
gf/25mm以上。 ゲル強度2:貼付剤を精製水中に5秒間浸漬し、シリ
カゲルを入れて湿度0%としたデシケーター中で1時間
乾燥したときのゲル強度(測定方法はゲル1と同じ)が
0.20Kgf/25mm以上、好ましくは0.25K
gf/25mm以上。 上記引き剥がしゲル強度を満たさない含水粘着剤層とし
た場合、外部からの吸水により粘着剤が弱くなり、投錨
性が低下する。したがって、皮膚への膏体残りや剥がれ
などの問題が発生する。
【0008】具体的には、本発明の引き剥がしゲル強度
は下記の方法で測定する。 ゲル強度1: (a)測定は縦100mm×横25mmの短冊状に裁断
された貼付剤を用いる。 (b)貼付剤の形状に合わせたろ紙上に化学反応系接着
剤(シアノアクリレート)を飽和吸収量塗付し、塗布面
と貼付剤の粘着剤層面を貼り合わせ、2Kgのローラー
で接着する。 (c)10分放置後、引張試験機を用いて、つかみ間隔
50mm、引張速度100mm/min.でろ紙と貼付
剤の支持体側とを各々反対方向に引っ張り、両者が剥が
れたときの強度(kgf/25mm)をゲル強度1とす
る。 ゲル強度2: (a)測定は縦100mm×横25mmの短冊状に裁断
された貼付剤を用いる。 (b)貼付剤を精製水中に5秒間浸漬し、シリカゲルを
入れて湿度0%としたデシケーター中で1時間乾燥させ
る。 (c)ゲル強度1の(b)(c)と同様の方法で測定
し、ゲル強度2とする。
【0009】本発明のゲル物性を有する含水粘着剤は、
例えば高分子化合物の種類、量、架橋剤の種類、量など
を調整して得ることができる。例えば、ポリアクリル酸
系粘着剤の場合、高分子化合物の量を5〜25質量%の
範囲で調整することが好ましく、この範囲では高分子化
合物量が多いほうが引き剥がしゲル強度は高くなる。ま
た、架橋剤は0.05〜1質量%の範囲で調整すること
が好ましく、この範囲では、架橋剤が多いほうが引き剥
がしゲル強度は高くなる。その他、適切な高吸水性高分
子化合物を含有することにより、本発明の引き剥がしゲ
ル強度を有する粘着剤層を得ることができる。本発明の
含水粘着剤成分として使用できる化合物は、たとえば下
記のものがあげられる。
【0010】水溶性高分子化合物としては、例えばゼラ
チン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、カ
ルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセル
ロースカリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、
キサンタンガム、アラビアガム、トラガントガム、カラ
ヤガム、無水マレイン酸共重合体等挙げられる。これら
は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用する
ことができるが、本発明の場合、特にポリアクリル酸、
ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩、それ
らの架橋物などのポリアクリル酸系高分子化合物とカル
ボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘
導体に他の高分子化合物を混合して用いることが望まし
い。ポリアクリル酸系高分子化合物を含有する粘着剤
は、高含水率の含水粘着剤が得られ、しかも皮膚への粘
着力に優れている。
【0011】具体的には、ポリアクリル酸として、分子
量及び直鎖状、分岐鎖状いずれも使用することができ、
分子量1万〜1000万のものを用いることが好まし
い。特に重量平均分子量が1万〜50万未満、50万〜
200万未満、200万〜400万の平均分子量を有す
るポリアクリル酸を2種以上組み合わせると、使用感が
向上するので好適である。また、ポリアクリル酸塩とし
てはポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウ
ム等のポリアクリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モ
ノエタノールアミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミ
ン、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のポリアク
リル酸のアミン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩等
の1種又は2種以上が好適に使用し得る。
【0012】ここで、ポリアクリル酸とポリアクリル酸
塩との配合比(重量比)は1:0.1〜1:10、特に
1:0.2〜1:5とすることが好ましいが、ポリアク
リル酸又は塩を一部中和してポリアクリル酸塩が上記比
率になるようにしたものを用いても差し支えない。ま
た、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸塩の合計配合量
は組成物全体の0.5〜20%、特に1〜15%とする
ことが好ましく、0.5%未満では粘着力が不足する場
合があり、20%を超えると粘度が高くなり、製造時の
作業性に問題が生じることがある。
【0013】水性粘着基剤は、ポリアクリル酸とポリア
クリル酸塩とを適当な架橋剤を添加することにより架橋
したものを使用すると好適であり、このような架橋剤と
しては、ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩とを架橋し
得る限り、その種類は特に制限されないが、特に、多価
金属化合物が好適に使用される。この場合、多価金属化
合物としてはマグネシウム化合物、カルシウム化合物、
亜鉛化合物、カドミウム化合物、アルミニウム化合物、
チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、クロム化合物、マ
ンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等が使
用し得るが、皮膚に対する安全性を考慮するならば、ア
ルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化
合物等を用いることが好ましい。
【0014】アルミニウム化合物、マグネシウム化合物
及びカルシウム化合物としては、例えばカリウムミョウ
バン、アンモニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のミョ
ウバン類、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫
酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウ
ム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、酸化アルミ
ニウム、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウ
ム、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マ
グネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
水酸化アルミナ・マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒ
ドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセ
テート、これらの金属を含む複塩等の水溶性化合物、水
難溶性化合物のうちの1種又は2種以上を使用し得る。
【0015】好ましい架橋剤は、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒ
ドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセ
テート、メタケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウムである。上記架橋剤の好適な配合量は、その
種類により種々異なるが、組成物全体の0.001〜5
%が好ましく、特に0.01〜1%とすると、良好な凝
集力と粘着力が得られるため、好ましい。
【0016】上記架橋剤に加えて架橋調整剤を配合する
ことが好ましい。架橋調整剤としては、例えばクエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、エデト酸二ナトリウム等
を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上
を適宜組み合わせて使用することができる。架橋調整剤
の配合量は、適宜選定することができるが、含水粘着剤
全体の0.001〜10重量%程度が好適である。この
範囲で、良好な架橋速度に調整することが出来る。
【0017】上記の他、ポリアクリル酸とポリアクリル
酸塩との架橋体として配合することもできる。それらの
例としては、例えば特開昭59−110614号、同5
9−110616号、同59−110617号、同60
−99180号、同60−260512号、同60−2
60513号公報等に記載されたポリアクリル酸とポリ
アクリル酸塩との金属架橋体を含有する水性粘着基剤が
好ましく使用できる。また、カーボポール(商品名:米
国グッドリッチ社製)等のアクリル酸重合体を一部架橋
したものも好適に使用し得る。
【0018】セルロース誘導体としては、例えばカルボ
キシメチルセルロースのアルカリ金属塩、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルセルロース等の1種又
は2種以上が使用し得るが、特にカルボキシメチルセル
ロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウ
ム等のカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩が
好適に使用し得る。なお、セルロース誘導体を添加する
場合、その配合量は組成物全体の15%以下とすること
が好ましい。15%を超えると粘度が高くなり、製造時
の作業性に問題が生じる場合がある。また、50%を超
えると、水性粘着基剤の凝集力が低下し、剥離時に水性
粘着基剤が被着体に残る場合が生じる。
【0019】ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、セル
ロース誘導体の他の水溶性高分子物質として、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ペク
チン、ビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体、
ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、キサンタンガム、トラガントなどを配合する場合、
その配合量は、貼付剤組成物全体の0〜10%とする
と、良好な硬さの粘着剤が得られるため好ましい。
【0020】上記水溶性高分子化合物の総量は、粘着剤
組成物の1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%、
より好ましくは5〜30重量%が好ましい。この範囲
で、優れた凝集力と粘着性が得られ、製造性も良好であ
る。
【0021】含水系粘着剤の水分量は、粘着剤組成物中
10〜90%、好ましくは15〜80%、最も好ましく
は20〜70%である。この範囲で、清涼感など使用感
が良好で、保形性に優れた粘着剤が得られる。
【0022】本発明で使用される粘着基剤は、上記成分
の他に、高吸水性高分子化合物、鉱物性粉末、界面活性
剤、可塑剤、多価アルコール、油分、粘着付与剤などを
含有することができる。
【0023】高吸水性高分子化合物としては、例えば架
橋ポリアクリル酸の部分中和物などのイオン性高吸水性
高分子、変性ポリアルキレンオキサイド、N−ビニルア
セトアミド架橋体、アクリルアミド架橋体等のノニオン
性高吸水性高分子化合物があげられる。好ましいもの
は、ノニオン性高吸水性高分子化合物である。ノニオン
性高吸水高分子は、イオン濃度の高い水性液に対する吸
水能力が、イオン性のものに比しては高いため、イオン
濃度の高い製剤(例えば、ゲル状化粧料、医薬品、パッ
プ剤等)中で安定に多量の水を保持することが可能であ
る。
【0024】好ましい高吸水性高分子化合物は、サンウ
エットIM−1000(三洋化成、吸水能800倍)サ
ンフレッシュAT−35(三洋化成、吸水能800
倍)、アクアコーク(住友精化:吸水能30倍)、ノニ
オレックスNA−010(吸水能50倍)、ノニオレッ
クスNA−150(吸水能50倍)、ノニオレックスN
A−500(吸水能50倍)(昭和電工)等が、市販さ
れている。高吸水性高分子化合物の配合量は、好ましく
は組成物全体の0.1〜30%、より好ましくは0.5
〜15%である。
【0025】鉱物性粉末としては、例えばカオリン、ベ
ントナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、酸化亜
鉛、酸化チタン、無水ケイ酸等が挙げられ、これらは1
種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用すること
ができる。鉱物性粉末の配合量は、適宜選定することが
できるが、通常、含水粘着剤全体の5重量%程度が好適
である。多すぎると展延できなくなる程、含水粘着剤の
硬度が硬くなる場合がある。
【0026】界面活性剤としては、親油型グリセリンモ
ノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレー
ト、ポリグリセリンモノステアレート、ソルビタンモノ
オレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン化ステ
ロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエ
チレン化蜜ロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の
ノニオン界面活性剤、ステアリン酸ナトリウム、パルミ
チン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン
酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポ
リオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシ
ルグルタミン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤、塩
化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステ
アリルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性
剤、塩化アルキルアミノエチルグリシン液、レシチン等
の両性界面活性剤等を例示することができる。
【0027】好ましい界面活性剤の具体的な例として
は、POE(25)ラウリルエーテル、蔗糖脂肪酸エス
テル、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソル
ビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノステアリン酸ソ
ルビタン、グリセリルモノオレート、ラウリン酸グリセ
リル、ヤシ油脂肪酸グリセリル、モノラウリン酸ポリエ
チレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコ
ール、ミリスチン酸グリセリル、デカグリセリルモノオ
レート、ジグリセリルジオレート、ヘキサグリセリルモ
ノラウレート、プロピレングリコールモノステアレー
ト、POE(20)ソルビタンモノオレート、POE
(60)ソルビットテトラオレート、POE(40)モ
ノステアレート、POE(10)オレイルエーテル、P
OE(10)ノニルフェニルエーテル、POE(60)
硬化ひまし油、POE(5)オレイン酸アミド、オレイ
ン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミ
ドなどがあげられる。(上記表記において、POE
(m)とは、mモルのエチレンオキシドを付加した構造
であることを示す)界面活性剤は、好ましくは粘着剤組
成物中に0.01〜10%、特に好ましくは0.1〜5
%含有させることができる。
【0028】多価アルコールとしては、例えばグリセリ
ン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キ
シリトール等の1種又は2種以上を使用し得る。好まし
い多価アルコールはグリセリン、ソルビトール、ポリエ
チレングリコールである。なお、多価アルコールを添加
する場合、その配合量は組成物全体の配合量は、好まし
くは5〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%
である。
【0029】粘着付与剤としては、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ヒマシ油、白色ワセリ
ン、デキストリンなどがあげられる。含有量は0.01
〜20%、特に好ましくは0.1〜10%である。
【0030】本発明の貼付剤の含水粘着剤層には、前記
成分の他、各種有効成分、香料、色素、防腐剤などの添
加成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含有するこ
とができる。有効成分としては、医療用パップ剤などに
含有される各種薬剤やパックなどの化粧料に含有される
各種薬剤(抗炎症剤、消炎鎮痛剤、創傷治療剤、抗生物
質、抗真菌剤、乾癬治療剤、消毒剤、美白剤、皮膚軟化
・緩和剤、保湿剤、生薬など)を含有することができ
る。下記に、代表的な薬剤を列記する。
【0031】〔創傷治癒剤〕アラントイン及びその誘導
体、グルチルリチン酸、グリチルレチン酸およびその誘
導体、ε−アミノカプロン酸、甘草、紫根、アズレン、
ヒノキチオール、アロエなどが挙げられるが、アラント
イン及びその誘導体が好ましい。皮膚貼付剤組成物中の
添加量は、0.01〜5.0%、好ましくは、0.1〜
1.0%とする。
【0032】〔抗生物質〕ペニシリンG、ペニシリン
V、メチシリン、オキサシリン、クロキサシリン、アン
ピシリン、ヘタシリン、シクラシリン、アモキシシリ
ン、カルベニシリン、スルベニシリン等のペニシリン系
抗生物質。セファロリジン、セファロチン、セファゾリ
ン、セファログリシン、セファレキシン等のセファロス
ポリン系抗生物質。ストレプトマイシン、カナマイシ
ン、ジベカシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等
のアミノグルコシド系抗生物質。オキシテトラサイクリ
ン、テトラサイクリン、ジメチルクロルテトラサイクリ
ン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン等のテトラサイ
クリン系抗生物質。エリスロマイシン、ロイコマイシ
ン、ジョサマイシン等のマクロライド系抗生物質。リン
コマイシン、クリンダマイシン等のリンコマイシン系抗
生物質。クロラムフェニコール、ミカマイシン、グラミ
シジン、グラミシジンS、カプレオマイシン、サイクロ
セリン、エンビオマイシン、リファンピシン、ナイスタ
チン、トリコマイシン、アムホテリシンB、グリセオフ
ルビン、バリオチン、ピロールニトリン、シッカニン、
ニトロフラントイン、5−ヨード−2−デオキシウリジ
ン、セファメジン、フォスフォノマイシン、N−ホルム
イミドイルチェナマイシン1水和物などが挙げられる。
【0033】〔抗真菌剤〕ナフチオメート、クロトリマ
ゾール、グリセオフルビン、シッカニン、トリコマイシ
ン、ナイスタチン、ピロールニトリン、エキサラミド、
塩酸クロコナゾール、硝酸イソコナゾール、硝酸エコナ
ゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、
ミコナゾール、チオコナゾール、トルシクラート、バリ
オテン、ハロプロジン、フェニルヨードウンデシレー
ト、ビフォナゾール、ナフティフィン、ケトコナゾー
ル、オクトピロックス、シクロピロックス、オラミンな
どが挙げられる。
【0034】〔非ステロイド系抗炎症剤〕サリチル酸と
その塩類、アスピリンなどのサリチル酸誘導体、アセト
アミノフェン、アミノピリン、アンチピリン、オキシフ
ェンブタゾン、スルピリン、インドメタシン、ジクロフ
ェナックナトリウム、イブプロフェン、スリンダック、
ナプロキセン、ケトプロフェン、エトフェナメート、サ
リチルアミド、トリエタノールアミンサリチレート、フ
ルフェナム酸とその塩類及びその誘導体、メクロフェナ
ム酸とその塩類及びその誘導体、コルヒチン、ブフェキ
サマック、イブフェナック、ロキソプロフェン、フェン
ブフェン、ジフルニサル、アルクロフェナック、フェニ
ルブタゾン、メフェナム酸とその塩類及びその誘導体、
フェノプロフェン、ベンダザック、ピロキシカム、フル
ルビプロフェン、ザルトプロフェン、エトドラクなどが
挙げられる。
【0035】〔ステロイド系抗炎症剤〕アムシノイド、
吉草酸プレドニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、吉草
酸ベータメタゾン、酢酸ベータメタゾン、酢酸デキサメ
タゾン、ジプロピオン酸ベータメタゾン、デキサメタゾ
ン、トリアムシノロンアセトニド、リルシノニド、ヒド
ロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノニ
ド、フルオシノロンアセトニド、フルオトメトロン、フ
ルドロキシコルチド、プレドニゾロン、プロピオン酸ク
ロベタゾール、プロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタ
ゾン、メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロンア
セテート、酪酸ヒドロコルチゾン等が挙げられる。
【0036】〔乾癬治療剤〕メトキサレンなどが挙げら
れる。 〔皮膚軟化剤あるいは皮膚緩和剤〕ヒドロキノン、尿
素、ヘパリン、コンドロイチン硫酸などが挙げられる。
【0037】〔プロスタグランジン類〕プロスタグラン
ジンF2α、プロスタサイクリン、プロスタグランジン
E1、プロスタグランジンE2、7−チアプロスタグラ
ンジンE1、16,17,18,19,20−ペンタノ
ル−15−シクロペンチル−7−チアプロスタグランジ
ンE1、16,16−ジメチル−7−チアプロスタグラ
ンジンE1,17,20−ジメチル−7−チアプロスタ
グランジンE1、16,17,18,19,20−ペン
タノル−15−シクロヘキシル−Δ2−7−チアプロス
タグランジンE1、16,16−ジメチル−Δ2−7−
チアプロスタグランジンE1、7−フルオロプロスタサ
イクリン、5−フルオロプロスタサイクリン、16,1
7,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキ
シルプロスタサイクリン、16,17,18,19,2
0−ペンタノル−15−シクロペンチルプロスタサイク
リンなどが挙げられる。
【0038】〔ビタミン類〕1,25−ジヒドロキシビ
タミンD3、1α−ヒドロキシビタミンD3、1,24
−ジヒドロキシビタミンD3、24,25−ジヒドロキ
シビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシビタミンD
3−26,23−ラクトン、25−ヒドロキシビタミン
D3−26,23−ラクトン、ビタミンA、ビタミン
E、酢酸トコフェロール、ビタミンK、ビタミンB群、
ビタミンC、ビタミンF、ビタミンP、ビタミンU、カ
ルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ
酸、オロット酸およびその誘導体などが挙げられる。
【0039】〔酵素製剤〕トリプシン、パパイン、プロ
テアーゼ、リゾチーム、ストレプトキナーゼ、プラスミ
ン、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ、α−キモトリプ
シン、セラチオペプチダーゼ、ブロメライン、セミアル
カリペプチダーゼなどが挙げられる。 〔多糖類〕ヘパリン、コンドロイチン硫酸などが挙げら
れる。 〔生薬類〕カプサイシンや、更にはオオバク等の生薬末
や、トウガラシエキス等の生薬軟エキス、オオバク乾燥
エキス等の生薬乾燥エキス、センブリ流エキス等の生薬
流エキス、アルニカチンキ等の生薬チンキ、ハッカ油、
ケイ皮油等の精油などが挙げられる。
【0040】保湿剤としては、動植物由来成分、油性成
分、海藻抽出物、アミノ酸類等、およびこれらの混合物
が用いられる。
【0041】〔保湿剤:動植物由来成分〕乳酸塩、ピロ
リドンカルボン酸塩、アミノ酸としてグリシン、アラニ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン等およ
びその塩、尿素、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイ
チン硫酸ナトリウム、アラントイン、ヘパリン、コラー
ゲン、エラスチン、乳清、大豆蛋白、アルギン酸ナトリ
ウム、ペクチン、カラギーナン、コメヌカエキス、アロ
エエキス、トレハロース、キチン誘導体、キトサン誘導
体、プラセンター、セラミド、大豆リン脂質、ベタイ
ン、甘草抽出末、コメヌカ発酵エキス、アラントインお
よびその誘導体、アルニカエキス、ビワ葉エキス、マロ
ニエエキス、ヨモギエキスなどがあげられる。
【0042】〔保湿剤:油性成分〕としては、ヒマシ
油、オリーブ油、カカオ油、パーム油、椿油、ヤシ油、
木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油等の
植物油脂類;ミンク油、卵黄油等の動物油脂類;ミツロ
ウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラ
ロウ等のロウ類;流動パラフィン、スクワラン、マイク
ロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィ
ンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ラウリン酸、ミ
リスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリ
ン酸、ベヘニン酸等の天然および合成脂肪酸類;セタノ
ール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オ
クチルドデカノール、ラウリルアルコール等の天然およ
び合成高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、
パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデ
シル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオ
レート等のエステル類を例示することができる。
【0043】〔保湿剤:海藻抽出物〕としては、アオサ
科、オゴノリ科、テングサ科、ミリン科、コンブ科、ア
イヌワカメ科、ホンダワラ科、ヒバマタ科、フノリ科、
ヒトエグサ科、ミル科、ウシケノリ科、スギノリ科、カ
ギノリ科、イバラノリ科、ナガマツモ科、モヅク科、ダ
ービリア科、レッソニア科およびダルス科に属する海藻
の抽出物があげられる。
【0044】上記薬効成分(有効成分)は1種単独で又
は2種以上を適宜組み合わせて使用することができ、そ
の配合量は、適宜選定することができる
【0045】本発明の皮膚貼付剤組成物に上記薬理活性
物質を配合する場合、その物質が日本薬局方に収載され
ているか、他の文献等によって使用適量が定められてい
る場合には、該使用適量に合わせて配合するのが好まし
い。その他の特に使用適量が定められていない物質の配
合量は、0.0001〜10%、好ましくは0.001
〜5%程度とするのが望ましい。0.0001%より低
いと薬理活性物質としての効果が認められず、10%以
上を配合しても効果は変わらない。
【0046】香料は、製品の香気設計により植物精油な
どの天然香料、調合香料を使用できる。天然香料として
は、例えばアニス、アンジェリカ、安息香、イモーテ
ル、カモミール、ガーリック、カルダモン、ガルバナ
ム、キャラウェイ、キャロットシード、グアアックウッ
ド、グレープフルーツ、オレンジ、サイプレス、サンダ
ルウッド、シダーウッド、ジュニパー、スターアニス、
セージ、ゼラニウム、セロリ、タイム、タラゴン、テレ
ビン、トウヒ、乳香、バイオレット、パイン、パセリ、
バーチ、パチュリー、バラ、ヒソップ、フェンネル、ブ
ラックペッパー、ボダイジュ花、没薬、ヤロウ、レモ
ン、レモングラス、ローズマリー、ローレル、シモツケ
ギク、モモ、ヤグルマギク、ユーカリ、ユズ、ラベンダ
ー、ウイキョウ、ダイウイキョウ、ケイヒ、チョウジ、
チアミン、テレビン、ヘノポジ、ヤマジン、トウカ、ベ
ルガモット、シトロネラ、ゼラニウム等のハーブ系精油
類またはエキス類があげられる。
【0047】調合香料は、各種香料成分を適宜組み合わ
せて調合される。香料成分としては、メント−ル、カン
フル、リモネン、リナロール、等のテルペノイド化合物
などがあげられる。香料の含有量は、0.0001〜1
質量%程度が好ましい。
【0048】色素としては、水溶性色素、有機顔料が好
ましく用いられる。これらの色素は、法定色素などから
適宜選択して使用することができる。含有量としては、
0.00005〜0.1%、特に0.0001〜0.0
1%程度が好適である。
【0049】防腐剤としては、メチルパラベン、プロピ
ルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル、塩化ベ
ンザルコニウムなどの4級カチオン、安息香酸塩、サリ
チル酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、2,4,
4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテ
ル、3,4,4′−トリクロロカルバニリド、、ヒノキ
チオール、レゾルシン、エタノール等があげられる。防
腐剤の含有量は、粘着剤組成物中に0.01〜5質量%
が好ましい。
【0050】本発明の貼付剤に使用する支持体は、織
布、不織布、編布、高分子フィルムまたはそれらの積層
体が使用されるが、高分子フィルムまたは高分子フィル
ムと織布、不織布、編布などの繊維の積層体が好まし
い。特に好ましくは、高分子フィルムと繊維の積層体で
ある。
【0051】高分子フィルムとしては、例えば、ポリエ
ステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリスチレンフ
ィルム、ポリウレタンフィルム等があげられる。好まし
くは、ポリエチレン、ポリプロピレンである。
【0052】また、本発明で使用される高分子フィルム
は、透湿度が100g/m・24h以下、好ましくは
50g/m・24hの低透湿度フィルムを使用するこ
とが好ましい。さらに、透湿度0〜5g/m・24
h、より好ましくは0〜2g/m・24hrの実質的
に非透湿性のフィルムを使用するのが好ましい。透湿度
は、JIS一般試験法「防湿包装材料の透湿度試験方法
(カップ法)」条件Bで試験するときの透湿度を意味す
る。詳細には、前記試験において、40℃、90%の相
対湿度差で、面積1mの試料を24時間に通過する水
蒸気のg数を透湿度とする。
【0053】フィルムの厚さは、好ましくは200μm
以下、好ましくは5〜150μm、より好ましくは10
〜100である。この範囲で、湾曲した皮膚にもフィッ
トして、貼付中の剥離がない良好な貼付剤が得られる。
【0054】本発明の支持体に使用される繊維層として
は、例えば厚織り、糸織り、ガーゼ、コールテン、ネル
等の織布、平編み、ゴム編み、タック編み、二目編み等
の製法による編布、スパンレース、スパンボンド、メル
トブロー、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードル
パンチ等の製法による不織布、織布などを挙げることが
できるが、これらの中でも特に不織布、編布が好適に使
用される。繊維層の素材は特に限定はされないが、熱可
塑性繊維単独で使用するか、又は熱可塑性繊維と非熱可
塑性繊維との混紡とすることが望ましい。熱可塑性繊維
としては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ塩化ビ
ニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリエステル/ポリエチ
レン複合繊維、ポリプロピレン/ポリエチレン複合繊維
等が挙げられ、非熱可塑性繊維としては、例えばレーヨ
ン、キュプラ、麻、絹、綿、パルプ等を挙げることがで
きる。
【0055】前記繊維は、太さ0.5〜50μm、好ま
しくは1〜20μmの繊維を用いて、目付け3〜500
g/m、好ましくは5〜200g/m、より好まし
くは10〜100g/mのシート状体に加工したもの
である。この範囲のものが、高分子フィルムと含水粘着
剤の投錨性が特によく、また繊維層によるシート材のご
わつきがないため、皮膚に貼付したときの使用感が優
れ、貼付中の剥離もないため、好ましい。
【0056】前記高分子フィルムとシート状繊維は熱溶
融により、あるいは接着剤により部分あるいは全面ラミ
ネートして積層体に一体化される。ラミネートする場合
は、例えば熱溶融法では、エキストルーションラミネー
ト、接着剤法では、ホットメルトラミネート、ドライラ
ミネート、ウェットラミネートが好ましく使用される。
接着剤を用いて積層加工する場合、接着剤としては、ポ
リウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリ
ル、アミド、ゴム系、デンプン、カゼイン、酢酸ビニル
エマルジョン等などがあげられる。
【0057】本発明の支持体として高分子フィルム/繊
維の積層支持体を使用する場合、支持体の浸漬吸水量が
1.0〜10.0g/150mm×150mmであるこ
とが好ましい。ここで浸漬吸水量とは、支持体を150
mm×150mmのサイズにカットし精製水中に3分間
浸漬した後、25℃60%RHの環境で、対角を鉛直方
向にして1分間吊るした時の吸水量を、重量により算出
したものである。浸漬吸水量が前記範囲である積層支持
体は、貼付後剥がす時に粘着剤層組成物の皮膚への残存
がないため、好ましい。
【0058】また、良好な支持体として、支持体を10
0mm×25mmのサイズにカットし共栓つきガラス管
に入れ、テトラクロロエチレン50mlを注ぎ密閉して
振とう器で30分間強振した後の支持体を手で擦っても
高分子フィルムと不織布が剥離しない積層支持体が好ま
しい。
【0059】さらに、本発明の貼付剤の皮膚へ貼付する
面には、粘着剤層の保護と使用性を目的として、使用時
に剥離可能な保護シート(フェイシングシート)で覆う
ことが好ましい。 フェイシングシートとしては、たと
えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、樹脂コーティング上質紙、樹脂コーテ
ィンググラシン紙などが使用し得る。また、フェイシン
グシートの片面あるいは両面には、コロナ処理、シリコ
ン処理など離型処理を施されていても良い。フェイシン
グシートの厚さは、好ましくは500μm以下、特に好
ましくは10〜200μmである。
【0060】シートの形状は、丸型、四角型、ロール
状、シートに切り込みや切り抜きが施された異形状等、
貼付される部位や皮膚の状態に適すれば任意に選択する
ことができる。
【0061】
【発明の効果】以上の施策により、汗をかきやすい額や
首筋用貼付剤、1晩貼付するかかとの角質ケア剤などの
長時間貼付用の貼付剤、水分が蒸散しにくいフィルムを
支持体とする貼付剤など、貼付剤に水分を多量に吸収す
る貼付剤においても粘着剤層と支持体の投錨性を低下さ
せず、かつ繊維層と高分子フィルム間の剥離も発生しな
い、使用性の良好な貼付剤を提供することができる。長
時間貼付用の貼付剤、水分が蒸散しにくいフィルムを支
持体とする貼付剤を使用することにより、含水粘着剤層
の薬剤が、有効に作用し、効果が高い貼付剤(医療用、
化粧料)が得られる。
【0062】
【実施例】実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に
説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0063】表1、2に示す組成で、貼付シート剤を調
製した。常法によって各成分を混練して得た組成物を支
持体上に700g/mとなるように均一に塗布して、
含水粘着剤層を形成した後、その表面にフェイシングラ
イナーとしてプラスティックフィルムを覆い被せて、貼
付剤を調製した。シート剤は、かかとの様な湾曲した部
位に万遍なく覆い密着して貼れるように、角をを丸くし
た正方形の四辺に凹部を設けた形状とした。各貼付剤に
ついて下記方法により、皮膚への膏体残存性及びフィル
ムと繊維層との層間剥離(デラミ)を評価した。
【0064】《皮膚への膏体残存性》かかとの角質化症
状を伴う20代から30代の20人の女性により評価し
た。夜、入浴後に貼付剤をかかとに貼り、翌朝剥がした
ときにかかとの貼付部位に残存した膏体の全膏体量に対
する重量割合を求めた。(貼付平均時間7時間)
【0065】《支持体の剥離》かかとの角質化症状を伴
う20代から30代の20人の女性により評価した。
夜、入浴後に貼付剤をかかとに貼り、翌朝剥がしたと
き、支持体のフィルム部のデラミが発生した人数割合を
求めた。(貼付平均時間7時間)
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
フロントページの続き (72)発明者 飯田 教雄 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA74 AA77 AA78 BB31 CC05 DD27A DD28A DD37R DD38A DD43A DD49A EE09A EE23A FF36 FF56

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体層及び含水粘着剤層からなる貼付剤
    において、粘着剤層の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強
    度1)が0.25Kgf/25mm以上であり、かつ粘
    着剤層の水浸漬後の引き剥がしゲル強度(下記ゲル強度
    2)が0.20Kgf/25mm以上であることを特徴
    とする貼付剤。 ゲル強度1:縦方向100mm×横方向25mmのサ
    イズに裁断された貼付前の貼付剤を用いて、その形に合
    わせたろ紙上に化学反応系接着剤(シアノアクリレー
    ト)を塗付した面と貼付シート剤の粘着剤層面を貼り合
    わせ、2Kgのローラーで接着し試験片とし、10分の
    放置後、引張試験機を用いて、つかみ間隔50mm、引
    張速度100mm/min.でろ紙と貼付シート剤支持
    体とを引き剥がすときの強度(kgf/25mm)。 ゲル強度2:貼付剤を精製水中に5秒間浸漬し、シリ
    カゲルを入れて湿度0%としたデシケーター中で1時間
    乾燥したときのゲル強度(測定方法はゲル1と同じ)。
  2. 【請求項2】支持体が、フィルム層を有するシート状体
    であることを特徴とする、請求項1に記載の貼付剤。
  3. 【請求項3】支持体が、繊維層及びフィルム層を有する
    シート状体であることを特徴とする、請求項1または2
    に記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】フィルム層が、非透湿性フィルムからなる
    ことを特徴とする、請求項2または3に記載の貼付剤。
  5. 【請求項5】支持体の浸漬吸水量が1.0〜10.0g
    /150mm×150mmであることを特徴とする、請
    求項1〜4に記載の貼付剤。
  6. 【請求項6】1時間以上の長時間貼付用であることを特
    徴とする、請求項1〜5に記載の貼付剤。
  7. 【請求項7】含水粘着剤層に薬剤を含有することを特徴
    とする、請求項1〜6に記載の貼付剤。
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