JP2003116897A - 排便袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベッドより起き上がれない病人や老人の
排便用の便器は排便後の処理がスムーズに行えるように
考慮されていない。また、排便による褥瘡、発疹、ただ
れ等、肌への影響を防ぐことができない。そこで、簡単
に排便処理ができ、肌への影響をなくする排便用具が求
められている。 【解決手段】 蛇腹に形成された袋の開口部に剥離紙の
付いた粘着テープを接着し、袋の上部に複数の通気用孔
を開け、一部に袋を切断する切断テープを付着させて切
断線で袋を切断するようにし、袋の表面にパウダーを塗
布し、袋の裏面に液体を塗布した。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】この発明は、主として、トイ
レで排便できない病人や老人が使用する排便用具に関し
ている。 【０００２】 【従来の技術】ベッドより起き上がれない病人や老人が
排便する際に使用する便器としては、薄型で蓋付きの便
器が用意されている。使用者は蓋をどけて便器の上で排
便する。介護人は、便器の処理と、排便者の排便後の拭
き取りをしなければならない。また、匂いが部屋に充満
したり、便が飛び散ることもある。 【０００３】排便を訴えることのできない人には、おむ
つを当てることもあるが、後始末が大変である。 【０００４】 【発明の解決しようとする課題】このように、ベッドよ
り起き上がれない病人や考人が排便には、本人も介護の
人にも苦労が伴う。しかし、従来に技術では、排便には
便器を使うのが常識となっていて、排便後の処理がスム
ーズに行えるように考慮されていない。また、排便によ
る褥瘡、発疹、ただれ等、肌への影響を防ぐことができ
ない。そこで、簡単に排便処理ができ、肌への影響をな
くする排便用具が求められている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】この発明においては、側
面を蛇腹２にし、上部に複数の通気用孔５を開けた袋１
の開口部に剥離紙４の付いた粘着テープ３を接着する。
通気用孔５の下部に袋１を切断する切断線７を設け、切
断テープ６を付着させる。袋１の表面にパウダー８を塗
布し、裏面に液体８を塗布している。 【０００６】袋１の胴体を蛇腹２にすることにより、袋
１を小さく畳むことができ、箱詰め、保管、運送等のス
ペースが少なくて済み、排便量の増減に適応できる。袋
１の上の部分に無数の通気用孔５を開けることにより、
肌の呼吸を妨げず、排出されたガスも袋１に封入され
ず、大便を袋１に閉じ込めやすくなっている。 【０００７】肛門周囲の皮膚は、薄く弱いので、袋１の
開口部に接着する粘着テープ３は、使用者が動いても剥
がれにくく、肌を傷めない素材を使用している。 【０００８】袋１が肌に触れると違和感を感ずるので、
使用者に違和感を感じさせないように袋１の表面にパウ
ダーを塗布している。また、袋１の内部は、便が袋１の
開口部付近に止まらないよう、水溶性の液体を塗布する
ことで、便が袋１の底に流れ落ちるようにしている。 【０００９】 【発明の実施の形態】袋の素材を、無色、透明な素材の
合成樹脂やゴムを利用すると、便の色や匂いの状態で、
使用者の健康状態が一目で把握できる利点がある。透明
性の問題を別にすれば、紙や繊維製品を使用することも
できる。 【００１０】肛門周囲の皮膚を傷めないで、この袋を使
用するためには、袋の開口部に接着し、肛門の周囲に当
着する粘着テープの素材が重要である。シリコンや塩化
ビニール製の粘着テープにも、使用に適した素材があ
り、他の医療用の素材も利用できる。 【００１１】 【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
１はこの発明になる排便袋を広げた状態を示している。
袋１の開口部に幅広の粘着テープ３が接着され、粘着テ
ープ３の上に剥離紙４が付着している。肛門の周囲に粘
着テープ３を貼るときは、剥離紙４を剥がして使用す
る。開口部の下部に無数の通気用孔５が開いている。こ
の通気用孔５は肌の呼吸を保護すると共に、ガスを袋１
の内部に溜めない役割を果たしている。通気用孔５の開
いている幅は、袋１全体の５分の１程度である。通気用
孔５の開いている部分の一部に、袋１を切断するための
切断線７を設け、この切断線７から袋１を奇麗に切断す
るために、切断テープ６を切断線７の上に用意してい
る。排便後は、トイレで切断テープ６を引いて、切断線
７より袋１を裂き、袋１の中の排便をトイレに流すこと
ができる。 【００１２】図２はこの発明になる排便袋を畳んだ状態
を示している。袋１の胴体は蛇腹２になっていて、蛇腹
２の線に合わせて折り畳まれている。このため、袋１を
肛門の周囲に貼っても、使用前は袋１が折り畳まれた状
態であるので、邪魔にならない。また、箱詰め、保管、
運送等の際に、場所を取らず、便利である。蛇腹２は伸
縮自在であるので、排便量の変化にも対応できる。 【００１３】図３はこの発明になる排便袋の開口部に粘
着テープ３を貼り、剥離紙４を付着させた状態を示して
いる。袋１の開口部には、中空にした長方形の粘着テー
プ３を貼り、剥離紙４を付着させている。このため、袋
１の開口部を開いた状態に保持することができるので使
用しやすい。 【００１４】図４はこの発明になる排便袋を断面にし、
使用状態を説明している。袋１の内壁には水溶性の液体
９を塗布してあるので、大便は袋１の底に滑り落ちる。
通気用孔５が袋１の上部に無数に開いているので、袋１
の内部は密閉状態にならず、ガス抜きができ、袋１が膨
れ上がることがない。袋１の表面にはパウダー８が塗布
され、肌触りを良好にしている。 【００１５】 【発明の効果】排便袋を大小の２種類用意することで、
入院患者の年齢による排便量に対応でき、安静を要する
患者が他人を気にせずに排便できる。 【００１６】排便による肛門の周囲の肌の荒れがなくな
る。 【００１７】排便袋の保管が容易であり、使用後は使い
捨てができるので、排便後の処理が楽になる。

【図面の簡単な説明】 【図１】斜視図 【図２】斜視図 【図３】断面図 【図４】説明図 【符号の説明】 １ 袋 ２ 蛇腹 ３ 粘着テープ ４ 剥離紙 ５ 通気用孔 ６ 切断テープ ７ 切断線 ８ パウダー ９ 液体

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】排便をトイレで行えない人が使用する排便
   用の袋であって、蛇腹（２）に形成された袋（１）の開
   口部に剥離紙（４）の付いた粘着テープ（３）を接着
   し、袋（１）の上部に複数の通気用孔（５）を開け、通
   気用孔（５）の下部に袋（１）を切断する切断テープ
   （６）を付着させて切断線（７）で袋（１）を切断する
   ようにし、袋（１）の表面にパウダー（８）を塗布し、
   袋（１）の裏面に液体（９）を塗布したことを特徴とす
   る排便袋。