JP2003116200A - 音響信号処理回路および音響再生装置 - Google Patents

音響信号処理回路および音響再生装置

Info

Publication number
JP2003116200A
JP2003116200A JP2001309803A JP2001309803A JP2003116200A JP 2003116200 A JP2003116200 A JP 2003116200A JP 2001309803 A JP2001309803 A JP 2001309803A JP 2001309803 A JP2001309803 A JP 2001309803A JP 2003116200 A JP2003116200 A JP 2003116200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase shift
surround channel
channel signals
phase
channel signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001309803A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4427937B2 (ja
Inventor
Joji Kasai
讓治 笠井
Kazunari Takemura
和斉 竹村
Tetsuo Nakatake
哲郎 中武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Onkyo Corp
Original Assignee
Onkyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Onkyo Corp filed Critical Onkyo Corp
Priority to JP2001309803A priority Critical patent/JP4427937B2/ja
Publication of JP2003116200A publication Critical patent/JP2003116200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4427937B2 publication Critical patent/JP4427937B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stereophonic System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前方チャンネル信号とサラウンドチャンネル
信号との間で相関がある場合の不具合を解消することの
できる音響信号処理回路を提供する。 【解決手段】 リスナーの前方左右において配置された
スピーカに対して出力させるべき前方左右チャンネル信
号L,Rに、左右サラウンドチャンネル信号LS,RS
をそれぞれ混合させるための音響信号処理回路6であっ
て、前方左右チャンネル信号L,Rに基準角度の位相シ
フトをそれぞれ与える第1移相回路11L,11Rと、
左サラウンドチャンネル信号LSに、基準角度に対して
+75°程度の第1偏移角度の位相差を相対的に有する
ように、位相シフトを与える第2移相回路12と、右サ
ラウンドチャンネル信号RSに、基準角度に対して−7
5°程度の第2偏移角度の位相差を相対的に有するよう
に、位相シフトを与える第3移相回路13とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャンネル
の音響信号を処理するための音響信号処理回路および音
響再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチチャンネルの音響信号を処
理するための音響信号処理回路を有する音声再生装置に
よって、家庭でも臨場感あふれるマルチチャンネル音声
体験が可能になってきている。通常、マルチチャンネル
音声を実現するためには、リスナーの前方に3個のフロ
ントスピーカを配置し、リスナーの両横もしくは両横後
方に2個のサラウンドスピーカを配置することが必要と
される。最近では、リスナーの前方に置かれる2個のフ
ロントスピーカだけで、マルチチャンネル音声体験をリ
スナーに与えることのできる、いわゆるバーチャルサラ
ウンドシステムが開発されている。
【0003】このバーチャルサラウンドシステムでは、
前方中央のチャンネル音声に関して、中央チャンネル信
号を前方左右のチャンネル信号に等分に割り振ることに
より、ファントムセンター音像が得られるので、中央の
チャンネル音声を容易に実現することができる。
【0004】本来、リスナーの両横もしくは両横後方に
おいて音声を定位する左右サラウンドチャンネル信号
を、左右のフロントスピーカで再生表現するには、仮想
音像定位処理と呼ばれる特別な処理を必要とする。仮想
音像定位処理は、人間の聴覚メカニズムを利用した処理
によって、前方に配置された2つのスピーカから出力さ
れた音声をリスナーの耳の位置において、あたかも実際
には配置されていない左右のサラウンドスピーカから出
力された音声の特性に擬似することで実現している。こ
の仮想音像定位処理によって処理された左右サラウンド
チャンネル信号は、前方左右チャンネル信号に混合さ
れ、左右のフロントスピーカによって再生することがで
きる。
【0005】この仮想音像定位処理を用いた方式では、
左右フロントスピーカとリスナーとの位置関係におい
て、聴覚メカニズムが成立する場所でしか効果を得るこ
とができないため、リスナーは、スイートスポットと呼
ばれる比較的狭いリスニングエリアでしか効果を体験す
ることができなくなる。しかし、個人的試聴には充分な
効果が期待できること、これまでのステレオ試聴と同じ
2つのスピーカだけでシステムが構成できること等とい
った複数の利点から、1つのフィーチャーとして普及し
ている。
【0006】このサラウンドチャンネル信号の仮想音像
定位処理は、もともと入力される左右サラウンドチャン
ネル信号に相関のない場合、つまりサラウンドチャンネ
ル信号がステレオ信号である場合は、特に問題とならな
い。しかし、マトリクス型のドルビーサラウンドのよう
にサラウンドチャンネル信号がモノラルである場合、お
よび前方3チャンネル、サラウンド2チャンネルのディ
スクリート音声であっても、事実上、左右サラウンドチ
ャンネル信号がモノラルソースとなっている場合には、
左右サラウンドチャンネル信号の相関が非常に大きくな
り、よい効果が得られないことが多い。
【0007】リスナーの両横もしくは両横後方に置かれ
た実際のサラウンドスピーカで再生する場合は、リスナ
ーの両耳まで音声が到達するまでに壁や床等における反
射音が加わり、それらの到達時間が微妙に異なるので、
リスナーの耳の位置では、信号の相関度が低下し、やや
拡散した音声となる。しかし、仮想音像定位処理の場合
は、直接音のみであるとともに、前方左右のスピーカか
らリスナーまでの到達時間も同一であるので、モノラル
音声は相関度が高いままである。
【0008】人間の聴覚においては、正中面上では音像
定位が誤認されやすく、スピーカが前方に配置された場
合は視覚効果も手伝って音像が前方に認識される場合が
多くなる。したがって、モノラルのサラウンドチャンネ
ル信号に対して仮想音像定位処理を施した場合も、音像
はリスナーの頭の中もしくは前方に認識されやすく、実
際のサラウンドスピーカによる再生のような、リスナー
の後方もしくは頭の周りに拡散されたような音場とはな
らない。
【0009】この問題を回避するため、仮想音像定位処
理ではサラウンドチャンネル信号を予め非相関化してお
く方法が採られるのが一般的である。非相関化するに
は、ステレオ入力時との互換性を維持するため、移相処
理を用いるのが普通である。
【0010】数学的には、左右サラウンドチャンネル信
号間に90°の位相差をつけると相関度が「0」となる
が、試聴の結果、90°の場合は相対的に位相が進んで
いるチャンネル方向に音像が引っ張られる傾向が見られ
る。また、位相差を180°(相関度:−1)にする
と、拡がり感は得られるが、逆相感が強く、不自然な音
像となり、長時間の試聴で疲労感を与える結果となる。
【0011】また、位相差を150°にすると、逆相感
もそれほど感じられず、拡がり感もあり、一方へ音像が
引っ張られる傾向も少なくなる。そこで、このようなサ
ラウンドチャンネル信号の相対的な位相差を150°程
度にする方式が提案されている。
【0012】図12は、上記方式を実現するための音響
信号処理回路の一例を示す図である。この図によれば、
サラウンドチャンネル信号LS,RSは、移相回路3
1,32によって互いに相対的な移相差が150°程度
にされ、仮想音像定位処理回路33によって仮想音像定
位処理が行われている。そして、前方チャンネル信号
L,Rと加算回路34L,34Rによって加算され、定
数積算回路35によって定数が乗算された前方中央チャ
ンネル信号Cと加算回路36L,36Rによって加算さ
れた後、たとえば増幅器を介してスピーカ(ともに図示
せず)から出力される。この音響信号処理回路によっ
て、図13に示す位相−周波数特性が得られる。
【0013】ところで、いわゆるドルビーサラウンド
は、映画におけるドルビーステレオを民生用にモデファ
イしたものである。そして、ドルビーサラウンドおよび
ドルビーステレオともモノラルのサラウンドチャンネル
信号は、互いに逆相となるように前方左右チャンネルに
マトリクスエンコードされている。
【0014】ドルビーステレオを用いた映画は、ドルビ
ーステレオ対応の映画館で上映する場合には、マトリク
スデコードされて、もとの4チャンネルに復元された上
でサラウンドチャンネル信号も取り出される。しかし、
ドルビーステレオを用いた映画が上映されるのはドルビ
ーステレオ対応映画館だけとは限らず、ステレオ音声の
映画館やモノラル音声の映画館でも上映されることがあ
る。
【0015】ドルビーステレオにおいてエンコードされ
た音声は、もともとステレオ再生と互換性を有するよう
に考慮されているので、ステレオ音声の映画館でも問題
なく再生することができる。しかし、モノラル音声の映
画館ではエンコードされた2チャンネル信号をミックス
してモノラル音声として再生するので、もともと逆相で
エンコードされているサラウンドチャンネル信号は、キ
ャンセルされて再生されなくなってしまう。
【0016】したがって、信号ミックス時にサラウンド
チャンネル信号だけに対して、重要な音声情報をミック
スせずに、前方のいずれかのチャンネル信号にその一部
をミックスするように一定のガイドラインが設けられて
いる。こうすることで、重要な音声情報がモノラル映画
館において消失してしまうといった問題点を回避するこ
とができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示した音響信号処理回路による方式では、左右サラウ
ンドチャンネル信号間の相対的な位相のみを操作してい
るので、図13に示すように、前方チャンネル信号とサ
ラウンドチャンネル信号間の相対的な位相差が周波数に
よって大きく変化することになる。
【0018】この場合、前方チャンネル信号のうちのい
ずれかの前方チャンネル信号とサラウンドチャンネル信
号との間に相関のない場合は問題がない。しかし、特定
の映画館における再生のように、サラウンドチャンネル
信号を前方チャンネル信号のいずれかに一部ミックスし
ているような場合には、サラウンドチャンネル信号と前
方チャンネル信号のいずれかのチャンネル信号に相関の
ある信号成分が存在することになる。
【0019】そうすると、移相処理されたサラウンドチ
ャンネル信号が仮想音像定位処理され、前方チャンネル
信号にミックスされたときに、もともと前方チャンネル
信号にミキシングされているサラウンドチャンネル情報
との間で干渉することがある。この場合、櫛形フィルタ
ーの効果によってある周波数帯域では強調されたり、別
の周波数帯域ではキャンセルを生じたりするおそれがあ
る。
【0020】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、前方チャンネル信号とサラウンド
チャンネル信号との間で相関がある場合の不具合を解消
することのできる音響信号処理回路、およびそれを備え
た音響再生装置を提供することを、その課題としてい
る。
【0021】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0022】本発明の第1の側面によって提供される音
響信号処理回路は、リスナーの前方左右において配置さ
れたスピーカに対して出力させるべき前方左右チャンネ
ル信号に、左右サラウンドチャンネル信号をそれぞれ混
合させるための音響信号処理回路であって、上記前方左
右チャンネル信号に基準角度の位相シフトをそれぞれ与
える第1移相手段と、上記左右サラウンドチャンネル信
号のうち一方のサラウンドチャンネル信号に、上記第1
移相手段によって上記前方左右チャンネル信号に与えら
れた位相シフトの基準角度に対して+75°程度の第1
偏移角度の位相差を相対的に有するように、位相シフト
を与える第2移相手段と、上記左右サラウンドチャンネ
ル信号のうち他方のサラウンドチャンネル信号に、上記
第1移相手段によって上記前方左右チャンネル信号に与
えられた位相シフトの基準角度に対して−75°程度の
第2偏移角度の位相差を相対的に有するように、位相シ
フトを与える第3移相手段とを備えることを特徴として
いる。
【0023】好ましい実施の形態によれば、上記第2移
相手段および第3移相手段によって位相シフトが与えら
れた上記左右サラウンドチャンネル信号に対して、仮想
音像定位処理を施す仮想音像定位処理手段と、上記仮想
音像定位処理手段によって仮想音像定位処理された上記
一方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1移相手段
によって位相シフトが与えられた上記前方左右チャンネ
ル信号の一方とをそれぞれ加算する第1加算手段と、上
記仮想音像定位処理手段によって仮想音像定位処理され
た上記他方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1移
相手段によって位相シフトが与えられた上記前方左右チ
ャンネル信号の他方とをそれぞれ加算する第2加算手段
とを備える。
【0024】他の好ましい実施の形態によれば、上記第
1ないし第3移相手段は、少なくとも200Hzから2
kHzの周波数帯域において各チャンネル信号に対して
位相シフトを与える。
【0025】本発明によれば、前方左右チャンネル信号
は、サラウンド左右チャンネル信号と混合されて、リス
ナーの前方左右において配置されたスピーカから出力さ
れる。この場合に、前方左右チャンネル信号には、基準
角度の位相シフトが与えられ、サラウンド左右チャンネ
ル信号には、基準角度に対して第1偏移角度(+75°
程度)または第2偏移角度(−75°程度)の位相差を
有するように、位相シフトが与えられるといった移相処
理が行われる。そのため、サラウンド左右チャンネル信
号間では、たとえば150°の相対位相差が得られるの
で、サラウンド左右チャンネル信号がモノラルであって
も、サラウンド左右チャンネル信号が仮想音像定位処理
されれば、リスナーの頭部周辺に広がった音場を提供す
ることができる。それに加えて、サラウンド前方チャン
ネル信号と前方左右チャンネル信号との間には、たとえ
ば所定の周波数範囲にわたって±75°の固定の相対位
相差が得られるので、両信号の間に相関がある場合で
も、それによって生じる干渉による周波数特性上の不具
合を解消することができる。
【0026】本発明の第2の側面によって提供される音
響再生装置は、リスナーの前方左右において配置された
スピーカに対して出力させるべき前方左右チャンネル信
号に、左右サラウンドチャンネル信号をそれぞれ混合さ
せるための音響信号処理回路であって、上記前方左右チ
ャンネル信号および左右サラウンドチャンネル信号に基
準角度の位相シフトをそれぞれ与える第1移相手段と、
上記第1移相手段によって位相シフトが与えられた上記
左右サラウンドチャンネル信号のうち一方のサラウンド
チャンネル信号とは別経路で、上記一方のサラウンドチ
ャンネル信号に、上記第1移相手段によって上記前方左
右チャンネル信号に与えられた位相シフトの基準角度に
対して第1偏移角度の位相差を相対的に有するように、
位相シフトを与える第2移相手段と、上記第1移相手段
によって位相シフトが与えられた上記左右サラウンドチ
ャンネル信号のうち他方のサラウンドチャンネル信号と
は別経路で、上記他方のサラウンドチャンネル信号に、
上記第1移相手段によって上記前方左右チャンネル信号
に与えられた位相シフトの基準角度に対して上記第1偏
移角度とは逆方向に偏移した第2偏移角度の位相差を相
対的に有するように、位相シフトを与える第3移相手段
と、上記左右サラウンドチャンネル信号の和および差の
レベル比に基づいて、所定の偏移角度を設定する設定手
段と、上記設定手段によって設定された偏移角度に基づ
いて、係数を算出する係数算出手段と、上記第1移相手
段によって位相シフトが与えられた上記一方のサラウン
ドチャンネル信号と、上記第2移相手段によって他の位
相シフトが与えられた上記一方のサラウンドチャンネル
信号とに対して、上記係数算出手段によって算出された
係数をそれぞれ乗算する第1係数乗算手段と、上記第1
係数乗算手段によって乗算された上記一方のサラウンド
チャンネル信号同士を加算する第1加算手段と、上記第
1移相手段によって位相シフトが与えられた上記他方の
サラウンドチャンネル信号と、上記第3移相手段によっ
て他の位相シフトが与えられた上記他方のサラウンドチ
ャンネル信号とに対して、上記係数算出手段によって算
出された係数をそれぞれ乗算する第2係数乗算手段と、
上記第2係数乗算手段によって乗算された上記他方のサ
ラウンドチャンネル信号同士を加算する第2加算手段と
を備える。
【0027】他の好ましい実施の形態によれば、上記設
定手段は、上記左右サラウンドチャンネル信号の和が上
記左右サラウンドチャンネル信号の差より大のとき、上
記偏移角度を上記第1偏移角度または第2偏移角度に近
づけるように設定し、上記左右サラウンドチャンネル信
号の和が上記左右サラウンドチャンネル信号の差より小
のとき、上記偏移角度を上記基準角度に近づけるように
設定する。
【0028】他の好ましい実施の形態によれば、上記第
1加算手段および第2加算手段によって加算された左右
サラウンドチャンネル信号に対して、仮想音像定位処理
を施す仮想音像定位処理手段と、上記仮想音像定位処理
手段によって仮想音像定位処理された上記一方のサラウ
ンドチャンネル信号と、上記第1移相手段によって位相
シフトが与えられた上記前方左右チャンネル信号の一方
とをそれぞれ加算する第3加算手段と、上記仮想音像定
位処理手段によって仮想音像定位処理された上記他方の
サラウンドチャンネル信号と、上記第1移相手段によっ
て位相シフトが与えられた上記前方左右チャンネル信号
の他方とをそれぞれ加算する第4加算手段とを備える。
【0029】他の好ましい実施の形態によれば、上記第
1ないし第3移相手段は、少なくとも200Hzから2
kHzの周波数帯域において各チャンネル信号に対して
位相シフトを与える。
【0030】本発明によれば、左右サラウンドチャンネ
ル信号がモノラル信号に近い場合は、左右サラウンドチ
ャンネル信号の和が左右サラウンドチャンネル信号の差
より大となり、そのような場合には、左右サラウンドチ
ャンネル信号と前方チャンネル信号間との間の相対位相
差をたとえば約150°に近くなるようにする。一方、
左右サラウンドチャンネル信号が互いに無相関あるいは
逆相の場合は、左右サラウンドチャンネル信号の和が左
右サラウンドチャンネル信号の差より小となり、そのよ
うな場合には、左右サラウンドチャンネル信号と前方チ
ャンネル信号間の相対位相差が小さくなるようにする。
そのため、左右サラウンドチャンネル信号に音源ソース
側において予め位相差が付加されていても、左右サラウ
ンドチャンネル信号と前方左右チャンネル信号間との間
の相対位相差を適度な移相差になるように設定変更する
ことにより、仮想音像定位処理された左右サラウンドチ
ャンネル信号によって、拡がり感のある音場を提供する
ことができ、映画や音楽を問わず、様々な信号形態を有
するマルチチャンネルソースに対して最適な仮想サラウ
ンド再生を実現することができる。
【0031】本発明の第3の側面によって提供される音
響再生装置は、本発明の第1の側面または第2の側面に
よって提供される音響信号処理回路を備えることを特徴
としている。
【0032】本発明のその他の特徴および利点は、添付
図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明
らかとなろう。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0034】図1は、本発明の一実施形態に係る音響信
号処理回路が適用される音響再生装置の要部のブロック
構成を示す図である。音響再生装置Aは、いわゆるホー
ムシアターが実現可能な装置とされ、たとえば音声を出
力する一対のスピーカ装置Bが接続可能とされている。
なお、一対のスピーカ装置Bは、リスナーの前方左右に
対称的にそれぞれ配置される。
【0035】音響再生装置Aは、CPU1、ROM2、
RAM3、インターフェイス回路4、DVD(digital
versatile disc)再生装置5、音響信号処理回路6、お
よび増幅器7R,7Lを備えており、CPU1、ROM
2、RAM3、およびインターフェイス回路4は、相互
にバス接続されている。
【0036】CPU1は、DVD再生装置5、音響信号
処理回路6、および増幅器7R,7Lを含む音響再生装
置Aの全体を制御する。すなわち、図示していないが、
音響再生装置Aには操作部、表示部および各種のセンサ
等が設けられており、CPU1は、操作部やセンサ等か
らの信号に応じて、表示部等を制御する。
【0037】ROM2は、CPU1を動作させるための
プログラムや固定のデータ等を格納している。
【0038】RAM3は、CPU1にワークエリアを提
供し、各種のデータを記憶する。
【0039】インターフェイス回路4は、CPU1とD
VD再生装置5や音響信号処理回路6等との間の通信を
制御する。
【0040】DVD(digital versatile disc)再生装
置5は、DVDを再生するものであり、CPU1からの
制御信号により制御され、DVDを回転させてDVDに
記憶されている楽曲等の音響データを出力する。なお、
音響データを出力させる装置としては、DVD再生装置
に限るものではない。
【0041】音響信号処理回路6は、詳細は後述する
が、CPU1により制御されて、DVD再生装置5から
の音響データに各種の処理を施す。
【0042】増幅器7R,7Lは、CPU1により制御
されて、音響信号処理回路6からの音響信号を増幅す
る。
【0043】スピーカ装置Bは、左右一対に独立した複
数の箱状部材によって構成され、たとえば左チャンネル
再生用スピーカ8Lと右チャンネル再生用スピーカ8R
とをそれぞれ内装している。これら一対のスピーカ8
R,8Lは、増幅器7R,7Lからの音響信号を音響に
変換する。スピーカ8R,8Lは、音響的な特性が相互
にほぼ同一である。
【0044】図2は、音響信号処理回路6の回路構成を
示す図である。この音響信号処理回路6は、前方左右チ
ャンネル信号L,Rに、左右サラウンドチャンネル信号
LS,RSを混合させるための回路であって、第1移相
回路11L,11C,11R、第2移相回路12、第3
移相回路13、仮想音像定位処理回路14、加算回路1
5L,15R,16L,16R、および定数積算回路1
7を備えている。
【0045】第1移相回路11L,11C,11Rは、
前方チャンネル信号L,C,Rに対して、同一の基準角
度φの位相シフトを与える移相処理を施す回路である。
ここで、基準角度φは、任意な値に設定することができ
る。
【0046】第2移相回路12は、左サラウンドチャン
ネル信号LSに、基準角度φに対して第1偏移角度の位
相差を相対的に有するように、位相シフトを与える移相
処理を施す回路である。具体的には、第1偏移角度は、
基準角度φに対して+75°程度(+70°〜+80
°)とされる。
【0047】第3移相回路13は、右サラウンドチャン
ネル信号RSに、基準角度φに対して第1偏移角度とは
逆方向に偏移した第2偏移角度の位相差を相対的に有す
るように、位相シフトを与える移相処理を施す回路であ
る。具体的には、第2偏移角度は、基準角度φに対して
−75°程度(−70°〜−80°)とされる。なお、
上記とは逆に、左サラウンドチャンネル信号LSに対し
て、第2偏移角度の位相差を有するように位相シフトが
与えられ、右サラウンドチャンネル信号RSに対して、
第1偏移角度の位相差を有するように位相シフトが与え
られてもよい。要は、サラウンドチャンネル信号LS,
RSに対して、同一の偏移角度の位相差を有するように
位相シフトが与えられないようにすればよい。
【0048】第1移相回路11L,11C,11R、第
2移相回路12、第3移相回路13は、たとえば図3に
示すアナログ回路によって実現することができる。ある
いは、図4に示すディジタルフィルターであるオールパ
スフィルター(APF)を有するディジタル回路によっ
て実現することができる。なお、次数が必要となる場合
には、たとえば図5に示すように、必要な次数だけ縦続
接続するようにすればよい。
【0049】図2に戻り、仮想音像定位処理回路14
は、第2および第3回路12,13によって位相シフト
が与えられたサラウンドチャンネル信号LS,RSに対
して、たとえばリスナーの側方に仮想的に音像を定位さ
せるための仮想音像定位処理を行う回路である。
【0050】加算回路15L,15Rは、第1回路11
L,11Rによって位相シフトが与えられた前方チャン
ネル信号L,Rと、仮想音像定位処理が施されたサラウ
ンドチャンネル信号LS,RSとを加算する回路であ
る。
【0051】また、加算回路16L,16Rは、サラウ
ンドチャンネル信号LS,RSが加味された前方チャン
ネル信号L,Rと、前方中央チャンネル信号Cとを加算
する回路である。すなわち、前方中央チャンネル信号C
は、定数積算回路17によって定数が積算された後、分
岐され、分岐された各前方中央チャンネル信号Cは、サ
ラウンドチャンネル信号LS,RSが加味された前方チ
ャンネル信号L,Rとそれぞれ加算される。
【0052】定数積算回路17は、入力信号に所定の定
数を乗算する。この定数は、CPU1により設定され、
変更可能である。
【0053】上記の構成により、前方チャンネル信号
L,C,Rは、第1移相回路11L,11C,11Rに
それぞれ入力されると、それらの信号に対して同一の基
準角度φの位相シフトが与えられる。
【0054】一方、サラウンドチャンネル信号LS,R
Sは、第2および第3移相回路12,13に入力される
と、たとえば左サラウンドチャンネル信号LSは、基準
角度φに対して第1偏移角度(約+75°)の位相差を
有するように位相シフトが与えられる。また、たとえば
右サラウンドチャンネル信号RSは、基準角度φに対し
て第2偏移角度(約−75°)の位相差を有するように
位相シフトが与えられる。
【0055】なお、第1移相回路11L,11C,11
R、第2および第3移相回路12,13における、前方
チャンネル信号L,C,R、およびサラウンドチャンネ
ル信号LS,RSに対する位相シフトは、音声帯域全体
で実現されなくてもよく、たとえば、音源定位に重要な
役割をはたす200Hz程度から2kHz程度の間で実
現されればよい。つまり、音源定位に関係のない、20
0Hz以下および2kHz以上では、相対的な位相差が
漸減してもかまわない。
【0056】第2および第3移相回路12,13におい
て移相処理が施されたサラウンドチャンネル信号LS,
RSは、仮想音像定位処理回路14に入力され、仮想音
像定位処理が施される。
【0057】仮想音像定位処理回路14において仮想音
像定位処理が施されたサラウンドチャンネル信号LS,
RSは、第1移相回路11L,11Rにおいて移相処理
が施された前方チャンネル信号L,Rと、加算回路15
L,15Rにおいて左チャンネル同士および右チャンネ
ル同士がそれぞれ加算される。
【0058】一方、第1移相回路11Cにおいて移相処
理が施された前方中央チャンネル信号Cは、定数積算回
路17において、たとえば「0.707」といった定数
が乗算される。その後、前方中央チャンネル信号Cは、
分岐され、加算回路16L,16Rにそれぞれ供給され
る。加算回路16L,16Rでは、それぞれ供給された
前方チャンネル信号Cが、加算回路15L,15Rにお
いてサラウンドチャンネル信号LS,RSが加味された
前方チャンネル信号L,Rとさらに加算され、前方中央
チャンネル信号Cが加味された前方チャンネル信号L
v,Rvが出力端子から出力される。
【0059】そして、上記前方チャンネル信号Lv,Rv
は、増幅器7R,7L(図1参照)によって増幅され、
スピーカ装置Bから音響としてそれぞれ出力される。
【0060】このような処理により、図6に示すよう
に、サラウンドチャンネル信号LS,RS間では、ほぼ
150°の相対位相差を得ることができる。そのため、
サラウンドチャンネル信号LS,RSがモノラルのサラ
ウンドチャンネル信号であっても、仮想音像定位処理さ
れることにより、リスナーの頭部周辺に広がった音場を
提供することができる。
【0061】また、サラウンドチャンネル信号LS,R
Sと前方チャンネル信号L,C,Rとの間にも広い周波
数範囲(たとえば200Hz〜2kHz)にわたってほ
ぼ±75°に固定した相対位相差が保たれる。そのた
め、もともと前方チャンネル信号L,C,Rにミキシン
グされているサラウンドチャンネル信号LS,RSとの
間で櫛形フィルタ効果による周波数特性上のピ−ク/デ
ィップを示すことがなくなる。したがって、サラウンド
チャンネル信号LS,RSと前方チャンネル信号L,
C,Rとの間で相関がある場合でも、それによって生じ
る干渉による周波数特性上の不具合を回避することがで
きる。
【0062】ところで、マルチチャンネルのコンテンツ
は、上記した映画ソースだけでなく、音楽録音にも拡張
され、マルチチャンネルの音楽ソースも増加してきてい
る。映画における音声の場合は、アンビエンス効果を具
備させるためにサラウンドチャンネル信号を拡散音像と
して使用することが多く、ミキシングにも一定のガイド
ラインが設けられているのに対し、音楽録音の場合は、
そのようなガイドラインもなく、ミキサーによって比較
的自由に使用される。このため、左右サラウンドチャン
ネル信号に対して位相差を有する同一信号がミキシング
されることが多い。
【0063】たとえば、上記した図2に示す音響信号処
理回路6では、第2および第3移相回路12,13にお
いてサラウンドチャンネル信号LS,RSに対して相対
的な位相差が付加される。そのため、たとえば音響信号
処理回路6の前段階の回路において、つまり音源ソース
側(DVD再生装置5)において予め位相差が付加され
たサラウンドチャンネル信号LS,RSが音響信号処理
回路6に入力されると、結果的にミキサーの意図した位
相差が得られなくなってしまう。
【0064】すなわち、音源ソース側で予めサラウンド
チャンネル信号LS,RSに互いに逆相となるように、
ある信号がミキシングされていたとすると、第2および
第3移相回路12,13によって、仮想音像定位処理さ
れるサラウンドチャンネル信号LS,RS間には、約3
0°の位相差しかつけられなくなってしまう。したがっ
て、オリジナルのソースを実際のサラウンドスピーカで
聞いた場合は、拡がり感があるのに対し、仮想音像定位
処理を施して聞いた場合は、ほとんどモノラルのサラウ
ンド信号に近く、拡がり感のない音場になってしまう。
【0065】そこで、以下に示す音響信号処理回路を用
いることにより、音源ソース側においてサラウンドチャ
ンネル信号LS,RSに予め位相差がつけられた場合で
あっても、拡がり感のある音場を実現するようにしてい
る。
【0066】図7は、図2に示す音響信号処理回路6と
は異なる他の音響信号処理回路60を示す図である。こ
の音響信号処理回路60は、先に示した音響信号処理回
路6における構成に加え、第1移相回路11LS,11
RS、定数積算回路21,22,23,24,25、加
算回路26L,26R,27L,27R、およびレベル
比較回路28がさらに備えられている。
【0067】第1位相回路11LS,11RSは、第1
移相回路11L,11C,11Rと同様に、サラウンド
チャンネル信号LS,RSに対して、同一の基準角度φ
の位相シフトを与える移相処理を施す回路である。
【0068】定数積算回路21,22,23,24は、
基準角度φに対して第1偏移角度(たとえば+75°)
の位相差を有するように位相シフトが与えられた左サラ
ウンドチャンネル信号LS、基準角度φに位相シフトが
与えられた左サラウンドチャンネル信号LS、基準角度
φに対して第2偏移角度(たとえば−75°)の位相差
を有するように位相シフトが与えられた右サラウンドチ
ャンネル信号RS、および基準角度φに位相シフトが与
えられた左サラウンドチャンネル信号RSのそれぞれに
対し、レベル比較回路28からの係数x,yを乗算す
る。
【0069】加算回路26L,26Rは、係数x,yが
乗算された左サラウンドチャンネル信号LS同士、およ
び係数x,yが乗算された右サラウンドチャンネル信号
RS同士をそれぞれ加算する。
【0070】定数積算回路25は、DVD再生装置5か
ら供給された右サラウンドチャンネル信号RSに対し
て、定数「−1」を乗算する。
【0071】加算回路27Lは、左サラウンドチャンネ
ル信号LSと右サラウンドチャンネル信号RSとを加算
する。加算回路27Rは、左サラウンドチャンネル信号
LSと、定数積算回路25によって定数「−1」が乗算
された右サラウンドチャンネル信号RSとを加算する。
【0072】レベル比較回路28は、加算回路27Lに
よって加算された、左サラウンドチャンネル信号LSと
右サラウンドチャンネル信号RSとの和の絶対値|LS
+RS|と、加算回路27Rによって加算された、左サ
ラウンドチャンネル信号LSと右サラウンドチャンネル
信号RSとの差の絶対値|LS−RS|とを入力し、適
当な演算を行って係数x,yを算出し、定数積算回路2
1,22,23,24に対して係数x,yを与える。
【0073】動作を説明すると、左サラウンドチャンネ
ル信号LSは、第2移相回路12に供給されるととも
に、第1移相回路11LSに供給される。第2移相回路
12に供給された左サラウンドチャンネル信号LSは、
基準角度φに対して第1偏移角度の位相差を有するよう
に位相シフトが与えられ、定数積算回路21に供給され
る。一方、第1移相回路11LSに供給された左サラウ
ンドチャンネル信号LSは、基準角度φに位相シフトが
与えられ、定数積算回路22に供給される。
【0074】また、右サラウンドチャンネル信号RS
は、第3移相回路13に供給されるとともに、第1移相
回路11RSに供給される。第3移相回路13に供給さ
れた右サラウンドチャンネル信号RSは、基準角度φに
対して第2偏移角度の位相差を有するように位相シフト
が与えられ、定数積算回路23に供給される。一方、第
1移相回路11RSに供給された右サラウンドチャンネ
ル信号RSは、基準角度φに位相シフトが与えられ、定
数積算回路24に供給される。
【0075】各定数積算回路21〜24では、サラウン
ドチャンネル信号LS,RSは、レベル比較回路28か
ら与えられる係数x,yによって乗算される。レベル比
較回路28から与えられる係数x,yは、以下の手順に
よって求められ、ここでは、図8に示すフローチャート
をも参照して説明する。
【0076】DVD再生装置5からサラウンドチャンネ
ル信号LS,RSが入力されると(S1)、両者の加算
処理および減算処理が行われる。すなわち、左サラウン
ドチャンネル信号LSと、右サラウンドチャンネル信号
RSとは、加算回路27Lにおいて加算されることによ
り加算処理される。また、右サラウンドチャンネル信号
RSは、定数積算回路25によって「−1」の定数が積
算され、左サラウンドチャンネル信号LSと、加算回路
27Rにおいて加算されることにより減算処理される。
【0077】次いで、レベル比較回路28において、左
サラウンドチャンネル信号LSと右サラウンドチャンネ
ル信号RSとの和の絶対値|LS+RS|、および加算
回路27Rによって加算された、左サラウンドチャンネ
ル信号LSと右サラウンドチャンネル信号RSとの差の
絶対値|LS−RS|が求められる(S2)。そして、
|LS+RS|をa、|LS−RS|をbとおき、両者
a,bを比較する(S3)。
【0078】そして、両者の比較結果に基づいて、偏移
角度θを割り付ける(S4)。ただし、偏移角度θは、
0°〜75°の範囲内に設定される。たとえば、図9に
示すように、a≫bの場合、具体的には、(a/b)≧
8〜10の場合、偏移角度θを大きく(75°に近く)
なるように割り付ける。一方、a≪bの場合、具体的に
は、(a/b)≦1〜1.5の場合、偏移角度θを小さ
く(0°に近く)なるように割り付ける。また、(a/
b)の値が、上記以外の場合、適当な偏移角度θを割り
付ける。
【0079】次いで、偏移角度θが割り付けられると、
係数x,yを下記数式1によりそれぞれ算出する(S
5)。図9に、偏移角度θと係数x,yとの関係を示
す。
【0080】
【数1】
【0081】なお、上記係数x,yの算出方法におい
て、偏移角度θの割り付けが困難な場合、上記算出方法
に代わり、|LS+RS|/|LS−RS|、あるいは
|LS−RS|/|LS+RS|の値から所定の近似式
を求め、それを用いて係数x,yを算出するようにして
もよい。
【0082】また、上記係数x,yの算出方法におい
て、DSP(digital signal processor)が用いられる
場合、一般に割り算に多くのステップを必要とするの
で、(LS+RS)および(LS−RS)のそれぞれの
レベルを、図10に示すような左右シフト処理を用いて
直接的な比較を行い、必要とするシフト数に応じてステ
ップ的にθを割り当てる方法を用いてもよい。なお、図
10に示す左右シフト処理では、a>bの場合、最初に
現れる「1」がaと同じ桁になるまでbの値を左にシフ
トしていき、必要となるシフト数に応じてステップ的に
θを割り付ける。また、a≦bの場合は逆に右シフトを
行う。また、シフト数に対応する係数x,yのテーブル
を用意しておいて、直接、係数x,yを算出する方法を
用いてもよい。さらには、係数x,yが1サンプル期間
でステップ的に変化するのが音声再生に不具合を生じる
ようであるなら、現在の係数x,yから目的とする係数
x,yまで漸増および漸減処理を利用する方法を用いて
もよい。
【0083】図7に戻り、レベル比較回路28において
算出された係数x,yは、それぞれ定数積算回路21〜
24において用いられる。すなわち、係数xは、定数積
算回路21,23において用いられ、係数yは、定数積
算回路22,24において用いられる。
【0084】定数積算回路21,22において係数x,
yが乗算された左サラウンドチャンネル信号LS同士
は、その後、加算回路26Lで加算され、仮想音像定位
処理回路14に供給される。また、定数積算回路23,
24において係数x,yが乗算された右サラウンドチャ
ンネル信号RS同士は、加算回路26Rで加算され、仮
想音像定位処理回路14に供給される。
【0085】このような処理によれば、図11に示すよ
うに、サラウンドチャンネル信号LS,RSがモノラル
信号に近い場合は、上記した(a/b)の値が大きくな
り、拡散効果を付加するために、サラウンドチャンネル
信号LS,RSと前方チャンネル信号L,C,R間との
間の相対位相差を約150°に近くなるようにする。一
方、サラウンドチャンネル信号LS,RSが互いに無相
関あるいは逆相の場合は、(a/b)の値が小さくな
り、サラウンドチャンネル信号LS,RSと前方チャン
ネル信号L,C,R間との間の相対位相差が小さくなる
ようにする。
【0086】したがって、サラウンドチャンネル信号L
S,RSに音源ソース側において予め位相差が付加され
ていても、サラウンドチャンネル信号LS,RSと前方
チャンネル信号L,C,R間との間の相対位相差を適度
な移相差になるように設定変更することにより、仮想音
像定位処理されたサラウンドチャンネル信号LS,RS
によって、拡がり感のある音場を提供することができ
る。
【0087】図7に戻り、仮想音像定位処理回路14に
おいて仮想音像定位処理が施されたサラウンドチャンネ
ル信号LS,RSは、第1移相回路11L,11Rにお
いて移相処理が施された前方チャンネル信号L,Rと、
加算回路15L,15Rにおいてそれぞれ加算される。
加算回路15L,15Rにおいてサラウンドチャンネル
信号LS,RSが加味された前方チャンネル信号L,R
は、第1移相回路11Cにおいて移相処理が施され、か
つ定数積算回路17において定数が乗算された前方チャ
ンネル信号Cと、加算回路16L,16Rでさらに加算
され、前方中央チャンネル信号Cが加味された前方チャ
ンネル信号Lv,Rvが出力端子から出力される。そし
て、上記前方チャンネル信号Lv,Rvは、増幅器7R,
7Lによって増幅され、スピーカ装置Bから音響として
出力される。
【0088】上記処理により、サラウンドチャンネル信
号LS,RS同士の関係や、前方チャンネル信号との関
係に左右されることなく、サラウンドチャンネル信号L
S,RSと前方チャンネル信号L,C,R間との間の相
対位相差を適度な移相差にすることができるので、映画
や音楽を問わず、様々な信号形態を有するマルチチャン
ネルソースに対して最適な仮想サラウンド再生を実現す
ることができる。
【0089】なお、第1移相回路11L,11C,11
R,11LS,11RS、第2および第3移相回路1
2,13における、前方チャンネル信号L,C,R、お
よびサラウンドチャンネル信号LS,RSに対する位相
シフトは、上記したのと同様に、200Hz程度から2
kHz程度の間で実現されればよい。
【0090】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。たとえば、音響信号
処理回路は、上記実施形態における音響再生装置Aに適
用されることに限らず、たとえば車載用音響装置等、音
響を出力するあらゆる装置に採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る音響信号処理回路が
適用される音響再生装置のブロック図である。
【図2】図1に示す音響信号処理回路のブロック図であ
る。
【図3】オールパスフィルタの回路図である。
【図4】オールパスフィルタの回路図である。
【図5】オールパスフィルタの回路図である。
【図6】図1に示す音響信号処理回路における位相−周
波数特性を示す図である。
【図7】他の音響信号処理回路のブロック図である。
【図8】係数算出処理を示すフローチャートである。
【図9】係数と偏移角度との関係を示す図である。
【図10】係数の算出方法の一例を説明するための図で
ある。
【図11】図7に示す音響信号処理回路における位相−
周波数特性を示す図である。
【図12】従来の音響信号処理回路のブロック図であ
る。
【図13】従来の音響信号処理回路における位相−周波
数特性を示す図である。
【符号の説明】
6 音響信号処理回路 8L,8R スピーカ 11L,11C,11R 第1移相回路 12 第2移相回路 13 第3移相回路 14 仮想音像定位処理回路 15L,15R 加算回路 A 音響再生装置 L 前方左チャンネル信号 R 前方右チャンネル信号 LS 左サラウンドチャンネル信号 RS 右サラウンドチャンネル信号
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年7月8日(2002.7.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】図12は、上記方式を実現するための音響
信号処理回路の一例を示す図である。この図によれば、
サラウンドチャンネル信号LS,RSは、移相回路3
1,32によって互いに相対的な位相差が150°程度
にされ、仮想音像定位処理回路33によって仮想音像定
位処理が行われている。そして、前方チャンネル信号
L,Rと加算回路34L,34Rによって加算され、定
数積算回路35によって定数が乗算された前方中央チャ
ンネル信号Cと加算回路36L,36Rによって加算さ
れた後、たとえば増幅器を介してスピーカ(ともに図示
せず)から出力される。この音響信号処理回路によっ
て、図13に示す位相−周波数特性が得られる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】本発明によれば、左右サラウンドチャンネ
ル信号がモノラル信号に近い場合は、左右サラウンドチ
ャンネル信号の和が左右サラウンドチャンネル信号の差
より大となり、そのような場合には、左右サラウンドチ
ャンネル信号と前方チャンネル信号間との間の相対位相
差をたとえば約150°に近くなるようにする。一方、
左右サラウンドチャンネル信号が互いに無相関あるいは
逆相の場合は、左右サラウンドチャンネル信号の和が左
右サラウンドチャンネル信号の差より小となり、そのよ
うな場合には、左右サラウンドチャンネル信号と前方チ
ャンネル信号間の相対位相差が小さくなるようにする。
そのため、左右サラウンドチャンネル信号に音源ソース
側において予め位相差が付加されていても、左右サラウ
ンドチャンネル信号と前方左右チャンネル信号間との間
の相対位相差を適度な位相差になるように設定変更する
ことにより、仮想音像定位処理された左右サラウンドチ
ャンネル信号によって、拡がり感のある音場を提供する
ことができ、映画や音楽を問わず、様々な信号形態を有
するマルチチャンネルソースに対して最適な仮想サラウ
ンド再生を実現することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】定数積算回路21,22,23,24は、
基準角度φに対して第1偏移角度(たとえば+75°)
の位相差を有するように位相シフトが与えられた左サラ
ウンドチャンネル信号LS、基準角度φに位相シフトが
与えられた左サラウンドチャンネル信号LS、基準角度
φに対して第2偏移角度(たとえば−75°)の位相差
を有するように位相シフトが与えられた右サラウンドチ
ャンネル信号RS、および基準角度φに位相シフトが与
えられた左サラウンドチャンネル信号LSのそれぞれに
対し、レベル比較回路28からの係数x,yを乗算す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】したがって、サラウンドチャンネル信号L
S,RSに音源ソース側において予め位相差が付加され
ていても、サラウンドチャンネル信号LS,RSと前方
チャンネル信号L,C,R間との間の相対位相差を適度
位相差になるように設定変更することにより、仮想音
像定位処理されたサラウンドチャンネル信号LS,RS
によって、拡がり感のある音場を提供することができ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0088
【補正方法】変更
【補正内容】
【0088】上記処理により、サラウンドチャンネル信
号LS,RS同士の関係や、前方チャンネル信号との関
係に左右されることなく、サラウンドチャンネル信号L
S,RSと前方チャンネル信号L,C,R間との間の相
対位相差を適度な位相差にすることができるので、映画
や音楽を問わず、様々な信号形態を有するマルチチャン
ネルソースに対して最適な仮想サラウンド再生を実現す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中武 哲郎 大阪府寝屋川市日新町2番1号 オンキヨ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D062 AA60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リスナーの前方左右において配置された
    スピーカに対して出力させるべき前方左右チャンネル信
    号に、左右サラウンドチャンネル信号をそれぞれ混合さ
    せるための音響信号処理回路であって、 上記前方左右チャンネル信号に基準角度の位相シフトを
    それぞれ与える第1移相手段と、 上記左右サラウンドチャンネル信号のうち一方のサラウ
    ンドチャンネル信号に、上記第1移相手段によって上記
    前方左右チャンネル信号に与えられた位相シフトの基準
    角度に対して+75°程度の第1偏移角度の位相差を相
    対的に有するように、位相シフトを与える第2移相手段
    と、 上記左右サラウンドチャンネル信号のうち他方のサラウ
    ンドチャンネル信号に、上記第1移相手段によって上記
    前方左右チャンネル信号に与えられた位相シフトの基準
    角度に対して−75°程度の第2偏移角度の位相差を相
    対的に有するように、位相シフトを与える第3移相手段
    とを備えることを特徴とする、音響信号処理回路。
  2. 【請求項2】 上記第2移相手段および第3移相手段に
    よって位相シフトが与えられた上記左右サラウンドチャ
    ンネル信号に対して、仮想音像定位処理を施す仮想音像
    定位処理手段と、 上記仮想音像定位処理手段によって仮想音像定位処理さ
    れた上記一方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1
    移相手段によって位相シフトが与えられた上記前方左右
    チャンネル信号の一方とをそれぞれ加算する第1加算手
    段と、 上記仮想音像定位処理手段によって仮想音像定位処理さ
    れた上記他方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1
    移相手段によって位相シフトが与えられた上記前方左右
    チャンネル信号の他方とをそれぞれ加算する第2加算手
    段とを備える、請求項1に記載の音響信号処理回路。
  3. 【請求項3】 上記第1ないし第3移相手段は、少なく
    とも200Hzから2kHzの周波数帯域において各チ
    ャンネル信号に対して位相シフトを与える、請求項1ま
    たは2に記載の音響信号処理回路。
  4. 【請求項4】 リスナーの前方左右において配置された
    スピーカに対して出力させるべき前方左右チャンネル信
    号に、左右サラウンドチャンネル信号をそれぞれ混合さ
    せるための音響信号処理回路であって、 上記前方左右チャンネル信号および左右サラウンドチャ
    ンネル信号に基準角度の位相シフトをそれぞれ与える第
    1移相手段と、 上記第1移相手段によって位相シフトが与えられた上記
    左右サラウンドチャンネル信号のうち一方のサラウンド
    チャンネル信号とは別経路で、上記一方のサラウンドチ
    ャンネル信号に、上記第1移相手段によって上記前方左
    右チャンネル信号に与えられた位相シフトの基準角度に
    対して第1偏移角度の位相差を相対的に有するように、
    位相シフトを与える第2移相手段と、 上記第1移相手段によって位相シフトが与えられた上記
    左右サラウンドチャンネル信号のうち他方のサラウンド
    チャンネル信号とは別経路で、上記他方のサラウンドチ
    ャンネル信号に、上記第1移相手段によって上記前方左
    右チャンネル信号に与えられた位相シフトの基準角度に
    対して上記第1偏移角度とは逆方向に偏移した第2偏移
    角度の位相差を相対的に有するように、位相シフトを与
    える第3移相手段と、 上記左右サラウンドチャンネル信号の和および差のレベ
    ル比に基づいて、所定の偏移角度を設定する設定手段
    と、 上記設定手段によって設定された偏移角度に基づいて、
    係数を算出する係数算出手段と、 上記第1移相手段によって位相シフトが与えられた上記
    一方のサラウンドチャンネル信号と、上記第2移相手段
    によって他の位相シフトが与えられた上記一方のサラウ
    ンドチャンネル信号とに対して、上記係数算出手段によ
    って算出された係数をそれぞれ乗算する第1係数乗算手
    段と、 上記第1係数乗算手段によって乗算された上記一方のサ
    ラウンドチャンネル信号同士を加算する第1加算手段
    と、 上記第1移相手段によって位相シフトが与えられた上記
    他方のサラウンドチャンネル信号と、上記第3移相手段
    によって他の位相シフトが与えられた上記他方のサラウ
    ンドチャンネル信号とに対して、上記係数算出手段によ
    って算出された係数をそれぞれ乗算する第2係数乗算手
    段と、 上記第2係数乗算手段によって乗算された上記他方のサ
    ラウンドチャンネル信号同士を加算する第2加算手段と
    を備えることを特徴とする、音響信号処理回路。
  5. 【請求項5】 上記設定手段は、上記左右サラウンドチ
    ャンネル信号の和が上記左右サラウンドチャンネル信号
    の差より大のとき、上記偏移角度を上記第1偏移角度ま
    たは第2偏移角度に近づけるように設定し、上記左右サ
    ラウンドチャンネル信号の和が上記左右サラウンドチャ
    ンネル信号の差より小のとき、上記偏移角度を上記基準
    角度に近づけるように設定する、請求項4に記載の音響
    信号処理回路。
  6. 【請求項6】 上記第1加算手段および第2加算手段に
    よって加算された左右サラウンドチャンネル信号に対し
    て、仮想音像定位処理を施す仮想音像定位処理手段と、 上記仮想音像定位処理手段によって仮想音像定位処理さ
    れた上記一方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1
    移相手段によって位相シフトが与えられた上記前方左右
    チャンネル信号の一方とをそれぞれ加算する第3加算手
    段と、 上記仮想音像定位処理手段によって仮想音像定位処理さ
    れた上記他方のサラウンドチャンネル信号と、上記第1
    移相手段によって位相シフトが与えられた上記前方左右
    チャンネル信号の他方とをそれぞれ加算する第4加算手
    段とを備える、請求項4または5に記載の音響信号処理
    回路。
  7. 【請求項7】 上記第1ないし第3移相手段は、少なく
    とも200Hzから2kHzの周波数帯域において各チ
    ャンネル信号に対して位相シフトを与える、請求項4な
    いし6のいずれかに記載の音響信号処理回路。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の音
    響信号処理回路を備えることを特徴とする、音響再生装
    置。
JP2001309803A 2001-10-05 2001-10-05 音響信号処理回路および音響再生装置 Expired - Fee Related JP4427937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001309803A JP4427937B2 (ja) 2001-10-05 2001-10-05 音響信号処理回路および音響再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001309803A JP4427937B2 (ja) 2001-10-05 2001-10-05 音響信号処理回路および音響再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003116200A true JP2003116200A (ja) 2003-04-18
JP4427937B2 JP4427937B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=19128885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001309803A Expired - Fee Related JP4427937B2 (ja) 2001-10-05 2001-10-05 音響信号処理回路および音響再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4427937B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006109479A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Bose Corp 自動車のオーディオシステム
JP2007528654A (ja) * 2004-03-11 2007-10-11 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 音声信号を処理する方法及びシステム
JP2008509600A (ja) * 2004-08-03 2008-03-27 ドルビー・ラボラトリーズ・ライセンシング・コーポレーション 聴覚の情景分析を用いたオーディオ信号の結合
JP2008512055A (ja) * 2004-08-31 2008-04-17 ディー・ティー・エス,インコーポレーテッド 相関出力を使用したオーディオ・チャネル混合方法
JP2009177559A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Sanyo Electric Co Ltd ボーカルカット回路
JP2010114640A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Onkyo Corp オーディオ信号処理装置
US7957540B2 (en) 2002-11-08 2011-06-07 Bose Corporation Automobile audio system
US8116484B2 (en) 2006-06-27 2012-02-14 Sony Computer Entertainment Inc. Sound output device, control method for sound output device, and information storage medium
JP2013507047A (ja) * 2009-10-05 2013-02-28 ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド オーディオチャネル補償を有するマルチチャネルオーディオシステム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7957540B2 (en) 2002-11-08 2011-06-07 Bose Corporation Automobile audio system
JP2007528654A (ja) * 2004-03-11 2007-10-11 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 音声信号を処理する方法及びシステム
JP2008509600A (ja) * 2004-08-03 2008-03-27 ドルビー・ラボラトリーズ・ライセンシング・コーポレーション 聴覚の情景分析を用いたオーディオ信号の結合
JP4740242B2 (ja) * 2004-08-03 2011-08-03 ドルビー・ラボラトリーズ・ライセンシング・コーポレーション 聴覚の情景分析を用いたオーディオ信号の結合
JP4866354B2 (ja) * 2004-08-31 2012-02-01 ディー・ティー・エス,インコーポレーテッド 相関出力を使用したオーディオ・チャネル混合方法
JP2008512055A (ja) * 2004-08-31 2008-04-17 ディー・ティー・エス,インコーポレーテッド 相関出力を使用したオーディオ・チャネル混合方法
JP2006109479A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Bose Corp 自動車のオーディオシステム
US8116484B2 (en) 2006-06-27 2012-02-14 Sony Computer Entertainment Inc. Sound output device, control method for sound output device, and information storage medium
JP2009177559A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Sanyo Electric Co Ltd ボーカルカット回路
JP4502059B2 (ja) * 2008-11-06 2010-07-14 オンキヨー株式会社 オーディオ信号処理装置
US8064615B2 (en) 2008-11-06 2011-11-22 Onkyo Corporation Audio signal processing apparatus
JP2010114640A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Onkyo Corp オーディオ信号処理装置
JP2013507047A (ja) * 2009-10-05 2013-02-28 ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド オーディオチャネル補償を有するマルチチャネルオーディオシステム
US9100766B2 (en) 2009-10-05 2015-08-04 Harman International Industries, Inc. Multichannel audio system having audio channel compensation
US9888319B2 (en) 2009-10-05 2018-02-06 Harman International Industries, Incorporated Multichannel audio system having audio channel compensation

Also Published As

Publication number Publication date
JP4427937B2 (ja) 2010-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6449368B1 (en) Multidirectional audio decoding
US6937737B2 (en) Multi-channel audio surround sound from front located loudspeakers
KR101004393B1 (ko) 가상 서라운드에서 공간 인식을 개선하는 방법
WO2010074893A1 (en) Surround sound virtualizer and method with dynamic range compression
US5844993A (en) Surround signal processing apparatus
WO2020151837A1 (en) Method and apparatus for processing a stereo signal
KR102355770B1 (ko) 회의를 위한 서브밴드 공간 처리 및 크로스토크 제거 시스템
JP2924710B2 (ja) ステレオ音場拡大装置
KR20040035887A (ko) 멀티채널 로직 매트릭스 디코딩 방법 및 장치
WO2014104039A1 (ja) 音場調整フィルタ及び音場調整置並びに音場調整方法
JP3547813B2 (ja) 音場生成装置
JPH11150799A (ja) 音像定位処理装置および方法
JP3594281B2 (ja) ステレオ拡大装置及び音場拡大装置
JP2006033847A (ja) 最適な仮想音源を提供する音響再生装置及び音響再生方法
JP4744695B2 (ja) 仮想音源装置
JP4427937B2 (ja) 音響信号処理回路および音響再生装置
JP5505395B2 (ja) 音響処理装置
JPH0430700A (ja) 音像定位装置
JPH01144900A (ja) 音場再生装置
JPH07123498A (ja) ヘッドホン再生システム
JP2004023486A (ja) ヘッドホンによる再生音聴取における音像頭外定位方法、及び、そのための装置
JPH06189399A (ja) 音響信号処理装置
JP3233275B2 (ja) 音像定位処理方法及びその装置
JP2000228800A (ja) マルチチャネルオ―ディオ信号を再生する方法及び装置
JP2003061196A (ja) ヘッドホン再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070406

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070524

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070622

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4427937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151225

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151225

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees