JP2003112348A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

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JP2003112348A
JP2003112348A JP2001308898A JP2001308898A JP2003112348A JP 2003112348 A JP2003112348 A JP 2003112348A JP 2001308898 A JP2001308898 A JP 2001308898A JP 2001308898 A JP2001308898 A JP 2001308898A JP 2003112348 A JP2003112348 A JP 2003112348A
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JP
Japan
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pressure
runner
cavity
temperature
filling
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Masatoshi Kakimoto
昌寿 柿本
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のキャビティを有した射出成形におい
て、キャビティ間での最適成形条件を同一とし、成形バ
ラツキを防止する。 【解決手段】 複数のキャビティ4,9を有した射出成
形金型によって樹脂を射出成形する。各キャビティ4,
9毎における樹脂充填完了時の圧力立ち上がりを検知す
ることにより、キャビティ4,9間の樹脂充填完了時の
圧力立ち上がり時間差を求め、この時間差をなくすよう
に金型温度を制御する。樹脂充填完了時の圧力立ち上が
りは、キャビティ4,9に対応して配置した圧力測定セ
ンサ28,29によって検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平9−11287号公報には、金型
の内部圧力を用いて、射出速度や保圧の制御を行う射出
成形制御方法が記載されている。また、射出成形機の射
出ノズルに圧力センサを設置し、その圧力によって、射
出圧、保圧の制御を行うこともなされている。これらの
制御方法はいずれも、成形品の高精度化を可能とするた
めに、樹脂温度のバラツキやその他のバラツキ要因によ
る成形バラツキの低減を図るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の射出成形方法では、キャビティが1つのときは
良いが、キャビティが2つ以上ある場合、キャビティ間
のバラツキに関しての制御ができない。そして、キャビ
ティ間のバラツキあると、各キャビティにより、良品が
成形可能な最適成形条件範囲が異なるため、全キャビテ
ィにおいて良品を得るための成形条件幅が極めて狭くな
る。このため、上述の射出成形方法を利用しても、成形
時のバラツキにより、キャビティによってヒケ、ウェル
ド、フローマークなどの不良が発生して、歩留まりが低
下する。
【0004】このキャビティ間のバラツキは、作製時の
誤差、ガス抜けになるクリアランスの差、ランナ、キャ
ビティの温度差などが原因となって、溶融樹脂が充填す
るときの入り易さを左右することにより生じている。こ
れは同一のキャビティ形状、ランナ形状、ゲート形状で
も生じており、修正は困難である。
【0005】すなわち、成形条件が一定のとき、充填が
早いキャビティはヒケ、フローマークが発生しにくく、
ウェルドが発生し易いのに対し、充填が遅いキャビティ
はヒケ、フローマークが発生し易く、ウェルドが発生し
にくいものとなっている。但し、ヒケに関しては成形品
の形状や成形条件によって逆の場合も有り得る。このと
き、充填が早いキャビティは充填完了時の圧力が早く立
ち上がり、充填が遅いキャビティは充填完了時の圧力が
遅く立ち上がる。また、連続成形では、成形開始時から
成形数が増えるにつれて、ガス抜き溝への樹脂の付着や
金型の劣化等が発生することにより、キャビティ間のバ
ラツキ具合が変化している。
【0006】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、キャビティ間での最適成形条
件範囲を同一にし、かつ成形数が増えてもキャビティ間
に生じるバラツキを抑えることが可能な射出成形方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、複数のキャビティを有した射出
成形金型によって樹脂を射出成形する方法であって、各
キャビティ毎における樹脂充填完了時の圧力立ち上がり
を検知することにより、キャビティ間の樹脂充填完了時
の圧力立ち上がり時間差を求め、この時間差をなくすよ
うに金型温度を制御することを特徴とする。
【0008】射出成形においては、射出成形機のノズル
からスプルー、共通のランナ及び各キャビティが有する
ランナ、ゲートを経て各キャビティに充填される。ま
た、オーバーフローを有するときはオーバーフローまで
充填される。そして、各キャビティの細部にまで樹脂が
充填したときから射出成形機で検知している圧力が保圧
設定圧力になるまで急激に上昇する、充填完了時の圧力
立ち上がりが起こる。
【0009】請求項1の発明では、この充填完了時の圧
力立ち上がり時間を各キャビティ毎に検知し、検知した
時間差を基にして、金型温度を制御することにより、キ
ャビティ内への樹脂の充填完了までの時間差をなくすた
め、キャビティ間での最適成形条件が同一になり、全て
のキャビティでの品質が安定する。また、成形数が増え
ても、キャビティ間のバラツキが発生することがない。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の射出成
形方法であって、前記樹脂充填完了時の圧力立ち上がり
は、キャビティ、ゲートまたはランナのいずれかで検知
することを特徴とする。
【0011】キャビティ、ゲート、ランナには、樹脂が
充填されるため、樹脂充填時に圧力立ち上がりを検知で
き、金型温度の制御が可能となる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1記載の射出成
形方法であって、前記樹脂充填完了時の圧力立ち上がり
は、キャビティに連通状態で設けたオーバーフローで検
知することを特徴とする。
【0013】オーバーフローは、キャビティの最終充填
位置にあるため、オーバーフローでの検知は充填完了と
ほぼ一致する。このため、充填完了時の圧力立ち上がり
を簡単に、かつ正確に検知することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施の形
態により、具体的に説明する。なお、各実施の形態にお
いて、同一の部材には同一の符号を付してある。
【0015】(実施の形態1)図1〜図3は、本発明の
実施の形態1であり、図1は実施の形態1の射出成形金
型の断面、図2及び図3はランナ圧力の波形図を示す。
【0016】射出成形金型1は可動金型2と固定金型3
とからなっており、これらの固定金型3及び可動金型2
では、固定側第1キャビティ形成駒8と可動側第1キャ
ビティ形成駒15とが対向し、固定側第2キャビティ形
成駒12と可動側第2キャビティ形成駒16とが対向し
ている。
【0017】そして、固定側第1キャビティ形成駒8と
可動側第1キャビティ形成駒15とによって、第1キャ
ビティ4、第1ゲート7及び第1ランナ6が形成され、
固定側第2キャビティ形成駒12と可動側第2キャビテ
ィ形成駒16とによって、第2キャビティ9、第2ゲー
ト11及び第2ランナ10が形成されている。第1ゲー
ト7及び第1ランナ6は、スプルー5と第1キャビティ
4とを連結し、第2ゲート11及び第1ランナ10は、
スプルー5と第2キャビティ9とを連結する。
【0018】固定側第1キャビティ形成駒8と固定側第
2キャビティ形成駒12には、それぞれ温調媒体が流れ
る固定側第1温調穴13、固定側第2温調穴14が貫通
している。また、可動側第1キャビティ形成駒15と可
動側第2キャビティ形成駒16にはそれぞれ温調媒体が
流れる可動側第1温調穴17、可動側第2温調穴18が
貫通している。
【0019】そして、可動側第1温調穴17、可動側第
2温調穴18、固定側第1温調穴13、固定側第2温調
穴14は温調ホース19を通じて温調媒体を循環させる
可動側第1温調機20、可動側第2温調機21、固定側
第1温調機22、固定側第2温調機23にそれぞれ接続
されている。なお、図1では各温調機から各温調穴へ出
る温調ホース19だけを記載しているが、各温調穴から
各温調機へ戻る温調ホースも接続されるものである。
【0020】また、可動側第1温調機20、可動側第2
温調機21、固定側第1温調機22、固定側第2温調機
23には、温調媒体温度をヒータの入切などで制御する
可動側第1温調機温度制御装置24、可動側第2温調機
温度制御装置25、固定側第1温調機温度制御装置2
6、固定側第2温調機温度制御装置27がそれぞれ具備
されている。
【0021】さらに、固定側第1キャビティ形成駒8に
おける第1ランナ6形成部分には、第1ランナ圧力測定
センサ28が配置され、固定側第2キャビティ形成駒1
2における第2ランナ10形成部分には、第2ランナ圧
力測定センサ29が配置されている。
【0022】また、可動金型2には、成形された成形品
を可動金型2から押し出すための押し出しピン30と押
し出しピン30を作動させるための押し出し板31が配
置されている。この構造の金型1は射出成形機(図示省
略)に取り付けられるものである。
【0023】第1ランナ圧力測定センサ28、第2ラン
ナ圧力測定センサ29の出力データは演算装置32に送
られる。演算装置32からは、可動側第1温調機温度制
御装置24、可動側第2温調機温度制御装置24、可動
側第2温調機温度制御装置25、固定側第1温調機温度
制御装置26、固定側第2温調機温度制御装置27に対
して温度設定値が送られる。
【0024】この実施の形態では、射出成形機により可
動金型2が固定金型3と接し、第1キャビティ4、第2
キャビティ9、第1ランナ6、第2ランナ10、第1ゲ
ート7、第2ゲート11を形成する。その後、溶融した
樹脂が射出成形機よりスプルー5、第1ランナ6、第2
ランナ10、第1ゲート7、第2ゲート11を介して第
1キャビティ4、第2キャビティ9に流れ込み、充填、
圧力がかかった状態で固化して成形品が形成され、その
後、射出成形機により可動金型2が固定金型3より離れ
る。このときには、成形品は固定金型3と離れ、可動金
型2側に接したままである。その後、射出成形機によ
り、押し出し板31を介して押し出しピン30が作動し
て成形品を可動金型2から離し、取り出し装置などによ
って金型1外へ搬送する。
【0025】以上の成形過程の中で、第1ランナ6及び
第2ランナ10での第1ランナ圧力測定センサ28及び
第2ランナ圧力測定センサ29にかかる樹脂圧力が測定
される。このときの波形を図2、図3に示す。
【0026】図2及び図3に示すように、圧力測定セン
サ28、29には樹脂が到達したときに樹脂の圧力が検
出されている。各圧力測定センサ28,29で検知され
る圧力では、樹脂が各キャビティ4,9の細部にまで樹
脂が充填したときから射出成形機で検知している圧力が
保圧設定圧力になるまで急激に上昇する、充填完了時の
圧力立ち上がりが起こっている。
【0027】図2の場合、第1ランナ圧力波形33と比
較して第2ランナ圧力波形34はこの充填完了完了時の
立ち上がりが遅く、図3の場合、第2ランナ圧力波形3
4は充填完了時の圧力立ち上がりが早い。なお、成形条
件は第1キャビティ4の成形品の品質が安定するように
設定している。このとき、図2の場合には第2キャビテ
ィ9にヒケ、フローマークが発生しやすく、図3の場合
には第2キャビティ9にウェルドが発生し易い。なお、
ヒケに関しては逆の場合も有り得る。かかる充填完了時
の圧力立ち上がりの時間差は演算装置32が算出する。
【0028】この実施の形態では、圧力立ち上がり時間
を以下のように決めるものである。すなわち、型締信号
が射出成形機から出力され、その後、a秒後からb秒後
まで演算装置32にはデータが送られ、このデータ送信
が終わると一定時間に対する圧力の傾きがある数値以上
になる時の時間を第1ランナ6、第2ランナ10でそれ
ぞれ求めるものである。
【0029】そして、第2ランナ10の時間から第1ラ
ンナ6の時間を差し引くことにより、時間差を求める。
【0030】この時間差を基に、第2ランナー10の充
填完了時の圧力立ち上がりが第1ランナ6の充填完了時
の圧力立ち上がりよりも遅いときは、可動側第2温調機
温度制御装置25、固定側第2温調機温度制御装置27
の温調媒体設定温度を上げる。このことにより、第2キ
ャビティ9、第2ランナ10、第2ゲート11の金型温
度は上昇し、この部分を流れる樹脂の温度が上昇し、流
動性が良くなる。
【0031】一方、第2ランナ10の充填完了時の圧力
立ち上がりが第1ランナ6の充填完了時の圧力立ち上が
りよりも早いときは、可動側第2温調機温度制御装置2
5、固定側第2温調機温度制御装置27の温調媒体設定
温度を下げる。このことにより、第2キャビティ9、第
2ランナー10、第2ゲート11の金型温度は下がり、
この部分を流れる樹脂の温度が下がり、流動性が悪くな
る。
【0032】この実施の形態では、以上のようにして、
第2キャビティ9、第2ランナ10、第2ゲート11に
流れる樹脂の流動性をコントロールすることにより、第
2ランナ10の充填完了時の圧力立ち上がりと第1ラン
ナ6の充填完了時の圧力立ち上がりの時間差をなくすこ
とができる。これにより、キャビティ間の最適成形条件
が同一になり、第1キャビティ4、第2キャビティ9の
成形品ともに品質が安定する。また、成形数が増えて
も、キャビティ間のバラツキは発生しない。
【0033】この実施の形態では、第2ランナ10の充
填完了時の圧力立ち上がりを調整して第1ランナ6の充
填完了時の圧力立ち上がりとの時間差をなくすようにし
ているが、品質が安定した成形条件での型締め開始から
充填完了時の圧力立ち上がりを基に各キャビティの充填
完了時の圧力立ち上がりとの時間差を求め、各キャビテ
ィ毎にある温調機温度制御装置により、温調機の媒体温
度を制御しても良い。この場合には、キャビティ間の品
質バラツキがなくなるだけでなく、生産数が増えてもキ
ャビティ間だけではなく、ショット数による品質差もな
くすことができる。
【0034】また温調媒体の温度が上昇してから、金型
温度が上昇するまで時間がかかるため、あるショット数
毎に1回、測定、制御を行うのがよい。なお、第1ラン
ナ6及び第2ランナ10に圧力測定センサを設置した
が、ゲート、キャビティのいずれに設置しても良い。
【0035】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2を示す。この実施の形態において、固定側第1温調
穴13、固定側第2温調穴14は温調媒体を循環させる
固定側温調機101とそれぞれ固定側第1温調媒体流量
調整バルブ102、固定側第2温調媒体流量調整バルブ
103及び温調ホース19を介して連結されている。な
お、各温調媒体流量調整バルブ102,103は各温調
機から各温調穴へ温調媒体が出ていく側に配置されてい
る。また、図4では、各温調機から各温調穴へ出る温調
ホース19だけを記載しているが、各温調穴から各温調
機へ戻る温調ホースも接続されるものである。
【0036】一方、可動側第1温調穴17及び可動側第
2温調穴18は温調媒体を循環させる可動側温調機10
4と、それぞれ可動側第1温調媒体流量調整バルブ10
5、可動側第2温調媒体流量調整バルブ106及び温調
ホース19を介して連結されている。これらの固定側第
1温調媒体流量調整バルブ102、固定側第2温調媒体
流量調整バルブ103、可動側第1温調媒体流量調整バ
ルブ105、可動側第2温調媒体流量調整バルブ106
は演算装置32に接続されており、それぞれのバルブ1
02,103,105,106に対して演算装置32か
ら流量設定値が送出される。
【0037】この実施の形態において、第2ランナ10
の充填完了時の圧力立ち上がりが第1ランナ6の充填完
了時の圧力立ち上がりよりも遅いときは、固定側第2温
調媒体流量調整バルブ103、可動側第2温調媒体流量
調整バルブ106により温調流量を増やす。このことに
より、第2キャビティ9、第2ランナ10、第2ゲート
11の金型温度が上昇し、この部分を流れる樹脂の温度
が上昇し、流動性が良くなる。
【0038】これに対し、第2ランナ10の充填完了時
の圧力立ち上がりが第1ランナ6の充填完了時の圧力立
ち上がりよりも早いときは、固定側第2温調媒体流量調
整バルブ103、可動側第2温調媒体流量調整バルブ1
06により温調流量を減らす。このことにより、第2キ
ャビティ9、第2ランナ10、第2ゲート11の金型温
度が下がり、この部分を流れる樹脂の温度が下がり、流
動性が悪くなる。
【0039】上述した実施の形態1では、キャビティ1
つにつき温調機が2台必要であるところから、温調機の
台数が限られているときに成形品取り数が多くなれば、
対応できなくなる。しかしながら、この実施の形態で
は、取り数に関係なく、固定側、可動側別系統の温調に
しても2台の温調機で調整することが可能となり、成形
品取り数が多くなっても対応することができる。
【0040】(実施の形態3)図5〜図7は、本発明の
実施の形態3であり、図5は実施の形態3の射出成形金
型の断面、図6及び図7はオーバーフロー圧力の波形図
を示す。
【0041】この実施の形態では、第1オーバーフロー
201、第2オーバーフロー202を形成するものであ
る。第1オーバーフロー201は、固定側第1キャビテ
ィ形成駒8及び可動側第1キャビティ形成駒15におけ
る樹脂の最終充填位置に形成され、第2オーバーフロー
202は、固定側第2キャビティ形成駒12及び可動側
第2キャビティ形成駒16における樹脂の最終充填位置
に形成されている。
【0042】さらに、固定側第1キャビティ形成駒8に
おける第1オーバーフロー201形成部分には、第1オ
ーバーフロー圧力測定センサ203が設置され、固定側
第2キャビティ形成駒12における第2オーバーフロー
202形成部分には、第2オーバーフロー圧力測定セン
サ204が設置されている。これらの第1オーバーフロ
ー圧力測定センサ203、第2オーバーフロー圧力測定
センサ204の出力データは演算装置33に送られる。
【0043】この実施の形態では、溶融した樹脂は最終
充填位置である第1オーバーフロー201、第2オーバ
ーフロー202にまで流れ込む。そして、成形の過程の
中で、第1オーバーフロー圧力測定センサ203、第2
オーバーフロー圧力測定センサ201および第2オーバ
ーフロー204により第1オーバーフロー202にかか
る樹脂圧力が測定される。このときの圧力波形を図6、
図7に示す。
【0044】図6の場合、第1オーバーフロー圧力波形
205と比較して、第2オーバーフロー圧力波形206
は充填完了時の圧力立ち上がりが遅く、図7の場合、第
2オーバーフロー圧力波形206は充填完了時の圧力立
ち上がりが早い。このとき、図6の場合には第2キャビ
ティ9にヒケ、フローマークが発生し易く、図7の場合
には第2キャビティ9にウェルドが発生し易い。なお、
ヒケに関しては逆の場合も有り得る。この充填完了時の
圧力立ち上がりの時間差は演算装置32で算出する。
【0045】この実施の形態では、充填時の圧力立ち上
がり時間は以下のようにしてきめるものである。すなわ
ち、型締信号が射出成形機から出力され、その後、演算
装置32に射出成形機から型開信号が送られるまでデー
タが送信され、このデータ送信が終わると圧力がかかり
始めた時間を第1オーバーフロー201、第2オーバー
フロー202でそれぞれ求めるものである。
【0046】そして、第2オーバーフロー202の時間
から第1オーバーフロー201の時間を差し引くことに
より、時間差を求める。さらに、この時間差をなくすよ
うに、第1キャビティ4、第1ゲート7、第1ランナ6
及び第2キャビティ9、第2ゲート11、第2ランナ1
0に対する温度制御を実施の形態2と同様にして行う。
【0047】実施の形態1及び実施の形態2では、充填
時の圧力立ち上がり時間差を求めるため、設定データが
多いが、この実施の形態ではオーバーフローに圧力がか
かり始めた時間を求めるだけであるため、設定が容易で
ある。これは、圧力センサがランナ、ゲート、キャビテ
ィにある場合では、樹脂が圧力センサに接したときに一
度上昇するが、この実施の形態のように最終充填位置に
ある場合は、樹脂が圧力センサに接したときには充填完
了とほぼ一致するためである。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、充填完了時の
圧力立ち上がり時間を各キャビティ毎に検知し、検知し
た時間差を基に金型温度を制御して、キャビティ内への
樹脂の充填完了までの時間差をなくすため、キャビティ
間での最適成形条件が同一になり、全てのキャビティで
の品質が安定する。また、成形数が増えても、キャビテ
ィ間のバラツキが発生することがない。
【0049】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様な効果を有するのに加えて、樹脂充填時に圧力立
ち上がりを検知でき、金型温度の制御が可能となる。
【0050】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同様な効果を有するのに加えて、充填完了時の圧力立
ち上がりを簡単に、かつ正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1が適用される射出成形金型の断面
図である。
【図2】実施の形態1におけるランナでの樹脂圧力の波
形図である。
【図3】実施の形態1におけるランナでの樹脂圧力の波
形図である。
【図4】実施の形態2適用される射出成形金型の断面図
である。
【図5】実施の形態3が適用される射出成形金型の断面
図である。
【図6】実施の形態3におけるオーバーフローでの樹脂
圧力の波形図である。
【図7】実施の形態3におけるオーバーフローでの樹脂
圧力の波形図である。
【符号の説明】
4 第1キャビティ 6 第1ランナ 7 第1ゲート 9 第2キャビティ 10 第2ランナ 11 第2ゲート 28 第1ランナ圧力測定センサ 29 第2ランナ圧力測定センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のキャビティを有した射出成形金型
    によって樹脂を射出成形する方法であって、 各キャビティ毎における樹脂充填完了時の圧力立ち上が
    りを検知することにより、キャビティ間の樹脂充填完了
    時の圧力立ち上がり時間差を求め、この時間差をなくす
    ように金型温度を制御することを特徴とする射出成形方
    法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂充填完了時の圧力立ち上がり
    は、キャビティ、ゲートまたはランナのいずれかで検知
    することを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
  3. 【請求項3】 前記樹脂充填完了時の圧力立ち上がり
    は、キャビティに連通状態で設けたオーバーフローで検
    知することを特徴とする請求項1記載の射出成形方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009500197A (ja) * 2005-07-08 2009-01-08 プリーアムス ジステーム テヒノロギース アーゲー キャビティへの溶融物の充填の監視及び/又は制御方法
CN102582053A (zh) * 2011-01-11 2012-07-18 财团法人精密机械研究发展中心 热浇道温度控制与警示方法及使用该方法的控制系统
JP2018015936A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 双葉電子工業株式会社 計測装置、計測方法、プログラム

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