JP3475725B2 - 射出成形方法およびその装置 - Google Patents
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Description
粘度を計算して、成形品の良否判別又は良否判別結果に
基づいて制御を適確に行うことができる射出成形方法お
よびその装置に関する。
すような、特開平5−329864号公報に記載された
ものがある。
1に入る手前の位置にあるノズル12に圧力センサ3を設
け、この圧力センサ3によって樹脂の圧力を測定し、こ
の圧力から粘度を、理論式に基づいて計算している。そ
して、このようにして計算された粘度に基づいて、成形
品不良の推定判別を行っている。
の良否、製造ロット間の物性のバラツキなどに基因し
て、成形不良が発生することがある。しかし、以上のよ
うにして成形される製品の粘度を調べることができるの
で、成形不良の発生を推定して判別することができる。
従来例にあっては、ノズル12に圧力センサを設けて、射
出成形工程における樹脂の圧力を測定しているものであ
る。したがって、この測定した圧力に基づいて、成形品
不良の推定判別を行うことになるので、このショットの
成形については、不良品が成形される可能性が高くなっ
ている。
ためになされたものであり、その目的は、あらかじめ不
良となることを推定して射出成形工程の実行を中止した
り、不良とならないように適確な制御を行って、成形性
のよい製品を得ることができる射出成形方法およびその
装置の提供にある。
項1記載の発明は、射出シリンダー11内に設けられるス
クリュー13を回転させて、射出シリンダー11前方部に樹
脂を送って計量したのち、射出シリンダー11先端部のノ
ズル12から樹脂を金型1内に射出充填する射出成形方法
において、計量工程において射出シリンダー11内で溶融
している樹脂を射出シリンダー11前方部に通過させるチ
ェックリング2をスクリュー13前端部に設け、同チェッ
クリング2の前後における樹脂の圧力を、計量工程にお
いて測定し、この前後の圧力差と、スクリュー13の移動
量から求められる流量と、に基づいてここでの樹脂の粘
度を計算し、この計算された粘度をあらかじめ実験など
によって求められた基準粘度と比較して、成形品の良否
判別を行うか又はこの良否判別の結果に基づいて成形条
件の制御を行うことを特徴として構成している。
程における樹脂について調べることによって、この樹脂
の状態に対応した判別または制御を、射出工程に対して
適確に良品が成形されるように行うことができる。
明において、計量工程において樹脂を射出シリンダー11
前方部に通過させるチェックリング2を、スクリュー13
前端部に設け、射出シリンダー11に圧力センサ3をスク
リュー移動方向に間隔を開けて二個以上設け、これらの
圧力センサ3によって、チェックリング2の前後におけ
る樹脂の圧力を測定することを特徴として構成してい
る。
とも二個の圧力センサ3を用いて、チェックリング2前
後の圧力を測定している。そして、チェックリング2を
通過する樹脂の流量と、このチェックリング2前後の圧
力差とから樹脂の粘度を計算することができる。
明において、計量工程において樹脂を射出シリンダー11
前方部に通過させるチェックリング2を、スクリュー13
前端部に設け、このチェックリング2の前後の位置にお
けるスクリュー13に、圧力センサ3をそれぞれ設けて樹
脂の圧力を測定することを特徴として構成している。
クリング2を通過する樹脂の流量と、このチェックリン
グ2前後の圧力差から樹脂の粘度を計算することができ
る。また、この場合、二つの圧力センサ3を用いて、射
出シリンダー11内におけるスクリュー13の位置を選ぶこ
となく、チェックリング2前後の圧力が測定される。
内で溶融している樹脂の圧力を計量工程において測定す
る圧力センサ3と、この圧力センサ3の測定した圧力、
さらにスクリュー13の移動量から樹脂の流量を計算し、
この計算された流量と圧力とから粘度を計算する演算回
路4と、計算された粘度をあらかじめ実験などによって
求められた基準粘度と比較して、成形品の良否判別を行
うか又はこの良否判別の結果に基づいて成形条件の制御
を行う判別制御回路5と、を有して成る射出成形装置で
あって、計量工程において射出シリンダー11内で溶融し
ている樹脂を射出シリンダー11前方部に通過させるチェ
ックリング2をスクリュー13前端部に設け、同チェック
リング2の前後における樹脂の圧力を測定するものとし
て前記圧力センサ3を配設し、この前後の圧力センサ3
が測定した樹脂の圧力差を前記圧力として、前記演算回
路4が粘度を計算するものであることを特徴として構成
している。
程における樹脂について調べることによって、この樹脂
の状態に対応した判別または制御を、射出工程に対して
適確に良品が成形されるように行うことができる。
図を参照して説明する。
となる射出成形方法および射出成形装置を以下に説明す
る。
示す断面図であり、図2は同射出成形装置のチェックリ
ング2周辺部を拡大して示す断面図であり、図3は同射
出成形装置の油圧シリンダー10に設けられた圧力センサ
3を示す一部破断の正面図である。また、図4は同射出
成形装置における圧力センサ3が検出した圧力を処理す
る回路の構成を示すブロック図である。
一般的な射出成形装置と略同様に構成されるものであっ
て、射出シリンダー11内に、成形材料である樹脂を、ノ
ズル12より金型1内に充填するスクリュー13を有してい
る。また、樹脂はホッパー14より射出シリンダー11内に
供給され、射出シリンダー11外周に設けられたヒーター
15によって、加熱溶融されて金型1内に充填されるよう
に構成されている。
として形成されて、油圧シリンダー10内に収納されてい
る。つまり、このスクリュー13は油圧によって、前後方
向(図における左右方向)に移動自在に形成されてい
る。また、このスクリュー13はモーター9によって回転
駆動されるように構成されている。
リンダー10に、その内部の油圧を測定する圧力センサ3
を設けていることを特徴として構成されている。
の先端部にはチェックリング2が設けられている。すな
わち、同図に示すように、スクリュー13先端部は断面山
形部13a として形成され、この断面山形部13a のやや後
方には括れ部13b が設けられている。そして、この括れ
部13b には中心部をくり貫かれた円盤形状のチェックリ
ング2が、前後方向にスライド移動自在にはめ込まれて
いる。また、このチェックリング2の外周部には、樹脂
が通過する通過孔2aが、チェックリングスリットとし
て、適宜間隔を開けて複数形成されている。また、括れ
部13b の後端部には、チェックリング2がそれ以上後方
にスライド移動しないように、係止フランジ13c が設け
られ、この係止フランジ13c の後方部は、螺旋形状のス
クリュー条を有するスクリュー本体部13d となってい
る。
成されているので、計量工程において、樹脂を通過孔2a
を通して、射出シリンダー11前方部に通過させて計量す
ることができる。また、射出工程においては、このチェ
ックリング2は係止フランジ13c に当たった状態となっ
て、通過孔2aがふさがれるので、計量された樹脂を金型
1内にスクリュー13の移動によって充填することができ
るのである。
は、管状の本体先端にダイヤフラム3aを備え、このダイ
ヤフラム3aで受けた圧力を、本体内部に、先端をダイヤ
フラム3aに接続させて設けられたキャピラリー3b内の液
体によって、歪みゲージに伝えて圧力を検出するように
形成されている。また、このようなキャピラリー3bに代
えて金属製のプッシュロッドを設け、このプッシュロッ
ドによって圧力を歪みゲージに伝達するように形成され
るものであってもよい。
工程において、モーター9によりスクリュー13が回転
し、ホッパー14に貯えられた成形材料はスクリュー13の
回転によって、スクリュー13と射出シリンダー11内壁面
との間の隙間を通過し、チェックリング2の通過孔2aを
通過し、射出シリンダー11前部およびノズル12内に送ら
れる。図2における矢印は、このような樹脂の流れを示
している。
ダー10に設けた圧力センサ3によって、この油圧シリン
ダー10内の圧力(油圧)を測定し、この圧力を演算回路
4に取り込んで以下のような処理を行うようにしてい
る。ここで測定される圧力Pは、射出シリンダー11が移
動する際に発生する圧力となり、チェックリング2の前
後の樹脂の圧力差に該当している。
ー10内の圧力とともに、このときのスクリュー13の位置
信号も同時に演算回路4に取り込むようにしている。チ
ェックリング2の通過孔2aを流れる樹脂の流量は、スク
リュー13の位置信号によって求めることができる。ま
た、通過孔2aの断面形状は円形であるので、キャピラリ
レオメータによる粘度計測と同様に、以下のよく知られ
た粘度の関係式(1)より、このランナー17を流れる樹
脂の粘度を、演算回路4で計算することができる。
油圧シリンダー10内の圧力、αは樹脂によって定まる定
数、Qは流量、Lは通過孔2aの長さである。なお、この
関係式(1)は山口章三郎著の「プラスチックの成形加
工」に示されている。
れた粘度は判別制御回路5に送られる。一方、この判別
制御回路5における判別器5aには、あらかじめ実験など
によって求められた基準粘度が記憶されている。この基
準粘度は、たとえば、成形不良が製造されないような樹
脂の粘度範囲として、製造実験データなどに基づいて求
められている。そして、計算された粘度がこの基準粘度
から外れている場合には、不良信号が製品の取り出し機
に送られ、取り出し機はこの不良と判定された製品を良
品と区別して取り出すように制御される。または、基準
粘度との偏差を偏差信号として制御回路5bに送り、この
制御回路5bは偏差信号に基づいて、成形条件を制御する
信号をこの射出成形装置の制御部に送るようにしてい
る。つまり、この制御回路5bは、偏差信号に対応した制
御ゲインを算出し、対象となる成形条件パラメータを適
正値にするように制御しているのである。
較、不良判別または成形条件パラメータの制御までを、
射出工程の前に行うようにしている。成形条件パラメー
タとしては、射出成形圧力、射出速度、保圧力、保圧時
間、背圧またはスクリュー回転数などを例示することが
できる。
または射出成形方法によれば、計量工程における樹脂に
ついて調べることができるので、この樹脂の状態に対応
した判別または制御を、射出工程に対して良品が成形さ
れるように適確に行うことができ、良品率の高い成形を
行うことができる。または、不良となると判別した場合
に、次の射出工程を行わないように制御することがで
き、このような制御によって、原料となる樹脂を無駄に
使用することを防止することができる。
る一つの射出成形装置および射出成形方法を以下に説明
する。この図はこの射出成形装置のチェックリング2周
辺部を拡大して示す断面図である。
では、圧力センサ3を特に射出シリンダー11に二個、ス
クリュー移動方向に、チェックリング2の厚みよりやや
広い間隔を開けて設け、これらの圧力センサ3によっ
て、チェックリング2の前後における樹脂の圧力を測定
するように構成している。
クリュー13は図の矢印に示すように、樹脂が射出シリン
ダー11前方部に充填されるに伴って、回転しながら後退
する。この時、樹脂の上記射出シリンダー11前方部への
充填は、チェックリング2の通過孔2aを樹脂が前方に通
過することによって行われる。そして、チェックリング
2が、同図に示すように、二つの圧力センサ3の間にあ
るタイミングで圧力を測定するのである。
グ2の後方側(上流側)の圧力をP 1 とし、前方側(下
流側)の圧力をP2 とし、P=P1 −P2 として、前述
した粘度の関係式(1)を用いて樹脂粘度を計算するこ
とができる。
脂の流量と、このチェックリング2前後の圧力差とから
樹脂の粘度を計算することができている。つまり、油圧
シリンダー10内の油圧を測定する場合に比べて、圧力セ
ンサ3を少なくとも二個必要としている。しかし、直接
樹脂の圧力を測定して、正確に樹脂の粘度を計算してい
る。
にチェックリング2があるタイミングで圧力を測定する
必要があって、タイミングが限定されるが、以下のよう
に構成することによって、異なるスクリュー13の位置
で圧力を測定することができる。つまり、圧力センサ3
を多数間隔を開けて設けて、いずれかの任意の二つの圧
力センサ3によって、チェックリング2前後の圧力を測
定するのである。
なる射出成形装置および射出成形方法を以下に説明す
る。この図はこの射出成形装置のチェックリング2周辺
部を拡大して示す断面図である。
では、チェックリング2の前後の位置におけるスクリュ
ー13、すなわち括れ部13b に、圧力センサ3をそれぞれ
設けて構成している。つまり、この射出成形装置では、
前記した図5の圧力センサ3の位置を射出シリンダー11
からスクリュー13に変えたものになっている。
れば、スクリュー13に設けた圧力センサ3によって、同
様にチェックリング2前後の圧力差を求め、樹脂の粘度
を計算することができるものである。その上、この場
合、二つのみの圧力センサ3を用いて、射出シリンダー
11内におけるスクリュー13の位置を選ぶことなく、任意
のタイミングでチェックリング2前後の圧力を測定する
ことができるのである。
なる射出成形装置および射出成形方法を以下に説明す
る。この図はこの射出成形装置のチェックリング2周辺
部を拡大して示す断面図である。
では、樹脂の温度を圧力とともに測定し、この温度と樹
脂の圧力から計算された粘度とに基づいて、成形品の良
否判別又は良否判別結果に基づいて成形条件の制御を行
うように構成されている。
力センサ3を二個、スクリュー13移動方向にチェックリ
ング2の厚みよりやや広く間隔を開けて設けている。ま
た、これらの圧力センサ3と、スクリュー13移動方向に
対して略同じ位置に、温度センサ6を射出シリンダー11
に二個設けているものである。なお、これらの圧力セン
サ3または温度センサ6は、スクリュー13側に設けられ
てもよいものである。つまり、圧力センサ3または温度
センサ6のいずれかまたは両方が、射出シリンダー11ま
たはスクリュー13に設けられるのである。
温度から樹脂の流量を計算し、この計算された流量と圧
力センサ3の測定した圧力とから粘度を計算するように
演算回路4を構成しているのである。
を求めるには、以下のよく知られた樹脂流量の関係式
(2)を用いることができる。なお、この関係式(2)
は、前記の粘度の関係式(1)と同様に、山口章三郎著
の「プラスチックの成形加工」などに示されている。
量、m、nは定数、tは樹脂の温度である。
実験などで求められる数値である。以上のようにして、
樹脂の、温度と圧力と流量との関係から流量を正確に算
出しているので、精度が高い粘度を求めることができ
る。つまり、樹脂の圧力から粘度を計算する際に必要な
流量を、スクリュー13の移動から求めると、樹脂の圧
縮、滞留などの影響によって、実際の圧力を測定した位
置における流量との間に誤差があって、正確な粘度が計
算できない恐れを回避できるのである。
度に基づく、成形品の良否判別または成形条件の制御の
具体例を以下に説明する。
の、一成形ショットにおける変化の一例を示すグラフ図
である。また、図9は測定された圧力に基づいて計算さ
れた粘度の、成形ショット間の変化の一例を示すグラフ
図である。
信号を受けてからの圧力の変化としては、最初の射出工
程に該当する約25秒間の間に、最大120kg/cm
2 のピークを有するカーブを描き、この後の計量工程に
該当する約10秒間、50kg/cm2 程度の圧力を保
つようなカーブを描いている。
または射出開始の信号を受けてから約30秒間の所定時
間を経過した所定時に、略一定の値を示す圧力を測定す
るようにして粘度を計算し、この粘度と基準粘度との偏
差に基づいて、成形品の良否判別又は良否判別結果に基
づいて制御を行うようにすることができる。
れた粘度によって判別または制御を行うので、圧力の測
定、粘度の計算回数が少なくなり、成形品の良否判別又
は良否判別結果に基づいて制御が簡便に行われる。
ット内における所定時間間隔内の粘度の平均値を求め、
この平均値と基準粘度との偏差に基づいて、成形品の良
否判別または成形条件の制御を行うことも好ましい方法
の一つである。この図に示す例では、型閉または射出開
始の信号を受けてから27秒間経過した後の、約8秒間の
所定時間間隔の圧力を連続的に測定し、この連続した圧
力に対応する粘度の平均値を求めるようにしている。
の粘度の平均値と基準粘度との偏差に基づいているの
で、一時点の異常値にしたがって、誤った判別または制
御を行う可能性が減少している。
れぞれの圧力から計算される粘度と、基準粘度との偏差
が一定範囲を超える割合が、基準超過率を超えたときに
射出成形を自動停止させることも好ましい制御方法の一
つである。
続して一定の基準をはずれて、不良品を多数製造するよ
うな状態になったときには、射出成形が自動的に停止す
るので、不良品を多数続けて製造することが防止され
る。
的に説明する。その一つの制御としては、計算された粘
度が基準粘度より高くずれている場合に、射出成形圧力
を増加させるように、または、計算された粘度が基準粘
度より低くずれている場合に、射出成形圧力を減少させ
るようにすることである。
大きく変化させずに、粘度に対応して良品が成形される
ように、成形圧力が制御されている。たとえば、射出速
度を上げるとヤケ不良が発生しやすい場合には、焼け不
良が発生しない低速の射出速度とするとともに、射出成
形圧力を上げて成形性を改善することができる。
粘度が基準粘度より高くずれている場合に、射出速度を
増加させるように、または、計算された粘度が基準粘度
より低くずれている場合に、射出速度を減少させるよう
に制御することができる。
良品が成形されるように、射出速度が制御されている。
つまり、成形品にエアトラップまたはウェルドラインな
どが目立ちやすい場合には、たとえば、低圧力で射出速
度を上げるようにして対応することができる。
された粘度が基準粘度より高くずれている場合に、保圧
力を増加させるように、または、計算された粘度が基準
粘度より低くずれている場合に、保圧力を減少させるよ
うに制御することができる。
良品が成形されるように、保圧力が制御されている。つ
まり、粘度が高くヒケ不良が発生しやすい場合に、保圧
力を増加させてヒケ不良が起こらないようにしている。
このような保圧力の制御は、冷却時間が比較的短い樹脂
の成形の場合に、特に効果的に行われる。
た粘度が基準粘度より高くずれている場合に、保圧時間
を増加させるように、または、計算された粘度が基準粘
度より低くずれている場合に、保圧時間を減少させるよ
うに制御することができる。
良品が成形されるように、保圧時間が制御されている。
つまり、粘度が高くヒケ不良が発生しやすい場合に、保
圧時間を増加させてヒケ不良が起こらないようにしてい
る。
た粘度が基準粘度より高くずれている場合に、背圧また
はスクリュー回転数を増加させるように、または、計算
された粘度が基準粘度より低くずれている場合に、背圧
またはスクリュー回転数を減少させるように制御するこ
とができる。
対応して良品が成形されるように、背圧またはスクリュ
ー回転数が制御されて、樹脂の混練状態が適切に調整さ
れる。
度は、成形ショット間で異なり、長期脈動するように変
化する。この図において、実線で示される折れ線グラフ
は、各成形ショットにおける粘度をプロットしている。
また、破線は粘度の移動平均値を滑らかに結んだ曲線を
示している。
をよく示しているので、この移動平均値の増減量に基づ
いて、射出成形圧力、射出速度、保圧力、保圧時間、背
圧またはスクリュー回転数などの成形パラメータを制御
することによって、長期間の脈動による樹脂の粘度変化
に対応した制御を実現しようとするものである。
ば、移動平均値が68Pa・Sを超えて、その増量が
0.5Pa・Sを超えたときに、樹脂粘度が高すぎる場
合の制御を行うようにする。また、逆に、67Pa・S
を下回り、その減量が0.5Pa・Sを超えたときに、
樹脂粘度が低すぎる場合の制御を行うようにするのであ
る。このような制御を行うことによって、図中の矢印A
またはBで示したように、良品範囲を逸脱させることな
く成形を行うことができる。
減量に基づいて制御するので、粘度の変化の傾向が正確
に予測され、長期間の脈動による粘度変化に対応した制
御を行うことができ、前記脈動が原因となる成形不良を
減少させることができる利点がある。
きに、射出シリンダー11の温度を上げるように、また
は、移動平均値が減少するときに、射出シリンダー11の
温度を下げるように制御して、計算される粘度に適合し
て不良の発生しないような射出成形を行うことができ
る。この場合、射出シリンダー11の温度を制御している
ので、樹脂の粘度に直接影響を及ぼすことができて、レ
スポンスのよい制御ができる。
て、移動平均値が増加するときに金型温度を上げるよう
に、または、移動平均値が減少するときに金型温度を下
げるように制御してもよい。この場合、熱劣化しやすい
樹脂をシリンダー11内で加熱しすぎることがなくなく、
熱劣化しやすい樹脂を成形する場合に特に好適である。
における樹脂について調べることができるので、この樹
脂の状態に対応した判別または制御を、射出工程に対し
て良品が成形されるように適確に行うことができ、良品
率の高い成形を行うことができる。または、不良となる
と判別した場合に、次の射出工程を行わないように制御
することができ、このような制御によって、樹脂を無駄
に使用することを防止することができる。
ングを通過する樹脂の流量と、このチェックリング前後
の圧力差とから樹脂の粘度を計算することができる。こ
の場合、異なるスクリューの位置でチェックリング前後
の圧力差を求めるには、圧力センサを多数間隔を開けて
設けて、いずれかの二つの圧力センサによってチェック
リング前後の圧力を測定するようにすることができる。
がスクリューに設けられているので、二つのみの圧力セ
ンサを用いて、射出シリンダー内におけるスクリューの
位置に関係なく、チェックリング前後の圧力を測定する
ことができる。二つのみの圧力センサを使用するので、
簡単な構成でチェックリング前後の圧力差を、スクリュ
ーの位置を任意な位置として測定することができる。
おける樹脂について調べることができるので、この樹脂
の状態に対応した判別または制御を、射出工程に対して
良品が成形されるように適確に行うことができ、良品率
の高い成形を行うことができる。または、不良となると
判別した場合に、次の射出工程を行わないように制御す
ることができ、このような制御によって、樹脂を無駄に
使用することを防止することができる。
概略示す断面図である。
辺部を拡大して示す断面図である。
破断の正面図である。
理する回路の構成を示すブロック図である。
の、チェックリング周辺部を拡大して示す断面図であ
る。
の、チェックリング周辺部を拡大して示す断面図であ
る。
の、チェックリング周辺部を拡大して示す断面図であ
る。
における圧力センサで測定された圧力の、一成形ショッ
トにおける変化の一例を示すグラフ図である。
における圧力センサで測定された圧力に基づいて計算さ
れた粘度の、成形ショット間の変化の一例を示すグラフ
図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 射出シリンダー内に設けられるスクリュ
ーを回転させて、射出シリンダー前方部に樹脂を送って
計量したのち、射出シリンダー先端部のノズルから樹脂
を金型内に射出充填する射出成形方法において、計量工
程において射出シリンダー内で溶融している樹脂を射出
シリンダー前方部に通過させるチェックリングをスクリ
ュー前端部に設け、同チェックリングの前後における樹
脂の圧力を、計量工程において測定し、この前後の圧力
差と、スクリューの移動量から求められる流量と、に基
づいてここでの樹脂の粘度を計算し、この計算された粘
度をあらかじめ実験などによって求められた基準粘度と
比較して、成形品の良否判別を行うか又はこの良否判別
の結果に基づいて成形条件の制御を行うことを特徴とす
る射出成形方法。 - 【請求項2】 射出シリンダーに圧力センサをスクリュ
ー移動方向に間隔を開けて二個以上設け、これらの圧力
センサによってチェックリングの前後における樹脂の圧
力を測定することを特徴とする請求項1記載の射出成形
方法。 - 【請求項3】 チェックリングの前後の位置におけるス
クリューに、圧力センサをそれぞれ設けて樹脂の圧力を
測定することを特徴とする請求項1記載の射出成形方
法。 - 【請求項4】 射出シリンダー内で溶融している樹脂の
圧力を計量工程において測定する圧力センサと、この圧
力センサの測定した圧力、さらにスクリューの移動量か
ら樹脂の流量を計算し、この計算された流量と圧力とか
ら粘度を計算する演算回路と、計算された粘度をあらか
じめ実験などによって求められた基準粘度と比較して、
成形品の良否判別を行うか又はこの良否判別の結果に基
づいて成形条件の制御を行う判別制御回路と、を有して
成る射出成形装置であって、計量工程において射出シリ
ンダー内で溶融している樹脂を射出シリンダー前方部に
通過させるチェックリングをスクリュー前端部に設け、
同チェックリングの前後における樹脂の圧力を測定する
ものとして前記圧力センサを配設し、この前後の圧力セ
ンサが測定した樹脂の圧力差を前記圧力として、前記演
算回路が粘度を計算するものであることを特徴とする射
出成形装置。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16412997A JP3475725B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 射出成形方法およびその装置 |
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JPH1110694A JPH1110694A (ja) | 1999-01-19 |
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Family
ID=15787307
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-
1997
- 1997-06-20 JP JP16412997A patent/JP3475725B2/ja not_active Expired - Fee Related
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