JP2003110393A - 積層ローパスフィルタ - Google Patents

積層ローパスフィルタ

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JP2003110393A
JP2003110393A JP2001294982A JP2001294982A JP2003110393A JP 2003110393 A JP2003110393 A JP 2003110393A JP 2001294982 A JP2001294982 A JP 2001294982A JP 2001294982 A JP2001294982 A JP 2001294982A JP 2003110393 A JP2003110393 A JP 2003110393A
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capacitor
dielectric
planar
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JP2001294982A
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Hirobumi Nishizawa
博文 西澤
Satoshi Higuchi
聡 樋口
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FDK Corp
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FDK Corp
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下で方向性が無く、上下が入れ替わって実
装されても電気的特性が変化しない構造とする。また方
向性が無いために、製造が容易で、低コスト化でき、簡
便な袋詰め梱包によるバルク供給を可能とする。 【解決手段】 導体コイルパターンによるインダクタ部
と、誘電体層を介して相対向する面状パターンを有する
コンデンサ部が誘電体チップ中に埋設されている積層ロ
ーパスフィルタである。インダクタ部20が誘電体チッ
プ中のほぼ中央に位置し、その上方に第1のコンデンサ
部14が位置し、下方に第2のコンデンサ部28が位置
している。一方のコンデンサ部はインダクタ部の一端と
アース端子との間に、他方のコンデンサ部はインダクタ
部の他端とアース端子との間に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型の積層ロ
ーパスフィルタに関し、更に詳しく述べると、インダク
タ部の上下にそれぞれコンデンサ部が位置するように誘
電体チップ中に埋設した積層LCローパスフィルタに関
するものである。この積層フィルタは、例えば携帯電話
機などの高周波回路における高調波成分の除去に用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】高周波成分を阻止する機能を果たすロー
パスフィルタは、コイルによるインダクタンスLとコン
デンサによるキャパシタンスCを組み合わせた回路によ
って実現できる。近年の各種電子機器の小型化・軽量化
に伴って、それに組み込むデバイスの小型化が強く求め
られており、また高周波回路で使用するローパスフィル
タの場合にはインダクタンス値が小さくて済むこととも
相俟って、LC複合チップ部品として構成されている。
【0003】従来の積層ローパスフィルタの一例として
は、同一面内に蛇行状の導体コイルパターンによりイン
ダクタ部を形成し、その下方にコンデンサ部を設ける構
成がある。コンデンサ部は、誘電体層を介して相対向す
る面状パターン対からなりインダクタ部に並列に挿入さ
れるコンデンサと、両端の半面パターンとほぼ全面のア
ースパターンが誘電体層を介して相対向する入出力のコ
ンデンサとから構成される。
【0004】従来の積層ローパスフィルタの他の例とし
ては、多層の導体コイルパターンによるインダクタ部の
上方にコンデンサ部を設ける構成がある。コンデンサ部
は、ほぼ全面のアースパターンの上下にそれぞれ誘電体
層を介して相対向する面状パターンを設けて入出力コン
デンサを構成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
では、インダクタ部の上方もしくは下方のいずれか一方
にコンデンサ部を配置する構成であったため、実装状態
(回路基板面に対してインダクタ部が上方に位置するよ
うに実装されるか、下方に位置するように実装される
か)によってインダクタンス値が変化し、フィルタ特性
が変化してしまう問題があった。
【0006】この問題を解決するために、製品の外部上
面にマーカーパターン等を付けて上下を識別することが
行われている。しかし、マーカーパターン等によって上
下を識別する方法は、マーカー識別のために特殊な工程
が必要となり、工数の増大を招き、コストアップの要因
となる。例えば、検査工程に先立ってマーカーが一方向
に揃うように整列させなければならないし、実装面が1
面のみで方向性があるため、テーピング梱包が必要とな
り、袋詰め梱包ができない(それによるバルク供給がで
きない)。その点でもコストアップとなる。また、毎
回、紙やプラスチックなどの梱包廃材が発生するという
付随的な問題も生じる。
【0007】本発明の目的は、上下の方向性が無く、上
下が入れ替わって実装されても電気的特性が変化しない
構造の積層ローパスフィルタを提供することである。ま
た本発明の他の目的は、方向性が無いために、製造が容
易で、低コスト化でき、簡便な袋詰め梱包によるバルク
供給が可能な構造の積層ローパスフィルタを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、導体コイルパ
ターンによるインダクタ部と、誘電体層を介して相対向
する面状パターンを有するコンデンサ部が誘電体チップ
中に埋設され、該誘電体チップ外表面に入出力端子とア
ース端子が設けられている積層フィルタにおいて、イン
ダクタ部が誘電体チップ中のほぼ中央に位置し、その上
下にそれぞれコンデンサ部が配置され、一方のコンデン
サ部はインダクタ部の一端とアース端子との間に、他方
のコンデンサ部はインダクタ部の他端とアース端子との
間に接続されていることを特徴とする積層ローパスフィ
ルタである。
【0009】このようにすると、導体コイルパターンに
よるインダクタ部が製品の略中央に位置し、そのインダ
クタ部を上下からコンデンサ部が挟み込み、アース端子
に接続される面状パターンが両方のコンデンサ部に設け
られていることで、外部への漏れ磁束が少なくなり、且
つ上下略対称な構造をなしていることにより、上下方向
での実装の特性差が無くなる。
【0010】また本発明は、導体コイルパターンによる
インダクタ部と、誘電体層を介して相対向する面状パタ
ーンを有するコンデンサ部が誘電体チップ中に埋設さ
れ、該誘電体チップ外表面の両端部に入出力端子が、中
間部にアース端子が設けられている積層フィルタにおい
て、インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、そ
の上下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、両コ
ンデンサ部のコイルパターンに近接した方の面状パター
ンがともにアース端子に接続され、残りの面状パターン
の一方がコイルパターンの一端とともに一方の入出力端
子に、残りの面状パターンの他方がコイルパターンの他
端とともに他方の入出力端子に接続され、全体が上下方
向に関して対称な構造になっていることを特徴とする積
層ローパスフィルタである。
【0011】更に本発明は、導体コイルパターンによる
インダクタ部と、誘電体層を介して相対向する面状パタ
ーンを有するコンデンサ部が誘電体チップ中に埋設さ
れ、該誘電体チップ外表面の両端部に入出力端子が、中
間部にアース端子が設けられている積層フィルタにおい
て、インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、そ
の上下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、両方
のコンデンサ部はそれぞれ誘電体層を介して相対向する
3層の面状パターンを有し、両コンデンサ部のコイルパ
ターンに近接した内側層の面状パターンがともにアース
端子に接続され、中間層の面状パターンの一方がコイル
パターンの一端とともに一方の入出力端子に、中間層の
面状パターンの他方がコイルパターンの他端とともに他
方の入出力端子に接続され、外側層の面状パターンはそ
れに近接する中間層の面状パターンとは異なる入出力端
子に接続され、全体が上下方向に関して対称な構造にな
っていることを特徴とする積層ローパスフィルタであ
る。この構成では、相対向する中間層の面状パターンと
外側層の面状パターンとによるキャパシタンスがインダ
クタンスと並列に挿入された状態となる。
【0012】また本発明は、導体コイルパターンによる
インダクタ部と、誘電体層を介して相対向する面状パタ
ーンを有するコンデンサ部が誘電体チップ中に埋設さ
れ、該誘電体チップ外表面の両端部に入出力端子が、中
間部にアース端子が設けられている積層フィルタにおい
て、インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、そ
の上下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、一方
のコンデンサ部は誘電体層を介して相対向する2層の面
状パターンを有し、他方のコンデンサ部はそれぞれ誘電
体層を介して相対向する3層の面状パターンを有し、両
コンデンサ部のコイルパターンに近接した内側の面状パ
ターンがともにアース端子に接続され、その外側の面状
パターンの一方がコイルパターンの一端とともに一方の
入出力端子に、他方がコイルパターンの他端とともに他
方の入出力端子に接続され、残りの最外層の面状パター
ンはそれに近接する面状パターンとは異なる入出力端子
に接続されていることを特徴とする積層ローパスフィル
タである。この構成では、相対向する最外層の面状パタ
ーンとそれに対向する面状パターンとによるキャパシタ
ンスがインダクタンスと並列に挿入された状態となる。
【0013】本発明においては、少なくともアース端子
電極は、誘電体チップ外面に印刷することで形成するの
がよい。誘電体チップの両端部の入出力端子は、印刷で
形成してもよいし、ディップ法で形成してもよい。積層
構造の誘電体チップは、セラミックスパターンと導体パ
ターンを重ねてスクリーン印刷する印刷積層法で製造し
てもよいし、導体パターンを形成したセラミックスシー
トを積層一体化するシート積層法で製造してもよい。
【0014】インダクタ部は、同一面内に蛇行状あるい
は渦巻き状の導体パターンで構成してもよいし、1ター
ン未満の導体コイルパターンを複数層に形成して積層
し、順次接続した螺旋構造でもよい。例えば印刷積層法
の場合には、約1/2ターン分の(コの字型もしくはU
型の)導体パターンを、端部が重なるように順次印刷す
る方法が用いられている。セラミックスパターンの上
に、1/2ターン分の導体パターンを印刷し、その片側
の半面にセラミックスパターンを印刷して隠し、露出し
ている端部と繋がるように次の約1/2ターン分の導体
パターンを印刷し、反対側の半面にセラミックスパター
ンを印刷して隠すという工程を繰り返す。シート積層法
の場合には、ビア穴を利用して上下の導体層間を接続す
る。
【0015】
【実施例】図1は本発明に係る積層ローパスフィルタの
一実施例の内部構造を分解して示す説明図である。これ
は誘電体基板上に必要な導体パターンを印刷して積層す
る構造の例である。
【0016】上から下へ、次のような順序で誘電体基板
を積層する。まず、外部アース電極10を形成した誘電
体基板11を用意する。ここで外部アース電極10は、
横方向(図1で紙面の左右方向)の中央部の前後(手前
側と奥側)に設けた小さな矩形状パターンである。その
下に、必要に応じて所望の枚数の誘電体基板(導体パタ
ーンを有しないもの)12を設ける。
【0017】その下に第1のコンデンサ部14を設け
る。これは、誘電体層を介して相対向する面状パターン
からなる。上側の誘電体基板15には、左側のみ縁まで
延びているがそれ以外の周囲は若干引っ込んでいる面状
パターン16を印刷形成する。下側の誘電体基板17に
は、横方向(図1で紙面の左右方向)の中央部のみが前
後(手前と奥)の外周縁まで達し、それ以外は全体的に
外周縁よりも若干引っ込んでいる面状パターン18を印
刷形成する。この面状パターン18がアースパターンと
なる。
【0018】その下にインダクタ部20が位置する。イ
ンダクタ部は、1/2ターン分の導体パターンを印刷し
た6枚の誘電体基板を、向きが左右交互になるように重
ね、ビア穴を利用して上下の導体パターンを接続した構
造である。ビア穴による接続関係を点線で示す。最上層
の誘電体基板21の導体パターン22は一端が左側の縁
まで達し、最下層の誘電体基板23の導体パターン24
は右側の縁まで達するように引き出して、入出力端子に
接続できるようにする。その他の導体パターン25は誘
電体基板26上にコの字型に形成され、交互に逆向きに
配置される。1/2ターン分の導体パターンを有する6
枚の誘電体基板を重ねることで合計3ターンのコイルが
形成されている。
【0019】このようなインダクタ部20の下方に第2
のコンデンサ部28が位置する。これも、誘電体層を介
して相対向する面状パターンからなる。上側の誘電体基
板29には、横方向(図1で紙面の左右方向)の中央部
のみが前後(手前と奥)の外周縁まで達し、それ以外は
全体的に外周縁よりも若干引っ込んでいる面状パターン
30を印刷形成する。この面状パターン30はアースパ
ターンとなる。下側の誘電体基板31には、右側のみ縁
まで延びているがそれ以外の周囲は若干引っ込んでいる
大きな矩形状の面状パターン32を印刷形成する。その
下に、必要に応じて所望の枚数の誘電体基板(導体パタ
ーンを有しないもの)33を設ける。
【0020】このような順序で誘電体基板を積層して一
体化しチップ状とする。インダクタ部20が誘電体チッ
プ中の中央に位置し、その上方に第1のコンデンサ部1
4が位置し、下方に第2のコンデンサ部28が位置する
ように、埋設された構造となる。最終的には、図2に示
すように、誘電体チップ40の両端部に入出力端子4
2,43を設け、チップ端面にてコンデンサ部の面状パ
ターンの端部及びインダクタ部のコイルパターンの端末
と接続する。入出力端子42,43は、例えばチップ端
部を導体ペースト中に浸漬するディップ法で塗布形成で
きる。勿論、印刷形成してもよい。また誘電体チップ4
0の中間部にアース端子44を設け、チップ側面にてア
ースパターンの突出端部と接続する。これによって、第
1及び第2のコンデンサ部14,28のコイルパターン
14,28に近接した方の面状パターン18,30がと
もにアース端子44に接続され、残りの面状パターンの
一方(例えば面状パターン16)がコイルパターンの一
端とともに一方の入出力端子42に、残りの面状パター
ンの他方(面状パターン32)がコイルパターンの他端
とともに他方の入出力端子43に接続されている状態と
なる。
【0021】従って、この実施例の積層ローパスフィル
タは、等価回路的には図3のAのように表すことができ
る。即ち、インダクタ部20によるインダクタンスLが
入出力端子間に挿入され、第1のコンデンサ部14によ
るキャパシタンスC1 が一方の入出力端子とアース端子
間に、第2のコンデンサ部28によるキャパシタンスC
2 が他方の入出力端子とアース端子間に挿入される。
【0022】使用する誘電体基板は、例えばアルミナ等
からなる。小型化のためには比誘電率の大きな材料が望
ましい。製造方法としては、未焼成の誘電体セラミック
スシート(グリーンシート)を用い、その上にスクリー
ン印刷法などによって導体ペースト(例えば銀ペース
ト)で導体パターンを印刷し、所定の順序で積層して、
加圧一体化した後、焼成する方法がある。その他、誘電
体基板上に導体パターンを形成し、所定の順序で接着層
を介して積層し、一体化する方法でもよい。この方法で
は、焼結済みの誘電体セラミック基板を用いることもで
きるし、その他の樹脂基板を用いることもできる。
【0023】この構成では、導体コイルパターンによる
インダクタ部が誘電体チップの中央に位置し、そのイン
ダクタ部の上下をアースパターンで覆うことになるため
外部への漏れ磁束を極力小さくすることができ、且つ上
下対称な構造をなしていることにより上下方向での実装
の特性差が無くなる。従って、誘電体チップの長さ幅高
さ寸法が全て異なる場合には、その形状異方性を利用し
て誘電体チップを整列することができるため、袋詰め梱
包(バルク供給)が可能となる。誘電体チップの幅と高
さ寸法が同じ場合には、アース端子の形状を、中間部全
周を取り巻くような帯状パターンにすれば、長手方向に
平行な4側面は同じ形状になるために、袋詰め梱包(バ
ルク供給)が可能となる。
【0024】積層ローパスフィルタとして、図3のBに
示すように、インダクタンスLに並列にキャパシタンス
3 を組み込むような等価回路を実現したい場合もあ
る。そのための具体的構成を図4に示す。図4は本発明
に係る積層ローパスフィルタの他の実施例の内部構造を
分解して示す説明図である。基本的な構成は、前記図1
に示す構造と同様であるので、説明を簡略化するため
に、対応する部分に同一符号を付す。
【0025】インダクタ部20が誘電体チップ中の中央
に位置し、その上方に第1のコンデンサ部51が、下方
に第2のコンデンサ部52が配置されている。本実施例
が前記の実施例と異なる点は、両方のコンデンサ部5
1,52が、それぞれ誘電体層を介して相対向する3層
の面状パターンを有する点である。コイルパターンに近
接した内側層の面状パターン18,30がともにアース
端子に接続され、一方の中間層の面状パターン16は左
側の縁に達しており、他方の中間層の面状パターン32
は右側の縁に達している。更に、誘電体基板53の外側
層の面状パターン54は、それに近接する中間層の面状
パターン16とは逆に右側の縁に達しており、誘電体基
板55の外側層の面状パターン56は、それに近接する
中間層の面状パターン16とは逆に左側の縁に達してい
る。このように、面状パターン54を印刷した誘電体基
板53と、面状パターン56を印刷した誘電体基板56
を付加した点が前記図1の実施例と異なる点である。
【0026】従って、中間層の面状パターンの一方がコ
イルパターンの一端とともに一方の入出力端子に、中間
層の面状パターンの他方がコイルパターンの他端ととも
に他方の入出力端子に接続されることになる。本実施例
では、外側層の面状パターンは、それに近接する中間層
の面状パターンとは異なる入出力端子に接続されてい
る。このようにして、中間層の面状パターン16,32
と外側層の面状パターン54,56が対向することによ
って形成されるキャパシタンスC3 が、入出力間でイン
ダクタンスと並列に組み合わされた状態となる。
【0027】上下両方のコンデンサ部において、中間層
の面状パターンと外側層の面状パターンとで形成される
キャパシタンスの合計が挿入されることになるため、キ
ャパシタンスによっては一方の外側層の面状パターンの
形成を省略することも可能である。
【0028】以上、本発明の好ましい実施例について詳
述したが、本発明はかかる構成のみに限定されるもので
はない。例えば、携帯電話機の高周波回路に組み込む高
調波除去用のローパスフィルタの場合には、通常2〜3
ターン程度巻かれていればよい。そこでインダクタ部と
しては、1ターン未満の導体コイルパターンを複数積層
接続する構成以外に、単層構造として蛇行状あるいは渦
巻き状の導体パターンを印刷形成する構成でもよい。
【0029】上記実施例はシート積層法もしくはそれに
類する方法で説明したが、セラミックスパターンを印刷
し、その上に導体パターンを印刷するという工程を繰り
返す「印刷積層法」でも製造できることは言うまでもな
い。
【0030】各実施例では1個の積層一体化するチップ
の構造について説明している。しかし実際には、生産効
率を高めるために、同じパターンが前後左右に規則的に
配列されるように印刷し、積層後に縦横に切断して1個
1個のチップに切り出す多数個取り方式とする。そし
て、入出力端子などの外部端子を設けるが、焼成後に側
面に外部端子を設ける方法でもよいし、あるいは逆に側
面に外部端子を形成した後に焼成する方法でもよい。
【0031】本発明に係る積層ローパスフィルタにおい
て、フィルタ特性を規定するインダクタンスLはコイル
のターン数によって調整できるし、静電容量Cは相対向
する面状パターンの面積及びそれらの間隔などによって
調整できる。
【0032】
【発明の効果】本発明は上記のように、インダクタ部が
ほぼ中央に位置し、その上下にコンデンサ部が位置する
ように誘電体チップ中に埋設され、コンデンサ部のアー
スパターンがインダクタ部を上下で覆う構造となるため
に、外部への漏洩磁束が少なくなり、上下で方向性が無
く、上下を入れ替えて実装しても電気的特性が変化しな
い構造が得られる。そのため、上下の関係を識別するた
めのマーカーパターンが不要となり、また検査などに先
だって一方向に整列させる工程が不要となり、そのため
製造が容易で低コスト化できる。
【0033】また本発明による積層ローパスフィルタ
は、方向性が無いために、簡便な袋詰め梱包によるバル
ク供給が可能となり、無駄な梱包廃材が生じず、それら
の点でも低コスト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層ローパスフィルタの一実施例
の内部構造を分解して示す説明図。
【図2】積層ローパスフィルタの外観説明図。
【図3】本発明により得られる積層ローパスフィルタの
等価回路図。
【図4】本発明に係る積層ローパスフィルタの他の実施
例の内部構造を分解して示す説明図。
【符号の説明】
10 外部アース電極 14 第1のコンデンサ部 20 インダクタ部 28 第2のコンデンサ部 12,15,17,21,23,26,29,31,3
3 誘電体基板 16,18,30,32 面状パターン 22,24,25 導体パターン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 4/40 H01G 4/40 321A Fターム(参考) 5E070 AA05 AB01 AB03 BA12 CB03 CB13 CB18 CC01 EA01 5E082 AA01 AB03 EE04 EE35 FF05 FG26 FG46 5J024 AA01 BA01 CA03 DA04 DA29 DA32 EA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体コイルパターンによるインダクタ部
    と、誘電体層を介して相対向する面状パターンを有する
    コンデンサ部が誘電体チップ中に埋設され、該誘電体チ
    ップ外表面に入出力端子とアース端子が設けられている
    積層フィルタにおいて、 インダクタ部が誘電体チップ中のほぼ中央に位置し、そ
    の上下にそれぞれコンデンサ部が配置され、一方のコン
    デンサ部はインダクタ部の一端とアース端子との間に、
    他方のコンデンサ部はインダクタ部の他端とアース端子
    との間に接続されていることを特徴とする積層ローパス
    フィルタ。
  2. 【請求項2】 導体コイルパターンによるインダクタ部
    と、誘電体層を介して相対向する面状パターンを有する
    コンデンサ部が誘電体チップ中に埋設され、該誘電体チ
    ップ外表面の両端部に入出力端子が、中間部にアース端
    子が設けられている積層フィルタにおいて、 インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、その上
    下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、両コンデ
    ンサ部のコイルパターンに近接した方の面状パターンが
    ともにアース端子に接続され、残りの面状パターンの一
    方がコイルパターンの一端とともに一方の入出力端子
    に、残りの面状パターンの他方がコイルパターンの他端
    とともに他方の入出力端子に接続されて、全体が上下方
    向に関して対称な構造になっていることを特徴とする積
    層ローパスフィルタ。
  3. 【請求項3】 導体コイルパターンによるインダクタ部
    と、誘電体層を介して相対向する面状パターンを有する
    コンデンサ部が誘電体チップ中に埋設され、該誘電体チ
    ップ外表面の両端部に入出力端子が、中間部にアース端
    子が設けられている積層フィルタにおいて、 インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、その上
    下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、両方のコ
    ンデンサ部はそれぞれ誘電体層を介して相対向する3層
    の面状パターンを有し、両コンデンサ部のコイルパター
    ンに近接した内側層の面状パターンがともにアース端子
    に接続され、中間層の面状パターンの一方がコイルパタ
    ーンの一端とともに一方の入出力端子に、中間層の面状
    パターンの他方がコイルパターンの他端とともに他方の
    入出力端子に接続され、外側層の面状パターンはそれに
    近接する中間層の面状パターンとは異なる入出力端子に
    接続され、全体が上下方向に関して対称な構造になって
    いることを特徴とする積層ローパスフィルタ。
  4. 【請求項4】 導体コイルパターンによるインダクタ部
    と、誘電体層を介して相対向する面状パターンを有する
    コンデンサ部が誘電体チップ中に埋設され、該誘電体チ
    ップ外表面の両端部に入出力端子が、中間部にアース端
    子が設けられている積層フィルタにおいて、 インダクタ部が誘電体チップ中の中央に位置し、その上
    下にそれぞれコンデンサ部が配置されていて、一方のコ
    ンデンサ部は誘電体層を介して相対向する2層の面状パ
    ターンを有し、他方のコンデンサ部はそれぞれ誘電体層
    を介して相対向する3層の面状パターンを有し、両コン
    デンサ部のコイルパターンに近接した内側の面状パター
    ンがともにアース端子に接続され、その外側の面状パタ
    ーンの一方がコイルパターンの一端とともに一方の入出
    力端子に、他方がコイルパターンの他端とともに他方の
    入出力端子に接続され、残りの最外層の面状パターンは
    それに近接する面状パターンとは異なる入出力端子に接
    続されていることを特徴とする積層ローパスフィルタ。
  5. 【請求項5】 アース端子電極が誘電体チップ外面に印
    刷形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の積
    層ローパスフィルタ。
  6. 【請求項6】 インダクタ部が、1ターン未満の導体コ
    イルパターンを複数層積層し、順次接続した螺旋構造か
    らなる請求項1乃至5のいずれかに記載の積層ローパス
    フィルタ。
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