JP2003108135A - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

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JP2003108135A
JP2003108135A JP2001302874A JP2001302874A JP2003108135A JP 2003108135 A JP2003108135 A JP 2003108135A JP 2001302874 A JP2001302874 A JP 2001302874A JP 2001302874 A JP2001302874 A JP 2001302874A JP 2003108135 A JP2003108135 A JP 2003108135A
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time
mute
sounding
performance
musical
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JP2001302874A
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English (en)
Inventor
Yuji Furuhata
祐二 古畑
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Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】消音処理を容易に行うことができる自動演奏装
置を提供する。 【解決手段】ROM13内に記録されているプログラム
に基づきCPU11はRAM12に格納されている曲デ
ータを読み取る。CPU11にて曲データ内に在る多数
の演奏情報の中からまず発音開始情報だけを取り出し音
源装置17へ発音開始指示を与える。発音開始情報の処
理をとりあえず終わらせた後CPU11内で発音された
演奏情報に関して消音時刻を算出する。この算出された
消音時刻をRAM12内に記憶しておき、テンポクロッ
ク毎に演奏情報が記憶された領域が示されるポインタを
参照することにより発音中の楽音の内、その時刻に消音
指示のあるものに関してだけ音源17へ消音指示を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動演奏用のシー
ケンサを備え、このシーケンサからの曲データに基づい
て楽音を自動的に生成する自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発音指示に基づいて楽音を生成するとと
もに発音中の楽音を消音する音源装置が知られている。
この音源装置に対してシーケンサからの曲データに基づ
いて自動演奏を行う自動演奏装置がある。自動演奏装置
には、プログラムが書かれたプログラムメモリやプログ
ラムを実行するCPUが備えられており、プログラムメ
モリに書かれたプログラムに従って自動演奏装置の動作
が制御される。一方、自動演奏装置には曲データが格納
されている曲メモリも備えられる。曲メモリ内に格納さ
れている曲データには発音すべき楽音の音高情報と該楽
音の発音持続時間情報との双方を持つ演奏情報が発音開
始時刻とのペアで多数配列されており、発音開始時刻ご
とにCPUが演奏情報を読み出し、読み出された演奏情
報に基づいてCPUから音源装置へ発音指示が与えられ
る。この発音指示を発音開始時刻ごとに音源装置が受け
取り、音源装置では受け取られた演奏情報に基づいて発
音開始時刻ごとに楽音が発音される。
【0003】一方、音源装置では発音中の楽音の消音も
行われる。CPUにて発音開始指示が音源へ与えられた
と同時に発音持続時間情報が初期値としてセットされ、
カウントダウンがCPUにて開始される。カウントダウ
ンが進められ、カウントの値が0となった時点で消音指
示がCPUから音源装置へと与えられる。この消音指示
が為された時に音源装置では発音中の楽音の消音が行わ
れる。
【0004】これらの処理が曲データを構成するすべて
の演奏情報について次々と行われ、曲データに基づく一
つの楽曲の自動演奏が行なわれる。また、演奏情報の中
にはチャンネル情報も含まれており、このチャンネル情
報が音源装置に与えられると、音源装置ではこのチャン
ネル情報に応じた、例えば異なった音色を持つ楽音の発
音が同時に行われる。これは、たとえばピアノ、バイオ
リンといった音色の異なる楽器の音が同時に生成される
ことを意味しており、それぞれの楽音の生成は音源装置
に対してチャンネルが指定されることによって為され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような自動演奏装
置おいては、曲データの中に同時に発音される演奏情報
が多数あると同じ発音開始指示時刻に多数の演奏情報を
処理しなければならないため、CPUの負担が重くなる
という問題がある。このため、この問題が表面化しない
程度に同時生成を行う楽音の数に制約を加えたり、ある
いは、高速動作可能なCPUを採用することなどの対策
が採られている。
【0006】近年では、同時発音数をさらに増やすこと
や、その他さらに複雑な処理を行うことが求められてき
ており、それを例えばCPUに過大なコストをかけない
ことなど、限られたコストの中で如何に実現するかが問
題となる。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、発音、消音に
伴う処理を軽減させた自動演奏装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の自動演奏装置の内の第1の自動演奏装置は、
発音すべき楽音の音高と該楽音の発音開始時刻と該楽音
の発音継続時間の情報を持つ演奏情報が多数配列されて
なる曲データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から
読み出した演奏情報が演奏開始時刻に到達したことを検
出したとき発音指示を出力する発音指示手段と、前記演
奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消音時刻
を求める消音時刻算出手段と前記消音時刻算出手段によ
り算出された消音時刻を時刻順に並べて管理する消音管
理手段と、消音時刻に達する毎に対応する楽音の消音指
示を出力する消音指示手段とを備えたことを特徴として
いる。
【0009】従来は、発音開始時刻以降、発音継続時間
を順次減算してその発音継続時間がゼロになるまで減算
された時刻をもって消音の指示を行う演算を各演奏情報
ごとに行っているため、演算を最大、同時発音数と同数
繰り返す必要があるが本発明は、発音開始時刻を起点と
した消音時刻を求めて、その消音時刻を時刻順に並べて
管理するものであるため、時刻順に並べた消音時刻のう
ちの時刻順に最も早く到来する消音時刻を参照するだけ
で消音指示を出力すべきタイミングに達したか否かが分
かり高速処理が実現する。
【0010】また、本発明の第2の自動演奏装置は各チ
ャンネルごとに発音すべき楽音の音高と該楽音の発音持
続時間とチャンネルの情報を持つ演奏情報が多数配列さ
れてなる曲データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段
から読み出した演奏情報が演奏開始時刻に到達したこと
を検出したとき発音指示を出力する発音指示手段と、前
記演奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消音
時刻を求める消音時刻算出手段と、前記消音時刻算出手
段により算出された消音時刻をチャンネル毎に時刻順に
並べて管理する消音時刻管理手段と、消音時刻に達する
毎に対応する楽音の消音指示を出力する消音指示手段と
を備えたことを特徴としている。
【0011】上記構成によれば、演奏開始時刻を起点と
した消音時刻が求められ、その消音時刻がチャンネルご
とに分かれて管理されているため、チャンネルごとの消
音処理、たとえばあるチャンネルのミュート処理等の処
理が軽減される。
【0012】上記目的を達成する第3の自動演奏装置
は、発音すべき楽音の音高と該楽音の発音開始時刻と該
楽音の発音継続時間の情報を持つ演奏情報が多数配列さ
れてなる曲データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段
から読み出した演奏情報が演奏開始時刻に到達したこと
を検出したとき発音指示を出力する発音指示手段と、前
記演奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消音
時刻を求める消音時刻算出手段と、前記消音時刻算出手
段により算出された消音時刻を時刻順に並べて管理する
消音管理手段と、消音時刻に達する毎に対応する楽音の
消音指示を出力する消音指示手段とを備え、前記発音指
示手段は、前記消音管理手段が動作中であっても該消音
管理手段の動作を中断させて発音指示を出力するもので
あることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、発音開始時刻に消音時
刻管理の処理まで行うのではなく、消音時刻管理の処理
は発音開始指示を行う処理よりも優先度を下げて行われ
るため、発音開始時刻に行うべき処理が軽くなり、消音
時刻管理処理が間に合わなかった場合においても発音開
始の遅れを十分小さな遅れに抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0015】図1は、本発明の自動演奏装置の一実施形
態を示す機能ブロック図である。図1に示す自動演奏装
置10にはCPU11が備えられており、このCPU1
1では後述する図8〜図10までのフローチャートで示
される処理が実行される。これらのフローチャートで示
されるプログラムはROM13に格納されており、この
ROM13に格納されたプログラムがバス20を経由し
てCPU11に読み込まれ操作子群15の操作にしたが
って実行される。
【0016】また、自動演奏装置10にはRAM12が
備えられており、そのRAM12には図2〜図7を参照
して説明する曲データとポインタと消音予約管理のリス
トなどが格納される。曲データ21は多数の演奏情報か
ら成り、RAM12内の格納領域に整然と配列されてい
る。この演奏情報がCPU11に順次取り出される。C
PU11では取り出した演奏情報に基づいて発音指示情
報が生成される。そしてその発音指示情報がバス20を
経由して音源17に入力される。音源17ではその発音
指示情報を受けて楽音信号が生成され、その楽音信号が
アンプ18を介してスピーカ19から出力される。な
お、音源17には図示しない波形メモリが備えられてお
り、この波形メモリに格納されている波形データが音源
17で読み出され、読み出された波形データに基づいて
楽音が生成される。また、自動演奏装置10にはテンポ
クロックが発生されるテンポクロック発生器14が備え
られており、このテンポクロックに基づいて自動演奏が
行われる。なお、このテンポクロック発生器14で発生
されるクロックの周期は操作子群15の操作により変更
される。また、このテンポクロックでは1ティックごと
にクロックパルスが生成され、このクロックパルスに同
期した速度で自動演奏が行われる。また、表示器16は
演奏中の楽曲に関する表示が行われる。
【0017】図2には図1のRAM12内に格納されて
いる曲データ21と書き換えが可能なポインタ22と同
じく書き換えが可能な消音予約管理リスト23が示され
ている。曲データ21には一般的に演奏情報が多数配列
されているが、ここでは簡単のためその一部となる4つ
の演奏情報21a〜21dを抜粋して示す。これらの演
奏情報21a〜21dが発音開始時刻ごとにCPU11
にて取り出される。
【0018】また、図2中に示したポインタ22もその
一部を抜粋しており、ここでは一例として5種類のポイ
ンタが示されている。さらに消音予約管理リスト23に
ついても同様に一部が抜粋されており、例として5つの
格納領域23a〜23dが掲げられている。
【0019】例として示された4つの演奏情報21a、
21b、21c、21dには発音開始時刻が格納される
領域Ontimeとノート情報が格納される領域Not
eと音の強さ情報が格納される領域Onveloとチャ
ンネル情報が格納される領域chと発音が開始された時
刻からの発音の持続時間の情報が格納される領域Dur
ationとが在り、それぞれの領域の中に一つの楽音
に関する演奏情報が書き込まれている。4つの演奏情報
が配列された一つの曲データ21の内、先頭の一行で示
される演奏情報には楽音1つに対する演奏情報21aが
格納されており、2行目、3行目、4行目にそれぞれ異
なる演奏情報21b、21c、21dが順次配列されて
いる。
【0020】一方、RAM12内には、他に、プログラ
ム中で使用されるポインタ22と消音予約管理リスト2
3とプログラム中で使用される変数などが一時的に記憶
される。ポインタ22には5種類有り、5種類のポイン
タそれぞれが格納領域Ch1、格納領域Ch2、格納領
域Top、格納領域End、格納領域Emptyに格納
される。ポインタは、後述する消音予約管理リスト23
を構成する格納領域それぞれに対応する番号たとえば番
地が発音、消音といった処理に応じてその都度書き換え
られる。
【0021】消音予約管理リスト23はここでは簡単の
ために5つの格納領域23a〜23eにより構成されて
いるものとする。なお、5つの格納領域が存在するので
先頭の格納領域を1番地、2行目の格納領域を2番地、
3行目の格納領域を3番地、4行目の格納領域を4番
地、5番目の格納領域を5番地として、以下話を進め
る。
【0022】それぞれの番地を示す番号が前述のポイン
タ22内にセットされるとその番号に応じて消音予約管
理リスト23への演奏情報の書き込みおよび消去が行わ
れる。そして1番地から5番地で示される消音予約管理
リストの5つの格納領域23a〜23eには消音時刻が
格納される領域OffTickとノートナンバが格納さ
れる領域Noteとチャンネルが格納される領域Chと
リンク先を示す番地が格納される領域Linkとがそれ
ぞれ在り、一つの楽音に関する演奏情報が対応するそれ
ぞれの領域へ書き込まれる。なお、消音予約管理リスト
23も書き換え可能であり、CPU11で読み出された
各演奏情報が消音時刻を迎えるまでRAM12内に記憶
されていて消音時刻を迎えたら消音予約リスト23内の
各領域に書き込まれた内容が消去される。
【0023】消音時刻が格納される領域OffTick
には、曲データ21内の一行の演奏情報の中に在る発音
開始時刻と発音持続時間とから算出された消音時刻が書
き込まれる。なお発音開始時刻は曲データ21内のOn
timeに対応する部分に格納されており、発音持続時
間は曲データ21内のDurationに対応する部分
に格納されている。これらの演奏情報の読み出しおよび
演算はCPU11によって行われる。
【0024】また、ノートナンバが格納される領域No
teには一つの演奏情報の中に在る、たとえばC4の記
号が書き込まれる。また、チャンネルが格納される領域
Chにはそれぞれ一つの演奏情報の中に在るチャンネル
番号たとえば1が書き込まれる。さらに、リンク先が格
納される領域Linkにはリンク先を示す番地が書き込
まれる。
【0025】また、ポインタCh1、Ch2と消音管理
予約リスト23との間に付されている矢印によって処理
が行われるべき演奏情報がどの番地の格納領域23a〜
23eに在るかが示される。つまりポインタCh1には
チャンネル1の演奏情報の内、先に処理が行われるべき
番地が、ポインタCh2にはチャンネル2の演奏情報の
内、先に処理が行われるべき番地がそれぞれ書き込まれ
ており、CPU11ではポインタCh1、Ch2の内容
が参照されてそれぞれのチャンネルに対応した演奏情報
の処理が行なわれる。
【0026】一方、ポインタTop、ポインタEndと
消音管理予約リスト23との間に付されている矢印によ
って、現在どの番地の格納領域へ書き込みが行われてい
るかが示される。これらのポインタTop、Endは消
音予約管理リスト23が作成されるときにだけ参照され
る。つまり、これらのポインタに番地が設定されている
場合には消音予約管理リスト23の作成中であることが
示される。
【0027】最後に、ポインタEmptyであるが、こ
れは空き領域の先頭番地が示され、書き込みが可能であ
る格納領域がどの番地であるかが示される。また、消音
予約管理リスト23に在る1つの番地の格納領域の最後
尾から他の番地の格納領域の先頭へ付されている矢印で
はどの番地の格納領域23a〜23eに在る消音情報に
基づく処理が先に行なわれるかが示される。また、1番
地から5番地までの中に空き領域がある場合には、この
矢印は空き領域つまり書き込みが可能である領域すべて
に順に付される。
【0028】図2は演奏が行われていないストップST
OP時に図1に在る一実施形態を示す自動演奏装置10
に備えられるRAM12内の曲データ21とポインタ2
2と消音予約管理リスト23がどのような状況であるか
を示す図である。図2(a)には曲データ21の記憶状
態が示されており、(b)にはポインタ22と予約管理
リスト23とが示されている。図2〜図7では図1の自
動演奏装置10内のRAM12内に在るポインタ22と
予約管理リスト23の内容が演奏開始時刻から時間の推
移に従ってどのように変わっていくかが具体的に示され
ている。図3は演奏開始直後のTick0の時にポイン
タ22と予約管理リスト23の内容がCPU11でどの
ように書き変えられるかを示す図であり、図3(a)、
(b)ではCPU11での処理が進められていく過程で
ポインタ22と予約管理リスト23とがどのように書き
換えられるかが具体的に示される。さらに図4は図3で
示す時刻と同時刻にCPU11での処理が進められた場
合に図3で示されたポインタ22と予約管理リスト23
の内容がどのように書き換えられるかを示す図である。
また図5は演奏が開始されてからティックTick30
だけ時間が経った時に図4で示されたポインタ22と予
約管理リスト23の内容がどのように書き換えられるか
を示す図である。同様に図6は演奏が開始されてからテ
ィックTick50だけ時間が経った時に図5に示され
るポインタ22と予約管理リスト23の内容がCPU1
1でどのように書き換えられるかを示す図である。
【0029】また、図7は図6と同じ時刻にミュート操
作が行われた場合、図6に示されるポインタ22と予約
管理リスト23の内容がCPU11でどのように書き換
えられるかを示す図である。なお図中左上方に示された
STOP、Tick0、Tick30、Tick50と
付された符号で演奏開始時刻からの時間の推移が示され
る。ここでSTOPでは演奏停止状態が示されており、
Tick0、Tick30、Tick50では演奏開始
からテンポ発生器により生成されるパルスをCPU11
がカウントした値がそれぞれ示される。ティックTic
kは演奏のテンポに応じた時間の経過を示す単位であ
り、発音処理および消音処理がTick0、Tick
1、Tick2などで示された時刻ごとに行われる。詳
細は図8および図9を参照して後述する。
【0030】まず、図2にて演奏停止時のポインタおよ
び消音管理リストがどのような状況であるかを説明す
る。ポインタ22、消音予約管理リスト23の各格納領
域は、ポインタEmptyを除いてリセットされてい
る。また、5つある格納領域23a〜23eが図中示さ
れている矢印によって分かるように、1番地に対応する
格納領域を先頭としてすべて接続されている。つまり、
1番地で示される格納領域からすべての格納領域が消音
時刻に係わる情報を格納可能であることを示している。
【0031】このとき1番地から5番地で示される5つ
の格納領域23a〜23eそれぞれに在る領域Link
にはどの番地の格納領域へリンクされるかが示されてい
る。そしてポインタEmtpyの内容には空き領域の先
頭番地が示されている。ここではすべてが空き領域であ
るからポインタEmptyにはその先頭番地となる1が
示されている。
【0032】このような状況下で開始指示が与えられた
場合にどのような処理が行われるかを図3〜図6を用い
て順次、説明する。図3、図4(a)、(b)、(c)
にはTick0の時刻におけるポインタ22と消音予約
管理リスト23の内容がそれぞれ示されており、図5
(a)、(b)にはTick30の時刻でのポインタ2
2と消音予約管理リスト23の内容がそれぞれ示されて
おり、図6(a)、(b)にはTick50の時刻での
ポインタ22と消音予約管理リスト23の内容がそれぞ
れ示されている。
【0033】まず、図3および図4を参照して説明す
る。Tick0の時刻は、演奏開始指示が為された時で
ある。演奏開始指示が与えられるとCPU11では、ま
ずRAM12内に格納された曲データ21の中から1行
目の演奏情報21aと2行目の演奏情報21bとがそれ
ぞれ読み出される。これは読み出されたそれぞれの演奏
情報に在る発音開始時刻が双方共0であるからであり、
双方の演奏情報に基づいて発音開始指示がCPU11か
ら音源17へとそれぞれ与えられる。
【0034】CPU11では発音指示が音源17に対し
与えられた後に消音予約管理リスト23の作成が行われ
る。消音予約管理リスト23の作成に当たってはまず、
読み出された演奏情報の内、一行目の演奏情報21aの
処理から始められる。一行目の演奏情報21aでは発音
持続時間が50であり、発音開始時刻が0であるから、
CPU11の演算部にて加算処理が行われ、消音時刻が
50であると算出される。そして、この算出された値が
1番地で示される格納領域23aの中に在る領域Off
Tick部へと書き込まれる。さらに、他の演奏情報の
中で消音に必要なノートナンバ、チャンネル番号がそれ
ぞれ、消音予約管理リスト23の1番地が示す格納領域
23a内に在るノート部Note、チャンネル部Chへ
と順次書き込まれる。予約管理リスト23の1番地で示
される格納領域23aへの演奏情報の書き込みが終えら
れた後、1番地で示される格納領域23a内に在る領域
Linkはリセットされる。このとき処理が行なわれて
いる格納領域の番地を示すポインタTopおよびEnd
の内容がそれぞれ1にセットされる。ここでリンクが断
たれ、1番地で示される格納領域への書き込みを終えた
ことが示される。しかし、チャンネル情報がまだポイン
タCh1にセットされておらず、消音予約管理リスト2
3はまだ作成されている途中である。したがって、ポイ
ンタTop、Endの内容は双方共1のままである。
【0035】次に曲データ中の2行目に示される演奏情
報の処理が開始される。これを図4を参照して説明を加
える。
【0036】図4(a)に示す如く、ポインタEndの
内容が2に書き換えられている。これは図3で示された
ポインタEmptyの内容に基づいてセットされてい
る。すなわち、1番地で示される格納領域23aには既
に演奏情報が書き込まれたので、曲データ21の中の2
行目に在る演奏情報21bは2番地で示される格納領域
に書き込まれなければならないからである。ここではポ
インタCh1の内容はまだセットされていないので、格
納領域23b内に在る領域Linkが2にセットされ
る。
【0037】ここで曲データ21の中の2行目の演奏情
報21bの処理を開始している。書き込みの処理につい
ては曲データの中の1行目に在る演奏情報と同様の処理
が行われる。そして書き込みが終えられたら、第2の格
納領域23b内に在る領域Linkがリセットされる。
さらに空き領域の先頭番地が第3の格納領域23cにな
ったことを示すため、ポインタEmptyが3番地を示
す値3に書き換えられる。
【0038】次に図4(b)を参照してポインタCh1
が書き換えられた状況を説明する。
【0039】1番地で示される格納領域23aに格納さ
れた消音に係わる演奏情報はチャンネル1の情報なので
ポインタCh1の内容が1に書き換えられる。そしてポ
インタCh1に1がセットされたら1番地で示される格
納領域21a内に在る領域Linkの内容がリセットさ
れ、リンクが切られる。さらに1番地で示される第1の
格納領域21aの処理が終えられたので、ポインタTo
pが2へと書き換えられる。図4(c)にポインタCh
2の書き換えが行われる状況を示す。
【0040】曲データ21の中の2行目の演奏情報21
bはチャンネル2の情報なので、ポインタCh2が2に
セットされる。これでチャンネル2に関する消音時刻の
書き込みが行なわれる処理が終えられたので、ポインタ
TopおよびEndがリセットされ、発音中の楽音すべ
てについて消音予約管理リストの作成が終えられたこと
が示される。
【0041】つまり図4(a)〜図4(c)には、曲デ
ータの中の1行目と2行目の演奏情報21a、21bに
関する消音時刻管理リストの作成が時間の経過とともに
終えられたことが示されている。次に符号Tick30
で示される時刻の処理を図5(a)、(b)を参照して説
明する。図5(a)、(b)では曲データ21の中に在
る3行目の演奏情報21cの処理が行なわれる。まず、
図5(a)を参照して説明する。
【0042】ポインタTopおよびEndがそれぞれ3
にセットされ曲データ21の3行目の演奏情報を消音予
約管理リスト23の3番地で示される格納領域23cへ
書き込む処理が開始される。曲データ中に在る3行目の
演奏情報21cにも1行目、2行目と同様の処理が行な
われる。このとき空き領域の先頭番地を示すポインタE
mptyは4にセットされる。さらに3番地で示される
格納領域内に在る領域Linkの内容がリセットされ、
3番地で示される格納領域23cが空き領域ではないこ
とが示される。
【0043】これで書き込みが終えられる。ここで2番
地で示される格納領域23bに格納された消音に係わる
演奏情報と3番地で示される格納領域23cに格納され
た消音に係わる演奏情報とは同じチャンネル情報なので
図5(b)に示すようなリンク設定が行われる。ここが
発音中の楽音の内、消音すべき演奏情報を先に消音時刻
が到来する順に並べ替えて処理が行なわれるように工夫
した部分である。
【0044】消音予約管理リスト23内の3番地で示さ
れる格納領域23cに在る領域OffTickの内容は
70であり、同じく2番地で示される格納領域23bに
在る領域OffTickの内容は100であるから3番
地で示される格納領域23cに在る演奏情報に基づいて
発音中の楽音を先に消音しなければならない。
【0045】したがって、3番地で示される格納領域2
3cから2番地で示される格納領域23bへ向けてリン
クが張られると同時にポインタCh2の内容が先に消音
処理されるべき3番地で示される格納領域23cを示す
3にセットされる。このようにするとポインタCh2の
内容を参照するだけで消音の処理を行うべき演奏情報を
処理できる。
【0046】次に符号Tick50で示される時刻の処
理を図6(a)、(b)を参照して説明する。ここでは
消音処理が行われている。図6(a)に示すようにこの
時刻では消音予約管理リスト23内の1番地で示される
格納領域23aに格納されている消音に係わる演奏情報
が消音時刻を迎えている。したがって、消音予約管理リ
スト23の1番地で示される格納領域23aの中に在る
領域OffTickの内容に基づいて消音が行われる。
そして、消音処理が終えられたら、1番地にで示される
格納領域21a内に格納されていた消音に係わる演奏情
報がリセットされる。このとき、ポインタCh1がリセ
ットされ、空き領域の先頭を示すポインタEmptyが
1にセットされる。そして1番地で示される格納領域2
3aの中に在る領域Linkは4にセットされて該格納
領域23aから4番地で示される格納領域23dへ向け
てリンクが張られる。
【0047】以上が消音予約管理リストに基づいた消音
処理の一連の処理状況である。ここで、操作子群に設け
られた図示しないミュート釦により所定のチャンネルの
演奏情報が消音される場合について図7(a)、
(b)、(c)を参照して説明する。
【0048】図7は符号Tick50で示される時刻に
チャンネル2の演奏情報に関してミュート指示が為され
た場合にポインタ22と消音予約管理リスト23とがど
のような状況であるかを示した図である。図6(b)で
説明したようにこの時刻では消音予約管理リスト23の
1番地で示される格納領域23aに格納されていた消音
に係わる演奏情報はリセットされている。
【0049】チャンネル2だけの演奏情報を消音するた
め、まずポインタCh2の内容が参照される。この参照
はCPU11によって行われる。ポインタCh2には3
が指定されているのでまず3番地に対応する格納領域に
在る消音に係る演奏情報がリセットされる。その状況を
示したのが図7(b)である。
【0050】図7(b)に示すようにポインタCh2の
内容が2に書き換えられており、消音予約管理リスト2
3の2番地で示される格納領域23bにはまだチャンネ
ル2に係る発音中の演奏情報が在ることが示されてい
る。
【0051】したがって、2番地で示される格納領域2
3bの消音に係る演奏情報もリセットしないとミュート
指示に基づいた消音が行われない。ここで3番地で示さ
れる格納領域23cに続いて2番地で示される格納領域
23bの消音に係わる演奏情報のリセットが行なわれ
る。そしてポインタCh2がリセットされ、さらに空き
領域へのリンクが張られる。こうしてミュート指示が為
された場合においても消音の処理がすぐに行われる。
【0052】以上、処理の状況を説明してきたが、より
一層の理解を深めるため、図8〜図10に示したフロー
チャートを用いて説明を加える。
【0053】図8は図1の自動演奏装置内のROMに格
納されたプログラムで行われる処理の手順を示す図であ
る。図8はメインルーチンに当たり、図8中に示された
タイマー割り込み部S806と同じく図8中に示された
ノートオフ予約部S810の詳細がそれぞれ図9、図1
0に示される。
【0054】図8を用いてメインルーチンについてま
ず、説明する。
【0055】ステップS801にて電源が投入されたか
どうかが検出されており、電源が投入されていればRO
M13内に格納されたプログラムが起動される。次のス
テップS802にて自動演奏装置10の初期化であるイ
ニシャライズが行なわれる。初期化終了後、次のステッ
プS803へと進められ、テンポに応じた割り込み処理
の間隔がタイマーインタラプト設定部の処理により決め
られる。テンポの設定は自動演奏装置10に設けられた
操作子からのテンポ情報に基づいて行われる。次のステ
ップでは、テンポ以外の操作子たとえば音色などの設定
状況が読み込まれる。さらに次のステップS805では
演奏開始指示が操作子により為されたかどうかが判定さ
れる。発音開始指示が為されていない場合にはステップ
S805にてNoが選択され、次のステップへS807
へと進められる。このステップS807では演奏開始指
示が為されていないので、Noが選択されるとミュート
指示が為されたか否かの判定処理のステップS811へ
と進められる。ミュート指示がなければまたNoが選択
され、ノートオフ予約のステップS812へと進められ
る。
【0056】ここで本願の特徴となる消音管理予約リス
ト23が作成される。作成途中であっても次のステップ
S813へ進められ、他の処理が行われる。他の処理が
終えられたら、ステップS803へと戻され、以下ステ
ップS803〜S813までの処理が繰り返し行われ
る。したがって、自動演奏装置の設定内容が操作子群の
いずれかにより変えられたとしてもすぐにその設定内容
が自動演奏に反映される。ここでメインルーチンが繰り
返されている最中に演奏スタートの信号が操作子群15
より入力された場合にどのような処理が行われるかを図
8を参照して説明する。
【0057】ステップS805の判定ステップにて演奏
スタートがYesとなっているのでステップS806へ
と処理が進められる。ステップS806では割り込み処
理がイネーブルとなる。ここで、割り込み処理は所定の
間隔毎に行われるものであるから、割り込み処理が行わ
れる所定の間隔以外では次のステップS807へと進め
られる。演奏中であるからステップS805の演奏停止
処理判定ステップにて、Noであると判定されるとステ
ップS810へと進められる。そしてステップS810
ではミュート指示が行われたか否かが判定される。ここ
でミュート指示が行われた場合には、Yesが選択さ
れ、ステップS811へと進められる。ここで強制的な
ノートオフ処理が行われる。先に図7(a)、(b)、
(c)で説明したミュート処理がこのステップS811
にて行われる。一方、ミュート指示がなければ次ステッ
プS812へと進められる。このステップにて消音指示
を行うためのノートオフ予約処理が行なわれる。先に図
3〜図6で説明した消音予約管理リストが作成される部
分がこのステップS810に当たる。
【0058】ここで割り込み処理にて発音された演奏情
報に対してだけ消音時刻の算出が行なわれて消音予約管
理リスト23の作成が行なわれる。なお、消音時刻の算
出と消音予約管理リストの作成は割り込み処理で発音、
消音の処理が行われていない限り、基準クロックに基づ
いて繰り返し行われている。ノートオフ予約が終えられ
たら、次のステップS813に進められ、他の処理が行
なわれた後、ステップS803へ戻って同様の処理が繰
り返される。
【0059】なお、メインルーチンの処理は図示しない
発振器から供給される基準クロック基づいて行われてお
り、この基準クロックはティックTickと呼ばれるテ
ンポクロックよりも速い。したがって、テンポクロック
で示されるカウントごとに割り込みが行われ、割り込み
処理時以外には基準クロックに基づいてメインルーチン
の処理が行われている。
【0060】次に図9を用いて説明する。図9は図8で
示すステップS806、S808の割り込み処理部を示
す図であり、その手順がフローチャートで示されてい
る。
【0061】図9では設定されたテンポに応じた割り込
み間隔毎に消音の処理と発音の処理とが分けて行なわれ
る。前半が消音の処理部であり、後半が発音の処理部で
ある。フローチャートに沿って発音あるいは消音指示と
いった処理の手順を説明する。
【0062】まず、演奏開始時にはまだ、消音されるべ
き楽音はないので後半の発音処理部を中心に説明する。
図3に示すようにTick0の時刻に割り込みが行われ
た場合には、まだ消音予約管理リスト23が作成されて
いないため、消音すべき発音された楽音に関する演奏情
報がない。このことをCPU11はポインタCh1およ
びCh2の内容を参照することにより知る。図3からも
わかるようにポインタCh1およびCh2の内容は共に
0である。これらのポインタが参照されるのがステップ
S902の処理である。符号Tick0の時刻ではノー
トオフ予約が行われていない訳であるから、ステップS
903のノートオフ予約ありの処理部でNoが選択さ
れ、ステップS906へと進められる。
【0063】ステップS906ではチャンネルすべての
処理が終えられたかどうかが判定される。この判定ステ
ップにてチャンネルすべての処理が終えられていない場
合にはNoが選択され、ステップS902からS906
までの処理が繰り返し行われる。すべての処理が終えら
れた場合には発音処理となる後半部へと処理が進められ
る。本実施形態ではチャンネルが2つしかないのでチャ
ンネル2までの処理が終えられたら、次のステップS9
07へと移る。ステップS907では演奏情報である演
奏データの読み出しが行なわれる。Tick0で示され
る時刻に発音開始時刻0となる演奏情報が曲データ21
の1行目21aと曲データ21の2行目21bとに在る
のでここでステップS909の処理が行われる。CPU
11ではティックTickと呼ばれるクロックのカウン
トをテンポクロック発生器14からの信号に基づいて常
に行っている。このカウントを利用して以下の処理が行
なわれる。
【0064】CPU11では演奏情報の中に在る発音開
始時刻が示される情報が読み出される。これは演奏情報
の中に在る領域OnTimeの内容であり、これをフロ
ーチャート内ではCurTickと記載している。この
読み出された値とCPU11で常にカウントされている
クロックの現在の値AbsTickとが比較される。演
奏開始時には読み出された演奏情報の中にある発音開始
情報CurTickとCPU11でカウントされるクロ
ックの値AbsTickとの双方が0であるから等号が
成立し、次ステップS910へと進められる。このステ
ップS910ではCPU11から音源17に対し、ノー
ト、チャンネルなどの演奏情報が与えられる。演奏情報
が音源17に転送されたら、次のステップS911にて
発音開始指示であるノートオンの指示が音源17へと与
えられて演奏情報に基づいた楽音の発音が行なわれる。
【0065】ノートオンの指示が終えられたら、図3〜
図6で説明した処理がステップS912にて行なわれ、
もう一度ステップS907へ戻され、演奏データの読み
出しが行なわれる。ただし、ステップS911にてノー
トオンが行われない場合にはポインタの書き換えなどが
行われずにただちに演奏データの読み出しステップS9
07へと戻される。
【0066】図3で示す曲データ21の中に在る1行目
および2行目の読み出しがここで行われ、曲データ21
の2行目までの処理が終えられたら、メインルーチンへ
戻される。メインルーチンに戻されたらステップS81
2にて消音予約管理リストであるノートオフ予約リスト
の作成が次の割り込みタイミングが来るまで繰り返され
る。
【0067】ここで、予約管理リストの作成方法につい
て図10を参照して説明を行う。図10は図8で示すス
テップS812のノートオフ予約の詳細を示す図であ
り、その手順がフローチャートで示される。図8にはC
PU11にて算出された消音時刻を管理するための消音
予約管理リスト23の作成方法が示されており、発音開
始時刻ごとに読み取られた演奏情報に基づいて消音時刻
の並べ替えなどが行なわれる。
【0068】まず、ステップ1002にて未処理リスト
の先頭ポインタが調べられる。未処理リストとは、発音
中の楽音の中でまだ消音予約管理リスト23が作成され
ていない演奏情報があることを示しており、これはポイ
ンタTop、End内にセットされる番地を示す番号に
て示される。
【0069】未処理データがある場合、つまりTop、
Endに0以外の値が設定されている場合には、判定部
S1003のステップにてYesが選択され、ステップ
S1004へと移行する。
【0070】ステップS1004にてポインタCh1、
Ch2が先頭からたどられ、ポインタの内容の書き換え
が順次行なわれる。この様子を示しているのが図4
(a)、(b)、(c)である。未処理の部分の処理を
終えたことを示すため、ポインタTop、Endが順次
書き換えられ、すべて処理が終えられた後にはリセット
される。つまり、発音中の楽音すべてについて消音時刻
が算出されたかどうかがここでチェックされる。発音開
始時刻ごとに読み出された演奏情報である演奏データに
ついて処理が終えられたら、予約管理リスト23の作成
ルーチンの処理が終えられ、メインルーチンへ戻され
る。メインルーチンにて次のステップS911へと進め
られ、その他の処理が行われる。
【0071】ここで図9に戻り、割り込みルーチンで行
われる処理について詳しく、説明を行う。ここでは消音
予約管理リスト23が作成された後の処理となる消音処
理を中心に説明する。Tick1、Tick2・・で示
される時刻ごとに割り込み処理が行われる。Tick0
の時刻では図3および図4で示した様に1行目の演奏情
報と2行目の演奏情報に基づいて発音の処理のみが行わ
れる。次のTick1の時刻のときには発音の処理が行
なわれるべき演奏情報はないが、消音については消音予
約管理リスト23が既に作成されているので消音処理部
を為す前半の処理が行われる。
【0072】まず、S902でチャンネルポインタCh
1、Ch2のそれぞれの内容が調べられてS903にて
消音時刻管理リスト23中にノートオフ予約があるかど
うかの判定が行なわれる。つまり、ここで発音中の楽音
があるかどうかがCPU11にて判読される。発音中の
楽音があれば、S904へと進められてCPU11にて
常にカウントされている現在の値AbsTickと消音
時刻管理リスト内の領域OffTickに格納されてい
る値とが比較される。Tick1で示される時刻では、
まだ消音時刻OffTickに達する演奏情報はないの
でステップS906へ進められる。この一連の処理S9
02〜S905がチャンネルごとに行われる。演奏情報
の中にあるチャンネル情報すべてについて処理が終えら
れたら、演奏データ読み出しステップS907へと進め
られる。
【0073】しかしTick1で示される時刻には発音
されるべき演奏情報がないのでそのまま割り込みが終え
られ、メインルーチンへと戻される。これが符号Tic
k2、Tick3・・で示される時刻毎に順次行なわれ
る。
【0074】次に消音処理の部分をTick50で示さ
れる時刻を例に挙げ、説明する。
【0075】Tick50で示される時刻では、消音予
約管理リスト23の1番地で示される格納領域に在る消
音に係わる演奏情報が消音時刻を迎える時刻である。図
6で説明したように符号Tick50で示される時刻で
はポインタCh1の内容が1、Ch2の内容は3であ
る。まずポインタCh1が参照されてチャンネル1に関
しての処理が行なわれる。
【0076】ステップS903で1番地で示される格納
領域23aに在るOffTickの領域に在る値がCP
U11にて読み出される。そして、ステップS904に
て現在のテンポクロックがカウントされた値AbsTi
ckと消音時刻が格納されているOffTickの内容
とが比較される。テンポクロックがCPU11によりカ
ウントされた値absTickは現在50であり、消音
時刻が示された領域OffTickの内容も50であ
る。したがって、ここでは等号が成立するので次ステッ
プS905にて消音指示であるノートオフがCPU11
から音源17へ与えられる。消音の処理が終えられた
ら、図6で説明したようにポインタCh1、CH2など
の内容が書き換えられる。
【0077】次にステップS903にて他のノートオフ
予約がないことが判定され、S906のステップへと進
められる。今度はチャンネル2について同様の処理が行
なわれる。図6ではチャンネル2までの演奏情報しかな
いので、ここで消音の処理が終えられ、発音の処理部の
先頭ステップS907へと進められる。
【0078】以上のような構成にすれば、演奏情報すべ
てを読み出さずともポインタを参照するだけで消音が行
える。また、CPU11にて常にカウントされるテンポ
クロックのカウント値と予約管理リストに格納されたO
ffTickの値とが比較されるだけで処理が済むため
CPUの負担が軽減される。
【0079】次に、演奏スタートが指示された後に演奏
ストップの指示が行われた場合について図8を参照して
説明する。演奏は停止されており、ステップS805で
はNoが選択され、次のステップへと進められる。スト
ップが指示されたかどうかがステップS807の判定部
にて判定され、停止状態であるのでYes側であるステ
ップS808へと進められる。ここでタイマー割り込み
がディスエーブルとされ、割り込み処理が禁止される。
しかし、発音中の楽音があるため次のステップS809
にてすべての発音中の楽音に消音の指示が与えられる。
ここでは、発音されている楽音を消音すべく強制的なリ
セットが行われる。演奏が行わなていなくても、次にス
テップS812に進められ、消音予約管理リスト23の
作成が行なわれるが、ここでは演奏が止められており、
発音中の楽音がないので何も行われずに次のステップへ
S813と進められる。このステップS813にてその
他の処理が行われ、S803へと戻され、一連の処理S
803〜S813が繰り返される。
【0080】ここで、予約管理リストの作成方法につい
て図10を参照して説明を行う。図10には、CPU1
1にて算出された消音時刻を管理するための消音予約管
理リスト22の作成方法が示されており、発音開始時刻
ごとに読み取られた演奏情報に基づいて消音時刻の並べ
替えなどが行なわれる。
【0081】まず、ステップS1022にて未処理リス
トの先頭ポインタが調べられる。未処理リストとは、発
音中の楽音の中でまだ消音予約管理リスト23が作成さ
れていない演奏情報があることを示しており、これはポ
インタTop、End内にセットされる番地を示す番号
にて示される。未処理データがある場合、つまりTo
p、Endに0以外の値が設定されている場合には、判
定部S1003のステップにてYESが選択され、ステ
ップS1004へと移行する。ステップS1004にて
ポインタCh1、Ch2が先頭からたどられ、ポインタ
Ch1、Ch2、Ch3の書き換えがステップS100
5にて順次行なわれる。この様子を示しているのが図4
(a)、(b)、(c)である。
【0082】未処理の部分の処理が終えられたことを示
すため、ポインタTop、Endが順次書き換えられ、
すべての処理が終えられた後にはリセットされる。つま
り、発音中の楽音すべてについて消音時刻が算出された
かどうかがここでチェックされる。発音開始時刻ごとに
読み出された演奏情報である演奏データについて処理が
終えられたら、予約管理リスト23の作成ルーチンの処
理が終えられ、次のステップS911へと進められ、そ
の他の処理が行われる。
【0083】以上、説明したように本発明によれば、発
音中の楽音に対してまず、消音予約管理リストから消音
されるべき楽音の演奏情報が格納された領域が示される
ポインタが参照され、次に該ポインタで指示された格納
領域の演奏情報が読み出されて読み出された消音時刻と
演奏時刻が起点された時間の経緯で示される時刻とが順
次比較され、消音時刻情報の中にその時刻が消音時刻と
なる発音中の楽音があれば消音指示が音源へと行われ
る。そして、順次比較した結果、消音時刻がまだの楽音
が読み出された時点で比較処理を停止できる(管理リス
ト全ての比較を行わなくてもよい)のでCPUの負荷が
軽くなり、同時に生成できる楽音の数が従来に比べ増え
る。
【0084】また、チャンネルに対応してたとえばバイ
オリン、フルートなどの音色を持つ楽音が同時生成され
る場合においてもチャンネルごとに分けて管理された消
音予約管理リスト23から消音時刻となったチャンネル
に当たるポインタがまず、参照され、次に該ポインタで
指示された消音時刻情報が読み出されるだけで処理が行
えなわれるため、CPU11の負荷が軽くなるとともに
操作子などから指定された消音指示においても指示が与
えられたチャンネルのポインタが参照されたと同時に該
ポインタで指示された領域の演奏情報のみをリセットす
るだけで楽音の消音が簡単に行える。
【0085】以上のようにすることにより、指定された
チャンネルの消音が瞬時に行える。また、リンク先が指
定されると並べ替えが行なわれ、処理が行なわれるべき
演奏情報が格納された領域の先頭がいずれの番地で示さ
れる領域であるかがCPUにてすぐに分かる。したがっ
て、操作子の指示に即応して消音の処理がすぐに行え
る。
【0086】さらにテンポに応じて決められた割り込み
処理の手順が消音処理と発音処理とに分かれているた
め、まず所定の割り込み時刻に行われる割り込み処理中
に発音時刻に当たる演奏情報があったときには該演奏情
報を読み込んだと同時に発音指示が音源に対して与えら
れる。そして発音が行われた楽音に対しては、消音時刻
管理リストを割り込み処理時刻以外の時刻に作成でき
る。したがって、発音中の楽音の消音リストが作成され
ている最中に次の演奏情報が発音開始時刻となっても楽
音の発音が優先され、その後に発音された楽音について
ゆっくりと消音時刻の管理が行える。
【0087】尚、本実施形態では曲データが格納されて
いるRAM12を、演奏情報を順次送出するシーケンサ
として自動演奏が行える自動演奏装置を挙げたが、本発
明はこれに依らず、フレキシブルディスクに記憶された
曲データを、フレキシブルディスクドライバを使用して
演奏情報を順次送出するシーケンサとして自動演奏が行
える自動演奏装置であっても良い。
【0088】また、本発明はパーソナルコンピュータ
を、通信路を通して演奏情報を順次送出するシーケンサ
として用いて自動演奏が行える自動演奏装置であっても
良い。
【0089】
【発明の効果】以上、本発明によれば、従来に比べて同
時に発音される演奏情報が多数であっても高速処理を行
って多数の楽曲の同時生成が行えるばかりでなく曲デー
タに制約を与えることなく安価な自動演奏装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置の一実施形態を示す機能
ブロック図である。
【図2】図1に示す一実施形態の自動演奏装置内に在る
RAM内に格納されている曲データと書き換え可能なポ
インタおよび消音管理リストの内容が演奏の行われてい
ないストップSTOP時にどのような状況であるかを示
す図である。
【図3】図1に示す一実施形態の自動演奏装置内に在る
RAM内に格納されているポインタおよび消音管理リス
トの内容それぞれが演奏開始直後のティックTick0
の時にCPU11でどのように書き変えられるかを示す
図である。
【図4】図3に示されるポインタおよび消音管理リスト
の内容がCPU11での処理が進められた場合にどのよ
うに書き換えられるかを示す図である。
【図5】図4に示されるポインタおよび消音予約管理リ
ストの内容それぞれが演奏開始からティックTick3
0だけ時間が経った時にCPU11でどのように書き換
えられるかを示す図である。
【図6】図5に示されるポインタ、消音予約管理リスト
の内容それぞれが演奏開始からティックTick50だ
け時間が経った時にCPU11でどのように書き換えら
れるかを示す図である。
【図7】図6に示される格納領域の内容がミュート操作
された時にCPU11でどのように書き換えられるを示
す図である。
【図8】図1に示す一実施形態の自動演奏処理装置内に
在るROM13内に格納されるプログラムの処理および
手順を示す図である。
【図9】図8で示される割り込み処理部の詳細を示す図
である。
【図10】図8で示される消音予約を行うステップの詳
細を説明する図である。
【符号の説明】
11 CPU 12 RAM 13 ROM 14 テンポクロック発生器 15 操作子群 17 音源 21 曲データ 22 ポインタ 23 消音予約管理リスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発音すべき楽音の音高と該楽音の発音開
    始時刻と該楽音の発音継続時間の情報を持つ演奏情報が
    多数配列されてなる曲データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出した演奏情報が演奏開始時刻に
    到達したことを検出したとき発音指示を出力する発音指
    示手段と、 前記演奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消
    音時刻を求める消音時刻算出手段と前記時刻算出手段に
    より算出された消音時刻を時刻順に並べて管理する消音
    管理手段と、 消音時刻に達する毎に対応する楽音の消音指示を出力す
    る消音指示手段とを備える自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 各チャンネル毎に発音すべき楽音の音高
    と該楽音の発音開始時刻と該楽音の発音継続時間とチャ
    ンネルの情報を持つ演奏情報が多数配列されてなる曲デ
    ータを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出した演奏情報が演奏開始時刻に
    到達したことを検出したとき発音指示を出力する発音指
    示手段と、 前記演奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消
    音時刻を求める消音時刻算出手段と、 前記消音時刻算出手段により算出された消音時刻をチャ
    ンネル毎に時刻順に並べて管理する消音管理手段と、 消音時刻に達する毎に対応する楽音の消音指示を出力す
    る消音指示手段とを備える自動演奏装置。
  3. 【請求項3】 発音すべき楽音の音高と該楽音の発音開
    始時刻と該楽音の発音継続時間の情報を持つ演奏情報が
    多数配列されてなる曲データを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出した演奏情報が演奏開始時刻に
    到達したことを検出したとき発音指示を出力する発音指
    示手段と、 前記演奏開始時刻と発音継続時間に基づいて該楽音の消
    音時刻を求める消音時刻算出手段と、 前記消音時刻算出手段により算出された消音時刻を時刻
    順に並べて管理する消音管理手段と、 消音時刻に達する毎に対応する楽音の消音指示を出力す
    る消音指示手段とを備え、 前記発音指示手段は、前記消音管理手段が動作中であっ
    ても該消音管理手段の動作を中断させて発音指示を出力
    するものであることを特徴とする自動演奏装置。
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