JP2003107654A - 印画紙処理装置 - Google Patents

印画紙処理装置

Info

Publication number
JP2003107654A
JP2003107654A JP2001297561A JP2001297561A JP2003107654A JP 2003107654 A JP2003107654 A JP 2003107654A JP 2001297561 A JP2001297561 A JP 2001297561A JP 2001297561 A JP2001297561 A JP 2001297561A JP 2003107654 A JP2003107654 A JP 2003107654A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photographic paper
roller
rollers
pair
photographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001297561A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3738898B2 (ja
Inventor
Hironaga Ura
大修 浦
Hiromi Hiraiwa
大実 平岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritsu Koki Co Ltd filed Critical Noritsu Koki Co Ltd
Priority to JP2001297561A priority Critical patent/JP3738898B2/ja
Publication of JP2003107654A publication Critical patent/JP2003107654A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3738898B2 publication Critical patent/JP3738898B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印画紙を現像処理するための処理液を保持す
る処理液槽と、印画紙を処理液槽内にて搬送するための
搬送ローラ対とを備えた印画紙処理装置において、印画
紙の先頭の辺が搬送ローラ対の軸芯に対して傾斜した状
態で搬送ローラ対の間に進入した場合でも、印画紙の角
部に液沁みその他の損傷が生じ難い印画紙処理装置を提
供する。 【解決手段】 搬送ローラ対24,25,27,28を
構成するローラの少なくとも一方が、10〜25度の範
囲の硬度を備えた弾性材料からなる周面を有するローラ
からなる構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,露光済みの印画紙
を現像処理するための処理液を保持する処理液槽と、前
記印画紙を前記処理液槽内の前記処理液内にて搬送する
ための搬送機構とを備え、前記搬送機構は、前記印画紙
を間に挟持しつつ回転駆動される搬送ローラ対を備えた
印画紙処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の印画紙処理装置では、搬送ローラ
対の双方とも、印画紙の搬送力を確保すると言う観点か
ら、一般にその周面は35度(JIS K6301の試
験法による)を超える硬度を備えた材料で構成されてお
り、同時に、搬送ローラ対どうしは、互いの接当面(ニ
ップ)に約100gfの押付け力が発生するように、搬
送ローラ対の軸部材の両端に掛け渡されたコイルばね等
によって付勢されており、その結果、以下のような問題
が見られた(尚、この約100gfとは、搬送ローラ対
どうしの接当面に加えられる押付け力、言い換えれば、
搬送される印画紙に加えられる挟持力の好適な例の代表
であり、印画紙処理装置の種々の適用形態に応じて、約
100gfから約700gfの間の任意の値をとり得
る)。
【0003】すなわち、特に印画紙の先頭の辺が搬送ロ
ーラ対の軸芯に対して傾斜した状態で搬送ローラ対の間
に進入した場合、印画紙の先行して進入した角部に損傷
(損傷箇所には液沁みが生じ易く、また紙の実質的な厚
さが局部的に増す等の外観上の欠陥として顕在化する場
合が多い)が生じ易い。
【0004】また、搬送ローラ対を十分に長いものとし
ておき、例えば、89mm×127mm等の標準サイズ
のカットされた印画紙を3列で同時に搬送させる構成で
は、両側の2つのレーンを通る印画紙に比べて中央のレ
ーンを通る印画紙には十分な圧着力が加えられず、搬送
不良が生じる傾向が見られた。尚、この現象は、搬送ロ
ーラの形状を中央部位ほど径が大きなバレル(樽)状
(或いはクラウン状とも称すことができる)にすること
によって防止できるが、このような特殊形状に旋盤等で
加工するために要する費用が高く、合理的な対策とは言
えなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上に例示した従来技術による印画紙処理装置の
持つ前述した欠点に鑑み、印画紙の先頭の辺が搬送ロー
ラ対の軸芯に対して傾斜した状態で搬送ローラ対の間に
進入した場合でも、印画紙の先行して進入した角部に液
沁みその他の損傷が生じ難い印画紙処理装置を提供する
ことにある。
【0006】また、本発明の別の目的は、上に例示した
従来技術による印画紙処理装置の持つ前述した欠点に鑑
み、搬送ローラ対を十分に長いものとし、例えば標準サ
イズのカット印画紙を3列等で同時に搬送させる構成に
おいても、搬送ローラの形状をバレル(樽)状にすると
言う手段を取るまでもなく、両側の2つのレーンを通る
印画紙に対して、中央のレーンを通る印画紙と同等の圧
着力を加えることの可能な印画紙処理装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る印画紙処理装置は、特許請求の範囲の
欄の請求項1から4に記された特徴構成を備えている。
すなわち、本発明の請求項1による印画紙処理装置は、
前記搬送ローラ対を構成するローラの少なくとも一方
が、10〜25度の範囲の硬度を備えた弾性材料からな
る周面を有することを特徴構成としている。
【0008】このような特徴構成を備えているために、
本発明の特許請求の範囲の請求項1による印画紙処理装
置では、印画紙の先頭の辺が搬送ローラ対の軸芯に対し
て傾斜した状態で搬送ローラ対の間に進入した場合で
も、印画紙の先行して進入した角部に著しい液沁みその
他の損傷が生じない印画紙処理装置が得られた。また、
本発明の特許請求の範囲の請求項1による印画紙処理装
置では、正確な円柱状の周面を備えたローラが妥当な加
工費用で得られることが判明した。因みに、例えば印画
紙の乳剤面側に接当する搬送ローラが25度を超える硬
度を備えた周面を有する構成では、やはり、印画紙の先
頭の辺が傾斜した状態で搬送ローラ対の間に進入した場
合、印画紙の先行した角部に液沁みが生じる現象が見ら
れた。また、搬送ローラ対の一方が10度を下回る硬度
を備えた周面を有する構成では、正確な円柱状の周面を
備えたローラを妥当な加工費用で得ることが困難である
ことが判明した。
【0009】また、本発明の特許請求の範囲の請求項1
による印画紙処理装置では、搬送ローラ対を十分に長い
ものとし、例えば標準サイズのカット印画紙を3列等で
同時に搬送させる構成において、搬送ローラの形状を、
バレル状とすることなく、外径寸法がローラの軸芯方向
の全長にわたって同じ通常の円柱状とした場合でも、両
側の2つのレーンを通る印画紙に対して、中央のレーン
を通る印画紙と同等の圧着力と搬送力を加えることが可
能で、3つのレーンの全てで良好な搬送状態を確保でき
た。そのため、搬送ローラをバレル状等の特殊な形状に
するための加工コストの増大がなくなった。
【0010】更に、上記の構成に加えて、前記搬送機構
は、前記印画紙のベース面側に接当するセンターローラ
と、前記印画紙の乳剤面側に接当し、前記センターロー
ラの前後の周面に隣接した1対のサイドローラと、前記
1対のサイドローラを前記センターローラの前記前後の
周面の方向に押付ける付勢機構とを備え、前記センター
ローラと前記サイドローラの一方は35度を超える硬度
を備えた周面を有するハードローラからなり、前記セン
ターローラと前記サイドローラの他方は10〜25度の
範囲の硬度を備えた周面を有するソフトローラからなる
構成とすることができる。
【0011】このような構成とすれば、印画紙が搬送ロ
ーラ対の軸芯に対して傾斜した状態で搬送ローラ対の間
に進入した場合でも、印画紙の角部に液沁みその他の損
傷が生じ難い状態や、搬送ローラ対を十分に長いものと
し、例えば標準サイズのカット印画紙を3列等で同時に
搬送させる構成において、搬送ローラの形状をバレル状
とするまでもなく、3つのレーンの全てで良好な搬送状
態を確保できる状態を保持したまま、センターローラと
サイドローラの一方については、材料費がより易く成形
が容易な35度を超える範囲の硬度を備えた周面(PP
E等の合成樹脂或いはステンレススチールなどで形成す
ることが可能)を有するハードローラにすることができ
るので、印画紙処理装置の全体としてのコストを更に抑
制することができる。さらに、このような構成とし、処
理液槽から印画紙を引き出して隣接する処理液槽に受け
渡すために液面より上に配置された別の搬出および搬入
ローラ対(例えばオーバーラックローラ)を10〜25
度の範囲の硬度を備えた周面を有するソフトローラで構
成すれば、上流側の処理液槽から下流側の処理液槽へ印
画紙が持ち込む処理液の量(キャリーオーバーと呼ばれ
る)が、従来の構成に比して約2割減少すると言う効果
が得られた。これは、搬送中の印画紙に押付けられるサ
イドローラの接触面積の増大に基づく現象と推定され
る。
【0012】本発明によるその他の特徴および利点は、
以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるで
あろう。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による印画紙処理装置につ
いて、その具体的な実施形態としての写真プリンタに基
づいて説明する。
【0014】(写真プリンタの全体的な構成)図1と図
2に示す写真プリンタ100は、与えられた画像を印画
紙に露光する露光処理部Exと、露光された印画紙を現
像処理する現像処理部Deとを有する。露光処理部Ex
は、長尺の未露光の印画紙LPをロール状に蓄積可能な
印画紙マガジン1、印画紙マガジン1から印画紙LPを
適当な長さだけ引き出す引き出しローラユニット2、引
き出された印画紙LPを切断するカッター3、カッター
3で作られた矩形シート状の印画紙SPを受け取って、
固定支持する露光台4、露光台4上に支持されている印
画紙SPに与えられた画像の露光操作を行う露光ユニッ
トEU、露光操作済みの印画紙SPを露光台4から受け
取り、印画紙SPの乳剤面が外向きになるように現像処
理部Deに受け渡す中間搬送機構8などを有する。
【0015】露光台4は、印画紙LPを上回る幅を備え
たゴム膜状の無端ベルト5と、無端ベルト5を少なくと
も3点で支持する支持ローラ6a,6b,6cと、互い
に略同じレベルに配置された2つの支持ローラ6a,6
cの間に張架された無端ベルト5の部位を、カッター3
から中間搬送機構8の側に搬送するために、制御装置
(不図示)からの指示に基づいてこれら支持ローラ6の
少なくとも一つを回転操作する駆動モータM1とを有す
る。また、無端ベルト5の全面には、多数の貫通孔(不
図示)が形成されており、印画紙SPは、無端ベルト5
の裏面側に配置されている吸引装置7が形成する負圧で
無端ベルト5上に固定される。
【0016】カッター3から提供された印画紙SPの先
端は、吸引装置7によって無端ベルト5上に固定され、
引き続き、無端ベルト5の回転駆動と、それに続く無端
ベルト5の停止に基づいて、露光ユニットEUの直下に
配置される。尚、露光ユニットEUは、ランプハウス1
5内の白色光源15aから発されフィルムキャリア14
上の写真フィルムFを透過した光束をズームレンズ16
等を介して印画紙SPに投影する投影露光部を有する第
1露光ユニットEUaと、印画紙SPをスキャニング露
光可能なデジタル露光ヘッド17を有する第2露光ユニ
ットEUbとからなる。尚、中間搬送機構8は、露光ユ
ニットEUによる露光操作の完了後に再び回転駆動され
る無端ベルト5から印画紙SPを受け取るローラ対アセ
ンブリ9と、ローラ対アセンブリ9を約90°回転操作
しながら、上方に位置する現像処理部Deへの受け渡し
ローラ機構10に受け渡す搬送機構(不図示)とからな
る。
【0017】(現像処理部の構成)現像処理部Deは、
垂直に延びた隔壁11aによって、発色現像液、漂白定
着液、水洗用の水などの処理液を保持する6つの処理槽
11に仕切られている。図3に例示するように、各処理
槽11内には、受け渡しローラ機構10から受け取った
印画紙SPを次々に各処理槽11内の処理液に案内する
ための搬送ラック21が配置されている。また、最後の
処理槽11の下流には、現像処理済みの印画紙SPを乾
燥する乾燥処理部Drと、乾燥を終えて完成した写真プ
リントを写真プリンタ外に排出する排出口12とが設け
られている。図3と図4に示すように、各搬送ラック2
1は、各処理槽11に上下方向から着脱自在に収納され
ている。また、各搬送ラック21は、ほぼ全体が処理槽
11内に収納される液中ラック22と、液中ラック22
の上に着脱自在に載置されたオーバーヘッドラック23
とで構成されている。
【0018】(液中ラックの構成)液中ラック22内に
は、印画紙の搬送方向に関して中央に配置された大径の
センターローラ25と、センターローラ25を両側から
挟み付けるように配置された2つのサイドローラ24
a,24bとからなる複数組の各搬送ローラ対24a,
25,24bが上下方向に並設されている。各サイドロ
ーラ24a,24bの対は、図示されていないコイルス
プリングの働きで、両者の間に配置されたセンターロー
ラ25の前後の周面部位に向かって、常に約100gf
の押付け力がニップ間に発生するように付勢されてい
る。そして、各搬送ローラ対24a,25,24bは、
後述する駆動機構によって所定方向(図3の矢印方向)
に回動して、印画紙SPを各処理槽11内の処理液中で
搬送する。より具体的には、センターローラ25と上流
側のサイドローラ24aとからなる搬送ローラ対は、印
画紙SPを下向きに搬送し、センターローラ25と下流
側のサイドローラ24bとからなる搬送ローラ対は、印
画紙SPを上向きに搬送する。また、サイドローラ24
a,24bは、互いに噛合した一連のピニオンギヤの働
きで、センターローラ25と同じ周速度で回転駆動され
るように構成されている。尚、印画紙SPの搬送時に
は、センターローラ25は印画紙SPのベース面Bと接
触し、サイドローラ24a,24bは印画紙SPの乳剤
面Eと接触することになる。
【0019】センターローラ25は、その周面が硬度:
35度(JIS K6301の試験法による)のPPE
(ポリフェニレンエーテル)で形成されたハードローラ
である。他方、サイドローラ24a,24bは、その周
面が硬度:15度のオレフィン系エラストマで形成され
たソフトローラである。より具体的には、センターロー
ラ25は、剛体製の円筒状心材の周面を押出し成形によ
るPPE製ライニングによって被覆することで形成さ
れ、両端に軸受けを取り付けることで形成されている。
サイドローラ24a,24bは、SUS製の剛体の円筒
状心材の周面を金型内での射出成形によるオレフィン系
エラストマ製のライニングによって被覆することで形成
されている。センターローラ25とサイドローラ24
a,24bは共に、外径が軸芯方向で一定の円筒状を呈
しており、L版の印画紙(搬送方向に沿った長さ:12
7mm、幅:89mm)を3列で同時に並行して処理す
るために十分な長さを有する。
【0020】(オーバーヘッドラックの構成)図3と図
4に示されるように、各液中ラック22上に着脱自在に
載置されているオーバーヘッドラック23の入口側に
は、一対の搬入ローラ対27a,27bが、また出口側
には、一対の搬出ローラ対28a,28bが設けられて
いる。搬入ローラ対27a,27bは、液中ラック22
のセンターローラ25やサイドローラ24a,24bと
同一の周速度で連動して、印画紙SPを下方の液中ラッ
ク22の最上の搬送ローラ対24a,25に手渡す。一
方、搬出ローラ対28a,28bは、同様にセンターロ
ーラ25やサイドローラ24a,24bと同一の周速度
で連動して、印画紙SPをその処理槽11から引き出し
ては、下手側に隣接する次のオーバーヘッドラック23
を介して、それに対応する次の処理槽11へ手渡す。
尚、搬入ローラ27a,27bどうし、および、搬出ロ
ーラ28a,28bどうしは、図示されていないコイル
スプリングの働きで、互いに近接する方向に常に約10
0gfの押付け力がニップ間に発生するように付勢され
ている。搬入ローラ27a,27bと搬出ローラ28
a,28bは、その周面が硬度:15度のオレフィン系
エラストマで形成されたソフトローラであり、SUS製
の剛体の円筒状心材の周面を金型内での射出成形による
オレフィン系エラストマ製のライニングによって被覆す
ることで形成されている。搬入ローラ27a,27bと
搬出ローラ28a,28bも、外径が軸芯方向で一定の
円筒状を呈しており、やはり、L版の印画紙を3列で同
時に並行して処理するために十分な長さを有する。搬入
ローラ27aと搬出ローラ28bは、印画紙SPの乳剤
面E側に接当する搬送ローラを構成している。
【0021】(ソフトローラ用材料の物性)ソフトロー
ラ、すなわち、液中ラック22のサイドローラ24a,
24b、および、オーバーヘッドラック23の搬入ロー
ラ27a,27bと搬出ローラ28a,28bの周面を
構成している材料は、次のような物性を有するオレフィ
ン系エラストマである。 −硬度(JIS K6301の試験法による):15度 −比重(JIS K6758の水中置換法による):
0.9 −MFR(JIS K6758の試験法による):0.
5g/10分(試験条件:230℃、2.16kg) −引張破壊強さ(JIS K6301の試験法によ
る):4.7MPa(試験条件:3号ダンベル、500
mm/分の引張速度) −引張破壊伸び(JIS K6301の試験法によ
る):930%(試験条件:3号ダンベル、500mm
/分の引張速度) −引裂強度(JIS K6301の試験法による):1
0N/mm(B型試験片にて) −圧縮永久歪(JIS K6301の試験法による):
36%(試験条件:70℃×22時間) −永久伸び(JIS K6301の試験法による):6
%(試験条件:100%×10分−10分)
【0022】(各搬送ローラの駆動機構)図4と図6に
示されるように、各液中ラック22の上部には静止した
支持軸62が水平に設けられており、この支持軸62の
先端付近には駆動ギヤ64が回動自在に支持されてい
る。また、支持軸62上には駆動ギヤ64と一体回転す
るように、伝動ギヤ74およびベベルギヤ66が外嵌さ
れている。そこで、図示されてない駆動機構によって駆
動ギヤ64が得る図5乃至は図6の矢印方向の回転運動
は、一方で、伝動ギヤ74、伝動ギヤ74と連動連結し
た伝動ギヤ76、および、伝動ギヤ76と噛み合うよう
にオーバーヘッドラック23上に配置された入力ギヤ7
8b,78cを介して、搬出ローラ28a,28bに伝
えられ、これと同時に、入力ギヤ78b,78cと直接
噛み合った入力ギヤ78a,78dと直結された搬入ロ
ーラ対27a,27bが、各々搬出ローラ28a,28
bと逆方向に回動操作される。また、駆動ギヤ64が得
る矢印方向の前記回転運動は、他方で、一組のベベルギ
ヤ66,68、一方のベベルギヤ68と直結された伝動
軸70、および、伝動軸70と連動連結した各入力用の
ベベルギヤ72を介して、各センターローラ25に伝え
られ、これと同時に、各センターローラ25に押し付け
られた各サイドローラ24a,24bも、ピニオンギヤ
29,30,30を介して各センターローラ25と逆方
向に回動操作される。
【0023】(実施例)以上のような構成を備えた現像
処理部Deに、厚さが約0.2mmのL版のカラー用印
画紙(搬送方向に沿った長さ:127mm、幅:89m
m)を流した場合(C−41処理)、次のような搬送特
性が得られた。
【0024】(1)液沁み量の評価:カラー用印画紙を
故意に約7°傾斜させて流した場合に、印画紙先端の角
部に形成される液沁み量(液沁み部位の搬送方向に沿っ
た長さ)は、他の条件は同じで液中ラックのサイドロー
ラを硬度20のローラにした場合の液沁み量の約30
%、液中ラックのサイドローラを硬度が35度の周面を
有するローラにした場合の液沁み量の約5%に留まっ
た。
【0025】(2)搬送力の評価:液中ラックの搬送力
を、液中ラックのサイドローラとセンターローラが、そ
こに挟着された印画紙に加える牽引力を加重測定器で計
測することによって判定し、搬送力とした。得られた搬
送力の値には、処理槽11に依るばらつきや、L版のカ
ラー用印画紙を3列で並行して流す場合にはローラの軸
芯方向に並ぶレーン毎のばらつきが幾らか見られたが、
最小値を示す箇所でも十分な搬送力が確認された。ま
た、L版のカラー用印画紙を3列で並行して流す場合
に、中央のレーンの搬送力が両側のレーンに比して明ら
かに低く、中央のレーンの印画紙に搬送不良が生じると
いう傾向は見られなかった。そのため、液中ラックのサ
イドローラとして硬度が35度の周面を有するローラを
用いた場合などのように、対策として搬送ローラの形状
を中央部位ほど径が大きなバレル状にする等の特殊な手
段を講じる必要がない。
【0026】(3)キャリーオーバーの評価:一枚のL
版のカラー用印画紙が隣接する処理液槽に持ち込む処理
液の量をキャリーオーバー(処理液持ち込み量)として
判定した。本発明による構成を備えた処理液槽にて得ら
れたキャリーオーバー値は、液中ラックのサイドローラ
とオーバーヘッドラックの搬入及び搬出ローラに硬度が
35度の周面を備えたローラを用いた従来の構成の搬送
ラックが示すキャリーオーバー値と比較して約2割の減
少が確認された。
【0027】(4)ローラの成形性および加工性の評
価:オレフィン系エラストマからなる、硬度が15度の
周面を有するソフトローラは、硬度が35度の周面を有
する従来のハードローラと同様の技術で、金型を用いた
射出成形によって妥当な歩留まりで作製可能であること
が確認された。
【0028】〔別実施形態〕 <1>上記の実施形態では、ソフトローラの周面は、オ
レフィン系のエラストマで形成されているが、10〜2
5度の範囲の硬度を備えていれば、スチレン系のエラス
トマ、オレフィン/スチレン混合系のエラストマ、或い
は、ゴムまたは発泡ウレタンで形成しても良い。
【0029】<2>上記の実施形態では、液中ラックの
センターローラは、硬度が約35度の周面を有するハー
ドローラで構成されている。しかし、センターローラを
アルミニウムやステンレス鋼などの金属製のハードロー
ラで構成しても良い。また、センターローラとサイドロ
ーラの双方を10〜25度の範囲の硬度を持つソフトロ
ーラで構成しても良い。或いは、上記の実施形態と逆
に、センターローラを10〜25度の範囲の硬度を持つ
ソフトローラで構成し、サイドローラを硬度が約35度
の周面を有するハードローラ、乃至は、アルミニウムや
ステンレス鋼などの金属製のハードローラで構成しても
良い。これらの構成でも同様に、印画紙が傾斜した状態
で搬送ローラ対の間に進入した場合に印画紙の角部に液
沁みその他の損傷が生じ難く、且つ、標準サイズのカッ
ト印画紙(L版)を3列等で同時に搬送させる構成にお
いても、搬送ローラの形状をバレル状にする手段を取る
までもなく、両側の2つのレーンを通る印画紙に対し
て、中央のレーンを通る印画紙と同等の圧着力を加える
と言う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による写真プリンタの外観を示す斜視図
【図2】図1の写真プリンタの主な構成要素を示す概略
正面図
【図3】図1の写真プリンタの現像処理部に用いられる
搬送ラックの一つを示す破断正面図
【図4】図3の搬送ラックを構成する液中ラックとオー
バーヘッドラックを示す分解斜視図
【図5】図4のオーバーヘッドラックが液中ラック上に
載置された状態の搬送ラックを示す斜視図
【図6】搬送ラックの要部を示す破断側面図
【符号の説明】
100 写真プリンタ 1 印画紙マガジン 3 カッタ 4 露光台 11 処理槽 21 搬送ラック 22 液中ラック 23 オーバーヘッドラック 24 サイドローラ 25 センターローラ De 現像処理部 Dr 乾燥処理部 EU 露光ユニット Ex 露光処理部 LP 印画紙(ロール状または長尺状) SP 印画紙(矩形シート状)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光済みの印画紙を現像処理するための
    処理液を保持する処理液槽と、前記印画紙を前記処理液
    槽内の前記処理液内にて搬送するための搬送機構とを備
    え、前記搬送機構は、前記印画紙を間に挟持しつつ回転
    駆動される搬送ローラ対を備えた印画紙処理装置であっ
    て、 前記搬送ローラ対を構成するローラの少なくとも一方
    が、10〜25度の範囲の硬度を備えた弾性材料からな
    る周面を有する印画紙処理装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送機構は、前記印画紙のベース面
    側に接当するセンターローラと、前記印画紙の乳剤面側
    に接当し、前記センターローラの前後の周面に隣接した
    1対のサイドローラと、前記1対のサイドローラを前記
    センターローラの前記前後の周面の方向に押付ける付勢
    機構とを備え、前記センターローラと前記サイドローラ
    の一方は35度を超える硬度を備えた周面を有するハー
    ドローラからなり、前記センターローラと前記サイドロ
    ーラの他方は10〜25度の範囲の硬度を備えた周面を
    有するソフトローラからなる請求項1に記載の印画紙処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性材料の硬度は約15度である請
    求項1または2に記載の印画紙処理装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性材料は、オレフィン系、スチレ
    ン系、及び混合系を含む群から選択された1種、或い
    は、複数種を混合して得られたエラストマである請求項
    1から3のいずれか1項に記載の印画紙処理装置。
JP2001297561A 2001-09-27 2001-09-27 印画紙処理装置 Expired - Lifetime JP3738898B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297561A JP3738898B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 印画紙処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001297561A JP3738898B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 印画紙処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003107654A true JP2003107654A (ja) 2003-04-09
JP3738898B2 JP3738898B2 (ja) 2006-01-25

Family

ID=19118613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001297561A Expired - Lifetime JP3738898B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 印画紙処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3738898B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3738898B2 (ja) 2006-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5317358A (en) Photographic film transporting member, photographic film transporting apparatus and photographic processing system
JP2003107654A (ja) 印画紙処理装置
JPS6048841A (ja) シ−ト搬送装置
JP3641879B2 (ja) 感光材料搬送用のラック
JPH11352655A (ja) 処理ラック
JP3440725B2 (ja) 感光材料搬送用のラック
JPH09160205A (ja) 感光材料処理装置
JPS6275531A (ja) 感光材料処理装置
JP2592559Y2 (ja) 写真焼付装置
JP2003287858A (ja) 自動現像装置
JP2652736B2 (ja) ブレード組立体および感光材料処理装置
JP3321307B2 (ja) 廃剤貯留装置及び廃剤貯留装置の廃剤容量検出方法
JP2935184B1 (ja) 写真焼付処理装置の搬送手段
JPH11208922A (ja) ニップ搬送用ローラ及び自動現像機
JP2003195463A (ja) ゴムローラ及び該ゴムローラを装着した自動現像機
JP2006106422A (ja) 感光材料処理装置
JP2000122255A (ja) スクイズ装置
JP2001305668A (ja) 写真処理装置
JPH0564788B2 (ja)
JP2005031199A (ja) 感光材料現像処理装置
JP2003280161A (ja) 自動現像装置の処理ラック構造
JPH06230546A (ja) 画像記録材料の搬送ガイド機構
JPS62273538A (ja) 画像形成装置
JPS62144165A (ja) 感光材料処理装置
JPH103159A (ja) 現像処理装置の印画紙搬送機構

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050614

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

S801 Written request for registration of abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311801

ABAN Cancellation of abandonment
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350