JP2003106383A

JP2003106383A - 遊星歯車式変速機

Info

Publication number: JP2003106383A
Application number: JP2002261497A
Authority: JP
Inventors: Horst Schulz; ホルスト、シュルツ; Tino Kirschner; テイノ、キルシュナー
Original assignee: ZF Friedrichshafen AG
Current assignee: ZF Friedrichshafen AG
Priority date: 2001-09-12
Filing date: 2002-09-06
Publication date: 2003-04-09
Anticipated expiration: 2022-09-06
Also published as: SE0202637L; DE10144803A1; SE524927C2; DE10144803B4; JP4286509B2; SE0202637D0

Abstract

(57)【要約】【課題】大きな伝達比、短い軸方向構造長さおよび小
さな回転遊びをした安価に製造できる変速機の提供。【解決手段】遊星歯車式変速機は、駆動エンジンで駆
動される太陽歯車４と、ハウジング８、１０内に配置さ
れた内ば歯車１２と、第１遊星歯車１６の群と、第２遊
星歯車１８の群とを備えている。第２遊星歯車１８が小
歯車２２と大歯車２０とを備えた段付き遊星歯車として
形成され、この段付き遊星歯車の大歯車２０が太陽歯車
４に噛み合い、同時に段付き遊星歯車の小歯車２２が隣
り合う一対の第１遊星歯車１６に噛み合い、第１遊星歯
車１６が内ば歯車１２に噛み合っている。遊星歯車キャ
リヤ１４が駆動エンジン側に開口を有し、組み立てる際
にその開口を通して段付き遊星歯車の大歯車２０が軸方
向に挿入される。第１遊星歯車１６および段付き遊星歯
車１８が、半径方向において完全に内ば歯車１２の歯元
円の内側に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、駆動エンジンで駆
動される太陽歯車と、ハウジング内に配置された内ば歯
車と、遊星歯車キャリヤに支持された遊星歯車の群とを
備えた遊星歯車式変速機に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の変速機は独国特許出願公開第１
９７２０２５５号明細書に開示されている。その変速機
は、高い効率、小さな回転遊び、大きな伝達忠実度およ
び小さな騒音発生によって特色づけられる。大きな出力
密度および非常に短い軸方向構造長さにおいて、大きな
伝達比を得ることができる。

【０００３】

【特許文献１】独国特許出願公開第１９７２０２５５号
明細書

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし上述の独国特許
出願公開第１９７２０２５５号明細書に示されている変
速機は、特に遊星歯車キャリヤおよびハウジングが高価
に形成され、組立の際に多くの部品をその遊びについて
調整しなければならないので、その製造および組立に、
非常に高い経費がかかる。

【０００５】そこで本発明の課題は、大きな伝達比、短
い軸方向構造長さおよび小さな回転遊びをした安価に製
造できる変速機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題は、駆動エンジ
ンで駆動される太陽歯車と、ハウジング内に配置された
内ば歯車と、第１遊星歯車の群と、第２遊星歯車の群と
を備え、それらすべての遊星歯車が共通の遊星歯車キャ
リヤに支持され、第２遊星歯車の数が第１遊星歯車の数
の半分に相当し、各第２遊星歯車が小歯車と大歯車とを
有する段付き遊星歯車として形成され、この段付き遊星
歯車の大歯車が太陽歯車に噛み合い、同時に、段付き遊
星歯車の小歯車が隣り合う一対の第１遊星歯車に噛み合
い、第１遊星歯車が内ば歯車に噛み合っている構成の遊
星歯車式変速機において、遊星歯車キャリヤ駆動エンジ
ン側に開口を有し、組み立ての際にその開口を通して段
付き遊星歯車の大歯車が軸方向に挿入される、ことを特
徴とする遊星歯車式変速機、によって解決される。

【０００７】この解決手段においては、遊星歯車キャリ
ヤが駆動エンジン側に開口を有し、組み立てる際にその
開口を通して段付き遊星歯車の大歯車が軸方向に挿入さ
れる。これにより、遊星歯車キャリヤを安価に形成する
ことができる。遊星歯車キャリヤは片側からしか装備さ
れず、従って、反対側に閉鎖端面を有している。

【０００８】遊星歯車キャリヤにおける開口は、好適に
は、段付き遊星歯車の大歯車の歯先円直径より大きい直
径をした中央孔として形成されている。好適には、段付
き遊星歯車の大歯車のための受入れ部が遊星歯車キャリ
ヤに設けられ、この受入れ部は開口ないし中央孔に向い
て開いている。即ち、個々の段付き遊星歯車は、それら
が順々に中央孔を通して挿入された後、半径方向外側に
受入れ部へ移動され、その運転位置に置かれる。開口の
周りに無端リングが存在し、この無端リングが遊星歯車
キャリヤの強度を非常に高めている。

【０００９】上記課題はまた、駆動エンジンで駆動され
る太陽歯車と、ハウジング内に配置された内ば歯車と、
第１遊星歯車の群と、第２遊星歯車の群とを備え、それ
らすべての遊星歯車が共通の遊星歯車キャリヤに支持さ
れ、第２遊星歯車の数が第１遊星歯車の数の半分に相当
し、各第２遊星歯車が小歯車と大歯車とを有する段付き
遊星歯車として形成され、この段付き遊星歯車の大歯車
が太陽歯車に噛み合い、同時に、段付き遊星歯車の小歯
車が隣り合う一対の第１遊星歯車に噛み合い、第１遊星
歯車が内ば歯車に噛み合っている構成の遊星歯車式変速
機において、第１遊星歯車および段付き遊星歯車が、半
径方向において完全に内ば歯車の歯元円の内側に配置さ
れている、ことを特徴とする遊星歯車式変速機によって
解決される。

【００１０】この解決手段においては、第１遊星歯車お
よび第２遊星歯車が、半径方向において完全に内ば歯車
の歯元円（歯底円）の内側に配置されていることによっ
て、極めて単純な組立順序にすることができる。この組
立順序においてまず、遊星歯車キャリヤに段付き遊星歯
車および遊星歯車が完全に装備され、これらが予め組み
立てられた集合体として、ハウジングの中に挿入され
る。そのためにハウジングは、好適には、駆動エンジン
とは反対側の端面に開口を有し、この開口を通して、遊
星歯車を予め据え付けた遊星歯車キャリヤが挿入され
る。これによって、ハウジングの変速機が挿入される側
において、遊星歯車キャリヤが変速機を外部に対して閉
鎖する。

【００１１】本発明の有利な実施態様において、ハウジ
ングが円筒状外被部分を有し、この円筒状外被部分に内
ば歯車が付設されているか、これに内ば歯車が加工され
ている。この円筒状外被部分は、駆動エンジン側がハウ
ジングカバーによって閉じられている。即ち、ハウジン
グは、片側が遊星歯車キャリヤの端面によって、反対側
がハウジングカバーによって閉じられている。これによ
って、ハウジングは軸受設置に対して両側からアプロー
チ可能である。従って、遊星歯車キャリヤは２つの軸受
によって円筒状外被部分内に支持できる。その場合、第
１遊星歯車および第２遊星歯車の噛み合い面は、軸方向
において両軸受間に配置される。即ち、幅広い軸受ベー
スが形成されるので、従動部を形成する遊星歯車キャリ
ヤにおいて、大きな横荷重および傾き荷重が受けられ
る。

【００１２】本発明の他の有利な実施態様において、ハ
ウジングカバーが内側に向いた中央突出部を有し、この
中央突出部が少なくとも部分的に遊星歯車と同じ軸方向
構造空間を占め、その中央突出部の中に太陽歯車軸受お
よび／又は軸封パッキンリングが配置されている。これ
によって、遊星歯車キャリヤの中央開口の範囲における
自由構造空間が最良に利用される。この個所に設けられ
た太陽歯車軸受ないし軸封パッキンリングは小さな直径
を有するので、大きな太陽歯車回転数にもかかわらず、
非常に小さな滑り速度ないし転がり速度しか生ぜず、僅
かな摩擦損失しか生じない。

【００１３】大きな伝達比が必要とされる場合、遊星歯
車キャリヤで包囲され片側が開いた中空室内部の範囲に
おける構造空間は、駆動系において太陽歯車と駆動エン
ジンとの間に設けられている前変速段に対して適用され
る。非常に大きな伝達比とコンパクトな構造をした変速
機は、太陽歯車が前変速段の遊星歯車キャリヤに固く結
合され、この遊星歯車キャリヤに前変速段の遊星歯車が
配置され、これらの遊星歯車が、主変速段の遊星歯車キ
ャリヤに付設された内ば歯車と、駆動エンジンで駆動さ
れる中央駆動歯車とに常時噛み合っている、ことによっ
て得られる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下図を参照して本発明の実施形
態を詳細に説明する。

【００１５】図１において２は駆動軸であり、この駆動
軸２は駆動エンジン（図示せず）の出力軸の受入れ部を
有している。太陽歯車４が噛み合い歯６によって駆動軸
２に固く結合されている。変速機のハウジングは円筒状
外被部分８とエンジン側ハウジングカバー１０とから成
っている。円筒状外被部分８に内ば歯車１２が加工され
ている。遊星歯車キャリヤ１４は従動部を形成してい
る。この遊星歯車キャリヤ１４に、第１遊星歯車１６の
群と、第２遊星歯車１８の群とが支持されている。第２
遊星歯車１８の遊星歯車は段付き遊星歯車として形成さ
れている。

【００１６】図１における断面図は図３におけるＩ−Ｉ
線に沿っている。両側に位置する段付き遊星歯車１８
は、それぞれ大歯車２０で太陽歯車４に噛み合っている
（図２参照）。段付き遊星歯車１８の小歯車２２は、そ
れぞれ隣り合う一対の第１遊星歯車１６（図１において
１つしか示されていない）に噛み合っている。段付き遊
星歯車１８は大歯車２０が駆動エンジンと反対側に配置
されている。太陽歯車４と大歯車２０との噛み合い面
は、内ば歯車１２の噛み合い面に対して駆動エンジンと
反対の側に位置している。ラジアル軸封パッキンリング
４２が変速機ハウジングを外部に対して密封している。
更に、第１遊星歯車１６は内ば歯車１２に噛み合ってい
る（図３参照）。

【００１７】この変速機において、入力動力は太陽歯車
４並びに段付き遊星歯車１８の各小歯車２２においてそ
れぞれ２つの噛み合い部に分配される。これによって、
変速比に応じた被伝達トルクの増大につれて、ますます
多くの噛み合い歯がトルク伝達に関与される。太陽歯車
４並びに段付き遊星歯車１８の小歯車２２が半径方向に
僅かに移動可能に支持されている。これによって、太陽
歯車４並びに小歯車２２は、大歯車２０ないし第１遊星
歯車１６との噛み合い部においてそれぞれ半径方向位置
を自ずと見いだす。即ち、段付き遊星歯車の小歯車は、
実際に第１遊星歯車群との噛み合い部において浮遊支持
されている。これによって、個々の噛み合い歯への極め
て均一な荷重分布が保障される。

【００１８】本発明に基づいて遊星歯車キャリヤ１４
は、駆動エンジン側の回転リング２４の内側に、大歯車
２０の直径とぴったり合った直径の中央孔として形成さ
れた開口を有している。従って、段付き遊星歯車１８は
組立の際に、遊星歯車キャリヤのこの側から当該開口を
通して挿入される。これによって、遊星歯車キャリヤ１
４の従動側を、変速機を外部に向けて閉鎖する密閉側面
とすることができる。

【００１９】更に、通し歯（durchgehende Verzahung）
を有する第１遊星歯車１６および段付き遊星歯車１８
が、半径方向において完全に内ば歯車１２の歯元円の内
側に配置されている。これによって、単純な組立経過が
保障される。まず第１に、遊星歯車キャリヤ１４に段付
き遊星歯車１８および遊星歯車１６が装備され、そして
予め組み立てられたユニットとして、ハウジング８、１
０の中に挿入される。そのために、ハウジングは駆動エ
ンジンとは反対側の端面に開口を有している。

【００２０】変速機は片側が遊星歯車キャリヤ１４によ
って、駆動エンジン側がハウジングカバー１０によって
閉じられる。この構造によって、第１遊星歯車１６およ
び第２遊星歯車１８の噛み合い面の両側において、遊星
歯車キャリヤ１４と円筒状外被部分８との間に、それぞ
れ遊星歯車キャリヤ軸受２６、２８を設けることができ
る。それらの軸受２６、２８は円錐ころ軸受（ないしア
ンギュラ軸受）として形成され、Ｏ形軸受構造で配置さ
れている。これによって、大きな軸受ベースが生じ、従
動部を形成する遊星歯車キャリヤ１４において、大きな
横荷重および傾け荷重が受けられる。

【００２１】ハウジングカバー１０は内側に向いた中央
突出部３０を有し、この中央突出部３０は多段に段階づ
けらている。中央突出部３０は、遊星歯車で占められた
軸方向空間の中まで延びて、太陽歯車軸受３２と軸封パ
ッキンリング３４を支持している。

【００２２】段付き遊星歯車１８は片側が遊星歯車軸受
３６で支持され、この軸受３６は遊星歯車支持ボルト３
８上に置かれている。遊星歯車軸受３６はニードル軸受
として形成され、軸方向において大歯車２０の噛み合い
範囲に配置されている。この片持ち支持は段付き遊星歯
車の一定の傾動性を生じさせるので、小歯車２２は僅か
に半径方向に移動でき、各対の遊星歯車１６との噛み合
いにおいて半径方向に変位できる。組立の際にまず、段
付き遊星歯車１８が遊星歯車キャリヤにある駆動エンジ
ン側の中央孔を通して、その運転位置に置かれる。次の
工程において、遊星歯車キャリヤ１４にある通し孔４０
を通して、外側から遊星歯車支持ボルト３８が入れられ
る。遊星歯車支持ボルト３８は遊星歯車キャリヤ１４に
圧入され、これによって、遊星歯車支持ボルト３８は遊
星歯車キャリヤ１４を外部に対して気密に閉じる。

【００２３】図４には、遊星歯車キャリヤ１４への段付
き遊星歯車１８の４つの連続する組立工程が示されてい
る。まず第１の段付き遊星歯車が遊星歯車キャリヤにあ
る開口を通して挿入され、それから半径方向外側に移動
された後（図４（ａ）の下部参照）、第２の段付き遊星
歯車が開口を通して遊星歯車キャリヤ１４に入れられ
る。図４（ｂ）に示されるように、最初に入れられた第
１の段付き遊星歯車が外側に傾けられるので、図４
（ｃ）および図４（ｄ）に示されるように、第２の段付
き遊星歯車も同様にして、その運転位置に置かれる。段
付き遊星歯車がその運転位置に置かれたときにはじめ
て、遊星歯車支持ボルト３８が遊星歯車キャリヤ１４の
端面を通して圧入される（図１参照）。この組立順序に
よって、構造空間を極めて良好に利用することができ
る。

【００２４】図５に示されている実施例において、相応
した位置に、図１と同一符号が付されている。遊星歯車
キャリヤで閉じられ片側が開いた中空室４４の中に、駆
動系における太陽歯車４と駆動エンジン（図示せず）側
の入力軸２との間に、前変速段が設けられている。この
前変速段は遊星歯車キャリヤ４６を有している。この遊
星歯車キャリヤ４６は、太陽歯車４に固く連結され、そ
の上に、前変速段の複数の遊星歯車４７が配置されてい
る。これらの遊星歯車４７は、主変速段の遊星歯車キャ
リヤ１４に固く結合された内ば歯車４８と、駆動軸２に
結合された中央駆動歯車５０とに常時噛み合っている。
複合化された前変速段４６、４７、５０は、コンパクト
な構造において非常に大きな総変速比を可能にしてい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に基づく変速機の実施形態の縦断面図。

【図２】図１に示す段付き遊星歯車の大歯車の噛み合い
面を通る断面図。

【図３】図１に示す段付き遊星歯車の小歯車の噛み合い
面を通る断面図。

【図４】遊星歯車キャリヤへの段付き遊星歯車の組立工
程を（ａ）〜（ｄ）の順に示す説明図。

【図５】本発明に基づく遊星歯車式変速機の前変速段を
備える実施形態の縦断面図。

【符号の説明】

２駆動軸４太陽歯車６噛み合い歯８ハウジング部分１０ハウジングハウジングカバー１２内ば歯車１４遊星歯車キャリヤ１６遊星歯車１８段付き遊星歯車２０大歯車２２小歯車２４リング２６軸受２８軸受３０突出部３２太陽歯車軸受３４軸封パッキンリング３６軸受３８遊星歯車支持ボルト４０通し孔４２軸封パッキンリング４４中空室４６遊星歯車キャリヤ４７遊星歯車４８内ば歯車５０歯車

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ホルスト、シュルツドイツ連邦共和国フリードリッヒスハーフェン、ケーニッヒスベルガー、シュトラーセ、３ (72)発明者テイノ、キルシュナードイツ連邦共和国エリスキルヒ、マリアブルンシュトラーセ、59 Ｆターム(参考） 3J027 FA18 FA36 FB40 GB03 GC14 GC24 GC26 GD04 GD07 GD13 GE17 GE25 GE29 3J063 AA40 AB12 AC01 BA01 BA03 BB01 BB41 BB48 CA01 CB02 CD02 XA08 XA11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】駆動エンジンで駆動される太陽歯車（４）
と、ハウジング（８、１０）内に配置された内ば歯車
（１２）と、第１遊星歯車（１６）の群と、第２遊星歯
車（１８）の群とを備え、それらすべての遊星歯車が共通の遊星歯車キャリヤ（１
４）に支持され、第２遊星歯車（１８）の数が第１遊星
歯車（１６）の数の半分に相当し、各第２遊星歯車（１
８）が小歯車（２２）と大歯車（２０）とを有する段付
き遊星歯車として形成され、この段付き遊星歯車の大歯
車（２０）が太陽歯車（４）に噛み合い、同時に、段付
き遊星歯車の小歯車（２２）が隣り合う一対の第１遊星
歯車（１６）に噛み合い、第１遊星歯車（１６）が内ば
歯車（１２）に噛み合っている構成の遊星歯車式変速機
において、遊星歯車キャリヤ（１４）が駆動エンジン側に開口を有
し、組み立ての際にその開口を通して段付き遊星歯車の
大歯車（２０）が軸方向に挿入される、ことを特徴とす
る遊星歯車式変速機。
【請求項２】開口が中央孔として形成されると共に、そ
の直径が段付き遊星歯車（１８）の大歯車（２０）の歯
先円直径より大きい、ことを特徴とする請求項１記載の
遊星歯車式変速機。
【請求項３】遊星歯車キャリヤ（１４）が、段付き遊星
歯車の大歯車のための受入れ部を有し、この受入れ部が
開口ないし中央孔に向いて開いている、ことを特徴とす
る請求項１又は２記載の遊星歯車式変速機。
【請求項４】駆動エンジンで駆動される太陽歯車（４）
と、ハウジング（８、１０）内に配置された内ば歯車
（１２）と、第１遊星歯車（１６）の群と、第２遊星歯
車（１８）の群とを備え、それらすべての遊星歯車が共通の遊星歯車キャリヤ（１
４）に支持され、第２遊星歯車（１８）の数が第１遊星
歯車（１６）の数の半分に相当し、各第２遊星歯車（１
８）が小歯車（２２）と大歯車（２０）とを有する段付
き遊星歯車として形成され、この段付き遊星歯車の大歯
車（２０）が太陽歯車（４）に噛み合い、同時に、段付
き遊星歯車の小歯車（２２）が隣り合う一対の第１遊星
歯車（１６）に噛み合い、第１遊星歯車（１６）が内ば
歯車（１２）に噛み合っている構成の遊星歯車式変速機
において、第１遊星歯車（１６）および段付き遊星歯車（１８）
が、半径方向において完全に内ば歯車（１２）の歯元円
の内側に配置されている、ことを特徴とする遊星歯車式
変速機。
【請求項５】第１遊星歯車（１６）が通し噛み合い歯を
有している、ことを特徴とする請求項４記載の遊星歯車
式変速機。
【請求項６】ハウジングが駆動エンジン側端面に開口を
有し、この開口を通して、予め遊星歯車（１６、１８）
と組み立てられた遊星歯車キャリヤ（１４）が挿入さ
れ、この遊星歯車キャリヤ（１４）が変速機を外に対し
て閉鎖している、ことを特徴とする請求項４又は５記載
の遊星歯車式変速機。
【請求項７】ハウジングが円筒状外被部分（８）を有
し、この円筒状外被部分（８）に内ば歯車（１２）が付
設され、駆動エンジン側がハウジングカバー（１０）に
よって閉じられている、ことを特徴とする請求項６記載
の遊星歯車式変速機。
【請求項８】遊星歯車キャリヤ（１４）が２つの軸受
（２６、２８）によって円筒状外被部分（１８）内に支
持され、第１遊星歯車（１６）および第２遊星歯車（１
８）の噛み合い面が、軸方向において両軸受（２６、２
８）間に配置されている、ことを特徴とする請求項７記
載の遊星歯車式変速機。
【請求項９】両軸受（２６、２８）がアンギュラ軸受と
して形成され、Ｏ形軸受構造で配置されている、ことを
特徴とする請求項８記載の遊星歯車式変速機。
【請求項１０】ハウジングカバー（１０）が内側に向い
た中央突出部（３０）を有し、この中央突出部（３０）
が少なくとも部分的に遊星歯車（１６、１８）と同じ軸
方向構造空間を占め、その中央突出部（３０）の中に、
太陽歯車軸受（３２）および／又は軸封パッキンリング
（３４）が配置されている、ことを特徴とする請求項７
ないし９のいずれか１つに記載の遊星歯車式変速機。
【請求項１１】段付き遊星歯車（１８）の小歯車（２
２）が、第１遊星歯車（１６）との噛み合い部において
浮遊支持されている、ことを特徴とする請求項１ないし
１０のいずれか１つに記載の遊星歯車式変速機。
【請求項１２】各段付き遊星歯車が、大歯車（２２）の
範囲に配置された軸受（３６）によって遊星歯車キャリ
ヤ（１４）に支持されている、ことを特徴とする請求項
１ないし１１のいずれか１つに記載の遊星歯車式変速
機。
【請求項１３】各段付き遊星歯車（１８）の大歯車（２
０）が軸受（３６）を収容するための孔を有し、軸受
（３６）が遊星歯車支持ボルト（３８）上に置かれ、遊
星歯車支持ボルト（３８）が遊星歯車キャリヤ（１４）
の端面側における通し孔（４０）を通じて入れられる、
ことを特徴とする請求項１２記載の遊星歯車式変速機。
【請求項１４】駆動系において太陽歯車（４）と駆動エ
ンジンとの間に前変速段が設けられ、この前変速段が少
なくとも部分的に、遊星歯車キャリヤ（１４）によって
閉じられ片側が開いた中空室（４４）の内部に配置され
ている、ことを特徴とする請求項１ないし１３のいずれ
か１つに記載の遊星歯車式変速機。
【請求項１５】太陽歯車（４）が前変速段の遊星歯車キ
ャリヤ（４６）に固く結合され、この遊星歯車キャリヤ
（４６）に前変速段の遊星歯車（４７）が配置され、こ
れらの遊星歯車（４７）が、主変速段の遊星歯車キャリ
ヤ（１４）に付設された内ば歯車（４８）と、駆動エン
ジンで駆動される中央駆動歯車（５０）とに常時噛み合
っている、ことを特徴とする請求項１４記載の遊星歯車
式変速機。