JP2003106271A - スクロール圧縮機の逆流防止機構 - Google Patents
スクロール圧縮機の逆流防止機構Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高圧縮比運転において作動室で圧縮されたガス
が吐出孔から吐出空間へ排出される流出時間よりも逆流
の時間が長くなるような場合には、ピストン弁に働く摺
動抵抗と質量効果を利用して動作性を低下させているが
十分ではなく、ピストン弁前後の差圧を受けて動作して
ピストン弁が吐出孔に設けた弁座に衝突し、騒音が異常
に大きくなる問題や弁座の叩き摩耗が発生する問題があ
った。 【解決手段】高圧力比運転時の瞬時の逆流では閉じない
で停止時発生する逆流で閉じる逆止弁で構成される手段
として、直線移動よりも大幅に距離が長くなる回転移動
を利用した回転式逆止弁またはピストンとシリンダの組
み合わせからダンパー機能を持たせたフラッパ式逆止弁
または逆止弁の前後の圧力差が制御できる背圧室とこれ
に連通する細孔を持ったピストン式逆止弁を用いた逆流
防止機構を固定スクロールの吐出孔出口に装着して構成
されるスクロール圧縮機。
が吐出孔から吐出空間へ排出される流出時間よりも逆流
の時間が長くなるような場合には、ピストン弁に働く摺
動抵抗と質量効果を利用して動作性を低下させているが
十分ではなく、ピストン弁前後の差圧を受けて動作して
ピストン弁が吐出孔に設けた弁座に衝突し、騒音が異常
に大きくなる問題や弁座の叩き摩耗が発生する問題があ
った。 【解決手段】高圧力比運転時の瞬時の逆流では閉じない
で停止時発生する逆流で閉じる逆止弁で構成される手段
として、直線移動よりも大幅に距離が長くなる回転移動
を利用した回転式逆止弁またはピストンとシリンダの組
み合わせからダンパー機能を持たせたフラッパ式逆止弁
または逆止弁の前後の圧力差が制御できる背圧室とこれ
に連通する細孔を持ったピストン式逆止弁を用いた逆流
防止機構を固定スクロールの吐出孔出口に装着して構成
されるスクロール圧縮機。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動流体として気
体を用いる冷凍空調用圧縮機や空気用圧縮機さらには真
空ポンプに適用されるスクロール流体機械に関し、特に
吐出された高圧ガスが作動室側へ逆流するのを防止する
逆流防止機構に関する。
体を用いる冷凍空調用圧縮機や空気用圧縮機さらには真
空ポンプに適用されるスクロール流体機械に関し、特に
吐出された高圧ガスが作動室側へ逆流するのを防止する
逆流防止機構に関する。
【0002】
【従来の技術】固定スクロールと旋回スクロールの渦巻
き部を互いに噛み合わせて作動室が形成され、、旋回ス
クロールの自転のない公転運動すなはち旋回運動によ
り、作動室内に吸い込み側から低圧ガスが流入して圧縮
された後、固定スクロールのおよそ中央部に設けた吐出
孔とその出口に設けられた逆止弁を通過して高圧ガスが
吐出室に流出する。
き部を互いに噛み合わせて作動室が形成され、、旋回ス
クロールの自転のない公転運動すなはち旋回運動によ
り、作動室内に吸い込み側から低圧ガスが流入して圧縮
された後、固定スクロールのおよそ中央部に設けた吐出
孔とその出口に設けられた逆止弁を通過して高圧ガスが
吐出室に流出する。
【0003】上記低圧と高圧の差圧が一定値以上となる
と、吐出孔内に隣接する作動室内の圧力が吐出された圧
力よりも低くなって固定スクロールの外側にある吐出室
の高圧ガスが吐出孔から作動室内へとシャフト1回転に
1回発生する逆流を瞬時逆流と呼称すると、この高圧ガ
スの瞬時逆流に吐出孔に設けた逆止弁が追従すると弁座
衝突に伴う打撃音が発生して騒音の要因となるので、こ
のような0.02秒前後以下の短時間の現象である瞬時
逆流に追従しない逆止弁が望まれている。
と、吐出孔内に隣接する作動室内の圧力が吐出された圧
力よりも低くなって固定スクロールの外側にある吐出室
の高圧ガスが吐出孔から作動室内へとシャフト1回転に
1回発生する逆流を瞬時逆流と呼称すると、この高圧ガ
スの瞬時逆流に吐出孔に設けた逆止弁が追従すると弁座
衝突に伴う打撃音が発生して騒音の要因となるので、こ
のような0.02秒前後以下の短時間の現象である瞬時
逆流に追従しない逆止弁が望まれている。
【0004】また、低圧と高圧の差圧が一定値以上とな
った状態で圧縮機を停止すると作動室内は吸い込み側の
圧力に引っ張られて低下するので、瞬時逆流と同様に吐
出室から作動室へと高圧ガスが逆流をするが、運転は停
止している為に上記瞬時逆流と異なり長い逆流が生じる
がこれを停止逆流と呼称すると、このような停止逆流を
防止する機構がないとシャフトが高速逆転をして異常音
が発生するが、停止逆流が数秒前後以下だとシャフトの
高速逆転は発生しないので、逆流が短時間で済むような
逆流防止機構が圧縮機に装着される。
った状態で圧縮機を停止すると作動室内は吸い込み側の
圧力に引っ張られて低下するので、瞬時逆流と同様に吐
出室から作動室へと高圧ガスが逆流をするが、運転は停
止している為に上記瞬時逆流と異なり長い逆流が生じる
がこれを停止逆流と呼称すると、このような停止逆流を
防止する機構がないとシャフトが高速逆転をして異常音
が発生するが、停止逆流が数秒前後以下だとシャフトの
高速逆転は発生しないので、逆流が短時間で済むような
逆流防止機構が圧縮機に装着される。
【0005】上記瞬時逆流に動作しないで停止逆流に対
して動作して逆止弁を閉塞する狙いから考案された逆流
防止機構の公知例として、シリンダ内にピストン弁を装
着して構成された特開平11−336677号公報があ
る。これはピストン弁の吐出孔側端面に吐出孔内の圧力
を受け、他端面は吐出室の圧力を受ける構成で、ピスト
ン弁前後に作用する差圧のみで動作する仕組みとなって
いる。
して動作して逆止弁を閉塞する狙いから考案された逆流
防止機構の公知例として、シリンダ内にピストン弁を装
着して構成された特開平11−336677号公報があ
る。これはピストン弁の吐出孔側端面に吐出孔内の圧力
を受け、他端面は吐出室の圧力を受ける構成で、ピスト
ン弁前後に作用する差圧のみで動作する仕組みとなって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】スクロール圧縮機
の吐出孔出口に設けられる逆流防止機構とその逆止弁と
して備えるべき機能として、圧縮機の性能を損なわない
ように起動時含めた運転中の高圧ガスの流出抵抗を小さ
くした上で、逆止弁が運転中の高圧ガスの逆流すなはち
瞬時逆流に対して吐出孔側の弁座に衝突しないことと圧
縮機を停止した時の高圧ガスの逆流すなはち停止逆流に
対して速やかに逆止弁が閉じて吐出孔を塞ぎ高圧ガスの
多量の逆流を防止する必要がある。
の吐出孔出口に設けられる逆流防止機構とその逆止弁と
して備えるべき機能として、圧縮機の性能を損なわない
ように起動時含めた運転中の高圧ガスの流出抵抗を小さ
くした上で、逆止弁が運転中の高圧ガスの逆流すなはち
瞬時逆流に対して吐出孔側の弁座に衝突しないことと圧
縮機を停止した時の高圧ガスの逆流すなはち停止逆流に
対して速やかに逆止弁が閉じて吐出孔を塞ぎ高圧ガスの
多量の逆流を防止する必要がある。
【0007】従来のピストン弁を用いた構成では、停止
逆流には逆止弁が閉じて逆流を防止するが、高圧縮比運
転において作動室で圧縮されたガスが吐出孔から吐出空
間へ排出される流出時間よりも瞬時逆流の時間が長くな
るような場合には、ピストン弁に働く摺動抵抗と質量効
果を利用して動作性を低下させているが十分ではなく、
ピストン弁前後の差圧を受けて動作してピストン弁が吐
出孔に設けた弁座に衝突することになる。ピストン弁が
弁座に衝突した場合、その他の公知例としての特開平9
−318168号公報に見られるような薄板で形成され
るリード弁と異なり、動作弁の質量が大きいために弁座
衝突エネルギーが数倍〜数十倍大きくなることから、騒
音が異常に大きくなる問題や弁座の叩き摩耗が発生して
圧縮機の損傷要因となる問題があった。
逆流には逆止弁が閉じて逆流を防止するが、高圧縮比運
転において作動室で圧縮されたガスが吐出孔から吐出空
間へ排出される流出時間よりも瞬時逆流の時間が長くな
るような場合には、ピストン弁に働く摺動抵抗と質量効
果を利用して動作性を低下させているが十分ではなく、
ピストン弁前後の差圧を受けて動作してピストン弁が吐
出孔に設けた弁座に衝突することになる。ピストン弁が
弁座に衝突した場合、その他の公知例としての特開平9
−318168号公報に見られるような薄板で形成され
るリード弁と異なり、動作弁の質量が大きいために弁座
衝突エネルギーが数倍〜数十倍大きくなることから、騒
音が異常に大きくなる問題や弁座の叩き摩耗が発生して
圧縮機の損傷要因となる問題があった。
【0008】ここで問題となる瞬時逆流と停止逆流は、
吐出室から作動室への逆流の現象は同じで継続時間のみ
が異なることから、この継続時間を明瞭に区別できる機
能を有していないために従来の構造は問題となってい
た。
吐出室から作動室への逆流の現象は同じで継続時間のみ
が異なることから、この継続時間を明瞭に区別できる機
能を有していないために従来の構造は問題となってい
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記瞬時逆流と停止逆流
の時間差を逆止弁の動作時間に置き換えると逆止弁の移
動時間ないしは移動速度に置き換えられる。この移動時
間ないしは移動速度を長くすることにより逆止弁は瞬時
逆流には動作しないで停止逆流のみ動作して吐出孔を閉
じる手段が必要となる。
の時間差を逆止弁の動作時間に置き換えると逆止弁の移
動時間ないしは移動速度に置き換えられる。この移動時
間ないしは移動速度を長くすることにより逆止弁は瞬時
逆流には動作しないで停止逆流のみ動作して吐出孔を閉
じる手段が必要となる。
【0010】課題を解決する第一の手段として、逆止弁
をネジ軌道上で回転させて直線移動よりも移動時間を長
くするとともにバネ力による抵抗を加えて弁の移動速度
も遅くする回転式逆流防止機構2がある。これは、固定
スクロールに固定したカバーに一端を固定されたネジに
嵌め込まれたネジ穴を中央に有し吐出孔面側に複数の斜
溝を設けた円筒状の回転式逆止弁3とこの回転式逆止弁
と前記カバー間を機械的に結合した渦巻き状のぜんまい
式バネ(以下、発条と記す。)とで構成されている。
をネジ軌道上で回転させて直線移動よりも移動時間を長
くするとともにバネ力による抵抗を加えて弁の移動速度
も遅くする回転式逆流防止機構2がある。これは、固定
スクロールに固定したカバーに一端を固定されたネジに
嵌め込まれたネジ穴を中央に有し吐出孔面側に複数の斜
溝を設けた円筒状の回転式逆止弁3とこの回転式逆止弁
と前記カバー間を機械的に結合した渦巻き状のぜんまい
式バネ(以下、発条と記す。)とで構成されている。
【0011】回転式逆止弁3の回転方向は吐出孔内のガ
ス流の方向から決まり、弁の移動距離は回転移動のため
に直線移動よりは大幅に長くなり、しかも発条により弁
の回転速度は抑制されるので移動速度も遅くなる。そし
て、吐出側の圧力と吸入側の圧力が等しくなる圧縮機が
停止した状態においては、発条のバネ力により回転式逆
止弁は吐出孔の弁座から浮いて隙間が生じた状態になっ
ている。
ス流の方向から決まり、弁の移動距離は回転移動のため
に直線移動よりは大幅に長くなり、しかも発条により弁
の回転速度は抑制されるので移動速度も遅くなる。そし
て、吐出側の圧力と吸入側の圧力が等しくなる圧縮機が
停止した状態においては、発条のバネ力により回転式逆
止弁は吐出孔の弁座から浮いて隙間が生じた状態になっ
ている。
【0012】課題を解決する第二の手段として、固定ス
クロールに設けたシリンダ20cにピストン23を挿入
してダンパー機能を有する装置を逆止弁の一端に装着し
て弁の移動速度を遅くするフラップ式逆流防止機構21
がある。これは、平板の一端の一部を曲げて設けた穴に
ピンを挿入して回転可能とするとともに前記ピストンの
動きに同期する長細い制御バー22bと一体となった平
板状のフラップ式逆止弁22から構成される。また、ピ
ストンとシリンダの微小隙間から液や異物の侵入して機
能が失われる心配がある場合には、ピストンを逆様に配
置して、シリンダ内に液や異物が残留するのを防止す
る。
クロールに設けたシリンダ20cにピストン23を挿入
してダンパー機能を有する装置を逆止弁の一端に装着し
て弁の移動速度を遅くするフラップ式逆流防止機構21
がある。これは、平板の一端の一部を曲げて設けた穴に
ピンを挿入して回転可能とするとともに前記ピストンの
動きに同期する長細い制御バー22bと一体となった平
板状のフラップ式逆止弁22から構成される。また、ピ
ストンとシリンダの微小隙間から液や異物の侵入して機
能が失われる心配がある場合には、ピストンを逆様に配
置して、シリンダ内に液や異物が残留するのを防止す
る。
【0013】課題を解決する第三の手段として、逆止弁
前後に作用する圧力を制御することにより移動速度を遅
くする背圧式逆流防止機構41がある。これは、一端を
閉じたシリンダに円筒状のピストン式逆止弁42を挿入
して形成した閉じた空間を背圧室とし、一端は逆止弁の
吐出孔側の端面に開口し、他端は背圧室側端面にリング
状の土手を設けた内側に開口させて吐出孔内と背圧室と
を連通させる連通孔を逆止弁のおよそ中央に設けて又は
背圧室と吐出空間を連通する導入孔をシリンダに設けて
構成される。
前後に作用する圧力を制御することにより移動速度を遅
くする背圧式逆流防止機構41がある。これは、一端を
閉じたシリンダに円筒状のピストン式逆止弁42を挿入
して形成した閉じた空間を背圧室とし、一端は逆止弁の
吐出孔側の端面に開口し、他端は背圧室側端面にリング
状の土手を設けた内側に開口させて吐出孔内と背圧室と
を連通させる連通孔を逆止弁のおよそ中央に設けて又は
背圧室と吐出空間を連通する導入孔をシリンダに設けて
構成される。
【0014】また他の発明として背圧室を微小隙間を介
して2室に分割し、中央側の部屋には連通孔を開口さ
せ、外周側の部屋には導入孔を開口させることにより、
逆止弁に作用する差圧による力を適切に制御することが
できる。
して2室に分割し、中央側の部屋には連通孔を開口さ
せ、外周側の部屋には導入孔を開口させることにより、
逆止弁に作用する差圧による力を適切に制御することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、第一の手段を適用した第一
の発明の実施例を図1から図6を参照して説明し、第二
の手段を適用した第二の発明の実施例を図7から図11
を参照して説明し、そして、第三の手段を適用した第三
の発明の実施例を図12から図16を参照して説明す
る。
の発明の実施例を図1から図6を参照して説明し、第二
の手段を適用した第二の発明の実施例を図7から図11
を参照して説明し、そして、第三の手段を適用した第三
の発明の実施例を図12から図16を参照して説明す
る。
【0016】図1に示した第一の発明である回転式逆流
防止機構2は、固定スクロール1端板上に固定された図
2に示すような平板を対称に折り曲げた中央平坦部に一
端が固定され矩形状の支持ネジ5を有するカバー4と円
筒状の中央を貫通するネジ穴を開けた回転式逆止弁3及
びカバー4の平坦部と回転式逆止弁3との間に設けられ
た渦巻き状の発条6から構成されて固定スクロール1の
吐出孔1b出口に装着されている。また、矩形状の支持
ネジ5の替わりに、回転抵抗の少ないボールネジを用い
ても良い。
防止機構2は、固定スクロール1端板上に固定された図
2に示すような平板を対称に折り曲げた中央平坦部に一
端が固定され矩形状の支持ネジ5を有するカバー4と円
筒状の中央を貫通するネジ穴を開けた回転式逆止弁3及
びカバー4の平坦部と回転式逆止弁3との間に設けられ
た渦巻き状の発条6から構成されて固定スクロール1の
吐出孔1b出口に装着されている。また、矩形状の支持
ネジ5の替わりに、回転抵抗の少ないボールネジを用い
ても良い。
【0017】回転式逆止弁3の吐出孔側端面の形状は図
3に示すように、中央部にはネジ穴の一端が開口し吐出
孔弁座から外周面に向けて複数の斜溝3bが設けられ、
その反対面には図4に示すように、円筒部の中央に設け
た円筒台3dの横に固定ピン3eが設けられており、そ
の内側に開口し他端が吐出孔側に開口するネジ3c穴が
設けられいる。また図5の発条6の外観図に示されてい
る固定部A6bはカバー4の内側に装着され、固定部B
6aは回転式逆止弁3の固定ピン3eに装着される。図
1は圧縮機停止後発生した停止逆流により回転式逆止弁
3が閉じた状態を現しており、発条6は自然状態の位置
よりも巻き戻されて広がった状態となっているので、時
間経過により逆止弁前後に作用する圧力がバランスして
弁座面への押し付け力が無くなると、発条の巻き戻し力
により、逆止弁が回転して弁座から離れて隙間を生じた
状態で停止する。
3に示すように、中央部にはネジ穴の一端が開口し吐出
孔弁座から外周面に向けて複数の斜溝3bが設けられ、
その反対面には図4に示すように、円筒部の中央に設け
た円筒台3dの横に固定ピン3eが設けられており、そ
の内側に開口し他端が吐出孔側に開口するネジ3c穴が
設けられいる。また図5の発条6の外観図に示されてい
る固定部A6bはカバー4の内側に装着され、固定部B
6aは回転式逆止弁3の固定ピン3eに装着される。図
1は圧縮機停止後発生した停止逆流により回転式逆止弁
3が閉じた状態を現しており、発条6は自然状態の位置
よりも巻き戻されて広がった状態となっているので、時
間経過により逆止弁前後に作用する圧力がバランスして
弁座面への押し付け力が無くなると、発条の巻き戻し力
により、逆止弁が回転して弁座から離れて隙間を生じた
状態で停止する。
【0018】図6は圧縮機の運転が開始されて、吐出ガ
ス流で回転式逆止弁3が回転してカバー端面に達して停
止した状態を現しており、発条6は自然状態の位置より
も巻き取られて縮小した状態となっているので、ガス流
が停止して逆止弁が閉じる方向に回転する上に瞬時逆流
が発生した場合にはさらに回転が増して回転式逆止弁3
が閉じようとするが、回転による距離が長いために閉じ
る前に逆流が停止して作動室から吐出ガスが流出するの
で、着座する前に回転方向が逆転して再度開く方向に移
動する。停止逆流では逆流の時間が長いので、弁座に着
座するまで回転して移動する。
ス流で回転式逆止弁3が回転してカバー端面に達して停
止した状態を現しており、発条6は自然状態の位置より
も巻き取られて縮小した状態となっているので、ガス流
が停止して逆止弁が閉じる方向に回転する上に瞬時逆流
が発生した場合にはさらに回転が増して回転式逆止弁3
が閉じようとするが、回転による距離が長いために閉じ
る前に逆流が停止して作動室から吐出ガスが流出するの
で、着座する前に回転方向が逆転して再度開く方向に移
動する。停止逆流では逆流の時間が長いので、弁座に着
座するまで回転して移動する。
【0019】図7に示した第二の発明であるフラップ式
逆流防止機構20は、図8の平面図に示すように固定ス
クロール20端板に固定された2個のステー25に取り
付けた支持ピン24に回転自由なピン受けで支えられる
フラップ式逆止弁22と固定スクロール端板に設けた円
筒状のシリンダに微小隙間を設けて挿入される支持穴2
3bを有するピストン22から構成される。また、フラ
ップ式逆止弁22は図9の外観図が示すように、平板状
の弁部22aと穴を形成したピン受け22c及びピスト
ン23の動きに合わせて逆止弁の動きを制御する制御バ
ー22bから形成されており、ピストン23は図10の
外観図が示すように、円柱に支持穴23bが設けられて
いる。
逆流防止機構20は、図8の平面図に示すように固定ス
クロール20端板に固定された2個のステー25に取り
付けた支持ピン24に回転自由なピン受けで支えられる
フラップ式逆止弁22と固定スクロール端板に設けた円
筒状のシリンダに微小隙間を設けて挿入される支持穴2
3bを有するピストン22から構成される。また、フラ
ップ式逆止弁22は図9の外観図が示すように、平板状
の弁部22aと穴を形成したピン受け22c及びピスト
ン23の動きに合わせて逆止弁の動きを制御する制御バ
ー22bから形成されており、ピストン23は図10の
外観図が示すように、円柱に支持穴23bが設けられて
いる。
【0020】図7は圧縮機が停止した後停止逆流が発生
してフラップ式逆止弁22が閉じた状態を現しているの
に対して、図11は圧縮機の運転が開始されて、吐出ガ
ス流で逆止弁が開口して制御バー22bの先端が固定ス
クロール端板に接触して停止した状態を現している。圧
縮機運転中に運転圧力比が上昇して瞬時逆流が発生した
場合には、ピストン23の質量効果とピストンとシリン
ダ20cで形成される密閉空間がダンパーの役目を果す
ので、フラップ式逆止弁が瞬時に閉じることはなく、圧
縮機を停止した場合の停止逆流に対しては、逆流の時間
が長いのでフラップ式逆止弁が吐出孔を閉じることにな
る。
してフラップ式逆止弁22が閉じた状態を現しているの
に対して、図11は圧縮機の運転が開始されて、吐出ガ
ス流で逆止弁が開口して制御バー22bの先端が固定ス
クロール端板に接触して停止した状態を現している。圧
縮機運転中に運転圧力比が上昇して瞬時逆流が発生した
場合には、ピストン23の質量効果とピストンとシリン
ダ20cで形成される密閉空間がダンパーの役目を果す
ので、フラップ式逆止弁が瞬時に閉じることはなく、圧
縮機を停止した場合の停止逆流に対しては、逆流の時間
が長いのでフラップ式逆止弁が吐出孔を閉じることにな
る。
【0021】図12に示した第三の発明である背圧式逆
流防止機構41は、図13の平面図と図14の外観図が
示すような一端が閉じた円筒に固定用のツバを設けて外
周面に吐出空間とシリンダ内を連通する導入孔43bが
設けられたシリンダケース43を固定スクロール40の
端板上に固定し、円柱の片面は吐出孔の形状に合わせた
反対面に図14の外観図が示すようにリング状の土手4
2cを設けるとともにその両面間に開口する細い連通孔
42bを設けたピストン式逆止弁42から構成される。
シリンダとピストン式逆止弁で形成される背圧室44内
の圧力はピストン外周の隙間、ピストン式逆止弁内の細
い連通孔42bとシリンダ開けた導入孔43bから決ま
ると同時に背圧室圧力と吐出孔内の圧力に弁座側のガス
の流れからピストン式逆止弁42の動きが決まる。
流防止機構41は、図13の平面図と図14の外観図が
示すような一端が閉じた円筒に固定用のツバを設けて外
周面に吐出空間とシリンダ内を連通する導入孔43bが
設けられたシリンダケース43を固定スクロール40の
端板上に固定し、円柱の片面は吐出孔の形状に合わせた
反対面に図14の外観図が示すようにリング状の土手4
2cを設けるとともにその両面間に開口する細い連通孔
42bを設けたピストン式逆止弁42から構成される。
シリンダとピストン式逆止弁で形成される背圧室44内
の圧力はピストン外周の隙間、ピストン式逆止弁内の細
い連通孔42bとシリンダ開けた導入孔43bから決ま
ると同時に背圧室圧力と吐出孔内の圧力に弁座側のガス
の流れからピストン式逆止弁42の動きが決まる。
【0022】図12は圧縮機停止後に停止逆流が発生し
てピストン式逆止弁42が閉じた状態を現しているのに
対して、図16は圧縮機の運転が開始されて、吐出ガス
流でピストン式逆止弁が開口してシリンダケース43に
押し付けられて全開した状態を現している。
てピストン式逆止弁42が閉じた状態を現しているのに
対して、図16は圧縮機の運転が開始されて、吐出ガス
流でピストン式逆止弁が開口してシリンダケース43に
押し付けられて全開した状態を現している。
【0023】高圧力比運転中図16の状態で瞬時逆流が
発生した場合には、吐出孔内の圧力の低下がピストン式
逆止弁42内の細い連通孔42bを介して背圧室内に導
入されて、弁前後の差圧による力が減じられるので閉じ
る力も弱まり、直ちに閉じることはなくなるが、停止逆
流に対しては時間が長いので徐々に閉じて図11に示す
ように弁座い着座して閉じるが、連通孔42bの通路抵
抗が大きくてガス流量が少ないのでシャフトが逆転する
ことはない。
発生した場合には、吐出孔内の圧力の低下がピストン式
逆止弁42内の細い連通孔42bを介して背圧室内に導
入されて、弁前後の差圧による力が減じられるので閉じ
る力も弱まり、直ちに閉じることはなくなるが、停止逆
流に対しては時間が長いので徐々に閉じて図11に示す
ように弁座い着座して閉じるが、連通孔42bの通路抵
抗が大きくてガス流量が少ないのでシャフトが逆転する
ことはない。
【0024】
【発明の効果】以上の如く構成されたスクロール流体機
械において、第一から第三の発明全てに対して、瞬時逆
流で弁は閉じないで、停止逆流に対して確実に閉じて、
シャフトの逆転が確実に防止できる効果がある。
械において、第一から第三の発明全てに対して、瞬時逆
流で弁は閉じないで、停止逆流に対して確実に閉じて、
シャフトの逆転が確実に防止できる効果がある。
【0025】加えて、第一の発明の回転式逆止弁では、
回転しながら弁が弁座に着座するので衝撃力が殆どなく
音や摩耗が発生しない。また、第二の発明のフラップ式
逆止弁では、簡素構造で板金のような安価な材料が主と
なるので低コスト化が図れる。さらに、第三の発明の背
圧式逆止弁では、部品点数はボルトを除くと2点で構成
できるので、低コスト化が図れる効果がある。
回転しながら弁が弁座に着座するので衝撃力が殆どなく
音や摩耗が発生しない。また、第二の発明のフラップ式
逆止弁では、簡素構造で板金のような安価な材料が主と
なるので低コスト化が図れる。さらに、第三の発明の背
圧式逆止弁では、部品点数はボルトを除くと2点で構成
できるので、低コスト化が図れる効果がある。
【0026】
【図1】第一の発明の逆流防止機構を装着した固定スク
ロールの部分断面図
ロールの部分断面図
【図2】回転式逆流防止機構の平面図
【図3】回転式逆止弁の外観図
【図4】回転式逆止弁を吐出孔側から見た平面図
【図5】発条の外観図
【図6】図1の回転弁が全開した状態を示す図
【図7】第二の発明の逆流防止機構を装着した固定スク
ロールの部分断面図
ロールの部分断面図
【図8】フラップ式逆流防止機構の平面図
【図9】フラップ式逆止弁の外観図
【図10】ピストンの外観図
【図11】図7のフラップ式逆止弁が全開した状態を示
す図
す図
【図12】第三の発明の逆流防止機構を装着した固定ス
クロールの部分断面図
クロールの部分断面図
【図13】背圧式逆流防止機構の平面図
【図14】ピストン式逆止弁の外観図
【図15】シリンダケースの外観図
【図16】図12のピストン式逆止弁が全開した状態を
示す図
示す図
1は固定スクロール、1bは吐出孔、2は回転式逆流防
止機構、3は回転式逆止弁、3aは座面、3bは斜溝、
3cはネジ穴、3dは円筒台 3eは固定ピン、4はカバー、4aは天井板、4bは固
定ピン 5は支持ネジ、6は発条、6aは固定部A、6bは固定
部B 20は固定スクロール、20bは吐出孔、20cはシリ
ンダ 21はフラッパ式逆流防止機構、22はフラッパ式逆止
弁、22aは弁部、22bは制御バー、23はピスト
ン、23bは支持穴 40は固定スクロール、40bは吐出孔、41は背圧式
逆流防止機構 42はピストン式逆止弁、42bは連通孔、43はシリ
ンダケース 43aはシリンダ部、43bは導入孔、43cは排出通
路、44は背圧室
止機構、3は回転式逆止弁、3aは座面、3bは斜溝、
3cはネジ穴、3dは円筒台 3eは固定ピン、4はカバー、4aは天井板、4bは固
定ピン 5は支持ネジ、6は発条、6aは固定部A、6bは固定
部B 20は固定スクロール、20bは吐出孔、20cはシリ
ンダ 21はフラッパ式逆流防止機構、22はフラッパ式逆止
弁、22aは弁部、22bは制御バー、23はピスト
ン、23bは支持穴 40は固定スクロール、40bは吐出孔、41は背圧式
逆流防止機構 42はピストン式逆止弁、42bは連通孔、43はシリ
ンダケース 43aはシリンダ部、43bは導入孔、43cは排出通
路、44は背圧室
Claims (3)
- 【請求項1】固定スクロールと旋回スクロールの渦巻き
部を互いに噛み合わせて形成される作動室から吐出室へ
の圧縮ガスの流出口となる固定スクロールのおよそ中央
部に設けられた吐出孔の出口側に逆流防止機構を設けた
スクロール圧縮機において、吐出孔出口に設けた逆止弁
をネジ軌道上でガスの流体力を用いて回転させて逆止弁
の直線移動に対する移動時間を長くするとともに逆止弁
に装着したぜんまい6のバネ力により抵抗を加えて逆止
弁の移動速度を遅くする回転式逆止弁3から構成される
逆流防止機構2を設けたことを特徴とするスクロール圧
縮機。 - 【請求項2】固定スクロールと旋回スクロールの渦巻き
部を互いに噛み合わせて形成される作動室から吐出室へ
の圧縮ガスの流出口となる固定スクロールのおよそ中央
部に設けられた吐出孔の出口側に逆流防止弁を設けたス
クロール圧縮機において、固定スクロールに設けたシリ
ンダ20cにピストン23を挿入してダンパー機能を持
たせるとともに前記ピストンの動きに同期する長細い制
御バー22bと一体となった平板状の逆止弁で構成する
ことにより逆止弁の移動速度を遅くするフラップ式逆止
弁22から構成される逆流防止機構21を設けたことを
特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項3】固定スクロールと旋回スクロールの渦巻き
部を互いに噛み合わせて形成される作動室から吐出室へ
の圧縮ガスの流出口となる固定スクロールのおよそ中央
部に設けられた吐出孔の出口側に逆流防止弁を設けたス
クロール圧縮機において、一端を閉じたシリンダ部43
aにピストン形状をした逆止弁を挿入して形成した閉じ
た空間を背圧室44とし、一端は固定スクロールの吐出
孔側の空間に開口し、他端は前記背圧室側でリング状の
土手を設けた逆止弁の内側に開口させて吐出孔内と背圧
室とを連通させる細い連通孔42bを設けた逆止弁さら
には背圧室と吐出室を連通する導入孔43bを前記シリ
ンダ部に設けたピストン式逆止弁42から構成される逆
流防止機構を設けたことを特徴とするスクロール圧縮
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001338573A JP2003106271A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | スクロール圧縮機の逆流防止機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001338573A JP2003106271A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | スクロール圧縮機の逆流防止機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003106271A true JP2003106271A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19153042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001338573A Pending JP2003106271A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | スクロール圧縮機の逆流防止機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003106271A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087699A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Nissin Kogyo Co Ltd | 負圧ポンプ |
CN108894967A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-11-27 | 北京世纪隆博科技有限责任公司 | 一种基于压缩比均衡的压缩机系统智能控制方法 |
CN115581189A (zh) * | 2022-03-04 | 2023-01-10 | 江苏华源节水股份有限公司 | 一种自适应调节滴灌装置 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001338573A patent/JP2003106271A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087699A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Nissin Kogyo Co Ltd | 負圧ポンプ |
CN108894967A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-11-27 | 北京世纪隆博科技有限责任公司 | 一种基于压缩比均衡的压缩机系统智能控制方法 |
CN115581189A (zh) * | 2022-03-04 | 2023-01-10 | 江苏华源节水股份有限公司 | 一种自适应调节滴灌装置 |
CN115581189B (zh) * | 2022-03-04 | 2024-05-24 | 江苏华源节水股份有限公司 | 一种适用于季节性天气的滴灌装置 |
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