JP3818004B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍空調等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷凍空調用のスクロール圧縮機は、特開平8−219068号公報や特開平8−284852号公報に記載されていおり、このようなスクロール圧縮機は、例えば図14及び図15に示される。
図14において、シェル8の内部には、その上部にスクロール型圧縮機構Cが、下部に電動モータMが配設されている。スクロール型圧縮機構Cは、固定スクロール1、揺動スクロール2、揺動スクロール2の自転防止用部材であるオルダムリング3、電動モータMの駆動力を伝えるクランクシャフト5、前記クランクシャフト5の先端部のクランクピン53に係合され、揺動スクロール2を半径方向に移動可能とするための従動クランク機構を司るスライダー25、固定スクロール1及び電動モータMが締結されるフレーム6、前記クランクシャフト5を支持する上部軸受71及び下部軸受72、揺動スクロール2を支持する揺動軸受73及びスラスト軸受74等からなる。
【0003】
固定スクロール1は端板11とその内面に立設された渦巻き状ラップ12とを備え、この端板11には吐出口13及びこれを開閉する吐出弁機構が設けられている。
吐出弁機構は、吐出口13が設けられた弁座面13a、弁座面13a上に筒上の面で形成された弁案内面118a、弁案内面118aの上部すなわち弁座面113aに対向する弁押さえ面118b、弁案内面118aに開口して吐出空間へ連通する複数の吐出通路118c、弁押さえ面118bの中央部に設けられた弁落し孔118d、弁座面113aと弁押さえ面118bの間に遊挿され、すなわちバネ等により拘束されずに移動自在に設けられ、かつ吐出口13を開閉する円板状の弁体117から構成される。
【0004】
揺動スクロール2は、端板21とこの内面に立設された渦巻き状ラップ22とを備え、この端板21の外面に立設されたボス部23内にスライダー25が揺動軸受73を介して回転自在に嵌装され、このスライダー25は、内面に設けられたキー溝部にクランクシャフト5の上端から突出するキー状のクランクピン53が嵌合され、遠心方向にスライド自在に係合されている。
電動モータMを駆動することによって、クランクシャフト5、クランクピン53、スライダー25、ボス部23を介して揺動スクロール2が駆動され、揺動スクロール2は自転防止機構であるオルダムリング3によって自転を阻止されながら公転半径の円軌道上を公転運動する。
すると、冷媒ガスが吸入管82を経てシェル8内に入り、電動モータMを冷却した後、フレーム6に穿設された通路85を通り固定スクロール1に設けられた吸入通路15から吸入室16を経て最内室24内に吸入される。
そして、冷媒ガスは、揺動スクロール2の公転運動により最内室24の容積が減少するのに伴って圧縮されながら中央部に至り、吐出口13より弁体117を押し開いて、弁体117を弁押さえ面118bに押し付け、弁室118に連通する複数個の吐出通路118cを通って吐出空間14に入り、更に吐出管83を経て外部に吐出される。
【0005】
スクロール圧縮機の場合、渦巻の幾何学的形状により決まる組込圧縮比νth(即ち、Vst:行程容積、V*:連通直前の圧縮室容積、n:ポリトロープ指数、νth=(Vst/V*)n)を有し、運転圧力比ν(=吐出圧力/吸入圧力)が組込圧縮比νthよりも小さければ、圧縮室で過圧縮した状態で吐出口13に連通し、また、運転圧力比νが組込圧縮比νthよりも大きければ、過不足圧縮状態で吐出口13に連通する。
過圧縮状態(νth>ν)では、渦巻きが連通する直前の圧縮室内の圧力が吐出圧力よりも大きいため、渦巻きが連通しても冷媒の逆流は起きず、冷媒は、常に吐出口13から弁室118に連通する吐出通路118cを通り吐出空間14に向けて流れ、弁体117は、弁押さえ面118bに押し付けられたままの状態で、弁座面13aに着座することはない。
また、過不足圧縮状態(νth<ν)では、渦巻きが連通する直前の圧縮室内の圧力が吐出圧力よりも小さいため、渦巻きが連通すると冷媒は、吐出空間14から、吐出通路118c、及び弁落し孔118dを通り、吐出口13に向けて流れる。即ち、冷媒の逆流が生じる。弁落し孔118dを通って吐出口13に向かう逆流冷媒は、弁体117に衝突し、弁体117を弁座面13a方向に動かす力を与える。この作用が大きいと弁体117は弁座面13aに衝突する。
【0006】
吐出通路118cと弁落し孔118dの面積にもよるが、過不足圧縮状態(νth<ν)でも、運転圧力比νが比較的小さい場合、リード弁等を用いた吐出弁機構のようにバネ力が無いために、弁体117は弁押さえ面118bから離れることはあっても弁体117が着座することはない。運転圧力比が7〜8程度以上の過不足圧縮状態では、弁落し孔118dを通る逆流冷媒量が大きく、弁体117を弁座面13a方向に動かす作用が大きいため、弁体117は弁座面13aに着座する。また、圧縮機が停止した場合も、高圧側の冷媒が低圧側へ移動するため、冷媒の逆流が生じ、弁体117は弁座面13aに着座する。
さらに、前記吐出弁機構においては、吐出弁機構にリード弁を用いた圧縮機と同様に、過不足圧縮運転時に、前述の冷媒逆流が生じるが、前記吐出弁がリード弁に比べると、閉状態になりにくいため、圧縮室のみの単独の室は形成されず、騒音発生要因としての脈動は圧縮室内では発生せず、吐出口13、吐出空間14全体、即ち広い空間に圧力波が伝播し、結果として脈動は小さくなる。また、弁体117自体が弁座面13aに衝突しないため、衝撃音も小さく、このようなフリーバルブ形式の吐出弁機構は低騒音吐出弁機構として用いられてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のスクロール圧縮機には解決すべき次の課題があった。
すなわち、従来の吐出弁機構を有するスクロール圧縮機においては、弁リフトを通常、リード弁に比べて大きくしていること、弁にバネ力が作用しないことから、圧縮機が停止した直後に弁の閉じ遅れが生じる。すると、揺動スクロールが運転中とは逆方向に公転して、弁が閉じても未だわずかな時間の間に揺動スクロールは、回転系の慣性で逆転を続ける。
【0008】
このため、圧縮室の最外室の圧力が吸入圧力よりも低下して、遠心方向のガス力が、運転中は遠心力方向に作用していたのに対し、この場合にはクランクシャフト5の回転中心方向に作用して、揺動スクロール2に働く遠心力に打ち勝ち、揺動スクロール2を回転中心方向にスライドさせる。この関係は、図15に示される
この時にスライダー25はガス力で加速されて、非常に速いスピードでスライダー25の内面とクランクピン53が衝突し比較的大きな金属音を発する。そして、この時に揺動スクロール2と固定スクロール1の渦巻状のラップの遠心方向に隙間ができるため、渦巻の中心側、即ち高圧側から渦巻巻き終わり、即ち低圧側へ冷媒ガスが逆流し前述の遠心方向のガス力が減少し、再び、揺動スクロールは遠心力で固定スクロールの渦巻ラップ側面に押し付けられる。この時も、スライダー25と揺動スクロール2は加速されているため衝突スピードは大きく、再び比較的大きな金属音が発生する。この現象が何回か起きて揺動スクロールの逆転は停止する。この金属音は、圧縮機運転音に比べかなり大きいため、異音としてユーザーに受け止められる可能性が高かった。
【0009】
また、前述のフリーバルブ形式の吐出弁機構では、弁を直接支持する部材が無いため、また、弁にバネ力が作用しないため、弁の弁座面への着座時の姿勢が不安定になりやすく、弁座面に対し弁が傾いて衝突するケースや、弁案内面を弁が片当たりして摺動するケースが多い。これが、弁座、弁案内部の摩耗や、弁割れの要因となっていた。
さらに、前述のフリーバルブ形式の吐出弁機構では、圧縮機運転圧力範囲内の過不足圧縮時に、吐出弁がなるべく着座しないように弁落し孔の直径を吐出口の直径に対して相対的に小さくすると、前述の停止時の弁閉じ遅れによる異音が発生し、この異音を防止するために、圧縮機停止時に速やかに弁閉するように、弁落し孔の直径を吐出口の直径に対して相対的に大きくしようとすると、今度は、過不足圧縮時の圧縮機運転中の騒音が増大するというジレンマがあった。
そこで、本発明は、上記課題を解決することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るスクロール圧縮機は、上記課題を解決するため、渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、前記揺動スクロールの前記渦巻き状ラップの側面が前記固定スクロールの前記渦巻き状ラップの側面に当たった状態での前記スライダーの中心位置と、前記スライダーを前記クランクシャフトの中心側にスライドさせて前記クランク部に当たった状態での前記スライダーの中心位置との直線距離であるスライド量が、0.5mm以下であることを特徴とするものである。
【0011】
第2の発明に係るスクロール圧縮機は、上記課題を解決するため、渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、前記スライダーのスライド方向のうちスライダーの回転中心から遠い側の位置で、前記クランクシャフトのクランク部とスライダーとの間でスライダーの内面側に弾性部材を介挿したことを特徴とするものである。
【0012】
第3の発明に係るスクロール圧縮機は、上記課題を解決するため、渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、前記スライダーのスライド方向のうちスライダーの回転中心から遠い側の位置で、前記クランクシャフトのクランク部とスライダーとの間でスライダーの内面側に、スライダーが回転したときに生ずる遠心力方向に前記スライダーを押圧する押圧部材を設けたことを特徴とするものである。
【0013】
前記弁座面を部分的に含んで構成される弁室を有し、前記弁体は前記弁室内に遊挿されるようにしてもよい。
【0014】
前記弁体は前記弁座面に対して回動可能に支持されるようにしてもよい。
【0015】
前記弁座面を部分的に含んで構成され前記弁体を移動可能に収容してガイドする弁室と、圧縮した冷媒を吐出口から前記弁室を介して吐出先の空間に導く複数の吐出通路と、前記弁座面に設けられた弁落とし孔とを備え、前記弁落とし孔の開口面積が、前記複数の吐出通路の合計開口面積の5〜20%であるようようにしてもよい。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
図1〜図4は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態1を示す図であり、図14に示す従来のスクロール圧縮機と同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略する。なお、図1の吐出弁機構部の断面は、図2のA−A断面を示す。
図1及び図2において、スクロール圧縮機は、種々の面等を有する弁部材18を備えており、詳細には、弁座面13aに対向する弁押さえ面18bと、弁座面13aと弁押さえ面18bの間で弁室18eの側面を形成する弁案内面18aと、これら弁座面13a、弁案内面18a、弁押さえ面18bから構成される弁室18e、該弁室18e内に遊挿されて弁座面13aに着座可能で吐出口13を開閉する円板状の弁体17と、圧縮した冷媒を吐出口から前記弁室を介して吐出空間14に導く複数の吐出通路18cと、弁押さえ面18bの中央部に設けた弁落し孔18dと、を備えている。
【0020】
弁体17は、上述のように弁室18e内に遊挿、すなわちバネ等により付勢されたり、何らかの部材に支持されたりすることなく弁室18e内を弁案内面18aに案内されて自在に移動可能になっている。
スライダー25は揺動スクロール2に係合し、クランクシャフト5はスライダー25に係合するクランク部となるクランクピン53有し、スライダー25を介して揺動スクロール2を駆動する。揺動スクロール2の渦巻状ラップ22と固定スクロール1の渦巻状ラップ12の遠心方向の隙間が拡大する方向に、スライダー25が後退できるスライド量が、0.5mm以下に設定されている。
すなわち、図3に示すように、揺動スクロール2の渦巻状ラップ22側面が固定スクロール1の渦巻ラップ12側面に当たった状態でのスライダー25の中心位置と、スライダー25をクランクシャフト5の中心側にスライドさせてクランクピン53に当たった状態でのスライダー25の中心位置との直線距離をスライダー後退量とする。このスライダー後退量が0.5mm以下に設定されている。
【0021】
次に上記構成の作用効果について説明する。なお、スクロール圧縮機自体の基本的動作は、図14に示された従来のスクロール圧縮機とほぼ同様であるため、これらの説明は省略し、本発明との特徴部分に焦点をあてて以下に説明する。
従来の圧縮機と同様に、本発明の吐出弁機構においても、弁座面13aと弁押さえ面18bの距離で決まる弁リフトを通常、リード弁に比べて大きくしていること、吐出弁17にバネ力が作用しないことから、圧縮機運転中は、極めて低騒音であるが、圧縮機が停止した直後に弁体17が閉じ遅れて揺動スクロール2が運転中とは逆方向に公転して、弁が閉じても未だわずかな時間の間であるが、揺動スクロール2は、回転系の慣性で逆転を続ける。弁体17が閉じた状態で揺動スクロール2が逆転し膨張機となる。
【0022】
このため、圧縮室の最外室の圧力が吸入圧力よりも低下して、遠心方向のガス力が、運転中は遠心力方向に作用していたのに対し、この場合にはクランクシャフト5の回転中心方向に作用して、揺動スクロール2に働く遠心力に打ち勝ち、揺動スクロール2を回転中心方向にスライドさせる。但し、前記スライダー後退量を0.5mm以下に設定しているため、スライダー25の加速される距離が非常に小さく、スライダー25の内面がクランクピン53に衝突する時の衝突スピードは小さくなり、圧縮機外部では聴感上ほとんど認識できないレベルの音になる。
【0023】
そして、この時に揺動スクロール2と固定スクロール1の渦巻状のラップの遠心方向にわずかな隙間ができるため、渦巻の中心側、即ち高圧側から渦巻巻き終わり、即ち低圧側へ冷媒ガスが逆流し前述の遠心方向のガス力が減少し、再び、揺動スクロール2は遠心力で固定スクロール1の渦巻ラップ側面に押し付けられる。この時も、スライダー後退量が0.5mm以下に設定されているために揺動スクロール2の加速される距離が短く衝突スピードは小さいため、衝突音は、やはり圧縮機外部では認識できないレベルである。
また、スライダー25のクランクピン53への衝突時の運動エネルギーはスライダー後退量に比例するため、圧縮機停止時の逆転異音もスライダー後退量に比例し、スライダー後退量を0.5mm以下としているが、当然ながらスライダー後退量は小さい方が良い。但し、スライダー後退量は、クランクピン53、スライダー25、揺動スクロール2、固定スクロール1、フレーム6等の多くの部品の加工公差の集積公差を含むため、小さく設定するのにも限度がある。
【0024】
そこで、実験を行い、前記吐出弁機構を備えた圧縮機について、スライダー後退量をパラメータとして停止時の最大振幅(即ち、スライダー25のクランクピン53への衝突時の衝撃)を測定し、これがリード弁を備えた圧縮機より小さくなるようなスライダー後退量の範囲を求めた。
その結果、図4に示すように、スライダー後退量0.5mm以下で、リード弁を備えた圧縮機の停止時の振幅よりも小さくなることがわかった。即ち、圧縮機停止時の異音を聴感上、認識できないレベルまで低減できることがわかった。
したがって、圧縮機停止時に異音を発生することがなく、運転中も停止時も極めて低騒音の圧縮機を提供することができる。
【0025】
本実施の形態1では、逆転時の異音防止の機構を、フリーバルブ形式の吐出弁機構に適用したが、吐出弁機構が図5に示す弁回転支持形式の吐出弁機構であっても適用できる。
図5において、吐出弁機構40では、図1及び図2の吐出弁機構と同様に弁体にバネ力を作用させないで、弁体を回転支持機構により支持し、ガスの流れに応じて開閉回動するようにして運転時の騒音を低減しようとしている。
吐出弁機構40の弁体41は、該弁体41と一体構造をとるピン部42を介して回転自在に固定されている。ピン部42は、支持44内のヒンジ溝43に内設されている。弁体41は、図5において実線で示す開放位置と、破線で示す閉塞位置とをとり、図5に示すように90°以上120°程度の移動範囲を有し、開放位置で弁体41が安定状態となるように設定されている。その他は、図1に示す圧縮機と同様の構成である。
【0026】
圧縮機が起動すると、冷媒ガスは、揺動スクロール2の公転運動により最内室24の容積が減少するのに伴って圧縮されながら中央部に至り、吐出口13より弁体41を点線で示す閉塞位置から実線で示す開放位置まで持ち上げ、弁体41は弁押さえ面45に係止される。吐出口13から吐出される冷媒ガスは、弁体41に直接衝突しないため、弁体41のバタつきが小さく、運転時の騒音をある程度低減できる。そして、圧縮機が停止すると、高圧冷媒ガスが吐出管83を介して逆流し、吐出管83を経て逆流した冷媒ガスは、開放位置の弁体41に衝突し、これによって弁体41が閉じて閉塞位置となり揺動スクロールの逆転を防止する。
【0027】
さらに、図1には、揺動軸受73がメス型の場合、即ちクランクシャフトのクランク部がオス型の場合を示したが、図6に示すように揺動軸受73がオス型の場合、即ち、クランンクシャフトのクランク部がメス型の場合でも適用できる。
また、さらに、図1では、スライダー25のスライド方向が遠心力方向に対してなす角度、即ちスライダー角度が0°の場合を示したが、図7に示すようにスライダー角度が0°以外の場合でも適用できる。
【0028】
発明の実施の形態2.
図8は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態2を示す図である。
図8において、25はスライダーで、53はクランク部をなすクランクピンであり、スライダー25とクランクピン53の遠心方向の2つの隙間のスライダー25の面側に樹脂等の弾性部材25aを取り付けて従動クランク機構が構成されている。但し、回転中心側に取り付けた弾性部材25aの弾性力は、揺動スクロール2の遠心力とガス圧縮時に揺動スクロール2に作用する遠心方向ガス力との合力よりも小さく設定されている。即ち、揺動スクロールの渦巻き状ラップ22と固定スクロールの渦巻き状ラップ12が離間しないように弾性部材25aの弾性力を設定している。その他の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0029】
次に上記構成の作用効果について説明する。
上述の実施の形態1と同様に、圧縮機の停止時に、同様の作用で、スライダー25の内面がクランクピン53に衝突するが、スライダー25の回転中心から遠い側の隙間に取りつけられた弾性部材25aが緩衝材として作用するため、衝突時の衝撃を緩和することができる。このため、衝突音は圧縮機外部では聴感上ほとんど認識できないレベルの音になる。また、再び、揺動スクロールが遠心力で固定スクロールの渦巻ラップ側面に押し付けられる時も、回転中心側の弾性部材25aにより、衝突音は緩和され、圧縮機外部では認識できないレベルとなる。
したがって、圧縮機停止時に異音を発生することがなく、運転中も停止時も極めて低騒音の圧縮機を提供することができる。
【0030】
また、本実施の形態逆転時の異音防止の機構は、実施の形態1と同様に、フリーバルブ形式の吐出弁機構だけでなく、図5に示す弁回転支持形式の吐出弁機構にも適用することができる。
さらに、図8には、揺動軸受73がメス型の場合、即ちクランクシャフトのクランク部がオス型の場合を示したが、図6に示すように揺動軸受73がオス型の場合、即ち、クランンクシャフトのクランク部がメス型の場合でも適用できる。
またさらに、図8では、スライダーのスライド方向が遠心力方向に対してなす角度、即ちスライダー角度が0°の場合を示したが、図7に示すようにスライダー角度が0°以外の場合でも適用できる。
さらにまた、弾性部材は、スライダー25のスライド方向両端の少なくとも一方の位置で、クランクシャフト5のクランク部とスライダー25との間に介挿するようにしてもよい。すなわち、上記図8に示した例の他に、弾性部材25aをクランクピン側に取り付けても良く、またスライダーとクランクピンの間に単に遊挿するようにしただけでもよい。また、場合によっては、弾性部材はスライダーの両端共に設けずに、片側のみに設けるようにしてもよい。
【0031】
発明の実施の形態3.
図9は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態3を示す図である。
図9において、25はスライダーで、53はクランク部をなすクランクピンであり、スライダー25とクランクピン53の遠心方向の2つの隙間のうち回転中心から遠い側の隙間に、スライダーに対し常に遠心力方向へバネ力が作用するように板バネ25bを取り付けて従動クランク機構が構成されている。また、この板バネ25bのバネ力は、前述の逆転時に作用するスライダーを後退させようとする遠心方向ガス力よりも大きく設定している。その他の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0032】
次に上記構成の作用効果について説明する。
実施の形態1と同様に、圧縮機の停止時に、同様の作用で、スライダー25面がクランクピン53に衝突する方向にガス力が作用するが、スライダー25に取り付けた板バネ25bのバネ力はこのガス力よりも大きいため、スライダー25はクランクピン53に衝突しない。
したがって、圧縮機停止時に異音を発生することがなく、運転中も停止時も極めて低騒音の圧縮機を提供することができる。
【0033】
また、本実施の形態逆転時の異音防止の機構は、実施の形態1と同様に、フリーバルブ形式の吐出弁機構だけでなく、図5に示す弁回転支持形式の吐出弁機構にも適用することができる。
さらに、図9には、揺動軸受73がメス型の場合、即ちクランクシャフトのクランク部がオス型の場合を示したが、図6に示すように揺動軸受73がオス型の場合、即ち、クランンクシャフトのクランク部がメス型の場合でも適用できる。
またさらに、図9では、スライダーのスライド方向が遠心力方向に対してなす角度、即ちスライダー角度が0°の場合を示したが、図7に示すようにスライダー角度が0°以外の場合でも適用できる。
なお、前述のバネ25bには、他形状のバネ部材であってもよく、例えばコイルバネを用いても良い。
【0034】
発明の実施の形態4.
図10は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態4を示す図である。
図10において、13bは、弁座面13aに形成され、内径が弁体17の直径に対しやや小さく、外径が弁案内面18aの径よりやや大きい逃がし溝である。弁座面13aと弁押さえ面18bの距離で決定される弁体17の弁リフト間において、弁体17の傾きが最大になった場合においても、弁体17のエッジ部17aが前記逃がし溝13bの内径側のエッジ部に当たらないような寸法関係で逃がし溝13bの内径を構成している。その他の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0035】
次に上記構成の作用効果について説明する。
図10は、弁体17が傾いて弁座面13aに着座している状態を示している。従来このような着座をした場合、弁体17のエッジ部17aが弁座面13aに当たるため、弁座面13aのその部分に弁体17の着座時の衝撃力が集中し、弁座面13aの摩耗を引き起こしていた。これが進行すると弁座面13aの外周側が摩耗して、逃がし溝13bの内径が縮小し、弁座面13aに対する弁体17のオーバーハング(逃がし溝13b内径から弁体17がはみ出す長さ)が拡大し、弁体17の割れを引き起こしていた。
しかし、本実施の形態4のように、弁体17の傾きが最大になった場合においても、即ち、弁体17のエッジ部17aが弁座面13aの最も内径側に衝突する状態においても、弁体17のエッジ部17aが逃がし溝13bの内径側のエッジ部に当たらないような寸法関係で前記逃がし溝13bの内径を構成しているので、弁体17のエッジ部17aは弁座面13aに当たることがなく弁座面13aを摩耗させることがない。
したがって、弁座面13aの摩耗や弁体17の割れの発生のない信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
【0036】
また、このような寸法関係は、図10に示すように、弁押さえ面18b側の逃がし溝18fに適用しても良い。即ち、弁押さえ面18bの外周側に逃がし溝を設け、弁体 17の傾きが最大となっても弁のエッジ部が弁押さえ面に当たらないように弁押さえ面の逃がし溝18fの内径を決めれば良い。
【0037】
発明の実施の形態5.
図11は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態5を示す図である。
図11において、スクロール圧縮機は、固定スクロール1と揺動スクロール2で形成される最内室に連通する吐出口13の周囲を形成する弁座面19aが設けられた弁座板19と、弁室18eを弁座面19aと協働で形成する弁ガイド部材18とを備えている。弁座板19と弁ガイド部材18は、焼入処理等の硬化処理がされており、硬度がそれぞれの部品の生材料に比較して大きく設定されている。すなわち、弁室18eを構成する各壁面全体が、生材料時よりも硬度を増す硬化処理が施されている。その他の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0038】
次に上記構成の作用効果について説明する。
図11は、弁体17が弁案内面18aに片当たりしながら摺動している状態を示す。このように片当たりして弁体17が摺動する場合、弁案内面18aは、弁体17の摺動スピードの速い弁押さえ面18b付近、及び、弁座面19a付近が局所的に摩耗する。これが進行するとさらに局所摩耗が深くなり、弁体17が摩耗部に引っかかり、動作を妨げたり、弁割れを引き起こしたりした。
【0039】
また、実施の形態4で述べたように弁体17が傾いて弁座面19aに着座すると弁座面19aの外周側が摩耗し、最悪のケースでは、弁座面19aに対する吐出弁のオーバーハングが拡大し、弁体17の割れを引き起こしていた。
しかし、本実施の形態5のように、弁座面19a、弁案内面18a、弁押さえ面18bからなる弁室18eの壁面が焼入処理等の硬化処理を施した硬度の高い部材で構成されていれば、これらの部分の摩耗は軽微となる。
したがって、弁座面、弁案内面、弁押さえ面の摩耗や、弁体の割れの発生のない信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
【0040】
また、本実施の形態では、焼入処理等の硬化処理を、弁座面、弁案内面、弁押さえ面の全三ヶ所の面に適用したが、これらの面の少なくとも一ヶ所に、焼入処理等の硬化処理を施しても良い。
さらに、本実施の形態では、焼入処理等の硬化処理による硬度を硬化前の生材よりも大きく設定したが、弁体の硬度と同等、又は、弁体の硬度よりも大きな材料を直接用いるようにしてもよい。
【0041】
発明の実施の形態6
図12、図13は、本発明に係るスクロール圧縮機の実施の形態6を示す図である。
本実施の形態6では、図12に示すように、複数の吐出し通路18cが上下方向ではなく左右方向に延在して横方向に開口している。但し、弁落し孔18dの開口面積が、複数の吐出通路18cの合計開口面積の5〜20%になるように各部材が寸法設定され配置されている。その他の構成は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0042】
次に上記構成の作用効果について説明する。
図12に示すフリーバルブ形式の吐出弁機構の場合、弁体17の弁座面13a、及び、弁押え面18bへの衝突スピードや、弁座面13aへの衝突を始める運転圧力条件は、複数の吐出通路18cの合計開口面積と弁落し孔18dの開口面積との比、渦巻き連通時の冷媒逆流流量でほぼ決定される。このうち設計時にコントロールできるのは、複数の吐出通路18cと弁落し孔18dの開口面積比である。空調機の場合、通常、圧縮機運転範囲は、運転圧力比ν8以下程度であり、吐出弁機構は、この範囲の過不足圧縮時に、弁体17が弁座面13aに衝突を起こさないこと、また、弁まわりの摩耗を考慮して、弁体17の弁押え面18b近傍でのバタつきが小さいこと、停止時は弁体17が速やかに閉じることが要求される。
【0043】
図13は、図12の吐出弁構造で(弁落し孔開口面積)/(吐出通路合計開口面積)をパラメータとして振った場合の、停止時の弁閉じ性と、運転時(運転圧力比ν12)の弁体の弁押え面への衝突速度(弁のバタつき量のほぼ1/2乗に比例)の関係を実験的に測定した結果を示す。運転圧力比については、通常8程度までであるが、ファンブロック運転等の異常運転モード時もリード弁と同等の強度を確保する必要があるため、空調機ユニットで起きうるほぼ最大の運転圧力比の12で測定を行った。
【0044】
停止時の弁閉じ性については、前記面積割合:(弁落し孔開口面積)/(吐出通路合計開口面積)が小さいほど悪くなる。また、運転時の弁体17の弁押え面への衝突速度については、前記面積割合:(弁落し孔開口面積)/(吐出通路合計開口面積)が大きいほど速くなる。
通常、空調機における圧縮機運転範囲においては、運転圧力比の下限は2程度である。このため、この運転圧力比2以下で弁が閉じる必要がある。このときの前記面積割合は5%である。また、弁体の弁押え面への衝突速度は、弁リフトの小さいリード弁と同等であれば、弁まわり各部の摩耗や弁割れの可能性が極めて小さくなる。このため、リード弁と同等以下に衝突速度を抑える必要がある。この条件を満たすのは、前記面積割合が20%以下の場合である。
【0045】
従って、この(弁落し孔開口面積)/(吐出通路合計開口面積)の割合を5〜20%に設定すれば、圧縮機運転時は、ファンブロック等の異常運転状態を含めた運転圧力比12程度まで弁体17が弁座面13aに衝突せず極めて低騒音であり、この時の弁の弁押え面への衝突速度はリード弁以下であり、弁まわり各部の摩耗が小さく、弁割れの可能性も極めて小さいため信頼性が高く、圧縮機停止時は、吐出弁が速やかに閉じるため、停止時の逆転音を低減できる。
したがって、圧縮機運転中に極めて低騒音で、停止時も低騒音である高信頼性の圧縮機を提供することができる。
【0046】
上記本実施の形態6の吐出弁機構は、実施の形態1〜3のいずれかに適用するようにしてもよい。作用効果については、運転中の騒音は、実施の形態6と同様に、圧縮機運転範囲内で弁体17が弁座面13aに衝突しないため極めて低騒音である。停止時の騒音については、実施の形態1〜3と同様でスライダー25がクランクピン53に衝突する音、揺動スクロールの渦巻き状ラップ22が固定スクロールの渦巻き状ラップ12に衝突する音が聴感上認識できないレベルであり、実施の形態6よりもさらに低騒音である。
したがって、圧縮機運転中も停止時も極めて低騒音の圧縮機を提供することができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、スクロール圧縮機に発生する異音を聴感上認識できないレベルまで低下させることができる。したがって、圧縮機停止時に異音を発生することがなく、運転中も停止時も極めて低騒音の圧縮機を提供することができる。
また、弁座面や、弁室を構成する他の壁面の摩耗や、弁体の割れの発生のない信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態1を示す全体断面図。
【図2】 図1に示すスクロール圧縮機の吐出弁機構を示す図であり、(a)はガイド部材の上面図、(b)は(a)におけるA−A断面図。
【図3】 図1に示すスクロール圧縮機のスライダー後退量を説明する図。
【図4】 スライダー後退量と圧縮機停止時最大振幅との関係を示すグラフ。
【図5】 実施の形態1を適用可能な他の吐出弁機構をの例を示す図。
【図6】 実施の形態1を適用可能な他のクランク機構部の例を示す図
【図7】 実施の形態1を適用可能な他のクランク機構部の図6と異なる例を示す図。
【図8】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態2を示す図。
【図9】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態3を示す図。
【図10】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態4を示す図。
【図11】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態5を示す図。
【図12】 本発明係るスクロール圧縮機の実施の形態6を示す図。
【図13】 図12に示す吐出弁構造において、(弁落し孔開口面積)/(吐出通路合計開口面積)と停止時弁閉じ性、運転時弁体の弁押え面への衝突速度の関係を示すグラフ。
【図14】 従来のスクロール圧縮機を示す全体断面図。
【図15】 従来のスクロール圧縮機の問題点を説明する図。
【符号の説明】
5 クランクシャフト、 13 吐出口、 13a 弁座面、
13b 逃がし溝、 17 弁体、 18 弁ガイド部材、
18a 弁案内面、 18b 弁押さえ面、 18c 吐出通路、
18d 弁落し孔、 18e 弁室、 19 弁座板、
25 スライダー、 25a 弾性部材、 25b 板バネ、
53 クランクピン(クランク部)
Claims (6)
- 渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、
前記揺動スクロールの前記渦巻き状ラップの側面が前記固定スクロールの前記渦巻き状ラップの側面に当たった状態での前記スライダーの中心位置と、前記スライダーを前記クランクシャフトの中心側にスライドさせて前記クランク部に当たった状態での前記スライダーの中心位置との直線距離であるスライド量が、0.5mm以下であることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、
前記スライダーのスライド方向のうちスライダーの回転中心から遠い側の位置で、前記クランクシャフトのクランク部とスライダーとの間でスライダーの内面側に弾性部材を介挿したことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 渦巻き状ラップを有する固定スクロールと渦巻き状ラップを有する揺動スクロールとで形成される最内室に連通する吐出口の周囲を形成する弁座面と、該弁座面に着座可能で前記吐出口を開閉する弁体と、前記揺動スクロールに係合するスライダーと、該スライダーに係合するクランク部と有し該スライダーを介して前記揺動スクロールを駆動するクランクシャフトと、を備えたスクロール圧縮機において、
前記スライダーのスライド方向のうちスライダーの回転中心から遠い側の位置で、前記クランクシャフトのクランク部とスライダーとの間でスライダーの内面側に、スライダーが回転したときに生ずる遠心力方向に前記スライダーを押圧する押圧部材を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記弁座面を部分的に含んで構成される弁室を有し、前記弁体は前記弁室内に遊挿されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
- 前記弁体は前記弁座面に対して回動可能に支持されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
- 前記弁座面を部分的に含んで構成され前記弁体を移動可能に収容してガイドする弁室と、圧縮した冷媒を吐出口から前記弁室を介して吐出先の空間に導く複数の吐出通路と、前記弁座面に設けられた弁落とし孔とを備え、前記弁落とし孔の開口面積が、前記複数の吐出通路の合計開口面積の5〜20%であることを特徴とする請求項1〜3記載のいずれか一つに記載のスクロール圧縮機。
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