JP2010112239A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆止ピストンによる異音を低減する圧縮機を提供する。
【解決手段】圧縮機1は、冷媒を圧縮する圧縮機構15と、吸入管19と、逆止ピストン61と、ダンパ部62とを備えている。吸入管19は、圧縮機構15の冷媒吸入部分15aに接続されている。逆止ピストン61は、圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内部において、吸入管19の接続側開口19aに開閉自在に配置されている。接続側開口19aは、吸入管19における冷媒吸入部分15aに接続された側の開口である。逆止ピストン61は、接続側開口19aを閉鎖する。ダンパ部61は、逆止ピストン61の可動範囲のうち接続側開口19a付近において逆止ピストン61の移動速度を減速させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸入口に逆止ピストンを有する圧縮機に関する。
従来より、スクロール圧縮機などの圧縮機には、特許文献1に記載されるように、吸入口からガス冷媒が逆流するのを防止するために、逆止ピストンが設けられたものがある。逆止ピストンは、ステンレスなどで製造され、吸入管継手とのシール接触によりガス冷媒の逆流を防止する。
特開平7−77182号公報
しかし、上記のようなスクロール圧縮機では、吸入管と固定スクロール圧縮室が逆止ピストンのみで分離されており、逆止ピストンの微小な移動で吸入が開始される構造であるため、低圧縮比領域において、冷媒循環量低下と渦巻不安定領域による低圧室圧力変動で、逆止ピストンが吸入管継手近傍で上下(チャタリング)し、逆止ピストンと吸入管継手が衝突し異音を発生する場合がある。
本発明の課題は、逆止ピストンによる異音を低減する圧縮機を提供することにある。
第1発明の圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、吸入管と、逆止ピストンと、ダンパ部とを備えている。吸入管は、圧縮機構の冷媒吸入部分に接続されている。逆止ピストンは、圧縮機構の冷媒吸入部分の内部において、吸入管の接続側開口に開閉自在に配置されている。接続側開口は、吸入管における冷媒吸入部分に接続された側の開口である。逆止ピストンは、接続側開口を閉鎖する。ダンパ部は、逆止ピストンの可動範囲のうち接続側開口付近において逆止ピストンの移動速度を減速させる。
ここでは、逆止ピストンの可動範囲のうち吸入管の接続側開口付近において逆止ピストンの移動速度を減速させるダンパ部を備えているので、逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音(チャタリング)の発生を抑制できる。
第2発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、ダンパ部は、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁である。内壁は、逆止ピストンの側面に接触することにより、逆止ピストンの移動速度を減速させる。
ここでは、ダンパ部が、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁であり、内壁が逆止ピストンの側面に接触することにより、逆止ピストンの移動速度を減速させることが可能であり、その結果、逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音の発生を効果的に抑制できる。しかも、部品点数の増加を抑えることができる。
第3発明の圧縮機は、第2発明の圧縮機であって、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁が、吸入管の接続側開口に近づくにつれて冷媒吸入部分の開口面積が小さくなるようなテーパ形状をしている。
ここでは、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁が、吸入管の接続側開口に近づくにつれて冷媒吸入部分の開口面積が小さくなるようなテーパ形状をしているので、逆止ピストンのスムーズな減速が可能である。
第4発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、ダンパ部は、内方突出部と、吸入管の内壁とを有する。内方突出部は、逆止ピストンにおける吸入管の接続側開口に当接する面に設けられ、吸入管の内部に挿入可能である。吸入管の内壁は、内方突出部に接触する。
ここでは、ダンパ部が内方突出部と吸入管の内壁とによって構成され、これら内方突出部と吸入管の内壁との接触によって、逆止ピストンの移動速度を減速させることが可能である。その結果、スムーズな減速が可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、内方突出部が吸入管内部に挿入されることにより、シール性が高い。
第5発明の圧縮機は、第1発明の圧縮機であって、ダンパ部は、外方突出部と、吸入管の外壁と、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁とを有する。外方突出部は、逆止ピストンにおける吸入管の接続側開口に当接する面に設けられている。外方突出部は、吸入管の外周面に嵌合可能なリング状である。吸入管の外壁は、外方突出部の内周面に接触する。圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁は、外方突出部の外周面に接触する。
ここでは、リング状の外方突出部の内周面が吸入管の外壁に接触し、その外周面が圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁に接触するので、逆止ピストンを効果的に減速することが可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、外方突出部の内外両側の接触によって、シール性がさらに高い。
第6発明の圧縮機は、第1発明から第5発明のいずれかの圧縮機であって、逆止ピストンは、少なくとも吸入管の接続側開口に当接する部分が合成樹脂で形成されている。
ここでは、逆止ピストンが、少なくとも吸入管の接続側開口に当接する部分が合成樹脂で形成されているので、異音発生の防止効果がさらに向上する。
第7発明の圧縮機は、第1発明から第6発明のいずれかの圧縮機であって、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁の高さは、逆止ピストンの高さよりも高い。圧縮機構の吸入開始時において、逆止ピストンは、吸入管の接続側開口に接触しない範囲内まで退避している。
ここでは、圧縮機構の冷媒吸入部分の内壁の高さが、逆止ピストンの高さよりも高く、圧縮機構の吸入開始時において、逆止ピストンが吸入管の接続側開口に接触しない範囲内まで退避しているので、圧縮機運転時における逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音の発生を確実に防止できる。
第1発明によれば、逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音の発生を抑制できる。
第2発明によれば、逆止ピストンの移動速度を減速させることが可能であり、その結果、逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音の発生を効果的に抑制できる。しかも、部品点数の増加を抑えることができる。
第3発明によれば、逆止ピストンのスムーズな減速が可能である。
第4発明によれば、逆止ピストンのスムーズな減速が可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、内方突出部が吸入管内部に挿入されることにより、逆止ピストンのシール性が高くなる。
第5発明によれば、逆止ピストンを効果的に減速することが可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、外方突出部の内外両側の接触によって、逆止ピストンのシール性がさらに高くなる。
第6発明によれば、異音発生の防止効果がさらに向上する。
第7発明によれば、圧縮機運転時における逆止ピストンと吸入管との衝突による騒音の発生を確実に防止できる。
つぎに本発明のスクロール圧縮機の実施形態を図面を参照しながら説明する。
〔実施形態〕
図1〜図2に示されるスクロール圧縮機1は、高低圧ドーム型のスクロール圧縮機であり、蒸発器や、凝縮器、膨張機構などと共に冷媒回路を構成し、その冷媒回路中のガス冷媒を圧縮する役割を担うものであって、主に、縦長円筒状の密閉ドーム型のケーシング10、スクロール圧縮機構15、オルダムリンク39、駆動モータ16、下部主軸受60、吸入管19、逆止ピストン61、ダンパ部62、および吐出管20から構成されている。以下、このスクロール圧縮機1の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
〔スクロール圧縮機1の構成部品の詳細〕
(1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とを有する。そして、このケーシング10には、主に、ガス冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構15と、スクロール圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16とが収容されている。このスクロール圧縮機構15と駆動モータ16とは、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置される駆動軸17によって連結されている。そして、この結果、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間には、間隙空間18が生じる。
(2)スクロール圧縮機構
スクロール圧縮機構15は、図1に示されるように、主に、ハウジング23と、ハウジング23の上方に密着して配置される固定スクロール24と、固定スクロール24に噛合する可動スクロール26とから構成されている。
以下、このスクロール圧縮機構15の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
a)固定スクロール
固定スクロール24は、図1〜4に示されるように、主に、平板状の鏡板24aと、鏡板24aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)の渦巻き部24bとから構成されている。
鏡板24aには、後述する圧縮室40に連通する吐出口41が鏡板24aの略中心に貫通して形成されている。吐出口41は、鏡板24aの中央部分において上下方向に延びるように形成されている。
さらに、鏡板24aの上面には、吐出口41に連通する拡大凹部42(図1参照)が形成されている。拡大凹部42は、鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる凹部により構成されている。そして、固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることによりスクロール圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、図示しないパッキンを介して密着させることによりシールされている。
また、固定スクロール24の上面には、図2に示されるスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aが形成され、吸入管19が取り付けられている。図1では、固定スクロール24の上面において、拡大凹部42および蓋体44よりも紙面奥側に吸入管19が取り付けられている。
b)可動スクロール
可動スクロール26は、図1に示されるように、主に、鏡板26aと、鏡板26aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)の渦巻き部26bと、鏡板26aの下面に形成された軸受部26cと、鏡板26aの両端部に形成される溝部26d(図1参照)とから構成されている。
可動スクロール26は、アウタードライブの可動スクロールである。すなわち、可動スクロール26は、駆動軸17の外側に嵌合する軸受部26cを有している。
可動スクロール26は、溝部26dにオルダムリンク39が嵌め込まれることによりハウジング23に支持される。また、軸受部26cには駆動軸17の上端が嵌入される。可動スクロール26は、このようにスクロール圧縮機構15に組み込まれることによって駆動軸17の回転により自転することなくハウジング23内を公転する。そして、可動スクロール26の渦巻き部26bは固定スクロール24の渦巻き部24bに噛合させられており、両渦巻き部24b,26bの接触部の間には圧縮室40が形成されている。そして、この圧縮室40では、可動スクロール26の公転に伴い、両渦巻き部24b,26b間の容積が中心に向かって収縮する。本実施形態に係るスクロール圧縮機1では、このようにしてガス冷媒を圧縮するようになっている。
圧縮室40は、可動スクロール26の公転する位置によって容積変化し、ガス冷媒が吐出され、冷媒流れが吐出口41へ流れる。
c)ハウジング
ハウジング23は、その外周面において周方向の全体に亘って胴部ケーシング部11に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング部11とハウジング23とは全周に亘って気密状に密着されている。このため、ケーシング10の内部は、ハウジング23下方の高圧空間28とハウジング23上方の低圧空間29とに区画されていることになる。また、このハウジング23には、上端面が固定スクロール24の下端面と密着するように、固定スクロール24がボルト38により締結固定されている。また、このハウジング23には、上面中央に凹設されたハウジング凹部31と、下面中央から下方に延設された軸受部32とが形成されている。そして、この軸受部32には、上下方向に貫通する軸受孔33が形成されており、この軸受孔33に駆動軸17が軸受34を介して回転自在に嵌入されている。
d)その他
また、このスクロール圧縮機構15には、固定スクロール24とハウジング23とに亘り、連絡通路46が形成されている。この連絡通路46は、固定スクロール24とハウジング23に切欠形成されたハウジング側通路48とが連通するように形成されている。そして、連絡通路46の上端は拡大凹部42に開口し、連絡通路46の下端、即ちハウジング側通路48の下端はハウジング23の下端面に開口している。つまり、このハウジング側通路48の下端開口により、連絡通路46の冷媒を間隙空間18に流出させる吐出口49が構成されていることになる。
(3)オルダムリンク
オルダムリンク39は、上述したように、可動スクロール26の自転運動を防止するための部材であって、ハウジング23に形成されるオルダム溝(図示せず)に嵌め込まれている。なお、このオルダム溝は、長円形状の溝であって、ハウジング23において互いに対向する位置に配設されている。
(4)駆動モータ
駆動モータ16は、本実施形態において直流モータであって、主に、ケーシング10の内壁面に固定された環状のステータ51と、ステータ51の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)をもって回転自在に収容されたロータ52とから構成されている。そして、この駆動モータ16は、ステータ51の上側に形成されているコイルエンド53の上端がハウジング23の軸受部32の下端とほぼ同じ高さ位置になるように配置されている。
ステータ51には、ティース部に銅線が巻回されており、上方および下方にコイルエンド53が形成されている。また、ステータ51の外周面には、ステータ51の上端面から下端面に亘り且つ周方向に所定間隔をおいて複数個所に切欠形成されているコアカット部が設けられている。そして、このコアカット部により、胴部ケーシング部11とステータ51との間に上下方向に延びるモータ冷却通路55が形成されている。
ロータ52は、上下方向に延びるように胴部ケーシング部11の軸心に配置された駆動軸17を介してスクロール圧縮機構15の可動スクロール26に駆動連結されている。また、連絡通路46の吐出口49を流出した冷媒をモータ冷却通路55に案内する案内板58が、間隙空間18に配設されている。
(5)下部主軸受
下部主軸受60は、駆動モータ16の下方の下部空間に配設されている。この下部主軸受60は、胴部ケーシング部11に固定されるとともに駆動軸17の下端側軸受を構成し、駆動軸17を支持している。
(6)吐出管
吐出管20は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10外に吐出させるためのものであって、ケーシング10の胴部ケーシング部11に気密状に嵌入されている。そして、この吐出管20は、胴体内面から中心に下方に向かって突き出した位置で開口されている。
(7)吸入管
吸入管19は、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構15に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間29を上下方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
(8)逆止ピストン
逆止ピストン61は、図2に示されるように、スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内部において、吸入管19における冷媒吸入部分15aに接続された側の開口である接続側開口19aに開閉自在に配置されている。スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aは、具体的には、固定スクロール24に形成されている。
逆止ピストン61は、スクロール圧縮機構15の通常運転のときには、接続側開口19aから離れ、一方、通常運転以外の逆流防止が必要な状態のときには、接続側開口19aを閉鎖する。通常運転以外は、逆止ピストン61は、圧縮コイルバネ63により、吸入管19の接続側開口19aへ向けて押し付けられている。
逆止ピストン61は、少なくとも吸入管19の接続側開口19aに当接する部分が合成樹脂で形成されている。逆止ピストン61は、静音性能が高く、高圧に耐え得る樹脂材料で製造するのが好ましい。
(9)ダンパ部
ダンパ部62は、逆止ピストン61の可動範囲のうち接続側開口19a付近において逆止ピストン61の移動速度を減速させる部分であり、逆止ピストン61と吸入管19との衝突による騒音の発生を抑制する。
図2に示されるダンパ部62は、スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bで構成されている。内壁15bで構成されたダンパ部62は、逆止ピストン61の側面に接触することにより、逆止ピストン61の移動速度を減速させる。
しかも、ダンパ部62を構成するスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bは、吸入管19の接続側開口19aに近づくにつれて冷媒吸入部分15aの開口面積が小さくなるようなテーパ形状をしている。このため、逆止ピストン61が吸入管19の接続側開口19aに近づくにつれて、テーパ形状の内壁15bに押し付けられる力が強くなるので、スムーズに逆止ピストン61の動きを減速することが可能である。
なお、冷媒吸入部分15aの内壁15bは、少なくとも吸入管19の接続側開口19aに近い部分がテーパ形状に形成されていればよい。
〔スクロール圧縮機1の運転動作〕
つぎに、スクロール圧縮機1の運転動作について図1を参照しながら簡単に説明する。まず、駆動モータ16が駆動されると、駆動軸17が回転し、可動スクロール26が自転することなく公転運転を行う。すると、低圧のガス冷媒が、吸入管19を通って圧縮室40の周縁側から圧縮室40に吸引され、圧縮室40の容積変化に伴って圧縮され、高圧のガス冷媒となる。そして、この高圧のガス冷媒は、圧縮室40の中央部から吐出口41を通ってマフラー空間45へ吐出され、その後、連絡通路46、ハウジング側通路48、吐出口49を通って間隙空間18へ流出し、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる。そして、このガス冷媒は、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる際に、一部が分流して案内板58と駆動モータ16との間を円周方向に流れる。なお、このとき、ガス冷媒に混入している潤滑油が分離される。一方、分流したガス冷媒の他部は、モータ冷却通路55を下側に向かって流れ、モータ下部空間にまで流れた後、反転してステータ51とロータ52との間のエアギャップ通路、または連絡通路46に対向する側(図1における左側)のモータ冷却通路55を上方に向かって流れる。その後、案内板58を通過したガス冷媒と、エアギャップ通路又はモータ冷却通路55を流れてきたガス冷媒とは、間隙空間18で合流して吐出管20から、ケーシング10外に吐出される。そして、ケーシング10外に吐出されたガス冷媒は、冷媒回路を循環した後、再度吸入管19を通ってスクロール圧縮機構15に吸入されて圧縮される。
<特徴>
(1)
実施形態のスクロール圧縮機1では、逆止ピストン61の可動範囲のうち接続側開口19a付近において逆止ピストン61の移動速度を減速させるダンパ部62を備えているので、低回転または低圧縮領域における逆止ピストン61と吸入管19との衝突による騒音(チャタリング)の発生を抑制できる。
(2)
実施形態のスクロール圧縮機1では、 ダンパ部62は、スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bで構成されている。このため、内壁15bで構成されたダンパ部62が逆止ピストン61の側面に接触することにより、逆止ピストン61の移動速度を減速させることが可能である。その結果、逆止ピストン61と吸入管19との衝突による騒音の発生を効果的に抑制できる。
しかも、ダンパ部62を既存のスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bで構成することにより、部品点数の増加を抑えることができる利点もある。
(3)
実施形態のスクロール圧縮機1では、ダンパ部62を構成するスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bは、吸入管19の接続側開口19aに近づくにつれて冷媒吸入部分15aの開口面積が小さくなるようなテーパ形状をしている。このため、逆止ピストン61が吸入管19の接続側開口19aに近づくにつれて、テーパ形状の内壁15bに押し付けられる力が強くなるので逆止ピストン61の動きをスムーズに減速することが可能である。
(4)
実施形態のスクロール圧縮機1では、逆止ピストン61が、少なくとも吸入管19の接続側開口19aに当接する部分が合成樹脂で形成されているので、ステンレス等の金属材料で製造する場合と比較して、異音発生の防止効果がさらに向上する。
<変形例>
(A)
上記実施形態では、逆止ピストン61の移動速度を減速させるダンパ部62の一例として、スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aのテーパ形状の内壁15bによってダンパ部を構成した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の形態のダンパ部を採用することも可能である。
本発明の変形例の一例として、図3に示されるダンパ部72は、逆止ピストン71における吸入管19の接続側開口19aに当接する面に設けられ、吸入管19の内部に挿入可能な内方突出部74と、内方突出部74に接触する吸入管19の内壁75とを有する。また、吸入管19とスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aとの間に、シール材76が設けられている。通常運転以外は、逆止ピストン71は、圧縮コイルバネ73により、吸入管19の接続側開口19aへ向けて押し付けられている。
内方突出部74は、吸入管19の開口縁に引っかからないように、先端が丸まった形状または面取りされた形状をしている。
この変形例のダンパ部72では、逆止ピストン71の内方突出部74と吸入管19の内壁75との接触によって、逆止ピストン71の移動速度を減速させることが可能であり、その結果、スムーズな減速が可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、内方突出部74が吸入管19内部に挿入されることにより、逆止ピストン71のシール性が高くなる。
(B)
また、本発明の他の変形例として、図4に示されるダンパ部82は、逆止ピストン81における吸入管19の接続側開口19aに当接する面に設けられ、吸入管19の外周面に嵌合可能なリング状の外方突出部83と、外方突出部83の内周面に接触する吸入管19の外壁84と、外方突出部83の外周面に接触するスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁85とを有する。
また、吸入管19とスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aとの間に、シール材86が設けられている。通常運転以外は、逆止ピストン81は、圧縮コイルバネ87により、吸入管19の接続側開口19aへ向けて押し付けられている。このとき、リング状の外方突出部83は、逆止ピストン81の開閉に影響がない程度に、吸入管19の外周面に対してすきま嵌めの状態で嵌合している。
リング状の外方突出部83の端縁83cは、冷媒吸入部分15aの内壁85に引っかからないように、面取りが施されている。
この変形例のダンパ部82では、逆止ピストン81のリング状の外方突出部83の内周面83aが吸入管19の外壁84に接触し、その外周面83bがスクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁85に接触する。このように、外方突出部83の内外両側の接触によって、逆止ピストン81を効果的に減速することが可能であり、異音発生の防止効果がさらに向上する。しかも、外方突出部83の内外両側の接触によって、逆止ピストン81は、さらに高いシール性を有する。
(C)
なお、図1〜図2に示される逆止ピストン61は、 吸入開始時には、吸入管19の接続側開口19aから少し離れてガス冷媒の吸入を確保しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、吸入開始時に逆止ピストン61を吸入管19の接続側開口19aに完全に接触しない距離まで十分退避させてもよい。
具体的には、図5に示されるように、スクロール圧縮機構15の冷媒吸入部分15aの内壁15bの高さh1を、逆止ピストン61の高さh2よりも高くし、かつ、スクロール圧縮機構15の吸入開始時において、逆止ピストン61が、吸入管19の接続側開口19aに接触しない範囲内R1まで退避するようにしてもよい。これにより、圧縮機運転時における逆止ピストン61と吸入管19との衝突による騒音(チャタリング)の発生を確実に防止できる。
本発明は、吸入管に逆止ピストンを有する圧縮機に広く適用することが可能である。したがって、上記実施形態のようなスクロール圧縮機以外の種々のタイプの圧縮機にも適用可能である。
本発明の実施形態に係わるスクロール圧縮機の全体構成図。 図1の逆止ピストンとダンパ部付近を示すスクロール圧縮機構の冷媒吸入部分の断面図。 本発明の変形例に係わる逆止ピストンとダンパ部付近を示すスクロール圧縮機構の冷媒吸入部分の断面図。 本発明の他の変形例に係わる逆止ピストンとダンパ部付近を示すスクロール圧縮機構の冷媒吸入部分の断面図。 本発明のさらに他の変形例に係わる逆止ピストンとダンパ部付近を示すスクロール圧縮機構の冷媒吸入部分の断面図。
符号の説明
1 スクロール圧縮機
24 固定スクロール
24a 鏡板
24b 渦巻き部
26 可動スクロール
26a 鏡板
26b 渦巻き部
40 圧縮室
41 吐出口
61、71、81 逆止ピストン
62、72、82 ダンパ部

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構(15)と、
    前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)に接続された吸入管(19)と、
    前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)の内部において、前記吸入管(19)における前記冷媒吸入部分(15a)に接続された側の開口である接続側開口(19a)に開閉自在に配置された逆止ピストン(61、71、81)であって、前記接続側開口(19a)を閉鎖する逆止ピストン(61、71、81)と、
    前記逆止ピストン(61、71、81)の可動範囲のうち前記接続側開口(19a)付近において前記逆止ピストン(61、71、81)の移動速度を減速させるダンパ部(62、72、82)と
    を備えている、
    圧縮機。
  2. 前記ダンパ部(62)は、前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)の内壁(15b)であり、
    前記内壁(15b)は、前記逆止ピストン(61)の側面に接触することにより、前記逆止ピストン(61)の移動速度を減速させる、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)の内壁(15b)は、前記吸入管(19)の接続側開口(19a)に近づくにつれて前記冷媒吸入部分(15a)の開口面積が小さくなるようなテーパ形状をしている、
    請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記ダンパ部(72)は、
    前記逆止ピストン(71)における前記吸入管(19)の前記接続側開口(19a)に当接する面に設けられ、前記吸入管(19)の内部に挿入可能な内方突出部(74)と、
    前記内方突出部に接触する前記吸入管(19)の内壁(75)と
    を有する、
    請求項1に記載の圧縮機。
  5. 前記ダンパ部(82)は、
    前記逆止ピストン(81)における前記吸入管(19)の前記接続側開口(19a)に当接する面に設けられ、前記吸入管(19)の外周面に嵌合可能なリング状の外方突出部(83)と、
    前記外方突出部(83)の内周面に接触する前記吸入管(19)の外壁(84)と、
    前記外方突出部(83)の外周面に接触する前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)の内壁(85)と、
    を有する、
    請求項1に記載の圧縮機。
  6. 前記逆止ピストン(61、71、81)は、少なくとも前記吸入管(19)の前記接続側開口(19a)に当接する部分が合成樹脂で形成されている、
    請求項1から5のいずれかに記載の圧縮機。
  7. 前記圧縮機構(15)の冷媒吸入部分(15a)の内壁(15b)の高さは、前記逆止ピストン(61、71、81)の高さよりも高く、
    前記圧縮機構(15)の吸入開始時において、前記逆止ピストン(61、71、81)は、前記吸入管(19)の接続側開口(19a)に接触しない範囲内まで退避している、
    請求項1から6のいずれかに記載の圧縮機。
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