JP2003106041A - ウィング扉開閉装置 - Google Patents

ウィング扉開閉装置

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JP2003106041A
JP2003106041A JP2001298773A JP2001298773A JP2003106041A JP 2003106041 A JP2003106041 A JP 2003106041A JP 2001298773 A JP2001298773 A JP 2001298773A JP 2001298773 A JP2001298773 A JP 2001298773A JP 2003106041 A JP2003106041 A JP 2003106041A
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wing door
slider
closing device
door opening
base frame
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JP2001298773A
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Yasushi Nagamune
泰史 永棟
Akio Oyaji
明男 大谷地
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Ashimori Industry Co Ltd
Original Assignee
Ashimori Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け作業が簡単でメンテナンス性に優れ
るウィング扉開閉装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 基枠14と、基枠14に設けられた駆動
機構13と、一端12aがウィング扉105に取り付け
られて他端12bが基枠14に回動自在に軸支されたク
ランクアーム12と、駆動機構13とクランクアーム1
2とを連結する連結手段20とを備え、駆動機構13
は、駆動モータと、連結手段20と連結されるスライダ
19と、前記駆動モータの回転を伝達してスライダ19
を移動させる伝達機構とを備えてなり、連結手段25
は、スライダ19の進退移動をクランクアーム12の回
動動作へと転換するものであり、基枠14は、荷台10
2上部に固定され、前記駆動モータの正逆回転によりク
ランクアーム12が回動して前記ウィング扉105を開
閉することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック等の荷台
に設けられたウィング扉を開閉する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】荷台に対して上下に回動可能に設けられ
たウィング扉を装着したトラック等は、側面を全面的に
開口できるため荷物の積み降ろしの荷役性に優れ、ま
た、積荷の安全性にも優れている。
【0003】図9に、従来から一般的に知られているウ
ィング扉が取り付けられたトラック101の外観斜視図
を示す。トラック101の荷台102には、門型枠10
3が前後に設置され、夫々の門型枠103の上部中央に
は、中央梁104が架け渡されている。ウィング扉10
5は、中央梁104の左右両側に夫々設けられ、断面L
形で荷台102の両側方を全面的に開口できるよう上下
に回動可能に設けられる。なお、図9では、ウィング扉
105の一方のみを図示している。
【0004】このウィング扉105を開閉する装置とし
ては、一般に油圧シリンダを使用したものが知られてい
る。この油圧式開閉装置は、荷台上部、すなわち門型枠
103の上部に設置された油圧シリンダ(図示せず)の
伸縮動作により、ウィング扉105を開閉するものであ
る。
【0005】上記従来のウィング扉開閉装置は、車両構
造上、油圧シリンダの設置スペースが限られるため、油
圧シリンダはほぼ水平な状態で設置されることになる。
そのため、ウィング扉105を開くときには、油圧シリ
ンダの水平方向への伸びによりウィング扉105を上方
に回動させることになり、ウィング扉105のヒンジ部
分に多大な負荷が生じてしまうことになる。これによ
り、ヒンジ部分が破損し易いという問題がある。また、
油圧ホースの劣化や破損が生じると、作動油が飛散し、
積載貨物が汚れてしまうという問題もある。
【0006】そこで、油圧シリンダを用いないモータ駆
動によるウィング扉開閉装置も検討されている。モータ
駆動によるウィング扉開閉装置としては、特開平5−5
8163号公報に記載されたものが知られている。この
ウィング扉開閉装置は、ウィング扉と荷台上部とを連結
するリンクと、ウォーム機構とを介して前記リンクを上
下に駆動する可逆モータとを備えており、可逆モータの
回転によりリンクを回転させ、ウィング扉を開閉するも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記モ
ータ駆動によるウィング扉開閉装置は、リンク、モー
タ、ウォーム機構それぞれを荷台へと固定する必要があ
るため、取り付け作業に相当の手間を要し、更にメンテ
ナンス性の観点でも問題を抱える。また、モータやウォ
ームギヤが固定される部分の補強も必要となる。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みることにより、
取り付け作業が簡単でメンテナンス性に優れるウィング
扉開閉装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載のウィング扉開閉装置は、荷台に対して上下
に回動可能に設けられたウィング扉を開閉する装置であ
って、基枠と、前記基枠に設けられた駆動機構と、一端
が前記ウィング扉に取り付けられて他端が前記基枠に回
動自在に軸支された1又は複数の部材からなるクランク
アームと、前記駆動機構と前記クランクアームとを連結
する連結手段とを備え、前記駆動機構は、駆動モータ
と、前記連結手段と連結されるスライダと、前記駆動モ
ータの回転を伝達して前記スライダを移動させる伝達機
構とを備えてなり、前記連結手段は、前記スライダの進
退移動を前記クランクアームの回動動作へと転換するも
のであり、前記基枠は、前記荷台上部に固定され、前記
駆動モータの正逆回転により前記クランクアームが回動
して前記ウィング扉を開閉することを特徴とする。
【0010】この構成によると、クランクアームの他端
が連結される駆動機構は、基枠に設けられてユニット化
されており、基枠毎一体的に荷台上部へと取り付けるこ
とができる。したがって、取り付け作業が簡単なウィン
グ扉開閉装置を得ることができる。そして、ユニット化
されることで、一体的に着脱できるため、メンテナンス
も容易となる。また、駆動モータや減速機構が、基枠で
一体に支持されるため、ウィング扉開閉時に駆動機構に
加わる負荷は、基枠にて分担され、強度的にも優れた構
造となり、別途補強部材を取り付けるといったことは不
要となる。ウィング扉開閉時の荷台へ集中的な負荷が生
じることも抑制される。さらに、スライダの進退移動に
よりクランクアームの回動動作を行うものであるため、
ウィング扉「閉」時のクランクアーム長手方向とスライ
ダ移動方向とを略同一方向とし、装置のコンパクト化を
図れる駆動機構を実現できる。そして、荷台上部へ取り
付ける際も、例えば、ウィング扉を荷台前後で支持する
門型枠の上部の長手方向とスライダ移動方向とを略一致
するように門型枠上部に基枠を取り付けることで、省ス
ペース且つ安定した装置の支持が可能になる。
【0011】請求項2に記載のウィング扉開閉装置は、
請求項1において、前記伝達機構は、前記スライダに螺
合される送りネジと、前記駆動モータの回転を前記送り
ネジへと伝達する減速手段とを備えていることを特徴と
する。
【0012】この構成によると、伝達機構が、送りネジ
と減速手段によって実現されており、送りネジの回転と
ともに送りネジに対してスライダが移動する。そして、
請求項1と同様に、取り付け作業が簡単でメンテナンス
性及び強度的にも優れ、装置のコンパクト化が図れるウ
ィング扉開閉装置を得ることができる。
【0013】請求項3に記載のウィング扉開閉装置は、
請求項1において、前記伝達機構は、前記スライダに連
結される送りネジと、前記送りネジに螺合される雌ネジ
部材と、前記駆動モータの回転を前記雌ネジ部材へと伝
達する減速手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】この構成によると、伝達機構が、送りネジ
と雌ネジ部材と減速手段によって実現されており、雌ネ
ジ部材が回転すると、雌ネジ部材に対して送りネジとと
もにスライダが移動する。そして、請求項1と同様に、
取り付け作業が簡単でメンテナンス性及び強度的にも優
れ、装置のコンパクト化が図れるウィング扉開閉装置を
得ることができる。
【0015】請求項4に記載のウィング扉開閉装置は、
前記伝達機構は、前記スライダが取り付けられる無端体
と、前記無端体を周回支持する少なくとも2つの周回支
持部と、前記周回支持部のいずれかに前記駆動モータの
回転を伝達する減速手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0016】この構成によると、伝達機構が、無端体と
周回支持部と減速手段とによって実現されており、無端
体の周回動作により、スライダが移動する。そして、請
求項1と同様に、取り付け作業が簡単でメンテナンス性
及び強度的にも優れ、装置のコンパクト化が図れるウィ
ング扉開閉装置を得ることができる。
【0017】請求項5に記載のウィング扉開閉装置は、
請求項2または3において、前記スライダは、前記スラ
イダ又は前記基枠の一方に設けられた嵌合部と、他方に
設けられた被嵌合部とが嵌合されることにより、前記送
りネジ軸方向と平行な方向の移動のみが許容されること
を特徴とする。
【0018】この構成によると、スライダが、送りネジ
軸方向と平行な方向にのみ移動することが許容されるた
め、送りネジには、軸方向の負荷しか生じず、曲げ方向
の負荷は、スライダ及び基枠に設けられる嵌合部と被嵌
合部で相殺されることになる。したがって、強度的にも
安定した構造であるため、補強のための部材肥大化(送
りネジを太くする等)を抑制でき、装置のコンパクト化
及び軽量化を図れる。
【0019】請求項6に記載のウィング扉開閉装置は、
請求項1〜5のいずれかにおいて、前記連結手段に引張
り応力が生じる方向に前記スライダを移動させると、前
記クランクアームが回動して前記ウィング扉を開くこと
を特徴とする。
【0020】この構成によると、ウィング扉を開く際
に、連結手段に座屈荷重が生じない。従来の技術におけ
る特開平5−58163号公報や、また特開2000−
291330号公報に記載のウィング扉開閉装置などで
は、リンクやアーム部材に長手方向の圧縮荷重を発生さ
せながら、ウィング扉を開くものである。そのため、こ
れらの部材に座屈荷重を生じざるを得ない構造であり、
座屈回避のための部材の肥大化は避けられない。しか
し、請求項6に記載の発明によると、ウィング扉を開く
際に座屈荷重を生じないため、補強のための部材肥大化
を抑制でき、装置のコンパクト化及び軽量化を図れる。
【0021】請求項7に記載のウィング扉開閉装置は、
前記基枠は、前記駆動機構が収納される本体ケーシング
であることを特徴とする。
【0022】この構成によると、基枠は、本体ケーシン
グとして形成され、その内部に駆動機構が収められてい
るため、ギヤ等の露出を防止し、且つ外部への油の流出
を防ぐことができる。したがって、確実に油の飛散や汚
れの発生を防止することができる。
【0023】請求項8に記載のウィング扉開閉装置は、
請求項1〜7のいずれかにおいて、前記駆動機構の少な
くとも1箇所に被回転手段が設けられていることを特徴
とする。
【0024】この構成によると、万一、ウィング扉開閉
装置の駆動モータ等が故障した場合も、被回転手段を手
動操作で回転することで、応急的にウィング扉の開閉が
可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る実
施例1〜5について、図面を参照しながら説明する。図
1、2は実施例1を、図3、4は実施例2を、図5、6
は実施例3を、図7は実施例4を、図8は実施例5をそ
れぞれ示したものである。以下、実施例毎に説明する。
【0026】(実施例1)図1は、本実施形態例に係る
ウィング扉開閉装置1を示す斜視図であり、図2は、ウ
ィング扉開閉装置1が、図9に示すようなトラック10
1等に取り付けられている状態を示す概略図である。ウ
ィング扉開閉装置1は、荷台上部、即ち前後の門型枠1
03の中央上部にそれぞれ2個ずつ中央梁104を挟ん
で取り付けられる。
【0027】図2において、ウィング扉開閉装置1は、
クランクアーム12と、内部に駆動機構13が収められ
る基枠14とを備えている。クランクアーム12の一端
12aには、摺動軸部15が設けられており、この摺動
軸部15が、ウィング扉105の天板部105bの内側
壁側で側壁部105a寄りに取り付けられた摺動支持部
材16の長孔16aに対して突出している。そして、ク
ランクアーム12の他端12bは、基枠14に回動自在
に軸支されている。このように、クランクアーム12が
取り付けられていることで、クランクアーム12の回動
動作とともに、摺動軸部15が長孔16内で摺動し、ウ
ィング扉105が開閉される。
【0028】図1は、ウィング扉開閉装置1を単独で示
した斜視図であるが、基枠14は、断面略コの字型で長
手方向を有するように形成されており、その内部に駆動
機構13が配設される(図1では、基枠14の内部の配
設構成を示すために、基枠14の両側壁部分を透視した
図として図示している)。基枠14は、その底面14c
において、門型枠103の上部にボルト14dにより固
定される。すなわち、駆動機構13を備えてユニット化
された基枠14ごと荷台上部に取り付けることができ、
ウィング扉開閉装置1の取り付け作業が容易に行える。
また、一体的にウィング扉開閉装置1を着脱できるた
め、メンテナンス性にも優れる。
【0029】駆動機構13は、図示しない駆動モータを
内部に備えた駆動源ユニット17と、駆動源ユニット1
7内の駆動モータと同じく図示されない減速手段を介し
て連結される送りネジ18と、送りネジ18に螺合して
進退移動を行うナット部材であるスライダ19とを備え
ている。すなわち、駆動源ユニット17内部の図示しな
い駆動モータが回転することで、送りネジ18が回転
し、これに螺合するスライダ19を進退移動させるもの
である。つまり、駆動源ユニット17内部の図示しない
減速手段と送りネジ18とが、前記駆動モータの回転を
伝達してスライダ19を移動させる伝達機構となってい
る。
【0030】そして、スライダ19は、クランクアーム
12と駆動機構13とを連結する連結手段であるラック
部材20に、端部20aで係合して連結されている。ラ
ック部材20は、基枠14内部に長手方向を同じくして
摺動自在に配設されており、したがって、スライダ19
の進退移動に伴って、ラック部材20も基枠14内を進
退移動することになる。
【0031】また、ラック部材20のラック歯20b、
20bは、クランクアーム12の他端12bに形成され
るピニオン歯12c、12cと噛合している。クランク
アーム12は、他端12bにて、基枠14の両側壁にピ
ン21によって軸支されている。したがって、スライダ
19の進退移動に伴い、連結手段であるラック部材20
を介してクランクアーム12が回動される。なお、クラ
ンクアーム12の一端12aに設けられた孔12dに
は、摺動軸部15が嵌めこまれる。
【0032】以上説明したように、駆動源ユニット17
内に備えた駆動モータの正逆回転により、送りネジ1
8、スライダ19、ラック部材20を介して、クランク
アーム12が回動し、ウィング扉105を開閉すること
ができることになる。
【0033】また、ウィング扉開閉装置1では、クラン
クアーム12と駆動機構13との連結手段であるラック
部材20に引張り応力が生じる方向(図中矢印A方向)
にスライダ19を移動させると、クランクアーム12が
回動してウィング扉105が開くものである。このた
め、ウィング扉105を開く際に座屈荷重を生じないこ
とになる。したがって、座屈防止のために連結手段が肥
大化してしまうこともなく、装置のコンパクト化及び軽
量化に寄与することになる。
【0034】なお、駆動源ユニット17内部に備えた減
速手段の一箇所には、この減速手段を直接に手動操作可
能にするための被回転手段22が設けられている。この
被回転手段22は、前記減速手段の一つの回転軸が、駆
動源ユニット17のケーシング外部まで突出するように
形成されているものである。この突出した被回転手段2
2に係合可能な先端部を備えたエクステンションバー
(図示せず)などを用いて、手動で被回転手段22を直
接回転させて駆動機構13を動作させ、クランクアーム
12を回動させるものである。このように、被回転手段
22を備えることで、万一、ウィング扉開閉装置の駆動
モータ等が故障した場合も、応急的にウィング扉の開閉
が可能となる。
【0035】以下、順に、実施例2〜5を説明する。各
実施例2〜5の説明において、実施例1と重複する同様
の構成要素については、同一符号を付して説明する。ま
た、説明が重複する部分については、適宜割愛する。
【0036】(実施例2)次に、実施例2に係るウィン
グ扉開閉装置2を説明する。図3は、ウィング扉開閉装
置2の斜視図であり、図4は基枠14の内部構造を示す
図である。ウィング扉開閉装置2は、図9に示すような
トラック101等の荷台上部に基枠14で取り付けら
れ、図2で説明したウィング扉開閉装置1の場合と同様
に、基枠14に対して回動自在に軸支されたクランクア
ーム12が、回動してウィング扉105を開閉するもの
である。
【0037】図3において、クランクアーム12の他端
12b側(2点差線で透視図として図示)と、基枠14
が図示されている。基枠14は、略直方体状の本体ケー
シング14として形成されており、図3に示すように2
つの分割要素(右本体ケーシング14a、左本体ケーシ
ング14b)からなる。この本体ケーシング14内部に
は、駆動機構13が配設される。
【0038】本体ケーシング14は、ボルト孔14eか
ら挿入される図示しないボルトによりトラック101の
荷台上部に固定される。すなわち、実施例1の場合と同
様に、駆動機構13を備えてユニット化された本体ケー
シング14ごと取り付けることができ、ウィング扉開閉
装置2の取り付け作業が容易に行える。また、一体的に
ウィング扉開閉装置2を着脱できるため、メンテナンス
性にも優れる。そして、本体ケーシング14の内部に駆
動機構13が収められているため、ギヤ等の露出を防止
し、且つ外部への油の流出を防ぐことができる。したが
って、確実に油の飛散や汚れの発生を防止することがで
きる。
【0039】図3にて、本体ケーシング14の両側壁部
分には、ケーシング14長手方向に延びて開口するよう
に長孔23が形成されている。この長孔23には、本体
ケーシング14内部からピン24が突出するよう嵌合し
ている。このピン24は、後述する駆動機構13と連結
されており、その先端には、クランクアーム12と駆動
機構13の連結手段であるリンク25がピン24に対し
て回動可能に設けられている。そして、リンク25は、
ピン24に軸支される端部25aとは反対側の端部25
bに穴25cを有しており、この穴25cにて、クラン
クアーム12の他端12b側の先端部と図示しないピン
により回動可能に連結されている。
【0040】すなわち、本体ケーシング14の両側方に
は、リンク25が、ピン24により一端25aでそれぞ
れ軸支されており、さらにその外側には、クランクアー
ム12が、リンク25の他端25bと、他端12bにて
軸支されている。
【0041】また、クランクアーム12の他端12b
は、クランクアーム12の内側から、さらに、ピン26
により本体ケーシング14に軸支されている。これによ
り、クランクアーム12において、ピン26の位置が支
点となり、穴25cの位置が作用点となって、ピン24
が長孔23内で移動することで、リンク25の揺動を介
してクランクアーム12が回動することになる。なお、
ピン24が長孔23に対して移動する構成については、
後述する。
【0042】次に、本体ケーシング14の内部構造を説
明する。図4は、右本体ケーシング14aを取り外した
状態で、本体ケーシング14内の駆動機構13等の配設
構造を図示したものである。なお、本図においては、ク
ランクアーム12とリンク25とは、2点差線で示して
おり、クランクアーム12の回動前後における両方の状
態を示している。
【0043】図4に示すように、駆動機構13は、駆動
モータ27と、リンク25にピン24を介して連結され
るスライダ19と、駆動モータ27の回転を伝達してス
ライダ19を移動させる伝達機構(後述する)とを備え
ている。
【0044】なお、先述したように、ピン24は、スラ
イダ19の両側方(移動方向と垂直方向)に設けられ、
長孔23から突出してリンク25の端部25aと連結さ
れている(図3参照)。また、スライダ19の両側方に
は、ピン24とともに、ピン28も長孔23から突出す
るように設けられており、これら2つのピン24、28
が、同じ長孔23に嵌合するように突出していること
で、スライダ19が安定して一軸方向に移動できる。ま
た、これらのピン24、28及び長孔23の嵌合形態に
より、後述する送りネジ18の軸方向と平行な方向の移
動のみが許容されることになり、送りネジ18には、軸
方向の負荷しか生じず、曲げ方向の負荷は、ピン24、
28及び長孔23で相殺されることになる。したがっ
て、強度的にも安定した構造であるため、補強のための
部材肥大化(送りネジ18を太くする等)を抑制でき、
装置のコンパクト化及び軽量化を図れる。
【0045】ここで、駆動モータ27の回転を伝達して
スライダ19を移動させる伝達機構の構成について詳説
する。この伝達機構は、スライダに螺合される送りネジ
18と、駆動モータ27の回転を送りネジ18へと伝達
する減速手段29とから構成される。
【0046】減速手段29は、複数のギヤ等(30、3
1、33、34、36、37等)からなり、まず駆動モ
ータ27から、その回転軸先端に取り付けられるモータ
ーピニオン30に回転が伝達される構成となっている。
そして、モーターピニオン30に噛合するギヤ31へ回
転が伝達され、さらに、ギヤ31の回転軸32のギヤ3
1が取り付けられる側とは反対側の外周部分に形成され
るスプライン部33を介して、ギヤ34へと伝達され
る。ギヤ34の回転軸35には、スプライン部36が形
成されており、このスプライン部36と噛合する歯車3
7へと回転が伝達される。そして、歯車37の回転軸3
8が回転することで、これと同軸になる送りネジ18が
回転する。
【0047】送りネジ18には、先述のように、スライ
ダ19がナット部材として螺合されており、送りネジ1
8の回転とともに、スライダ19が進退移動を行うこと
になる。したがって、駆動モータ27が回転すること
で、複数のギヤからなる減速手段29を経て送りネジ1
8へと回転が伝達され、スライダ19が進退移動を行
い、さらに、リンク25による連結を経て、クランクア
ーム12が回動することになり、ウィング扉105が開
閉される。
【0048】なお、ウィング扉開閉装置2の場合も、実
施例1の場合と同様に、連結手段であるリンク25に引
張り応力が生じる方向にスライダ19を移動させると、
クランクアーム12が回動してウィング扉105が開く
ものである。このため、ウィング扉105を開く際に座
屈荷重を生じないことになる。したがって、座屈防止の
ために連結手段が肥大化してしまうこともなく、装置の
コンパクト化及び軽量化に寄与することになる。
【0049】(実施例3)図5及び図6を参照しなが
ら、実施例3に係るウィング扉開閉装置3を説明する。
図5は、ウィング扉開閉装置3の斜視図であり、図6
は、一部断面を含む要部拡大図である。ウィング扉開閉
装置3は、実施例1、2の場合と同様に、図9に示すよ
うなトラック101等の荷台上部に基枠14で取り付け
られ、基枠14に対して回動自在に軸支されたクランク
アーム12が、回動してウィング扉105を開閉するも
のである。
【0050】図5において、クランクアーム12の他端
12b側と基枠14とが、一部2点差線で透視図とし
て、内部に配設される駆動機構13等とともに図示され
ている。基枠14は、実施例1と同様に、断面略コの字
型で長手方向を有するように形成されており、その内部
に、駆動機構13が配設されている。
【0051】本体ケーシング14は、ボルト穴14eか
ら挿入される図示しないボルトによりトラック101の
荷台上部に固定される。すなわち、実施例1、2の場合
と同様に、駆動機構13を備えてユニット化された基枠
14ごと取り付けることができ、ウィング扉開閉装置3
の取り付け作業が容易に行える。また、一体的にウィン
グ扉開閉装置3を着脱できるため、メンテナンス性にも
優れる。
【0052】図5にて、基枠14の両側壁部分には、基
枠14長手方向に延びて開口するように長孔23が形成
されている。この長孔23には、基枠14内部からピン
24が突出するよう嵌合している。このピン24は、後
述する駆動機構13と連結されており、その先端には、
クランクアーム12と駆動機構13の連結手段であるリ
ンク25がピン24に対して回動可能に設けられてい
る。そして、リンク25は、ピン24に軸支される端部
25aとは反対側の端部25bにてクランクアーム12
の他端12b側の先端部とピン38により回動可能に連
結されている。
【0053】すなわち、基枠14の両側方には、リンク
25が、ピン24により一端25aでそれぞれ軸支され
ており、さらにその外側には、クランクアーム12の他
端12bが、リンク25の他端25bと、ピン38で軸
支されている。
【0054】また、クランクアーム12の他端12b
は、クランクアーム12の内側から、さらに、ピン26
により基枠14に軸支されている。これにより、クラン
クアーム12において、ピン26の位置が支点となり、
ピン38の位置が作用点となって、ピン24が長孔23
内で移動することで、リンク25の揺動を介してクラン
クアーム12が回動することになる。なお、ピン24が
長孔23に対して移動する構成については、後述する。
【0055】つぎに、基枠14の内部構造を説明する。
図5に示されるように、駆動機構13は、駆動モータ2
7と、リンク25にピン24を介して連結されるスライ
ダ19と、駆動モータ27の回転を伝達してスライダ1
9を移動させる伝達機構とを備えている。
【0056】なお、ピン24は、スライダ19の両側方
(移動方向と垂直方向)に設けられており、基枠14の
長手方向に延びる長孔23とそれぞれ嵌合している。こ
の嵌合形態により、後述する送りネジ18の軸方向と平
行な方向の移動のみが許容されることになり、送りネジ
18には、軸方向の負荷しか生じず、曲げ方向の負荷
は、ピン24及び長孔23で相殺されることになる。し
たがって、強度的にも安定した構造であるため、補強の
ための部材肥大化(送りネジ18を太くする等)を抑制
でき、装置のコンパクト化及び軽量化を図れる。
【0057】ここで、駆動モータ27の回転を伝達して
スライダ19を移動させる伝達機構の構成について詳説
する。この伝達機構は、スライダ19に取り付けられる
送りネジ18と、送りネジ18に螺合される雌ネジ部材
44と、駆動モータ27の回転を雌ネジ部材44へと伝
達する減速手段29とから構成される。
【0058】減速手段29は、複数のギヤ等(30、3
9、40、41、43等)からなり、まず、駆動モータ
27から、その回転軸先端に取り付けられるモーターピ
ニオン30に回転が伝達される構成となっている。そし
て、モーターピニオン30からギヤ39、40の噛合を
介して、ギヤ41へと回転が伝達される。ギヤ41へ伝
達された回転は、その回転軸42におけるギヤ41と反
対側に備えられるウォーム43とウォームホイール44
との噛合を介して、回転軸方向を90°転換して伝達さ
れる。以上が、減速手段29の構成であり、ウォーム4
3及びウォームホイール44は、ケーシング45内に支
持されており、ギヤ39、40、41及び駆動モータ2
7は、ケーシング45の外側で支持される構造となって
いる。なお、図5においては、ケーシング45は、内部
構造がよく理解されるように、切り欠き断面で図示され
ている。
【0059】減速手段29において、ウォーム43から
回転が伝達されるウォームホイール44は、その軸方向
に穿設されるネジ穴部を備え、送りネジ18が螺合され
る雌ネジ部材44としても構成されている。
【0060】図6は、基枠14の内部構造を示した要部
拡大図であって、雌ネジ部材44とスライダ19の近傍
の様子を図示したものである。なお、ケーシング45
は、半割構造となっており、その半割部分の一方を取り
外した状態で図示している。そして、図6においては、
雌ネジ部材44に送りネジ18が螺合されている様子
が、送りネジ18の軸線を境界として示した断面図で示
されている。雌ネジ部材44は、ケーシング45内に軸
受46、46で軸方向両端を回転可能に支持されてお
り、この雌ネジ部材44に対しては、ウォームホイール
44としてウォーム43から回転が伝達される。そし
て、雌ネジ部材44が、軸受46、46に支持されて回
転するとともに、これに螺合する送りネジ18が進退移
動を行うことになる。送りネジ18が、進退移動をする
に伴って、送りネジ18の先端に取り付けられたスライ
ダ19も進退移動することになる。
【0061】なお、図5及び図6に示すように、送りネ
ジ18におけるスライダ19が取り付けられる側と反対
側の端部からは、ケーシング45の端部壁47に向かっ
てスプリング48が外挿されている。送りネジ18のス
プリング48が外挿される端部には、さらにスプリング
ストッパー49が取り付けられ、端部壁47とスプリン
グストッパー49の間でスプリング48が保持され、送
りネジ18に引張り方向の軸力を加えることで、送りネ
ジ18の進退移動を安定支持している。
【0062】また、送りネジ18の一端に取り付けられ
るスライダ19は、その長手方向と垂直に穿設される穴
に送りネジ18の先端が挿入され、ボルト50、50で
位置決めされることで取り付けられる。
【0063】以上説明した構成を備えることにより、駆
動モータ27が回転すると、複数のギヤからなる減速手
段29を経て、雌ネジ部材44へと回転が伝達され、雌
ネジ部材44の回転とともに送りネジ18が進退移動
し、それに伴い、スライダ19も進退移動を行い、さら
に、リンク25による連結を経て、クランクアーム12
が回動することになり、ウィング扉105が開閉され
る。
【0064】なお、ウィング扉開閉装置3の場合も、実
施例1及び2の場合と同様に、連結手段であるリンク2
5に引張り応力が生じる方向にスライダ19を移動させ
ると、クランクアーム12が回動してウィング扉105
が開くものである。このため、ウィング扉105を開く
際に座屈荷重を生じないことになる。したがって、座屈
防止のために連結手段が肥大化してしまうこともなく、
装置のコンパクト化及び軽量化に寄与することになる。
【0065】(実施例4)図7を参照しながら、実施例
4に係るウィング扉開閉装置4を説明する。図7は、ウ
ィング扉開閉装置4の長手方向を示した断面図である。
ウィング扉開閉装置4は、実施例3とほぼ同様の構成を
備える。しかし、スライダ19の構造と、減速手段29
におけるギヤ等の配設構成とが異なる。以下、実施例3
と異なる点のみ説明する。
【0066】まず、スライダ19について説明する。図
7に断面図が示されるように、スライダ19は、板状体
の両側を折り曲げたコの字型の部材として形成されてい
る。すなわち、スライダ19は、両側の側壁部51、5
1と、側壁部51、51の間の端壁部52とを備えるも
のである。
【0067】端壁部52には、送りネジ取付部材53
が、ネジ54、54によって取り付けられている。そし
て、送りネジ18の先端部が、この送りネジ取付部材5
3に穿設されるネジ穴に螺合され、さらにボルト50に
よって固定されることで、送りネジ18の先端部にスラ
イダ19が取り付けられる。
【0068】スライダ19の両側壁部51、51には、
リンク25がピン24で回転自在に軸支されており、ピ
ン24、長孔23、リンク25の構成については、実施
例3の場合と同様である。
【0069】つぎに、減速手段29におけるギヤ等の配
設構成について説明する。実施例3の場合と同様に、減
速手段29は、駆動モータ27の回転を雌ネジ部材44
へと伝達する。しかし、ウィング扉開閉装置4では、駆
動モータ27は、基枠14の底部に設置されており、駆
動モータ27の回転は、モーターピニオン30と噛合す
るギヤ55へと伝達される。そして、ギヤ55と同軸に
設けられるギヤ56から、ウォーム43と同軸に設けら
れるギヤ57へと回転が伝達される。ギヤ55、56、
57は、ケーシング45の外部に配設されているが、ギ
ヤ57と同軸に設けられるウォーム43は、ケーシング
45内に設けられる。したがって、ケーシング45内に
適量の潤滑油を蓄積し、ウォーム43とウォームホイー
ル44(雌ネジ部材44)との間の潤滑を行うことがで
きる。
【0070】以上実施例3と異なる点のみ説明したウィ
ング扉開閉装置4においても、実施例3の場合と同様の
効果を奏し得る。
【0071】(実施例5)図8を参照しながら、実施例
5に係るウィング扉開閉装置5を説明する。図8は、ウ
ィング扉開閉装置5の長手方向に対する側方からみた状
態を示す模式図であり、図8(a)がクランクアーム1
2を下げた状態(ウィング扉105が「閉」の状態)、
図8(b)がクランクアーム12を上げた状態(ウィン
グ扉105「開」の状態)を示したものである。
【0072】ウィング扉開閉装置5が、図9に示すよう
なトラック101等の荷台上部に基枠14で取り付けら
れ、基枠14に対して回動自在に軸支されたクランクア
ーム12が、回動してウィング扉105を開閉するもの
であることは、これまでの実施例と同様である。
【0073】図8において、基枠14の内部には、駆動
機構13が備えられており、基枠14の両側壁部分に
は、基枠14長手方向に延びて開口するように長孔23
が形成されている。この長孔23には、基枠14内部か
らピン24が突出するように嵌合している。このピン2
4は、駆動機構13と連結されており、その先端には、
クランクアーム12と駆動機構13の連結手段であるリ
ンク25がピン24に対して回動可能に設けられてい
る。そして、リンク25は、ピン24に軸支される端部
25aとは反対側の端部25bにてクランクアーム12
の他端12bの先端部とピン38により回動可能に連結
されている。
【0074】また、クランクアーム12の他端12b
は、ピン26により基枠14に軸支されている。これに
より、クランクアーム12において、ピン26の位置が
支点となり、ピン38の位置が作用点となって、ピン2
4が長孔23内で移動することで、リンク25の揺動を
介してクランクアーム12が回動することになる。
【0075】なお、ピン24は、スライダ19の両側方
(移動方向と垂直方向)に設けられ、長孔23から突出
してリンク25の端部25aと連結されているが、スラ
イダ19の両側方には、ピン24とともに、ピン28も
長孔23から突出するように設けられており、これら2
つのピン24、28が、同じ長孔23に嵌合するように
突出していることで、スライダ19が安定して一軸方向
に移動できるようになっている。
【0076】つぎに、基枠14の内部構造を説明する。
駆動機構13は、駆動モータ27と、リンク25にピン
24を介して連結されるスライダ19と、駆動モータ2
7の回転を伝達してスライダ19を移動させる伝達機構
とを備えている。
【0077】この伝達機構は、スライダ19が取り付け
られる無端体であるベルト58と、ベルト58が巻き回
され、これを周回支持する周回支持部であるプーリ5
9、60と、プーリ60に駆動モータ27の回転を伝達
する減速手段29とを備えている。
【0078】すなわち、減速手段29からプーリ60に
回転が伝達されるとともに、プーリ59、60に巻き回
されるベルト58が周回し、これに取り付けられたスラ
イダ19が、長孔23とピン24との係合に支持されな
がら、進退移動を行うことになる。
【0079】減速手段29は、複数のギヤ(30、6
1、62、63)からなり、まず、駆動モータ27か
ら、その回転軸先端に取り付けられるモーターピニオン
30に回転が伝達される構成となっている。そして、モ
ーターピニオン30と噛合するギヤ61へと回転が伝達
され、ギヤ61と同軸に設けられるギヤ62から、さら
にこれに噛合するギヤ63へと回転が伝達される。ギヤ
63は、プーリ60と同軸に設けられており、プーリ6
0が回転駆動される。
【0080】したがって、駆動モータ27が回転するこ
とで、複数のギヤからなるギヤ29を経て、プーリ60
が回転され、プーリ60と59に巻き回されるベルト5
8が周回し、スライダ19が進退移動を行い、さらに、
リンク25を経て、クランクアーム12が回動すること
になり、ウィング扉105が開閉される。
【0081】なお、ウィング扉開閉装置5の場合も、他
の実施例の場合と同様に、連結手段であるリンク25に
引張り応力が生じる方向にスライダ19を移動させる
と、クランクアーム12が回動してウィング扉105が
開くものである。このため、ウィング扉105を開く際
に座屈荷重を生じないことになる。したがって、座屈防
止のために連結手段が肥大化してしまうこともなく、装
置のコンパクト化及び軽量化に寄与することになる。
【0082】以上総括すると、実施例1〜5に係るウィ
ング扉開閉装置1〜5のいずれにおいても、少なくとも
以下の効果を奏する。
【0083】(1) クランクアームの他端が連結され
る駆動機構は、基枠に設けられてユニット化されてお
り、基枠毎一体的に荷台上部へと取り付けることができ
る。したがって、取り付け作業が簡単なウィング扉開閉
装置を得ることができる。そして、ユニット化されるこ
とで、一体的に着脱できるため、メンテナンスも容易と
なる。
【0084】(2)また、駆動モータや減速機構が、基
枠で一体に支持されるため、ウィング扉開閉時に駆動機
構に加わる負荷は、基枠にて分担され、強度的にも優れ
た構造となり、別途補強部材を取り付けるといったこと
は不要となる。ウィング扉開閉時の荷台へ集中的な負荷
が生じることも抑制される。
【0085】(3)さらに、スライダの進退移動により
クランクアームの回動動作を行うものであるため、ウィ
ング扉「閉」時のクランクアーム長手方向とスライダ移
動方向とを略同一方向とし、装置のコンパクト化を図れ
る駆動機構を実現できる。そして、荷台上部へ取り付け
る際も、門型枠上部の長手方向とスライダ移動方向とを
略一致するように基枠を取り付けることで、省スペース
且つ安定した装置の支持が可能になる。
【0086】なお、実施の形態は上述の実施例1〜5に
例示したものに限定されるものではなく、例えば、次の
ように変更してもよい。 (1)クランクアームについては、必ずしも実施例1〜
5に示すように、一端がウィング扉に摺動自在に取り付
けられ、他端が基枠に回動自在に軸支された一本のリン
クで形成されるものでなくてもよい。すなわち、一端が
ウィング扉に取り付けられ、他端が基枠に軸支されてウ
ィング扉を開閉可能にするものであれば、他の形態であ
ってもよい。例えば、途中に回動可能部分を備えたダブ
ルリンクになるものや、円筒部に軸部が挿入されて伸縮
自在に構成されるものなどであってもよい。
【0087】(2)実施例2〜5に例示したウィング扉
開閉装置はいずれも、基枠に設けられる長孔(被嵌合
部)と、スライダに設けられるピン(嵌合部)とが嵌合
するものである。しかし、嵌合部と被嵌合部との関係が
逆となって、基枠に嵌合部が設けられ、スライダに被嵌
合部が設けられるものであってもよい。例えば、基枠に
長手方向に延びたレール部が設けられ、これに摺動自在
に嵌合する溝部がスライダに設けられているもの等であ
ってもよい。
【0088】(3)本実施形態例においては、駆動モー
タの回転軸は、水平方向に配向する軸を備える場合を例
示しているが、必ずしもこのとおりでなくてもよく、上
下方向に配向した軸を備え、減速手段により回転軸方向
が転換されるものなどであってもよい。
【0089】(4)実施例5に例示するウィング扉開閉
装置において、駆動モータの回転を伝達してスライダを
進退移動させる伝達機構は、2つの周回支持部(プー
リ)と、それらに巻き回される無端体(ベルト)とを備
えている。しかし、このとおりでなくてもよく、周回支
持部を3つ以上備えるものであってもよい。また、無端
体としては、ベルトに限らずチェーンなどを用いるもの
であってもよい。
【0090】
【発明の効果】請求項1の発明によると、クランクアー
ムの他端が連結される駆動機構は、基枠に設けられてユ
ニット化されており、基枠毎一体的に荷台上部へと取り
付けることができる。したがって、取り付け作業が簡単
なウィング扉開閉装置を得ることができる。そして、ユ
ニット化されることで、一体的に着脱できるため、メン
テナンスも容易となる。また、駆動モータや減速機構
が、基枠で一体に支持されるため、ウィング扉開閉時に
駆動機構に加わる負荷は、基枠にて分担され、強度的に
も優れた構造となり、別途補強部材を取り付けるといっ
たことは不要となる。ウィング扉開閉時の荷台へ集中的
な負荷が生じることも抑制される。さらに、スライダの
進退移動によりクランクアームの回動動作を行うもので
あるため、ウィング扉「閉」時のクランクアーム長手方
向とスライダ移動方向とを略同一方向とし、装置のコン
パクト化を図れる駆動機構を実現できる。そして、荷台
上部へ取り付ける際も、例えば、ウィング扉を荷台前後
で支持する門型枠の上部の長手方向とスライダ移動方向
とを略一致するように門型枠上部に基枠を取り付けるこ
とで、省スペース且つ安定した装置の支持が可能にな
る。
【0091】請求項2の発明によると、伝達機構が、送
りネジと減速手段によって実現されており、送りネジの
回転とともに送りネジに対してスライダが移動する。そ
して、請求項1と同様に、取り付け作業が簡単でメンテ
ナンス性及び強度的にも優れ、装置のコンパクト化が図
れるウィング扉開閉装置を得ることができる。
【0092】請求項3の発明によると、伝達機構が、送
りネジと雌ネジ部材と減速手段によって実現されてお
り、雌ネジ部材が回転すると、雌ネジ部材に対して送り
ネジとともにスライダが移動する。そして、請求項1と
同様に、取り付け作業が簡単でメンテナンス性及び強度
的にも優れ、装置のコンパクト化が図れるウィング扉開
閉装置を得ることができる。
【0093】請求項4の発明によると、伝達機構が、無
端体と周回支持部と減速手段とによって実現されてお
り、無端体の周回動作により、スライダが移動する。そ
して、請求項1と同様に、取り付け作業が簡単でメンテ
ナンス性及び強度的にも優れ、装置のコンパクト化が図
れるウィング扉開閉装置を得ることができる。
【0094】請求項5の発明によると、スライダが、送
りネジ軸方向と平行な方向にのみ移動することが許容さ
れるため、送りネジには、軸方向の負荷しか生じず、曲
げ方向の負荷は、スライダ及び基枠に設けられる嵌合部
と被嵌合部で相殺されることになる。したがって、強度
的にも安定した構造であるため、補強のための部材肥大
化(送りネジを太くする等)を抑制でき、装置のコンパ
クト化及び軽量化を図れる。
【0095】請求項6の発明によると、ウィング扉を開
く際に座屈荷重を生じないため、補強のための部材肥大
化を抑制でき、装置のコンパクト化及び軽量化を図れ
る。
【0096】請求項7の発明によると、基枠は、本体ケ
ーシングとして形成され、その内部に駆動機構が収めら
れているため、ギヤ等の露出を防止し、且つ外部への油
の流出を防ぐことができる。したがって、確実に油の飛
散や汚れの発生を防止することができる。
【0097】請求項8の発明によると、万一、ウィング
扉開閉装置の駆動モータ等が故障した場合でも、被回転
手段を手動操作で回転することで、応急的にウィング扉
の開閉が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るウィング扉開閉装置を示す斜視
図である。
【図2】実施例1に係るウィング扉開閉装置が、トラッ
ク等に取り付けられている状態を示す概略図である。
【図3】実施例2に係るウィング扉開閉装置を示す斜視
図である。
【図4】実施例2に係るウィング扉開閉装置の本体ケー
シング内部構造を示す図である。
【図5】実施例3に係るウィング扉開閉装置を示す斜視
図である。
【図6】実施例3に係るウィング扉開閉装置の一部断面
を含む要部拡大図である。
【図7】実施例4に係るウィング扉開閉装置の概略図で
ある。
【図8】実施例5に係るウィング扉開閉装置の概略図で
ある。
【図9】ウィング扉が取り付けられたトラックの外観斜
視図である。
【符号の説明】
1〜5 ウィング扉開閉装置 12 クランクアーム 12a 一端 12b 他端 12c ピニオン歯 13 駆動機構 14 基枠、本体ケーシング 18 送りネジ 19 スライダ 20 ラック部材 23 長孔 24 ピン 25 リンク 27 駆動モータ 29 減速手段 44 雌ネジ部材、ウォームホイール 58 ベルト 59、60 プーリ 102 荷台 103 門型枠 105 ウィング扉

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷台に対して上下に回動可能に設けられ
    たウィング扉を開閉する装置であって、 基枠と、前記基枠に設けられた駆動機構と、一端が前記
    ウィング扉に取り付けられて他端が前記基枠に回動自在
    に軸支された1又は複数の部材からなるクランクアーム
    と、前記駆動機構と前記クランクアームとを連結する連
    結手段とを備え、 前記駆動機構は、駆動モータと、前記連結手段と連結さ
    れるスライダと、前記駆動モータの回転を伝達して前記
    スライダを移動させる伝達機構とを備えてなり、 前記連結手段は、前記スライダの進退移動を前記クラン
    クアームの回動動作へと転換するものであり、 前記基枠は、前記荷台上部に固定され、前記駆動モータ
    の正逆回転により前記クランクアームが回動して前記ウ
    ィング扉を開閉することを特徴とするウィング扉開閉装
    置。
  2. 【請求項2】 前記伝達機構は、前記スライダに螺合さ
    れる送りネジと、前記駆動モータの回転を前記送りネジ
    へと伝達する減速手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1に記載のウィング扉開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達機構は、前記スライダに連結さ
    れる送りネジと、前記送りネジに螺合される雌ネジ部材
    と、前記駆動モータの回転を前記雌ネジ部材へと伝達す
    る減速手段とを備えていることを特徴とする請求項1に
    記載のウィング扉開閉装置。
  4. 【請求項4】 前記伝達機構は、前記スライダが取り付
    けられる無端体と、前記無端体を周回支持する少なくと
    も2つの周回支持部と、前記周回支持部のいずれかに前
    記駆動モータの回転を伝達する減速手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のウィング扉開閉装
    置。
  5. 【請求項5】 前記スライダは、前記スライダ又は前記
    基枠の一方に設けられた嵌合部と、他方に設けられた被
    嵌合部とが嵌合されることにより、前記送りネジ軸方向
    と平行な方向の移動のみが許容されることを特徴とする
    請求項2または3に記載のウィング扉開閉装置。
  6. 【請求項6】 前記連結手段に引張り応力が生じる方向
    に前記スライダを移動させると、前記クランクアームが
    回動して前記ウィング扉を開くことを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載のウィング扉開閉装置。
  7. 【請求項7】 前記基枠は、前記駆動機構が収納される
    本体ケーシングであることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載のウィング扉開閉装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動機構の少なくとも1箇所に被回
    転手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載のウィング扉開閉装置。
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