JP2004268824A - 車両の天蓋開閉機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダンプカーや貨物トラック等の車両の積載部に設けられる天蓋となる天部ハッチ扉の開閉スペースを著しく低減することにより、積載部の上方や側方に障害物が存在しても、天部ハッチ扉をその障害物に当てずに安全に開閉できるようにする。
【解決手段】積載部1の前部側と後部側に、天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられたラック4と咬合するピニオン歯車8を正逆回転させて各天部ハッチ扉3R、3Lを開閉方向に往復移動させる扉駆動装置と、各天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンク9とが設けられ、ピニオン歯車8との間にラック4を挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラ14が、ピニオン歯車8の駆動軸16に対して回動自在に枢支されたブラケットに設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】積載部1の前部側と後部側に、天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられたラック4と咬合するピニオン歯車8を正逆回転させて各天部ハッチ扉3R、3Lを開閉方向に往復移動させる扉駆動装置と、各天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンク9とが設けられ、ピニオン歯車8との間にラック4を挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラ14が、ピニオン歯車8の駆動軸16に対して回動自在に枢支されたブラケットに設けられている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプカーや貨物トラック等の車両の積載部に設けられた天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を開閉する車両の天蓋開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダンプトラック、ダンプトレーラー等のダンプカーは、荷台に取り付けられた積載部に土砂や砂利、産業廃棄物等の積載物を積載して目的地まで運搬した後、その積載部を荷台に設けた油圧シリンダで後方に傾斜させて、後部ハッチ扉から積載物を放下するようになっている。
【0003】積載部に天蓋が設けられていないダンプカーは、走行時の風圧で積載物が積載部から落下あるいは飛散したり、積載物に雨や雪が降りかかることを防止するために、積載部の天部を防水シートで覆うようにしているが、積載部が大きい大型ダンプカーや、積載部の高さが車高制限ギリギリの高さまで達するダンプカーにあっては、その積載部の天部を防水シートで覆うためのシート掛け作業が非常に困難を極める。
【0004】このため、積載部に、天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を設け、これを電気モータや油圧モータあるいは油圧シリンダ等で自動的に開閉させて、面倒なシート掛け作業を不要とするダンプカーの天蓋開閉機構が、種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−76814号公報
【0006】ダンプカーに用いられる従来の天蓋開閉機構は、図6に示す如く、積載部60に設ける左右一対の天部ハッチ扉61R、61Lが、夫々積載部60の左右側部62R、62Lに沿って設けられた各シャフト63に取付支持され、該シャフト63を正逆方向に回転駆動させるモータ64で左右方向に回動せられて、観音開き扉の如く開閉されるのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く開閉する天部ハッチ扉61R、61Lは、その開閉スペースが大きいため、工場、倉庫等の建屋内や建設現場では、積載部60の上方や側方に障害物が存在して開閉できなかったり、開閉の際に障害物に当たってその障害物を破損したり、あるいは天部ハッチ扉61R、61Lが破損するおそれがあった。特に、積載部60の高さが大きい場合は、その上方に存在する障害物に天部ハッチ扉61R、61Lが衝突する危険性が大であり、大型貨物トラックの積載部に同様の天部ハッチ扉を設けると、その天部ハッチ扉が電柱に架設された電線等に触れて重大な事故を生ずるおそれがある。
【0008】そこで本発明は、車両の積載部に設ける天部ハッチ扉の開閉スペースを著しく低減することにより、積載部の上方や側方に障害物が存在しても、天部ハッチ扉をその障害物に当てずに安全に開閉できるようにすることを技術的課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、積載物を収容する積載部に設けられた天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を開閉する車両の天蓋開閉機構において、前記各天部ハッチ扉の前端側と後端側に、夫々その左右方向に延びるラックが取り付けられると共に、前記積載部の前部側と後部側に、夫々前記ラックと咬合するピニオン歯車を正逆回転させて前記各天部ハッチ扉を開閉方向に往復移動させる扉駆動装置と、前記各天部ハッチ扉の外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンクとが設けられ、前記扉駆動装置は、前記ピニオン歯車との間に前記ラックを挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラを設けたブラケットが、前記ピニオン歯車の駆動軸に対して回動自在に枢支されていることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、積載部に設けられた左右一対の天部ハッチ扉が、該天部ハッチ扉の前後両端側に取り付けられたラックと咬合するピニオン歯車を正逆回転させる扉駆動装置によって開閉方向に往復移動せられる過程で、ピニオン歯車を支点としてシーソーの如く回動して開閉される。
【0011】すなわち、閉鎖状態にある天部ハッチ扉をその前後両端側に取り付けられたラックと咬合するピニオン歯車で開放方向に移動させて、天部ハッチ扉の重心がピニオン歯車よりも積載部の外寄りに変位すると、その天部ハッチ扉がピニオン歯車を支点として自重で積載部の外方へ回動し、開放状態となる。
【0012】そして、前記とは逆に、開放状態にある天部ハッチ扉をピニオン歯車で閉鎖方向に移動させて、天部ハッチ扉の重心がピニオン歯車よりも積載部の内寄りに変位すると、その天部ハッチ扉がピニオン歯車を支点として自重で積載部の内方へ回動し、閉鎖状態となる。したがって、各天部ハッチ扉の開閉スペースは、その扉の幅寸法の略二分の一程度に低減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は本発明に係る天蓋開閉機構によって開閉される天部ハッチ扉を設けた積載部の斜視図、図2〜図4は本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図、図5は本発明に係る天蓋開閉機構に用いる扉駆動装置の一例を示す正面図である。
【0014】図中1は、後方に傾斜して後部ハッチ扉2から積載物を放下するダンプカーの積載部であって、該積載部1にその天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉3R、3Lが設けられている。なお、図示は省略するが、天部ハッチ扉3R、3Lの互いに対向する端部には、両扉を突き合せるようにして閉鎖した隙間から雨水等が浸入することを防止するシール材が付設されている。
【0015】天部ハッチ扉3R、3Lは、軽量なプラスチックや軽合金等で成形され、その前端側と後端側に、夫々左右方向に延びるラック4が取り付けられている。また、積載部1の前部5側と後部6側には、夫々天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられた各ラック4と咬合するピニオン歯車8を正逆回転させて各天部ハッチ扉3R、3Lを開閉方向に往復移動させる扉駆動装置7と、各天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンク9とが設けられている。
【0016】扉駆動装置7は、天部ハッチ扉3R、3Lの各ラック4と咬合する左右一対のピニオン歯車8、8を正逆回転させる駆動源となるモータ10と、その減速機11及びブレーキ12と、モータ10の回転をピニオン歯車8、8に伝達するシャフト13、13と、ピニオン歯車8との間にラック4を挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラ14を設けたブラケット15とで構成されると共に、該ブラケット15が、ピニオン歯車8の駆動軸16に対して回動自在に枢支されている。
【0017】しかして、天部ハッチ扉3R、3Lは、扉駆動装置7によって図2の閉鎖状態から図3の状態を経て図4の開放状態となるように開閉される。すなわち、天部ハッチ扉3R、3Lは、積載部1の天部を蓋した図2の閉鎖状態からラック4に咬合するピニオン歯車8で開放方向に移動させて、その重心がピニオン歯車8よりも積載部1の外寄りに変位すると、図3の如くピニオン歯車8を支点として自重で積載部1の外方へ回動し、図4の如き開放状態となる。
【0018】また、天部ハッチ扉3R、3Lは、図4の開放状態からピニオン歯車8で閉鎖方向に移動させて、その重心がピニオン歯車8よりも積載部の内寄りに変位すると、ピニオン歯車8を支点として自重で積載部1の内方へ回動し、図2の如き閉鎖状態となる。したがって、各天部ハッチ扉3R、3Lの開閉スペースは、扉の幅寸法の略二分の一程度に低減される。また、天部ハッチ扉3R、3Lの開閉機構は、簡易なものであるから、コストが嵩まない。
【0019】なお、図示は省略するが、天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を支持するリンク9に対して該リンク9を各天部ハッチ扉3R、3Lの荷重を相殺する方向に付勢するトルクを与えるトーションバーを設ければ、天部ハッチ扉3R、3Lを円滑に開閉することができると同時に、扉駆動装置7の負荷が軽減されるので、そのモータ10等を小型化することができる。
【0020】また、各天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられた前後一対のラック4、4に咬合する二つのピニオン歯車8、8の駆動軸16を同軸とすれば、一方のピニオン歯車8を扉駆動装置7のモータ10で駆動して他方のピニオン歯車8を従動させることができるので、積載部1の前部5側と後部6側に設ける扉駆動装置7の一方は、モータ10とその減速機11及びブレーキ12やシャフト13、13等を装備しなくてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、車両の積載部に設けられる天蓋となる天部ハッチ扉の開閉スペースをその扉の幅寸法の略二分の一程度に低減することができるので、積載部の上方や側方に障害物が存在する場所でも、天部ハッチ扉をその障害物に当てることなく安全に開閉することができるという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る天蓋開閉機構によって開閉される天部ハッチ扉を設けた積載部の斜視図
【図2】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図3】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図4】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図5】本発明に係る天蓋開閉機構に用いる扉駆動装置の一例を示す正面図
【図6】従来の天蓋開閉機構を示す斜視図
【符号の説明】
1………………積載部
3R……………天部ハッチ扉
3L……………天部ハッチ扉
4………………ラック
5………………積載部の前部
6………………積載部の後部
7………………扉駆動装置
8………………ピニオン歯車
9………………リンク
14………………ピンチローラ
15………………ブラケット
16………………ピニオン歯車の駆動軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプカーや貨物トラック等の車両の積載部に設けられた天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を開閉する車両の天蓋開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダンプトラック、ダンプトレーラー等のダンプカーは、荷台に取り付けられた積載部に土砂や砂利、産業廃棄物等の積載物を積載して目的地まで運搬した後、その積載部を荷台に設けた油圧シリンダで後方に傾斜させて、後部ハッチ扉から積載物を放下するようになっている。
【0003】積載部に天蓋が設けられていないダンプカーは、走行時の風圧で積載物が積載部から落下あるいは飛散したり、積載物に雨や雪が降りかかることを防止するために、積載部の天部を防水シートで覆うようにしているが、積載部が大きい大型ダンプカーや、積載部の高さが車高制限ギリギリの高さまで達するダンプカーにあっては、その積載部の天部を防水シートで覆うためのシート掛け作業が非常に困難を極める。
【0004】このため、積載部に、天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を設け、これを電気モータや油圧モータあるいは油圧シリンダ等で自動的に開閉させて、面倒なシート掛け作業を不要とするダンプカーの天蓋開閉機構が、種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−76814号公報
【0006】ダンプカーに用いられる従来の天蓋開閉機構は、図6に示す如く、積載部60に設ける左右一対の天部ハッチ扉61R、61Lが、夫々積載部60の左右側部62R、62Lに沿って設けられた各シャフト63に取付支持され、該シャフト63を正逆方向に回転駆動させるモータ64で左右方向に回動せられて、観音開き扉の如く開閉されるのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く開閉する天部ハッチ扉61R、61Lは、その開閉スペースが大きいため、工場、倉庫等の建屋内や建設現場では、積載部60の上方や側方に障害物が存在して開閉できなかったり、開閉の際に障害物に当たってその障害物を破損したり、あるいは天部ハッチ扉61R、61Lが破損するおそれがあった。特に、積載部60の高さが大きい場合は、その上方に存在する障害物に天部ハッチ扉61R、61Lが衝突する危険性が大であり、大型貨物トラックの積載部に同様の天部ハッチ扉を設けると、その天部ハッチ扉が電柱に架設された電線等に触れて重大な事故を生ずるおそれがある。
【0008】そこで本発明は、車両の積載部に設ける天部ハッチ扉の開閉スペースを著しく低減することにより、積載部の上方や側方に障害物が存在しても、天部ハッチ扉をその障害物に当てずに安全に開閉できるようにすることを技術的課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、積載物を収容する積載部に設けられた天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を開閉する車両の天蓋開閉機構において、前記各天部ハッチ扉の前端側と後端側に、夫々その左右方向に延びるラックが取り付けられると共に、前記積載部の前部側と後部側に、夫々前記ラックと咬合するピニオン歯車を正逆回転させて前記各天部ハッチ扉を開閉方向に往復移動させる扉駆動装置と、前記各天部ハッチ扉の外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンクとが設けられ、前記扉駆動装置は、前記ピニオン歯車との間に前記ラックを挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラを設けたブラケットが、前記ピニオン歯車の駆動軸に対して回動自在に枢支されていることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、積載部に設けられた左右一対の天部ハッチ扉が、該天部ハッチ扉の前後両端側に取り付けられたラックと咬合するピニオン歯車を正逆回転させる扉駆動装置によって開閉方向に往復移動せられる過程で、ピニオン歯車を支点としてシーソーの如く回動して開閉される。
【0011】すなわち、閉鎖状態にある天部ハッチ扉をその前後両端側に取り付けられたラックと咬合するピニオン歯車で開放方向に移動させて、天部ハッチ扉の重心がピニオン歯車よりも積載部の外寄りに変位すると、その天部ハッチ扉がピニオン歯車を支点として自重で積載部の外方へ回動し、開放状態となる。
【0012】そして、前記とは逆に、開放状態にある天部ハッチ扉をピニオン歯車で閉鎖方向に移動させて、天部ハッチ扉の重心がピニオン歯車よりも積載部の内寄りに変位すると、その天部ハッチ扉がピニオン歯車を支点として自重で積載部の内方へ回動し、閉鎖状態となる。したがって、各天部ハッチ扉の開閉スペースは、その扉の幅寸法の略二分の一程度に低減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は本発明に係る天蓋開閉機構によって開閉される天部ハッチ扉を設けた積載部の斜視図、図2〜図4は本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図、図5は本発明に係る天蓋開閉機構に用いる扉駆動装置の一例を示す正面図である。
【0014】図中1は、後方に傾斜して後部ハッチ扉2から積載物を放下するダンプカーの積載部であって、該積載部1にその天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉3R、3Lが設けられている。なお、図示は省略するが、天部ハッチ扉3R、3Lの互いに対向する端部には、両扉を突き合せるようにして閉鎖した隙間から雨水等が浸入することを防止するシール材が付設されている。
【0015】天部ハッチ扉3R、3Lは、軽量なプラスチックや軽合金等で成形され、その前端側と後端側に、夫々左右方向に延びるラック4が取り付けられている。また、積載部1の前部5側と後部6側には、夫々天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられた各ラック4と咬合するピニオン歯車8を正逆回転させて各天部ハッチ扉3R、3Lを開閉方向に往復移動させる扉駆動装置7と、各天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンク9とが設けられている。
【0016】扉駆動装置7は、天部ハッチ扉3R、3Lの各ラック4と咬合する左右一対のピニオン歯車8、8を正逆回転させる駆動源となるモータ10と、その減速機11及びブレーキ12と、モータ10の回転をピニオン歯車8、8に伝達するシャフト13、13と、ピニオン歯車8との間にラック4を挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラ14を設けたブラケット15とで構成されると共に、該ブラケット15が、ピニオン歯車8の駆動軸16に対して回動自在に枢支されている。
【0017】しかして、天部ハッチ扉3R、3Lは、扉駆動装置7によって図2の閉鎖状態から図3の状態を経て図4の開放状態となるように開閉される。すなわち、天部ハッチ扉3R、3Lは、積載部1の天部を蓋した図2の閉鎖状態からラック4に咬合するピニオン歯車8で開放方向に移動させて、その重心がピニオン歯車8よりも積載部1の外寄りに変位すると、図3の如くピニオン歯車8を支点として自重で積載部1の外方へ回動し、図4の如き開放状態となる。
【0018】また、天部ハッチ扉3R、3Lは、図4の開放状態からピニオン歯車8で閉鎖方向に移動させて、その重心がピニオン歯車8よりも積載部の内寄りに変位すると、ピニオン歯車8を支点として自重で積載部1の内方へ回動し、図2の如き閉鎖状態となる。したがって、各天部ハッチ扉3R、3Lの開閉スペースは、扉の幅寸法の略二分の一程度に低減される。また、天部ハッチ扉3R、3Lの開閉機構は、簡易なものであるから、コストが嵩まない。
【0019】なお、図示は省略するが、天部ハッチ扉3R、3Lの外端部を支持するリンク9に対して該リンク9を各天部ハッチ扉3R、3Lの荷重を相殺する方向に付勢するトルクを与えるトーションバーを設ければ、天部ハッチ扉3R、3Lを円滑に開閉することができると同時に、扉駆動装置7の負荷が軽減されるので、そのモータ10等を小型化することができる。
【0020】また、各天部ハッチ扉3R、3Lの前端側と後端側に取り付けられた前後一対のラック4、4に咬合する二つのピニオン歯車8、8の駆動軸16を同軸とすれば、一方のピニオン歯車8を扉駆動装置7のモータ10で駆動して他方のピニオン歯車8を従動させることができるので、積載部1の前部5側と後部6側に設ける扉駆動装置7の一方は、モータ10とその減速機11及びブレーキ12やシャフト13、13等を装備しなくてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、車両の積載部に設けられる天蓋となる天部ハッチ扉の開閉スペースをその扉の幅寸法の略二分の一程度に低減することができるので、積載部の上方や側方に障害物が存在する場所でも、天部ハッチ扉をその障害物に当てることなく安全に開閉することができるという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る天蓋開閉機構によって開閉される天部ハッチ扉を設けた積載部の斜視図
【図2】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図3】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図4】本発明に係る天蓋開閉機構とその一連の動作を示す断面図
【図5】本発明に係る天蓋開閉機構に用いる扉駆動装置の一例を示す正面図
【図6】従来の天蓋開閉機構を示す斜視図
【符号の説明】
1………………積載部
3R……………天部ハッチ扉
3L……………天部ハッチ扉
4………………ラック
5………………積載部の前部
6………………積載部の後部
7………………扉駆動装置
8………………ピニオン歯車
9………………リンク
14………………ピンチローラ
15………………ブラケット
16………………ピニオン歯車の駆動軸
Claims (2)
- 積載物を収容する積載部に設けられた天蓋となる左右一対の天部ハッチ扉を開閉する車両の天蓋開閉機構において、前記各天部ハッチ扉(3R、3L)の前端側と後端側に、夫々その左右方向に延びるラック(4)が取り付けられると共に、前記積載部(1)の前部側と後部側に、夫々前記ラック(4)と咬合するピニオン歯車(8)を正逆回転させて前記各天部ハッチ扉(3R、3L)を開閉方向に往復移動させる扉駆動装置(7)と、前記各天部ハッチ扉(3R、3L)の外端部を開閉方向に移動可能に支持するリンク(9)とが設けられ、前記扉駆動装置(7)は、前記ピニオン歯車(8)との間に前記ラック(4)を挟持して両者の咬合状態を保持するピンチローラ(14)を設けたブラケット(15)が、前記ピニオン歯車(8)の駆動軸(16)に対して回動自在に枢支されていることを特徴とする車両の天蓋開閉機構。
- 前記リンク(9)を前記各天部ハッチ扉(3R、3L)の荷重を相殺する方向に付勢するトーションバーが設けられている請求項1記載の天蓋開閉機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064786A JP2004268824A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 車両の天蓋開閉機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064786A JP2004268824A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 車両の天蓋開閉機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004268824A true JP2004268824A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33125991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003064786A Pending JP2004268824A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 車両の天蓋開閉機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004268824A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100361880C (zh) * | 2006-01-10 | 2008-01-16 | 冯世英 | 运煤罐车开、关门机 |
JP2009255978A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-11-05 | Shinmaywa Industries Ltd | 車両用荷箱 |
JP2014532257A (ja) * | 2011-09-13 | 2014-12-04 | フランツ・ハイマー・マシーネンバウ・カーゲー | 誘導コイルユニット |
CN112356765A (zh) * | 2020-11-23 | 2021-02-12 | 湖南利美防爆装备制造股份有限公司 | 一种竖直自顶升式防爆货箱 |
CN116280670A (zh) * | 2023-03-20 | 2023-06-23 | 安徽铭科新型建材有限公司 | 一种混凝土钢丝网用的防锈放置装置 |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003064786A patent/JP2004268824A/ja active Pending
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