JP2003105776A - 基礎構造体の養生シート - Google Patents

基礎構造体の養生シート

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JP2003105776A
JP2003105776A JP2001300239A JP2001300239A JP2003105776A JP 2003105776 A JP2003105776 A JP 2003105776A JP 2001300239 A JP2001300239 A JP 2001300239A JP 2001300239 A JP2001300239 A JP 2001300239A JP 2003105776 A JP2003105776 A JP 2003105776A
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Masaaki Sakaguchi
雅章 坂口
Hiroshi Tsunoda
宏 角田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の基礎となり施工後に一部が地盤に埋
め戻される基礎構造体の表面を保護する養生シートとし
て、施工後の撤去作業が行ない易いものを提供する。 【解決手段】 帯状のフィルムからなり、基礎構造体1
0の側面を、地盤Eへの埋め戻し領域を含めて覆うカバ
ー部24と、カバー部24の長さ方向に沿って配置さ
れ、基礎構造体10に貼着する貼着部22とを備え、カ
バー部24のうち、少なくとも基礎構造体10の地盤E
への埋め戻し領域に配置される個所が、分解性フィルム
からなる養生シート20。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎構造体の養生
シートに関し、詳しくは、住宅などの建築物を施工する
際に、床や壁などの上部構造を支えるコンクリート製の
布基礎などの基礎構造体を覆って、工事中の汚れや損傷
から保護するための養生シートを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物を施工する際には、ま
ず、地盤上に基礎構造体を構築する。基礎構造体は、例
えば、断面が逆T字形をなし、建築物の外形および間取
りに合わせて格子状に配置された布基礎などと呼ばれる
周壁状の基礎構造体を、コンクリートで打設する。施工
された基礎構造体の下部には地盤を埋め戻す。その後、
基礎構造体の上に、建築物の土台となる梁や根太などを
施工し、さらに、床や壁などの上部構造を施工してい
く。したがって、基礎構造体は、その後の建築施工の
間、常に露出した状態であり、地盤面での泥はねや粉
塵、建築施工に使用する液剤などが付着して汚れること
が多い。建築工事に使用する資材や工具などが、基礎構
造体の表面に当たったり擦れたりして、基礎構造体が傷
つくこともある。
【0003】特に、基礎構造体として、建築物の外表面
に露出する側面に、意匠模様を形成したり、美麗な表面
仕上げを施したりするものがある。このような基礎構造
体の仕上げ面に、前記したような汚れや傷が付くと、建
築物の完成後の外観品質を大きく損なうことになる。そ
こで、基礎構造体の表面、特に、建築物の完成後に外観
に露出する外周側面の部分を、ポリプロピレンフィルム
などからなる養生シートで覆っておくことが提案されて
いる。このような基礎構造体の養生シートとしては、通
常、塗装工事や内装工事の際に使用される汎用の養生シ
ートをそのまま使用している。
【0004】汎用の養生シートは、長尺状をなすシート
の一方の側辺に沿って、粘着テープが取り付けられてい
る。この粘着テープの部分を、基礎構造体の側面で上縁
に沿って貼り付けていき、シートの全体を基礎構造体の
側面に垂らすようにする。このようにして養生シートを
取り付けたあと、基礎構造体の下部に地盤の埋め戻し作
業を行ない、養生シートの下側辺を地盤に埋め込んでし
まう。これによって、養生シートが浮き上がったり、風
でまくれ上がったりすることなく、基礎構造体の側面を
確実に覆うことができる。建築物が完成したり、基礎構
造体の養生が不要になったりした時点で、養生シートは
撤去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来における
基礎構造体の養生シートは、撤去作業に手間がかかると
いう問題があった。基礎構造体に取り付けられた養生シ
ートのうち、上側辺では粘着テープを剥がすだけで基礎
構造体から分離できる。しかし、養生シートの下側辺で
は、養生シートを押さえていた土砂を取り除いたり、地
盤から養生シートを引きずり出したりしないと、養生シ
ートを撤去できない。養生シートの撤去作業で、基礎構
造体の周辺の地盤が掘れてしまったり、基礎構造体の下
部が大きく露出してしまったりすると、外観性が悪くな
るだけ出なく、基礎の強度や耐久性にも悪影響が生じ
る。養生シートの撤去で無くなった部分の土砂を埋め戻
せばよいのであるが、その作業には手間がかかってしま
う。
【0006】このような問題があるため、従来は、基礎
構造体の養生シートをそのままにしておいたり、地表に
露出した部分の養生シートだけを撤去したりしている。
しかし、ポリプロピレンなどの合成樹脂からなる養生シ
ートは、建築物の完成後、腐朽したり風化したりするこ
となく、いつまでも残ってしまうため、建築物の外観を
大きく損なう。基礎構造体と地盤との間に養生シートが
存在したままであると、基礎構造体と地盤との一体性が
悪くなり、強度や耐久性も低下する。しかも、ポリプロ
ピレンなどのフィルムは、手で引きちぎったり切り離し
たりするのが難しく、地表の露出部分だけを切り取るの
は、非常に手間のかかる作業である。基礎構造体の根元
近くに養生シートの一部が露出したままになり易い。
【0007】そこで、本発明の課題は、基礎構造体に使
用する養生シートとして、前記した従来技術の問題点を
解消し、施工後の撤去作業が行ない易いものを提供す
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる基礎構造
体の養生シートは、建築物の基礎となり施工後に一部が
地盤に埋め戻される基礎構造体の表面を保護する養生シ
ートであって、帯状のフィルムからなり、前記基礎構造
体の側面を、前記地盤への埋め戻し領域を含めて覆うカ
バー部と、前記カバー部の長さ方向に沿って配置され、
前記基礎構造体に貼着する貼着部とを備え、前記カバー
部のうち、少なくとも前記基礎構造体の地盤への埋め戻
し領域に配置される個所が、分解性フィルムからなる。
〔基礎構造体〕通常の住宅その他の建築物において、建
築施工の期間、汚れや傷つきから保護しておくことが要
求される基礎構造体であれば、その配置構造は特に限定
されない。
【0009】一般の住宅では、断面が逆T字形をなし、
住宅の外形および間取りにしたがって周枠状に配置され
た布基礎とも呼ばれる基礎構造体が施工される。基礎構
造体は、通常、コンクリートの打設によって構築され
る。必要に応じて、鉄筋が配設される。ブロック状のコ
ンクリートを積み重ねたり並べたりして構築されること
もある。基礎構造体は、下部の一定範囲が地盤に埋め戻
される。埋め戻す領域は、建築物の構造や要求性能など
によって異なる。例えば、前記した逆T字形の布基礎構
造では、下端の水平辺を完全に埋めて垂直辺の一部まで
を埋め戻す。
【0010】基礎構造体の側面、特に建築物の外面に露
出する外周側面に、凹凸模様による意匠仕上げを施す場
合がある。コンクリートからなる基礎構造体の表面に、
化粧モルタルで仕上げを施す場合もある。タイルなどを
貼りつけて仕上げることもできる。このような表面仕上
げが施された基礎構造体の表面保護に、養生シートが有
効である。〔分解性フィルム〕自然環境中で経時的に分
解する性質を有するフィルムである。具体的には、紫外
線などの太陽光による分解、空気中の酸素や水などとの
接触に伴なう酸化反応や還元反応、加水分解反応などの
化学反応による分解、地盤や空気中の微生物の消化作用
による分解すなわち生分解または微生物分解などが知ら
れている。
【0011】これらの分解作用の何れか1種または複数
種が複合的に作用して、フィルムの形態が維持できなく
なる程度まで分解するフィルムである。例えば、生分解
性フィルムでは、微生物に完全に消化されてしまうもの
のほか、フィルムの構造を維持できない程度に部分的に
微生物に消化されるものであってもよい。フィルムの内
部構造に、分解性を有する部分と非分解性の部分とが混
在しているものであってもよい。分解に要する期間は、
施工をしてから、一部を撤去するまでの期間よりは長い
必要はあるが、出来るだけ短いほうが好ましい。但し、
建築物の施工後に数年以上をかけて分解するものであっ
てもよい。
【0012】分解性フィルムの具体的材料や構造、配合
組成などは、通常の産業資材などで利用されている各種
の分解性フィルムと同様のものが採用できる。例えば、
ポリエチレンやポリプロビレンなどの汎用の樹脂材料
に、デンプンなどを配合した生分解性フィルムが使用で
きる。分解性フィルムは、基礎構造体を保護できる程度
の強度を有していることや、取り扱いや基礎構造体の表
面に沿わせやすい程度の柔軟性を有していることなど、
通常の養生シートあるいはカバー部に要求される基本的
な特性を備えているものが使用される。
【0013】分解性フィルムの厚みは、材質や要求性能
によっても異なるが、通常は、10〜50μmの範囲に
設定できる。分解性フィルムは、透明フィルム、半透明
フィルムおよび不透明フィルムの何れでも使用できる
が、基礎構造体の状況が確認し易い透明または半透明フ
ィルムが好ましい。 〔カバー部〕基礎構造体の表面を覆って、汚れや傷つき
から保護する機能を有する。基本的な構造や特性は、通
常の養生シートと同様である。
【0014】カバー部の寸法は、基礎構造体の形状寸法
に合わせて設定できる。通常は、基素構造体の外周側面
のうち、少なくとも施工後に外部に露出する領域から地
盤に埋め戻される領域の一部までを覆うことができるよ
うにしておく。一般的な住宅における基礎構造体などで
は、基礎構造体の高さ方向に配置されるカバー部の幅を
300〜1000mmの範囲に設定できる。カバー部の
長さは、基礎構造体の1辺の長さに合わせておいてもよ
いし、基礎構造体の1辺を複数枚のカバー部で覆うこと
もできる。長尺の帯状をなすカバー部を、基礎構造体の
寸法に合わせて切断して使用することもできる。
【0015】カバー部の材料として分解性フィルムが使
用される。カバー部の全体が分解性フィルムであっても
良いし、カバー部が、分解性フィルムと非分解性フィル
ムとの両方を組み合わせて構成されている場合もある。
少なくとも、前記基礎構造体の地盤への埋め戻し領域に
配置される個所は、分解性フィルムからなる。カバー部
の材料として、分解性フィルムと組み合わせる非分解性
フィルムには、通常の養生シート用のフィルム材料が使
用できる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
のポリオレフィンフィルム、その他の合成樹脂フィルム
が使用できる。非分解性フィルムとして、廃棄処理が行
ない易く、環境汚染の少ないフィルム材料を使用するの
が好ましい。
【0016】カバー部を、分解性フィルムと非分解性フ
ィルムとで構成する場合、フィルム製造時に両者が複合
化されたフィルムを成形してもよいし、別々に成形され
た分解性フィルムと非分解性フィルムとを接合一体化し
てもよい。分解性フィルムと非分解性フィルムとの接合
には、接着や熱融着などの通常のフィルム貼り合わせ手
段が適用できる。カバー部を構成するフィルムに、基礎
構造体の側面に沿う長手方向に易切断性を有するフィル
ムを使用すれば、養生シートの地上露出部分を撤去する
作業が行ない易い。フィルムに特定方向の易切断性を付
与するには、成形時に配向性を与えることが有効であ
る。例えば、合成樹脂フィルムを延伸成形する際に、1
方向への延伸量を他方向に比べて大きくしておくこと
で、延伸量が多い方向に配向して易切断性を有するフィ
ルムが得られる。
【0017】カバー部の厚みは、カバー部全体が1枚の
分解性フィルムからなる場合は、前記した分解性フィル
ムの厚みと同じになるが、分解性フィルムと非分解性フ
ィルムとを組み合わせたり、複数の部材を貼り合わせた
りする場合には、全体の厚み範囲を、10〜100μm
に設定しておくことができる。 〔貼着部〕カバー部の長さ方向に沿って配置され、養生
シートを基礎構造体に貼着する機能を果たす。基本的に
は、通常の養生シートと同様の材料および構造が適用で
きる。
【0018】例えば、カバー部の側辺に沿って、粘着テ
ープを貼り付け、粘着テープの粘着面の一部を露出させ
ておくことができる。粘着テープの幅方向で、片側の一
部をカバー部に貼着し、残りの部分を露出させれば貼着
部となる。貼着部のうち、カバー部に貼着する部分の割
合は、貼着部の幅の半分であってもよいし、半分よりも
多くても少なくてもよい。カバー部に粘着剤を塗工して
貼着部を形成することもできる。貼着部となる粘着テー
プを、カバー部とは別部材で用意しておき、養生シート
の使用時に、基礎構造体の表面に配置したカバー部を、
粘着テープで基礎構造体に止めていくこともできる。
【0019】貼着部は、通常、カバー部のうち、基礎構
造体の上部側になる側辺に配置されるが、それ以外の位
置にも貼着部を設けておくことができる。 〔易切断部〕カバー部を、地盤への埋め戻し領域と地上
の露出領域との間で切断する際に利用される。易切断部
は、基礎構造体の地盤への埋め戻し領域の上縁と正確に
一致する位置に設けておけばよいが、実用的には、前記
埋め戻し領域の上縁の近傍に設けてあれば十分である。
埋め戻し領域の上縁よりも埋め戻り領域側に入った位置
に易切断部を設けたほうが、施工後の仕上がりが良好に
なる。
【0020】前記した易切断性フィルムを用いた場合、
カバー部の任意の位置が易切断部となる。但し、この場
合は、切断作業時に切断位置を適切な位置に設定する必
要がある。易切断部としては、通常のフィルム製品にお
ける易切断構造が適用できる。例えば、破線状に貫通孔
が配置されたミシン目が採用できる。フィルム厚みを局
部的に薄くして易切断部とすることもできる。前記し
た、分解性フィルムと非分解性フィルムとの接合境界
で、接合強度を比較的に弱く設定しておくことで、易切
断部とすることもできる。
【0021】易切断部は、カバー部の幅方向で1個所だ
けに設けておいてもよいし、複数個所に設けておくこと
もできる。複数個所の易切断部は、養生シートの使用状
況によって、埋め戻し領域の高さ位置が変わっても、最
も適切な位置で切断することが可能になる。 〔養生シートの使用〕基本的な養生シートの使用方法
は、通常の基礎構造体に対する養生シートの使用方法と
共通している。通常は、基礎構造体が構築された直後に
養生シートを取り付ける。基礎構造体の表面に仕上げ加
工が施される場合には、仕上げ加工の後で養生シートを
取り付けることができる。
【0022】養生シートの取り付けは、養生シートのカ
バー部を、基礎構造体の表面のうち、保護を必要とする
部分を覆うように配置して、貼着部で基礎構造体に固定
する。その後、基礎構造体の一部を地盤に埋め戻すこと
によって、養生シートのカバー部の一部が地盤内に埋め
戻されることで、養生シートの確実な固定が果たされ
る。通常は、基礎構造体の側面に貼着部で養生シートを
貼りつけるが、基礎構造体の上面(天端部)に貼着部を
貼り、養生シートを基礎構造体の上面から側面へと垂ら
して配置することもできる。
【0023】基礎構造体に表面が養生シートで覆われた
後は、通常の建築施工が順次、実施される。建築物が完
成するか、基礎構造体を保護する必要がなくなった時点
で、養生シートのうち、地上に露出している部分を撤去
することができる。養生シートが易切断部を有している
場合は、易切断部で切断して、露出側のカバー部だけを
撤去する。易切断部があれば、容易かつ正確に、地盤と
の境界部分で切断することができる。養生シートのカバ
ー部のうち、分解性フィルムからなる部分は、撤去せず
に地盤に埋められたままにしておいても、経時的に分解
するので、環境汚染や建築物への悪影響が少ない。
【0024】
【発明の実施の形態】〔基礎構造体〕図1に示す基礎構
造体10は、住宅の基礎となり、逆T字形をなす布基礎
である。基礎構造体10の構築は、地盤Eを掘り下げ、
基礎構造体10の形状に合わせて型枠を組み立て、型枠
内にコンクリートを打設する。型枠内には、必要に応じ
て鉄筋が配筋される。基礎構造体10の一部に、換気孔
や配管孔を設けておくこともある。コンクリートの打設
後、型枠を外せば、基礎構造体10は完成する。
【0025】この段階で、養生シート20による基礎構
造体10の保護を行ない、その後の作業工程における、
基礎構造体10の汚れや損傷を防止する。 〔養生シート〕図2に示すように、養生シート20は、
帯状のフィルムからなるカバー部24と、テープ状の貼
着部22とを備えている。カバー部24は、薄い自然分
解性フィルムからなり、柔軟に変形できる。貼着部22
は、片面に粘着層23が設けられた粘着テープである。
貼着部22の片側辺が、粘着層23の作用でカバー部2
4の側辺に貼りつけられている。粘着層23の残りの部
分は露出している。
【0026】カバー部24の幅方向の途中には、破線状
の貫通孔が間隔をあけて並んだミシン目状の易切断部2
6が設けられている(図1参照)。上記のような構造を
備えた養生シート20は、生産時に、貼着部22の粘着
層23を内側にして巻回した状態で提供される。このと
き、カバー部24を幅方向に折り畳んでおくと、巻回状
態での軸方向の長さを短くしておけ、輸送保管時の嵩が
低くなる。養生シート20の具体的寸法例を示す。カバ
ー部24の厚み20μm、全体の幅750mm、貼着部
22の幅20mmで、易切断部26の位置を貼着部22
と反対側の側辺から350mmに設定する。
【0027】〔養生シートの使用〕図1に示すように、
養生シート20は基礎構造体10の表面に取り付けて使
用する。基礎構造体10は、コンクリート打設によって
構築されたばかりで、地盤Eの埋め戻しを行なう前の状
態で、養生シート20を取り付ける。図1で、基礎構造
体10の水平辺が露出している状態である。基礎構造体
10のうち、建築物の外回りに配置された部分で、基礎
構造体10の上端に沿って、養生シート20の貼着部2
2を貼りつけていく。カバー部24は、基礎構造体10
の垂直な側面から根元の水平辺の上面にかけて、垂らし
た状態になる。カバー部24の易切断部26は、基礎構
造体10の水平辺よりも少し上方で垂直な側面に配置さ
れる。
【0028】このようにして養生シート20を取り付け
た状態で、基礎構造体10の下部を地盤Eに埋め戻す。
地盤Eが、基礎構造体10の水平辺を完全に埋めて、垂
直辺の途中までを埋める状態にする。養生シート20の
うち、基礎構造体10の水平辺の上面を覆う部分から、
基礎構造体10の垂直辺の側面を覆う部分の途中で易切
断部26の位置までが、地盤Eに埋められる。カバー部
24のうち、下側の約半分24bが、地盤Eに埋めら
れ、上側の残り半分24aが、地上に露出することにな
る。養生シート20は、上端が貼着部22で基礎構造体
10に貼着固定され、下部が地盤Eに埋められるので、
確実に固定された状態になる。風であおられても、養生
シート20が浮き上がったり、基礎構造体10が露出し
たりすることはない。
【0029】このようにして養生シート20で基礎構造
体10の表面を覆った状態で、その後の建築施工作業が
行なわれる。建築物が完成した後、養生シート20の撤
去作業を行う。基礎構造体10の表面を覆う養生シート
20のうち、貼着部22を基礎構造体10から引き剥が
す。貼着部22とともにカバー部24も引き剥がされ
る。このとき、カバー部24のうち、易切断部26より
も下側部分24bは、地盤Eに埋められて抑えられてい
るので、貼着部22についていかず、易切断部26でカ
バー部24が上下に切断され、易切断部26よりも上側
部分24aだけが貼着部22とともに引き剥がされる。
【0030】易切断部26が、地盤Eの地表面よりも少
し下にあり、カバー部24の上側部分24aの一部が地
盤Eに埋められていても、貼着部22とともに引き上げ
るようにすれば、地盤Eを大きく掘り返したりすること
なく、カバー部24の上側部分24aを引き剥がすこと
ができる。撤去された貼着部22およびカバー部24の
上側部分24aは、通常の養生シートと同様にして廃棄
処分される。自然分解性フィルムからなるカバー部24
の上側部分24aは、埋立処分にも適している。地盤E
内に存在するカバー部24の下側部分24bは、地盤E
に埋め込まれたままにしておく。カバー部24の下側部
分24bは自然分解性フィルムからなるので、地盤E内
で経時的に分解して土壌成分に還元あるいは吸収され
る。一定の期間が経過したあとは、地盤Eが十分に締ま
った状態になり、基礎構造体10の周囲は完全に地盤E
と当接して強固に支持されることになる。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる基礎構造体の養生シート
は、基礎構造体に取り付けたあとで地盤に埋め戻される
個所が、分解性フィルムからなるので、施工後に経時的
に土壌成分に還元あるいは吸収されてしまう。その結
果、地盤をいちいち掘り返して養生シートを撤去するよ
うな面倒な作業が不要になる。養生シートが永久的に地
盤と基礎構造体との間に介在して両者の一体化を損なう
という問題も解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す養生シートの使用状
態を示す斜視断面図
【図2】 養生シートの拡大断面図
【符号の説明】
10 基礎構造体 20 養生シート 22 貼着部 23 粘着層 24 カバー部 26 易切断部 E 地盤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の基礎となり施工後に一部が地盤に
    埋め戻される基礎構造体の表面を保護する養生シートで
    あって、 帯状のフィルムからなり、前記基礎構造体の側面を、前
    記地盤への埋め戻し領域を含めて覆うカバー部と、 前記カバー部の長さ方向に沿って配置され、前記基礎構
    造体に貼着する貼着部とを備え、 前記カバー部のうち、少なくとも前記基礎構造体の地盤
    への埋め戻し領域に配置される個所が、分解性フィルム
    からなる基礎構造体の養生シート。
  2. 【請求項2】前記カバー部が、前記基礎構造体の前記地
    盤への埋め戻し領域の上縁に対応する位置に、易切断部
    をさらに備える請求項1に記載の養生シート。
  3. 【請求項3】前記易切断部が、破線状に貫通孔が配置さ
    れている請求項1または2に記載の養生シート。
  4. 【請求項4】前記カバー部を構成するフィルムが、前記
    基礎構造体の側面に沿う長手方向に易切断性を有するフ
    ィルムである請求項1〜3の何れかに記載の養生シー
    ト。
  5. 【請求項5】前記カバー部の全体が分解性フィルムから
    なる請求項1〜4の何れかに記載の養生シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5720972B1 (ja) * 2014-03-26 2015-05-20 積水ハウス株式会社 養生テープ貼り付け治具及び養生テープ貼り付け方法
JP2016023403A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 勝 小野田 シート貼付作業具
JP2016069863A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 大和ハウス工業株式会社 コンクリート養生シートおよびコンクリート施工方法

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