JP2003105691A - 情報記録多層塗工紙 - Google Patents

情報記録多層塗工紙

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JP2003105691A
JP2003105691A JP2001300891A JP2001300891A JP2003105691A JP 2003105691 A JP2003105691 A JP 2003105691A JP 2001300891 A JP2001300891 A JP 2001300891A JP 2001300891 A JP2001300891 A JP 2001300891A JP 2003105691 A JP2003105691 A JP 2003105691A
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Shinichi Kuramoto
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Akira Takeda
彰 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高平滑、高光沢でありながら、インク吸収性
に富むようにする。 【解決手段】 基材の少なくとも一面側に、微粒顔料と
バインダーとからなる塗液により形成された塗工層を有
する情報記録多層塗工紙において、前記塗工層を、複数
の層が積層されてなる多層構造とするとともに、情報記
録を受ける最表層以外の塗工層のうちの少なくとも一層
を、キャストコーティング法により形成されたものによ
り構成して、最表層の塗工層に過度の平滑化、光沢化処
理を施すことなく、好適な多孔性を維持したまま、高平
滑且つ高光沢の情報記録多層塗工紙を得ることができる
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、情報記録多層塗
工紙に関し、さらに詳しくはインク受理性と記録適性を
兼ね備えた情報記録多層塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタに代表される各
種ノンインパクト情報記録プリンタによる記録は、高品
質・高解像度の画像が容易に得られることから、近年急
速に普及してきている。
【0003】上記したノンインパクト情報記録プリンタ
による記録方法において使用される被記録材としては、
当初はインクジェットインクの吸収性に富むように工夫
された上質紙が用いられていたが、記録の高品質・高解
像度が要望されるようになってきたことに対応して、表
面に多孔性顔料からなる塗工層を有する塗工紙が採用さ
れるようになってきている。
【0004】上記した多孔性顔料からなる塗工層は、イ
ンクジェットプリンタに限らず、熱転写プリンタによる
記録においても、溶融あるいは昇華されたインクを速や
かに吸収することができるため、好適に使用されてい
る。最近ではさらに、ノンインパクト情報記録プリンタ
における多色化や高速化などの要求が高まるにつれて、
塗工紙に対しても高度な特性が求められるようになって
いる。
【0005】具体的には、塗工紙において情報記録を行
う最表面を、カレンダやスーパーカレンダ等の表面処理
手段にて、高平滑、高光沢に処理することで、ノンイン
パクト情報記録プリンタの多色化や高速化においても高
品質・高解像度を得る技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たカレンダやスーパーカレンダ等の表面処理手段は、高
平滑、高光沢の最表層を得ることができるものの、塗工
層の多孔性が失われ、情報記録時のインク吸収性を極端
に低下させてしまうという問題が生じる。
【0007】上記したように、従来の塗工紙では、高平
滑、高光沢を満足させるための表面処理とインク吸収性
の向上との両方を同時に満足させることが極めて困難で
あった。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、高平滑、高光沢でありながら、インク吸収性に富
むようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、基材の少なくとも
一面側に、微粒顔料とバインダーとからなる塗液により
形成された塗工層を有する情報記録多層塗工紙におい
て、前記塗工層を、複数の層が積層されてなる多層構造
とするとともに、情報記録を受ける最表層以外の塗工層
のうちの少なくとも一層を、キャストコーティング法に
より形成されたものにより構成している。
【0010】上記のように構成したことにより、最表層
の塗工層に過度の平滑化、光沢化処理を施すことが不要
になり、好適な多孔性を維持したまま、高平滑且つ高光
沢の情報記録多層塗工紙を得ることができることとな
る。従って、単層の場合に比べて、高平滑、高光沢であ
りながら、インク吸収性の向上が得られる。
【0011】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の情報記録多層塗工紙において、前記情報記録を受
ける最表層以外の塗工層のうちの少なくとも一層を構成
する微粒顔料の主成分として軽質炭酸カルシウムを用い
た場合、インクの吸収性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本願発明は、基材の少なくとも一
面側に、微粒顔料とバインダーとからなる塗液により形
成された塗工層を有する情報記録多層塗工紙において、
前記塗工層を、複数の層が積層されてなる多層構造とす
るとともに、情報記録を受ける最表層以外の塗工層のう
ちの少なくとも一層を、キャストコーティング法により
形成されたものにより構成したことを特徴としている。
【0013】本願発明の目的を達成するためには、前記
基材上に形成される塗工層の層数は多い方が好ましい
が、少なくとも2層あればよく、実際の塗布工程におい
て好ましい塗工層を形成するには、2層構造とするの
が、製造上最も簡便且つ効率的であり、コスト的にも有
利なので、以下においては2層構造の場合を基本として
説明する。
【0014】本願発明の情報記録多層塗工紙において、
基材上に形成される塗工層は、キャストコーティング法
により形成される。該キャストコーティング法は、通常
のキャストコーティング紙を製造する方法と同様の方法
とされている。即ち、基材表面に設けられた湿潤状態の
塗工層に鏡面加工された円筒外面を有する加熱状態のド
ラムを圧接させて紙表面を光沢仕上げするウエットキャ
ストコーティング法、基材表面に設けられた湿潤状態の
塗工層をゲル状態にしたあと、鏡面加工された円筒外面
を有する加熱状態のドラムを圧接させて紙表面を光沢仕
上げするゲル化キャストコーティング法、あるいは基材
表面に設けられた湿潤状態の塗工層を一旦乾燥させたあ
と、再度湿潤液を塗布することによって可塑化せしめら
れた塗工層に、鏡面加工された円筒外面を有する加熱状
態のドラムを圧接させて紙表面を光沢仕上げするリウエ
ットキャストコーティング法のいずれかの方法によって
塗工層が形成されることとなっているのである。塗工量
としては、乾燥膜厚で0.5〜50μmとするのが好ま
しい。
【0015】上記したように、情報記録を受ける最表層
以外の塗工層のうちの少なくとも一層を、キャストコー
ティング法により設けることで、最表層の塗工層に過度
の平滑化、光沢化処理を施すことが不要になり、好適な
多孔性を維持したまま、高平滑且つ高光沢の情報記録多
層塗工紙を得ることができることとなる。
【0016】特に、最表層の塗工層には、粘度調整およ
び高い記録画像濃度を得るために、塗工層中にアルミニ
ウムキレート化合物を含有させることが好ましい。この
アルミニウムキレート化合物の好ましい具体例として
は、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイ
ソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、アルキルアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビ
ス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)等のアルミニウムキレート化
合物があげられる。
【0017】また、複数の層が積層してなる多層構造の
塗工層における各層は、樹脂と顔料を主成分として構成
され、水溶性高分子接着剤を構成する樹脂としては、ポ
リビニルアルコールおよびその誘導体、カゼイン等の蛋
白質、澱粉およびその澱粉誘導体、スチレンーブタジエ
ン共重合体、メチルメタクリレートーブタジエン共重合
体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エス
テルおよびメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体
等のアクリル系重合体ラテックス、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、あるいはこ
れらの各種重合体のカルボキシル基、カチオン性基等の
官能基含有変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素
樹脂等の熱硬化樹脂等の合成樹脂系の水性接着剤、無水
マレイン酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド系、ポリ
メタクリレート系、ポリウレタン樹脂系、不飽和ポリエ
ステル樹脂系、ポリビニルブチラール系、アルキッド樹
脂系等の合成樹脂系接着剤等の高分子が好ましく用いら
れる。
【0018】この他、添加剤として、顔料分散剤、消泡
剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、
耐水性向上カチオン性樹脂等が、製造条件、印字品質、
要求品質に応じて適宜使用される。
【0019】顔料としては、シリカ、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸カルシウム、合成
ゼオライト、酸化亜鉛などの無機顔料の他、尿素系樹
脂、ポリスチレン系樹脂などの有機顔料などの白色また
は無色透明のものを用いることができる。
【0020】ところで、本願発明においては、顔料とし
て、比表面積が0.5〜130m2/g、より好適には
50〜100m2/gの軽質炭酸カルシウムが用いられ
る。本願発明で用いられる顔料中には、上記炭酸カルシ
ウムを70重量%以上使用することが好適である。な
お、後述するように、上記炭酸カルシウムとともに合成
シリカを併用するのが好適であるが、合成シリカを併用
しない場合には、インクの吸収性を向上させるために、
炭酸カルシウムを90重量%以上使用することが好まし
い。
【0021】上記軽質炭酸カルシウムの含有量を増加さ
せるにつれて、インクジェットプリンタによる記録の場
合、ドットの濃度が高くなるとともに、シャープネスも
良好になり、ドットの真円性も良好となるので、優れた
高精細な記録画像を得ることができる。
【0022】本願発明の情報記録多層塗工紙において、
上記軽質炭酸カルシウムと併用することができる顔料と
しては、合成シリカが好適であり、特に比表面積が15
0m 2/g以上の合成シリカを使用した場合、インクの
吸収性をよくすることができる。
【0023】本願発明の情報記録多層塗工紙における第
1塗工層においては、顔料の塗工量を10〜20g/m
2とするのが望ましく、その表面粗さを、Ra:0.1
〜0.8μm、Rmax:1〜3μmとするのが望まし
い。
【0024】また、本願発明の情報記録多層塗工紙にお
ける最表層においては、顔料の塗工量を15〜25g/
2とするのが望ましく、白色度を、80〜88%とす
るのが望ましく、その表面粗さを、Ra:1.5〜3.
5μm、Rmax:14〜30μmとするのが望まし
く、Z軸強度を、100〜200mjとするのが望まし
い。
【0025】一方、基材の裏面には、前記塗工層に好適
に使用できる水溶性高分子接着剤の他、ノンインパクト
プリンタによる高速な情報印字に対応し、優れた搬送性
を得るために、例えば流動パラフィン、マイクロクリス
タリンワックス、天然パラフィン、合成パラフィン、ポ
リオレフィンワックスおよびこれらの部分酸化物、弗化
物、塩化物等の脂肪族炭化水素系滑剤、高級脂肪族アル
コール、天然油脂からの分離精製品又は合成品等の高級
脂肪酸系滑剤、ステアリン酸アマイド、パルチミン酸ア
マイド、ビスアマイド等の脂肪酸アマイド系滑剤、ステ
アリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸亜鉛・ステアリン酸バリウム
複合体、ステアリン酸亜鉛・ステアリン酸カルシウム複
合体等の金属石鹸系滑剤、一価アルコールの高級脂肪酸
エステル、多価アルコールの高級脂肪酸(部分)エステ
ル、モンタンワックスおよびその部分加水分解物等の脂
肪酸エステル等の滑剤が好適に設けられ、前記各種滑剤
の中から適宜選択して用いられる。
【0026】特に、好適に用いられる滑剤には、流動パ
ラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然パラフ
ィン、合成パラフィン、ポリオレフィンワックスおよび
これらの部分酸化物、弗化物、塩化物等の脂肪族炭化水
素系滑剤、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛・ステア
リン酸バリウム複合体、ステアリン酸亜鉛・ステアリン
酸カルシウム複合体等の金属石鹸系滑剤が効果的であ
る。またこれらの滑剤は、単独もしくは2種類以上組み
合わせて用いることも可能である。
【0027】本願発明の情報記録多層塗工紙の裏面層に
おける水溶性高分子接着剤と滑剤の使用比率としては、
水溶性高分子接着剤と脂肪族炭化水素系または金属石鹸
系の少なくとも一方からなる滑剤との比が1:0.2〜
2とするのが好ましく、塗工紙裏面に0.1〜5g/m
2塗布することにより、塗工層と裏面被覆層との摩擦係
数を0.3〜1の範囲とすることができる。
【0028】なお、前記滑剤の使用比率が0.2未満の
場合、塗工層と裏面被覆層との摩擦係数を小さくするこ
とができず、搬送性の改善を図ることが難しくなる。ま
た、前記滑剤の使用比率を2以上とすると、スベリの発
生、裏面強度の低下を招く等の新たな問題が発生する。
【0029】特に、本願発明の情報記録多層塗工層にお
いては、高平滑、高光沢でありながら、インク吸収性を
満足する塗工層と裏面被覆層との摩擦係数を0.3〜1
の範囲に調整するのが望ましい。この摩擦係数の調整方
法としては、適宜方法を採用することができるが、オン
カレンダーあるいはオフカレンダーを適宜用途に応じて
選択して用いることにより摩擦係数の調整を行うのが、
操業性およびコストの面から好ましい。
【0030】なお、上記摩擦係数が0.3未満の場合、
裏面のスベリが多発し、ノンインパクトプリンタ内での
搬送性に不具合が生じる等、コンバータサイドでの加工
適性が悪化したり、紙送り機構がスリップする等のトラ
ブルが発生する。また、上記摩擦係数が1以上の場合、
裏面のスベリが不足し、蛇行、重送等の搬送トラブルが
生じる。
【0031】本願発明の情報記録多層塗工紙における裏
面層においては、水溶性高分子接着剤と滑剤の塗工量
を、0.1〜5g/m2とするのが望ましい。
【0032】本願発明の情報記録多層塗工紙で用いられ
る基材としての基紙は、通常の木材パルプを原料とし、
添加剤としてアルキルケトンダイマー、アルケニルコハ
ク酸等のサイズ剤、硫酸バンド、カチオン澱粉等の定着
剤、クレー、タルク、軽質炭酸カルシウム、焼成カオリ
ン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタ
ン等の填料、ポリアクリルアミド系ポリマー、澱粉等の
紙力増強剤等を適宜選択して内添し、公知の抄紙機で抄
造されたコッブ値が45g/m2以下のもの、好適には
25g/m2〜45g/m2のものが、安定した塗工層お
よび裏面被覆層の層形成を有し且つ印字後カール等の不
具合に対処できるところから好適に用いられる。ここ
で、コッブ値とは、JISP−8140の測定方法に準
じ、測定時間を2分に設定して実施して得られたもので
ある。
【0033】なお、上記基紙のコッブ値が25g/m2
未満の場合、表裏被覆層の基紙への密着性が悪くなり、
コッブ値が45g/m2以上になると、基紙中への樹脂
成分浸透が多くなり、被覆層表面の均質性が損なわれ、
平滑性や光沢の低下、インク吸収性の悪化、印字品質の
悪化、印字後カールの原因となる。
【0034】本願発明の情報記録多層塗工紙で用いられ
る基紙の坪量は、プリントの最終用途によって決定され
るが、20〜200g/m2、望ましくは60〜190
g/m2とされる。
【0035】さらに、本願発明の情報記録多層塗工紙に
おける水中伸度は、縦:0.1〜0.3、横:1.0〜
3.0とするのが望ましい。
【0036】
【実施例】下記実施例によって本願発明を具体的に説明
するが、本願発明は、これによって制限されるものでは
ない。以下における部、%は、すべて重量によるもので
ある。
【0037】まず、以下の配合にしたがって基紙を作成
する。
【0038】(I) 基紙作製例 カナディアンスタンダードフリーネス450mlのLB
KP100部スラリー中に、軽質炭酸カルシウム20部
(奥多摩工業製:TP−121)、エマルジョンサイズ
剤(荒川化学製:KS−951)0.10部を添加し、
十分混合して抄紙原料とし、長網多筒抄紙機により坪量
72g/m2の上質紙を製造した。得られた上質紙のI
SO白色度は、82%、灰分は14%、コッブ値は30
g/m2であった。次に、以下の方法にしたがって実施
例および比較例の情報記録多層塗工紙を作製した。
【0039】(II) 情報記録多層塗工紙の作製例 上記した基紙作製例で得られた上質紙基材の片面に、テ
ストキャストコータを用いて塗工層用塗料を塗工し、各
キャストコーティング法にて上質紙基材上に塗工層を形
成した。次に、テストコータを用い、前記各種キャスト
コーティング法にて上質紙基材上に情報記録を行う最表
層の塗工層を設けるとともに、裏面被覆塗料を前記最表
層の塗工層の反対面に塗工し、その後乾燥して情報記録
多層塗工紙を作製した。各キャストコーティング法、各
塗工層用塗料の処方、塗工量、裏面層の滑剤の種類およ
び使用量を変更した実施例1〜8および比較例1〜7を
下記表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】インクジェットプリンタによる記録適性を
例に取った評価は、次の方法で実施した。
【0042】(1)光沢感:印字部の光沢感は、印字部
に対して20度の横角度から目視し、以下のように4段
階評価した。 ◎:銀塩方式写真と同等の光沢感がある。○:銀塩方式
写真には劣るが、光沢感は十分ある。△:従来の塗工品
並み。×:上質紙並み。
【0043】(2)インク吸収性:インクジェットプリ
ンタ(CANON製:BJF−850)を用い、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各単色を印字し、印字直後から
5秒毎にプリントした印字面に上質紙を重ね合わせ、指
圧状態でインクが上質紙に転写するかどうかを観察す
る。インクが乾燥するまで10秒未満のものはインク吸
収性に優れる。 ○:10秒未満。△:10〜30秒。×:30秒以上。
【0044】(3)搬送性:インクジェットプリンタ
(CANON製:BJF−850)を用い、A4版の大
きさにカットしたインクジェット記録用紙を100枚印
刷させ、印刷途中の搬送性トラブルの有無を枚数で評価
した。
【0045】(4)裏面表面強度:住友スリーエム製メ
ンディングテープを指圧で裏面に貼りつけ、剥がした際
の基紙の繊維および被覆層の「取られ」を目視にて観察
し、「取られ」を生じているものを×、僅かに「取ら
れ」が有るものを△、「取られ」の無いものを○とし
た。
【0046】(5) インクジェット記録用紙表裏の摩
擦係数は、JISP−8147による方法を用いて測定
した。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、基材の少なく
とも一面側に、微粒顔料とバインダーとからなる塗液に
より形成された塗工層を有する情報記録多層塗工紙にお
いて、前記塗工層を、複数の層が積層されてなる多層構
造とするとともに、情報記録を受ける最表層以外の塗工
層のうちの少なくとも一層を、キャストコーティング法
により形成されたものにより構成しているので、最表層
の塗工層に過度の平滑化、光沢化処理を施すことが不要
になり、好適な多孔性を維持したまま、高平滑且つ高光
沢の情報記録多層塗工紙を得ることができることとな
り、単層の場合に比べて、高平滑、高光沢でありなが
ら、インク吸収性の向上が得られるという効果がある。
【0048】請求項2の発明におけるように、請求項1
記載の情報記録多層塗工紙において、前記情報記録を受
ける最表層以外の塗工層のうちの少なくとも一層を構成
する微粒顔料の主成分として軽質炭酸カルシウムを用い
た場合、インクの吸収性を向上させることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/38 B41J 3/04 101Y 5/40 B41M 5/26 101H D21H 19/64 H Fターム(参考) 2C056 EA04 FC06 2H086 BA01 BA16 BA21 BA33 2H111 AA01 AA05 AA26 AA27 CA03 CA13 CA23 CA32 DA01 4D075 AE03 BB05Z CA35 CA48 CB04 DA04 DB18 DB21 DB43 DC27 EA07 EA19 EB13 EB19 EB20 EB22 EB35 EB36 EB38 EB39 EB56 EC01 4L055 AA02 AA03 AC06 AG12 AH01 AH02 AJ01 AJ04 BE09 FA11 FA12 FA14 FA15 GA09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙の少なくとも一面側に、微粒顔料と
    バインダーとからなる塗液により形成された塗工層を有
    する情報記録多層塗工紙であって、前記塗工層は、複数
    の層が積層されてなる多層構造を有しており、情報記録
    を受ける最表層以外の塗工層のうちの少なくとも一層
    を、キャストコーティング法により形成された塗工層に
    より構成したことを特徴とする情報記録多層塗工紙。
  2. 【請求項2】 前記情報記録を受ける最表層以外の塗工
    層のうちの少なくとも一層を構成する微粒顔料の主成分
    として軽質炭酸カルシウムを用いたことを特徴とする前
    記請求項1記載の情報記録多層塗工紙。
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