JP2003105173A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物及び半導体装置Info
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- JP2003105173A JP2003105173A JP2001303427A JP2001303427A JP2003105173A JP 2003105173 A JP2003105173 A JP 2003105173A JP 2001303427 A JP2001303427 A JP 2001303427A JP 2001303427 A JP2001303427 A JP 2001303427A JP 2003105173 A JP2003105173 A JP 2003105173A
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Abstract
性、および成形時の充填性がすぐれたエポキシ樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機
充填剤(C)およびシランカップリング剤(D)を含有
するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂
(A)がテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂
を含有し、かつ前記シランカップリング剤(D)が、
(D−1)アミノ基が全て2級であるアミノシランカッ
プリング剤3〜97重量%、ならびに(D−2)D−1
以外のシランカップリング剤97〜3重量%からなるこ
とを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Description
及び成形性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポ
キシ樹脂組成物に関するものである。
法として、従来より金属やセラミックスによるハーメッ
チックシールと共にフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されており、一
般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹脂と呼
んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性のバラン
スの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛んに行
われている。そして、エポキシ樹脂による封止方法は、
エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組成物を
用い、半導体素子を金型にセットしてトランスファー成
型法などにより封止する方法が一般的に行われている。
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、耐リフロー信頼性、高温信頼性、耐湿信頼性など
の信頼性が今後ますます重要となってくる。特に最近で
はTSOP、TQFP等厚さ1mm以下のパッケージに
おける耐リフロー信頼性の向上が求められている。
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを載せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため、封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半
導体チップの間、あるいは封止樹脂とリードフレームの
間の剥がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時
に爆発的に膨張してクラックが生じるという現象が起こ
る。また薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿し
てリフロー時にシリコンチップまたはリードフレームと
の界面から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパ
ッケージ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題に
なっている。更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、鉛フリー
半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がること
になりこれまで以上の耐リフロー信頼性が求められてい
る。
は封止樹脂組成物中の充填材の割合を上げることが有効
であることが知られていた。封止樹脂組成物中の樹脂成
分を減らすことにより吸湿性が低下するからである。し
かしながら、単純に封止樹脂組成物中の充填材の割合を
大きくするだけだと流動性が悪化し、パッケージ未充填
やステージシフトなどの問題が起こる。
め、エポキシ樹脂としてテトラメチルビスフェノールF
型エポキシ樹脂を、硬化剤としてフェノールアラルキル
樹脂を配合し充填材を25〜93重量%含有するエポキ
シ樹脂組成物が提案されている(特開平8−13418
3号公報)が、効果はそれなりに奏するものの未だ十分
ではない。さらに、さらなる耐リフロー信頼性、特に1
mm以下の厚みのパッケージにおいてさらに膨れ特性の
優れる樹脂組成物が求められている。
が要求される一方、成型時のパッケージ充填性、硬化性
などの成形性についても要求が一層厳しくなってきてお
り、これらの点についてもより優れた組成物を要求され
ようになってきている。
のような事情に鑑みてなされたものであり、より高温の
リフロー温度において耐リフロー信頼性に優れ、成形時
のパッケージ充填性、硬化性などの成形性が優れるエポ
キシ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物で封止して
なる半導体装置の提供を目的とする。
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
なわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充
填剤(C)およびシランカップリング剤(D)を含有す
るエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂
(A)が下記式(I)で表されるテトラメチルビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂を含有し、かつ前記シランカッ
プリング剤(D)が、アミノ基が全て2級であるアミノ
シランカップリング剤(D−1)3〜97重量%、なら
びにD−1以外のシランカップリング剤(D−2)97
〜3重量%からなることを特徴とするエポキシ樹脂組成
物。
(A)、硬化剤(B)、充填材(C)およびシランカッ
プリング剤(D)を含有する。
が下記一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂を必須成分として含有することを
特徴とする。
トラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有させ
ることによりリフロー時の膨れ特性が向上し、粘度を下
げ成形性を向上する効果も得られる。一般式(I)で表
されるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂エ
ポキシ樹脂(a)の含有量はエポキシ樹脂(A)全量に
対して10重量%以上が好ましく、エポキシ樹脂(A)
全量に対して50重量%以上であることががさらに好ま
しい。
ポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を併用しても良い。その
他のエポキシ樹脂としては1分子中に2個以上のエポキ
シ基を有する化合物であれば特に限定されず、モノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般である。例えばアルキル
置換基を持たないビスフェノールF型エポキシ樹脂、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)ビフェニル、 4,4´−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラ
メチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエチルビフ
ェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェニルな
どのビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル
型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、トリフェノール型エポキシ樹
脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、トリ
フェニルメタン型エポキシ樹脂、およびハロゲン化エポ
キシ樹脂などが挙げられる。その他のエポキシ樹脂とし
て2種以上用いても良い。
膨れ特性改良の観点から一般式(I)で表されるエポキ
シ樹脂の含有量は添加効果をより高く発揮するためエポ
キシ樹脂(A)全量に対して10重量%以上が好まし
く、エポキシ樹脂(A)全量に対して50重量%以上で
あることがさらに好ましい。
脂組成物全体に対して通常0.5〜10重量%、特に1
〜6重量%が好ましい。
樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、それらの具体例としては、例えばフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラックな
どのノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフ
ェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ジシクロペ
ンタジエン骨格含有フェノール樹脂、ナフトールアラル
キル樹脂、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合
物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット
酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンな
どの芳香族アミンなどがあげられ、これらを単独で用い
ても、2種以上の硬化剤を併用しても良い。硬化剤
(B)の溶融粘度はICI(150℃)粘度で1Pa・
s以下、さらには0.3Pa・s以下のものが特に好ま
しく使用される。
から下記一般式(II)で表されるフェノールアラルキル
樹脂が特に好ましく使用され、さらに好ましくは下記一
般式(III)で表されるp-キシレン型フェノールアラル
キル樹脂が良い。
(II)で表される硬化剤の含有量は硬化剤(B)全量に
対して10重量%以上が好ましく、20重量%以上であ
ることがさらに好ましい。
好ましくは膨れ特性改良の観点から一般式(III)で表
される硬化剤の含有量は硬化剤(B)全量に対して10
重量%以上が好ましく、20重量%以上であることがよ
り好ましい。
物全体に対して通常0.5〜10重量%、特に1〜6重
量%が好ましい。さらにはエポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比は、機械的性質、及び耐湿性も点からエ
ポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が
0.5〜1.5、特に0.6〜1.3の範囲にあること
が好ましい。
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いても良い。硬化触媒は硬化反応を促進するものであれ
ば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメト
キシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス
(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチル
アセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物および
トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフォニウ
ム・テトラフェニルボレート塩、トリメチルホスフィ
ン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、ト
リ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフ
ェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげ
られる。なかでも信頼性および成形性の点から有機ホス
フィン化合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特
に好ましく用いられる。
以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が望ましい。
機充填材が好ましく、具体的には非晶性シリカ、結晶性
シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミ
ナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、
酸化チタンや酸化アンチモンなどの金属酸化物、アスベ
スト、ガラス繊維およびガラス球などが挙げられるが、
中でも非晶性シリカは線膨脹係数を低下させる効果が大
きく、低応力化に有効ななため好ましく用いられる。形
状としては、破砕状のものや球状のものが用いられ、流
動性の点から球状のものが特に好ましく使用される。
比重が2.3以下のものを意味する。この非晶性シリカ
は公知の任意の方法で製造方法でき、例えば結晶性シリ
カを溶融する方法および金属ケイ素の酸化による方法、
アルコキシシランの加水分解など、各種原料からの合成
方法が使用できる。
造される球状溶融シリカが特に好ましく使用され、球状
溶融シリカを全充填材(C)中に90重量%以上含有す
ることが特に好ましい。
ては、特に限定はないが、流動性、成形時のバリ低減の
点から、平均粒径(メディアン径を意味する。以下同
じ。)が5〜30μmの範囲にあることが好ましい。ま
た、平均粒径または粒度分布の異なる充填材を2種以上
組み合わせることもできる。
(D)は、アミノ基が全て2級であるアミノシランカッ
プリング剤(D−1)とD−1以外のシランカップリン
グ剤(D−2)の少なくとも2種を含有する。シランカ
ップリング剤(D)中のアミノシランカップリング剤
(D−1)とシランカップリング剤(D−2)との割合
は、重量比で(D−1)/(D−2)=3/97〜97
/3とすることが必要であり、10/90〜90/10
が好ましく、40/60〜90/10の範囲とするのが
さらに好ましい。
(D−2)のいずれかを単独使用する場合には、半田付
け行程におけるクラックの防止効果および流動性、硬化
性、ボイドなどの成形性向上効果が発揮されない。シラ
ンカップリング剤(D−1)および(D−2)を上記の
範囲内で併用することにより、初めて膨れ性のみならず
流動性、硬化性、ボイドなどの成形性向上効果を得るこ
とができ、バランスの取れた組成物とすることができ
る。
−1)と(D−2)は予め混合物として添加しても、個
々に添加してもよく、またあらかじめ樹脂組成物に含ま
れるほかの成分と混合することも、反応させて用いるこ
ともできる。
ランカップリング剤(D−1)の具体的な例としては、
γ−(N−フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(N−フェニルアミノ)プロピルメチルジメト
キシシラン、γ−(N−メチルアミノ)プロピルトリメ
トキシシラン、γ−(N−メチルアミノ)プロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピ
ルトリメトキシシランおよびγ−(N−エチルアミノ)
プロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
のなかでも、耐湿信頼性と流動性の点から、特にγ−
(N−フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシランが
好ましく使用される。
外のシランカップリング剤(D−2)としては、ケイ素
原子に結合した有機基が、炭化水素基、ならびにエポキ
シ基、1級アミノ基、3級アミノ基、(メタ)アクリロ
イル基、メルカプト基などを有する炭化水素基であるも
のが例示される。
としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシシラ
ン、γ−(2,3−エポキシシクロヘキシル)プロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリエチルシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリ
メトキシシランなどが挙げられる。これらのなかでも、
耐リフロー信頼性の点から、1級アミノ基を有する有機
基がケイ素原子に結合したシランカップリング剤が好ま
しく使用され、このようなものとしてはγ−アミノプロ
ピルトリメトキシシランおよび、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあ
る。
してはエポキシ樹脂組成物全量に対して0.1〜2重量
%添加することが流動性及び充填性の点で好ましい。
向上させる目的でブロム化合物を配合できる。ブロム化
合物は、通常、エポキシ樹脂組成物に難燃剤として添加
されるものであれば、特に限定されない。ブロム化合物
の好ましい具体例としては、ブロム化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリカ
ーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化
ポリフェニレンオキサイド樹脂、テトラブロモビスフェ
ノールA、デカブロモジフェニルエーテルなどがあげら
れ、なかでも、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など
のブロム化エポキシ樹脂が、成形性の点から特に好まし
い。
は、必須成分ではないがアンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
エポキシ樹脂組成物から発生する不要物の廃棄の容易
さ、および半導体装置の信頼性の観点からハロゲン原子
およびアンチモン原子それぞれが、エポキシ樹脂組成物
に対して0.2重量%以下、さらには実質的に配合され
ていないことが好ましい。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。カ
ーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔
料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニト
リルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種エラスト
マー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの各種熱可
塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面活性剤、
長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステ
ル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワックスなど
の各種離型剤およびハイドロタルサイト類などのイオン
捕捉剤、有機過酸化物などの架橋剤。
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
るが、本発明はここに掲げた実施例によって限定される
ものではない。なお、実施例中の%は重量%を示す。
た成分を表2〜3に示す組成比(重量比)で、ミキサー
によりドライブレンドした後、ロール表面温度90℃の
ミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、冷却、粉
砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を得た。
られた樹脂組成物について144pinTQFP(外
形:20mm×20mm×1.0mm、フレーム材料:
銅)用金型を用いて、低圧トランスファー成形機で金型
温度175℃、キュアータイム1分間の条件でパッケー
ジを成形した。なお評価用のチップとしては表面に窒化
珪素膜を被覆した模擬素子を搭載した、チップサイズ8
mm×8mm×0.3mmのものを用いた。
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、マイクロメーターにてパッケージ
中央部の厚みI(μm)を計測した。これを85℃/6
0%RHで24時間加湿後、最高温度260℃のIRリ
フロー炉で加熱処理した。なお、リフロー炉の温度プロ
ファイルは、150℃〜200℃の領域を60秒〜10
0秒、200℃から260℃の昇温速度を1.5〜2.
5℃/秒、最高温度である255℃〜265℃の領域で
10〜20秒維持し、260℃から200℃の降温速度
を1.5〜2.5℃/秒とした。パッケージがリフロー
炉を出た5秒後、再びマイクロメーターにてパッケージ
の中央部の厚みII(μm)を計測した。さらに10個そ
れぞれのパッケージについて(厚みII−厚みI)を算出
し、この10個の平均値を「膨れ」(μm)とした。な
お、膨れは小さい方が好ましく、80μm以下であるこ
とが特に好ましい。
法により直径5cm厚さ3.3mmの円盤を、金型表面
温度175℃、トランスファー圧力30kg/cm2で
成形し、熱時硬度(バーコール)を測定した。熱時硬度
が60を超えるキュアー時間を硬化性(sec)とした。
方法で同様の144pinTQFPのパッケージを20
個成形、180℃、6時間の条件でポストキュアーし、
これを85℃/60%RHで24時間加湿後、最高温度
260℃のIRリフロー炉で加熱処理した。なお、リフ
ロー炉の温度プロファイルは、150℃〜200℃の領
域を60秒〜100秒、200℃から260℃の昇温速
度を1.5〜2.5℃/秒、最高温度である255℃〜
265℃の領域で10〜20秒維持し、260℃から2
00℃の降温速度を1.5〜2.5℃/秒とした。
チップ表面、ステージ裏面の剥離状況を超音波探傷器
(日立建機(株)製「mi−scope10」)で観察
し、それぞれについて剥離の発生したパッケージ数を調
べた。
成形により得られた144pinTQFPパッケージ1
0個を成形後に目視および断面切断後、20倍の顕微鏡
を用いて観察し、ステージ変位・未充填の有無を調べ
た。ステージ変位・未充填が発生した不良パッケージを
除く、良好に得られたパッケージ数を求めた。ステージ
変位についてはパッケージゲート部とベント部の傾きが
100μm以上のものを不良とした。
られるように1〜4のシランカップリング剤を単独で使
用すると、硬化性、成形性、あるいはリフロー時の密着
性が不十分である(比較例1〜4)。エポキシ樹脂とし
て一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノール
F型エポキシ樹脂を使用しなかった場合、膨れ特性、密
着性が不十分である(比較例5〜7)。それに対し、本
発明のエポキシ樹脂組成物はリフロー時の密着性、膨れ
特性、パッケージ充填性、硬化性のいずれも優れてい
る。
フロー時の密着性、膨れ特性などの耐リフロー信頼性、
成形時の充填性および硬化性が優れた半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物によって封止
してなる半導体装置を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機
充填剤(C)およびシランカップリング剤(D)を含有
するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂
(A)が下記式(I)で表されるテトラメチルビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂を含有し、かつ前記シランカッ
プリング剤(D)が、アミノ基が全て2級であるアミノ
シランカップリング剤(D−1)3〜97重量%、なら
びにD−1以外のシランカップリング剤(D−2)97
〜3重量%からなることを特徴とするエポキシ樹脂組成
物。 【化1】 - 【請求項2】シランカップリング剤(D−2)が1級ア
ミノ基を有するアミノシランカップリング剤を必須成分
とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】硬化剤(B)が下記式(II)で表される化
合物を含有することを特徴とする請求項1または2のい
ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 【化2】 - 【請求項4】硬化剤(B)が下記式(III)で表される
化合物を含有することを特徴とする請求項1または2の
いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 【化3】 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ
系樹脂組成物の硬化物によって封止されたことを特徴と
する半導体装置。
Priority Applications (8)
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