JP2003103255A - 浄水器 - Google Patents
浄水器Info
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Abstract
りなる濾過層とを備えた浄水器において、濾過層で捕捉
される微生物による異臭の発生を防止する。 【解決手段】 塩素を含んだ原水が導入される活性炭フ
ィルタ5と、活性炭フィルタ5を通過した水が導入され
る中空糸膜モジュール6とを備えた浄水器。原水の一部
を活性炭フィルタ5を通過させずに中空糸膜モジュール
6に導入する通水パイプ13を備える。活性炭フィルタ
5を通過しなかった原水中の塩素により中空糸膜モジュ
ール6で捕捉された微生物の繁殖が抑制され、微生物の
繁殖による異臭が防止される。
Description
販売機や一般家庭等で用いられる浄水器に係り、特に活
性炭層等よりなる塩素吸着層と中空糸膜等よりなる濾過
層とを備えた浄水器において、濾過層で捕捉される微生
物による異臭の発生を防止した浄水器に関する。
用いられる浄水器は、一般に、活性炭層と中空糸膜、平
膜等の濾過膜とを組み合せた構成とされている。即ち、
水道水を活性炭層に通水することにより水道水中の塩素
を吸着除去して異臭味をなくし、次いで、濾過膜で異物
を濾過して浄水とする。近年、浄水器の活性炭層とし
て、抗菌性の銀着活性炭層を用いたものも提供されてい
る。
ないクリプトポリジウムやジアルジアなどの微生物が含
まれている。このような微生物は活性炭層では除去し得
ず、後段の濾過膜で除去する必要がある。このため、こ
れらの耐塩素微生物を除去する目的で、浄水器の濾過膜
としては、孔径0.1〜1μm程度の中空糸膜が使用さ
れる場合が多い。なお、このような微細孔の中空膜の代
りにカーボンブロックや不織布などの濾過材が用いられ
る場合もあるが、いずれの場合においても、このような
微細孔を有する濾過層であれば、微生物を完全に除去す
ることができ、微生物の混入のない清浄度の高い浄水を
製造することができる。
に捕捉して除去することができるような微細孔の濾過層
を設けた場合、濾過層で捕捉された微生物は、濾過層の
一次側で繁殖し、繁殖した微生物から硫化水素臭などの
異臭が発生するという問題がある。濾過層の一次側で発
生した異臭成分は0.1μmよりも遥かに小さいため、
濾過層の微細孔を通過して濾過層の二次側から取り出さ
れる浄水の味を著しく損なう原因となっている。
水器の通水量が継続して多い場合には、一次側に酸素
(水道水中の溶存酸素)が供給されるため、微生物の繁
殖による硫化水素臭等の異臭の発生は抑制される。しか
し、一般に、浄水器の使用状態としては通水が断続的で
あり、また通水量が少ない場所、即ち浄水の使用量や使
用頻度が少ない場所に設置された浄水器にあっては、特
に通水停止中における濾過層の一次側の微生物の繁殖に
起因する異臭の発生が問題となる。
層を用いた場合には、活性炭層の二次側、即ち濾過層の
一次側に50ppb程度の銀を溶出させて微生物の繁殖
抑制効果を得ることができる。しかし、濾過層の一次側
での微生物の繁殖力は非常に強いため、銀着活性炭層の
設置初期には微生物の繁殖を抑制することはできるが、
短期間で微生物が繁殖し始め、一旦微生物が繁殖し始め
ると、50ppb程度の銀では微生物の繁殖抑制効果は
全く得られず、更に微生物が繁殖し続け、異臭を発生す
るようになる。
炭層等よりなる塩素吸着層と中空糸膜よりなる濾過層と
を備えた浄水器において、濾過層で捕捉される微生物に
よる異臭の発生を防止した浄水器を提供することを目的
とする。
を含んだ原水が導入される塩素吸着層と、該塩素吸着層
を通過した水が導入される濾過層とを備えた浄水器にお
いて、原水の一部を塩素吸着層を通過させずに濾過層に
導入する水路を備えたことを特徴とする。
んだ原水の一部を塩素吸着層を通過させずに濾過層に導
入することにより、濾過層の一次側に塩素を流入させ
る。このため、この流入塩素により濾過層で捕捉された
微生物が濾過層の一次側で繁殖することを抑制すること
ができ、これにより微生物の繁殖に起因する異臭の発生
を防止することができる。
あることが好ましく、また濾過層は中空糸膜からなる濾
過層であることが好ましい。
ずに濾過層に導入する水路の流量を調整する流量調整手
段を設け、これにより、浄水器の使用形態、即ち、通水
量や使用頻度に応じて、塩素吸着層を通過させずに濾過
層に導入する原水量を調節することが好ましい。
水器の実施の形態にを詳細に説明する。
断面図である。
器ハウジング1内に、該浄水器ハウジング1内と同軸的
にフィルタカートリッジ2が設置されている。
流入口3が設けられると共に、該フィルタカートリッジ
2からの浄水の取出管4が突設されている。
炭フィルタ5と中空糸膜モジュール6とを備えている。
活性炭フィルタ5は、不織布よりなる同軸状の筒状外套
5a及び内套5bの間に粒状活性炭5cを充填したもの
である。
に上部キャップ7と下部キャップ8とが装着されてい
る。
ップ7の下面に保持されている。上部キャップ7には、
中空糸膜モジュール6を透過した浄水の流出孔9が設け
られており、前記浄水取出管4は該流出孔9と連通する
ように該上部キャップ7に固着されている。なお、この
浄水取出管4は浄水器ハウジング1の上面部の取出管挿
通口10を通って浄水器ハウジング1の上方に突出して
いる。
面との間には所定の間隙があいている。下部キャップ8
と浄水器ハウジング1底面との間にも所定の間隙があい
ており、フィルタカートリッジ2の側周面と浄水器ハウ
ジング1の側周内面との間にも所定の間隙があいてい
る。
数本の細い中空糸膜を備えており、中空糸膜が図1の略
上下方向となるように配置されている。図示はしない
が、各中空糸膜の下端はポッティング等により封じられ
ている。各中空糸膜の上端は中空糸膜モジュール6の集
水室(図示略)に連通しており、この集水室が浄水流出
孔9に連通している。
れぞれパイプ挿通口11,12が設けられており、これ
らの挿通口11,12に挿通された通水パイプ13が上
部キャップ7と下部キャップ8との間に架設されてい
る。
ジ2の内部と下部キャップ8の下側とを連通する、流量
調整手段としての通水孔14が設けられている。
水道水等の原水は流入口3から浄水器ハウジング1内に
流入し、その多くは上部キャップ7と浄水器ハウジング
1の上面部との間からフィルタカートリッジ2の外周側
に流れ、活性炭フィルタ5を透過してフィルタカートリ
ッジ2内に流入する。原水の一部(残部)は、通水パイ
プ13を通って下部キャップ8と浄水器ハウジング1と
の間に流れ込み、その一部は下部キャップ8の通水孔1
4を通ってフィルタカートリッジ2内に流入し、残部は
下部キャップ8の外縁を回り込んでフィルタカートリッ
ジ2の側周面と浄水器ハウジング1との間に流れ込み、
活性炭フィルタ5を透過してフィルタカートリッジ2内
に流入する。
は、中空糸膜モジュール6によって濾過され、浄水取出
管4から浄水として取り出される。
水は、活性炭フィルタ5を透過した水(脱塩素水)に、
通水孔14を通って流入してきた原水(塩素含有水)が
少量混入したものであり、少量の塩素を含んでいる。こ
のため、この少量の塩素の流入により、中空糸膜モジュ
ール6を透過せずにフィルタカートリッジ2内に残留し
た微生物の繁殖が抑制され、微生物の繁殖による異臭の
発生が防止される。
3を介して下部キャップ8と浄水器ハウジング1の底面
との間にも原水が導入されるため、浄水器ハウジング1
内のいずれの箇所にも水が滞留することがない。そのた
め、水の滞留による異臭の発生も防止される。
ートリッジ2の直径や浄水器ハウジング1の直径、フィ
ルタカートリッジ2と浄水器ハウジング1との間に形成
される間隙等によっても異なるが、浄水器ハウジング1
の底部の水の滞留を確実に防止するために、通常の場
合、5〜15mm程度であることが好ましく、原水流入
口から流入した原水のうちの20〜50%が通水パイプ
13に流入することが好ましい。
孔径やその個数は、フィルタカートリッジ2内に流入さ
せる塩素含有水量の必要量によって適宜決定される。即
ち、浄水器の使用形態として通水量ないし使用頻度が少
なく、微生物が繁殖し易い場合には、通水孔14の孔径
及び/又は個数を増やして活性炭フィルタ5を透過せず
にフィルタカートリッジ2内に流入する塩素含有水量を
多くし、通水量ないし使用頻度が高い場合には、酸素の
流入で微生物は繁殖し難くなるため、通水孔14の孔径
及び/又は個数を減らして活性炭フィルタ5を透過せず
にフィルタカートリッジ2内に流入する塩素含有水量を
低減することが好ましい。
径の通水孔14を予め複数個設けておき、浄水器の使用
形態に応じて必要な通水孔のみを開孔したままとし、不
要な通水孔は蓋部材で塞ぐことにより、フィルタカート
リッジ2内に流入する塩素含有水量を調節することがで
きるように構成することが好ましい。なお、通水孔の開
閉は、蓋部材によるキャップ孔埋め方式の他、通水孔封
止用の板をスライドさせて、開孔数や開孔面積を調節す
るスライド方式であっても良い。
プ8の寸法、その他の構成によっても異なるが、一般的
には孔径2〜3mm程度の通水孔を3〜5個程度設けて
おき、原水流入口3から流入した原水のうちの5〜40
%が活性炭フィルタ5を透過せずに中空糸膜モジュール
6に流入するように調整可能であることが好ましい。
の活性炭フィルタは、粒状活性炭を用いたものの他、繊
維状の活性炭を用いたものであっても良く、また、銀着
活性炭フィルタであっても良い。
カーボンブロックや不織布等の濾過材よりなるものであ
っても良いが、孔径0.1〜1μmの、耐塩素微生物を
確実に捕捉できるものであることが好ましい。
例であって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図
示のものに限定されるものではない。
カートリッジ2への取付方法は、図2に示す如く、フィ
ルタカートリッジ2の上面に突設された取出管4の上部
外周面に形成された雄ねじ4Aと、ハウジング2の取出
管挿通口10の外縁部にハウジング2の上面から突設さ
れた浄水の流出口15の内周面に形成された雌ねじ15
Aとのねじ込みによるものであっても良い。なお、図2
において図1と同一機能を奏する部材には同一符号を付
してある。
付方法は、図3に示す如く、多数本の長尺の中空糸膜2
1を折り返し、上部のポッティング20に両端部を固定
したものであっても良い。
房、自動販売機や一般家庭等の用途に好適であり、特に
通水量が少なく、また通水が断続的に行われる浄水器に
おいて、異臭の発生を効果的に防止することができる。
り具体的に説明する。
m、高さ29cmであり、内部のフィルタカートリッジ
2の外寸は直径9.5cm、高さ25cmである。この
フィルタカートリッジ2は、厚さ1cmの活性炭層を有
する活性炭フィルタ5と中空糸膜モジュール(濾過性能
0.1μm)6を備える。
り、下部キャップ8には、直径3mmの通水孔14が3
個設けられている。なお、活性炭フィルタ5の外套5a
は濾過性能20μmの濾布(不織布)であり、内套5b
は濾過性能5μmの濾布(不織布)であり、活性炭とし
ては粒径0.2〜0.5mmのものが充填されている。
た水道水のうちの約50%が通水パイプ13を流通し、
また、原水流入口3から流入した水道水のうちの約30
%が活性炭フィルタ5を透過せずに通水孔14を経て中
空糸膜モジュール6に流入する。
5〜10秒通水後、30〜120秒停止するような断続
運転を12時間行った後、12時間運転を停止すること
を繰り返す使用状態で12ヶ月間使用したが、使用開始
初期から使用終了まで、得られた浄水に異臭味は全く発
生しなかった。
を全て塞ぎ、原水流入口から導入された水道水をすべて
活性炭フィルタ5を通過させた後中空糸膜モジュール6
に流入させるようにしたこと以外は同様にして、同様の
使用状態で使用したところ、使用開始から3ヶ月後には
得られた浄水に硫化水素臭等による異臭味が発生した。
臭味や異物の混入がなく、清浄度の高い浄水を製造する
ことができる。
る。
面図である。
す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 塩素を含んだ原水が導入される塩素吸着
層と、該塩素吸着層を通過した水が導入される濾過層と
を備えた浄水器において、 原水の一部を塩素吸着層を通過させずに濾過層に導入す
る水路を備えたことを特徴とする浄水器。 - 【請求項2】 前記塩素吸着層が活性炭層であることを
特徴とする請求項1に記載の浄水器。 - 【請求項3】 前記濾過層が中空糸膜からなる濾過層で
あることを特徴とする請求項1に記載の浄水器。 - 【請求項4】 前記水路の流量を調整する流量調整手段
を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
1項に記載の浄水器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001302063A JP4082010B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 浄水器及び塩素含有水の混入量調節方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
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JP2003103255A true JP2003103255A (ja) | 2003-04-08 |
JP4082010B2 JP4082010B2 (ja) | 2008-04-30 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346619A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Yamaha Motor Co Ltd | 浄水装置 |
JP2009542425A (ja) * | 2006-06-27 | 2009-12-03 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 浄水システム、及び該システムに対するフィルタ要素 |
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WO2017216855A1 (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社ダックス | 浄水器 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001302063A patent/JP4082010B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
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US9422182B2 (en) | 2006-06-27 | 2016-08-23 | Koninklijke Philips N.V. | Water purifier system and a filter element for such system |
JP2010115615A (ja) * | 2008-11-14 | 2010-05-27 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 浄水カートリッジおよび浄水器 |
JP4623204B2 (ja) * | 2008-11-14 | 2011-02-02 | パナソニック電工株式会社 | 浄水カートリッジおよび浄水器 |
KR101151535B1 (ko) * | 2008-11-14 | 2012-05-30 | 파나소닉 주식회사 | 정수 카트리지 및 정수기 |
WO2017216855A1 (ja) * | 2016-06-13 | 2017-12-21 | 株式会社ダックス | 浄水器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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