JP2003098134A - タービン翼の被膜欠陥検査装置およびその方法 - Google Patents

タービン翼の被膜欠陥検査装置およびその方法

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JP2003098134A JP2001287235A JP2001287235A JP2003098134A JP 2003098134 A JP2003098134 A JP 2003098134A JP 2001287235 A JP2001287235 A JP 2001287235A JP 2001287235 A JP2001287235 A JP 2001287235A JP 2003098134 A JP2003098134 A JP 2003098134A
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turbine blade
coating
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shield
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Takahiro Kubo
貴博 久保
Taiji Hirasawa
泰治 平澤
Ichiro Furumura
一朗 古村
Satoshi Nagai
敏 長井
Junji Ishii
潤治 石井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】翼表面に被覆する被膜の欠陥を簡易にして精確
に検出できるタービン翼の被膜欠陥検査装置およびその
方法を提供する。 【解決手段】本発明は、タービン翼1を包囲する遮蔽体
8と、タービン翼1を加熱し、その加熱から発生する赤
外線を遮蔽体8を介して受波する被膜欠陥検査監視部1
4と、この被膜欠陥検査監視部14からの信号を基にタ
ービン翼1に被覆する被膜5の温度分布を画像化する赤
外線温度計測装置17とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は翼表面に遮熱性に優
れ、かつ耐酸化性に富む被膜を被覆したタービン翼の被
膜欠陥検査装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の火力発電プラント、例えばコンバ
インドサイクル発電プラントに適用するガスタービン
は、その入口燃焼ガス温度が高温化の一途を辿ってお
り、ひところの1100℃から1300℃を経て150
0℃以上で運転する計画が進められている。
【0003】このように、高温化の一途を辿るガスター
ビンは、タービン翼内に空気や蒸気を流して冷却させる
一方、翼表面に遮熱性に優れ、かつ耐酸化性に富む被膜
層を形成し、タービン翼の強度保証に努めている。
【0004】タービン翼に形成した被覆層は、駆動ガス
の偏流、温度変化、圧力変化や起動・停止の繰返しなど
の運転環境により経年的に劣化、損傷、剥離などの欠陥
が生じる場合がある。これら欠陥を検査し、評価するこ
とがタービン翼の安定運転にとって極めて重要である。
【0005】タービン翼の被膜を検査するには幾つかの
手法がある。その手法の一つとして拡大鏡を用いる目視
検査である。
【0006】この手法は、被膜が脱落した位置と脱落し
ていない位置との表面状態の差を、直接目視により観察
して記録を採ったり、あるいはCCDカメラなどを用い
てビデオに撮影したりする手法である。
【0007】また被膜と垂直に発生したき裂を検査する
には、浸透探傷方法がある。この手法は、浸透液をター
ビン翼表面に塗布して、表面を布などで拭いた後、現像
液をタービン翼表面に塗布する手法である。き裂が存在
する位置では、表面を拭いた後も浸透液が残存するた
め、現像液と反応し、き裂が観察できる。この観察結果
を目視して記録したり、CCDカメラなどを用いてビデ
オに撮影したりして、き裂検査を行う。
【0008】最近、被膜の剥離を検査する手法として
は、赤外線カメラが用いられることが提案されている
(特開平11−166910号公報)。この手法は以下
に示す原理に基づいている。
【0009】被膜の翼表面側に剥離が発生すると、剥離
の部分には空気層ができる。このとき、被膜の外側から
加熱器で加熱すると、熱が空間部分に伝わる。しかし、
空気への熱の伝達率は、金属材料に比べて低いので、空
間部分への熱の伝達が遅い。つまり空間部分があると、
健全な部分に比べて被膜表面の温度が高くなる。
【0010】このように赤外線カメラを用いた被膜の剥
離検査方法では、温度の高低を検出し、被膜の剥離有無
を評価していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来から行われている
タービン翼に被覆した被膜を検査する手法は、簡易、簡
便性の点で優れているものの、それでも幾つかの問題点
が含まれている。
【0012】まず、目視検査では、被膜が翼表面から剥
離しない限り検出することができない。被膜が翼表面か
ら剥離すると、翼の遮熱性、耐酸化性が失われるので、
タービン翼の安定運転を考えると、被膜の剥離の前兆を
知ることが大切であるが、この点、目視検査では無理で
ある。
【0013】また、被膜内に発生したき裂を検査する浸
透探傷法は、被膜表面に開口した表面き裂は検出できる
が、最も重要な問題である被膜剥離の前兆を検出するこ
とができない。
【0014】一方、特開平11−166910号公報に
記載されているような赤外線カメラを用いた検査装置
は、被膜剥離を検出可能である。しかもタービン翼など
の複雑な形状の検査対象材の検査もできる。しかし、タ
ービン翼がタービン軸に植設され、植設されたタービン
軸からタービン翼を取り出し、また植設することを考え
ると、超重量物であるが故に長い時間に亘って多くの人
手を要する等の問題がある。
【0015】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、翼表面に被覆した被膜の欠陥を簡易にして
精確に検出できるタービン翼の被膜欠陥検査装置および
その方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービン翼
の被膜欠陥検査装置は、請求項1に記載したように、タ
ービン軸に植設したままの状態のタービン翼を包囲する
遮蔽体と、前記タービン翼に対し、架台に回転自在に支
持された回転用テーブルに載置され、X軸、Y軸、Z軸
の各軸上を進退移動が可能であり、かつ傾動が可能な被
膜欠陥検査監視部と、この被膜欠陥検査監視部の進退、
傾動移動を制御するコントローラと、この被膜欠陥検査
監視部からの信号に基づいて被膜の温度分布を画像化す
る赤外線映像信号処理部とを備えたものである。
【0017】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査装置は、請求項2に記載したように、遮蔽体は、そ
の開口部をタービン翼の後縁側に形成するものである。
【0018】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査装置は、請求項3に記載したように、遮蔽体は、そ
の開口部をタービン翼の前縁側に形成するものである。
【0019】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査装置は、請求項4に記載したように、遮蔽体は、タ
ービン翼の腹側と背側とのそれぞれに設置するものであ
る。
【0020】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査装置は、請求項5に記載したように、遮蔽体は、複
数の反射板で形成し、各反射板間に回転自在に支持する
接続部を備えたものである。
【0021】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査装置は、請求項6に記載したように、遮蔽体は、タ
ービン翼から放射され、被膜欠陥検査監視部の赤外線カ
メラに入射する赤外線が前記タービン翼から放射される
方向と、前記タービン翼の翼面とのなす角度を20°〜
90°の範囲内に設置するものである。
【0022】また、本発明に係るタービン翼の被膜欠陥
検査方法は、請求項7に記載したように、タービン軸に
植設したままの状態のタービン翼を遮蔽体で包囲し、前
記タービン翼の前縁および後縁のうち、少なくともいず
れか一方の側に皮膜欠陥検査監視部を設置し、この被膜
欠陥検査監視部の加熱源で前記タービン翼に被覆する被
膜を加熱し、この被膜から発生する赤外線を前記遮蔽体
を介して前記被膜欠陥検査監視部の赤外線カメラで受波
し、受波した赤外線に基づいて前記被膜の温度分布を画
像化し、前記被膜の欠陥の有無を監視・検査する方法で
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るタービン翼の
被膜欠陥検査装置およびその方法を図面および図面に付
した符号を引用して説明する。
【0024】図1は、本発明の第1実施形態を示す概念
図である。
【0025】本実施形態において、検査対象としてのタ
ービン翼1は、タービン軸2の周方向に沿って列状に植
設されている。
【0026】また、タービン翼1は、翼表面の腹側(凹
面側)3および背側(凸面側)4の全域に亘って被膜5
が被覆されている。なお、本実施形態は、検査対象とし
てのタービン翼1をタービン軸2に植設したまま、加熱
源6a,6bをタービン翼1の前縁7側に向って照射
し、被膜5の欠陥の有無を検査するものである。
【0027】また、タービン翼1の周囲には、遮蔽体8
が設けられている。この遮蔽体8は、袋状に形成してタ
ービン翼1を包囲するもので、タービン翼1から被膜欠
陥検査監視部14の赤外線カメラ18に向って赤外線L
Bを効果的に反射させ、コントローラ15と赤外線映像
信号処理部16とを組み合わせた赤外線温度計測装置1
7で被膜5の欠陥の有無を検査させるようになってい
る。
【0028】このように、タービン翼1を包囲形成する
遮蔽体8は、図2に示すように、複数の板状の反射板1
0a,10b,…,10gを接続部11a,11b,
…,11hで接続させ、自在に形状を変化させることが
できる構成になっている。本実施形態で示す遮蔽体8
は、7枚の反射板10a,10b,…,10gを、8個
の接続部11a,11b,…,11hで接続させている
が、この数は自由に変えることができ、目的に応じてそ
の数が選択される。また、横長さを変えた反射板10
a,10b,…,10gを用いることにより、あらゆる
形状の遮蔽体8を構成することができる。また、接続部
11a,11b,…,11hは、ヒンジが用いられる。
【0029】また、遮蔽体8は、反射板10a,10
b,…,10gの内面(タービン翼1側の面)をアルミ
ニウム合金で形成している。これは、タービン翼1から
の赤外線LBの反射を効果的に行わせるために用いたも
のであるが、これに限らず、ガラスやこれに相当するも
のでもよい。
【0030】一方、タービン翼1に被覆した被膜5の欠
陥の有無を検査する検査装置は、図3に示すように、架
台12に回転自在に支持された回転用テーブル13に載
設し、X軸上、Y軸上、Z軸上を自在に移動し、かつ傾
動移動ができる被膜欠陥検査監視部14と、この被膜欠
陥検査監視部14の進退、傾動移動を制御するコントロ
ーラ15と被膜欠陥検査監視部14からの信号に基づい
て被膜5の温度分布を画像化する赤外線映像信号処理部
16とを組み合わせた赤外線温度計測装置17を備える
構成になっている。
【0031】被膜欠陥検査監視部14は、赤外線カメラ
18、距離計測センサ19a,19b,19c,19d
および加熱源6a,6bを備えている。赤外線カメラ1
8は、遮蔽体8から反射された赤外線LBを捉え、捉え
た赤外線LBを赤外線映像信号処理部16に送るように
なっている。そして、赤外線映像信号処理部16は、送
られてきた赤外線LBの情報に基づいてタービン翼1の
被膜5の温度分布を計測して静止画像または動画像を表
示する。
【0032】また、距離計測センサ19a,19b,1
9c,19dは、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれに向って
進退移動する被膜欠陥検査監視部14に複数個で、かつ
赤外線カメラ18に隣接した位置に配置し、赤外線カメ
ラ18とタービン翼1との距離を測定するようになって
いる。
【0033】また、加熱源6a,6bは、ハロゲンラン
プで構成され、タービン翼1の被膜5を加熱する。本実
施形態で示す加熱源6a,6bは球形であるが、ドーナ
ツ形状等でもよく、またタービン翼1の方向に向って少
なくとも一つ以上あればよい。また、加熱源6a,6b
は取扱いのし易さから、ハロゲンランプが用いられてい
るが、フラッシュランプ、電球、キセノンランプ、ドラ
イヤー、ヒートガンなど、熱を発生させるものであれば
いずれでもよい。
【0034】また、架台12に回転自在に支持される回
転用テーブル13には、X軸方向用の移動レール20、
Y軸方向用の移動レール21、Z軸方向用の移動レール
22を備えるとともに、傾動自在に移動できる傾斜用テ
ーブル23を備え、被膜欠陥検査監視部14を自在に、
かつ微調整に進退・傾動させることができる構成になっ
ている。
【0035】一方、コントローラ15は、距離計測セン
サ19a,19b,19c,19dで計測したタービン
翼1と赤外線カメラ18との距離の情報に基づいてX,
Y,Z各軸の移動レール20,21,22、回転用テー
ブル13、傾斜用テーブル23の移動を制御し、赤外線
カメラ18の位置と角度とを予め定めておいた位置に移
動させるようになっている。
【0036】次に、本実施形態に係る検査方法を説明す
る。
【0037】本実施形態は、まず、タービン軸2に植設
したタービン翼1を袋状の遮蔽体8で包囲形成した後、
架台12をタービン翼1に予め定めた位置にセットして
から被膜5の欠陥の有無を監視・検査する。
【0038】架台12がタービン翼1に予め定められた
位置にセットされると、コントローラ15は被膜欠陥検
査監視部14に位置合わせを指示する。このとき、コン
トローラ15は、距離計測センサ19a,19b,19
c,19dから得られる赤外線カメラ18とタービン翼
1との距離の情報を基に、傾斜用テーブル23、X軸方
向用の移動レール20、Y軸方向用の移動レール21、
Z軸方向用の移動レール22、回転用テーブル13のそ
れぞれと、被膜欠陥検査監視部14とを駆動調整すると
ともに、赤外線カメラ18の位置あるいは被膜欠陥検査
監視部14の傾き位置を微調整する。その際、タービン
翼1から放射され、遮蔽体8で反射し、赤外線カメラ1
8に入射する赤外線LBを考えたとき、図1に示すよう
に、タービン翼1から放射される赤外線LBの方向と、
タービン翼1の翼面とのなす角度θを20°〜90°の
範囲内にすれば、精度の高い検査ができる。つまり、タ
ービン翼1の全周に亘って上述の角度θ=20°〜90
°を満たすよう遮蔽体8をセットすれば、一画面で全周
の被膜検査ができる。
【0039】赤外線カメラ18がタービン翼1に対し適
正位置にセットされると、コントローラ15は加熱源6
a,6bを作動させる。このとき、加熱源6a,6bか
らの熱は、直接、タービン翼1の被膜5に伝達するか、
あるいは遮蔽体8で反射してタービン翼1の被膜5に伝
達し、被膜5の温度を上昇させる。赤外線カメラ18
は、タービン翼1等からの赤外線を捉え、赤外線映像信
号処理部16に被膜5の温度情報を伝達する。
【0040】赤外線映像信号処理部16は、赤外線カメ
ラ18からの情報に基づき、タービン翼1の被膜5の全
周表面温度分布として演算処理する。そして、演算処理
した温度分布を静止画像または動画像として表示し、表
面温度が高い部分を剥離位置として同定する。表面温度
の高い部分が表れると、予め計測した赤外線カメラ18
に映るタービン翼1の投影面積を基に、被膜5の剥離の
大きさを演算し、その結果を記録、あるいは必要に応じ
てプリントアウトする。
【0041】上述の手順を用いてタービン翼1の被膜剥
離の監視検査が終了すると、タービン軸2を回転させ、
次々に隣りのタービン翼1を、順次連続して監視・検査
し、タービン翼列全体の被膜5の剥離の有無を監視・検
査する。
【0042】このように、本実施形態は、タービン軸2
に植設するタービン翼1に対し、遮蔽体8をタービン翼
1の周りの適正位置に配置し、加熱源6a,6bからの
熱でタービン翼1の被膜5を加熱し、赤外線カメラ18
でタービン翼1等からの赤外線LBを捉え、タービン翼
1の被膜5の全周表面温度分布を赤外線映像信号処理部
16で演算処理し、タービン翼1の被膜5の剥離を監視
・検査するので、タービン翼1の被膜5の安定付着の
下、タービンに安定運転を行わせることができる。
【0043】図4は、本発明の第2実施形態を示す概念
図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分に
は同一符号を付す。
【0044】本実施形態は、タービン軸2の周方向に向
って列状に植設するタービン翼1の周囲を包囲する袋状
の遮蔽体8を、その開口部24がタービン翼1の後縁2
5側に位置するように設置したものである。
【0045】この遮蔽体8は、図1に示す第1実施形態
と同様に、複数の反射板10a,10b,…と接続部1
1a,11b,…で構成しており、タービン翼1から放
射される赤外線LBを効率よく被膜欠陥検査監視部14
の赤外線カメラ18に入射させるように配置している。
なお、他の構成部分は、第1実施形態の構成部分と同一
なので、重複説明を省略する。
【0046】このように、本実施形態は、タービン軸2
の周方向に向って列状に植設するタービン翼1の周囲を
包囲する袋状の遮蔽体8を、その開口部24がタービン
翼1の後縁25側に位置するように設置するので、ター
ビン翼1の前縁7側に、例えば障害物があり、被膜5の
監視・検査に支障を来す場合に有効である。
【0047】図5は、本発明の第3実施形態を示す概念
図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。
【0048】本実施形態は、タービン軸2の周方向に向
って列状に植設するタービン翼1の腹側(凹面側)3と
背側(凸面側)4とのそれぞれに、遮蔽体8,8を組に
して設置するとともに、タービン翼1の前縁7側と後縁
25側とのそれぞれに、第1実施形態と同様に、赤外線
カメラ18,18を備える被膜欠陥検査監視部14と、
コントローラ15および赤外線映像信号処理部16を備
える赤外線温度計測装置17,17とを組にして設置し
たものである。
【0049】このような構成において、本実施形態は、
第1実施形態と同様に、まず、タービン軸2の周方向に
向って列状に植設するタービン翼1の腹側3および背側
4のそれぞれに遮蔽体8,8を設置する。
【0050】このとき、タービン翼1から放射され、遮
蔽体8,8を介して赤外線カメラ18,18に入射する
赤外線LBを考えたとき、タービン翼1から放射される
赤外線LBの方向と、タービン翼1の翼面とのなす角度
θを、θ=20°〜90°の範囲内に設定すれば精度の
高い検査ができる。つまり、タービン翼1の全周に亘っ
て上述の角度θを、θ=20°〜90°の範囲内に満た
すように遮蔽体8,8をセットする。
【0051】次に、被膜欠陥検査監視部14の赤外線カ
メラ18,18および加熱源6a,6a,6b,6b
を、タービン翼1の前縁7側および後縁25側のそれぞ
れの位置に2組設置する。この場合、1組の赤外線カメ
ラ18および加熱源6a,6bを用いて、検査を2回に
分け、第1回目をタービン翼1の前縁7側から監視・検
査し、第2回目をタービン翼1の後縁25側から監視・
検査してもよい。
【0052】その後、第1実施形態と同様の手順で、加
熱源6a,6bでタービン翼1を加熱させ、赤外線カメ
ラ18,18を通じて赤外線温度計測装置17によりタ
ービン翼1の翼表面温度分布を計測、演算すれば、被膜
5の剥離を精確に検出することができる。
【0053】このように、本実施形態は、タービン翼1
の腹側3および背側4のそれぞれに遮蔽体8,8を設置
するとともに、タービン翼1の前縁7および後縁25の
それぞれに赤外線温度計測装置17,17を組にして設
置し、タービン翼1の被膜5の欠陥の有無を監視・検査
するので、より一層、精確に被膜5の剥離の有無を検査
することができる。
【0054】なお、本実施形態は、赤外線カメラ18に
数多くの距離計測センサ19a,19b,…を設けてい
るが、距離計測センサ19a,19b,…を数多く設け
ることにより、赤外線照射方向、反射波の入射方向を同
定することができる。したがって、照射方向等を同定さ
せる場合、照射方向等の角度(X−Y軸方向、Y−Z軸
方向等)を検出するセンサを設けなくとも距離計測セン
サ19a,19b,…だけでも実施可能である。
【0055】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係るター
ビン翼の被膜欠陥検査装置およびその方法は、タービン
軸に植設したままの状態のタービン翼に対して、遮蔽体
を用いてタービン翼の前縁側および後縁側のうち少なく
ともいずれか一方からタービン翼の被膜を監視・検査す
るので、より一層精確にタービン翼の被膜の剥離を監視
・検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概念図。
【図2】本発明の第1実施形態に適用する遮蔽体を示す
概念図。
【図3】本発明の第1実施形態に適用する被膜欠陥検査
監視部を示す概念図。
【図4】本発明の第2実施形態を示す概念図。
【図5】本発明の第3実施形態を示す概念図。
【符号の説明】
1…タービン翼、2…タービン軸、3…腹側、4…背
側、5…被膜、6a,6b…加熱源、7…前縁、8…遮
蔽体、10a,10b,10c,10d,10e,10
f,10g…反射板、11a,11b,11c,11
d,11e,11f,11g,11h…接続部、12…
架台、13…回転テーブル、14…被膜欠陥検査監視
部、15…コントローラ、16…赤外線映像信号処理
部、17…赤外線温度計測装置、18…赤外線カメラ、
19a,19b,19c,19d…距離計測センサ、2
0,21,22…移動レール、23…傾動用テーブル、
24…開口部、25…後縁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古村 一朗 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 長井 敏 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 石井 潤治 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 2F065 AA49 BB05 CC08 DD06 FF01 FF04 GG02 HH02 HH13 JJ03 JJ05 JJ19 JJ26 MM07 MM08 PP03 PP05 QQ03 QQ25 RR06 SS04 SS09 SS13 UU04 UU05 2G040 AA07 AB08 BA02 BA08 BA26 CA02 CA12 CA23 DA06 DA15 EA06 EB02 HA02 HA11 2G051 AA88 AB02 AC15 BA06 CA04 CB10 CC07 EA11 EA12 EB01 FA01 2G066 AC16 BA25 CA02 CA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービン軸に植設したままの状態のター
    ビン翼を包囲する遮蔽体と、前記タービン翼に対し、架
    台に回転自在に支持された回転用テーブルに載置され、
    X軸、Y軸、Z軸の各軸上を進退移動が可能であり、か
    つ傾動が可能な被膜欠陥検査監視部と、この被膜欠陥検
    査監視部の進退、傾動移動を制御するコントローラと、
    この被膜欠陥検査監視部からの信号に基づいて被膜の温
    度分布を画像化する赤外線映像信号処理部とを備えたこ
    とを特徴とするタービン翼の被膜欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 遮蔽体は、その開口部をタービン翼の後
    縁側に形成することを特徴とする請求項1記載のタービ
    ン翼の被膜欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 遮蔽体は、その開口部をタービン翼の前
    縁側に形成することを特徴とする請求項1記載のタービ
    ン翼の被膜欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 遮蔽体は、タービン翼の腹側と背側との
    それぞれに設置することを特徴とする請求項1記載のタ
    ービン翼の被膜欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 遮蔽体は、複数の反射板で形成し、各反
    射板間に回転自在に支持する接続部を備えたことを特徴
    とする請求項1、2または3記載のタービン翼の被膜欠
    陥検査装置。
  6. 【請求項6】 遮蔽体は、タービン翼から放射され、被
    膜欠陥検査監視部の赤外線カメラに入射する赤外線が前
    記タービン翼から放射される方向と、前記タービン翼の
    翼面とのなす角度を20°〜90°の範囲内に設置する
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のター
    ビン翼の被膜欠陥検査装置。
  7. 【請求項7】 タービン軸に植設したままの状態のター
    ビン翼を遮蔽体で包囲し、前記タービン翼の前縁および
    後縁のうち、少なくともいずれか一方の側に皮膜欠陥検
    査監視部を設置し、この被膜欠陥検査監視部の加熱源で
    前記タービン翼に被覆する被膜を加熱し、この被膜から
    発生する赤外線を前記遮蔽体を介して前記被膜欠陥検査
    監視部の赤外線カメラで受波し、受波した赤外線に基づ
    いて前記被膜の温度分布を画像化し、前記被膜の欠陥の
    有無を監視・検査することを特徴とするタービン翼の被
    膜欠陥検査方法。
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