JP2004117193A - トンネル覆工の内部欠陥検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外線カットフィルタを有し、トンネル覆工の内壁の一部の矩形状領域を照射する照射手段と、照射手段によって照射された矩形状領域の可視画像を撮像する可視画像撮像手段と、トンネル覆工を内壁側から赤外線により照射する赤外線照射手段と、赤外線照射手段によって照射されたトンネル覆工の矩形状領域の赤外画像を撮像する赤外画像撮像手段とを備え、可視画像と赤外画像とに相対的な画像のずれが生じないように可視画像撮像手段及び赤外画像撮像手段を配設し、可視画像および赤外画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル覆工の内部欠陥を検出するトンネル覆工の内部欠陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、トンネル等のコンクリート構造物の崩壊が社会問題化しており、この対策が急務となっている。従来、こうしたコンクリート構造物の劣化の予測や検査は、主として作業者による目視検査やハンマー等を使って実施する打音検査法に頼っていた。
【0003】
また、上述の目視検査やハンマー等を使って実施する打音検査法の他には、赤外線ラインセンサカメラを利用した非接触検査方法が実施されていた。
赤外線ラインセンサカメラを使用した非接触検査方法には、検査対象に対して人工的に光を照射して加熱することなく、例えば太陽光等の光で自然に加熱された状態の下で赤外線ラインセンサカメラで観測するパッシブ法がある。この方法は、赤外線ラインセンサカメラで検査対象を撮影するだけで検査ができる便利な方法である。最近はこのパッシブ法に対して、検査対象に対して人工的に光を照射して加熱した後、赤外線ラインセンサカメラで観察するアクティブ法が用いられている。
【0004】
このアクティブ法を用いて、太陽光が届かないトンネル内部のコンクリート検査を行う技術がすでに実用化されている。この技術は、コンクリート構造物に光を照射する複数の光源と、光源により照射された構造物表面を撮影する赤外線ラインセンサカメラ及び可視光線ラインセンサカメラと、前記光源及びカメラを搭載する撮影車とを備え、内壁表面の温度差により内部の隙間つまり剥離箇所を検査する方式を採用している。アクティブ法による非接触検査方法を採用した検査装置の使用例を図5に示す。
【0005】
図5に示すように、アクティブ法による非接触検査方法を採用した検査装置は、トンネル覆工10の内壁面10Aに光52を照射する光源(ハロゲンランプ)51と、この光源51に電源供給する電源53と、トンネル覆工10の内壁面10Aのひび割れや汚れ等を撮影する可視光線ラインセンサカメラ54と、赤外線ラインセンサカメラ55と、可視光線ラインセンサカメラ54用の照明56を備える。
【0006】
また、赤外線ラインセンサカメラを使用した他の従来技術としては、検査対象である構造部材にパルス状の熱負荷を与えて非定常温度場を測定する方法があり、パルス状の熱負荷の具体的な与え方としては、検査対象とする金属材料や複合材料などの構造部材に、直流、交流などのパルス状電流の通電、或いはパルス状レーザ光を照射することが記載されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、マイクロ波加熱やキセノン(Xe)フラッシュランプによる加熱により、赤外線サーモグラフィを用いた非破壊検査も行われていた(例えば、非特許文献1参照。)。
さらに、検査対象であるコンクリート構造物に赤外線を照射し、コンクリート面から反射する赤外線を検出して熱分布画像に表示してコンクリート内部の欠陥を検出する方法もあった(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平3−154857号公報(第3頁〜第4頁)
【非特許文献1】
阪上他:サーモグラフィによる非破壊評価技術シンポジウム講演論文集 Vol.2 p.25−30 (1998)
【特許文献2】
特開平5−203597号公報(第2頁〜第3頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、打音検査法では、劣化の定量的な評価が困難であり、検査する作業者により評価が異なるという課題があった。また、検査に要する時間や人件費が膨大となり非経済的である。
一方、赤外線ラインセンサカメラを利用した従来の非接触検査方法では、深さが5mm程度と浅い欠陥しか検出できないという課題があった。
【0010】
また、パルス状電流の通電による方法では、検査対象が金属あるいは金属を含む複合材料では有効であるが、電流がほとんど流れないコンクリート構造物やセラミックに対しては適用することは困難であった。また、パルス状レーザ光の照射や文献1で示されているXeフラッシュランプによるパルス的な加熱では、コンクリート構造物の表面近傍(5mm以下)に対してのみ有効であり、より深い部分の欠陥を検出することができないという課題があった。
【0011】
また、特許文献1記載のマイクロ波加熱法は、水分を含んだ亀裂に対しては有効であるが、亀裂部や剥離等の欠陥部に水分が存在しなければ原理的に適用不可能であり、適用対象が限定されるという課題があった。
また、特許文献2記載の発明では赤外線を照射し、コンクリート面から反射する赤外線を検出することを特徴としているが、この方法では反射赤外線の強度が強すぎて、赤外線加熱により生じるコンクリート内部欠陥に起因する微弱な赤外線を検出することが困難となる課題があった。
【0012】
さらに、非特許文献1記載の赤外線検査法では、図5に示すように、検査部となる光源51で加熱されたトンネル覆工10の部分を撮像する際に、互いに離間して配設された可視光線ラインセンサカメラ54及び赤外線ラインセンサカメラ55を用いるため、それぞれカメラで撮像した画像を結合して最終的な展開図とする際に、画像の結合に不具合を生じたり、画像を結合するために時間を要する等の課題があった。
【0013】
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、作業者の勘に頼らない定量的な評価ができるとともに、検査に要するコストを大幅に低減できると共に、従来の赤外線ラインセンサカメラを用いた検査方法を含めた非接触検査方法と比べて深い欠陥の検査が可能であり、トンネル覆工の検査部を分割して検査することにより得られたそれぞれの画像を結合して最終的な展開図にする際に、短時間で容易に画像を結合することが可能なトンネル覆工の内部欠陥検出装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のトンネル覆工の内部欠陥検出装置は、赤外線カットフィルタを有し、トンネル覆工の内壁の一部の矩形状領域を照射する照射手段と、前記照射手段によって照射された前記矩形状領域の可視画像を撮像する可視画像撮像手段と、前記トンネル覆工を赤外線により照射する赤外線照射手段と、前記赤外線照射手段によって照射された前記トンネル覆工の前記矩形状領域の赤外画像を撮像する赤外画像撮像手段とを備え、前記可視画像と前記赤外画像とに相対的な画像のずれが生じないように前記可視画像撮像手段及び赤外画像撮像手段を配設し、前記可視画像および前記赤外画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出する。
【0015】
また、前記可視画像の上下端にトンネルの進行方向に平行なレーザ光を照射するレーザ照射手段を備え、前記可視画像内に包含される前記レーザ光の写像を直線状に補正すると共に、前記可視画像に包含される上下端の写像間距離を所定値に補正し、相隣接する矩形状領域の補正後の可視画像を各写像が上下端において直線をなすように結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出する。
【0016】
また、前記可視画像と同様に赤外画像の矩形状領域を補正し、相隣接する補正後の赤外画像を結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトンネル覆工の内部欠陥検出装置について詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置における画像撮影機構を概念的に示す構成図である。
図2は、図1に示す画像撮影機構を搭載したトンネル覆工の内部欠陥検出装置の全体構造を示す構成図である。
【0018】
図1では、可視画像撮像手段である可視光線ラインセンサカメラ11は、赤外画像撮像手段である赤外線ラインセンサカメラ12及び照明手段である照明装置13と共に、台車20の走行方向(図1で矢印Aで示す方向)に対する側方を撮像/照射できる向きに向けられ、かつ、垂直に積み重ねられて配設されている。可視光線ラインセンサカメラ11による可視画像撮影用の照明装置13には、照射光から赤外線を除去するための赤外線カットフィルタ(図示せず)が装着されている。
【0019】
照明装置13は、可視光線ラインセンサカメラ11により1回の可視画像撮影に必要なほぼ矩形状の領域(図1における照明装置の照射範囲参照)のみを照射することにより、トンネル覆工10の加熱を極力抑えるように構成されている。これは、図2に示すように、赤外線照射装置21によりトンネル覆工10を加熱し、赤外線ラインセンサカメラ12でトンネル覆工10の過渡的な温度変化を撮影する際に、照明装置13により加熱し過ぎてしまうと、過渡的な温度変化を検出することが困難となるためである。
【0020】
照明装置13は、光源14からの照射光(可視光)を光ファイバ15で導いて照射する装置である。本発明の実施の形態1に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置では、光源14としてメタルハライドランプを用いた。
また、1回の撮影ではトンネル覆工10の一部の領域しか撮影しないため、トンネル覆工10の検査を行うためには、画像撮影機構全体の撮影角度(仰角)を変化させると共に撮影領域をトンネルの進行方向に移動させる必要がある。
【0021】
このような場合は、検査角度調整機器16で可視光線ラインセンサカメラ11の撮影角度を変化させ、また、昇降機17で高さを変化させて撮影する。このようにして、トンネル覆工10の側壁部だけでなく、天井部も撮影できる。さらに、台車20を矢印Aの方向(トンネルの進行方向)に移動させながら複数回撮影を行えば、トンネル覆工10の内壁面10A全体を撮影することができる。
【0022】
本発明のトンネル覆工の内部欠陥検出装置において、コンクリート等の構造物の剥離の検出は、上述のような可視光線ラインセンサカメラ11あるいは赤外線ラインセンサカメラ12を用いて以下のように行う。
即ち、例えば、コンクリート表面に照射された赤外線はコンクリート表面を加熱すると共に、コンクリート内部に浸透しコンクリート全体の温度を上昇させる。しかし、コンクリート内に剥離による隙間がある場合は隙間内の空気が熱を遮断するため、内部に剥離が生じている場合は、内部に剥離が生じていない健全部に比べてコンクリート内部の温度は上昇する。この温度の上昇は、赤外線ラインセンサカメラ12において赤外画像の変化として撮像される。
また、トンネル覆工10のひび割れを検出するためには可視光線ラインセンサカメラ11が使用される。
【0023】
実際に、赤外線照射方式によるトンネル検査では、トンネル覆工10の全面を一度に赤外線照射装置で照射することは種々の制約があり事実上困難であるため、図2に示すようにトンネル覆工10の一部の矩形状領域を赤外線照射手段である赤外線照射装置21で加熱して、その部分に対して可視画像及び赤外画像の撮影を行なう。
従って、トンネル覆工10の一部をそれぞれのカメラで撮影することにより、各領域で得られた可視画像及び赤外画像を結合して展開図として表示する。
【0024】
本発明のトンネル覆工の内部欠陥検出装置では、上述したように、可視光線ラインセンサカメラ11は、赤外線ラインセンサカメラ12及び照明装置13と共に、台車20の走行方向に対する側方を撮像/照射できる向きに向けられ、かつ、垂直に積み重ねられて配設されている。これは、可視光線ラインセンサカメラ11によって撮影される可視画像と赤外線ラインセンサカメラ12によって撮影される赤外画像とに相対的な画像のずれが生じない相対位置に可視光線ラインセンサカメラ11及び赤外線ラインセンサカメラ12を配設することにより、同一撮影領域に対する可視画像と赤外画像の相対的な画像のずれを生じさせないようにするためである。
【0025】
また、可視光線ラインセンサカメラ11用の照明装置13に関しては、赤外線ラインセンサカメラ12による撮影に外乱を与えないように赤外線カットフィルタを装備し、さらに、この照明装置13によりトンネル覆工10が加熱しないように、照射光の強度を十分に弱くして可視画像を撮影するように構成されている。
【0026】
以上、本発明の実施の形態1に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置によれば、可視光線ラインセンサカメラ11は、赤外線ラインセンサカメラ12及び照明装置13と共に、台車20の走行方向(図1で矢印Aで示す方向)に対する側方を撮像/照射できる向きに向けられ、かつ、垂直に積み重ねられて配設し、また、可視光線ラインセンサカメラ11によって撮影される可視画像と赤外線ラインセンサカメラ12によって撮影される赤外画像とに相対的な画像のずれが生じない相対位置に可視光線ラインセンサカメラ11及び赤外線ラインセンサカメラ12を配設するので、同一撮影領域に対する可視画像と赤外画像の相対的な画像のずれの発生を抑制することができ、これにより、トンネル断面を分割して撮影した画像を結合する際に、画像の結合が容易となり、展開図として表示することが容易となる。
【0027】
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置の構成を概略的に示す構成図である。
図4は、本発明の実施の形態2に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置における可視画像の結合方法を概念的に示す構成図である。
【0028】
図3に示すように、この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、可視光線ラインセンサカメラ11は、赤外線ラインセンサカメラ12、照明装置13と共に台車20の走行方向(図1で矢印Aで示す方向)に対する側方を撮像/照射できる向きに向けられ、かつ、垂直に積み重ねられて配設されている。
【0029】
また、照明装置13も実施の形態1に準じており、光源14からの光を光ファイバ15で導いて照射すると共に、光源14にはメタルハライドランプを用い、可視光線ラインセンサカメラ11による可視画像撮影用とするために赤外線カットフィルタ14が装着されている。
【0030】
本発明の実施の形態2に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置では、可視画像の上下端部にトンネルの進行方向と平行になるように直線状のレーザ光31Aを照射するレーザ照射装置31を備える。
このレーザ光31Aは、可視光線ラインセンサカメラ11においてのみ検出されるので、可視画像を取得した際には、可視画像の上下端に図4に示すようなレーザ光31Aによる照射場所を表す輝度の高い写像がトンネル覆工10のひび割れ画像と共に撮像される。
【0031】
健全部にレーザ光31Aが照射されている場合におけるレーザ光31Aの写像は、可視画像の上下に横方向(トンネルの長手方向に相当する方向)に直線状に写るように構成されている。
従って、トンネル覆工10の壁面10Aにひび割れが生じていなく、レーザ照射装置31とトンネル覆工10との間の距離が変化していない場合は、可視画像内におけるレーザ光31Aの写像は直線となるはずだが、このレーザ光31Aによる輝度の高い写像が断続的になったり、緩やかに湾曲している場合は、トンネル覆工10と画像撮影機構との距離が変化していることを示している。
【0032】
すなわち、レーザ光31Aの写像が湾曲したり、断続的になっている場合は、可視光線ラインセンサカメラ11で撮影した縦方向(トンネル覆工10の周方向)の実際の長さが変化していることになる。よって、トンネル覆工10の変状展開図を得る際に、図4に示すように、このレーザ光31Aの写像を基準として、各可視画像に含まれるレーザ光31Aの写像を直線状に補正すると共に、可視画像に包含される上下端の写像間距離を所定値に補正し、相隣接する矩形状領域の補正後の可視画像を各レーザ光31Aの写像が上下端において直線をなすように可視画像を結合すれば、相隣接する領域毎の画像を容易に結合することができ、精度の高い変状展開図を得ることが可能となる。この各可視画像の補正は、対応する領域の赤外画像についても行い、相隣接する赤外画像を結合する。
【0033】
なお、本発明の実施の形態2に係る発明は、ボックスタイプのトンネルを対象としており、シールドトンネルのような周期的な凹凸があるトンネルでは、周期的な凹凸を考慮した処理が必要となる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態2に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置によれば、可視画像の上下端に直線状のレーザ光31Aを照射するレーザ照射装置31を備え、可視画像の上下端に含まれるレーザ光31Aの写像を用いて可視画像及び赤外画像を補正して相隣接する領域の画像を結合するので、各画像の結合を短時間で容易に行うことができると共に、精度の高い変状展開図を得ることが可能となる。また、検査後の画像処理に要するコストを大幅に削減することができる。さらに、こうして得られた赤外画像を解析することにより、欠陥検査精度が向上し、欠陥の深さを決定するデータ処理装置により剥落の危険度を定量的に評価することが可能となり、この剥落の危険度の定量データを過去の赤外線検査結果と比較することにより剥落の危険度の予測性能を大幅に向上させることができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のトンネル覆工の内部欠陥検出装置は、赤外線カットフィルタを有し、トンネル覆工の内壁の一部の矩形状領域を照射する照射手段と、前記照射手段によって照射された前記矩形状領域の可視画像を撮像する可視画像撮像手段と、前記トンネル覆工を赤外線により照射する赤外線照射手段と、前記赤外線照射手段によって照射された前記トンネル覆工の前記矩形状領域の赤外画像を撮像する赤外画像撮像手段とを備え、前記可視画像と前記赤外画像とに相対的な画像のずれが生じないように前記可視画像撮像手段及び赤外画像撮像手段を配設し、前記可視画像および前記赤外画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出するので、同一撮影領域に対する可視画像と赤外画像の相対的な画像のずれの発生を抑制することができ、これにより、トンネル断面を分割して撮影した画像を結合する際に、画像の結合が容易となり、展開図として表示することが容易となる。
【0036】
また、前記可視画像の上下端にトンネルの進行方向に平行なレーザ光を照射するレーザ照射手段を備え、前記可視画像内に包含される前記レーザ光の写像を直線状に補正すると共に、前記可視画像に包含される上下端の写像間距離を所定値に補正し、相隣接する矩形状領域の補正後の可視画像を各写像が上下端において直線をなすように結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出するので、各可視画像の結合を容易に行うことができると共に、精度の高い変状展開図を得ることが可能となる。さらに、検査後の画像処理に要するコストを大幅に削減することができる。
【0037】
また、前記可視画像と同様に赤外画像の矩形状領域を補正し、相隣接する補正後の赤外画像を結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出するので、各赤外画像の結合を容易に行うことができると共に、精度の高い変状展開図を得ることが可能となる。さらに、検査後の画像処理に要するコストを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置における画像撮影機構を概念的に示す構成図である。
【図2】図1に示す画像撮影機構を搭載したトンネル覆工の内部欠陥検出装置の全体構造を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るトンネル覆工の内部欠陥検出装置の構成を概略的に示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る可視画像の検出例及び処理例を示す説明図。
【図5】従来のアクティブ法による非接触検査方法を採用した検査装置の使用例を示す構成図である。
【符号の説明】
10…トンネル覆工、10A…内壁面、11…可視光線ラインセンサカメラ、12…赤外線ラインセンサカメラ、13…照明装置、14…赤外線カットフィルタ、15…光ファイバ、16…検査角度調整装置、17…昇降機、21…赤外線照射装置、22…電源、31…レーザ照射装置、31A…レーザ光、41…可視画像、42…レーザ光照射位置、43…ひび割れ。
Claims (3)
- 赤外線カットフィルタを有し、トンネル覆工の内壁の一部の矩形状領域を照射する照射手段と、
前記照射手段によって照射された前記矩形状領域の可視画像を撮像する可視画像撮像手段と、
前記トンネル覆工を赤外線により照射する赤外線照射手段と、
前記赤外線照射手段によって照射された前記トンネル覆工の前記矩形状領域の赤外画像を撮像する赤外画像撮像手段と
を備え、前記可視画像と前記赤外画像とに相対的な画像のずれが生じないように前記可視画像撮像手段及び赤外画像撮像手段を配設し、前記可視画像および前記赤外画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出することを特徴とするトンネル覆工の内部欠陥検出装置。 - 前記可視画像の上下端にトンネルの進行方向に平行なレーザ光を照射するレーザ照射手段を備え、前記可視画像内に包含される前記レーザ光の写像を直線状に補正すると共に、前記可視画像に包含される上下端の写像間距離を所定値に補正し、相隣接する矩形状領域の補正後の可視画像を各写像が上下端において直線をなすように結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出することを特徴とする請求項1記載のトンネル覆工の内部欠陥検出装置。
- 前記可視画像と同様に赤外画像の矩形状領域を補正し、相隣接する補正後の赤外画像を結合させて得られる画像に基づいてトンネル覆工の内部欠陥を検出することを特徴とする請求項2記載のトンネル覆工の内部欠陥検出装置。
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