JP2003098034A - レンズ面間隔測定装置および測定方法 - Google Patents

レンズ面間隔測定装置および測定方法

Info

Publication number
JP2003098034A
JP2003098034A JP2001292809A JP2001292809A JP2003098034A JP 2003098034 A JP2003098034 A JP 2003098034A JP 2001292809 A JP2001292809 A JP 2001292809A JP 2001292809 A JP2001292809 A JP 2001292809A JP 2003098034 A JP2003098034 A JP 2003098034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
lens
path length
optical path
light flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001292809A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kawamura
淳 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001292809A priority Critical patent/JP2003098034A/ja
Publication of JP2003098034A publication Critical patent/JP2003098034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被検レンズ内に一方の光源の波長域を透過しな
いフィルタが含まれている場合など、あらゆる被検レン
ズの面間隔を高精度で測定する。 【解決手段】レンズ面間隔測定装置において、互いに中
心波長が異なる複数の光源21、22と、該光源からの
光束を合成する第1光束合成手段25と、これにより合
成された光束を2方向に分割する光束分割手段27と、
分割された一方の光束の光路長を変化させる光路長可変
手段30と、この位置を検出する位置検出手段32と、
分割された他方の光束を被検レンズに導く導光手段35
と、光路長を変化させられた光束と被検レンズ33のレ
ンズ面により反射された光束とを合成する第2光束合成
手段27と、これにより合成された干渉光の強度信号を
検出する光電検出器40と、位置検出手段32の出力と
光電検出器40の出力とを演算処理する演算処理手段4
1とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低コヒーレンス干
渉法を用いて、組み上がりレンズのレンズ面間隔を測定
する測定装置および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可干渉距離の短い光源を用い、レ
ンズ面のような被検面の位置を検出する装置には、「位
置検出装置」として特公平4−53241号公報所載の
技術が開示されており、その詳細な説明において、この
位置検出装置をレンズ面間隔の測定に用いることが示唆
されている。図5は、この従来技術によりレンズ面間隔
を測定する構成を示した概念図である。
【0003】図5において、可干渉距離の短い光源10
1から発せられた光は、光束分割手段102によって分
割される。光束分割手段102を透過した光束は、光路
長を変化させる参照光学系103で反射した後、光束分
割手段102により反射されて干渉縞読み取り手段10
8に入射する。一方、光束分割手段102により反射さ
れた光束は、被検レンズ104の第1レンズ105の裏
面105bで反射した後、光束分割手段102を透過し
て、同様に、干渉縞読み取り手段108に入射する。干
渉縞読み取り手段108は、入射した2本の光束の合成
により発生した干渉パターンを読み取るが、このコント
ラストが最大になるのは両光束の光路長が等しくなった
場合である。参照光学系103を移動させてこのコント
ラストが最大になる位置を見出し、Pとする。同様な測
定を被検レンズ104の第2レンズ107の表面107
aについて行い、このときの参照光学系103の位置を
Qとする。こうして得られたP−Q間の距離は、第1レ
ンズ105の裏面105bと第2レンズ107の表面1
07aとの間隔dに等しく、このようにして第1レンズ
105と第2レンズ107とのレンズ面間隔dが求めら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来技
術によりレンズ面間隔を測定する場合、つぎのような問
題点があった。すなわち、被検レンズ104内に、特定
の波長域をカットするフィルタ106を用いることはし
ばしば行われるが、フィルタ106が図2に示すような
分光透過率特性をもつ赤外線カットフィルタである場
合、光源101として近赤外域(700nm〜1100
nm)の低コヒーレンス光源を用いると、被検レンズ1
04に入射した光束はフィルタ106を通過することが
できないため、第2レンズ107の表面107aに光が
到達せず、第1レンズ105と第2レンズ107とのレ
ンズ面間隔dは求められない。
【0005】また、レンズに反射防止膜を持たせること
もしばしば行われるが、仮に第2レンズ107の表面1
07aに可視域反射防止コートが施されている場合、光
源101として可視域(400nm〜700nm)の低
コヒーレンス光源を用いると、第2レンズ107の表面
107aからの反射光量が極めて少ないため、やはり第
1レンズ105と第2レンズ107とのレンズ面間隔d
の測定が困難である。光源101として波長1100n
m以上の赤外域の低コヒーレンス光源を用いれば、これ
らの問題は回避されるが、干渉縞読み取り手段108に
主に用いられる撮像素子としてのCCDは、このような
波長域に感度を有しないため、干渉縞を読み取ることが
できない。また、1100nm以上の波長域に感度を有
する撮像素子も存在はするが、極めて高価であるという
問題を有する。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1または2に係る発明の課題は、被
検レンズ内に一方の光源の波長域を透過しないフィルタ
が含まれている場合や、被検レンズに可視域反射防止コ
ートが施されている場合などあらゆる被検レンズの面間
隔を高精度で測定することができるレンズ面間隔測定装
置を提供することである。
【0007】請求項3に係る発明の課題は、請求項1ま
たは2に係る発明のレンズ面間隔測定装置を用いたレン
ズ面間隔測定方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、レンズ面間隔測定装置にお
いて、可干渉距離が短く、互いに中心波長が異なる複数
の光源と、該光源からの光束を合成する第1光束合成手
段と、該第1光束合成手段により合成された光束を2方
向に分割する光束分割手段と、該光束分割手段により分
割された一方の光束の光路長を変化させる光路長可変手
段と、該光路長可変手段の位置を検出する位置検出手段
と、前記光束分割手段により分割された他方の光束を被
検レンズに導く導光手段と、前記光路長可変手段により
光路長を変化させられた光束と被検レンズを構成するレ
ンズの面により反射された光束とを合成する第2光束合
成手段と、該第2光束合成手段により合成された干渉光
の強度信号を検出する光電検出器と、前記位置検出手段
の出力と前記光電検出器の出力とを演算処理する演算処
理手段とを備えた。
【0009】請求項2に係る発明は、レンズ面間隔測定
装置において、可干渉距離が短く、互いに中心波長が異
なる複数の光源と、該光源からの光束を合成する第1光
束合成手段と、該第1光束合成手段により合成された光
束を2方向に分割する第1光束分割手段と、該第1光束
分割手段により分割された一方の光束の光路長を変化さ
せる光路長可変手段と、該光路長可変手段の位置を検出
する位置検出手段と、前記第1光束分割手段により分割
された他方の光束を被検レンズに導く導光手段と、前記
被検レンズの光軸を調整するためのアライメント手段
と、前記光路長可変手段により光路長を変化させられた
光束と前記被検レンズを構成するレンズの面により反射
された光束とを合成する第2光束合成手段と、該第2光
束合成手段により合成された光束を2方向に分割する第
2光束分割手段と、該第2光束分割手段により分割され
た一方の光束を撮像する撮像素子と、前記第2の光束分
割手段により分割された他方の光束の干渉光強度信号を
検出する光電検出器と、前記位置検出手段の出力と前記
光電検出器の出力とを演算処理する演算処理手段とを備
えた。
【0010】請求項3に係る発明は、レンズ面間隔測定
方法において、可干渉距離が短く、互いに中心波長が異
なる複数の光源からの光束を合成させ、合成された光束
を2方向に分割した後、光路長を変化させた一方の光束
と被検レンズを構成するレンズの面により反射された他
方の光束とを合成させ、合成された光束の干渉光強度信
号を検出し、光路長の変化量と干渉光強度信号とによ
り、被検レンズを構成するレンズの面間隔を測定する。
【0011】請求項1に係る発明のレンズ面間隔測定装
置では、互いに中心波長が異なる複数の光源から発した
光束は第1光束合成手段にて合成され、合成された光束
は光束分割手段により2方向に分割され、分割された一
方の光束は光路長可変手段により光路長を変化させられ
て反射され、同時に位置検出手段により光路長可変手段
の位置が検出される。分割された他方の光束は導光手段
により、被検レンズ内に一方の光源の波長域を透過しな
いフィルタや可視域反射防止コートがある場合でも、こ
れらを透過する波長域の他方の光源からの光束が被検レ
ンズの測定対象レンズ面に導かれて反射され、それぞれ
の反射光束は第2光束合成手段により合成されて干渉光
となり、この干渉光は光電検出器により強度信号を検出
され、演算処理手段により位置検出手段の出力と光電検
出器の出力とが演算処理されて、光路長の変化量と干渉
光の強度信号とにより、被検レンズの測定対象レンズ面
間の間隔が測定される。
【0012】請求項2に係る発明のレンズ面間隔測定装
置では、互いに中心波長が異なる複数の光源から発した
光束は第1光束合成手段にて合成され、合成された光束
は第1光束分割手段により2方向に分割され、分割され
た一方の光束は光路長可変手段により光路長を変化させ
られて反射され、同時に位置検出手段により光路長可変
手段の位置が検出される。分割された他方の光束は導光
手段により、被検レンズ内に一方の光源の波長域を透過
しないフィルタや可視域反射防止コートがある場合で
も、これらを透過する波長域の他方の光源からの光束が
予めアライメント手段により光軸が調整された被検レン
ズの測定対象レンズ面に導かれて反射され、それぞれの
反射光束は第2光束合成手段により合成されて干渉光と
なり、この干渉光は第2光束分割手段により2方向に分
割され、一方の光束は 撮像素子により撮像され、他方
の光束は光電検出器により干渉光強度信号を検出され、
演算処理手段により位置検出手段の出力と光電検出器の
出力とが演算処理されて、光路長の変化量と干渉光の強
度信号とにより、被検レンズの測定対象レンズ面間の間
隔が測定される。
【0013】請求項3に係る発明のレンズ面間隔測定方
法では、請求項1または2に係る発明のレンズ面間隔測
定装置を用いて、可干渉距離が短く、互いに中心波長が
異なる複数の光源からの光束を合成させることにより、
被検レンズ内に一方の光源の波長域を透過しないフィル
タや可視域反射防止コートがある場合でも、これらを透
過する波長域の他方の光源からの光束が被検レンズの測
定対象レンズ面に導かれて反射され、レンズ面間隔の測
定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態のレンズ面間
隔測定装置について、その概要を説明する。図1はレン
ズ面間隔測定装置の概略構成図、図2は赤外カットフィ
ルタの分光透過率特性を示す図表である。
【0015】図1において、光源1と光源9とは、それ
ぞれ中心波長が異なる低コヒーレンス光源であり、各光
源1、9からの光束を合成して1本の光束にするための
光束合成手段10が配置されている。合成された光束の
光軸上には、光束を垂直反射する光路長可変手段3が設
けられている。光束合成手段10と光路長可変手段3と
の中間位置には、光束分割合成手段2が配置されてお
り、合成された光束が光束分割合成手段2により反射さ
れた光軸上に被検レンズ4が配置されている。被検レン
ズ4は、光束分割合成手段2に近い側から第1レンズ
5、図2に示すような分光透過率特性を有する赤外カッ
トフィルタ6、第2レンズ7から構成されている。
【0016】ここで、赤外カットフィルタ6は、光源1
の波長は透過し、光源9の波長は透過しないものとす
る。光束分割合成手段2に関し、被検レンズ4と反対側
の光軸上には撮像素子8が配置されており、撮像素子8
には、光路長可変手段3からの反射光と被検レンズ4か
らの反射光とが光束分割合成手段2によって合成された
光束が入射する。撮像素子8は光源9の波長に対しては
感度を有しないものである。撮像素子8と光束分割合成
手段2の中間位置には、光束分割手段11が配置されて
おり、上記合成された光束の一部を反射して光電検出器
12に入射させる。光電検出器12は光源1の波長およ
び光源9の波長のいずれに対しても感度を有するもので
ある。
【0017】上記構成のレンズ面間隔測定装置を用い
て、被検レンズ4の第1レンズ5と第2レンズ7とのレ
ンズ面間隔dを測定する方法について説明する。光源1
および光源9からの光束は、光束合成手段10により合
成されて異なる波長成分を含む1本の光束となる。この
光束は、光束分割合成手段2により光路長可変手段3に
向かう光束と被検レンズ4に向かう光束とに分割され
る。光路長可変手段3に向かう光束は、全て光路長可変
手段3により反射された後、光束分割合成手段2に向か
う。被検レンズ4に向かう光束のうち、光源1の波長成
分は被検レンズ4の第1レンズ5の裏面5bおよび第2
レンズ7の表面7aで反射された後、光束分割合成手段
2に向かうが、光源9の波長成分は赤外カットフィルタ
6を透過しないため、第1レンズ5の裏面5bで反射さ
れた光束のみが光束分割合成手段2に向かう。これらの
光束は、光束分割合成手段2により合成されて再度1本
の光束となった後、光束分割手段11により、一部は撮
像素子8に、他の一部は光電検出器12に入射する。
【0018】まず、光路長可変手段3からの反射光と被
検レンズ4の第1レンズ5の裏面5bからの反射光の光
路長が略等しくなるように光路長可変手段3を移動さ
せ、両光束の合成による干渉パターンを撮像素子8に取
り込む。干渉パターンの形状を観察しながら、被検レン
ズ4の光軸を測定光学系の光軸に合わせるアライメント
を行う。この近辺で光路長可変手段3を細かく移動さ
せ、光電検出器12に入射した光束の干渉光強度が極値
をとる位置を見出し、この位置をPとして記憶する。次
に、光路長可変手段3からの反射光と被検レンズ4の第
2レンズ7の表面7aからの反射光の光路長が略等しく
なるように光路長可変手段3を移動させ、光電検出器1
2に入射した光束の干渉光強度が極値をとる位置を見出
し、この位置をQとして記憶する。最後に、P−Q間距
離として第1レンズ5と第2レンズ7とのレンズ面間隔
dを求める。
【0019】上記構成のレンズ面間隔測定装置およびこ
れを用いたレンズ面間隔測定方法によれば、被検レンズ
内に光源の波長域を透過しないフィルタが含まれていて
も、この光源と撮像素子とによりアライメントを行い、
フィルタを透過する波長域の別の光源と、この波長域に
感度を有する光電検出器とを用いることにより、被検レ
ンズのレンズ面間隔を高精度で測定することができる。
【0020】以下、具体的な実施の形態について説明す
る。
【0021】(実施の形態1)図3は実施の形態1を示
し、レンズ面間隔測定装置の構成図である。図3におい
て、光源21と光源22とは、それぞれ850nm、1
300nmに中心波長を有する低コヒーレンス光源であ
り、各光源からの出射方向が直交するように配置されて
いる。各光源の前方には、それぞれの光源から発せられ
た光を平行光束にするためのコリメータレンズ23、2
4が配置されており、さらにその前方には、各々の平行
光束を合成して1本の平行光束にするための第1光束合
成手段としてのハーフミラー25が配置されている。ハ
ーフミラー25に替えて、ダイクロイックミラーのよう
な波長選択ミラーを用いてもかまわない。合成された平
行光束の光軸上には、偏光板26、光束分割手段または
第1光束分割手段かつ第2光束合成手段としての偏光ビ
ームスプリッタ27、λ/4板28、光路長可変手段と
しての参照ミラー30が順に配置されている。参照ミラ
ー30には、コーナーキューブ31が、コーナーを参照
ミラー30側に向けた状態で固定されている。コーナー
キューブ31の前方には、測長機32が配置されてお
り、コーナーキューブ31と測長機32とで位置検出手
段を構成している。
【0022】偏光ビームスプリッタ27により反射され
た光束の光軸上には、λ/4板29、平行光束を被検レ
ンズの測定対象レンズに球心入射させるために、導光手
段としての光軸方向に移動可能なコリメータレンズ3
5、被検レンズ33が順に配置されている。被検レンズ
33は、アライメント手段としての図示しないアライメ
ントステージ上にマウントされ、コリメータレンズ35
に近い側から第1レンズ33a、第2レンズ33b、第
3レンズ33c、図2に示すような分光透過率特性を有
する赤外カットフィルタ34、第4レンズ33dの5部
品から構成されており、各レンズの任意の面には可視域
反射防止コートが施されている。また、赤外カットフィ
ルタ34は光源22の波長(中心波長1300nm)は
透過するが、光源21の波長(中心波長850nm)は
透過しない。
【0023】偏光ビームスプリッタ27に対し、被検レ
ンズ33側と反対側の光軸上には、偏光板36、第2光
束分割手段としての無偏光ビームスプリッタ37、撮像
素子38が順に配置されており、撮像素子38には、参
照ミラー30からの反射光と被検レンズ33からの反射
光とが偏光ビームスプリッタ27によって合成された光
束が入射する。撮像素子38は光源22の波長に対して
は感度を有しないが、光源21の波長に対しては感度を
有するものであって、一般にはCCDが用いられてい
る。偏光ビームスプリッタ27によって合成された光束
のうち、無偏光ビームスプリッタ37によって反射され
る光束の光軸上には、レンズ39、光電検出器40が順
に配置されている。光電検出器40は、少なくとも光源
22の波長に対して感度を有するものであればよい。無
偏光ビームスプリッタ37に替えて、波長選択ミラーを
用いるか、撮像素子38および光電検出器40の直前に
バンドパスフィルタを設けることで、撮像素子38には
光源21からの光のみを、光電検出器40には光源22
からの光のみを入射させることも可能である。また、測
長機32、撮像素子38および光電検出器40は、演算
処理手段としての画像処理機能を有するPC41および
モニタ42に接続されている。
【0024】つぎに、上記構成のレンズ面間隔測定装置
を用いて、被検レンズ33の第3レンズ33cと第4レ
ンズ33dとのレンズ面間隔dを測定する方法について
説明する。光源21および光源22からの光束は、それ
ぞれコリメータレンズ23、24で平行光束とされた
後、ハーフミラー25により合成されて赤外域の異なる
波長成分を含む1本の平行光束となる。この光束は、偏
光板26により直線偏光にされた後、偏光ビームスプリ
ッタ27によりP偏光とS偏光とに分割される。このう
ちP偏光は、偏光ビームスプリッタ27を通過し、λ/
4板28で円偏光にされた後、参照ミラー30により反
射され、λ/4板28でS偏光にされた後、偏光ビーム
スプリッタ27により反射される。
【0025】一方、S偏光は、偏光ビームスプリッタ2
7で反射され、λ/4板29で円偏光にされた後、コリ
メータレンズ35により集光されて被検レンズ33に入
射する。その後、第1〜第4レンズ33a〜33dの各
表面で反射され、コリメータレンズ35により再度平行
光束にされた後、λ/4板29でP偏光にされ、偏光ビ
ームスプリッタ27を透過する。偏光ビームスプリッタ
27により反射された光束と偏光ビームスプリッタ27
を透過した光束とは合成され、偏光板36を透過した
後、無偏光ビームスプリッタ37により分割され、一方
は撮像素子38に、他方はレンズ39を介して光電検出
器40に入射する。
【0026】つぎに、レンズ面間隔測定方法の作業手順
について説明する。まず、コリメータレンズ35を、光
束が被検レンズ33の第3レンズ33cの裏面の曲率中
心に合焦するように移動させる。つぎに、参照ミラー3
0からの反射光と被検レンズ33の第3レンズ33cの
裏面からの反射光との光路長が略等しくなるように参照
ミラー30を移動させ、両光束の合成による干渉パター
ンを撮像素子38に取り込みモニタ42に表示する。モ
ニタ42に表示された干渉パターンの形状を観察しなが
ら、図示しないアライメントステージを調整して、被検
レンズ33の光軸を測定光学系の光軸に合わせるアライ
メント作業を行う。次いで、この近辺で参照ミラー30
を走査し、測長機32の出力と光電検出器40の出力
(干渉光強度)をPC41に記録する。PC41は干渉
光強度が極値をとる参照ミラー30の位置を求め、この
位置をPとして記憶する。以上の工程を、被検レンズ3
3の第4レンズ33dの表面についても行い、このとき
の参照ミラー30の位置をQとして記憶する。最後に、
P−Q間距離として第3レンズ33cと第4レンズ33
dとの面間隔dを求める。
【0027】なお、本実施の形態では、異なる2個のレ
ンズについて測定を行うことでレンズ面間隔を求めた
が、同様の測定を同一レンズの表面と裏面とに対し行え
ば、レンズ肉厚を求めることが可能である。
【0028】本実施の形態によれば、被検レンズ内に一
方の光源の波長域を透過しないフィルタが含まれている
場合や、被検レンズに可視域反射防止コートが施されて
いる場合でも、この光源と撮像素子とによりアライメン
トを行い、フィルタを透過する波長域の他方の光源と、
この波長域に感度を有する光電検出器とを用いることに
より、被検レンズのレンズ面間隔を高精度で測定するこ
とができる。また、高価な撮像素子を用いる必要がない
ため、安価な測定装置とすることができる。
【0029】(実施の形態2)図4は実施の形態2を示
し、レンズ面間隔測定装置の構成図である。本実施の形
態は、実施の形態1のレンズ面間隔測定装置の第1光束
合成手段を変更した変形例である。
【0030】図4において、光源21と光源22とは、
実施の形態1と同様に、それぞれ850nm、1300
nmに中心波長を有する低コヒーレンス光源であり、各
光源の前方には、それぞれレンズ51、52、光ファイ
バ53、54が順に配置されている。光ファイバ53、
54の他端は、第1光束合成手段としてのカプラ55に
よりつながっており、その先には、カプラ55からの出
射光を平行光束にするためのコリメータレンズ57が配
置されている。その他の構成は実施の形態1のレンズ面
間隔測定装置と同様のため、説明を省略する。
【0031】つぎに、上記構成のレンズ面間隔測定装置
を用いて、被検レンズ33の第3レンズ33cと第4レ
ンズ33dとのレンズ面間隔dを測定する方法について
説明する。光源21および光源22からの光束は、それ
ぞれレンズ51、52により集光されて、光ファイバ5
3、54の一端に入射する。光ファイバ53、54を通
った光は、カプラ55により合成されて赤外域の異なる
波長成分を含む1本の光束とされた後、コリメータレン
ズ57により平行光束となる。以降の作用および作業手
順は、実施の形態1と同様のため説明を省略する。
【0032】本実施の形態によれば、実施の形態1と同
様の効果に加え、光束合成時に生じやすい光束のズレを
防止することができるとともに、光ファイバがピンホー
ルの作用をし、空間フィルタリングがなされるため、測
定光束の品質がよくなり、より高精度のレンズ面間隔測
定を行うことができる。
【0033】なお、上述の各実施の形態においては、2
個の光源を用いたが、3個以上の光源を用いてもかまわ
ない。また、2個の光源の中心波長も850nmと13
00nmとに限定されることなく、被検レンズ内に含ま
れているフィルタの分光透過率特性や、被検レンズを構
成している各レンズの反射防止コートの有無によって、
適切な波長の光源を選択することができる。低コヒーレ
ンス光源としては、スーパールミネッセントダイオード
(SLD)や、閾値電流以下で動作させた半導体レー
ザ、パルスレーザ等が使用可能である。また、撮像素子
としては2次元のCCDを用いたが、CCDラインセン
サを走査してもよい。光電検出器としては、フォトダイ
オードやフォトマルチプライヤ等が使用可能である。
【0034】さらに、被検レンズのアライメント作業
は、干渉パターンの画像をモニタで観察しながら手動に
て行ってもよい。また、干渉パターンを画像処理し、そ
の結果をアライメントステージの駆動にフィードバック
する自動制御としてもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、被検レン
ズ内に一方の光源の波長域を透過しないフィルタや可視
域反射防止コートがある場合でも、これらを透過する波
長域の他方の光源からの光束が被検レンズの測定対象レ
ンズ面に導かれて反射されるようにしたので、被検レン
ズのレンズ面間隔を高精度で測定することができる。
【0036】請求項2に係る発明によれば、被検レンズ
内に一方の光源の波長域を透過しないフィルタや可視域
反射防止コートがある場合でも、この光源と撮像素子と
によりアライメントを行った後、フィルタを透過する波
長域の他方の光源とこの波長域に感度を有する光電検出
器を用いることにより干渉強度の測定を行うようにした
ので、被検レンズのレンズ面間隔を高精度で測定するこ
とができる。
【0037】請求項3に係る発明によれば、被検レンズ
内に一方の光源の波長域を透過しないフィルタや可視域
反射防止コートがある場合でも、これらを透過する波長
域の他方の光源からの光束が被検レンズの測定対象レン
ズ面に導かれて反射されるようにしたので、被検レンズ
のレンズ面間隔を高精度で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のレンズ面間隔測定装置の概
略構成図である。
【図2】発明の実施の形態の赤外カットフィルタの分光
透過率特性を示す図表である。
【図3】実施の形態1のレンズ面間隔測定装置の構成図
である。
【図4】実施の形態2のレンズ面間隔測定装置の構成図
である。
【図5】従来技術のレンズ面間隔を測定する構成を示し
た概念図である。
【符号の説明】
21、22 光源 25 ハーフミラー 27 偏光ビームスプリッタ 30 参照ミラー 32 測長機 33 被検レンズ 40 光電検出器 41 PC
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA22 BB22 CC22 DD05 DD19 FF52 GG01 GG23 HH03 HH10 HH13 JJ01 JJ03 JJ09 JJ15 JJ26 LL02 LL04 LL17 LL33 LL36 LL37 NN06 PP12 QQ25 SS13 UU04 UU07 2G086 FF01 FF02 FF06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可干渉距離が短く、互いに中心波長が異
    なる複数の光源と、該光源からの光束を合成する第1光
    束合成手段と、該第1光束合成手段により合成された光
    束を2方向に分割する光束分割手段と、該光束分割手段
    により分割された一方の光束の光路長を変化させる光路
    長可変手段と、該光路長可変手段の位置を検出する位置
    検出手段と、前記光束分割手段により分割された他方の
    光束を被検レンズに導く導光手段と、前記光路長可変手
    段により光路長を変化させられた光束と被検レンズを構
    成するレンズの面により反射された光束とを合成する第
    2光束合成手段と、該第2光束合成手段により合成され
    た干渉光の強度信号を検出する光電検出器と、前記位置
    検出手段の出力と前記光電検出器の出力とを演算処理す
    る演算処理手段とを備えたことを特徴とするレンズ面間
    隔測定装置。
  2. 【請求項2】 可干渉距離が短く、互いに中心波長が異
    なる複数の光源と、該光源からの光束を合成する第1光
    束合成手段と、該第1光束合成手段により合成された光
    束を2方向に分割する第1光束分割手段と、該第1光束
    分割手段により分割された一方の光束の光路長を変化さ
    せる光路長可変手段と、該光路長可変手段の位置を検出
    する位置検出手段と、前記第1光束分割手段により分割
    された他方の光束を被検レンズに導く導光手段と、前記
    被検レンズの光軸を調整するためのアライメント手段
    と、前記光路長可変手段により光路長を変化させられた
    光束と前記被検レンズを構成するレンズの面により反射
    された光束とを合成する第2光束合成手段と、該第2光
    束合成手段により合成された光束を2方向に分割する第
    2光束分割手段と、該第2光束分割手段により分割され
    た一方の光束を撮像する撮像素子と、前記第2の光束分
    割手段により分割された他方の光束の干渉光強度信号を
    検出する光電検出器と、前記位置検出手段の出力と前記
    光電検出器の出力とを演算処理する演算処理手段とを備
    えたことを特徴とするレンズ面間隔測定装置。
  3. 【請求項3】 可干渉距離が短く、互いに中心波長が異
    なる複数の光源からの光束を合成させ、合成された光束
    を2方向に分割した後、光路長を変化させた一方の光束
    と被検レンズを構成するレンズの面により反射された他
    方の光束とを合成させ、合成された光束の干渉光強度信
    号を検出し、光路長の変化量と干渉光強度信号とによ
    り、被検レンズを構成するレンズの面間隔を測定するこ
    とを特徴とするレンズ面間隔測定方法。
JP2001292809A 2001-09-26 2001-09-26 レンズ面間隔測定装置および測定方法 Pending JP2003098034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001292809A JP2003098034A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 レンズ面間隔測定装置および測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001292809A JP2003098034A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 レンズ面間隔測定装置および測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003098034A true JP2003098034A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19114703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001292809A Pending JP2003098034A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 レンズ面間隔測定装置および測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003098034A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281484A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Hamamatsu Photonics Kk 干渉測定装置
JP2010262070A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Olympus Corp 光学顕微鏡
JP2011242221A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Fujifilm Corp 回転対称非球面形状測定装置
CZ304207B6 (cs) * 2013-03-05 2014-01-02 Univerzita PalackĂ©ho Způsob bezkontaktní detekce absolutní polohy pohybujícího se předmětu s využitím jevu koherenční zrnitosti a zařízení k provádění tohoto způsobu
JP2022537803A (ja) * 2019-06-07 2022-08-30 フォーガル ナノテック 光学素子の界面を測定するための装置および方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06317413A (ja) * 1993-05-07 1994-11-15 Fuji Photo Optical Co Ltd 光学部材の検査用干渉計装置
JP2000241128A (ja) * 1998-12-25 2000-09-08 Olympus Optical Co Ltd 面間隔測定方法および装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06317413A (ja) * 1993-05-07 1994-11-15 Fuji Photo Optical Co Ltd 光学部材の検査用干渉計装置
JP2000241128A (ja) * 1998-12-25 2000-09-08 Olympus Optical Co Ltd 面間隔測定方法および装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281484A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Hamamatsu Photonics Kk 干渉測定装置
JP2010262070A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Olympus Corp 光学顕微鏡
JP2011242221A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Fujifilm Corp 回転対称非球面形状測定装置
CZ304207B6 (cs) * 2013-03-05 2014-01-02 Univerzita PalackĂ©ho Způsob bezkontaktní detekce absolutní polohy pohybujícího se předmětu s využitím jevu koherenční zrnitosti a zařízení k provádění tohoto způsobu
JP2022537803A (ja) * 2019-06-07 2022-08-30 フォーガル ナノテック 光学素子の界面を測定するための装置および方法
JP7312278B2 (ja) 2019-06-07 2023-07-20 フォーガル ナノテック 光学素子の界面を測定するための装置および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6909509B2 (en) Optical surface profiling systems
KR102456213B1 (ko) 이미징 기반 오버레이 계측을 위한 포커스 최적화를 위한 시스템 및 방법
JP3970334B2 (ja) 光学的表面検査装置
US7405830B2 (en) Vibration-insensitive interferometer
JP2007024827A (ja) 位相シフト干渉計
JP3426552B2 (ja) 形状計測装置
JPS5977319A (ja) 超音波表面波の測定方法及びその測定装置
CN107710046B (zh) 用于使用宽场显微镜确定样本的空间分辨高度信息的方法和宽场显微镜
US9261352B2 (en) Chromatic converter for altimetry
JPH0663867B2 (ja) 波面状態検出用の干渉装置
JP4223349B2 (ja) 耐振動型干渉計装置
US7466426B2 (en) Phase shifting imaging module and method of imaging
TWI579525B (zh) 運動物件之絕對定位距離與偏擺角度同步量測之光學系統與方法
JP2003098034A (ja) レンズ面間隔測定装置および測定方法
JP2000241128A (ja) 面間隔測定方法および装置
JPH04236307A (ja) パターン立体形状検知装置
JP3439803B2 (ja) 対物レンズの焦点から物体のずれ又は位置変化を検出する方法及び装置
JP2006064451A (ja) 干渉計
JPH11337321A (ja) 位相シフト干渉縞の同時計測方法及び装置
JP2763271B2 (ja) 透過光測定装置
JPH05149708A (ja) 二光束干渉計の基準位置決め方法及び装置
JP3858056B2 (ja) スペックルを用いた2方向変形同時計測装置
JP2949179B2 (ja) 非接触式形状測定装置及び形状測定法
JP2010197089A (ja) 干渉計
JP2001255115A (ja) 低コヒーレンス干渉測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110627

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111101