JPH05149708A - 二光束干渉計の基準位置決め方法及び装置 - Google Patents

二光束干渉計の基準位置決め方法及び装置

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JPH05149708A
JPH05149708A JP33586391A JP33586391A JPH05149708A JP H05149708 A JPH05149708 A JP H05149708A JP 33586391 A JP33586391 A JP 33586391A JP 33586391 A JP33586391 A JP 33586391A JP H05149708 A JPH05149708 A JP H05149708A
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JP
Japan
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light
beam interferometer
interferometer
discontinuous
interference
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JP33586391A
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Inventor
Shigeyuki Kimura
茂行 木村
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Jasco Corp
Original Assignee
Jasco Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象が不連続光であっても二光束干渉計
の基準位置を直接に特定でき、しかも構造が簡単な二光
束干渉計の基準位置決め装置を提供すること。 【構成】 不連続光たるラマン散乱光12と連続光16
との光路の交差上にダイクロイックミラー等の光束重畳
器13を配置する。そこにおいて光学的に重畳された光
束をコリメータレンズ17を介して平行光線にした後、
二光束干渉計18に入射するようになっている。この二
束干渉計の出力側には光束分割器(ダイクロイックミラ
ー)19を配置し、この光束分割器にて不連続光に関す
る干渉光が透過され、出力側に配置された集光レンズ2
0を介して第1の検出器21に入射される。また、連続
光に関する干渉光は光束分割器で反射され、他の出力側
に配置された集光レンズ22を介して第2の検出器23
に入射される。この第2の検出器で、連続光の干渉光に
生じるセンター・バーストが検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二光束干渉計に不連続
光を入射した時に出射される干渉光を測定することによ
りその不連続光の特性を計測するに二光束干渉計の基準
位置(光路差が零となる位置)決め方法及び装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ラマン散乱光のように、不連続
なスペクトル(不連続光)を検出し、測定する方法とし
て、例えば図5に示すように、不連続光源1から出射さ
れた不連続光をマイケルソン干渉計等の二光束干渉計2
に入射させ、その二光束干渉計2から出射された干渉光
を検出器3で検出し、その検出器3からの出力信号を信
号処理手段4並びに表示装置5等にてフーリエ変換処理
等することにより測定することができる。
【0003】そして、周知のように光が二光束干渉計2
に入射されると、図6に示すように半透鏡6にて二光路
に分岐され、一方の光路を進む光は固定鏡7にて反射さ
れて半透鏡6に戻り、他方の光路を進む光は移動鏡8に
て反射されて半透鏡6に戻り、そこにおいて両光路を通
った光同士が干渉しあい、その干渉波形が出射されるよ
うになっている。そして、係る二光束干渉計2から出射
される干渉光は、図7(A)に示すように、入射される
光が単波長の場合には、上記二光路の光路長が等しい
(半透鏡から固定鏡までの距離と移動鏡までの距離とが
等しい)、すなわち、光路差零の基準位置を原点とし
て、左右にその波長に応じた周期を持つ余弦関数とな
り、入力する光の波長の数が増えると、それに応じて各
波長に応じた周期を持つ余弦関数を重ねあわせた波形を
呈する。その結果、基準位置ではすべての波長の形が重
ね合わされることになり、例えば入射する光が連続光と
なると、同図(B)に示すようにかかる位置で最大強度
となり、その両側に行くにしたがって減衰するようにな
る。そして、この基準位置における最大強度の波形部位
をセンター・バーストと称する。上に述べた事実からも
判るように不連続光を発するラマン散乱の干渉計による
計測では、基準位置を決定できる明確なセンター・バー
ストは期待できない。
【0004】ところで、上記のような二光束干渉計を備
えた分光装置で分光測定を行うには、上述したラマン散
乱光のように極めて弱い光信号を扱ったり、信号対雑音
比(S/N比)を良好にし測定精度の高いものを得るこ
とを目的とすることが多い。そのため、一般に干渉光を
N回採取し、これらを重ね合わせることによりN1/2
だけS/N比を改善するという手段がとられる。しか
も、試料に強い励起光を照射させてラマン散乱光を発生
させると、それと同時に蛍光も発生する。そして、その
蛍光がラマン散乱光に重畳すると、得られるラマン散乱
光のスペクトルの質が低下する。そのため、通常励起光
として波長の長い光を使用し、発生する蛍光を抑制しよ
うとするが、係る場合に励起光の波長の4乗に逆比例し
てラマン散乱光の強度が低下してしまうため、上記問題
がより顕著になり、上記干渉光の重ねあわせの必要性が
増加する。そして、その重ね合わせは、各干渉波形の基
準位置を一致させて行わなければならず、そのため、個
々に得られた干渉波形の零位置(基準位置)を正確に特
定する必要がある。
【0005】その特定方法として、上記図7(B)に示
すようなセンター・バーストを検出し、そのセンター・
バーストを生じた位置を基準位置とするのが簡便であ
る。しかし、上述したごとく二光束干渉計2に入射され
る光が不連続光(単波長或いは複数のスペクトルの組み
合わせ)の場合には、出射される干渉光にセンター・バ
ーストが生じない。そこで従来は、上記二光束干渉計2
に、それに連動する副干渉計を取り付け、その副干渉計
に白色連続光を入射し、その副干渉計から得られる干渉
波形のセンター・バーストを検出することにより、二光
束干渉計2の基準位置を特定していた。すなわち、図6
中想像線で記したように、半透鏡6,固定鏡7並びに移
動鏡8の一端に、それぞれ小型の副半透鏡6a,副固定
鏡7a並びに副移動鏡8aを同一直線状に配置するとと
もに、副半透鏡6aから出射される光を受ける副検出器
3aを設けていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成の
ものでは、高い精度を要求される二光束干渉計2に加
え、同様に高精度を要求される副干渉計を必要とし、し
かも、両干渉計相互を高精度で位置合わせをしつつ取り
付ける必要があり、その調整、メンテナンスが煩雑でコ
スト高となる。しかも、副検出器3aで得られるセンタ
ー・バーストは実際に試料に照射し測定するものではな
いので、直接的に二光束干渉計の基準位置を特定するこ
とはできない。
【0007】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、たとえ不連続光に対
する分光分析を行う場合であっても確実に二光束干渉計
の基準位置を直接に特定することができ、しかも構造が
簡単でコスト安の二光束干渉計の基準位置決め方法及び
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る二光束干渉計の基準位置決め方法
では、不連続光を二光束干渉計に入射し、その二光束干
渉計から出射される干渉光を測定して前記不連続の特性
を計測するに際し、前記二光束干渉計の移動鏡の基準位
置を決定する方法であって、前記不連続光に連続光を重
畳させた光束を前記二光束干渉計に入射させ、その二光
束干渉計から出射された干渉光を光学的に分割し、その
分割された光束のうち前記連続光に関する干渉光を含む
光束を利用してその最大強度位置を検出し、係る位置を
前記二光束干渉計の基準位置とするようにした。
【0009】また、上記した方法を実施するに適した位
置決め装置では、不連続光と連続光とを光学的に重畳
し、二光束干渉計に向けて出射する光束重畳手段と、前
記二光束干渉計から出射された干渉光を光学的に分割す
る光束分割手段と、その光束分割器から出射された前記
分割された各光を検知する検出手段とを備えてなる。
【0010】
【作用】本発明では、連続光と不連続光とが光束重畳手
段で重畳されて二光束干渉計に入射される。すると二光
束干渉計からは、両光に関する干渉光が重畳した状態で
出射される。そして、得られた干渉光は、不連続光に関
する干渉光には最大強度位置(センター・バースト)が
生じないが、連続光に関する干渉光にはセンター・バー
ストが生じる。よって、その干渉光を光束分割手段を用
いて分割し、不連続光に関する干渉光を含む光束を利用
して、従来と同様に不連続光の計測を行う。一方、連続
光に関する干渉光を含む光束を利用してセンター・バー
ストを検出し、これにより二光束干渉計の基準位置を特
定する。
【0011】
【実施例】以下本発明に係る二光束干渉計の基準位置決
め方法及び装置について添付図面を参照にして詳述す
る。図1は本発明に係る位置決め装置の概略構成を示す
図である。同図に示すように、本例ではラマン散乱光を
測定する装置に適用した例を示しており、まず試料10
に対してYAGレーザ等の励起用光源11を照射させる
ことにより本発明における測定対象であるラマン散乱光
(不連続光)12を発生させるようになっている。そし
て、そのラマン散乱光12の光束を遮るようにして光束
重畳器13を配置し、係るラマン散乱光12の光路を略
90度変換している。また、この光束重畳器13の他方
の入力側には連続光源14を配置し、その連続光源14
と光束重畳器13との間に長波長カットフィルタ15を
配置している。そして、この連続光源14は、白色連続
高輝度光源を用い、その連続光源14から出射される連
続光16の光路が、上記光束重畳器13で変換されたラ
マン散乱光12の光路と一致するような位置に配置され
ている。また、ラマン散乱光12は、励起光強度の10
-5〜10-6であるため、そのラマン散乱光12の波長領
域上に上記連続光16を重畳させてしまうと、上述した
蛍光の重畳による影響と同様に、発生するラマン散乱光
12のスペクトルの質が低下してしまう。従って、上記
長波長カットフィルタを15を用いて連続光16のうち
上記ラマン散乱光12の波長領域を除去した後、光束重
畳器13に入射させるようにしている。そして、本例で
は長波長カットフィルタ15として、1μm以上の波長
をカットするような特性のものを2〜3枚重ねあわせた
ものを用いている。なお、そのフィルタの具体的な波長
−透過率特性は図2に示すようになっている。
【0012】また、光束重畳器13の出力側には、コリ
メータレンズ17を介して二光束干渉計18を配置し、
その二光束干渉計18に、上記ラマン散乱光12並びに
連続光16が重畳された光束が入射されるようにしてい
る。そして、本例では二光束干渉計18として、マイケ
ルソン干渉計を用いている。さらに二光束干渉計18の
出力側には、光束分割器19を配置し、そこにおいて二
光束干渉計18から重畳された状態で出射された連続光
に関する干渉光16aとラマン散乱光に関する干渉光1
2aとをそれぞれ分割して、一方を透過させ他方を反射
させるようにしている(本例ではラマン散乱光に関する
干渉光12aを透過させるようにしている)。
【0013】そして、光束分割器19を透過して出力さ
れたラマン散乱光に関する干渉光12aの光束上に集光
レンズ20並びにスペクトル計測用の第1の検出器21
を配置している。なお、第1の検出器21以降に接続さ
れる信号処理装置等は従来と同様であるため、図示を省
略している。一方、光束分割器19で反射されて出力さ
れた連続光16aに関する干渉光の光束上に集光レンズ
22並びに基準位置決定用の第2の検出器23を配置し
ている。
【0014】そして、本例では上記光束重畳器13並び
に光束分割器19として、ダイクロイックミラーを用い
ている。このダイクロイックミラーは、光の波長を基準
に選択的に透過・反射させるものであり、例えばガラス
基板上に蒸着等することにより異なる薄膜を複数層積層
配置し、透過・反射させる波長領域や、その時の透過率
・反射率を適宜設定できるようになっている。その波長
領域の一例を示すと図3に示すようになっている。すな
わち、本例では、励起波長がYAGレーザーの1.06
4μmであるため測定対象となるラマン散乱光の波長領
域が1μm以上であり、その1μmを境に透過・反射特
性が反転するようにしている。具体的には、上記光束重
畳器13は1μm以下の領域での透過率が良好(約90
%)で反射率が低く(約10%)、1μ以上では透過率
がほぼ0%で反射率がほぼ100%となるダイクロイッ
クミラーで構成され、また、上記光束分割器19は、逆
に1μm以上の領域での透過率が良好(約90%)で反
射率が低く(約10%)、1μ以下では透過率がほぼ0
%で反射率がほぼ100%となるダイクロイックミラー
で構成されている。
【0015】また、上記第2の検出器23としては、測
定波長領域よりも短波長(1μm以下)で感度を有する
検出器を用いるのが好ましい。なお、第1の検出器21
として測定波長領域(1μm以上)に感度を有するもの
を用いるのはもちろんである。このように、所定領域で
の感度を有する検出器を用いることにより、ラマン散乱
光の計測並びにセンター・バーストの検出をより確実に
行うことができる。
【0016】次ぎに、上記した装置を用いて本発明に係
る基準位置決め方法の好適な一実施例について説明す
る。まず、試料10から励起されたラマン散乱光12
(波長:1μm以上)が、光束重畳器13に入射する。
すると、この光束重畳器13は、上述したごとく1μm
以上の波長に対する反射率がほぼ100%であるため係
るラマン散乱光12はそこにおいて反射し、コリメータ
レンズ17で平行光束にされた後、二光束干渉計18に
入射される。そしてその二光束干渉計18から出射され
た干渉光が光束分割器19に当接する。するとこの光束
分割器19は、1μm以上の波長領域に対しては透過率
が約90%で反射率が約10%であるため、その大部分
から光束分割器19を透過し、集光レンズ20を介して
第1の検出器21上に集光される。そしてその第1の検
出器21で検出されたラマン散乱光12についての干渉
光を第1の検出器21以降に接続される信号処理装置等
にてフーリエ変換等を行うことによりラマン散乱光を分
光分析する。
【0017】ところで、上記分光を行うに際し、複数回
にわたり干渉光の測定を行い、得られた干渉光を重ね合
わせるために二光束干渉計18の基準位置を検出する必
要があるが、かかる作業は以下のようにして行われる。
すなわち、上記ラマン散乱光12と同時に連続光源14
から連続光16を出射させ、長波長カットフィルタ15
にて1μm以上の波長成分を除去した後、光束重畳器1
3に入射させる。すなわち、光束重畳器13には、1μ
m以下の波長領域の連続光16が入射されることにな
る。すると、上述したごとくこの光束重畳器13は1μ
m以下の波長領域では、透過率が約90%であるため、
ほとんどそのまま透過し、コリメータレンズ17にて平
行光束にされた後、二光束干渉計18に入射される。そ
してその二光束干渉計18から出射された干渉光が光束
分割器19に当接する。するとこの光束分割器19は、
1μm以下の波長領域に対しては反射率が約100%で
あるため、そのほとんどが光束分割器19で反射され、
集光レンズ22を介して第2の検出器23上に集光され
る。そして、この干渉光は、二光束干渉計18に入射さ
れた連続光16により形成されたものであるため、セン
ター・バーストを生じる。従って、このセンター・バー
ストを検知することにより二光束干渉計18の基準位置
決めを行うことができる。そして、係る位置決めがラマ
ン散乱光の分光・計測と同時に行われる。また、このよ
うに連続光16は、光束分割器19においてほぼ100
%反射されるため、ラマン散乱光を測定するための第1
の検出器21に入射することはほとんど無く、係る測定
への悪影響を生じない。
【0018】図4は、本発明に係る他の実施例を示して
いる。本例では、上記第1実施例のダイクロイックミラ
ーに変えて、光束重畳器13a並びに光束分割器19a
として、反射鏡を用いて構成している。すなわち、光束
重畳器13aとしては、中央に貫通孔Hが形成された略
リング状の反射鏡を用い、その反射鏡に設けた貫通孔H
がラマン散乱光12と、連続光16の交点の中心上に位
置すると共に、その反射鏡を両光12,16の光路に対
してともに略45度角度で交差するように配置する。そ
して、その反射鏡に形成した貫通孔Hとリング状の反射
鏡部位Mとの面積費がほぼ1:9になるように設定して
いる(同図(B)参照)。
【0019】一方、光束分割器19aとしては、上記リ
ング状の反射鏡の中央に設けられた貫通孔Hと略同一平
面形状からなる小鏡を用い、その小鏡を二光束干渉計1
8からの干渉光、より具体的には、連続光16にともな
い発生する干渉光16aの光束のすべてを覆うように
に、その光束に対し約45度の角度で交差するように配
置する。なお本例では、光束重畳器13aに入力側にコ
リメータレンズR1 ,R2 を配置し、ラマン散乱光12
並びに連続光16を平行光線にした後、二光束干渉計1
8に入射させるようにしたが、上記した実施例のように
二光束干渉計18の出力側にコリメータレンズを配置す
るようにしてももちろん良い。なお、その他の構成は上
記した実施例と同様であるためその説明を省略する。
【0020】次ぎに、上記した装置を用いて本発明に係
る基準位置決め方法の他の実施例について説明すると、
基本的な構成、すなわち、ラマン散乱光12と連続光1
6とを光束重畳器13aで重畳して得られる光束を二光
束干渉計18に入射すると共に、その二光束干渉計18
から出射された干渉光を光束分割器19aにてラマン散
乱光に係る干渉光12aと連続光16に係る干渉光16
aとに分割し、それぞれを所定方向に出射するとともに
第1,第2の検出器21,23で検出する点では大略同
一である。
【0021】ここで、本例での特徴的事項、すなわち、
光束重畳器13aにおける重畳の仕方並びに光束分割器
19aにおける分割の仕方について説明する。まずラマ
ン散乱光12が貫通孔H付きの反射鏡に入射されると、
その貫通孔H以外のリング状の反射鏡部位Mに当接した
ラマン散乱光12が反射されるが、ラマン散乱光の一部
は、貫通孔H内を通過してしまう。よって、ラマン散乱
光12のうち、約90%のエネルギーが二光束干渉計1
8に入射される。
【0022】また、連続光16の光束は、その中央部位
(面積で10%相当)のみが上記リング状の反射鏡の貫
通孔H内を通過して二光束干渉計18に入射され、その
他の光束部位は、リング状反射鏡の裏面に当接し、遮蔽
されてしまう。よって、連続光16のうち約10%のエ
ネルギーが二光束干渉計18に入射される。
【0023】一方、二光束干渉計18を通過することに
より出射される平行な干渉光は、中央部位が連続光16
に対応したもので、その周囲が測定対象であるラマン散
乱光に対応するものとなっている。よって、係る干渉光
が光束分割器19aに入射されると、その干渉光のう
ち、中央から離れた周囲を通る干渉光12aは小鏡に当
たらないためそのまま直進して第1の検出器21に至
る。
【0024】また、上記干渉光のうち中央付近を通る干
渉光16aは、小鏡で反射されてその光路が略90度変
換されて第2の検出器22に至る。この第2の検出器2
2に入射された光は、連続光16にともない生じた干渉
光であるため、二光束干渉計18の移動鏡を前後進移動
した時に生じるセンター・バーストが明確にあらわれ
る。よって、測定対象が不連続光であってもセンター・
バーストを特定できる。
【0025】なお、リング状の反射鏡の貫通孔H並びに
小鏡の径を適宜に選択することにより、取り出す光の量
を調整できる。また、上記リング状の反射鏡に設けた貫
通孔H並びに小鏡の設置する位置は、上記したごとく光
束の中央にすることなく、所定方向にずらせた位置に配
置するようにしても良く、種々変更実施が可能である。
【0026】さらに本発明では、上記したダイクロイッ
クミラーや鏡に替えて、ビームスプリッターを用い光束
重畳器並びに光束分割器を構成することもできる。この
ビームスプリッターは、入射した光を所定のエネルギー
比率で反射,透過することにより二光路に分岐して出力
するもので、例えば二光束干渉計に用いた半透鏡(通常
50対50で分岐する)を用いたり、ガラス板の表面に
ゲルマニウムやシリコン等を所定厚だけ蒸着等すること
により所定の比率で分岐するものなどを用いることがで
きる。そして、本例では、光束重畳器では透過率が約1
0%程度で反射率が約90%程度、また、光束分割器が
透過率が約90%程度出反射率が約10%程度となるよ
うなビームスプリッターを用いている。
【0027】係る構成を採ることにより、上記した鏡を
用いた実施例と同様に、光束重畳器において所定の比率
でラマン散乱光と連続光とが重畳され、光束分割器で所
定比率で干渉光が分割され、それら分割された光に基づ
いてラマン散乱光の計測並びに二光束干渉計の基準位置
決めが行われる。なお、その他の構成並びに作用は上記
した実施例と同様であるため、その詳細な説明を省略す
る。
【0028】なおまた、上記した実施例では、各光の光
束のすべてがビームスプリッター(ダイクロイックミラ
ー)に入射するようにしたが、例えば、上記した鏡を用
いた実施例のようにビームスプリッター等の径(大き
さ)を上記各光の光束のそれより小さくすることによ
り、光の一部をビームスプリッター等を通ることなく素
通りさせるようにしても良い。
【0029】尚、上記した実施例では、いずれも光束重
畳器13,13aでは、不連続光を反射させ、連続光を
透過させるようにしたが、逆の配置としても良い。ま
た、同様に、光束分割器19,19aでは、不連続光に
関する干渉光を透過させ、連続光に関する干渉光を反射
させるようにしたが、これも逆の配置にすることができ
る。但し、係る場合には、反射率と透過率の関係を上記
各実施例のものと逆にする必要がある。さらに、上記し
た実施例では、光束重畳器と光束分割器とを共に同種の
装置(例えば反射鏡同士等)を用いて構成したが、両者
を異ならせても良い。
【0030】さらにまた、上記した実施例ではいずれも
光束分割器で分割した干渉光は、第1の検出器側に出射
される干渉光の大部分は不連続光からなるもので、また
第2の検出器側に出射される干渉光の大部分は連続光か
らなるものとしたが(すなわち、連続光に関する干渉光
と、不連続光に関する干渉光とで分割している)、本発
明はこれに限ることなく、両光を混在させた状態で分割
して異なる方向に出射させるようにしても良い。但し、
その場合には、第1の検出系として不連続光の波長領域
に感度が良好な特性を有するものを用い、また、第2の
検出系としてその不連続光の波長領域で感度が悪く連続
光の波長領域で感度が良好な特性を有する物を用いるこ
とである。かかる構成とすることにより、たとえ不連続
光と連続光とが混在するような干渉光が入射されても、
他の光成分に影響を受けることなく、所望の光に関する
干渉光を検知し、ラマン散乱光の計測並びに二光束干渉
計の基準位置検出を行うことができる。
【0031】また、本発明で用いられる光束分割器とし
ては、上記各実施例に限られることがないのはもちろん
であり、しかも、上記した実施例のように分割した光の
一方の光路が干渉光と略同一方向で他方の光路がそれと
直交する方向に進むものに限ることなく、例えば分割さ
れた光がともに同一方向(但し、光路はずれている)を
向いていたり、分割された光がともに干渉光と異なる方
向に進むなど種々の態様をとることができる。すなわ
ち、要は、干渉光の一部を光学的に分割し、取り出せる
ようなものであればよいのである。
【0032】さらにまた、上記した各実施例では、いず
れも不連続光としてラマン散乱光を用い、係る散乱光の
計測を行うラマン分光装置に適用した例について説明し
たが、本発明はこれに限ることなく、種々の不連続光を
測定するために用いられる二光束干渉計に用いることが
できる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る二光束干渉
計の位置決め方法及び装置では、測定対象である不連続
光に連続光を重畳させて二光束干渉計に入射させ、その
二光束干渉計から出射された干渉光を光学的に分割し、
その分割された光束のうち連続光に関する干渉光を含む
光束を利用してその最大強度位置を検出することができ
る。これにより二光束干渉計の基準位置を決定すること
ができる。
【0034】そして、得られる最大強度位置の検出は、
重畳して入射させた連続光から得られる干渉光を用いて
行われるため、測定対象が不連続光のように干渉光に最
大強度位置が生じないようなものであっても確実に位置
決めを行うことができる。
【0035】しかも、不連続光の計測に用いる二光束干
渉計に連続光を入射して得られた干渉光を利用して上記
位置決めが行われるため、直接的に検出でき、正確であ
る。さらに従来のように副干渉計等が不要であるため構
造も簡単でコスト安となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二光束干渉計の基準位置決め装置
の好適な一実施例を示す図である。
【図2】長波長カットフィルタの波長−透過率特性を示
すグラフである。
【図3】ダイクロイックミラーの波長−透過率(反射
率)特性を示すグラフである。
【図4】本発明に係る二光束干渉計の基準位置決め装置
の他の実施例を示す図である。
【図5】従来例を示すブロック構成図である。
【図6】従来の二光束干渉計の一例を示す図である。
【図7】二光束干渉計の移動鏡の移動位置に対する干渉
光の強度を示す特性図である。
【符号の説明】
12 ラマン散乱光(不連続光) 13,13a 光束重畳器 14 連続光源 16 連続光 18 二光束干渉計 19 光束分割器 21 第1の検出器 23 第2の検出器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不連続光を二光束干渉計に入射し、その
    二光束干渉計から出射される干渉光を測定して前記不連
    続の特性を計測するに際し、前記二光束干渉計の移動鏡
    の基準位置を決定する方法であって、 前記不連続光に連続光を重畳させた光束を前記二光束干
    渉計に入射させ、その二光束干渉計から出射された干渉
    光を光学的に分割し、その分割された光束のうち前記連
    続光に関する干渉光を含む光束を利用してその最大強度
    位置を検出し、係る位置を前記二光束干渉計の基準位置
    とすることを特徴とする二光束干渉計の基準位置決め方
    法。
  2. 【請求項2】 前記分割するに際し、前記連続光に関す
    る干渉光と、前記不連続光に関する干渉光とにほぼ分割
    することを特徴とする請求項1に記載の二光束干渉計の
    基準位置決め方法。
  3. 【請求項3】 前記分割した各光束に対し、前記不連続
    光の波長領域に感度が良好な検出手段を用いて前記不連
    続光を計測すると共に、前記不連続光の波長領域で感度
    が悪く前記連続光の波長領域で感度が良好な検出手段を
    用いて前記最大強度位置を検出することを特徴とする請
    求項1または2に記載の二光束干渉計の基準位置決め方
    法。
  4. 【請求項4】 不連続光と連続光とを光学的に重畳し、
    二光束干渉計に向けて出射する光束重畳手段と、前記二
    光束干渉計から出射された干渉光を光学的に分割する光
    束分割手段と、その光束分割器から出射された前記分割
    された各光を検知する検出手段とを備えたことを特徴と
    する二光束干渉計の基準位置決め装置。
  5. 【請求項5】 前記連続光を発生する光源と、前記二光
    束干渉計との間に、前記不連続光の波長領域を遮断する
    フィルタ手段を配設してなることを特徴とする請求項4
    に記載の二光束干渉計の基準位置決め装置。
  6. 【請求項6】 前記光束重畳手段が所定形状の反射鏡、
    透過率及び反射率を適宜に設定したビームスプリッター
    並びにダイクロイッミミラーのいずれか一つから構成さ
    れてなることを特徴とする請求項4または5に記載の二
    光束干渉計の基準位置決め装置。
  7. 【請求項7】 前記光束分割手段が、所定形状の反射
    鏡、透過率及び反射率を適宜に設定したビームスプリッ
    ター並びにダイクロイッミミラーのいずれか一つから構
    成されてなることを特徴とする請求項4〜6のいずれか
    1項に記載の二光束干渉計の基準位置決め装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段が、少なくとも前記不連続
    光の波長領域に感度が良好な第1の検出手段と、前記連
    続光の波長領域で感度が良好な第2の検出手段を備えて
    なることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記
    載の二光束干渉計の基準位置決め装置。
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