JP2003096419A - 粘着剤及び粘着テープ - Google Patents

粘着剤及び粘着テープ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着体を変色させることなく且つ不要となっ
たテープの焼却時に環境に負荷を与えることとなる亜硫
酸ガスを排出することのない組成を有する天然ゴム系粘
着剤と粘着テープを提供する。 【解決手段】 少なくともエラストマーの主成分が天然
ゴムからなるゴム系粘着剤配合物をシランカップリング
剤で加硫させていることを特徴とするシランカップリン
グ剤加硫天然ゴム系粘着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然ゴム系粘着剤
組成物と、該粘着剤組成物を使用した粘着テープに関す
る。より詳細には、本発明は、被着体を変色させること
なく且つ不要となったテープの焼却時に環境に負荷を与
えることとなる亜硫酸ガスを排出することのない組成を
有する天然ゴム系粘着剤と該粘着剤を使用して製造され
ている粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天然ゴム系粘着剤は、初期の粘着
性や様々な被着体に対する良好な粘着性能を示すこと及
び剥がし易い再剥離性を備えていること等の利点がある
ことから、広く粘着テープに利用されてきている。
【0003】粘着剤の分野では、天然ゴム系以外に、近
年、アクリル系、シリコーン系等、種々の粘着剤が開発
されていることから明らかなように、市場から様々な性
能についての要求が出されてきている。なかでも、高温
時の凝集力、すなわち耐熱クリープ性に優れることが求
められるケースが多い。例えば、塗装の際に使用される
マスキングテープ、温度変化の大きい場所で使用される
工業用粘着テープ、気温の高い地域で使用される一般の
粘着テープ等においては、耐熱性の向上した粘着テープ
に対する要求が極めて強い。
【0004】このような強い要求があるにも拘らず、天
然ゴム系粘着剤には、耐熱性や耐溶剤性がアクリルやシ
リコーン等の合成樹脂系粘着剤に較べて劣るという欠点
があり、その欠点を補うため溶剤系や固形系に拘らず、
硫黄及びその化合物、過酸化物、オキシム、フェノール
及びマレイミド等の加硫剤及びチウラムや酸化亜鉛の加
硫促進剤等を組み合せて用いて加硫反応を施すことが広
く行われている。
【0005】近年、このような加硫方式のうち、硫黄や
チウラム等の硫黄系加硫剤を用いた天然ゴム系の粘着剤
では、硫黄による異臭の問題や製造工程中での分散性の
悪さ、銅線などの金属被着体を腐蝕させたり、有機繊維
からなる紙や布を変色させたりする欠点が指摘されてい
た。
【0006】また、フェノールや過酸化物系の加硫剤の
場合は、加硫反応に高い温度や長時間を要することから
実用的でなかったり、加硫時に酸素阻害を起こしたりす
る欠点があり、さらには、塗装マスキングテープとして
使用する場合には、白色系、淡色系の塗装面を変色させ
る等の欠点もあった。
【0007】さらに、前記硫黄系加硫剤及び加硫助剤を
用いて製造したゴム系粘着剤には、使用済みの粘着テー
プを焼却するときに亜硫酸ガスなどの環境負荷物質の発
生が避けられないという問題に加えて、加硫促進剤とし
て使用されているチウラム類の一部には発ガン性物質と
して使用が制限されるものも存在していた。
【0008】このような問題に対して、シランカップリ
ング剤によるゴムの加硫方式が提案されており、この方
式に関する技術文献として、ハロゲン化ゴムに対しては
アミノ基を持ったカップリング剤が有効であるとの報告
[S.Yamashita,M,Shigaraki,M.Orita,R.G.Caoutch,
Plast.,606,126(1986)]や、エポキシ化ゴムには、
同様のカップリング剤が加熱により有効であるとの報告
[M.Akiba and A.S.Hashim.Pro9.Polym.Sc
i.,22,475(1997)]、さらには、官能基や二重結合
を持たないゴムが過酸化物との併用系ビニルシランで加
硫できる報告[S・Cartasrgna,RubberChem.Technol.,
48、845(1975)]等が知られている。
【0009】一方、天然ゴムやSBRなどのジエン系の
汎用ゴムに関しては、硫黄を含有するカップリング剤で
処理した充填剤を通常の硫黄加硫の過程でゴム分子鎖に
結合させる手法が総説[岡本弘、日本ゴム協会誌、62、
819(1989)]等では紹介されているが、シランカップ
リング剤そのもので天然ゴムを加硫するという技術は報
告されていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な欠点を解決することができる天然ゴム系粘着を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな天然ゴム系粘着剤の開発のための研究を続けた結
果、特定のシランカップリング剤を用いて製造した新規
な天然ゴム系粘着剤が上記の欠点を解消することができ
る粘着剤であることを見出し、本発明を完成させた。本
発明は、基本的には、アミノ基とアルコキシル基とを同
時に有するシランカップリング剤を直接加硫剤として用
いて天然ゴム含有エラストマー組成物を加硫することに
よって製造されている粘着剤に関するものであり、該シ
ランカップリング剤が天然ゴム系粘着剤を低エネルギー
で加硫することが可能で、加硫時の酸素阻害を起こすこ
とがなく、また、製造された粘着剤は被着体である金属
を腐蝕させたり、紙や布及びプラスチックスを変色させ
たりする原因にもならないという、新しい知見に基く発
明であり、以下の各発明を包含する。
【0012】(1)少なくともエラストマーの主成分が
天然ゴムからなるゴム系粘着剤配合物をシランカップリ
ング剤で加硫させていることを特徴とするシランカップ
リング剤加硫天然ゴム系粘着剤。
【0013】(2)前記シランカップリング剤が、その
構造中にアミノ基とアルコキシル基とを有していること
を特徴とする(1)項記載のシランカップリング剤加硫
天然ゴム系粘着剤。
【0014】(3)前記シランカップリング剤が、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
(1)項又は(2)項に記載のシランカップリング剤加
硫天然ゴム系粘着剤。
【0015】(4)前記シランカップリング剤は、前記
天然ゴム100質量部に対して0.1〜30質量部の範
囲で使用されていることを特徴とする(1)項〜(3)
項のいずれか1項に記載のシランカップリング剤加硫天
然ゴム系粘着剤。
【0016】(5)前記ゴム系粘着剤配合物中のエラス
トマーの50質量%以上が天然ゴムであり、かつ全エラ
ストマー100質量部に対して粘着性付与樹脂を20〜
200質量部の範囲で含んでいることを特徴とする
(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載のシランカッ
プリング剤加硫天然ゴム系粘着剤。
【0017】(6)前記シランカップリング剤加硫天然
ゴム系粘着剤は、無機系充填剤、紫外線吸収剤、老化防
止剤及びオイルを含むことを特徴とする(1)項〜
(5)項のいずれか1項に記載のシランカップリング剤
加硫天然ゴム系粘着剤。
【0018】(7)前記(1)項〜(6)項のいずれか
1項に記載のシランカップリング剤加硫天然ゴム系粘着
剤を基材に塗布し、乾燥して形成されている粘着剤層を
有する粘着テープ。
【0019】(8)前記基材が紙、金属箔、不織布、合
成樹脂発泡体、布、合成樹脂フィルム及びそれらの複合
体から選ばれることを特徴とする(7)項記載の粘着テ
ープ。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも粘着剤エラストマーの主成分が天
然ゴムからなるゴム系粘着剤配合物をシランカップリン
グ剤で加硫させて製造されているものであるシランカッ
プリング剤加硫天然ゴム系粘着剤とそのような粘着剤を
用いて製造されている粘着テープに関するものである。
【0021】本発明のシランカップリング剤加硫天然ゴ
ム系粘着剤の原料となるゴム系粘着剤配合物は、その中
のエラストマーの主成分が天然ゴム系エラストマーであ
ることが必須である。特に、粘着剤エラストマーの30
質量%以上、好ましくは50質量%以上が天然ゴムであ
り、この天然ゴム系エラストマーの成分が、天然ゴム系
エラストマー100質量部に対し少なくとも粘着性付与
樹脂が20〜200質量部、好ましくは30〜150質
量部の範囲で含まれることを特徴とする。全エラストマ
ー成分中の天然ゴムの含有量が30質量%に満たない
と、本発明で使用されるシランカップリング剤の添加量
の範囲でも十分な加硫効果を現すことができないし、粘
着特性も不足する。また、200質量部を超える場合に
は、粘着剤としての柔軟性が不足することから好ましく
ない。
【0022】原料となるゴム系粘着剤配合物中に配合で
きる天然ゴム以外のエラストマー成分としては、スチレ
ンブタジエンゴム、スチレンイソプレンゴム、ブチルゴ
ム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びアクリル
ゴム等の合成ゴムなどが挙げられ、それらは天然ゴムと
同量以下の量の範囲で単独又は2種以上の混合物で使用
することができる。
【0023】本発明のシランカップリング剤加硫天然ゴ
ム系粘着剤には、粘着付与樹脂が添加される。粘着付与
樹脂としては、特に限定がなく、ロジン、ロジンエステ
ル等のロジン系樹脂、テルペン樹脂、芳香族変性テルペ
ン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール等のテ
ルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、
共重合系石油樹脂、脂環式系石油樹脂、クマロン・イン
デン樹脂、ピュアー・モノマー系等の重合系樹脂、フェ
ノール系樹脂、キシレン樹脂等の縮合系樹脂等が挙げら
れ、これらは単独でも二種以上の混合物として使用して
もよい。
【0024】また、必要に応じて、パラフィン系プロセ
スオイル等の鉱油、液状ポリイソプレン等の液状ゴム、
エステル系可塑剤、植物性油等の軟化剤、芳香族第二級
アミン系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリ
フェノール系、ベンツイミダゾール系、亜リン酸系等の
老化防止剤の1種又は2種以上を適宜使用することがで
きる。軟化剤の使用により、初期粘着性を向上すること
ができるし、老化防止剤の使用により熱劣化や酸化劣化
を防止することができる。また、粘着剤層の補強効果が
期待できる場合もあるので、シランカップリング剤との
反応が見込めるシリカ、アルミナ、クレー、水酸化金属
等の充填剤を単独又は二種以上混合して使用することが
できる。また、従来知られている有機系難燃化剤も適宜
使用することができる。
【0025】本発明において使用されるシランカップリ
ング剤は、少なくとも構造中にアミノ基を含むシランカ
ップリング剤であり、特に、アミノ基と同時にアルコキ
シル基を有するシランカップリング剤が好ましい。特に
好ましいシランカップリング剤は、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルジメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及び
γ−アミノプロピルトリエトキシシランであり、それら
は下式に示した構造式のものである。
【0026】
【化1】 からなる。
【0027】本発明のシランカップリング剤加硫天然ゴ
ム系粘着剤の製造に採用される加硫方法には、粘着剤の
溶剤系加硫方法が挙げられ、例えば、適切な可塑度に素
練りした天然ゴム、又は天然ゴムに前記合成ゴムや無機
充填剤を混練した混合物をトルエンなどの溶剤で希釈
し、粘着付与樹脂、軟化剤、老化防止剤等を加えて分散
させた後、前記シランカップリング剤を加えて攪拌する
方法が挙げられる。得られる加硫生成物は、ロールコー
ターやリバースコーターで紙、布、フィルムなどの基材
に塗布し、乾燥後に巻取り、常温で24時間以上、好ま
しくは40℃で72時間程度、放置するのみで粘着テー
プとすることができる。
【0028】本発明の加硫方法としては、粘着剤の固型
系加硫方法も挙げることができ、例えば、ニーダー等密
閉式混練機中に天然ゴム、合成ゴム、粘着付与樹脂、無
機充填剤、オイル、老化防止剤等を加えて分散混合させ
た後に、前記シランカップリング剤を加えて加硫する方
法が挙げられる。得られる加硫生成物を取り出し、精製
ロールで粘着剤の可塑度を調整してT型押出し機やカレ
ンダーロールで基材に塗布し巻取って粘着テープとする
ことができる。
【0029】(作用)本発明は、シランカップリング剤
を用いて天然ゴム系粘着剤配合物を加硫して製造されて
いるシランカップリング剤加硫天然ゴム系粘着剤と、該
粘着剤を塗布した粘着テープを提供するもので、環境に
負荷を与えることのないシランカップリング剤を加硫剤
として用いるため、有害な加硫促進剤を併用することな
く低エネルギーで加硫することが可能で、加硫時の酸素
阻害を起こすこともなく、また、この粘着剤は被着体で
ある金属を腐蝕させたり、紙や布及びプラスチックスを
変色させたりすることもなく、さらには、本発明の粘着
剤を使用した粘着テープは焼却時に環境に負荷となる亜
硫酸ガスを放出させたりすることもない。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるも
のではない。なお、実施例中における「部」は質量部を
示すものである。
【0031】実施例1 素練り天然ゴム(ウォーレス可塑度30)100部、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエトキシシラ
ン5部、粘着付与樹脂(エクソン化学社製、エスコレッ
ツ 1304)80部をトルエンに溶解し、ロールコー
ターで厚さが30μmになるように、予め易接着処理が
施されたPET基材に塗布し、130℃×2分乾燥の
後、巻取ることにより目的の粘着テープを作製した。
【0032】実施例2 天然ゴム65部、スチレンブタジエンゴム35部、水酸
化マグネシウム200部の混練物(ウォーレス可塑度3
0)、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン1部、粘着付与樹脂(エクソン化学社
製、エスコレッツ1304)80部をトルエンに溶解
し、ロールコーターで厚さが40μmになるように予め
易接着処理が施されているPET基材に塗布し、130
℃×2分乾燥の後、巻取ることにより目的の粘着テープ
を作製した。
【0033】比較例1 素練り天然ゴム(ウォーレス可塑度30)100部、粘
着付与樹脂(日本ゼオン社製、クイントン−U−18
5)80部をトルエンに溶解し、ロールコーターで厚さ
が30μmになるように予め易接着処理が施されている
PET基材に塗布し、130℃×2分乾燥の後、巻取る
ことにより目的の粘着テープを作製した。
【0034】比較例2 天然ゴム65部、SBR35部、水酸化マグネシウム2
00部の混練物(ウォーレス可塑度30)、粘着付与樹
脂(エクソン化学社製、エスコレッツ1304)80部
をトルエンに溶解し、ロールコーターで厚さが40μm
になるように予め易接着処理が施されているPET基材
に塗布し、130℃×2分乾燥の後、巻取ることにより
目的の粘着テープを作製した。
【0035】比較例3 天然ゴム100部と酸化亜鉛10部との混練物(ウォー
レス可塑度25)、ジペンタメチレンチウラムテトラス
ルフィド0.5部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛
1.7分、粘着付与樹脂(日本ゼオン社製、クイントン
−U−185)80部をトルエンに溶解し、ロールコー
ターで厚さが30μmになるように予め易接着処理が施
されているPET基材に塗布し、130℃×2分乾燥の
後、巻取ることにより目的の粘着テープを作製した。
【0036】比較例4 天然ゴム65部、SBR35部、酸化亜鉛30部、酸化
チタン10部との混練物(ウォーレス可塑度30)、反
応性フェノール樹脂(昭和高分子社製、CKM−92
1)7.5部、サリチル酸1.5部、粘着付与樹脂(日
本ゼオン社製、クイントン−U−185)80部をトル
エンに溶解し、反応容器中で100℃、30分間加熱反
応させた後、冷却することにより粘着剤を得た。作製し
た粘着剤をロールコーターで厚さが30μmになるよう
に予め易接着処理が施されているPET基材に塗布し、
130℃×2分乾燥の後、巻取ることにより目的の粘着
テープを作製した。
【0037】(試験方法)つぎに、各実施例及び比較例
で製造した粘着テープ10mm幅を用いて、粘着力、耐
熱クリープ性の指標としての高温保持力、塗装試験(塗
装板変色性、塗装板糊残り性)、銅板変色性試験を行っ
た。
【0038】(粘着力) JIS Z 0237の試験
方法に従い、温度23℃、湿度65%RH、圧着荷重2k
gでゴムローラー1往復して20分放置後の引張り速度
300mm/分で粘着力を測定した。
【0039】(高温保持力)高温保持力試験(耐熱クリ
ープ試験)は、試料テープを粘着面積が10mm×25
mmとなるようにステンレス板に貼着した後、2kg荷
重のゴムローラーで1往復して20分経過後、テープが
垂直に垂れ下がるように吊るし、テープ下端に100g
の荷重をかけ、120℃、160℃、200℃の各雰囲
気中で30分後のズレ距離(クリープ量)を測定した。
ズレ距離が少ないほど耐熱クリープ性が優れることにな
り、耐熱性が劣り、ズレ距離が大きい場合には30分以
内で荷重が落下することもある。
【0040】(塗装板汚染性・糊残り性試験)アクリル
塗装板(白色・日本タクト社製)に各実施例及び比較例
で作製した粘着テープを貼着し、その上からシンナーで
希釈したウレタン系塗料(ハイウレタンNo.500
0:日本油脂社製)を乾燥後の膜厚が10μmとなるよ
うに塗布して140℃で30分間加熱した。常温まで冷
却して2時間以上放置してから試料テープを剥離し、塗
装面の変色及び糊残りの状態を目視にてつぎの3段階で
評価した。塗装板の変色が見られなかったもの、糊残り
が生じなかったものを○、塗装板の変色が若干認められ
たもの、剥がし初め部分など一部に糊残りが発生したも
のを△、塗装板の明瞭な変色が認められたもの、明らか
な糊残りが発生したものを×とした。
【0041】(銅板変色性試験)予め、JIS R 6
253で規定する280番の耐水研磨紙で研磨した銅板
に、試料テープを貼着後、2kg荷重のローラーで1往
復した後、120℃雰囲気中に24時間放置し、試料テ
ープを剥離した(銅板上に残った粘着剤は溶剤で拭き取
った。)。変色度合いの評価は目視で行い、テープが貼
着してあった部分が新しく研磨した面とほぼ同じ状態の
場合は○、変色が生じ新しく研磨した面と状態が異なる
場合を×とした。
【0042】表1に、本実施例1、2及び比較例1〜4
の結果を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明の加硫剤を用いた加
硫方式は、配合・塗工時に長時間の加熱を必要とせず、
また酸素の阻害を受けることなく加硫が可能で、マスキ
ングテープなどの再剥離用テープとして使用する際に被
着体を変色させることなく、且つ、燃焼時のガスが環境
への負荷となるこのとのない粘着テープ又は粘着シート
を製造し、提供することが可能となったものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA05 AB01 AB05 CA08 CB01 CB02 CB03 CB04 EA06 FA08 4J040 BA202 CA021 CA041 CA091 DA141 DB051 DF001 DN032 DN072 EB032 EB082 GA08 GA14 GA31 HD32 HD34 JB02 JB09 KA16 LA06 MA02 MB02 PA23 PA30 PA33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともエラストマーの主成分が天然
    ゴムからなるゴム系粘着剤配合物をシランカップリング
    剤で加硫させていることを特徴とするシランカップリン
    グ剤加硫天然ゴム系粘着剤。
  2. 【請求項2】 前記シランカップリング剤が、その構造
    中にアミノ基とアルコキシル基とを有していることを特
    徴とする請求項1記載のシランカップリング剤加硫天然
    ゴム系粘着剤。
  3. 【請求項3】 前記シランカップリング剤が、N−β
    (アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシシラ
    ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
    トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
    ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
    キシシラン及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
    から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のシランカップリング剤加硫天然ゴ
    ム系粘着剤。
  4. 【請求項4】 前記シランカップリング剤は、前記天然
    ゴム100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲で
    使用されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のシランカップリング剤加硫天然ゴム系粘
    着剤。
  5. 【請求項5】 前記ゴム系粘着剤配合物中のエラストマ
    ーの50質量%以上が天然ゴムであり、かつ全エラスト
    マー100質量部に対して粘着性付与樹脂を20〜20
    0質量部の範囲で含んでいることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載のシランカップリング剤加硫
    天然ゴム系粘着剤。
  6. 【請求項6】 前記シランカップリング剤加硫天然ゴム
    系粘着剤は、無機系充填剤、紫外線吸収剤、老化防止剤
    及びオイルを含むことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1項に記載のシランカップリング剤加硫天然ゴム系
    粘着剤。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載
    のシランカップリング剤加硫天然ゴム系粘着剤を基材に
    塗布し、乾燥して形成されている粘着剤層を有する粘着
    テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101492593B (zh) * 2008-01-21 2012-09-05 赛轮股份有限公司 带束层钢丝帘线粘合胶

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