JP2003095603A - 水素貯蔵・供給システム - Google Patents

水素貯蔵・供給システム

Info

Publication number
JP2003095603A
JP2003095603A JP2001294553A JP2001294553A JP2003095603A JP 2003095603 A JP2003095603 A JP 2003095603A JP 2001294553 A JP2001294553 A JP 2001294553A JP 2001294553 A JP2001294553 A JP 2001294553A JP 2003095603 A JP2003095603 A JP 2003095603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
hydrogen storage
catalyst
supply
storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001294553A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Ichikawa
勝 市川
Nobuko Kariya
伸子 仮屋
Kazuo Tsuchiyama
和夫 土山
Kazuhiro Fukaya
和弘 深谷
Yasushi Goto
靖志 五藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2001294553A priority Critical patent/JP2003095603A/ja
Publication of JP2003095603A publication Critical patent/JP2003095603A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭内の電力の負荷変動に迅速にリスポンス
できる燃料電池システムを可能とし、金属担持触媒表面
に反応物や不純物が付着しても容易に溶解除去でき、か
つ低コストで、安定性、効率性に優れた水素貯蔵・供給
システムの提供。 【解決手段】 金属担持触媒を用いる、芳香族化合物か
らなる水素貯蔵体の水素化反応と、該芳香族化合物の水
素化誘導体からなる水素供給体の脱水素反応との少なく
とも一方を利用して水素の貯蔵及び/又は供給を行う水
素貯蔵・供給システムであって、反応装置中に収納され
た金属担持触媒の表面に触媒活性剤を導入させるための
手段が具備されていることを特徴とする水素貯蔵・供給
システムにて提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素貯蔵・供給シ
ステムに関し、さらに詳しくは、芳香族化合物からなる
水素貯蔵体の水素化反応と、該芳香族化合物の水素化誘
導体からなる水素供給体の脱水素反応との少なくとも一
方を利用して水素の貯蔵及び/又は供給を行う、低コス
トで、安定性、効率性に優れた水素貯蔵・供給システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境の悪化、例えば地球温暖
化等が問題となっており、化石燃料に代わるクリーンな
エネルギー源として水素燃料が、また、その利用形態の
一つとして水素による燃料電池システムが注目を浴びて
いる。水素は水の電気分解により製造できるため、海水
や河川の水を電気分解することを前提とすれば、水素燃
料は無尽蔵に存在することになる。しかしながら、水素
は、常温で気体であり可燃性物質でもあるため、貯蔵や
運搬が難しく、取扱いにも極めて注意を要する。
【0003】分散型電源として住宅用等の燃料電池シス
テムを検討する場合には、水素の供給形態が重要となる
が、水素をそのまま各家庭に供給する方法には、安全性
の問題があるばかりでなく、供給のためのインフラを整
備する必要があるという問題があり、現在、実用化可能
な水素の供給形態として、下記の方法が考えられてい
る。 A.水素をボンベ等に圧入して各家庭に配送する方法。 B.既存インフラである都市ガス、プロパンガスから水
蒸気改質等の方法により水素を得る方法。 C.夜間電力により水を電気分解して水素を得る方法。 D.太陽電池等で得た電気エネルギーにより水を電気分
解して水素を得る方法。 E.光触媒反応により光エネルギーと水から直接水素を
得る方法。 F.光合成細菌や嫌気性水素発生細菌等を用いて水素を
得る方法。
【0004】これらの中で、A.は、供給システムとし
ては容易に実現可能であるが、家庭において水素ガスを
取り扱うことになるので、安全性に問題があり、実用性
は低いと考えられる。一方、B.は、既に家庭内に供給
されているガスが利用できるという点では現実的である
が、家庭内の負荷変動に対する改質器のリスポンス性が
十分ではないという問題がある。また、C.〜F.で
も、供給側と需要側にタイムラグが生じるため、家庭内
の負荷変動に追従できないという問題がある。
【0005】従って、実用化の可能性のある上記B.〜
F.の方法を実現させるために、発生させた水素を一旦
貯蔵し、必要に応じてリスポンスよく水素を燃料電池シ
ステムに供給する水素貯蔵・供給システムが検討されて
おり、例えば、特開平7−192746号公報には、水
素吸蔵合金を用いたシステムが、特開平5−27080
1号公報には、フラーレン類やカーボンナノチューブ、
カーボンナノファイバー等のカーボン材料を用いたシス
テムが開示されている。
【0006】しかしながら、水素吸蔵合金を用いたシス
テムでは、熱によって水素の出し入れを制御できる簡便
なシステム構築を可能にするものの、合金単位重量当た
りの水素貯蔵量が低く、代表的なLaNi合金の場合で
も、水素の吸蔵量は3重量%程度に留まっている。ま
た、合金であるため重く、安定性にも欠ける。さらに、
合金の価格が高いことも実用上の大きな問題点となって
いる。
【0007】また、カーボン材料を用いたシステムで
は、水素の高吸蔵が可能な材料が開発されつつあるもの
の未だ十分ではなく、例えば、カーボンナノチューブ
は、嵩密度が大きくて単位体積当たりの貯蔵量が低いた
め、システムが大型となる。また、これらの材料は、工
業的な規模での合成が難しく、いずれも実用に供するま
でには至っていない。
【0008】かかる状況下、本出願人らは、先に特願2
000−388043号において、低コストで、安全
性、運搬性、貯蔵能力にも優れた水素貯蔵・供給システ
ムとして、ベンゼン/シクロヘキサン系やナフタレン/
デカリン・テトラリン系の炭化水素に着目し、芳香族化
合物からなる水素貯蔵体の水素化反応と、該芳香族化合
物の水素化誘導体からなる水素供給体の脱水素反応との
少なくとも一方を利用して水素の貯蔵及び/又は供給を
行う水素貯蔵・供給システムを提案したが、この水素貯
蔵・供給システムは、シクロヘキサンやデカリン等の飽
和炭化水素を、反応装置内の金属担持触媒(活性炭等の
担体に白金等の金属を担持)に噴射ノズルを用いて霧状
に供給して水素を発生させ、一方、水素が充填された反
応装置内の金属担持触媒にベンゼンやナフタレン溶解液
等を同様に噴射して水素を貯蔵するというものであっ
た。
【0009】しかしながら、上記水素貯蔵・供給システ
ムは、低コストで、かつ安全性、運搬性、貯蔵能力の面
では優れているものの、噴射ノズルから噴射された水素
貯蔵体及び/又は水素供給体が触媒に接することにより
反応して生成した生成物が、触媒の表面に比較的強く吸
着し、新たに供給された原料が触媒表面に達しにくくな
り、特に、脱水素化反応である水素発生においては、脱
水素化反応が起きにくくなり、十分な水素発生が長時間
にわたって得られなくなるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、こう
した従来技術の問題点に鑑み、家庭内の電力の負荷変動
に迅速にリスポンスできる燃料電池システムを可能とす
る、低コストで、安定性、効率性に優れた水素貯蔵・供
給システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意研究した結果、芳香族化合物からなる
水素貯蔵体の水素化反応と、該芳香族化合物の水素化誘
導体からなる水素供給体の脱水素反応との少なくとも一
方を利用して水素の貯蔵及び/又は供給を行う水素貯蔵
・供給システムにおいて、原料貯蔵手段、反応装置、原
料供給手段、気液分離手段および反応物回収手段からな
るシステムを構築し、その際、反応装置中に収納された
金属担持触媒の表面に触媒活性剤を導入させるための手
段を付加すると、上記課題が達成されることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
芳香族化合物からなる水素貯蔵体の水素化反応と、該芳
香族化合物の水素化誘導体からなる水素供給体の脱水素
反応との少なくとも一方を利用して水素の貯蔵及び/又
は供給を行う水素貯蔵・供給システムにおいて、該シス
テムは、水素貯蔵体及び/又は水素供給体を収納する原
料貯蔵手段(a)と、水素貯蔵体及び/又は水素供給体
を霧状に噴射する噴射ノズルを備えかつ金属担持触媒お
よびヒーターを収納する反応装置(b)と、原料貯蔵手
段内の水素貯蔵体及び/又は水素供給体を反応装置へ供
給する原料供給手段(c)と、反応装置からの生成気体
を凝縮させて水素と水素貯蔵体及び/又は水素供給体に
分離する気液分離手段(d)と、分離した水素貯蔵体及
び/又は水素供給体を回収する反応物回収手段(e)と
からなり、さらに、反応装置(b)中に収納された金属
担持触媒の表面に触媒活性剤を導入させるための手段が
具備されていることを特徴とする水素貯蔵・供給システ
ム。が提供される。
【0013】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、上記金属担持触媒の表面に触媒活性剤
を導入させるための手段として、原料貯蔵手段(a)の
中に触媒活性剤を添加し、水素貯蔵体及び/又は水素供
給体と一緒に反応装置(b)へ供給することを特徴とす
る水素貯蔵・供給システムが提供される。
【0014】本発明の第3の発明によれば、第2の発明
において、上記触媒活性剤は、水素貯蔵体及び/又は水
素供給体に対して5〜95体積%の割合で添加されるこ
とを特徴とする水素貯蔵・供給システムが提供される。
【0015】本発明の第4の発明によれば、第1の発明
において、上記金属担持触媒の表面に触媒活性剤を導入
させるための手段として、触媒活性剤を収納する貯蔵手
段(f)と触媒活性剤を反応装置へ供給する供給手段
(g)とが別個に設けられることを特徴とする水素貯蔵
・供給システムが提供される。
【0016】本発明の第5の発明によれば、第4の発明
において、上記触媒活性剤を反応装置へ供給する供給手
段(g)として、間欠的に噴射される水素貯蔵体及び/
又は水素供給体の噴射がない間に、触媒活性剤を噴射ノ
ズルから金属担持触媒の表面へ霧状に噴射することを特
徴とする水素貯蔵・供給システムが提供される。
【0017】本発明の第6の発明によれば、第1〜5の
いずれかの発明において、上記触媒活性剤は、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン若しくはジオキサンからなるエーテル類、
または炭素数5〜20の直鎖状若しくは環状若しくは分
岐したアルカン類から選ばれる少なくとも1種の化合物
であることを特徴とする水素貯蔵・供給システムが提供
される。
【0018】本発明の第7の発明によれば、第1〜6の
いずれかの発明において、上記金属担持触媒は、ニッケ
ル、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニ
ウム、モリブデン、レニウム、タングステン、バナジウ
ム、オスミウム、クロム、コバルト、または鉄から選ば
れる少なくとも1種の金属を担持することを特徴とする
水素貯蔵・供給システムが提供される。
【0019】本発明の第8の発明によれば、第1〜6の
いずれかの発明において、上記担持金属を担持する担体
は、活性炭、カーボンナノチューブ、モレキュラシー
ブ、ゼオライト、シリカゲル、またはアルミナであるこ
とを特徴とする水素貯蔵・供給システムが提供される。
【0020】本発明の第9の発明によれば、第1〜6の
いずれかの発明において、上記芳香族化合物は、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、メ
チルナフタレン、アントラセン、ビフェニル、フェナン
スレン、エチルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、ま
たはそれらのアルキル誘導体から選ばれる少なくとも1
種の化合物であることを特徴とする水素貯蔵・供給シス
テムが提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水素貯蔵・供給シ
ステムについて、各項目毎に詳細に説明する。
【0022】1. 水素貯蔵・供給システムの基本構成 本発明の水素貯蔵・供給システムは、(a)水素貯蔵体
及び/又は水素供給体を収納する原料貯蔵手段と、
(b)水素貯蔵体及び/又は水素供給体を霧状に噴射す
る噴射ノズルを備え、金属担持触媒とヒーターとを収納
する反応装置と、(c)原料貯蔵手段内の水素貯蔵体及
び/又は水素供給体を反応装置へ供給する原料供給手段
と、(d)反応装置からの生成気体を凝縮させて水素と
水素貯蔵体及び/又は水素供給体に分離する気液分離手
段と、(e)分離した水素貯蔵体及び/又は水素供給体
を回収する反応物回収手段とからなり、さらに、反応装
置(b)中に収納された金属担持触媒の表面に触媒活性
剤を導入させるための手段が具備されていることを基本
構成とする。上記基本構成には、反応装置における水素
化反応及び/又は脱水素反応の条件を制御する制御手段
を含ませることが好ましい。以下、本発明に係る水素貯
蔵・供給システムの実施の形態について、図面に基づい
て詳細に説明する。
【0023】図1は、水素の貯蔵と供給の少なくとも一
方を行うことができる水素貯蔵・供給システムの構成を
模式的に示す説明図である。図1の構成は、水素の貯蔵
と供給の両方が可能なシステムを示しているが、不要な
手段を省き、いずれか一方のみが可能なように構成して
もよい。この水素貯蔵・供給システム1は、主に、原料
貯蔵手段2と、原料送出手段3と、反応装置4と、気体
分離手段5と、反応物回収手段8と、制御手段10とを
備えている。
【0024】原料貯蔵手段2は、タンク状に形成され、
水素貯蔵体であるベンゼン又は水素供給体であるシクロ
へキサンが収納される。また、原料供給手段3は、原料
貯蔵手段2から導いたベンゼン又はシクロへキサンを加
圧して反応装置4に原料を供給するための構成部であ
り、コンプレッサ(ポンプ)31と、電磁弁よりなるバ
ルブ32とにより構成されており、原料貯蔵手段2と配
管接続されている。バルブ32により、反応装置4に供
給される原料の供給量や供給時間が制御される。
【0025】反応装置4は、ベンゼン又はシクロへキサ
ンを金属担持触媒に噴射、供給して、水素付加反応又は
脱水素反応を行わせる構成部である。反応装置4の内面
底部には、ハニカムシート状の触媒41が設けられてお
り、反応装置4の上部中央付近には、触媒41に対向し
て、原料供給手段3に配管接続された噴射ノズル42が
設けられている。噴射ノズル42は、原料が触媒上に均
一に噴射されるように設置されており、原料を噴射ノズ
ル42から噴射することにより、反応装置4内の触媒4
1表面に、原料の均一な液膜が形成される。
【0026】触媒41としては、本実施の形態では、ハ
ニカムシート状の活性炭素地に白金を担持させた触媒を
用い、反応装置内の触媒重量を100gとしているが、
その重量や大きさは必要に応じて調整すべき因子であ
り、特に限定されない。
【0027】反応装置4の底部には、触媒41を加熱す
るヒーター43が備えられている。ヒーター43は、ニ
クロム線による抵抗加熱体であり、触媒41に接してい
るアルミ製のヒーター格納部44に一体的に内蔵され、
ヒーター格納部44を介して熱伝導により触媒41が加
熱される。また、触媒41に接した熱電対45により触
媒温度を検知し、ヒーターへの供給熱量を調整して触媒
41の温度が調整される。ところで、本実施の形態で
は、触媒の加熱にニクロム線による抵抗加熱体を用いて
いるが、加熱手段は特に限定されず、電磁誘導コイルに
高周波電流を流すことにより発生させた高周波で導電体
を誘導加熱する高周波誘導加熱等も使用できる。高周波
誘導加熱を用いる場合は、金属担持触媒の担体としてカ
ーボン等の導電体を用い、渦電流が発生する形状に形成
することにより、触媒を直接加熱することができる。
【0028】触媒41の温度は、ヒーター43により、
ベンゼンの水素付加反応によりシクロへキサンを生成さ
せる際には、約60〜120℃に加熱する。変換効率を
考慮すると、95〜105℃に加熱することが好まし
い。また、シクロへキサンの脱水素反応によりベンゼン
を生成させる際には、約220〜400℃に加熱する。
同様に変換効率を考慮すると、250〜380℃に加熱
することが好ましい。なお、後者の触媒温度を高目に設
定するのは、水素付加反応は発熱反応であり、脱水素反
応は吸熱反応であるため、後者は熱エネルギーをより多
く必要とするからである。反応装置4は、電磁弁よりな
るバルブ6を介して気液分離手段5に、また、電磁弁よ
りなるバルブ7を介して水素供給手段(図示せず)に配
管接続されている。
【0029】バルブ6は、反応装置4内の生成物を気液
分離手段5に導くときに使用される。反応装置4におい
て、水素とベンゼンとの間で水素付加反応が起きるとシ
クロヘキサンが生成し、また、シクロヘキサンの脱水素
反応が起きるとベンゼンと水素が生成するが、これらの
生成物は気体であるため、気液分離手段5は、反応装置
4から送られてくるベンゼン又はシクロへキサンを完全
に液化させて水素を分離するために設けられている。ま
た、バルブ7は、水素を、水素供給手段から反応装置4
内に導入・制御するためのバルブであり、水素付加反応
でベンゼンからシクロヘキサンを生成させるときに使用
するものである。
【0030】気液分離手段5は、冷却水による冷却を行
う、らせん状細管、交互冷却パイプ構造等の熱交換器5
1aからなる蒸気凝縮部51と、水素に同伴する液滴を
分離する、活性炭や水素セパレータ膜等の水素分離部5
2aからなる水素抽出部52とにより構成されている。
蒸気凝縮部51は、発生した水素と芳香族化合物及び水
素化芳香族化合物との気液分離を効率的に実現するた
め、例えば、冷却水温度(例えば5〜20℃)を調節し
て最適化を図ることが好ましい。
【0031】水素抽出部52は、通常、蒸気凝縮部51
の接触面積、冷却水温度、発生水素速度等の諸因子を操
作することにより、水素の分離・精製を行うことが可能
であるため、必ずしも必要とはしないが、より高純度
(99.9%以上)の水素の供給が要求される場合に
は、活性炭や、水素セパレータ膜のシリカ分離膜やパラ
ジウム・銀分離膜等の従来技術を用いて水素の高純度化
を行う必要があるので、本実施の形態では追加設置して
いる。なお、反応物回収手段8と水素抽出部52との間
に、例えばガラスウール、ワイヤーメッシュ等を充填し
た気液分離部(図示せず)を設けて、水素抽出部52へ
の液滴の同伴量を減少させることもできる。
【0032】反応物回収手段8は、気液分離手段5の蒸
気凝縮部51と配管接続されており、蒸気凝縮部51で
冷却されて液化したシクロヘキサン又はベンゼンは、反
応物回収手段8に送られて回収される。また、反応物回
収手段8は、気液分離手段5の水素抽出部52とも配管
接続されており、生成した水素は、蒸気凝縮部51で液
化したシクロヘキサン又はベンゼンと共に一旦反応物回
収手段8に入った後、水素抽出部52に送られ、水素抽
出部52内に設置された活性炭や水素セパレータ膜から
なる水素分離部52aにより、質量が軽く、また拡散速
度が大きい水素ガスのみが分離精製される。精製された
水素は、水素抽出部52に接続された配管91及び水素
放出側バルブ92を通って外部、例えば、住宅用燃料電
池システム等に効率的に供給される。
【0033】上述のように、気液分離手段5の水素抽出
部52は、通常は不用なので、気液分離手段5の蒸気凝
縮部51と水素抽出部52出口とを直接配管接続し、水
素抽出部52をバイパスして水素を配管91に送り、蒸
気凝縮部51の底部に溜まった液状のシクロヘキサン又
はベンゼンを反応物回収手段8に回収してもよい。ま
た、配管91には、発生ガス量を計測するためのセンサ
93が設置されているため、水素の発生量を測定するこ
とができる。
【0034】一方、コンプレッサ(ポンプ)31、バル
ブ32、ヒーター43、熱電対45、バルブ6、バルブ
7、バルブ92、センサ93は、それぞれ制御手段10
と電気的に接続されており、熱電対45、センサ93等
からの情報をもとに、コンプレッサ(ポンプ)や各バル
ブの作動、ヒーターへの熱量(制御手段は図示せず)を
制御できるように構成されている。本発明の水素貯蔵・
供給システムの基本構成について、以上図1に基づき詳
細に説明したが、図2、図3、図4、及び図5に示す基
本構成も本発明の水素貯蔵・供給システムに適用でき
る。
【0035】2. 水素貯蔵・供給システムの稼動方法 本発明の水素貯蔵・供給システムは、上述のような構成
からなり、かつ、反応装置(b)中に収納された金属担
持触媒の表面に触媒活性剤を導入させるための手段が具
備されていることを特徴とする。
【0036】2.1 水素付加反応及び脱水素反応 本発明の水素貯蔵・供給システムを用いてベンゼンの水
素付加反応により水素を貯蔵する手順と、シクロヘキサ
ンの脱水素反応により外部に水素を供給する手順との一
例を、図1に基づいて簡単に説明する。ベンゼンへの水
素付加反応により水素を貯蔵する場合には、まず、反応
装置4内のヒーター43に通電して触媒41の温度を1
00℃前後に調整しながら、バルブ7を開いて、水素供
給手段(図示せず)より反応装置4に水素を供給し、水
素を反応装置4内部に充填する。次に、バルブ7を閉
じ、バルブ32を開くと共に、コンプレッサ(ポンプ)
31を作動させて、原料貯蔵手段2内のベンゼンを反応
装置4に所定量供給し、噴射ノズル42より触媒41に
向けてベンゼンを噴射する。
【0037】このとき、水素付加反応に伴なって気体状
のシクロヘキサンが生成するが、生成したシクロヘキサ
ンは、気液分離手段5の蒸気凝縮部51で冷却されて液
状となり、反応物回収手段8に移動して反応物回収手段
8内に蓄えられる。一方、未反応の水素は、一旦反応物
回収手段8に入り、気液分離手段5の水素抽出部52を
経由して、外部に移動するが、水素供給手段に接続して
回収し、循環使用するように構成してもよい。
【0038】一方、シクロヘキサンの脱水素反応により
水素を外部に供給する場合には、まず、反応装置4内の
ヒーター43に通電して触媒41の温度を350℃前後
に調整しながら、バルブ32を開くと共に、コンプレッ
サ(ポンプ)31を作動させて、原料貯蔵手段2内のシ
クロヘキサンを反応装置4に所定量供給し、噴射ノズル
42より触媒41に向けてシクロヘキサンを噴射させ
る。噴射終了後は、コンプレッサ(ポンプ)31の作動
を停止させると共に、バルブ32を閉じる。
【0039】このとき、脱水素反応に伴なって気体状の
ベンゼンと水素が生成するが、生成したベンゼンは、気
液分離手段5の蒸気凝縮部51で冷却されて液状とな
り、反応物回収装置8に移動して反応物回収手段8内に
蓄えられる。一方、生成した水素は、一旦反応物回収手
段8に入り、気液分離手段5の水素抽出部52から配管
91、センサ93を経由して、外部に移動する。
【0040】以上、燃料電池への適用を前提に本発明の
水素貯蔵・供給システムを説明したが、当然のことなが
ら、本発明の水素貯蔵・供給システムを燃料電池以外の
発電装置に適用してもよい。例えば、水素を燃やしてス
チームを発生させ、タービンを回転させて発電機によっ
て電気をつくるようにしてもよい。また、従来の火力発
電所や原子力発電所等の電気供給システムと、本発明の
水素貯蔵・供給システムとを併用してもよい。
【0041】2.2 触媒活性剤を導入させるための手
段 本発明は、水素貯蔵・供給システムにおいて、反応装置
(b)中に収納された金属担持触媒の表面に触媒活性剤
を導入させるための手段が具備されていることを特徴と
するものであるから、この手段について更に詳細に説明
する。
【0042】2.2−1 原料貯蔵手段内で原料に触媒
活性剤を添加する方法 水素貯蔵体及び/又は水素供給体を収納する原料貯蔵手
段(a)、すなわち、ベンゼンやシクロヘキサンを貯蔵
するタンク中にて、ベンゼンやシクロヘキサンに対して
5〜95体積%の触媒活性剤を添加し、ベンゼン−触媒
活性剤混合体やシクロヘキサン−触媒活性剤混合体と
し、原料供給手段(c)によりタンクから噴射ノズルに
送り、噴射ノズルより霧状に噴射して金属担持触媒の表
面に触媒活性剤を導入し、水素添加反応又は脱水素反応
を行わせると同時に触媒の活性化を行う方法であり、本
発明の第2及び第3発明の手段を具体化したものであ
る。
【0043】2.2−2 原料供給手段(c)において
原料に触媒活性剤を添加する方法 本発明の第4発明において記載されている触媒活性剤を
収納する貯蔵手段(f)と触媒活性剤を反応装置へ供給
する供給手段(g)を用い、ベンゼンやシクロヘキサン
の貯蔵手段から原料供給手段(c)に供給されたベンゼ
ンやシクロヘキサンと、触媒活性剤とを原料供給手段
(c)において合流させ、ベンゼン−触媒活性剤混合体
やシクロヘキサン−触媒活性剤混合体とし、噴射ノズル
に送り、噴射ノズルより霧状に噴射して金属担持触媒の
表面に触媒活性剤を導入し、水素添加反応又は脱水素反
応を行わせると同時に触媒の活性化を行う方法である。
本方法は、ベンゼンやシクロヘキサンと、触媒活性剤と
の配合比率をオンラインで変更できる利点がある。
【0044】2.2−3 触媒表面に直接触媒活性剤を
導入する方法 本発明の第4発明において記載されている触媒活性剤を
収納する貯蔵手段(f)と触媒活性剤を反応装置へ供給
する供給手段(g)を用い、間欠的に噴射される水素貯
蔵体及び/又は水素供給体の噴射がない間に、触媒活性
剤を噴射ノズルから金属担持触媒の表面へ霧状に噴射す
る方法であり、本発明の第5発明に記載されている。本
方法は、触媒表面に直接触媒活性剤のみを導入できるの
で、触媒表面が反応物や不純物で覆われ、ひどく失活し
た場合でも、触媒の再活性が短時間にできる利点があ
る。
【0045】3. 水素貯蔵・供給システムにおいて用
いられる原料
【0046】3.1 芳香族化合物=水素貯蔵体 本発明に用いられる芳香族化合物としては、ベンゼン、
トルエン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、メチル
ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、フェナンスレ
ン、エチルベンゼン、テトラヒドロナフタレン等の芳香
族炭化水素化合物、又はそれらのアルキル誘導体が挙げ
られるが、この中でもベンゼン、トルエン、キシレン、
ナフタレン等が効率の面から特に好適に使用される。本
発明に用いられる芳香族化合物は、分子内に多数のエチ
レン結合(C=C)を有するので、水素が付加反応し、
下記に詳細に説明する水素化誘導体となる。すなわち、
芳香族化合物は、エチレン結合(C=C)に水素を結合
させることにより水素を貯蔵することができるので、本
発明においては水素貯蔵体とも呼称される。
【0047】3.2 水素化誘導体=水素供給体 本発明に用いられる芳香族化合物の水素化誘導体として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ナフ
タレン、メチルナフタレン、アントラセン、ビフェニ
ル、フェナンスレン、エチルベンゼン、テトラヒドロナ
フタレン等の芳香族炭化水素化合物、又はそれらのアル
キル誘導体を水素添加して得られるものであり、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等の水
素化誘導体(B)であるシクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−
ジメチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン(デカ
リン)等が効率の面から特に好適に使用される。本発明
に用いられる水素化誘導体は、エチレン結合(C=C)
はほとんどなく、飽和炭化水素であるから、脱水素反応
により水素を供給することができるので、本発明におい
ては水素供給体とも呼称される。
【0048】3.3 触媒活性剤 本発明に用いられる触媒活性剤としては、エチレングリ
コールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチル
エーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンからなるエーテル類、或いは、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカ
ン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オク
タデカン、ノナデカン、エイコサン等からなる炭素数5
〜20の直鎖状、環状あるいは分岐したアルカン類が挙
げられるが、この中でも、水素貯蔵反応においては、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭素数5〜
8のアルカン類が、また、水素供給反応においては、ノ
ナン、デカン、ウンデカン、ドデカン等の炭素数9〜1
2のアルカン類が水素供給体/水素貯蔵体の溶解度や沸
点の点で特に好適に使用される。また、デカリンから水
素を生成させる水素供給反応においては、ナフタレンを
溶融可能なアルコール類、二硫化炭素、四塩化炭素、ベ
ンゼン、トルエン、エーテル類、酢酸、フェノール、テ
トラリンなどの有機溶剤も、デカリンの脱水素化反応に
より生成したナフタレンが触媒に付着するのを防止でき
るので好ましい。
【0049】本発明に用いられる上記触媒活性剤は、噴
射ノズルから噴射された水素貯蔵体及び/又は水素供給
体が金属担持触媒に接することにより反応して生成した
生成物が、触媒の表面に比較的強く吸着し、新たに供給
された原料が触媒表面に達しにくくなり、特に、脱水素
化反応である水素発生においては、脱水素化反応が起き
にくくなって十分な水素発生が長時間にわたって得られ
なくなる問題があったが、金属担持触媒表面に付着した
反応物や不純物を溶解除去する機能を持つものであり、
この機能は、本発明において始めて見出されたものであ
る。原料貯蔵手段に収納される水素貯蔵体及び/又は水
素供給体に対して、5〜95体積%添加されていること
が好ましい。より好ましくは、10〜50体積%であ
る。水素貯蔵体及び/又は水素供給体に対して、触媒活
性剤の添加量が5体積%未満であると添加効果が得られ
ず、また、95体積%以上であると、反応基質である水
素貯蔵体又は水素供給体の量が少なく、良好な水素発生
反応あるいは水素貯蔵反応にならない。
【0050】3.4 金属担持触媒 本発明で使用される金属担持触媒は、芳香族化合物から
なる水素貯蔵体の水素化反応と、該芳香族化合物の水素
化誘導体からなる水素供給体の脱水素反応との両方の反
応を促進する機能をもつものであり、下記の担体に金属
を担持させて得られたものである。担持される金属とし
ては、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、イリジ
ウム、ルテニウム、モリブデン、レニウム、タングステ
ン、バナジウム、オスミウム、クロム、コバルト、及び
鉄等の貴金属類等が挙げられるが、これらは単一であっ
ても2種以上併用してもよい。その内、白金、タングス
テン、レニウム、モリブデン、ロジウム、バナジウム
は、活性、安定性、取り扱い性等の面から特に好まし
い。
【0051】金属担持触媒における金属の担持率は、担
体に対して通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5
〜20重量%である。また、2種以上の金属を用いる複
合金属系触媒の場合は、主金属成分M1に対して添加金
属M2の添加量が、M2/M1原子比で0.001〜1
0、特に0.01〜5であることが好ましい。なお、M
1及びM2は、各々以下に示す金属である。 M1:白金、パラジウム、ルテニウム M2:イリジウム、レニウム、ニッケル、モリブデン、
タングステン、ロジウム、ルテニウム、バナジウム、オ
スミウム、クロム、コバルト、鉄
【0052】また、水素貯蔵及び水素供給の効率は、主
触媒金属である炭素担持白金触媒に、上記金属のカルボ
ニル錯体、アセチルアセトナート塩、シクロペンタジエ
ニル錯体等を同時あるいは逐次的に添加し、加熱分解後
に水素還元処理を行うことにより、一層改善される。
【0053】一方、活性金属を担持する担体としては、
公知の担体ならば特に限定されないが、例えば、活性
炭、カーボンナノチューブ、モレキュラシーブ、ゼオラ
イト等の多孔質担体、又はシリカゲル、アルミナ等を用
いるのが好ましい。
【0054】また、上記金属担持触媒の形状は、特に限
定されず、顆粒状、シート状、織布状、ハニカム状、メ
ッシュ状、ポーラス状等、使用形態に合わせて適宜選択
される。
【0055】
【実施例】下に、本発明の実施の形態で述べた水素貯蔵
・供給システムに関して、実施例及び比較例を用いて詳
細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何
ら限定されるものではない。
【0056】(実施例1)図1に示す装置を用いて実験
を行った。金属担触媒としては、活性炭に5重量%の白
金を担持させたハニカムシート状のものを用いた。触媒
の量は100gとし、次の要領でシクロヘキサンの脱水
素反応とベンゼンの水素化反応を行わせた。 [水素供給] 水素供給体であるシクロヘキサンに触媒
活性剤としてエチレングリコールジメチルエーテルを、
シクロヘキサンに10体積%の割合で添加混合し、シク
ロヘキサン混合体を作製した。金属担持触媒を反応装置
に収納し、触媒温度を、330〜350℃にして、反応
装置に6mlのシクロヘキサン混合体を10秒の間隔を
置きながら1秒ずつ供給した。30分後及び60分後の
水素生成速度は18l/分であり、水素生成速度の変化
はみられなかった。シクロヘキサンからベンゼンへの転
化率は80%で、反応物回収手段にはベンゼンとエチレ
ングリコールジメチルエーテルが回収された。[水素貯
蔵] 次に、水素貯蔵体であるベンゼンに触媒活性剤と
してテトラヒドロフランを、ベンゼンに10体積%の割
合で添加混合し、ベンゼン混合体を作製した。上記の装
置・触媒を用い、原料貯蔵手段2の内容物をベンゼン混
合体に置き換えて以下の要領で水素貯蔵の実験を行っ
た。水素供給の場合と同様に、金属担持触媒を反応装置
に収納し、触媒温度を、70〜120℃にして、反応装
置に9mlのベンゼン混合体を1秒ずつ10秒の間隔を
置きながら供給した。30分後及び60分後のベンゼン
からシクロヘキサンへの転化率は50%で、生成物はシ
クロヘキサンのみであった。転化率の変化はみられなか
った。
【0057】(実施例2)ベンゼン/シクロヘキサン系
に代えてナフタレン/デカリン系を用い、実施例1に従
って水素貯蔵/水素供給の実験を行った。[水素供給]
水素供給体であるデカリンに触媒活性剤としてジエチ
レングリコールジエチルエーテルを、デカリンに10体
積%の割合で添加混合し、デカリン混合体を作製し、触
媒温度を375℃にした以外は実施例1と同様に水素供
給反応を行った。30分後及び60分後の水素生成速度
は30l/分であり、水素生成速度の変化はみられなか
った。デカリンのナフタレンへの転化率は80%で、反
応物回収手段にはナフタレン、及び、未反応デカリンと
ジエチレングリコールジエチルエーテルの混合溶液が回
収された。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるナフタレン100gを
溶媒としてデカリン50gに溶解し、それに触媒活性剤
としてジエチレングリコールジメチルエーテルを、ナフ
タレンのデカリン溶液に10体積%の割合で添加混合
し、ナフタレン混合体を作製し、触媒温度を200℃に
した以外は実施例1と同様に水素貯蔵反応を行った。3
0分後及び60分後のナフタレンからデカリンへの転化
率は85%であり、水素生成速度の変化はみられなかっ
た。また、生成物はデカリンのみであった。
【0058】(実施例3)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、シクロヘキサンの脱水素反応とベンゼンの水
素化反応について以下に示す条件で反応を行った。 [水素供給] 水素供給体であるシクロヘキサンに触媒
活性剤としてノナンを、シクロヘキサンに20体積%の
割合で添加混合し、シクロヘキサン混合体を作製した。
金属担持触媒を反応装置に収納し、触媒温度を、330
〜350℃にして、反応装置に6mlのシクロヘキサン
混合体を10秒の間隔を置きながら1秒ずつ供給した。
30分後及び60分後の水素生成速度は23l/分であ
り、水素生成速度の変化はみられなかった。シクロヘキ
サンからベンゼンへの転化率は85%で、反応物回収手
段にはベンゼンとノナンが回収された。 [水素貯蔵] 次に、水素貯蔵体であるベンゼンに触媒
活性剤としてn−ヘキサンを、ベンゼンに20体積%の
割合で添加混合し、ベンゼン混合体を作製した。上記の
装置・触媒を用い、原料貯蔵手段2の内容物をベンゼン
混合体に置き換えて以下の要領で水素貯蔵の実験を行っ
た。水素供給の場合と同様に、金属担持触媒を反応装置
に収納し、触媒温度を、70〜120℃にして、反応装
置に9mlのベンゼン混合体を1秒ずつ10秒の間隔を
置きながら供給した。30分後及び60分後のベンゼン
からシクロヘキサンへの転化率は70%で、生成物はシ
クロヘキサンのみであった。転化率の変化はみられなか
った。
【0059】(実施例4)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、ベンゼン/シクロヘキサン系に代えてナフタ
レン/デカリン系を用いて、デカリンの脱水素反応とナ
フタレンの水素化反応について以下に示す条件で反応を
行った。[水素供給] 水素供給体であるデカリンに触
媒活性剤としてデカンを、デカリンに20体積%の割合
で添加混合し、デカリン混合体を作製し、触媒温度を3
75℃にした以外は実施例1と同様に水素供給反応を行
った。30分後及び60分後の水素生成速度は35l/
分であり、水素生成速度の変化はみられなかった。デカ
リンのナフタレンへの転化率は85%で、反応物回収手
段にはナフタレン、及び、未反応デカリンとデカンの混
合溶液が回収された。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるナフタレン100gを
溶媒としてデカリン50gに溶解し、それに触媒活性剤
としてデカンを、ナフタレンのデカリン溶液に30体積
%の割合で添加混合し、ナフタレン混合体を作製し、触
媒温度を200℃にした以外は実施例1と同様に水素貯
蔵反応を行った。30分後及び60分後のナフタレンか
らデカリンへの転化率は85%であり、水素生成速度の
変化はみられなかった。また、生成物はデカリンのみで
あった。
【0060】(比較例1)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、原料への触媒活性剤の添加をせずに、シクロ
ヘキサンの脱水素反応とベンゼンの水素化反応について
以下に示す条件で反応を行った。 [水素供給] 水素供給体であるシクロヘキサンに触媒
活性剤を添加混合しなかった以外は実施例1と同様に水
素供給反応を行った。30分後の水素生成速度は5l/
分、60分後の水素生成速度は3l/分で、シクロヘキ
サンからベンゼンへの転化率はそれぞれ35%、20%
であった。時間と共に水素生成速度の低下がみられた。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるベンゼンに触媒活性剤
を添加混合しなかった以外は実施例1と同様に水素貯蔵
反応を行った。30分後及び60分後のベンゼンからシ
クロヘキサンへの転化率はそれぞれ40%、25%であ
った。時間と共に水素生成速度の低下がみられた。
【0061】(比較例2)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、原料に触媒活性剤を添加しないで、デカリン
の脱水素反応とナフタレンの水素化反応について以下に
示す条件で反応を行った。 [水素供給] 水素供給体であるデカリンに触媒活性剤
を添加混合しなかった以外は実施例2と同様に水素供給
反応を行った。30分後の水素生成速度は10l/分、
60分後の水素生成速度は8l/分で、デカリからナフ
タレンへの転化率はそれぞれ35%、20%であった。
時間と共に水素生成速度の低下がみられた。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるナフタレン100gを
溶媒としてデカリン50gに溶解し、それに触媒活性剤
を添加混合しなかった以外は実施例2と同様に水素貯蔵
反応を行った。30分後及び60分後のナフタレンから
デカリンへの転化率はそれぞれ20%、15%であっ
た。時間と共に水素生成速度の低下がみられた。
【0062】(比較例3)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、原料に触媒活性剤を添加して原料の混合体を
作製し、シクロヘキサンの脱水素反応とベンゼンの水素
化反応について以下に示す条件で反応を行った。 [水素供給] 水素供給体であるシクロヘキサンに触媒
活性剤としてエチレングリコールジメチルエーテルを、
シクロヘキサンに97体積%の割合で添加混合した以外
は実施例1と同様に水素供給反応を行った。30分後及
び60分後の水素生成速度は、それぞれ1l/分、0.
5l/分であり、時間と共に水素生成速度の低下がみら
れた。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるベンゼンに触媒活性剤
としてテトラヒドロフランを、ベンゼンに97体積%の
割合で添加混合し、実施例1と同様に水素貯蔵反応を行
った。30分後及び60分後のベンゼンからシクロヘキ
サンへの転化率はそれぞれ40%、25%であり、時間
と共に添加率の低下がみられた。
【0063】(比較例4)実施例1と同様の金属担持触
媒を用い、原料に触媒活性剤を添加して原料の混合体を
作製し、デカリンの脱水素反応とナフタレンの水素化反
応について以下に示す条件で反応を行った。 [水素供給] 水素供給体であるデカリンに触媒活性剤
としてジエチレングリコールジエチルエーテルを、デカ
リンに97体積%の割合で添加混合した以外は実施例2
と同様に水素供給反応を行った。30分後及び60分後
の水素生成速度は、それぞれ2l/分、1l/分であ
り、時間と共に水素生成速度の低下がみられた。 [水素貯蔵] 水素貯蔵体であるナフタレン100gを
溶媒であるデカリン50gに溶解し、それに触媒活性剤
としてジエチレングリコールジメチルエーテルを、ナフ
タレンのデカリン溶液に97体積%の割合で添加混合
し、ナフタレン混合体を作製し、実施例2と同様に水素
貯蔵反応を行った。30分後及び60分後のナフタレン
からデカリンへの転化率はそれぞれ30%、10%であ
り、時間と共に添加率の低下がみられた。
【0064】(実施例5)図2に示す本願第3発明用の
装置を用い、水素供給体及び水素貯蔵体に予め触媒活性
剤を原料貯蔵手段中にて添加混合しないで、水素供給体
及び水素貯蔵体は原料供給手段を経由して、触媒活性剤
は触媒活性剤供給手段を経由して噴射ノズルに供給する
以外は、実施例1と同様な実験を行ったが、実施例1と
同様に良好な結果が得られた。
【0065】(実施例6)図2に示す装置を用い、また
付加金属担触媒として、活性炭に5重量%の白金を担持
させたハニカムシート状のものを用いて下記の実験を行
った。触媒の量は100gとし、次の要領でシクロヘキ
サンの脱水素反応とベンゼンの水素化反応を行わせた。 [水素供給] 金属担持触媒を反応装置に収納し、触媒
温度を、330〜350℃にして、反応装置に6mlの
シクロヘキサンを10秒の間隔を置きながら1秒ずつ供
給し、かつシクロヘキサンを供給した後、5秒の間隔を
置きながら触媒活性剤としてエチレングリコールジメチ
ルエーテルを、シクロヘキサンの10体積%の割合で供
給した。30分後及び60分後の水素生成速度は18l
/分であり、水素生成速度の変化はみられなかった。シ
クロヘキサンからベンゼンへの転化率は80%で、反応
物回収手段にはベンゼンとエチレングリコールジメチル
エーテルが回収された。 [水素貯蔵] 次に、触媒温度を、70〜120℃にし
て、反応装置に9mlのベンゼンを10秒の間隔を置き
ながら1秒ずつ供給し、かつベンゼンを供給した後、5
秒の間隔を置きながら触媒活性剤としてテトラヒドロフ
ランを、ベンゼンの10体積%の割合で供給した。30
分後及び60分後のベンゼンからシクロヘキサンへの転
化率は50%で、生成物はシクロヘキサンのみであっ
た。転化率の変化はみられなかった。
【0066】
【発明の効果】以上のように、本発明の水素貯蔵・供給
システムは、家庭内の電力の負荷変動に迅速にリスポン
スできる燃料電池システムを可能とし、反応系に触媒活
性剤を介在させているので、金属担持触媒表面に反応物
や不純物が付着しても容易に溶解除去でき、水素貯蔵体
と水素を反応させる水素添加反応、及び特に水素供給体
から水素を発生させる脱水素反応の転化率を経時的にも
低下させない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素貯蔵・供給システムの構成を模式
的に示す説明図である。
【図2】本発明の水素貯蔵・供給システムの構成を模式
的に示す他の説明図である。
【図3】本発明の水素貯蔵・供給システムの構成を模式
的に示す他の説明図である。
【図4】本発明の水素貯蔵・供給システムの構成を模式
的に示す他の説明図である。
【図5】本発明の水素貯蔵・供給システムの構成を模式
的に示す他の説明図である。
【符号の説明】
1 水素貯蔵・供給システム 2 原料貯蔵手段 21 水素貯蔵体及び/又は水素供給体の貯蔵手段 22 触媒活性剤の貯蔵手段 3 原料供給手段 301 触媒活性剤供給手段301 31 コンプレッサ(ポンプ) 321 コンプレッサ(ポンプ) 331 コンプレッサ(ポンプ) 32 バルブ 312 バルブ 322 バルブ 332 バルブ 4 反応装置 41 触媒 411 触媒 421 触媒 431 触媒 42 噴射ノズル 412 噴射ノズル 422 噴射ノズル 432 噴射ノズル 43 ヒーター 413 ヒーター 423 ヒーター 433 ヒーター 44 ヒーター格納部 414 ヒーター格納部 424 ヒーター格納部 434 ヒーター格納部 45 熱電対 415 熱電対 425 熱電対 435 熱電対 5 気液分離手段 51 蒸気凝縮部 52 水素抽出部 6 バルブ 61 バルブ 62 バルブ 63 バルブ 7 バルブ 8 反応物回収手段 91 水素送出ライン 92 バルブ 93 センサ 10 制御手段 11 電磁誘導コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 15/04 C07C 15/04 15/24 15/24 H01M 8/00 H01M 8/00 Z 8/06 8/06 R // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 仮屋 伸子 北海道札幌市北区北15条西2丁目21−348 −201 (72)発明者 土山 和夫 茨城県つくば市和台32番地 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 深谷 和弘 茨城県つくば市和台32番地 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 五藤 靖志 茨城県つくば市和台32番地 積水化学工業 株式会社内 Fターム(参考) 4G040 AA11 AA42 4H006 AC11 AC12 BA12 BA14 BA16 BA19 BA20 BA21 BA22 BA23 BA24 BA25 BA26 BA50 BA55 BE20 4H039 CA40 CA41 CB10 CC10 5H027 AA02 BA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族化合物からなる水素貯蔵体の水素
    化反応と、該芳香族化合物の水素化誘導体からなる水素
    供給体の脱水素反応との少なくとも一方を利用して水素
    の貯蔵及び/又は供給を行う水素貯蔵・供給システムに
    おいて、 該システムは、水素貯蔵体及び/又は水素供給体を収納
    する原料貯蔵手段(a)と、水素貯蔵体及び/又は水素
    供給体を霧状に噴射する噴射ノズルを備えかつ金属担持
    触媒およびヒーターを収納する反応装置(b)と、原料
    貯蔵手段内の水素貯蔵体及び/又は水素供給体を反応装
    置へ供給する原料供給手段(c)と、反応装置からの生
    成気体を凝縮させて水素と水素貯蔵体及び/又は水素供
    給体に分離する気液分離手段(d)と、分離した水素貯
    蔵体及び/又は水素供給体を回収する反応物回収手段
    (e)とからなり、さらに、 反応装置(b)中に収納された金属担持触媒の表面に触
    媒活性剤を導入させるための手段が具備されていること
    を特徴とする水素貯蔵・供給システム。
  2. 【請求項2】 上記金属担持触媒の表面に触媒活性剤を
    導入させるための手段として、原料貯蔵手段(a)の中
    に触媒活性剤を添加し、水素貯蔵体及び/又は水素供給
    体と一緒に反応装置(b)へ供給することを特徴とする
    請求項1に記載の水素貯蔵・供給システム。
  3. 【請求項3】 上記触媒活性剤は、水素貯蔵体及び/又
    は水素供給体に対して5〜95体積%の割合で添加され
    ることを特徴とする請求項2に記載の水素貯蔵・供給シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 上記金属担持触媒の表面に触媒活性剤を
    導入させるための手段として、触媒活性剤を収納する貯
    蔵手段(f)と触媒活性剤を反応装置へ供給する供給手
    段(g)とが別個に設けられることを特徴とする請求項
    1に記載の水素貯蔵・供給システム。
  5. 【請求項5】 上記触媒活性剤を反応装置へ供給する供
    給手段(g)として、間欠的に噴射される水素貯蔵体及
    び/又は水素供給体の噴射がない間に、触媒活性剤を噴
    射ノズルから金属担持触媒の表面へ霧状に噴射すること
    を特徴とする請求項4に記載の水素貯蔵・供給システ
    ム。
  6. 【請求項6】 上記触媒活性剤は、エチレングリコール
    ジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
    ル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレン
    グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
    エチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
    ン若しくはジオキサンからなるエーテル類、または炭素
    数5〜20の直鎖状若しくは環状若しくは分岐したアル
    カン類から選ばれる少なくとも1種の化合物であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水素
    貯蔵・供給システム。
  7. 【請求項7】 上記金属担持触媒は、ニッケル、パラジ
    ウム、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、モリ
    ブデン、レニウム、タングステン、バナジウム、オスミ
    ウム、クロム、コバルト、または鉄から選ばれる少なく
    とも1種の金属を担持することを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の水素貯蔵・供給システム。
  8. 【請求項8】 上記担持金属を担持する担体は、活性
    炭、カーボンナノチューブ、モレキュラシーブ、ゼオラ
    イト、シリカゲル、またはアルミナであることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか1項に記載の水素貯蔵・供
    給システム。
  9. 【請求項9】 上記芳香族化合物は、ベンゼン、トルエ
    ン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、メチルナフタ
    レン、アントラセン、ビフェニル、フェナンスレン、エ
    チルベンゼン、テトラヒドロナフタレン、またはそれら
    のアルキル誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に
    記載の水素貯蔵・供給システム。
JP2001294553A 2001-09-26 2001-09-26 水素貯蔵・供給システム Withdrawn JP2003095603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294553A JP2003095603A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 水素貯蔵・供給システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294553A JP2003095603A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 水素貯蔵・供給システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003095603A true JP2003095603A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19116133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001294553A Withdrawn JP2003095603A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 水素貯蔵・供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003095603A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7534510B2 (en) 2004-09-03 2009-05-19 The Gillette Company Fuel compositions
JP2009221033A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Petroleum Energy Center 水素生成用原料組成物および水素の製造方法
JP2018504364A (ja) * 2015-01-06 2018-02-15 江蘇▲ちん▼陽能源有限公司Jiangsu Qingyang Energy Co.,Ltd. 液体状態水素の貯蔵体系

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7534510B2 (en) 2004-09-03 2009-05-19 The Gillette Company Fuel compositions
US7989117B2 (en) 2004-09-03 2011-08-02 The Gillette Company Fuel compositions
JP2009221033A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Petroleum Energy Center 水素生成用原料組成物および水素の製造方法
JP2018504364A (ja) * 2015-01-06 2018-02-15 江蘇▲ちん▼陽能源有限公司Jiangsu Qingyang Energy Co.,Ltd. 液体状態水素の貯蔵体系

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Grubel et al. Challenges and opportunities for using formate to store, transport, and use hydrogen
Preuster et al. Liquid organic hydrogen carriers (LOHCs): toward a hydrogen-free hydrogen economy
US9005571B2 (en) Process for the storage delivery of hydrogen using catalyst
JP2001198469A (ja) 水素貯蔵・供給用金属担持触媒及びこれを利用した水素貯蔵・供給システム
CN101849036A (zh) 由碳源和氢源生产烃
JP3812880B2 (ja) 水素貯蔵・供給システム
WO2002008117A1 (en) Ammonia cracker for production of hydrogen
JP2003040601A (ja) 水素供給方法
Müller et al. Releasing hydrogen at high pressures from liquid carriers: aspects for the H2 delivery to fueling stations
JP4279546B2 (ja) 高圧水素の供給システム
US10328412B2 (en) Hydrogen storage system by catalytic dehydrogenation of amines
JP5654371B2 (ja) 水素ガス生成装置及び水素ガス生成方法
CN105347300A (zh) 一种快速冷启动甲醇制氢机系统
JP4657475B2 (ja) 水素貯蔵・供給システム
CN111137856A (zh) 一种撬装式移动现场制氢一体机
JP4254127B2 (ja) 水素貯蔵・供給システム
JP2003095603A (ja) 水素貯蔵・供給システム
JP2002274804A (ja) 水素貯蔵・供給システム
JP2003306301A (ja) 水素貯蔵・供給システム
JP2002184436A (ja) 水素貯蔵・供給システムおよび水素貯蔵・供給装置ならびに水素貯蔵・供給用触媒
JP2004083385A (ja) 水素供給媒体およびそれを利用した水素貯蔵・供給システム
JP2003299958A (ja) 水素貯蔵・供給用金属担持触媒、その調製法及びこれを利用した水素貯蔵・供給システム
JP2003321202A (ja) 水素貯蔵・供給システム
JP2004026759A (ja) 水素供給体の製造方法
JP2003306303A (ja) 水素生成装置及び水素貯蔵・供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060703

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060831

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080521

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081202