JP2003093971A - 空気圧式加振装置の制御方法 - Google Patents

空気圧式加振装置の制御方法

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JP2003093971A
JP2003093971A JP2001294635A JP2001294635A JP2003093971A JP 2003093971 A JP2003093971 A JP 2003093971A JP 2001294635 A JP2001294635 A JP 2001294635A JP 2001294635 A JP2001294635 A JP 2001294635A JP 2003093971 A JP2003093971 A JP 2003093971A
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vibration
drive current
control pulse
control
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JP2001294635A
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Hiroyuki Ichikawa
浩幸 市川
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気圧式加振装置において、温度変化等によ
り駆動電流がばらつく等電磁バルブの応答性や空気の応
答性等の変化が生じても、加振特性が影響されず、常に
制御対象振動を適正に抑制する。 【解決手段】 対象とする振動周波数の範囲を所定幅の
単位周波数帯域に分割し、各周波数帯域毎に基準駆動電
流Ikdkを設定してデータテーブルとして記憶してお
くと共に、各基準駆動電流の前後に幅を持たせてそれぞ
れの値を上限値I kdk+Δ及び下限値Ikdk−Δに
する。制御パルス信号により電磁バルブ45の切替動作
を制御するときに電磁バルブを流れる駆動電流Iを検
出する。駆動電流の検出値が、基準駆動電流における上
限値Ikdk+Δより大きいときは、制御パルス信号の
デューティ比を小さくし、駆動電流の検出値が基準駆動
電流における下限値Ikdk−Δより小さいときは、制
御パルス信号のデューティ比を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気室を備えたア
クチュエータに対して、電磁バルブ等の電磁式切替手段
によってそれぞれ異なる空気圧を有する2つの空気圧源
の空気室への連通状態を交互に切り替えることにより空
気室の内部に圧力変化を生じさせ、その圧力変化に基づ
くアクチュエータの加振力によって車両等の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置の適応制御方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の空気圧式加振装置は、振
動発生源からの基準信号(回転パルス信号等)の振動周
波数及び状態信号(シフトポジション、水温、車速、ア
クセル開度等)の振動振幅に対応した所定のデューティ
比の制御パルス信号により電磁バルブの電磁ソレノイド
を駆動することにより、電磁バルブの切替動作を制御し
ている。振幅の大小に対しては、制御パルス信号のパル
スのデューティ比の大小により調整される。この制御パ
ルス信号については、種々の周波数及び振幅に対して制
御パルスデータがデータマップの形で制御装置に記憶さ
れており、振動発生源からの振動入力に応じて、適正な
制御パルスデータがデータマップから読み出されて、制
御パルス信号に形成される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、空気圧式加
振装置の加振特性に対しては、電磁バルブの応答性や空
気の応答性等の変化による影響があり、特に車両の走行
時のような高い周波数域(50Hz以上)において、こ
のような変化による影響が大きくなる。特に、加振装置
の周囲の温度変化により、電磁バルブのソレノイドのイ
ンピーダンス(正の温度係数を有する)が変動し、これ
により電磁バルブを流れる駆動電流の値が変動する。こ
のような駆動電流の変動が生じたとき、制御周波数に対
応して予め規定した制御パルス信号をそのまま継続して
使用し続けると、加振装置は適正な加振特性を発揮する
ことが出来なくなり、その結果、制御対象振動を適正に
抑制できなくなるという問題がある。 【0004】本発明は、上記した問題を解決しようとす
るもので、温度変化等により駆動電流がばらつく等の電
磁式切替弁の応答性や空気の応答性等の変化が生じて
も、これによって加振特性が影響されず、常に制御対象
振動を適正に抑制することができる空気圧式加振装置の
制御方法を提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、密閉さ
れた空気室を備えたアクチュエータと、空気室に接続さ
れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
する2つの空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り
替える電磁式切替手段とを設け、振動発生源からの信号
の振動周波数及び振幅に対応した所定のデューティ比の
制御パルス信号によって電磁式切替手段の切替動作を制
御することにより空気室の内部に圧力変化を生じさせ、
圧力変化に基づくアクチュエータの加振力により制御対
象である振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置にお
いて、対象とする振動周波数の範囲を所定幅の単位周波
数帯域に分割し、各単位周波数帯域毎に予め所定範囲の
基準駆動電流を設定しておき、制御パルス信号により電
磁式切替手段の切替動作を制御するときに電磁式切替手
段を流れる駆動電流を検出し、駆動電流の検出値が、所
定範囲の基準駆動電流における上限値より大きいとき
は、制御パルス信号のデューティ比を小さくし、駆動電
流の検出値が所定範囲の基準駆動電流における下限値よ
り小さいときは、制御パルス信号のデューティ比を大き
くするように制御することにある。 【0006】上記のように構成した請求項1の発明にお
いては、振動発生源からの信号が入力されると、基準信
号の振動周波数及び状態信号の振動振幅に対応した所定
のデューティ比の制御パルス信号が形成され、この制御
パルス信号により電磁式切替手段の切替動作が制御され
る。このとき電磁式切替手段を流れる駆動電流が検出さ
れる。この検出された駆動電流値と、振動周波数の属す
る単位周波数帯域に対応する所定範囲の基準駆動電流に
おける上限値及び下限値との大小が比較される。温度変
化等による加振装置の電磁式バルブの応答性や空気の応
答性等の変化の影響が少なく、駆動電流値が、所定範囲
の基準駆動電流における上限値と下限値の間にあるとき
は、制御パルス信号のデューティ比は変更されることな
くそのまま維持される。 【0007】一方、例えば温度低下等による電磁式切替
手段の応答性の影響が大きくなり、駆動電流の検出値が
所定範囲の基準駆動電流における上限値より大きくなる
と、制御パルス信号のデューティ比を小さくすることに
より、駆動電流が小さくなるように制御される。また、
逆に温度上昇等による電磁式切替手段の応答性の影響が
大きくなり、駆動電流の検出値が基準駆動電流における
下限値より小さくなると、制御パルス信号のデューティ
比を大きくすることにより、駆動電流が大きくなるよう
に制御される。このように、温度上昇等により電磁式切
替手段を流れる駆動電流の大きな変動に対して、対象と
する振動周波数範囲の所定の単位周波数帯域に対応して
設定された所定範囲の基準駆動電流と、駆動電流の大小
を比較して制御パルス信号のデューティ比の制御を行う
ことにより、簡易に駆動電流を正常な範囲に戻すことが
できる。その結果、駆動電流の変動による空気室内の圧
力変動の不適正なバラツキを抑えることができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は、同実施形態を適用した自動
車の振動発生源であるエンジンに適用される空気圧式加
振装置の全体構成を構成図により概略的に示したもので
あり、図2及び図3は空気圧式加振装置の要部であるエ
ンジンマウントを断面図により示したものである。この
空気圧式加振装置は、エンジンマウント10と、エンジ
ンマウント10の空気室R1から延設された通気管41
に接続された負圧発生源である吸気ポート42と、通気
管41に介装されて空気室R1を吸気ポート42側と大
気側とに切替可能な電磁バルブ45と、電磁バルブ45
の開閉動作を制御する電気制御装置50とにより構成さ
れている。 【0009】 エンジンマウント10は、図2に示すよ
うに、上端が開放された薄肉で円筒形容器である外筒金
具11を有している。以下、図2、図3の上下をエンジ
ンマウント10の上下に対応させて説明する。外筒金具
11は、筒部12と底板部13とを一体で設けている。
筒部12は、底板部13近傍位置で軸直角方向にわずか
に広がる段差部14を設けており、底板部13側が小径
部12aで、その反対側が小径部12aに比べて大径で
ある大径部12bになっている。底板部13の中心には
取付孔13aが設けられている。筒部12の小径部12
a内には、ゴム弾性体製の下弾性体部15が、小径部1
2a内壁に固着されている。 【0010】下弾性体部15は、上端が段差部14表面
からわずかに突出しており、上端から軸方向の中間部分
までが空間である凹部16になっている。また、下弾性
体部15は、上端部でフランジ状に段差部14表面上に
広がった鍔部17になっている。また、下弾性体部15
の底部中心位置に、中心にねじ孔(図示しない)を設け
た取付金具18が埋設されている。 【0011】下弾性体部15の鍔部17上面には、硬質
樹脂製の円盤状の仕切り部材21が、筒部12に圧入に
より固定されている。仕切り部材21は、上面に周縁側
を除いて同軸状に曲面状の凹部22を設けている。この
凹部22表面には、薄肉ゴム弾性体製のダイヤフラム部
材23が、その外周縁部分を凹部22の周壁に設けた溝
に挿嵌することにより取り付けられている。また、仕切
り部材21には、仕切り部材21を軸直角方向に貫通す
る1本の通気孔24が設けられており、その端部がダイ
ヤフラム部材23の下側位置で開口している。この開口
した仕切り部材21の凹部22とダイヤフラム部材23
に囲まれた空間が、図3に示すように空気室R1になっ
ている。通気孔24の他端側はさらに、外筒金具11に
設けた開口につながっている。この通気孔24及び外筒
金具11の開口には、外部から通気管41が挿嵌されて
いる。また、仕切り部材21は、周縁部26上端面から
底面に貫通するオリフィス通路25を設けている。下弾
性体部15の凹部16と仕切り部材21底面に囲まれ
て、下液室X1が形成されている。 【0012】筒部12の大径部12b内の仕切り部材2
1上部には、ゴム弾性体製の上弾性体部27が、接着に
より固定されており、下弾性体部15とで仕切り部材2
1を挟んでいる。上弾性体部27は、上端側が外筒金具
11の上端開口からわずかに上方に突出しており、その
軸心位置にゴム弾性体に埋設された取付金具28を設け
ており、取付金具28の軸心位置にはねじ孔(図示しな
い)が設けられている。上弾性体部27の下面側には、
上方に凹んだ凹部29が設けられている。この凹部29
と仕切り部材21及びダイヤフラム部材23とに囲まれ
て上液室X2が形成される。上液室X2は、上記オリフ
ィス通路25を通して上記下液室X1と連通している。
上液室X2及び下液室X1内には、それぞれ液体が充填
されており、オフィリス通路25内 にも液体が充填さ
れている。 【0013】エンジンマウント10は、図1に示すよう
に、通気孔24から延設された通気管41によって負圧
源であるエンジンの吸気ポート42に接続されている。
通気管41の通気孔24側には電磁式切替手段である3
ポートタイプの電磁バルブ45がその2ポートによって
介装されている。電磁バルブ45の他のポートは、大気
側に連通するパイプ43に接続されている。電磁バルブ
45は、非通電状態で空気室R1側が大気側に連通する
ようになっており、通電によって電磁バルブが切り替わ
り、空気室R1が吸気ポート42側に連通するようにな
っている。なお、電磁バルブ45の吸気ポート42側と
大気側との接続状態は、上記したものの逆であってもよ
い。 【0014】エンジンマウント10は、電磁バルブ45
が非通電状態で、図3に示すように、空気室R1内が大
気状態にされ、ダイヤフラム部材23が上方に持ち上げ
られる。これにより上液室X2内の液体がオリフィス通
路25を通って下液室X1内に流入する。一方、電磁バ
ルブ45が通電されると、空気室R1側が吸気ポート4
2側に連通するようになっており、図2に示すように、
空気室R1内が負圧状態にされ、ダイヤフラム部材23
が下方に引張られる。これにより下液室X1内の液体が
オリフィス通路25を通って上液室X2内に流入する。
このように、電磁バルブ45の通電非通電の繰返しによ
り、空気室R1内の圧力状態が切り替えられ、空気室X
1内の圧力状態の変化により、オリフィス通路25を液
体が交互に通過する。このような液体の通過により生じ
る液柱共振作用及び下弾性体部15、上弾性体部27の
弾性変形により、エンジンマウント10の振動吸収作用
が発揮される。 【0015】エンジンマウント10は、上弾性体部27
に設けた取付金具28にエンジン側ブラケット31に取
り付けたボルト32を螺着させることによりエンジン側
部材31に取り付けられ、また下弾性体部15に設けた
取付金具18に、車体側ブラケット33に取り付けたボ
ルト34を螺着させることにより車体側ブラケット33
に取り付けられる。 【0016】つぎに、電磁バルブ45への通電状態を制
御する電気制御装置50について説明する。電気制御装
置50は、図1に示すように、制御部51と、駆動部5
5と、電流検出部56を備えている。制御部51は、マ
イクロコンピュータ等より構成され、信号読取部52
と、記憶部53と、演算部54とを備えており、図5に
示す制御プログラムの実行を行う。信号読取部52は、
エンジンに設けた回転数センサの回転パルス等の振動発
生源の振動周波数に対応した周波数の基準信号S及び状
態信号J(シフトポジション、水温、車速、アクセル開
度等)を入力し、その周波数と各種運転状態(振幅及び
位相に相関する)を読み取る。記憶部53は、振動発生
源の振動周波数及び振幅に相関した周波数及びデューテ
ィ比の制御パルスデータをまとめたパルスデータテーブ
ル、及び対象とする振動周波数の範囲を所定幅の単位周
波数帯域Δf(k=1〜k)に分割し、各周波数帯域
Δf 毎に基準駆動電流Ikdk(k=1〜k)をまと
めた電流データテーブルを記憶している。 【0017】演算部54は、信号読取部52からの信号
データに基づいて記憶部53のパルスデータデーブルか
ら適正な制御パルスを選択し、制御パルス信号として出
力する。この制御パルス信号の位相は、基準信号の位相
と同相にされている。また、演算部54は、後述する電
流検出部56からの駆動電流値Iを受けて、駆動電流
と後述する所定範囲の基準駆動電流Ikdkにおけ
る上限値及び下限値との比較を行い、その結果に基づい
て制御パルス信号のデューティ比を変更する。 【0018】駆動部55は、制御部51からの制御パル
ス信号の入力に応じてスイッチング動作を行い、スイッ
チング出力によって電磁バルブ45のソレノイド45a
を駆動する。電流検出部56は、電流センサからなり、
ソレノイド45aを流れる駆動電流Iを検出して演算
部54に出力するものである。駆動電流Iは、温度の
変化によりソレノイド45aの抵抗が変化することによ
り変化する。 【0019】電磁バルブ45の周囲の温度が標準的な温
度Tより高くなると、ソレノイド45aの抵抗が大き
くなるため、駆動電流Iが小さくなり、その結果、図
4に示すように、空気室R1内の負圧変動が小さくな
る。これを是正するために、駆動パルス信号のデューテ
ィ比を標準状態での値からパルスのように大きくす
る必要がある。逆に、電磁バルブ45の周囲の温度が標
準的な温度Tより低くなると、ソレノイド45aの抵
抗が小さくなるため、駆動電流Iが大きくなり、その
結果、図4に示すように、空気室R1内の負圧変動が大
きくなる。これを是正するために、駆動パルス信号のデ
ューティ比を標準状態での値からパルスのように小
さくする必要がある。本実施形態では、標準的な温度T
での上記基準駆動電流Ikdkに対して後述する所定
の幅Δをその両側に設けて、この所定範囲の基準駆動電
流における上限値及び下限値と、駆動電流Iとの比較
を行うようになっている。 【0020】つぎに、上記のように構成された実施形態
の動作について説明する。制御部51は、イグニッショ
ンスイッチのオンに応じて制御プログラムの実行をステ
ップ60にて開始し、まず各種変数の初期化を行い、基
準駆動電流Ikd の上限及び下限を決める幅Δを決定
する(ステップ61)。つぎに、基準信号Sと状態信号
Jが入力されると、信号読取部52でこれを読み込み、
演算部54は、この基準信号Sの周波数を演算により算
出する(ステップ62,63)。 【0021】つぎに、演算部54は、算出した制御周波
数に応じて、周波数帯域Δfを求め、それに応じて、
電流データマップから基準駆動電流Ikdkを選択する
(ステップ64)。さらに、演算部54は、制御周波数
での振幅及び位相に対応する制御パルスデータを記憶部
53に記憶されたパルスデータマップから読み出し、図
6(a)に示すような制御パルス信号を形成して、これ
を駆動部55に出力する(ステップ65)。駆動部55
は、制御パルス信号の入力に応じてスイッチング動作を
行い、スイッチング出力によって電磁バルブ45のソレ
ノイド45aを駆動する。このように、電磁バルブ45
の通電非通電の繰返しにより、空気室R1内の圧力状態
が切り替えられる。この空気室R1内の圧力状態の変化
により、オリフィス通路25を通過する液体の液柱共振
作用及び下弾性体部15、上弾性体部27の弾性変形が
生じ、これによりエンジンマウント10の振動減衰作用
が発揮される。 【0022】一方、電磁バルブ45の通電中に、ソレノ
イド45aを流れる駆動電流Iの値が、電流検出部5
6によって検出され(ステップ66)、駆動電流信号が
演算部54に入力される。演算部54は、入力された駆
動電流値Iと上記基準駆動電流Ikdkとの差の絶対
値と、所定の幅Δとの大小について、下記数1に示す条
件の判定を行う。 【0023】 【数1】 │Ikdk−I│> Δ 【0024】温度変化等による電磁式バルブ45のソレ
ノイド45aの応答性への影響が少なく、駆動電流値I
が、基準駆動電流における上限値Ikdk+Δと下限
値I kdk−Δの間にあり、数1を満たすときは、演算
部54はステップ67にて「NO」と判定する。その
後、プログラムはステップ62に戻され、ステップ62
以下の処理が同様に行われる。すなわち、図4におい
て、上記制御パルス信号のデューティ比は変更されるこ
となくそのまま維持される。 【0025】一方、温度変化等による電磁式バルブ45
の応答性への影響が大きくなり、駆動電流の検出値I
と基準駆動電流Ikdkとの差の絶対値が幅Δより大き
くなると、演算部54はステップ67にて「YES」と
判定し、さらに基準駆動電流Ikdkと検出値Iとの
大小の判定を行う(ステップ68)。基準駆動電流I
kdkが検出値Iより大きいとき、すなわち温度の上
昇により駆動電流が小さくなると、演算部54はステッ
プ68にて「YES」と判定し、プログラムをステップ
69に移して、制御パルス信号のデューティ比を図4に
示すパルスのように大きくすることにより、駆動電流
が大きくなるように制御する。そして、制御部51
によって上記ステップ62〜69の実行を繰返すことに
より、駆動電流を迅速に所定範囲の基準駆動電流内の値
に是正することができる。 【0026】また、逆に温度低下等による電磁式バルブ
45の応答性の影響が大きくなり、基準駆動電流I
kdkが検出値Iより小さくなると、演算部54はス
テップ68にて「NO」との判定のもとに、プログラム
をステップ70へ移行させ、制御パルス信号のデューテ
ィ比を図4に示すパルスのように小さくすることによ
り、駆動電流Iを小さくするように制御する。そし
て、制御部51によって上記ステップ62〜68,70
の実行を繰返すことにより、駆動電流を迅速に所定範囲
の基準駆動電流内の値に是正することができる。 【0027】以上に説明したように、本実施形態におい
ては、温度上昇等による電磁バルブ45を流れる駆動電
流の大きな変動を、所定範囲の基準駆動電流と、ソレノ
イド45aを流れる駆動電流の大小を比較して制御パル
ス信号のデューティ比の制御を行うことにより所定範囲
内に簡易に抑えることができる。これにより、駆動電流
の変動による空気室R1内の圧力変動のバラツキを抑え
ることができる。その結果、エンジンマウント10の加
振力の変動を抑えることができ、エンジン振動を適正に
減衰させることができる。 【0028】また、本実施形態では、基準信号Sの周波
数及び状態信号Jの振幅に応じて予め適正な制御信号を
作成してパルスデータマップとし、また振動周波数の所
定幅の単位周波数帯域毎に基準駆動電流Ikdkを設定
した電流データマップとし、これらマップ化したデータ
が記憶部53に記憶されており、記憶部53から適正な
制御データ及び基準駆動電流データを読み出すように構
成されている。そのため、制御部分の構成を簡易にする
ことができるため、制御コストを安価にすることができ
る。 【0029】なお、上記各実施形態においては、図6
(a)に示すように、制御パルス信号としては単一のパ
ルスであり、そのデューティ比を調節する場合が示され
ているが、制御パルス信号としては、図6(b)に示す
ように、そのオン部分に少なくとも1つのオフ部分を加
えた制御パルス信号について、そのオフ部分の時間を調
節する場合でも同様である。 【0030】また、上記各実施形態においては、加振装
置として、液室を設けたエンジンマウントを対象として
いるが、液室を有しないエンジンマウントでもよく、さ
らに、エンジンマウント以外のマス部材付ダイナミック
ダンパ等の防振装置に対しても本発明を同様に適用する
ことができる。その他、本実施形態に示したものは一例
であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々
変更して実施することができる。 【0031】 【発明の効果】上記請求項1の発明によれば、温度上昇
等による電磁式切替手段を流れる駆動電流の大きな変動
を、所定範囲の基準駆動電流と、駆動電流の大小を比較
して制御パルス信号のデューティ比の制御を行うことに
より簡易に抑えることができ、これにより、駆動電流の
変動による空気室内の圧力変動のバラツキを抑えること
ができる。その結果、加振装置の加振力の変動を抑える
ことができ、制御対象振動を適正に減衰させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係る自動車に適用される
空気圧式加振装置の全体構成を概略的に示す構成図であ
る。 【図2】同空気圧式加振装置の液体封入式防振装置を概
略的に示す断面図である。 【図3】液体封入式防振装置の動作状態を示す断面図で
ある。 【図4】制御箇所の温度と負圧変動との関係を説明する
グラフである。 【図5】制御部により実行される制御プログラムのフロ
ーチャートである。 【図6】制御に利用される2種類の制御パルス信号を示
す波形図である。 【符号の説明】 10…エンジンマウント、11…外筒金具、15…下弾
性体部、16…凹部、21…仕切り部材、22…凹部、
23…ダイヤフラム部材、24…通気孔、25…オリフ
ィス通路、27…上弾性体部、29…凹部、31…エン
ジン側ブラケット、33…車体側ブラケット、41…通
気管、42…吸気ポート、43…パイプ、45…電磁バ
ルブ、45a…ソレノイド、50…電気制御装置、51
…制御部、52…信号読取部、53…記憶部、54…演
算部、55…駆動部、56…電流検出部、R1…空気
室、X1…第1液室、X2…第2液室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 密閉された空気室を備えたアクチュエー
    タと、該空気室に接続された空気流通路に介装されてそ
    れぞれ異なる空気圧を有する2つの空気圧源の前記空気
    室への連通状態を交互に切り替える電磁式切替手段とを
    設け、振動発生源からの信号の振動周波数及び振幅に対
    応した所定のデューティ比の制御パルス信号によって前
    記電磁式切替手段の切替動作を制御することにより前記
    空気室の内部に圧力変化を生じさせ、該圧力変化に基づ
    く前記アクチュエータの加振力により制御対象である振
    動を能動的に抑制する空気圧式加振装置において、 対象とする前記振動周波数の範囲を所定幅の単位周波数
    帯域に分割し、各単位周波数帯域毎に予め所定範囲の基
    準駆動電流を設定しておき、 前記制御パルス信号により前記電磁式切替手段の切替動
    作を制御するときに該電磁式切替手段を流れる駆動電流
    を検出し、 該駆動電流の検出値が、前記所定範囲の基準駆動電流に
    おける上限値より大きいときは、前記制御パルス信号の
    デューティ比を小さくし、該駆動電流の検出値が前記所
    定範囲の基準駆動電流における下限値より小さいとき
    は、該制御パルス信号のデューティ比を大きくするよう
    に制御することを特徴とする空気圧式加振装置の制御方
    法。
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