JPH10246277A - 液体封入式エンジンマウント装置 - Google Patents

液体封入式エンジンマウント装置

Info

Publication number
JPH10246277A
JPH10246277A JP5046297A JP5046297A JPH10246277A JP H10246277 A JPH10246277 A JP H10246277A JP 5046297 A JP5046297 A JP 5046297A JP 5046297 A JP5046297 A JP 5046297A JP H10246277 A JPH10246277 A JP H10246277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift lever
diaphragm
liquid chamber
orifice
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5046297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Hori
浩晃 堀
Eiji Tanaka
栄治 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP5046297A priority Critical patent/JPH10246277A/ja
Publication of JPH10246277A publication Critical patent/JPH10246277A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】周波数の異なるアイドル振動をより確実に低減
できるようにする。 【解決手段】主液室43と第2副液室63とを連通する
アイドル振動低減用の第2オリフィス通路46を形成す
るオリフィス形成部材4と、オリフィス形成部材4とと
もに第2副液室63を形成する第2ダイヤフラム6と、
第2ダイヤフラム6とともに第2副液室63の背面側に
空気作用室71を形成する仕切壁7と、空気作用室71
と大気との間を開放状態と閉鎖状態とに切換えるソレノ
イドバルブ8と、自動変速機のシフトレバーがニュート
ラルレンジにあるかドライブレンジにあるかを検出する
センサ9と、センサ9からシフトレバーがドライブレン
ジにあるとの検出信号を受けたときにソレノイドバルブ
8を開放状態にし、センサ9からシフトレバーがニュー
トラルレンジにあるとの検出信号を受けたときにソレノ
イドバルブ8を閉鎖状態にする制御手段10とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両に搭載
されるエンジンと車体との間に配設され、エンジンから
車体側に伝達される振動を低減する液体封入式エンジン
マウント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液体封入式エンジンマウント装置
として、エンジン及び車体のいずれか一方の部材に取付
けられる第1取付金具と、該第1取付金具に一端が固着
され他端側に凹部を有するゴム弾性体と、該ゴム弾性体
の他端側に固着され他方の部材に取付けられる第2取付
金具と、該第2取付金具の内周にその周縁部を保持され
前記凹部との間に主液室を形成するとともに該主液室に
一端側が連通する第1オリフィス通路及び第2オリフィ
ス通路を形成するオリフィス形成部材と、該オリフィス
形成部材とともに前記第1オリフィス通路の他端側と連
通する第1副液室を形成する第1ダイヤフラムと、前記
オリフィス形成部材とともに前記第2オリフィス通路の
他端側と連通する第2副液室を形成する第2ダイヤフラ
ムとを備えてなるものが知られている。
【0003】この液体封入式エンジンマウント装置は、
例えば第1取付金具を取付ボルト等によりエンジン側に
固定するとともに、第2取付金具を取付ボルト等により
車体側に固定することによって取付けられる。そして、
エンジンから発生する高周波領域の振動は、ゴム弾性体
の弾性変形により効果的に吸収される。また、低周波領
域に属するエンジンシェイク振動(周波数10〜15H
z)は主液室及び第1副液室の容積変化に伴って第1オ
リフィス通路を流動する液体Lの液柱共振作用により効
果的に吸収されるとともに、アイドル振動(周波数20
〜35Hz)は主液室及び第2副液室の容積変化に伴っ
て第2オリフィス通路を流動する液体Lの液柱共振作用
により効果的に吸収される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
液体封入式エンジンマウント装置では、エンジンシェイ
ク振動及びアイドル振動の低減を目的とする特定の振動
周波数に合わせて各々の絶対ばね定数が設定されてい
る。しかし、エンジンのアイドル運転時に発生するアイ
ドル振動は、車両に搭載された自動変速機のシフトレバ
ーがニュートラルレンジにあるときとドライブレンジに
あるときとではエンジン回転数が変化することにより周
波数が変化し、また、空調装置(エアコン)の作動時と
停止時によってもエンジン回転数が変化することにより
周波数が変化する。
【0005】したがって、それぞれの状況に応じて発生
するアイドル振動が低減を目的として設定された特定の
周波数からずれてしまい、アイドル振動の低減を充分に
できない状態が発生する。特に、車両の停止時に発生す
るアイドル振動は、搭乗者にとって不快な振動として感
じ易いため、より確実に低減することが要求される。本
発明は上記実状に鑑み案出されたものであり、周波数の
異なるアイドル振動をより確実に低減できるようにした
液体封入式エンジンマウント装置を提供することを解決
すべき課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、一方の部材に取付けられる第1取付金具と、該第
1取付金具に一端が固着され他端側に凹部を有するゴム
弾性体と、該ゴム弾性体の他端側に固着され他方の部材
に取付けられる第2取付金具と、該第2取付金具の内周
にその周縁部を保持され前記凹部との間に主液室を形成
するとともに該主液室に一端側が連通する第1オリフィ
ス通路及び第2オリフィス通路を形成するオリフィス形
成部材と、該オリフィス形成部材とともに前記第1オリ
フィス通路の他端側と連通する第1副液室を形成する第
1ダイヤフラムと、前記オリフィス形成部材とともに前
記第2オリフィス通路の他端側と連通する第2副液室を
形成する第2ダイヤフラムと、該第2ダイヤフラムとと
もに前記第2副液室の背面側に空気作用室を形成する仕
切壁と、前記空気作用室を大気と連通させる開放状態と
前記空気作用室と大気との間を閉鎖する閉鎖状態とに切
換える切換弁と、自動変速機のシフトレバーがニュート
ラルレンジにあるかドライブレンジにあるかを検出する
センサと、該センサから前記シフトレバーがドライブレ
ンジにあるとの検出信号を受けたときに前記切換弁を開
放状態にし、前記センサから前記シフトレバーがニュー
トラルレンジにあるとの検出信号を受けたときに前記切
換弁を閉鎖状態にする制御手段と、を備えているという
手段を採用している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1は本実施形態の液体封入式エンジ
ンマウント装置の断面図である。本実施形態の液体封入
式エンジンマウント装置は、第1取付金具1と、第1取
付金具1に一端が固着され他端側に凹部22を有するゴ
ム弾性体2と、ゴム弾性体2の他端側に固着された第2
取付金具3と、第2取付金具3の内周にその周縁部を保
持され主液室43、第1オリフィス通路45及び第2オ
リフィス通路46を形成するオリフィス形成部材4と、
オリフィス形成部材4とともに第1副液室54を形成す
る第1ダイヤフラム5と、オリフィス形成部材4ととも
に第2副液室63を形成する第2ダイヤフラム6と、第
2ダイヤフラム6とともに第2副液室63の背面側に空
気作用室71を形成する仕切壁7と、空気作用室71と
大気とを開放状態と閉鎖状態とに切換えるソレノイドバ
ルブ(切換弁)8と、自動変速機のシフトレバーがドラ
イブレンジにあるかニュートラルレンジにあるかを検出
するシフトレバー位置センサ9と、シフトレバー位置セ
ンサ9からの検出信号によりソレノイドバルブ8を開放
状態と閉鎖状態とに切換える制御手段10とを主要素と
して構成されている。
【0008】第1取付金具1は、エンジン側のブラケッ
トに固定されるものであり、中央部に円孔を有する円板
状の基板11と、基板11の円孔に嵌合され上方に突出
する取付ねじ部12を有する軸状部13と、軸状部13
の下端面にボルト14により固定されたハット形状の規
制部材15とからなる。ゴム弾性体2は、ゴムにより略
円筒状に形成され、その上端内周側が第1取付金具1の
基板11の下面に加硫接着されているとともに、その内
周面が軸状部13の外周面に加硫接着されている。ゴム
弾性体2の下端側には、外周部より下方に延出し後述す
る第2取付金具3の上側筒金具31の内周面に接着され
る薄肉円筒状の筒部21を有し、この円筒部21の内側
には下端側に開口する凹部22が形成されている。
【0009】第2取付金具3は、車体側のブラケットに
固定されるものであり、円筒部31aと円筒部31aの
上端側に延設されたテーパ部31bと円筒部31aの下
側に延設された断面コ字形でリング状のかしめ部31c
とからなる上側筒金具31と、上側筒金具31のかしめ
部31cに下端部がかしめ固定されて上側筒金具31の
内側に配置された円筒状の中間スリーブ33と、上側筒
金具31のかしめ部31cに開口端部がかしめ固定され
た有底円筒状の下側筒金具35と、で構成されている。
【0010】上側筒金具31のテーパ部31b及び円筒
部31aの内周面には、ゴム弾性体2の本体部及び筒部
21の外周面が加硫接着されており、これにより第2取
付金具3と第1取付金具1とがゴム弾性体2によって一
体的に連結されている。そして、中間スリーブ33の上
端には、内側に屈曲延出しその先端が第1取付金具1の
規制部材15の鍔部上面に重合する内向フランジ部33
aが設けられており、この重合部分によって第1取付金
具1と第2取付金具3とが軸方向において所定以上に遠
ざかるのを規制されている。なお、中間スリーブ33の
内周面及び内向フランジ部33aの先端部外周面は被覆
ゴム34により覆われている。
【0011】そして、下側筒金具35の底部には円孔が
設けられており、その円孔にはねじ部が外方に突出する
ように取付ボルト36が固着されている。また、下側筒
金具35の底部の中央には、後述のパイプ83が嵌挿さ
れる嵌挿孔35aが設けられている。オリフィス形成部
材4は、外周縁部が薄肉状に形成され一方面の中央部に
円筒状に突出する突出部41aを有する厚肉円盤状の本
体金具41と、本体金具41の他方面全体を覆うように
接合された薄肉円板状の蓋金具48とからなる。このオ
リフィス形成部材4は、本体金具41及び蓋金具48の
外周縁部が前記中間スリーブ33の下端部と後述の第1
ダイヤフラム5の外側保持金具52との間に挟持された
状態で第2取付金具3のかしめ部33cに固定されてい
る。
【0012】これにより、オリフィス形成部材4とゴム
弾性体2の凹部22との間に主液室43が形成されてい
る。なお、この主液室43や後述の第1副液室54及び
第2副液室63には、水やアルキレングリコール、シリ
コンオイル等の非圧縮性液体Lが封入されている。そし
て、本体金具41の中央部には、突出部41a内を通っ
て厚さ方向に貫通する貫通孔41bが形成されており、
貫通孔41bの一端側は蓋金具48により閉塞されてい
る。この貫通孔41bは、その略中央に形成された段部
を境にして蓋金具48側の小径部とその反対側の大径部
とを有する。
【0013】本体金具41の他方面の外周部には、蓋金
具48により閉塞されて周方向に略一周するように形成
された第1オリフィス通路45が設けられている。この
第1オリフィス通路45は、主液室43と後述の第1副
液室54とを連通しており、エンジンシェイク振動(周
波数10〜15Hz)の低減用として所定の大きさ(通
路長さ及び通路断面積)に設定されている。
【0014】また、第1オリフィス通路45の内側に
は、蓋金具48により閉塞され周方向に略一周するよう
に形成された第2オリフィス通路46が設けられてい
る。この第2オリフィス通路46は、主液室43と後述
の第2副液室63とを連通しており、アイドル振動(周
波数20〜35Hz)の低減用として所定の大きさ(通
路長さ及び通路断面積)に設定されている。
【0015】第1ダイヤフラム5は、リング状のゴム膜
51と、ゴム膜51の外周縁部に固着された断面略がL
字形状でリング状の外側保持金具52と、ゴム膜51の
内周縁部に固着された断面が逆L字形状でリング状の内
側保持金具53とで構成されている。この第1ダイヤフ
ラム5は、外側保持金具52が第2取付金具3の中間ス
リーブ33の下端部と下側筒金具35の開口端部とに挟
持された状態で第2取付金具3のかしめ部31cに固定
されているとともに、内側保持金具53がオリフィス形
成部材4の本体金具41の突出部41a外周面に嵌着固
定されている。
【0016】これにより、第1ダイヤフラム5とオリフ
ィス形成部材4の本体金具41の一方面との間には、第
1オリフィス通路45を介して主液室43と連通する密
閉状の第1副液室54が形成されている。この第1ダイ
ヤフラム5の剛性は所定の大きさに設定されており、第
1オリフィス通路45での液柱共振周波数は、第1オリ
フィス通路45の大きさと第1ダイヤフラム5の剛性と
で決定される。
【0017】第2ダイヤフラム6は、円形の膜部とその
膜部の外周縁部に一体的に設けられた厚肉リング状の枠
部とからなるゴム膜61と、ゴム膜61の枠部に固着さ
れた断面がコ字形状でリング状の外側保持金具62とで
構成されている。この第2ダイヤフラム6は、オリフィ
ス形成部材4の貫通孔41bの大径部に配置され、突出
部41aの先端部を内側に屈曲させた屈曲部と段部との
間にゴム膜61の枠部が挟持された状態で固定保持され
ている。
【0018】これにより、貫通孔41bの小径部の部分
には、第2ダイヤフラム6及び蓋金具48によって両端
が閉塞された密閉状の第2副液室63が形成され、この
第2副液室63は、第2オリフィス通路46を介して主
液室43と連通している。第2ダイヤフラム6の剛性
は、第1ダイヤフラム5よりも高い所定の大きさに設定
されており、第2オリフィス通路46での液柱共振周波
数は、第2オリフィス通路46の大きさと第2ダイヤフ
ラム6の剛性とで決定される。
【0019】仕切壁7は、金属板により開口端にフラン
ジ部をもつ有底円筒状に形成されている。この仕切壁7
は、第2ダイヤフラム6のゴム膜61の枠部と突出部4
1aの屈曲部との間にフランジ部が挟持された状態で固
定保持されている。これにより、第2副液室63の背面
側には、第2ダイヤフラム6と仕切壁7とによって空気
作用室71が形成されている。仕切壁7の底部中央には
連通孔72が設けられており、この連通孔72には後述
のソレノイドバルブ8の連通路と他端が連結されるパイ
プ83の一端が嵌合連結されている。
【0020】ソレノイドバルブ8は、一端側がパイプ8
3を介して空気作用室71と連通し他端側が大気と連通
する連通路と、その連通路を遮断及び開放するように進
退動自在に配設されたプランジャと、そのプランジャを
前記連通路が開放される方向に常時付勢するばね部材
と、所定の電圧印加により前記プランジャを前記連通路
が遮断される位置に後退させる電磁石とを備えている。
このソレノイドバルブ8は、電磁石が後述の制御手段1
0と連結されており、その制御手段10よって制御され
る。即ち、制御手段10から電圧が印加されないときに
は連通路が開放されて空気作用室71と大気との間が開
放状態となり、制御手段10から電圧が印加されたとき
には連通路が遮断されて空気作用室71と大気との間が
閉鎖状態となるように構成されている。
【0021】シフトレバー位置センサ9は、車両に搭載
された自動変速機のシフトレバーがニュートラルレンジ
(ニュートラル(N)、パーキング(P))にあるかド
ライブレンジ(ドライブ(D)、第1速(1)、第2速
(2)、後進(R))にあるかを検出するものである。
このシフトレバー位置センサ9は、車両電源のオンによ
り常時シフトレバーの位置を検出し、その検出信号を後
述の制御手段10に送信する。
【0022】制御手段10は、ソレノイドバルブ8の電
磁石に印加電圧をオン・オフする制御回路によって構成
されており、車両電源により駆動される。この制御手段
10は、シフトレバー位置センサ9からシフトレバーが
ドライブレンジにあるとの検出信号を受けているときに
はソレノイドバルブ8の電磁石への印加電圧をオフと
し、ソレノイドバルブ8の連通路を開放して空気作用室
71を大気と連通させて開放状態にする。また、シフト
レバー位置センサ9からシフトレバーがニュートラルレ
ンジにあるとの検出信号を受けているときにはソレノイ
ドバルブ8の電磁石への印加電圧をオンとし、ソレノイ
ドバルブ8の連通路を閉鎖して空気作用室71と大気と
の間を閉鎖状態にする。
【0023】なお、アイドル振動の低減周波数(第2オ
リフィス通路46での液柱共振周波数)を設定する際に
は、空気作用室71と大気との間が開放状態のときと閉
鎖状態のときとで第2ダイヤフラム6の剛性が異なるこ
とにより、2種類の低減周波数が設定される。例えば、
4気筒4サイクルエンジンを搭載した車両のアイドリン
グ運転時において、自動変速機のシフトレバーがドライ
ブレンジにあり空調装置がオフの状態のときにエンジン
回転数が最も低くなるため、このときのエンジン回転数
(例えば700rpm)に合わせて、空気作用室71と大
気との間が開放状態のときの低減周波数(例えば23H
z)を設定する。また、自動変速機のシフトレバーがニ
ュートラルレンジにあり空調装置がオンの状態のときに
エンジン回転数が最も高くなるため、このときのエンジ
ン回転数(例えば800rpm)に合わせて、空気作用室
71と大気との間が閉鎖状態のときの低減周波数(例え
ば26.5Hz)を設定する。
【0024】以上のように構成された本実施形態の液体
封入式エンジンマウント装置は、第1取付金具1の取付
ねじ部12をエンジン側に固定するとともに、第2取付
金具3の取付ボルト39を車体側に固定することによっ
て取付けられる。そして、エンジンから発生する高周波
領域の振動は、ゴム弾性体2の弾性変形により効果的に
吸収される。また、低周波領域に属するエンジンシェイ
ク振動(周波数10〜15Hz)は主液室43及び第1
副液室54の容積変化に伴って第1オリフィス通路45
を流動する液体Lの液柱共振作用により効果的に吸収さ
れる。
【0025】そして、車両のアイドリング運転時におい
て発生するアイドル振動は、主液室43及び第2副液室
63の容積変化に伴って第2オリフィス通路46を流動
する液体Lの液柱共振作用により吸収される。このアイ
ドル振動は、自動変速機のシフトレバーがドライブレン
ジにある場合には周波数の低い振動となり、ニュートラ
ルレンジにある場合には周波数の高い振動となる。
【0026】このとき、シフトレバーがドライブレンジ
にある場合は、それを検出したシフトレバー位置センサ
9から制御手段10に検出信号が送信され、制御手段1
0はソレノイドバルブ8の電磁石への印加電圧をオフと
するので、ソレノイドバルブ8の連通路が開放され空気
作用室71は大気と連通して開放状態となる。これによ
り、第2ダイヤフラム6の剛性がゴム膜61自体の剛性
となり、これに基づき周波数の低い側に設定された第2
オリフィス通路46における液柱共振作用によりアイド
ル振動が効果的に吸収される。
【0027】また、シフトレバーがニュートラルレンジ
にある場合は、それを検出したシフトレバー位置センサ
9から制御手段10に検出信号が送信され、制御手段1
0はソレノイドバルブ8の電磁石への印加電圧をオンと
するので、ソレノイドバルブ8の連通路が遮断されて空
気作用室71は閉鎖状態となる。これにより、密閉状と
なった空気作用室71によって第2ダイヤフラム6の剛
性が高まり、これに基づき周波数の高い側に設定された
第2オリフィス通路46における液柱共振作用によりア
イドル振動が効果的に吸収される。
【0028】以上のように、本実施形態の液体封入式エ
ンジンマウント装置によれば、シフトレバーのシフトレ
ンジにより変化する周波数の異なるアイドル振動をより
確実に低減することができる。また、本実施形態の液体
封入式エンジンマウント装置の場合には、第2ダイヤフ
ラム6自体の剛性や空気作用室71の大きさを適宜設定
することにより、接近する周波数(±3〜5Hz)での
切換えが可能である。
【0029】なお、上記実施形態においては、アイドル
振動の低減周波数を設定する際に、空調装置のオン・オ
フ状態を考慮したが、その他に、例えばシフトレレバー
がドライブレンジにあるときにブレーキが作動した状態
など、アイドル振動の周波数が変化する状況を考慮して
設定することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の液体封入式エンジンマウント装
置によれば、自動変速機のシフトレバーがニュートラル
レンジにあるかドライブレンジにあるかを検出するセン
サからシフトレバーがドライブレンジにあるとの検出信
号を受けたときに切換弁を空気作用室を大気と連通させ
る開放状態にし、センサからシフトレバーがニュートラ
ルレンジにあるとの検出信号を受けたときに切換弁を空
気作用室と大気との間を閉鎖する閉鎖状態にする制御手
段を有するため、シフトレバーのシフトレンジにより変
化する周波数の異なるアイドル振動をより確実に低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体封入式エンジンマウント装置の断
面図である。
【符号の説明】
1…第1取付金具 2…ゴム弾性体 3…第2
取付金具 4…オリフィス形成部材 5…第1ダイヤフラム 6…第2ダイヤフラム 7…仕切壁 8…ソレノイドバルブ(切換弁) 9…シフトレバ
ー位置センサ 10…制御手段 22…凹部 43…主液室 45…第1オリフィス通路 46…第2オリフィス
通路 54…第1副液室 63…第2副液室 71…
空気作用室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の部材に取付けられる第1取付金具
    と、 該第1取付金具に一端が固着され他端側に凹部を有する
    ゴム弾性体と、 該ゴム弾性体の他端側に固着され他方の部材に取付けら
    れる第2取付金具と、 該第2取付金具の内周にその周縁部を保持され前記凹部
    との間に主液室を形成するとともに該主液室に一端側が
    連通する第1オリフィス通路及び第2オリフィス通路を
    形成するオリフィス形成部材と、 該オリフィス形成部材とともに前記第1オリフィス通路
    の他端側と連通する第1副液室を形成する第1ダイヤフ
    ラムと、 前記オリフィス形成部材とともに前記第2オリフィス通
    路の他端側と連通する第2副液室を形成する第2ダイヤ
    フラムと、 該第2ダイヤフラムとともに前記第2副液室の背面側に
    空気作用室を形成する仕切壁と、 前記空気作用室を大気と連通させる開放状態と前記空気
    作用室と大気との間を閉鎖する閉鎖状態とに切換える切
    換弁と、 自動変速機のシフトレバーがニュートラルレンジにある
    かドライブレンジにあるかを検出するセンサと、 該センサから前記シフトレバーがドライブレンジにある
    との検出信号を受けたときに前記切換弁を開放状態に
    し、前記センサから前記シフトレバーがニュートラルレ
    ンジにあるとの検出信号を受けたときに前記切換弁を閉
    鎖状態にする制御手段と、 を備えていることを特徴とする液体封入式エンジンマウ
    ント装置。
JP5046297A 1997-03-05 1997-03-05 液体封入式エンジンマウント装置 Pending JPH10246277A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5046297A JPH10246277A (ja) 1997-03-05 1997-03-05 液体封入式エンジンマウント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5046297A JPH10246277A (ja) 1997-03-05 1997-03-05 液体封入式エンジンマウント装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10246277A true JPH10246277A (ja) 1998-09-14

Family

ID=12859551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5046297A Pending JPH10246277A (ja) 1997-03-05 1997-03-05 液体封入式エンジンマウント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10246277A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1176335A1 (fr) * 2000-07-28 2002-01-30 Hutchinson Procédé de fabrication d'un support anti-vibratoire hydraulique
US8973704B2 (en) 2013-06-18 2015-03-10 Hyundai Motor Company Vibration absorbing mounting device
US9713954B2 (en) 2014-07-03 2017-07-25 Hyundai Motor Company Electronic indirect by-pass type semi-active mount, electronic semi-active mount apparatus, and method of controlling dynamic characteristic variable rate thereof

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1176335A1 (fr) * 2000-07-28 2002-01-30 Hutchinson Procédé de fabrication d'un support anti-vibratoire hydraulique
FR2812362A1 (fr) * 2000-07-28 2002-02-01 Hutchinson Support antivibratoire hydraulique et son procede de fabrication
US6536113B2 (en) 2000-07-28 2003-03-25 Hutchinson Method of manufacturing a hydraulic anti-vibration mount
US8973704B2 (en) 2013-06-18 2015-03-10 Hyundai Motor Company Vibration absorbing mounting device
US9713954B2 (en) 2014-07-03 2017-07-25 Hyundai Motor Company Electronic indirect by-pass type semi-active mount, electronic semi-active mount apparatus, and method of controlling dynamic characteristic variable rate thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000074130A (ja) 液封入式防振装置
JP3736991B2 (ja) 能動型防振支持装置
EP0908645A2 (en) Vibration isolating apparatus
JPH0650379A (ja) 防振装置
JPH10246277A (ja) 液体封入式エンジンマウント装置
JP2002070928A (ja) 制御型液封入式防振装置
JPH0540638U (ja) 流体封入式マウント装置
JPH11153178A (ja) 防振装置
JP3706769B2 (ja) 能動型防振支持装置
JP3698186B2 (ja) 液体封入式マウント
JPS631072Y2 (ja)
JPH11166578A (ja) 防振装置
JP3715213B2 (ja) 能動型防振支持装置
JP2001099223A (ja) 負圧切替型液封入式防振装置
JP4716607B2 (ja) 液封防振装置
JPH10238586A (ja) 流体封入式防振装置
JP2857487B2 (ja) 流体封入制御型防振装置
JP2004353858A (ja) 防振装置
JPH11210814A (ja) 防振装置
JP3641024B2 (ja) 防振装置
JP2968923B2 (ja) 防振装置
JP2001020994A (ja) 防振装置
US20090184447A1 (en) Fluid-filled type vibration damping device
JPH11230243A (ja) 防振装置
JPH10325443A (ja) 防振装置