JP2003093524A - 放射線治療システム - Google Patents

放射線治療システム

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JP2003093524A
JP2003093524A JP2001292084A JP2001292084A JP2003093524A JP 2003093524 A JP2003093524 A JP 2003093524A JP 2001292084 A JP2001292084 A JP 2001292084A JP 2001292084 A JP2001292084 A JP 2001292084A JP 2003093524 A JP2003093524 A JP 2003093524A
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Takeshi Kano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線治療を行う際、患者の特定を自動的に
行い、患者取違え等の医療事故を防止するとともに放射
線治療業務の効率化を図る。 【解決手段】 放射線治療を開始する前に、患者の生体
情報を予め取得して患者情報管理装置2に登録し、放射
線治療実施時に患者の生体情報を入力し、事前に登録さ
れた情報と比較・照合することにより患者の特定を自動
的に行うと共に、その患者の治療情報を治療情報管理装
置3から自動的に取得し、これにより放射線制御装置7
及び治療台制御装置9を自動的にセットアップする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線治療システム
に関するものであり、患者の生体情報を利用して、放射
線治療を受ける患者の特定を確実かつ容易に行うと共
に、その患者の治療計画に従って放射線治療システムの
セットアップを自動的に行うことにより、治療現場での
医療事故の撲滅と治療業務の効率化を図ろうとするもの
である。
【0002】また、放射線治療システムを操作する操作
者の生体情報を利用してその操作者の認証を確実かつ容
易に行うことにより、放射線治療システムの不正使用及
び誤使用を未然に防ごうとするものである。
【0003】
【従来の技術】従来、医療機関における患者の識別は、
一般的には患者本人の意思表示あるいは診察券・IDカー
ドの提示と、医師・看護婦等の記憶を根拠とする認証に
よって行われている。
【0004】また、診察分野では例えば特開2001-76072
号公報に示されているように、患者、新生児等の生体特
徴を利用して固体確認を行う方法がある。
【0005】また、放射線治療分野では例えば特開平8-
280825号公報に示されているように、治療計画情報に含
まれる患者識別情報を表す信号と、それとは独立に患者
側から送信される患者識別情報を表す信号とを比較・照
合した結果信号を、放射線治療装置のインタロックに利
用することにより、患者に対する誤照射を防ぐ方法があ
る。
【0006】先ず、特開2001-76072号公報に示された方
法を図8により説明する。図8に示すように、この方法
の実施装置は、生体特徴及び医療情報を登録する登録部
RS、登録されたデータを蓄積するデータベース部DBS、
及び登録されたデータから本人確認を行う照合部CSから
構成される。登録部RSは、生体特徴を入力する生体特徴
入力部51、53、この入力部51、53からの生体特
徴信号から生体特徴を抽出する生体特徴抽出部52、5
4、及び医療情報を入力する医療情報入力部55から構
成される。データベース部DBSは、生体特徴抽出部5
2、54からの生体特徴を蓄積する生体特徴DB56及び
医療情報入力部55から入力された医療情報を蓄積する
医療情報DB64から構成される。更に照合部CSは、本人
確認を行う際に利用する生体特徴入力部59、61と、
この入力部59、61からの生体特徴信号から実際に生
体特徴を抽出する生体特徴抽出部58、60と、この生
体特徴抽出部58、60で得られた生体特徴と生体特徴
DB56に予め蓄積された患者、新生児の生体特徴とを比
較するための生体特徴照合部57と、この生体特徴照合
部57からの結果に基づき、医療情報DB64から患者、
新生児の医療情報を抽出してくる医療情報抽出部62
と、この抽出部62で抽出された結果を表示する医療情
報表示部63とから構成される。
【0007】次に動作を説明する。生体特徴の登録該当
者、ここでは患者は、生体特徴を生体特徴入力部51で
入力する。生体特徴入力部51からの生体特徴信号は生
体特徴抽出部52に送られ、その患者に固有の生体特徴
が抽出される。抽出された生体特徴は生体特徴DB56に
送られ、例えばその患者の氏名、ID番号と関連付けられ
蓄積される。同時に医療情報入力部55では、生体特徴
を入力した上記患者の氏名、ID番号が入力され、医療情
報DB64に蓄積される。生体特徴DB56に蓄積された生
体特徴と医療情報DB64に蓄積された医療情報とは、例
えば患者の氏名、ID番号などで関係付けられる。
【0008】照合部CSは、患者が再診等で病院に来訪し
たとき、あるいは診察前や手術前に使用される。例え
ば、患者が再診のため病院に来訪したとき、病院受付け
の生体特徴入力部59でその再診患者の生体特徴を入力
する。生体特徴入力部59からの生体特徴信号は生体特
徴抽出部58に送られ、その再診患者の生体特徴が抽出
される。
【0009】抽出された生体特徴は生体特徴照合部57
に送られる。生体特徴照合部57では、再診時に得られ
た生体特徴と、初診受付時に得られて生体特徴DB56に
蓄積されている生体特徴とを比較する。
【0010】比較の結果、一致する生体特徴があれば、
その患者の氏名を医療情報抽出部62に送り、医療情報
表示部63で表示する。一致する生体特徴がなければ、
登録済みの該当者がないことになるため、初診者である
か、他者に誤登録されている虞があるので、その旨の警
告を出力し、医療情報表示部63で表示する。
【0011】医療情報抽出部62では、一致した患者名
のカルテ、通院歴、病歴等を医療情報DB64から抽出
し、医療情報表示部63に表示する。これにより、病院
受付(生体特徴入力)を済ませるだけで即時に再診患者
の来院が確認され、患者を診る医者側もその患者のカル
テ等の医療情報を探す手間が省ける。
【0012】また、患者が通院患者ではなく入院患者で
ある場合、診察室、手術室などの医療機関内の各所に生
体特徴入力部61を設置し、そこから生体特徴抽出部6
0で生体特徴を抽出可能とすることにより、例えば手術
患者の間違い等を防ぐことができる。
【0013】更に、生体特徴DB56、医療情報DB64を
一つの医療機関内での使用に限ることなく、各地の医療
機関とネットワークで結ぶことにより、遠隔地からも患
者の本人確認が可能となり、過去の病歴なども素早く取
得することができる。例えば、旅行先で健康保険証を持
たずに病気になった場合も素早く本人確認ができるの
で、持病歴のある人も安心して旅行先での治療を受ける
ことができる。
【0014】また、本人確認の対象(生体特徴の登録該
当者)は患者以外に出入りの医師、看護婦、あるいは業
者等であってもよく、それらの業務を行う前に上記方法
により本人確認をすることにより、医療情報DB64への
不正アクセスや医療情報DB64に蓄積された情報の改ざ
んなどの不正行為を防ぐことができる。
【0015】次に特開平8-280825号公報の方法を図9に
より説明する。図9は、医師が治療を行う治療制御手段
a10と、架電粒子を加速する手段である加速器a11
と、治療制御手段a10より出力される治療計画情報を
表す信号a103に基づいて加速器a11の制御を行う
加速器制御信号a104を出力する加速器制御手段a1
2と、加速器a11によって加速された架電粒子ビーム
a200を患者の患部に照射する一つまたは複数の照射
治療手段a13とを備えた放射線治療装置で、治療制御
手段a10を備えた治療制御室a1よりカルテなどに基
づいて入力された治療計画情報に含まれる患者識別情報
を表す信号a100と、それとは独立に、例えば照射治
療手段a13を備えた照射治療室a2よりICカード等に
よって入力され、信号送信手段a14により送信された
患者側の患者識別情報を表す信号a101を照合する照
合手段a15を治療制御室a1に備え、その照合結果を
表す信号a102が二信号の一致を示すとき、放射線治
療を可能とし、不一致を示すときは不可能とする安全イ
ンタロック機構a16を設けることによって、治療計画
と患者の対応がとれていない場合でも安全インタロック
機構a16が機能し、患者への放射線誤照射を防ぎ、患
者の安全を確保することができる。照合手段a15を治
療制御室に設けたが、加速器制御手段a12を備えた加
速器制御室a3またはその他の場所に設けても効果は同
じである。また、照射治療室a2より送信される患者識
別情報を表す信号a101は、ICカードの他に生体情報
に基づく固体識別信号であってもよいし、映像信号等で
あっても同じ効果を得ることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開2001-76072
号公報に示された方法では、再診時あるいは手術実施時
等患者本人の認証が必要なときに該当者の生体情報を生
体特徴入力部より入力し、生体特徴DBに予め登録されて
いる生体情報と照合する構成になっているが、その最終
出力は医療情報表示部による医療情報の表示あるいは該
当データなしの時には警告であって、それ以上の効果は
望めない。つまり特開2001-76072号公報のものの効果
は、患者取違えや第三者による本人成りすましの阻止及
び医療情報参照の効率化までであり、医療行為そのもの
に対する効率化等には及ばない。また、医療情報表示部
の表示は、医療行為に対する拘束力を持たず、その患者
に対する医療行為(診断・治療等)の許可・不許可を最
終的に判断するのは、医療情報表示部に表示される情報
を参照する医師・看護婦等の人間の判断によることにな
るため、警告見落としや複数の医療情報表示部が存在す
る場合の見間違い等のヒューマンエラーに起因するミス
を完全に排除することはできない。
【0017】一方、特開平8-280825号公報に示された方
法では、治療計画情報に含まれる患者識別情報を表す信
号と、それとは独立に、ICカード等によって与えられる
患者識別情報を表す信号とを照合し、その結果不一致で
あれば放射線治療を不可能とする安全インタロック機構
を設けることにより、照合の結果に医療行為に対する拘
束力を持たせているため、ヒューマンエラーに起因する
ミスを排除することが可能であるが、以下のような問題
点・課題が考えられる。
【0018】一つは、患者側から送信される患者識別情
報を表す信号の信号源にICカード等の患者と分離可能な
ものを想定していることであり、患者に間違ったICカー
ドを与える、あるいは患者間でICカードを取違える等の
ヒューマンエラーに起因する事故があった場合、この方
法では医療事故を防ぐことができず、また計画された治
療(放射線の照射)も不可能になる問題点がある。この
点については、「・・・患者識別情報を表す信号a10
1は、ICカードの他に生体情報に基づく固体識別信号で
あってもよい・・・」との記載があるが、患者識別情報
を表す信号の情報源として、ICカードと生体情報を同列
で扱っており、生体情報を利用することによりヒューマ
ンエラーを撲滅できる効果については言及されていな
い。
【0019】二つ目は、照合の結果を放射線装置のイン
タロックにのみ利用している点であり、患者取違え等の
際に照射を不可能にする効果しか望めないことである。
つまり、放射線装置等の操作・位置決め等の諸々の医療
行為、及び誰がどの計画に基づいてどのような治療を行
いその結果がどうであったか等の記録を残す行為に対す
る効率化、装置あるいはシステムの不正使用・誤使用防
止という観点では効果がなく、誤照射の寸前でその医療
事故を回避できるのみである。
【0020】本発明は、放射線治療の分野において、上
に示した問題点・課題を解決するためになされたもので
あり、患者の生体情報を利用することにより放射線治療
を受ける患者の特定を確実かつ容易に行うとともに、放
射線治療システムの操作・制御等を自動化し、医療行為
の省力化・効率化を図ることを目的としている。
【0021】また、患者の生体情報のみならず放射線治
療システムを操作する操作者の生体情報を利用すること
により、放射線治療システムの不正使用・誤使用を阻止
すること、更には、放射線治療システムによる治療行為
を誰が行ったかの記録、及び放射線治療システムを誰が
使用したかの操作記録を自動的に残す手段の提供を目的
としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る放射線治
療システムは、患者の生体情報を読取る生体情報入力装
置と、前記生体情報入力装置から生体情報を受け取り、
患者の生体情報を含めてその患者に関する情報を管理
し、その情報からその患者を特定する機能を有する患者
情報管理装置と、前記患者情報管理装置から患者を特定
する情報を受け取り、患者の治療に関する情報を管理す
る治療情報管理装置と、治療目的の放射線を発生し、そ
の放射線を治療計画データに従って患者に照射する放射
線照射装置と、前記治療情報管理装置から治療情報を受
け取り、前記放射線照射装置を制御する放射線制御装置
と、前記放射線制御装置によって制御された放射線を患
者の患部に照射するために患者を乗せる治療台と、前記
放射線制御装置と連携し前記治療情報管理装置から治療
情報を受け取り、前記治療台の位置制御を行う治療台制
御装置とを備えたものである。
【0023】また、上記放射線治療システムにおいて、
放射線制御装置を操作する操作者の生体情報を含めてそ
の操作者に関する情報を管理し、操作者の生体情報から
その操作者を特定する機能を有する操作者情報管理装置
を備え、前記放射線制御装置は、前記操作者情報管理装
置から操作者を特定する情報を受け取り、自動的にその
操作者による操作を許可することにより、予め前記操作
者情報管理装置に登録されていない人間によるシステム
の不正使用あるいは誤使用を防止するようにしたもので
ある。
【0024】また、上記放射線治療システムにおいて、
操作者情報管理装置は、操作者毎にシステムの操作許可
範囲を予め登録する手段を有し、放射線制御装置に送信
する操作者特定情報の中にこの操作許可範囲情報を含め
ることにより、操作者の操作許可範囲を超えたシステム
の不正使用あるいは誤使用を防止するようにしたもので
ある。
【0025】また、上記放射線治療システムにおいて、
患者情報管理装置から患者特定情報を受け取り患者の治
療における放射線画像を管理する画像情報管理装置と、
放射線照射装置から患者に照射された後の透過した放射
線の画像を読取るポータル装置と、前記ポータル装置を
制御し、前記ポータル装置から現在の放射線画像を受け
取り、更に前記画像情報管理装置から治療計画時に撮像
され毎回の治療におけるリファレンスとなる放射線画像
を受け取り、これらの現在の放射線画像とリファレンス
となる放射線画像を表示・比較する手段を有するポータ
ル制御装置とを備え、上記患者情報管理装置が上記生体
情報入力装置から受取る生体情報によって特定した患者
の患者特定情報を前記画像情報管理装置が受け取り、そ
の患者の治療における位置決めのリファレンスとなる放
射線画像を前記ポータル制御装置に自動的に送信し、ポ
ータル制御装置は、この画像をリファレンス画像として
自動的に表示することにより、放射線画像により患者の
位置決め状態を操作者が容易に確認できるようにしたも
のである。
【0026】また、上記放射線治療システムにおいて、
生体情報入力装置から生体情報を受け取ると共に、操作
者情報管理装置から操作者識別情報を受け取り、操作者
の生体情報を放射線制御装置に対する操作情報に変換し
送信する手段を有する生体情報制御装置を備え、前記放
射線制御装置は前記生体情報制御装置から操作情報を受
け取り、この操作情報に従って放射線照射装置を制御す
ることにより、操作者の認証と放射線治療システムの操
作とを一括して行えるようにしたものである。
【0027】また、上記放射線治療システムにおいて、
生体情報制御装置からの操作情報を放射線制御装置と共
に治療台制御装置に供給することにより、前記生体情報
制御装置からの操作情報により前記治療台制御装置が前
記治療台を制御することにより、操作者の認証と治療台
を含む放射線治療システムの操作とを一括して行えるよ
うにしたものである。
【0028】また、上記放射線治療システムにおいて、
放射線制御装置から治療結果情報を受け取り管理する治
療結果管理装置を備え、この治療結果管理装置は前記放
射線制御装置から治療結果情報および操作者特定情報を
受け取り、その治療結果、治療を行った操作者、操作内
容等を自動的に記録・管理することにより、治療の証拠
(エビデンス)およびシステムの使用記録を作成するよ
うにしたものである。
【0029】また、上記放射線治療システムにおいて、
患者情報管理装置から患者特定情報を受け取り、その患
者の顔写真またその患者の治療中の治療体位写真あるい
はこれら両方等、操作者が患者の特定あるいは位置決め
に有用な画像情報を管理する画像情報管理装置と、前記
画像情報管理装置から画像情報を受け取り画像信号に変
換する画像表示制御装置と、前記画像表示制御装置から
画像信号を受け取りその画像を表示する画像表示装置と
を備え、前記患者情報管理装置が患者を特定すると自動
的に患者の顔写真または治療体位写真あるいはこれら両
方の画像情報を表示することにより、操作者が患者の確
認あるいは位置決めの確認を行う際にこれを支援するよ
うにしたものである。
【0030】また、上記放射線治療システムにおいて、
放射線照射装置は、放射線を発生し、その放射線の照射
角度を調整できる機構を有する放射線装置と、前記放射
線装置から照射される放射線の矩形照射野を限定する放
射線絞り装置と、前記放射線絞り装置によって限定され
る矩形照射野内で更に照射野を不整形に限定することを
目的とし互いに独立して駆動制御が可能な対向するリー
フの対がその駆動方向と直行する方向に多数並べられた
構造を有するマルチリーフで構成したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明に係る放射
線治療システムの実施の形態1を図1に示す。図1にお
いて、1は生体情報入力装置、2は患者情報管理装置、
3は治療情報管理装置、4は放射線装置4aと放射線絞
り装置4bとマルチリーフ4cとからなる放射線照射装
置、7は放射線制御装置、8は治療台、9は治療台制御
装置である。
【0032】図1に示す生体情報入力装置1は、放射線
治療部門の受付あるいは照射室入り口などに設置される
ものであり、治療のために放射線治療部門を来訪した患
者の生体情報を入力するものである。患者の生体情報
は、これとは別に初診時あるいは放射線治療の治療計画
策定時等に各診断部門等で生体情報入力装置1と同等の
装置によって患者の生体情報が入力され、予め患者情報
管理装置2に登録されている。もちろん、患者情報管理
装置2に患者の生体情報を登録するために生体情報入力
装置1を使用しても構わない。
【0033】なお、ここでいう生体情報とは、その個人
に固有的かつ不変な生体上の特徴を計算機上で取扱い可
能な形に変換したものを言う。生体情報入力装置1は、
この生体上の特徴を読取る機能と読取った特徴を生体情
報に変換する機能を有する。例えば、指紋、掌紋、虹彩
をCCDカメラ等によって読取り、画像データ、階調パタ
ーンデータ、または輪郭データ等に変換することや、音
声をマイク等を使用して録音し、音圧レベルを音声デー
タとしてコード化するかまたは周波数成分をスペクトラ
ム分析してコード化したデータ、あるいはDNAをDNA解析
装置で読取り、塩基の配列パターンデータ等に変換する
ことが想定され、生体情報入力装置1はこれらの生体情
報のうち少なくとも一つを取り扱えることが必須である
が、複数種類の生体情報を取り扱える構成でもよい。
【0034】患者情報管理装置2は、患者の生体情報と
共にその患者の氏名、年齢、性別、住所、自宅電話番
号、職業、保険証種別とそのコード、依頼課、入院/通
院の別等の患者の属性を表すデータ、及び患者IDコード
等の患者情報管理装置2の中でその患者を特定する情報
(患者特定情報)を合わせて登録・管理する。なお患者
特定情報は、患者情報管理装置2に特有なコード体系で
もよいし、病院等が運用する情報システム上で使用して
いる患者IDコード等と共通にすれば、放射線治療システ
ムを病院の情報システムに連携させることができ、例え
ば患者が病院の受付等に来訪した時に放射線治療システ
ムに通知し患者の待ち時間を短縮することや、患者確認
を二重に行うことによるより確実な患者特定手法を確立
すること、あるいは放射線治療システムでの治療結果を
病院の情報システムから利用可能にすれば、会計処理の
効率化等を実現できる。
【0035】放射線治療部門に来訪した患者が、生体情
報入力装置1からその生体情報を入力すると、生体情報
入力装置1から患者情報管理装置2に生体情報が入力さ
れ、患者情報管理装置2はその生体情報をキーとして、
予め登録されている患者データの中から生体情報が一致
する患者を検索する。
【0036】患者情報管理装置2のデータ検索の結果、
生体情報の一致する患者データが検索できなかった場合
は、その患者は患者情報管理装置2に登録されていない
患者ということであり、その患者に対する放射線治療の
計画データもないということになるため、放射線治療を
してはいけないということになる。この場合、生体情報
の一致する患者データを特定することは不可能であり、
患者情報管理装置2から治療情報管理装置3に対して患
者特定情報が送信されることはなく、治療情報管理装置
3から放射線制御装置7および治療台制御装置9に対し
て治療情報が送信されることもない。従って、放射線照
射装置4、治療台8が作動することはないため、その患
者に対して放射線を誤照射してしまう医療事故を確実に
(必然的に)阻止することができる。
【0037】患者情報管理装置2は、この場合一致する
患者データが存在しない旨を放射線治療システムの操作
者あるいは放射線治療部門のスタッフ等に警告として通
知する手段を有してもよい。通知する手段は、例えば患
者情報管理装置2が計算機等で構成される場合は、その
計算機に接続されたディスプレイ上のメッセージ表示
や、ディスプレイがない場合は患者データなしに意味づ
けされた信号灯等の点灯等が想定されるが、この他にも
人間の視覚で認識できる手段、アラーム音等の人間の聴
覚で認識できる手段、あるいは人間の五感で認識できる
手段でもよい。
【0038】一方、患者情報管理装置2のデータ検索の
結果、生体情報の一致する患者データが検索できた場合
は、患者情報管理装置2は患者ID等のその患者を特定す
るための患者特定情報を、治療情報管理装置3に送信す
る。なお、患者情報管理装置2はデータ検索の結果特定
した患者に関する情報を通知する手段を備え、放射線治
療システムの操作者あるいは放射線治療部門のスタッフ
に通知してもよい。この患者情報を通知する手段は、例
えば患者情報管理装置2が計算機等で構成される場合
は、その計算機に接続されたディスプレイ上への表示
や、ディスプレイがない場合、患者IDコード等を表示す
る7セグメントLED等が想定されるが、この他にも人間
の視覚で認識できる手段、音声などの人間の聴覚で認識
できる手段、あるいは人間の五感で認識できる手段でも
よい。
【0039】治療情報管理装置3は患者特定情報をキー
として、予め登録されている放射線治療に関わる治療計
画データ等の治療情報データの中から、その患者の放射
線治療として登録されているデータを検索し、検索した
治療情報を放射線制御装置7及び治療台制御装置9に送
信する。なお、ここで云う治療情報とは、照射する放射
線の線種、エネルギーモード、照射線量、線量率、本体
角度、照射野寸法、照射野形状、治療台位置、付属品種
類等の放射線治療システムで放射線治療を行うために必
要な放射線装置4a、放射線絞り装置4b、マルチリー
フ4c、治療台8の制御データである。
【0040】放射線制御装置7及び治療台制御装置9
は、治療情報管理装置3から受信した治療情報に従っ
て、放射線装置4a、放射線絞り装置4b、マルチリー
フ4c、治療台8の制御を行う。但し、駆動系の実際の
駆動開始は、放射線治療システムの操作者の操作に従
う。これは、例えば治療台8に患者が乗る前あるいは乗
っている最中に、患者の状態に関わらず治療台8が駆動
しては危険であるからである。また、放射線制御装置7
と治療台制御装置9は、連携をとりながら放射線装置4
a、放射線絞り装置4b、マルチリーフ4c、治療台8
の制御を行う。これは、例えば放射線装置4aの本体角
度によっては、治療台8と物理的に干渉する場合がある
が、この場合でも干渉を回避しながら駆動制御を行うた
めである。
【0041】本発明の実施の形態1の放射線治療システ
ムでは、以上のように動作するため、放射線治療システ
ムの操作者は患者を治療台8に誘導し、治療体位を調整
し、放射線制御装置7と治療台制御装置9に対し、駆動
制御開始の操作を行うのみである。これにより、患者の
特定、患者情報の検索、治療情報の検索、放射線制御装
置7と治療台制御装置9に対する治療情報の送信等の手
間が省力化されるため、業務の効率化を図ることが可能
であると共に、これらの業務が自動化されているためヒ
ューマンエラーに起因する医療事故を撲滅することが可
能である。更には、患者の特定には患者の生体情報を利
用しているため、患者の取違えによる医療事故も確実に
回避することができる。
【0042】実施の形態2.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態2を図2に示す。図2において、1
〜9の各構成品は図1に示す1〜9の各構成品それぞれ
に相当するものである。10は操作者情報管理装置であ
る。以下図2をもとに本発明の実施の形態2の動作を説
明する。
【0043】本発明の実施の形態2では、患者の生体情
報のみでなく、放射線治療システムの操作者の生体情報
を利用する点に特徴がある。なお、患者の生体情報を入
力する生体情報入力装置1は、操作者の生体情報の入力
にも利用してよい。
【0044】患者に対して放射線治療を行う際、放射線
治療システムを操作する操作者は、放射線治療システム
を操作する前に必ず生体情報入力装置1(またはこれと
同等の装置)から自分の生体情報を入力する。操作者の
生体情報は、操作者情報管理装置10に送信される。操
作者の生体情報は、これとは別に放射線治療システムの
操作者として認定されたとき、あるいはその必要がある
とき等に放射線治療システムの管理者等によって、生体
情報入力装置1またはこれと同等の装置によって操作者
情報管理装置10に予め登録されている。
【0045】操作者情報管理装置10は、操作者の生体
情報と共に、その操作者の氏名、年齢、性別、住所、資
格等の操作者の属性を表すデータ及び操作者IDコード
等、操作者情報管理装置10の中でその操作者を特定す
る情報(操作者特定情報)を合わせて登録・管理する。
なお、操作者特定情報は、操作者情報管理装置10で特
有なコード体系を採用してもよいし、病院等が運用する
情報システム上で使用している職員IDコード等と共通に
してもよい。共通にしておけば、放射線治療システムを
病院の情報システムに連携させることができ、例えば操
作者の就業管理の効率化等を実現できる。
【0046】放射線治療システムの操作者が、その生体
情報を生体情報入力装置1から入力すると、生体情報入
力装置1から操作者情報管理装置10に生体情報が入力
され、操作者情報管理装置10はその生体情報をキーと
して、予め登録されている操作者データの中から生体情
報が一致する操作者を検索する。
【0047】操作者情報管理装置10のデータ検索の結
果、生体情報の一致する操作者データを検索できなかっ
た場合は、その操作者は操作者情報管理装置10に登録
されていない操作者ということであり、その操作者は放
射線治療システムの管理者に放射線治療システムの操作
の許可を得ていないということになる。この場合、放射
線治療システムの操作を禁止し、放射線治療システムの
使用を阻止して不正使用あるいは誤使用を防止する。
【0048】操作者情報管理装置10は、操作者特定情
報を特定できないため、操作者特定情報を放射線制御装
置7に送信することが不可能であり、放射線制御装置7
で操作者特定情報を放射線治療システムの操作を受付け
る条件にしておけば、放射線治療システムの不正使用あ
るいは誤使用を防止することができる。
【0049】操作者情報管理装置10は、入力された生
体情報から操作者を特定できない場合、その旨を放射線
治療システムの管理者あるいは放射線治療部門のスタッ
フ等に警告として通知する手段を有するものであっても
よい。通知する手段は、例えば操作者情報管理装置10
が計算機等で構成される場合は、その計算機に接続され
たディスプレイ上のメッセージ表示や、ディスプレイが
ない場合は操作者データなしに意味づけされた信号灯等
の点灯等が想定されるが、この他にも人間の視覚で認識
できる手段、アラーム音等の人間の聴覚で認識できる手
段、あるいは人間の五感で認識できる手段であればよ
い。
【0050】一方、操作者情報管理装置10のデータ検
索の結果、生体情報の一致する操作者データが検索でき
た場合は、操作者情報管理装置10は操作者ID等のその
操作者を特定するための操作者特定情報を放射線制御装
置7に送信する。なお、操作者情報管理装置10はデー
タ検索の結果特定した操作者に関する情報を通知する手
段を備え、放射線治療システムの管理者あるいは放射線
治療部門のスタッフに通知するようにしてもよい。
【0051】放射線制御装置7は、操作者情報管理装置
10から操作者特定情報を受信し、その操作者特定情報
が予め放射線制御装置7に登録されている操作者特定情
報の中に一致するものがあるかどうかの照合を行い、一
致するものがあれば放射線制御装置7に接続される端末
等からの操作を受付けるように制御する。一致するもの
がなければ、放射線制御装置7に接続される端末等から
の操作を無視する。
【0052】放射線制御装置7は、操作者情報管理装置
10から受信した操作者特定情報が予め登録されている
操作者特定情報と一致しない場合、その旨を放射線治療
システムの管理者あるいは放射線治療部門のスタッフに
通知するための手段を有するものであってもよい。
【0053】治療台制御装置9は、治療台8に対する操
作の受付けに関する許可を放射線制御装置7から受信す
るように構成するか、放射線制御装置7と同様に操作者
情報管理装置10から操作者特定情報を直接受信するよ
うに構成してもよい。治療台制御装置9は、放射線制御
装置7から治療台8に対する操作の受付け許可を受信す
るか、操作者情報管理装置10から操作者特定情報を受
信し、その操作者特定情報が予め治療台制御装置9に登
録されている操作者特定情報と一致するかどうか照合
し、結果が一致することを治療台8の駆動制御の条件に
することにより、放射線制御装置7あるいは治療台制御
装置9に予め登録されていない者の生体情報が入力され
たときは、治療台8の操作が不可能になる。
【0054】治療台制御装置9は、操作者情報管理装置
10から受信した操作者特定情報が予め登録されている
操作者特定情報と一致しない場合、その旨を放射線治療
システムの管理者あるいは放射線治療部門のスタッフに
通知するための手段を有するものであってもよい。
【0055】本発明の実施の形態2に係る放射線治療シ
ステムでは、以上のように動作するため、放射線治療シ
ステムの管理者等によって放射線治療システムの操作を
許可・登録されていない者が、放射線治療システムを不
正に使用することあるいは誤って操作することを阻止
し、放射線治療システムの適切な運用を確実に行うこと
ができ、不慮の医療事故を撲滅することが可能である。
【0056】実施の形態3.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態3は、実施の形態2と同じ図2に示
す構成を用いる。実施の形態3は、操作者情報管理装置
10が操作者の生体情報、氏名、年齢、性別、住所、資
格、操作者IDの他に、各操作者毎に放射線治療システム
の操作許可範囲情報を登録・管理することを特徴とす
る。
【0057】放射線治療システムを操作する操作者には
さまざまな目的、立場が想定できる。例えば、放射線治
療を実施するために放射線治療システムを操作する放射
線技師、学術目的の実験を行うために放射線治療を操作
する学生あるいは研究者、放射線治療システムの調整あ
るいはメンテナンスを行うために放射線治療システムを
操作する管理者あるいはサービスマン等である。
【0058】例えば、放射線技師が放射線治療を実施す
るために放射線治療システムを操作する際は、患者ある
いは操作者の安全確保が最優先事項となるため、予め設
定された制限内で放射線治療システムを使用するのが望
ましい。
【0059】一方、学生あるいは研究者が学術目的の実
験を行うために放射線治療システムを操作する際は、放
射線を患者に照射するのではなくファントム等の試料に
照射することが多い。また、学術目的であるからその効
果・影響が未確認の照射条件で放射線を照射する必要の
あることが多いため、放射線治療時の安全確保を目的と
した制限はないことが望ましい。逆に安全目的の制限を
解除した状態で放射線治療を行うことは、当然のことな
がら危険が大きいことになる。
【0060】また、放射線治療システムの管理者あるい
はサービスマンが放射線治療システムの調整・メンテナ
ンスのために放射線治療システムを操作する際は、各調
整箇所の変更や、通常は駆動しない範囲に例えば治療台
を駆動できること等が必要となる。管理者あるいはサー
ビスマン以外の放射線治療システムの構成・原理に詳し
くない操作者が、このような操作をすることは放射線治
療システムの放射線特性、性能、機能等に致命的な損害
を与えかねないため、許可すべきではない。
【0061】上記のように、操作者の目的・立場によっ
て放射線治療システムの操作許可範囲は切り替えられる
べきであり、本発明の実施の形態3は、この課題を解決
するためになされたものである。
【0062】操作者情報管理装置10は、上述の通り操
作者毎にその操作許可範囲を設定・管理するようにして
いる。このため、操作者情報管理装置10が特定した操
作者特定情報を放射線制御装置7に送信する際に操作許
可範囲情報を付随させることにより、放射線制御装置7
が操作許可範囲情報をもとに、放射線治療システムの操
作許可範囲を切り替えることが可能となる。操作者がそ
の許可範囲を超えた操作を行ったときは、放射線制御装
置7あるいは治療台制御装置9がその操作を無視するこ
とにより、放射線治療システムの適切な運用を確保で
き、かつ放射線治療システムの適切な運用に支障をきた
さずに放射線治療技術の向上・進歩のために放射線治療
システムを利用することが可能となる。
【0063】放射線制御装置7及び治療台制御装置9
は、操作者がその操作許可範囲を逸脱した操作を行った
際、その旨を放射線治療システムの管理者あるいは放射
線治療部門のスタッフなどに警告として通知する手段を
有するものであってもよい。通知する手段は、例えば放
射線制御装置7や治療台制御装置9が計算機等で構成さ
れる場合は、その計算機に接続されたディスプレイ上の
メッセージ表示や、ディスプレイがない場合は操作許可
範囲以外の操作に意味づけされた信号灯等の点灯等が想
定されるが、この他にも人間の視覚で認識できる手段、
アラーム音等の人間の聴覚で認識できる手段、あるいは
人間の五感で認識できる手段でもよい。
【0064】実施の形態4.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態4を図3に示す。図3において、1
〜10の各構成品は図2に示す1〜10の各構成品それ
ぞれに相当するものである。11は治療結果管理装置で
ある。以下図3をもとに本発明の実施の形態4に関する
動作を説明する。
【0065】本発明の実施の形態4に係る放射線治療シ
ステムでは、放射線治療を実施した結果を、放射線制御
装置7が治療結果情報として治療結果管理装置11に送
信する。この際、治療結果情報の他に操作者情報管理装
置10から受信した操作者特定情報を自動的に付加する
ことにより、その治療を誰が行ったのかも自動的に記録
することができ、更に放射線制御装置7に操作が入力さ
れる都度、その操作者によってどのような操作がなされ
たか、インタロックがバイパスされた場合誰がそのバイ
パスを行ったのか、治療情報管理装置3から受信した治
療情報が変更されて治療が行われた場合その変更を誰が
行ったのか等の詳細な記録を得ることができる。
【0066】本発明の実施の形態4に係る放射線治療シ
ステムでは、上記の通りの動作により、治療結果情報と
共に詳細な放射線治療システムの操作記録を自動的に記
録・管理することができるため、例えば放射線治療シス
テムが適切に運用されていることの証拠(エビデンス)
として、あるいは万が一操作ミス等の医療事故が発生し
た場合その原因を追跡する手段(ツール)として、ある
いは放射線治療システムのメンテナンス・調整記録とし
て利用することが可能である。
【0067】実施の形態5.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態5を図4に示す。図4において、1
〜11の各構成品は図3に示す1〜11の各構成品それ
ぞれに相当するものである。12は画像情報管理装置、
13は画像表示制御装置、14は画像表示装置である。
以下図4をもとに本発明の実施の形態5に関する動作を
説明する。
【0068】放射線治療では、治療台8の上に患者を寝
かせる際、患部に放射線を照射するためにさまざまな治
療体位をとらせる。治療体位は仰臥、伏臥、横臥等が基
本であるが、患部の位置あるいは放射線装置4aの本体
角度によっては、手足の位置、首の角度に至るまで固定
具、補助器具等を使用して固定する場合もある。この患
者の治療体位は、放射線治療の治療計画の策定時あるい
は初めての治療の際に決定される。
【0069】放射線治療時は、この最初に決定された治
療体位を再現させる必要があるが、その作業は放射線治
療システムを操作する操作者または放射線治療部門のス
タッフの記憶、患者の体にマーキングされた情報、カル
テ等に記載された文書情報、あるいはカルテ等に添付さ
れた写真などによって確認が行われているのが一般的で
ある。
【0070】この場合、治療体位の情報を検索するため
の時間を要し放射線治療の業務効率化の阻害要因になる
だけではなく、操作者あるいはスタッフの記憶違い・勘
違い、あるいは参照する情報源の取違え等のヒューマン
エラーに起因する事象により、治療体位の再調整が必要
になり更に業務効率が悪化する可能性もあり、最悪の場
合は最初に決定された治療体位とは異なる治療体位で放
射線治療が実施されてしまう医療事故を誘発する可能性
がある。
【0071】本発明の実施の形態5に係る放射線治療シ
ステムでは、最初の治療体位決定時の治療体位を静止画
カメラあるいは動画撮像装置等によって画像情報として
画像情報管理装置12にその患者の患者特定情報と関連
付けて登録しておく。なお、画像情報管理装置12への
登録情報として、治療体位の画像情報は各角度から撮影
された複数の画像情報でもよく、また治療体位の他に患
者の顔写真や使用する固定具・補助器具等の画像情報で
もよい。
【0072】画像情報管理装置12は、放射線治療実施
時に患者がその生体情報を生体情報入力装置1から入力
し、入力された生体情報から患者情報管理装置2が特定
した患者特定情報を受信し、予め登録されている画像情
報の中から該当する患者の画像情報を検索する。画像情
報管理装置12が検索した画像情報は、画像表示制御装
置13に送信される。
【0073】画像表示制御装置13では、画像情報管理
装置12から受信した画像情報を画像表示装置14で画
像として表示するために必要な画像信号に変換する。ま
た、画像情報管理装置12から複数の画像情報を受信し
た場合、画像表示制御装置13はその画像情報の表示方
法を制御する。例えば、一定時間間隔で自動的に画像表
示装置14に送信する画像信号を切り替える表示方法、
放射線治療システムの操作者あるいは放射線治療部門の
スタッフの操作を受付け、その操作に従って画像表示装
置14に送信する画像信号を切り替える表示方法、ある
いは複数の画像情報を同時に表示するように画面分割し
て画像表示装置14に画像信号を送信する表示方法等が
想定される。
【0074】画像表示装置14は、画像表示制御装置1
3から受信した画像信号を人間の視覚で認識できる形で
表示する装置である。画像表示装置14はどこに設置さ
れても構わないが、例えば治療台8の近傍の壁あるいは
放射線照射装置4の本体中央部等の治療室内の認識性の
優れた位置に設置することにより、放射線治療業務の効
率を向上させる効果が期待できる。
【0075】本発明の実施の形態5に係る放射線治療シ
ステムは、上記の通り動作し、生体情報入力装置1から
患者の生体情報を入力するだけで、自動的に患者の治療
体位、顔写真、あるいは使用する固定具等の画像情報が
画像表示装置14に表示されるため、放射線治療を実施
する放射線治療システムの操作者あるいは放射線治療部
門のスタッフ等が、患者の治療体位や患者の顔を手間を
かけずに確認することができ、放射線治療業務の効率化
が図られると共に、画像表示装置14に表示する画像情
報を、生体情報入力装置1から入力される患者の生体情
報によって決定するため、情報の取違えが発生すること
がなく、医療事故を撲滅することができる。
【0076】実施の形態6.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態6を図5に示す。図5において、1
〜14の各構成品は図4に示す1〜14の各構成品それ
ぞれに相当するものである。15はポータル装置、16
はポータル制御装置である。以下図5をもとに本発明の
実施の形態6に関する動作を説明する。
【0077】放射線治療では、患者の位置決めが計画し
た通りに正確に行われたかどうかを検証するために、放
射線制御装置7によって制御された放射線が患者の体を
透過した後の放射線画像を利用することがある。ポータ
ル装置15はこの放射線画像を入力するための装置であ
る。放射線画像は、患者の位置決めが目視段階で完了し
た後、放射線治療を行う前に、微量の放射線を照射しポ
ータル装置15によって取得される。
【0078】ポータル装置15によって取得された放射
線画像は、ポータル制御装置16に送信される。画像情
報管理装置12には、放射線治療計画策定時あるいは最
初の放射線治療の時に取得した放射線画像を、患者を特
定する患者特定情報と共に登録・管理しておく。この予
め画像情報管理装置12に登録されている放射線画像
は、その後の各放射線治療の際に、患者の位置決めが正
しいか否かの判断をするために参照される画像である。
以下、この画像情報管理装置12に予め登録されている
放射線画像をリファレンス画像と称する。
【0079】ポータル制御装置16は、ポータル装置1
5から受信した放射線画像と、画像情報管理装置12か
ら受信したリファレンス画像の両方を表示し、また比較
・照合する機能を有するものであるが、従来はリファレ
ンス画像を取得するために、操作者がポータル制御装置
16から所望するリファレンス画像を指定する必要があ
り、ポータル制御装置16は、操作者が指定したリファ
レンス画像を特定する情報を画像情報管理装置12に送
信し、リファレンス画像の転送を要求していた。
【0080】このように従来の放射線治療システムで
は、操作者が患者を特定する患者特定情報をもとに、ポ
ータル制御装置16に対してその患者特定情報を手入力
するか、ポータル制御装置16に表示されるリストの中
から所望するデータを選択する必要があり、リファレン
ス画像を取得するのに手間がかかる他、入力ミス、選択
ミス、操作ミス等のヒューマンエラーに起因する原因に
より、間違ったリファレンス画像を取得する可能性があ
った。
【0081】本発明の実施の形態6では、上記のリファ
レンス画像を取得する手間を解消するとともに、間違っ
たリファレンス画像を取得する事故を撲滅することがで
きる。
【0082】すなわち、本発明の実施の形態6では、患
者が生体情報入力装置1からその生体情報を入力し、患
者情報管理装置2がその患者を特定し、特定した患者の
患者特定情報を画像情報管理装置12に送信する。画像
情報管理装置12は、患者情報管理装置2から受信した
患者特定情報をもとに、必要とされるリファレンス画像
をポータル制御装置16に自動的に送信することによっ
て、操作者がリファレンス画像を指定する手間を省くこ
とができ、放射線治療業務の効率化を図ることと、及び
間違ったリファレンス画像が指定される事故を防止する
ことができる。
【0083】実施の形態7.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態7を図6に示す。図6において、1
〜16の各構成品は図5に示す1〜16の各構成品それ
ぞれに相当するものである。17は生体情報制御装置で
ある。以下図6をもとに本発明の実施の形態7に関する
動作を説明する。
【0084】通常、放射線制御装置7に対する放射線治
療システムの操作者による操作の入力は、放射線制御装
置7が有するあるいはこれに接続される操作端末から入
力することになる。上記実施の形態1乃至実施の形態6
に記載した本発明に係る放射線治療システムでは、操作
者の生体情報を生体情報入力装置1から入力し、操作者
を操作者情報管理装置10によって認証することによ
り、放射線治療システムの操作を許可/拒否する手段を
示した。
【0085】しかしながら、これらの方法では、放射線
治療システムの操作者が一旦その生体情報を生体情報入
力装置1から入力すると、放射線制御装置7に対する操
作が誰でも可能な状態になるため、この状態では生体情
報入力装置1に生体情報を入力した操作者以外の操作者
による操作も有効になってしまう可能性がある。また、
操作者の意図しない操作も有効になり、医療事故を誘発
する原因になりかねない。
【0086】本発明の実施の形態7は、上記の課題を解
決し放射線治療システムの更なる安全性を向上するため
になされたものであり、以下のように動作する。
【0087】生体情報制御装置17は、操作者情報管理
装置10から操作者特定情報を、また、生体情報入力装
置1から生体情報を受信し、放射線制御装置7に操作情
報を送信するものである。生体情報制御装置17は、予
め放射線治療システムを操作することをその管理者によ
って許可された操作者の操作者特定情報と、その操作者
情報毎に単一あるいは複数の当該操作者の生体情報と、
これらの生体情報毎に関連付けられた放射線制御装置7
に対する操作情報が登録されている。
【0088】例えば、放射線治療を開始する際、放射線
治療システムの操作者はその掌紋を生体情報入力装置1
から入力する。掌紋のパターン情報等が生体情報として
操作者情報管理装置10に入力され、同装置によって操
作者の特定が行われる。操作者情報管理装置10によっ
て特定された操作者の操作者特定情報は放射線制御装置
7及び生体情報制御装置17に送信される。放射線制御
装置7では、既述の通り操作者情報管理装置10から受
信した操作者特定情報を、操作の受付可否の判定に用い
る。
【0089】一方、生体情報制御装置17では、操作者
情報管理装置10から受信した操作者特定情報で操作者
を特定し、その後入力される生体情報を操作情報に変換
するためのテーブルが特定される。
【0090】例えば、操作者の右手の人差し指の指紋に
は放射線装置4aの本体角度をCW方向に回転させるため
の操作情報が、また、左手の人差し指の指紋には放射線
装置4aの本体角度をCCW方向に回転させるための操作
情報が、それぞれ生体情報制御装置17に予め登録され
ていたとする。操作者がその掌紋を生体情報入力装置1
から入力し、操作者情報管理装置10によって操作者の
特定が完了した後、操作者が更に左手人差し指の指紋を
生体情報入力装置1から入力すると、その指紋のパター
ン情報などが生体情報として生体情報制御装置17に送
信される。生体情報制御装置17は、指紋パターンを受
信すると、掌紋パターンによって操作者情報管理装置1
0が特定した操作者特定情報より特定した生体情報−操
作情報変換テーブルを参照し、該当する放射線制御装置
7に対する操作情報に変換し、放射線制御装置7に送信
する。左手人差し指の指紋には上述の通り、放射線装置
4aの本体角度をCCW方向に回転させる操作情報が登録
されているため、放射線制御装置7は放射線装置4aの
本体角度をCCW方向に回転するための駆動制御を行う。
【0091】このように、放射線治療システムの操作者
の生体情報を、放射線制御装置7に対する操作情報に変
換し、この操作情報により放射線装置4a、放射線絞り
装置4b、マルチリーフ4cを制御することにより、予
め登録されていない操作者による放射線治療システムの
操作、あるいは操作者の意図しない誤操作による放射線
治療システムの操作を防止することができる。
【0092】上記の例では、掌紋入力で操作者の特定を
行い、指紋入力で放射線制御装置7に対する操作情報の
入力を行っているが、掌紋入力で操作者の特定を行い、
声による言葉(「右回転」、「左回転」、「止まれ」、
「うて」等の発声と"本体右方向回転の操作情報"、"本
体左方向回転の操作情報"、"駆動制御停止の操作情
報"、"照射開始の操作情報"を関連付ける等)で放射線
制御装置7に対する操作情報の入力を行うように、操作
者の特定に使用する生体情報と放射線制御装置7に対す
る操作に使用する操作情報の種類を異なるもので組み合
わせてもよい。
【0093】放射線制御装置7に対する操作情報の入力
に使用する例として、上述の指紋、発声などの他に、指
紋とその動き(左から右方向に左親指を動かす等)、瞬
きの回数・間隔、眼球の動き、生体情報入力装置1に入
力する指の組合せ、あるいはこれらの複数の生体情報の
組合せ等が考えられる。
【0094】実施の形態8.本発明に係る放射線治療シ
ステムの実施の形態8を図7に示す。図7において、1
〜17の各構成品は図6に示す1〜17の各構成品それ
ぞれに相当するものである。以下図7をもとに本発明の
実施の形態8に関する動作を説明する。
【0095】本発明の実施の形態8は、実施の形態7に
示す放射線治療システムにおいて、生体情報制御装置1
7が放射線治療システムの操作者の生体情報を放射線制
御装置7に対する操作情報に変換するのみでなく、治療
台制御装置9に対する操作情報にも変換するよう構成さ
れた放射線治療システムである。
【0096】本発明の実施の形態8は、治療台8の駆動
制御も操作者の生体情報を生体情報入力装置1から入力
することで行うようにするため、治療台8を、予め登録
されていない操作者による操作や、操作者が意図しない
誤操作から守ることができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
線治療システムでは、患者あるいは放射線治療システム
の操作者の生体情報を利用することにより、以下の効果
が期待できる。
【0098】患者の生体情報を利用することにより、そ
の患者の特定を自動的かつ必然的に行うことができ、ヒ
ューマンエラーに起因する患者取違え等の医療事故を撲
滅する効果、ならびに予めその患者の放射線治療として
登録されている治療情報をその患者の生体情報から検索
・決定することにより、放射線治療システムのセットア
ップを自動的かつ必然的に行えるため、放射線治療業務
の効率化とヒューマンエラーに起因する誤照射等の医療
事故を撲滅する効果がある。
【0099】また、放射線治療システムの操作者の生体
情報を利用することにより、予め放射線治療システムの
操作を許可・登録されている者以外による操作を阻止す
ることができるため、放射線治療システムの不正使用・
誤使用を防止できる効果がある。
【0100】また、放射線治療システムの操作者の放射
線治療システムを使用する目的・立場に応じて、操作者
の生体情報を利用して操作者毎に放射線治療システムの
操作許可範囲を切替えることにより、放射線治療では安
全確保を優先した操作許可を、学術目的の実験では自由
な照射を、メンテナンス・調整ではそれに必要な操作許
可を設定できるため、放射線治療システムの適正な運用
を厳格かつ柔軟に行う効果がある。
【0101】また、放射線画像による位置決め確認を行
う際、患者の生体情報を利用して、所望するリファレン
ス画像を自動的に取得することができるため、その業務
の効率を向上させる効果ならびにヒューマンエラーに起
因するリファレンス画像取違えを防止できる効果があ
る。
【0102】また、放射線治療システムの操作者の生体
情報を放射線制御装置に対する操作情報に変換できるた
め、予め放射線治療システムの操作を許可・登録された
者以外による放射線治療システムの不正使用あるいは操
作者の意図しない放射線治療システムの誤操作を阻止す
る効果がある。
【0103】また、放射線治療システムの操作者の生体
情報を放射線御装置及び治療台制御装置に対する操作情
報に変換できるため、予め放射線治療システムの操作を
許可・登録された者以外による放射線治療システムの不
正使用あるいは操作者の意図しない放射線治療システム
の誤操作を阻止する効果がある。
【0104】また、放射線治療システムの操作者の生体
情報を利用して、放射線治療システムによる放射線治療
結果、放射線治療システムの使用記録、あるいはメンテ
ナンス・調整の記録に、それらを行った操作者の情報を
自動的かつ必然的に行えるため、放射線治療システムの
適正な運用及び詳細な証拠(エビデンス)を得る効果が
ある。
【0105】また、患者の生体情報を利用して、その患
者の治療体位あるいはその顔写真あるいは治療体位決め
に使用する固定具・補助器具等の画像情報を自動的かつ
必然的に表示することにより、放射線治療システムの操
作者あるいは放射線治療部門のスタッフの患者位置決め
・治療体位決めの業務をサポートすることができるた
め、その業務の効率を向上させる効果、ならびにヒュー
マンエラーに起因する誤った治療体位あるいは位置決め
を防止できる効果がある。
【0106】また、放射線照射装置として、放射線を発
生し、その放射線の照射角度を調整できる機構を有する
放射線装置と、前記放射線装置から照射される放射線の
矩形照射野を限定する放射線絞り装置と、前記放射線絞
り装置によって限定される矩形照射野内で更に照射野を
不整形に限定することを目的とし互いに独立して駆動制
御が可能な対向するリーフの対がその駆動方向と直行す
る方向に多数並べられた構造を有するマルチリーフとを
用いることにより、誤操作のない、よりきめ細かな放射
線治療を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の構成を示す図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態2、実施の形態3の構成
を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態4の構成を示す図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態5の構成を示す図であ
る。
【図5】 本発明の実施の形態6の構成を示す図であ
る。
【図6】 本発明の実施の形態7の構成を示す図であ
る。
【図7】 本発明の実施の形態8の構成を示す図であ
る。
【図8】 従来装置の構成を示す図である。
【図9】 別の従来装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 生体情報入力装置、 2 患者情報管理装
置、 3 治療情報管理装置、 4 放射線照射装置、 4a 放射線装置、 4b 放射線絞り装
置、 4c マルチリーフ、 7 放射線制御装
置、 8 治療台、 9 治療台制御装置、 10 操作者情報管理装置、 11 治療結果管理装
置、 12 画像情報管理装置、 13 画像表示制御装
置、 14 画像表示装置、 15 ポータル装置、 16 ポータル制御装置、 17 生体情報制御装
置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の生体情報を読取る生体情報入力装
    置と、前記生体情報入力装置から生体情報を受け取り、
    患者の生体情報を含めてその患者に関する情報を管理
    し、その情報からその患者を特定する機能を有する患者
    情報管理装置と、前記患者情報管理装置から患者を特定
    する情報を受け取り、患者の治療に関する情報を管理す
    る治療情報管理装置と、治療目的の放射線を発生し、そ
    の放射線を治療計画データに従って患者に照射する放射
    線照射装置と、前記治療情報管理装置から治療情報を受
    け取り、前記放射線照射装置を制御する放射線制御装置
    と、前記放射線制御装置によって制御された放射線を患
    者の患部に照射するために患者を乗せる治療台と、前記
    放射線制御装置と連携し前記治療情報管理装置から治療
    情報を受け取り、前記治療台の位置制御を行う治療台制
    御装置とを備えたことを特徴とする放射線治療システ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放射線治療システムにお
    いて、放射線制御装置を操作する操作者の生体情報を含
    めてその操作者に関する情報を管理し、操作者の生体情
    報からその操作者を特定する機能を有する操作者情報管
    理装置を備え、前記放射線制御装置は、前記操作者情報
    管理装置から操作者を特定する情報を受け取り、自動的
    にその操作者による操作を許可することにより、予め前
    記操作者情報管理装置に登録されていない人間によるシ
    ステムの不正使用あるいは誤使用を防止するようにした
    ことを特徴とする放射線治療システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の放射線治療システムにお
    いて、操作者情報管理装置は、操作者毎にシステムの操
    作許可範囲を予め登録する手段を有し、放射線制御装置
    に送信する操作者特定情報の中にこの操作許可範囲情報
    を含めることにより、操作者の操作許可範囲を超えたシ
    ステムの不正使用あるいは誤使用を防止するようにした
    ことを特徴とする放射線治療システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項記
    載の放射線治療システムにおいて、患者情報管理装置か
    ら患者特定情報を受け取り患者の治療における放射線画
    像を管理する画像情報管理装置と、放射線照射装置から
    患者に照射された後の透過した放射線の画像を読取るポ
    ータル装置と、前記ポータル装置を制御し、前記ポータ
    ル装置から現在の放射線画像を受け取り、更に前記画像
    情報管理装置から治療計画時に撮像され毎回の治療にお
    けるリファレンスとなる放射線画像を受け取り、これら
    の現在の放射線画像とリファレンスとなる放射線画像を
    表示・比較する手段を有するポータル制御装置とを備
    え、上記患者情報管理装置が上記生体情報入力装置から
    受取る生体情報によって特定した患者の患者特定情報を
    前記画像情報管理装置が受け取り、その患者の治療にお
    ける位置決めのリファレンスとなる放射線画像を前記ポ
    ータル制御装置に自動的に送信し、ポータル制御装置
    は、この画像をリファレンス画像として自動的に表示す
    ることにより、放射線画像により患者の位置決め状態を
    操作者が容易に確認できるようにしたことを特徴とする
    放射線治療システム。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれか一項記
    載の放射線治療システムにおいて、生体情報入力装置か
    ら生体情報を受け取ると共に、操作者情報管理装置から
    操作者識別情報を受け取り、操作者の生体情報を放射線
    制御装置に対する操作情報に変換し送信する手段を有す
    る生体情報制御装置を備え、前記放射線制御装置は前記
    生体情報制御装置から操作情報を受け取り、この操作情
    報に従って放射線照射装置を制御することにより、操作
    者の認証と放射線治療システムの操作とを一括して行え
    るようにしたことを特徴とする放射線治療システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の放射線治療システムにお
    いて、生体情報制御装置からの操作情報を放射線制御装
    置と共に治療台制御装置に供給することにより、前記生
    体情報制御装置からの操作情報により前記治療台制御装
    置が前記治療台を制御することにより、操作者の認証と
    治療台を含む放射線治療システムの操作とを一括して行
    えるようにしたことを特徴とする放射線治療システム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項記
    載の放射線治療システムにおいて、放射線制御装置から
    治療結果情報を受け取り管理する治療結果管理装置を備
    え、この治療結果管理装置は前記放射線制御装置から治
    療結果情報および操作者特定情報を受け取り、その治療
    結果、治療を行った操作者、操作内容等を自動的に記録
    ・管理することにより、治療の証拠(エビデンス)およ
    びシステムの使用記録を作成するようにしたことを特徴
    とする放射線治療システム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項記
    載の放射線治療システムにおいて、患者情報管理装置か
    ら患者特定情報を受け取り、その患者の顔写真またその
    患者の治療中の治療体位写真あるいはこれら両方等、操
    作者が患者の特定あるいは位置決めに有用な画像情報を
    管理する画像情報管理装置と、前記画像情報管理装置か
    ら画像情報を受け取り画像信号に変換する画像表示制御
    装置と、前記画像表示制御装置から画像信号を受け取り
    その画像を表示する画像表示装置とを備え、前記患者情
    報管理装置が患者を特定すると自動的に患者の顔写真ま
    たは治療体位写真あるいはこれら両方の画像情報を表示
    することにより、操作者が患者の確認あるいは位置決め
    の確認を行う際にこれを支援するようにしたことを特徴
    とする放射線治療システム。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか一項記
    載の放射線治療システムにおいて、放射線照射装置は、
    放射線を発生し、その放射線の照射角度を調整できる機
    構を有する放射線装置と、前記放射線装置から照射され
    る放射線の矩形照射野を限定する放射線絞り装置と、前
    記放射線絞り装置によって限定される矩形照射野内で更
    に照射野を不整形に限定することを目的とし互いに独立
    して駆動制御が可能な対向するリーフの対がその駆動方
    向と直行する方向に多数並べられた構造を有するマルチ
    リーフとからなることを特徴とする放射線治療システ
    ム。
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