JP2003092186A - 有機電界発光素子 - Google Patents
有機電界発光素子Info
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Abstract
実現。 【解決手段】 2つの電極間12、14の間に、少なく
とも発光層24と正孔輸送層22とを含む有機層20を
備えた有機EL素子であり、発光層24は、カルバゾー
ル基を有する化合物を含み、正孔輸送層22は、トリフ
ェニルアミン基を3個以上有する化合物を含む。このよ
うな構成の採用により耐熱性に優れ長寿命の素子が得ら
れる。また、上記トリフェニルアミン基を3個以上有す
る化合物をその末端基をナフチル基等の高い官能基で修
飾することで、素子の寿命は一段と向上する。
Description
有機電界発光素子に関する。
という)は、省電力で、高視野角かつ高輝度発光が可能
であるという特性を備えており、次世代平面ディスプレ
イ素子や、その平面光源として注目されている。
との間に有機発光層を含む有機層が形成されて構成され
るが、近年において、各々の有機層に、電荷輸送や発光
といった機能を持たせた複層構造の素子が主に研究され
ている(C. W. Tang and S. A. Vanslyke; Appl. Phys.
Lett., 51, 913 (1987))。
い、蛍光型発光材料よりも非常に高効率の燐光型有機E
L素子の開発が進められている。このような燐光型発光
材料を用いることで従来の蛍光素子の外部量子効率にお
ける理論限界の5%を超え、量子効率が8%にも達する
高効率素子が報告されている(M.A.Baldo et al; Appl.
Phys. lett., 75,4(1999))。
料として下記式(4)
ル(4,4’−N,N’−dicarbazole−b
iphenyl;CBP)などのようなカルバゾール基
を含む化合物を用いることが知られている。
ーピング材料(燐光型発光材料)としては、例えば下式
(5)
(tris(2−phenylpyridine)ir
idium(III))[Ir(ppy)3]などを用いる
ことが知られている。
成される正孔輸送層の材料としては、従来下式(6)
用いることが提案されている。
アミンを含む化合物であるNPBを正孔輸送層に用いた
有機EL素子では、駆動時間にともなう輝度低下が著し
いという問題がある。その主な理由として、NPBのガ
ラス転移温度が100℃より低く、通電による素子の温
度上昇から有機薄膜が再結晶化し、或いは発光層自身が
変質するためと考えられる。
信頼性の高い有機EL素子を提供することを目的とす
る。
にこの発明は、以下のような特徴を有する。
少なくとも発光層と正孔輸送層とを含む有機層を備える
有機EL素子であって、前記発光層は、燐光発光材料を
含有する燐光発光層、又はカルバゾール基を有する化合
物を含む層であり、正孔輸送層は、トリフェニルアミン
基を3個以上有する化合物を含む。
因に、長時間電流を流すことで素子中の温度が上昇し有
機膜が変質したり、有機膜の配向性の変化や結晶化に伴
う有機膜の平坦性の低下がキャリアの注入効率を下げ、
そのため駆動電圧が上昇するといったことがあげられ
る。これに対し、本発明では発光層がカルバゾール基を
有する化合物を含む有機EL素子において、正孔輸送層
に、トリフェニルアミンの2量体ではなく、ガラス転移
温度(Tg)の高いトリフェニルアミンの多量体(3量
体以上)を用いる。このトリフェニルアミンの多量体
(3量体以上)のガラス転移温度は高く、このような多
量体を正孔輸送層に用いることで有機膜の耐熱性が高ま
り、駆動に伴う発光輝度の低下が防止され、素子の駆動
に伴う輝度劣化を大幅に低減することができる。
なくとも発光層と正孔輸送層とを含む有機層を備える有
機EL素子であって、前記発光層は、カルバゾール基を
有する化合物を含み、正孔輸送層は、トリフェニルアミ
ン基を3個以上有する化合物であって、該化合物の末端
基がナフチル基またはターシャルブチル基又はその誘導
体、或いはその他の嵩高い官能基で修飾されている化合
物を含む。
含まれる上記末端基の修飾された化合物は、下記化学式
(1)又は化学式(2)又は化学式(3)に示される化
合物を採用することができる。
6とR7、R9とR10、R1 2とR13、R14とR15、及びR
16とR17は、それらの両方が同時に水素原子とはならな
い。
とで発光させるが、電流を流すということは有機膜中で
酸化還元状態が繰り返されることに対応する。従って、
カルバゾール誘導体を含む発光層と正孔輸送層との界面
での反応が進み輝度低下が起こる。この反応は、素子の
温度が上昇することでより加速する。本発明のように、
正孔輸送層に高いガラス転移温度Tgを備えた材料を用
いることで、正孔輸送層と発光層の界面での反応を防止
することができ、駆動に伴う素子劣化を防ぐことができ
る。
アミンの多量体は、カルバゾール誘導体の発光層との反
応やエキサイプレックス(exciplex)の生成を抑える。こ
れはトリフェニルアミンの多量体化合物の分子に、ナフ
チル基やターシャルブチル基等のかさ高の置換基を導入
することによって分子がかさ高になり、ガラス転移温度
は高く、また化学的な安定性は増大するからである。こ
のため、耐熱性が高く、また、界面での反応が抑制され
て安定な界面が維持でき、駆動に伴う輝度低下を防ぐこ
とが可能となる。
有する化合物を発光層として用い、正孔輸送層にはトリ
フェニルアミンの3量体以上のガラス転移温度の高い化
合物であって、その末端基をかさ高い置換基で修飾する
と、この正孔輸送層での発光が起きなくなる。これは、
電子供与性の強いナフチル基やターシャルブチル基が末
端に付加されることで、正孔輸送材の最低電子非占有分
子軌道のエネルギー準位(LUMO)が真空準位に近づ
いて正孔輸送層への電子注入効率が低下するためであ
る。正孔輸送層での発光が起きなくなることで、正孔輸
送層の寿命、結果的には有機EL素子の長寿命化を図る
ことができる。
適な実施の形態(以下実施形態という)について説明す
る。
態に係る有機EL素子の概略断面構造を示している。ガ
ラスなどの透明基板10上には、ITO(Indium Tin O
xide)などの陽極として機能する透明電極12が形成さ
れ、透明電極12上には積層構造の有機層20が形成さ
れている。有機層20は、少なくとも燐光発光層24を
備えるが、有機層20の層構造は各層に用いられる有機
化合物の機能等によって層構造が異なる。発光層単層構
造の他、正孔輸送層/発光層、発光層/電子輸送層、正
孔輸送層/発光層/電子輸送層などの多層構造が採用可
能である。
12側から順に少なくとも正孔輸送層22と燐光発光層
24を備え、例えば図1に示すように、正孔輸送層22
/燐光発光層24/正孔ブロック層26/電子輸送層2
8の積層構造が採用されている。なお、これらの積層構
造は、各層が明確に分離せず、段階的に又は主材料は変
わらずに異種の化合物がドープされているような構造も
含む。以上説明したような有機層20の上には、ここで
は陰極として機能する金属電極14が形成されており、
例えばこの金属電極14は、図示するようにLiF層
(電子注入層)とAl電極等との積層体により構成する
ことができる。また、Al電極の単独層により金属電極
14を構成することもできる。また、Alの他、例えば
Mg−Ag合金、Al−Li合金などを使用することが
できる。また、図示しないが、透明電極12と正孔輸送
層22との間にはCuPcやスターバーストアミン、バ
ナジウム酸化物等を正孔注入層として挿入してもよい。
燐光型発光機能を備えており、発光層24は、ドーピン
グ材料として以下に示すような燐光発光性の金属錯体化
合物が、カルバゾール基を有する化合物が用いられたホ
スト材料中に導入されて構成されている。金属錯体化合
物は、例えば上記式(5)に代表されるようなIr、P
t、Pdなどの遷移金属を中心金属Mとした金属錯体化
合物が採用可能である。
ホスト材料としては、カルバゾール基を有する化合物が
採用され、例えば、上記式(4)に示したバイポーラ性
のCBP(4,4'-N, N'-dicarbazole-biphenyl)の他、
下式(7)
calbazolyl) phenyl] benzene)を採用することもでき
る。このTCPBは、CBPよりも耐熱性に優れてお
り、ホスト材料としてこのTCPBを用いることで発光
層24の耐久性を一段と向上することが可能となる。
する。本実施形態では、上記のような材料が用いられる
発光層24と陽極12との間に設けられる正孔輸送層2
2の材料としてトリフェニルアミンの多量体(3量体以
上)の化合物を用いる。この化合物は、例えば下式
(1)〜式(3)に示されるような3量体、4量体があ
げられる。
11と、R12〜R17は、任意の置換基であり、このような
置換基として、水素原子、アルキル基、アリル基、アリ
ール基、アルコキシル基、アリルオキシ基などが挙げら
れる。特に置換基が水素原子やメチル基である化合物が
好適であり、このような化合物として、例えば下記式
(8)
PTE(N,N'-Bis (4'-diphenylaminobiphenyl)-N,N'-d
iphenylbenzidine)や、末端基がメチル基で置換された
下記式(9)
ethlphenyl)aminobiphenyl)-N, N'-diphenylbenzidin
e)が挙げられる。
phenyl-N-phenyl-amino)-triphenylamine)、下記式
(11)や、
への正孔輸送材料として採用されていたトリフェニルア
ミンの2量体であるNPBではガラス転移温度Tgが1
00℃以下であるのに対し、同等の正孔輸送能力を備え
ながらTgは140℃程度と非常に高い。また、上記式
(10)のm−MTDATAや、式(11)の化合物な
ども、正孔輸送機能に加え、100℃より十分高いガラ
ス転移温度を有する。従って、TPTE''などのトリフ
ェニルアミンの3量体以上の化合物を正孔輸送層22の
材料として用いることで、発光層24と正孔輸送層22
との界面を安定に保ち、素子の寿命の向上に寄与する。
の電子を発光層に輸送する機能を備える化合物であれば
特に限定されるものではないが、例えば下記式(12)
m)などを用いることができる。
ト材料としてバイポーラ性のCBPや、ホール輸送性の
TCPBなどの化合物を用いる場合、発光層24から電
子輸送層28への正孔の移動を防止する必要がある。こ
のような場合、発光層24と電子輸送層28との間に正
孔ブロック層26を形成することで、電子輸送層28に
Alq3等を用いたときに、電子輸送層に正孔が流れ込
むことでこのAlq3が発光したり、正孔を発光層に閉
じこめることができずに発光層での発光効率が低下する
ことを防止できる。
輸送性であって正孔ブロック機能を備えていれば特に限
定されるものではないが、一例として下記式(13)
is[1-phenyl-1H-benzimidazole])などを採用すること
ができる。また、正孔ブロック層26として他には、下
式(14)
(phenyl-phenolate)-aluminium-(III))等を用いること
ができる。
光型の有機EL素子では、正孔輸送層22の材料とし
て、トリフェニルアミンの多量体であって、その末端基
の少なくとも一部が水素原子でなく、よりかさ高い置換
基で修飾されている化合物を用いる。かさ高い置換基と
は、ナフチル基、ターシャルブチル基、又はこれらの誘
導体基等が挙げられる。上記式(1)〜(3)で示され
るトリフェニルアミンの多量体について例を挙げて説明
すると、R1〜R5、R6〜R11、又はR12〜R17は、そ
れぞれ水素、又はトリフェニルアミンのフェニル基と縮
合したベンゼン環、或いはターシャルブチル基等であっ
て、かつR1とR2、R4とR5、R6とR7、R9とR10、
R1 2とR13、R14とR15、及びR16とR17は、それらの
両方が同時に水素原子とはならない構成が好適である。
bis(naphty-1-yl)-amino)-biphenyl-4-yl)-benzidin
e)、下記式(16)
yl)-N-phenyl-amino)-triphenylamine)や、下式(1
7)
及び他層の材料については上記実施形態1と同様である
ので、説明を省略する。
に、ナフチル基やターシャルブチル基等のかさ高の置換
基を導入することによって分子がかさ高になると、立体
障害などにより薄膜化した場合の分子の凝集が起こりに
くくなり、膜の安定性が増大する。このため、耐熱性が
高まり、また、界面での反応が抑制されて安定な界面が
維持でき、駆動に伴う輝度低下を抑制することが可能と
なる。
料として末端基がかさ高い基で修飾されたトリフェニル
アミンの多量体を用いた場合の素子のエネルギ準位の変
化を示す。実施形態1で説明したTPTEなど嵩高い末
端基を持たない分子では、図2に示すように、バイポー
ラ性又はホール輸送性のカルバゾール基を有するホスト
材料のLUMOレベルよりもLUMOレベルが低く、発
光層24から正孔輸送層22への電子の移動が起きる。
このため、実施形態1の構成では、発光層24と正孔輸
送層22との両方で発光が起きる。これに対し、本実施
形態2において正孔輸送材料として用いる電子供与性の
強いナフチル基やターシャルブチル基が末端に付加され
たトリフェニルアミンの多量体は、そのLUMOが真空
準位に近づく。このため、発光層24から正孔輸送層2
2への電子注入確率が大幅に低下する。従って、正孔輸
送層22では、陽極から注入された正孔と発光層から移
動した電子とが再結合して発光することがなくなる。こ
のため、発光層24に正孔と電子を効率的に閉じこめる
ことができ、発光層24で燐光を効率的に発光させるこ
とが可能となる。
説明する。
(燐光発光層)/TPBI(正孔ブロック層)/Alq
3(電子輸送層)/LiF/Al [実施例1:有機EL素子Bの構造]ITO/TPTE
/ドープされたTCPB/TPBI/Alq3/LiF
/Al [実施例2:有機EL素子Cの構造] ITO/NPTE/ドープされたTCPB/TPBI/
Alq3/LiF/Al 上記比較例1及び実施例1及び2に係る有機EL素子
A,B,Cは、共に図1に示すような構造を備え、左か
ら右に順に記載した化合物を用いてガラス基板10上
に、それぞれ、陽極12、正孔輸送層22、燐光発光層
24、正孔ブロック層26、電子輸送層28、陰極(電
子注入層/金属層)14を積層して作製した。各層の厚
さは、共に、陽極150nm、正孔輸送層30nm、発
光層20nm、正孔ブロック層20nm、電子輸送層3
0nm、電子注入層0.5nm、金属電極150nmで
ある。また、上記発光層について示した化合物はそれぞ
れホスト材料であり、各発光層は、これらのホスト材料
に対し、ドープ材料として、緑色の燐光を示す金属錯体
化合物であるIr(ppy)3(上述の式(5)参照)
を用い、これをCBP、又はTCPBに対して7wt%
の割合でドープしながら形成した。なお、各層は真空蒸
着によって積層し、いずれの層の形成時においても、真
空度は1×10-6Torr(但し、1Torr≒133
Pa)以下の条件とした。
料として用いたNPBは式(6)、TPTEは式
(8)、NPTEは式(15)に示す化合物である。発
光層のホスト材料として用いたCBPは式(4)、TC
PBは式(7)に示す化合物、正孔ブロック層材料とし
て用いたTPBIは式(13)に示す化合物、電子輸送
層材料として用いたAlq3は式(12)に示す化合物
である。
11mA/cm2で駆動した時の発光輝度は、それぞれ
2468cd/m2、2588cd/m2、2461cd
/m 2であった。図3は、室温で、初期輝度を2400
cd/m2とした連続駆動時の輝度半減寿命を示してお
り、図3から輝度半減寿命は、素子A、B、Cの順に延
びていることが分かる。
C及び素子Bが、比較例1に係る素子Aよりも特性に優
れるのは、実施例1及び2で正孔輸送層材料として用い
たTPTE(140℃)と、NPTE(130℃)のガ
ラス転移温度が、NPB(96℃)に比べて非常に高い
ことに起因すると考えられる。
及び2で用いたTCPBのガラス転移温度も100℃以
上であり、70〜80℃であるCBPに比べて十分高い
ことに起因する。
に嵩高い末端基を有するNPTEを用いた実施例2に係
る素子Cでは、そうでないTPTEを用いた素子Bにお
いて起こる正孔輸送層の発光が起きないことである。図
4は、素子Bと素子Cの発光スペクトルを比較してお
り、図4から素子Bでは、420nm付近にTPTEの
発光ピークが観察されるが、素子Cではこの波長領域に
発光ピークが存在していないことが分かる。このように
素子Cでは、正孔輸送層材料が、励起状態になることで
不安定になり輝度低下が加速するといった現象がみられ
ず、さらに、嵩高い末端基であるナフチル基が正孔輸送
材料と発光層材料との反応を防いでいるためと考えられ
る。ここで、連続駆動後の発光スペクトルの半値幅は、
素子Bが73.7nm、素子Cは70.7nmとなっ
た。このように素子Bの半値幅の方が素子Cより広いの
は、正孔輸送層と発光層との界面での反応性が素子Cよ
り素子Bの方が高く、素子駆動中に反応物が界面に形成
されたためと考えられる。
1時間加熱した後、室温で輝度測定を実施した。その結
果、比較例1の素子Aは、有機層が熱で変形しており発
光しなかった。これに対し、素子Bと素子Cは、熱処理
する前と同等以上の発光効率を示した。また、素子Bで
は、駆動後、発光スペクトルの半値幅がやや広がった
が、素子Cでは半値幅にほとんど変化がなかった。これ
らのことから、ガラス転移温度が高い材料を用い、さら
に、かさ高い末端基を有する正孔輸送層とカルバゾール
基を有するホストを用いることで、高温にさらされても
非常に安定した発光特性を示すことがわかる。
ついて説明する。
lq3/LiF/Al [実施例3:有機EL素子Eの構造] ITO/m−MTDATA/ドープされたCBP/BA
lq2/Alq3/LiF/Al [実施例4:有機EL素子Fの構造] ITO/1−TNATA/ドープされたCBP/BAl
q2/Alq3/LiF/Al 上述の実施例と同様、これらの素子D〜Fも、記載した
化合物は、右から陽極、正孔輸送層、発光層、正孔ブロ
ック層、電子輸送層、陰極(電子注入層/金属層)であ
り、構造は、図1と同様である。各層の厚さは、陽極1
50nm、正孔輸送層30nm、発光層20nm、正孔
ブロック層20nm、電子輸送層30nm、電子注入層
0.5nm、金属層150nmとした。
実施例1および2と同様、緑色発光のIr(ppy)3
を用い、これをホスト材料であるCBPに対して7wt
%の割合でドープしながら形成した。各層は真空蒸着に
よって積層し、いずれの層の形成時においても、真空度
は1×10-6Torr(但し、1Torr≒133P
a)以下の条件とした。
料として用いたm−MTDATAは式(10)、1−T
NATAは式(16)、BAlq2は式(14)に示す
化合物である。
子E、実施例4に係る素子Fは、11mA/cm2で駆
動させるとそれぞれ、輝度2488cd/m2、281
9cd/m2、2734cd/m2であった。
/m2とした連続駆動時の輝度半減寿命を示している。
図5から上述の比較例1と実施例1および2と同様の傾
向が比較例2と実施例3および4に見られ、ホスト材料
としてすべて同じCBPを用いた場合であっても、正孔
輸送層材料として耐熱性の低いNPBに変えて、より耐
熱性の高いm−MTDATA、1−TNATAを用いる
ことにより、素子の寿命が延びることがわかる。また、
実施例3及び4では、上記実施例1及び2と異なり、正
孔ブロック層にガラス転移温度がTPBIより高いBA
lq2を用いており正孔ブロック層についても耐熱性向
上を図ることで素子の寿命がのびることがわかる。
クトルを示しており、実施例1と2の比較と同様、正孔
輸送層材料に末端基がナフチル基で修飾された1−TN
ATAを用いることで、正孔輸送層での発光が防止され
ていることがわかる。
は、実施例3では、66.6nmであり、実施例4で
は、64.1nmであった。このことから、正孔輸送層
材料として末端基がナフチル基で修飾された半値幅の狭
い色純度の高い発光が得られることがわかる。
特性評価の結果は、上記実施例1および2と同じ傾向を
示すことがわかった。ここで、実施例1と2では、トリ
フェニルアミンが直鎖型に連結しており、実施例3と4
では、スターバースト型に連結している。従って、トリ
フェニルアミンの連結方法に依存せずに、トリフェニル
アミンの多量体で、しかも、末端にかさ高いナフチル基
やターシャルブチル基が置換した場合に、カルバゾール
基を有するホストを用いた有機EL素子の長寿命化が実
現できることがわかった。
は、燐光発光層に対して正孔を供給する正孔輸送層の材
料としてトリフェニルアミン基を3個以上含む化合物を
用いることで素子の耐熱性、安定性が向上し、長寿命化
を図ることができる。
高い基で修飾したトリフェニルアミンの多量体を用いる
と正孔輸送層での不要な発光が防止され、素子寿命を一
段と改善することができる。
構成を示す図である。
準位を説明する図である。
子の輝度の経時変化を示す図である。
ペクトルを示す図である。
子の輝度の経時変化を示す図である。
ペクトルを示す図である。
電極(陰極)、20有機層、22 正孔輸送層、24
燐光発光層、26 正孔ブロック層、28電子輸送層。
Claims (4)
- 【請求項1】 2つの電極間に、少なくとも発光層と正
孔輸送層とを含む有機層を備える有機電界発光素子であ
って、 前記発光層は、燐光発光材料を含有した燐光発光層であ
り、 前記正孔輸送層は、トリフェニルアミン基を3個以上有
する化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。 - 【請求項2】 2つの電極間に、少なくとも発光層と正
孔輸送層とを含む有機層を備える有機電界発光素子であ
って、 前記発光層は、カルバゾール基を有する化合物を含み、 前記正孔輸送層は、トリフェニルアミン基を3個以上有
する化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。 - 【請求項3】 2つの電極間に、少なくとも発光層と正
孔輸送層とを含む有機層を備える有機電界発光素子であ
って、 前記発光層は、カルバゾール基を有する化合物を含み、 前記正孔輸送層は、トリフェニルアミン基を3個以上有
する化合物であって、該化合物の末端基がナフチル基ま
たはターシャルブチル基又はその誘導体、或いはその他
の嵩高い官能基で修飾されている化合物を含むことを特
徴とする有機電界発光素子。 - 【請求項4】 請求項3に記載の有機電界発光素子にお
いて、 前記正孔輸送層に含まれる前記化合物は、下記化学式
(1)又は化学式(2)又は化学式(3) 【化1】 【化2】 【化3】 のいずれかで表され、上記式(1)〜式(3)中のR1
とR2、R4とR5、R6とR7、R9とR10、R12とR13、
R14とR15、及びR16とR17は、それらの両方が同時に
水素原子とはならない化合物である有機電界発光素子。
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