JP2003091813A - 垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法 - Google Patents

垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法

Info

Publication number
JP2003091813A
JP2003091813A JP2001285676A JP2001285676A JP2003091813A JP 2003091813 A JP2003091813 A JP 2003091813A JP 2001285676 A JP2001285676 A JP 2001285676A JP 2001285676 A JP2001285676 A JP 2001285676A JP 2003091813 A JP2003091813 A JP 2003091813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spike noise
signal
recording medium
magnetic recording
perpendicular magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001285676A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kikukawa
敦 菊川
Kiwamu Tanahashi
究 棚橋
Yukio Honda
幸雄 本多
Masaaki Futamoto
正昭 二本
Yoshiyuki Hirayama
義幸 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001285676A priority Critical patent/JP2003091813A/ja
Priority to US10/082,159 priority patent/US6894488B2/en
Publication of JP2003091813A publication Critical patent/JP2003091813A/ja
Priority to US11/054,383 priority patent/US7026810B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/24Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor for reducing noise
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
    • G11B20/10009Improvement or modification of read or write signals
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B27/00Editing; Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Monitoring; Measuring tape travel
    • G11B27/36Monitoring, i.e. supervising the progress of recording or reproducing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/012Recording on, or reproducing or erasing from, magnetic disks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B2005/0002Special dispositions or recording techniques
    • G11B2005/0005Arrangements, methods or circuits
    • G11B2005/001Controlling recording characteristics of record carriers or transducing characteristics of transducers by means not being part of their structure
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B2005/0002Special dispositions or recording techniques
    • G11B2005/0026Pulse recording
    • G11B2005/0029Pulse recording using magnetisation components of the recording layer disposed mainly perpendicularly to the record carrier surface
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B2220/00Record carriers by type
    • G11B2220/20Disc-shaped record carriers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軟磁性下地層を有する垂直磁気記録媒体のス
パイク雑音の位置を自動的に検出し、分布図作成、良否
判定を行うことを生産工程に適用する。。 【解決手段】 磁気ヘッド1から信号波形とスパイクノ
イズを模擬する参照波形との相互相関関数をスパイク雑
音抽出に用いる。相互相関関数のピークが閾値を超えた
数を計数し、スパイク雑音を定量的に評価する。更に同
一トラック上においてサーボ信号が2箇所続けてスパイ
ク雑音と交錯しないように個々のサーボ信号列の書き込
み位相を調整してサーボ信号を記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の検
査方法及び垂直磁気記録媒体へのサーボ信号の記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】垂直磁気記録には、単層垂直磁気記録媒
体を用いた形態と、2層垂直磁気記録媒体を用いた形態
とが存在する。後者の場合、2層垂直磁気記録媒体特有
のスパイク雑音という課題を有する。2層垂直磁気記録
媒体は、情報を保持するための高保磁力を有する垂直磁
化膜からなる記録層の下に、記録時に記録ヘッドからの
記録磁界のリターンパスとなる軟磁性層を有する。一般
に、磁気記録媒体程の大きさの軟磁性膜が存在した場
合、静磁気的なエネルギーを小さくするために複数の磁
区が形成される。このことは当業者には容易に理解され
ることである。さて、このような磁区が存在する場合、
これらの磁区の磁壁近傍からは強い磁界が出ているので
その上を再生ヘッドが通過する度にスパイク状の出力が
観測されることになる。これが、一般にスパイク雑音と
呼ばれているものである。これらスパイク雑音が存在す
る位置に情報や磁気ディスク装置が使用する制御情報を
書き込んだ場合、それらの再生信号の波形が乱される。
このような乱れがおこると当然、情報を再生したり、磁
気ディスク装置を正しく動作させる障害となる。スパイ
ク雑音に関しては、例えばJournal of Applied Physic,
Vol.57, No.1 pp.3925-3927(1985)に記述がある。スパ
イク雑音による再生信号の振幅変調に関しては、例えば
2000年開催のThe Fifth Perpendicular Magnetic R
ecording Conference (PMRC)の会議録Digest PMRC2000
の35〜36頁に記述が有る。
【0003】スパイク雑音は、例えば、日本応用磁気学
会誌、Vol.21, No.S1, pp.104-108(1997)に記載されて
いる技術を用いて抑制することが可能である。しかし、
スパイク雑音を抑制した媒体であっても製品に用いる前
にスパイク雑音の有無や、仮にスパイク雑音が存在する
場合には、その分布状況を把握する必要がある。また、
2層垂直磁気記録媒体を開発する上では、やはりスパイ
ク雑音の分布を把握する必要が当然ある。
【0004】2層垂直磁気記録媒体のスパイク雑音の状
況を観察する最も簡単な方法の一つは、スピンスタンド
とオシロスコープを用いる方法である。スピンスタンド
とは、磁気記録実験を行うための装置で、磁気記録媒体
を回転させるためのスピンドルモーター、磁気ヘッドを
媒体上の所望の半径位置にシークさせるための機構、ヘ
ッドを動作させ、その出力信号を増幅するための増幅
器、記録を行うための増幅器等から構成される。広義で
は、この他に記録媒体の基本特性評価のような磁気記録
実験を完遂するために必要な計測器やそれらを制御する
コンピュータまで含める場合がある。この場合には、リ
ードライトテスターと呼ばれることが多い。
【0005】オシロスコープを用いてヘッド出力を観察
すると、媒体の軟磁性層に磁区が存在すれば当然スパイ
ク雑音が観測される。スピンドルモーターは、通常イン
デックス信号(回転原点信号)を出力しているので、こ
れを用いてオシロスコープのトリガーをかければその半
径に於いてスパイク雑音が回転原点から何度離れた位置
に出現するかを知ることが可能である。オシロスコープ
は、アナログ、デジタルストレージいずれのタイプも使
用可能である。この方法は、ある半径位置でのスパイク
雑音に関する情報を得るには適しているものの、媒体全
面における状況を把握するのには適さない。この問題点
は、デジタルストレージオシロスコープとコンピュータ
を用いることで解決可能である。一例として、IEEE Tra
nsactions on Magnetics, Vol.29, No.6, pp.3742-3744
(1993)に記載されている手法がある。即ち、観測を行う
半径位置を変えながら各半径位置でデジタルストレージ
オシロスコープを用いてヘッド出力を取り込み、これを
コンピュータに転送し、更に、振幅情報を輝度変調信号
に置き換え、2次元的に可視化したものである。この手
法を用いることでスパイク雑音の状況を直観的に把握す
ることが容易になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、スパ
イク雑音の位置をある半径位置のみで観測するか、ある
いは、2次元的に可視化するものであった。これらの結
果は、定性的であり、従って、研究段階での定性的な評
価に用いることは可能であるが、生産工程における良否
判定には使用できなかった。また、研究開発に於いても
自動的なデータ処理はできなかった。また、上記従来技
術のうち、後者の例では、得られるデータの容量が大き
いために結果をそのまま保存するとストレージ装置の記
録領域を大量に消費すると言う問題があった。また、ス
パイク雑音とサーボ信号とが交錯すると、ヘッドで読み
出されるサーボ信号に著しい外乱が加わるためにトラッ
キング精度を大きく低下させるという問題があった。
【0007】一方、上記従来技術に於いては、スパイク
雑音の分布、振幅、波形等を評価することが可能であっ
たが、実際にスパイク雑音の位置に信号を記録した際に
再生信号にどのような影響が現れるかを評価することは
できなかった。最終的に実用上、問題となるのは、信号
が正しく記録できなかったり、或いは記録された信号が
正しく再生されない場合である。実際には、スパイク雑
音が再生信号に与える影響としては、少なくともベース
ラインシフトと振幅変調の2種類あることが判明してい
る。そして、これらが磁気記録装置の性能に与える影響
は異なる。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑み、スパ
イク雑音を定量的に評価する方法を提供することを目的
とする。また、本発明は、スパイク雑音による再生信号
への影響を媒体上の広範囲に渡り自動的に検出し、影響
の種類を判別し、その影響の大きさを定量評価すること
を目的とする。更に、本発明は、スパイク雑音との交錯
が最小限となるようにサーボ信号を記録する方法を提供
することを目的とする。
【0009】なお、垂直磁気記録媒体の軟磁性層中に
は、スパイク雑音としては観測されないような磁化状態
が存在し、かつ、再生信号の包絡線の形状を乱すことが
ある。これらは、スパイク雑音とは区別されるが、再生
信号に与える影響は類似しているので、以下においては
便宜的にこれらの磁化状態も単にスパイク雑音と呼ぶこ
とにする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が採用した垂直磁気記録媒体検査方法は、所
定の速度で回転している垂直磁気記録媒体の所定の半径
位置にロードした磁気ヘッドからの出力信号波形を取り
込み、記憶するステップと、記憶した出力信号波形とス
パイク雑音を模擬する参照波形との相互相関関数を演算
するステップと、予め設定した閾値を超えた相互相関関
数のピーク数を計数することを特徴とする。
【0011】また、本発明による垂直磁気記録媒体検査
方法は、所定の速度で回転している垂直磁気記録媒体の
所定の半径位置にロードした磁気ヘッドからの出力信号
波形を取り込み、記憶する操作を、ロードする半径位置
を変更して複数回反復するステップと、半径位置毎に、
記憶した出力信号波形とスパイク雑音を模擬する参照波
形との相互相関関数を演算するステップと、予め設定し
た閾値を超えた相互相関関数のピーク位置の媒体上の座
標を記憶するステップと、ピーク位置の座標が媒体上で
予め設定した長さ以上連続して存在しているか否かを判
断するステップとを備えることを特徴とする。
【0012】スパイク雑音を模擬する参照波形として正
または負のピークが一つある波形、あるいは正及び負の
ピークをそれぞれ少なくとも1つ以上有する波形を用い
ることができる。また、垂直磁気記録媒体を一定の角速
度で回転させ、参照波形として磁気ヘッドの半径位置に
応じてピーク幅を調整した参照波形を用いることもでき
る。
【0013】また、本発明による垂直磁気記録媒体検査
方法は、軟磁性下地層を備えた垂直磁気記録媒体の所定
の半径位置に磁気ヘッドをロードして所定の周波数で信
号を記録するステップと、記録した信号を再生するステ
ップと、再生信号に現れるスパイク雑音が再生信号に与
える影響の種類を再生信号の包絡線形状により判別する
ことを特徴とする。
【0014】再生信号の包絡線形状により、スパイク雑
音に相当する再生信号波形に含まれる振幅変調成分、あ
るいは再生信号のベースラインシフトを判別する。振幅
変調は、ハイパスフィルターと包絡線検波器により、あ
るいはホモダイン検波器により判別することができる。
【0015】この垂直磁気記録媒体検査方法は、再生信
号の包絡線形状から振幅変調成分を求めるステップと、
再生信号から振幅変調成分を除去するステップと、振幅
変調成分が除去された再生信号からベースラインシフト
を求めるステップとを含むものとすることができる。
【0016】本発明による垂直媒体検査装置は、垂直磁
気記録媒体を支持し回転駆動させる手段と、垂直磁気記
録媒体の磁化状態に起因する信号を再生する手段と、該
信号を再生する手段により再生された信号から振幅変調
成分を検出する手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】また、本発明による垂直媒体検査装置は、
垂直磁気記録媒体を支持し回転駆動させる手段と、垂直
磁気記録媒体の磁化状態に起因する信号を再生する手段
と、該信号を再生する手段により再生された信号のベー
スラインシフトを検出する手段とを備えたことを特徴と
する。振幅変調成分を検出する手段はハイパスフィルタ
ーと包絡線検波器、又はホモダイン検波器を含むものと
することができる。
【0018】本発明によるサーボ信号記録方法は、垂直
磁気記録媒体にサーボ信号を記録する方法において、垂
直磁気記録媒体のスパイク雑音分布を求め、メモリに記
憶するステップと、記憶したスパイク雑音分布をサーボ
信号の配置情報と照合し、通常のサーボ信号配置でスパ
イク雑音と交錯する確率の最も低い書き込み開始位相を
選択するステップと、同一トラック上においてサーボ信
号が2箇所続けてスパイク雑音と交錯しないように個々
のサーボ信号列の書き込み位相を調整するステップとを
含むことを特徴とする。
【0019】実際の相互相関関数の演算は、参照波形、
観測波形ともに離散系で与えられるので、相関関数も離
散系の相関関数となる。また、実際の参照波形、観測波
形ともに長さは有限であるのでそれぞれの長さを2M,
Nとすると、参照波形、観測波形はそれぞれ次のような
数列で与えられる。ただし、M,Nともに整数であると
する。
【0020】参照波形:{ui} (i:整数、ただ
し、−M≦i≦M−1) 観測波形:{xj} (j:整数、ただし、0≦j≦N
−1) 尚、以下に於いてui,xjともに上記定義範囲外の参照
が合った場合には、便宜的にともにその値は零であるも
のとする。また、N≫2Mであるとする。ここでは、参
照波形を用いて規格化した相互相関関数数列{yj}を
用いている。その定義は、次式で与えられる。
【0021】
【数1】 ただし、Uは参照波形の自己相関関数数列の最大値で、
次式で与えられる。
【0022】
【数2】
【0023】ここで、関数max({zi})は、数列{zi}の最
大値を求める関数である。この規格化により、殆どの場
合、U≦1となる為に、閾値も0以上1以下の範囲で考
えれば良いので閾値を決定しやすくなる。参照波形との
相関関数を用いることにより、生の観測波形から直接ピ
ーク検出でスパイク雑音を検出するよりも振幅の小さな
スパイク雑音まで確実に検出することが可能となる。図
2を用いて相関関数を用いることのメリットを説明す
る。図2(a)は生データ、(b)は相互相関関数をそ
れぞれ示す。図2(a)で線が太く見えているのは媒体
雑音等の雑音の影響である。明らかに、(b)では雑音
の影響が大幅に抑圧されている。(a)で振幅の小さな
スパイク雑音を検出するために閾値を0.1以下に設定
してピーク検出を行った場合、多数の雑音を過ってスパ
イク雑音として判定してしまう。逆に、誤判定を防ぐた
めには、閾値は少なくとも0.1以上にする必要が有る
と見られるが、その場合、振幅の小さなスパイク雑音は
見逃されることになる。(b)では、閾値を0.05程
度まで小さくしても雑音を誤判定することはほとんどな
く振幅の小さなスパイク雑音も検出することが可能であ
る。尚、ここでは参照波形として次の式(3)で表わさ
れる双極型の波形を用いた。
【0024】
【数3】
【0025】また、媒体雑音をカットするので小さなリ
ップルによる誤検出を防ぐ。図3に、あるスパイク雑音
とその相互相関関数を拡大表示したものを示す。図3
(a)は生データ、(b)は相互相関関数をそれぞれ示
す。生データでは、極大点の少し右側に雑音によってピ
ークが割れているように見える箇所が有る。これも単純
なピーク検出ではここにもう1つピークが有ると過って
判定してしまう可能性が高い。一方、(b)では雑音が
抑圧されているためにそのような心配はない。
【0026】閾値の決定に際しては、相当の任意性が有
る。最も適した閾値の決定方法は、評価の目的によって
も異なる。なるべく振幅の小さなスパイク雑音まで検出
することが目的であれば、当然、閾値はなるべく小さく
設定するべきである。しかし、小さくし過ぎると今度は
雑音を過ってスパイク雑音と判定する率が多くなる。そ
こで、ある媒体半径に於いて、閾値を減少させながらそ
の時のピーク検出数を求めると、図4に示したように、
雑音による誤判定が起こりはじめると急激に検出数が増
大するので、それよりも大きくかつなるべく小さな値を
閾値として採用することになる。このことを用いて最適
な閾値を自動的に決定することも可能である。例えば、
単純にピークの検出数がある値を越えたか、或いは検出
数の変化率が一定値以上の場合には、誤判定が起きてい
るものとみなす。
【0027】使用する参照波形によって得られる結果に
差が生じることが有るので、参照波形は、検査する媒体
の軟磁性層材料、膜厚、層構成、ヘッド及び再生系の電
気特性等を考慮して決定する必要が有る。最も単純で応
用範囲が広いのはピークが一つの単峰型の波形であり、
一例として次の式(4)で表わされるようなものが有
る。
【0028】
【数4】
【0029】実際には、曲線の形状はそれほど重要では
なく、ガウス型やローレンツ型等の波形を用いても同等
の結果を得られる。むしろ、単峰型の場合には、参照波
形の幅が重要なパラメータである。当然、参照波形の幅
と観測波形中のピークの幅とが近いほど相関関数値は大
きくなる。従って、単峰型を用いる場合には参照波形の
幅がなるべく実際のスパイク雑音のピーク波形に近いも
のを選択することにより最適な検出を行うことができ
る。
【0030】実際に観測されるスパイク雑音は、軟磁性
層材料や媒体の層構成にもよるが図5の様なものが多
い。従って、参照波形として単峰型よりも図6に示すよ
うな正方向及び負方向に一つずつピークを有する双極型
の波形を用いる方が雑音抑圧効果が大きくより効果的な
検出が可能である。上式(3)で示した波形はこの範疇
に含まれる特別な場合の一つである。この波形は、以下
の4つのパラメータによって特徴付けられる。即ち、ピ
ーク1の半値幅a、ピーク2の半値幅b、ピーク1と2
の距離d、ピーク1と2の振幅の比e/fである。ただ
し、振幅に関してはe,fのうちどちらか大きい方を1
として規格化する。
【0031】参照波形の形状パラメータを実際に試験す
る媒体のスパイク雑音波形に対して最適化することも可
能である。単峰型の場合は単純で、実際に捕捉したある
スパイク雑音波形との相互相関関数のピーク値を最大と
する参照波形の半値幅を求めることによって行う。双極
型の場合は、ピーク1,2それぞれに関して単峰型と同
じ方法でそれぞれの半値幅を決定する。この時のそれぞ
れの相関関数のピーク値からe/fを決定する。最後
に、双極型波形とスパイク雑音波形との相関関数のピー
ク値を最大にするdを求める。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。以下の図において、同じ機能部分
には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。 〔実施形態1〕図1は、本発明による垂直磁気記録媒体
検査装置の一例を示す概略図である。この例の検査装置
は、装置全体がコンピュータ7によって制御されてい
る。コンピュータ7、デジタルストレージオシロスコー
プ3、スピンスタンド制御装置6は、それぞれ双方向バ
スインターフェースを内蔵しており、これを用いて相互
に接続されている。これ以外の接続方式、例えばシリア
ルバスを用いて接続しても差し支えないことは言うまで
もない。
【0033】検査動作は、コンピュータ7に内蔵された
テストプログラムにそって行われる。テストプログラム
は、まず、スピンスタンド制御装置6を介してスピンド
ルモーター4を所定の回転数で回転させ、ヘッドステー
ジ5を駆動してヘッド1を2層垂直磁気記録媒体8の所
望の半径位置でロードする。ヘッド1の出力信号は、ヘ
ッドアンプ2によって増幅され、デジタルストレージオ
シロスコープ3の入力端子に入力される。デジタルスト
レージオシロスコープ3は、スピンドルモーター4から
のインデックス信号をトリガー信号として、増幅された
ヘッド出力を所望の時間に渡って取り込みメモリに蓄え
る。蓄えられたヘッド出力波形は、テストプログラムが
発行した読み出し命令に従ってコンピュータ7に転送さ
れる。この一連のデータ取得動作を予め設定された半径
範囲内の各半径位置にヘッド1を移動させる毎に行う。
通常、ヘッド1は、半径方向には等間隔で移動させるこ
とが多いが、これを不等間隔に移動させることも勿論可
能である。従って、データ取得動作終了時には、コンピ
ュータ7のメモリの中にはスパイク雑音の2次元分布に
関する情報が蓄えられている。
【0034】次に、テストプログラムは、この蓄えられ
た波形データからスパイク雑音を抽出し、その結果をも
とに2次元的な分布図を作成する。スパイク雑音の抽出
は、各半径位置で得られた波形毎に行われる。従って、
スパイク雑音の位置は、半径とインデックス信号からの
時間、即ち、ディスク上での回転原点からの角度で表さ
れる。尚、デジタルストレージオシロスコープに取り込
まれたヘッド出力波形は、当然時間軸上で離散化されて
いるので、以下の説明中に於ける相関関数等は、特に断
らない限り全て時間軸上で離散化されたものであるとす
る。また、被試験ディスクをスピンドルに装着する際に
は、ディスクを作製する際にディスクの縁にできるスパ
ッタ装置の基板保持金具の跡とスピンドルの回転原点を
合わせる等しておくと、スパイク雑音の位置をディスク
上の絶対位置で表わすことが可能である。
【0035】スパイク雑音抽出は、図7に示すような手
順に従って行った。即ち、予め仮定してある参照スパイ
ク雑音波形とヘッド出力との類似度を求め、これを元に
スパイクを抽出している。ここでは、参照スパイク雑音
波形と得られたヘッド出力波形との類似度を計るのに相
互相関関数を用いている(相関関数演算ルーチン)。そ
して、求められた相互相関関数に関してピーク検出を行
い、ピークと認められたものをスパイク雑音波形と判定
している(ピーク検出ルーチン)。得られた相関関数の
データ容量は、元のデータ容量にほぼ等しく、典型的に
は数メガバイトである。このような大容量データは、保
管する上でも利用する上でも取扱いが不便である。しか
し、データの使用目的にもよるが、一般に、スパイク雑
音を抽出した後では、このように高い角度軸の分解能は
不必要である場合が多い。そこで、必要に応じて角度方
向軸を1周当たり、例えば、500〜1000の区間に
分割し、各区間中に幾つスパイク雑音が存在するかを数
え、その数に対応する色の点で表示している(角度軸解
像度調整ルーチン)。この操作によりデータ容量を大幅
に減らすことができる。
【0036】相互相関関数を求める過程で、スパイク雑
音とは無関係な媒体雑音や電気回路に起因する雑音振幅
が抑圧されるので、ピーク検出時にこれらの雑音の影響
を極めて受け難くなるのがこの方式の特徴である。以上
に述べた装置及び手順を用いて実際にスパイク雑音の分
布図を求めた例を図8に示す。
【0037】評価した2層垂直磁気記録媒体は、図9に
示す膜構成を有し、以下の製法で作成したものである。
直径65mmのガラス基板101上に直流マグネトロン
スパッター法で軟磁性層102としてCo−3at%T
a−5at%Zrを厚さ400nm形成し、その上に非
磁性中間層103としてNi−37.5at%Ta−1
0at%Zr膜を厚さ5nm形成し、更に記録層104
としてCo−22at%Cr−14%Pt膜を厚さ20
nm形成した上に保護膜105としてC膜を5nm形成
したものである。
【0038】また、評価に使用した磁気ヘッドは、再生
素子として磁気抵抗効果素子を用いたもので、そのシー
ルド間隔は0.2μm、トラック幅は1.3μmであ
る。このヘッド及び前述の2層垂直磁気記録媒体をスピ
ンスタンドに装着して実験を行った。その際、媒体の回
転速度は毎分3000回転で一定とした。測定範囲は、
内周側が半径20mm、外周側が半径28mmまでの範
囲で100μm間隔で行った。また、どの半径位置に於
いてもヘッドのスキュー角が0度になるようにヘッドの
位置を調整した。
【0039】スパイク雑音のスパイク波形の幅は、軟磁
性層の材料や厚さ、使用するヘッド、磁壁とヘッドとの
なす角度等の要因により様々であるものの、軟磁性層に
厚さ400nm程度のアモルファスCo−Ta−Zr軟
磁性材料を用いた場合、典型的には100〜300μm
である。従って、直径65mmの媒体を使用した場合、
このスパイク雑音波形を取り込むためには、サンプリン
グ定理の要請からサンプリング間隔を50μmより狭く
する必要がある。また、この場合の最大円周長は、約2
00mmであるから、その半径で媒体1周分のデータを
取り込むために最低4000点は必要である。更に、参
照波形の特徴を十分に表現するために必要な点の数を考
慮して1周当たり100000点のサンプリング数とし
ている。1サンプル当たり1バイトのデータ容量がある
として、例えば半径20mmから28mmまでを0.1
mm間隔でデータを取得すると全データ容量は約7.7
MBと膨大になる。先にも述べたように、データの使用
目的によっては、スパイク雑音を抽出した後では、この
ように高い角度軸の分解能は不必要である場合も多い。
例えば、スパイク雑音と遭遇しない半径が一定範囲以上
存在するか否かで媒体の良否を判定する場合、角度方向
の分解能はスパイク雑音の位置を割り出した後では重要
でないことは明らかである。
【0040】本実施形態では、スパイク雑音の媒体上で
の大局的な分布図を得ることが目的なので、スパイク雑
音を抽出した後、角度方向軸を500の区間に分割し、
各区間中に幾つスパイク雑音が存在するかを数え、1つ
以上存在する場合には黒い点を表示することとしてい
る。このようにして得られたのが図8である。図8の場
合、もとのデータ容量が約7.7MBであったのに対
し、図8のデータ容量は、角度方向の分解能が500点
であるので約40kBである。尚、図8を得る過程で用
いた参照用スパイク雑音波形には、上記した式(4)で
表わされる単峰型の波形を用いた。尚、ピーク検出は、
スパイク相関関数の極大点であり、そして、その極大点
の前後でスパイク相関関数が設定された閾値を一定時間
上回っていることを満たす点をピークとみなす方式で行
った。
【0041】スパイク雑音を抽出した後のデータ保存の
形式で最も一般的なものとしては、図8を描くのに用い
た分解能を落とした状態での分布座標データ、或いは、
図8のような画像データとして保存する方法がある。こ
の他に、スパイク雑音のピーク位置座標をバイナリーデ
ータまたは文字データとして記録する方法がある。この
時、相互相関関数からスパイク雑音の位置座標を求めた
際と同じ角度軸方向の分解能で表現しておくと、特に、
スパイク雑音の出現頻度が少ない場合には、前出の方式
よりも更に少ないデータ容量でしかも高い位置分解能の
ままその位置を記録することが可能である。また、必要
に応じて、スパイク雑音の位置の他に、スパイク雑音と
判定されたピーク状波形(スパイク相関関数)の振幅及
びそのピーク状波形の半値幅、ヘッド出力波形の振幅な
ども合わせて記録することもできる。
【0042】また、参照スパイク波形に式(4)で表さ
れるような単峰型ではなく、特定の形状、例えば式
(3)で表わされるような双極型を仮定することにより
特定の形状の波形を示すスパイク雑音だけを検出し、磁
壁の種類を分類したりすることも可能である。
【0043】先にも述べたように参照波形の形状や幅等
の絶対値はさほど重要ではないので、予め観測したり、
或いは予測されるものを用いれば十分である。例えば、
上の実際の観察例と同じ条件であれば、式(4)で規定
されるような単峰型でその半値幅が100μmの参照波
形を用いれば、ほぼ全てのスパイク雑音を検出すること
ができる。しかし、上記の例では、異なる半径に於いて
も常に同一参照スパイク雑音波形を用いて相互相関関数
を求めている。従って、この方式では、測定時の媒体回
転の角速度は一定であるから、内周側と外周側とでは、
実質的な参照スパイク雑音波形の長さが大幅に変化して
しまうことになる。測定半径の範囲が例えば15mmか
ら30mmのように広範囲に渡るとこの影響は無視し難
い場合も生じる。このような事態を避けるためには、各
半径に於いて参照スパイク波形の長さが一定になるよう
に各半径毎に参照スパイク雑音波形を求める。つまり、
予め参照波形の幅や形状を実際の寸法で規定しておく。
その簡単な一例としては、ある半径で最適化された参照
スパイク雑音波形をもとにして、その他の半径に於ける
参照スパイク雑音波形配列の各要素の値を補間法で求め
る方法が有る。この方法であれば、参照スパイク雑音波
形が数式で与えられてない場合でも容易かつ高速に各半
径毎に適した参照スパイク雑音波形を求めることができ
る。
【0044】従って、実際には以下のような手順にな
る。まず、予め参照波形の幅や形状を実際の寸法で規定
しておく。次に、先に説明したのと同じ手順で試験範囲
の各半径に於けるヘッド出力波形を取り込む。次に、各
半径毎に相関関数を求め、そのピークの位置を求める。
この際に、各半径における参照波形は上に述べた方法で
求めたものを使用する。
【0045】試験結果としては、図8のようなスパイク
雑音の空間分布図で表示するだけでなく、各測定半径毎
にヘッドが遭遇したスパイク雑音の数を数値で表現する
他、観測されたスパイク雑音の総数、相関関数のピーク
振幅に対する度数分布等をそれぞれ求めることができ
る。良否判定条件は、これらを単独にあるいは組み合わ
せて設定することが可能である。
【0046】スパイク雑音の多くが軟磁性層中に形成さ
れた磁区の磁壁からの漏洩磁界であることは疑い様のな
いことである。しかし、スパイク雑音として検出された
ものの中には、2次元分布図中で点状にしか観測されな
いものも少なからず見られる。これらは、単純な磁区で
はなく軟磁性層中の欠陥等に起因するものと思われてい
る。原因の如何に関わらず、2次元分布図上で点状に観
測されるスパイク雑音と線状に観測されるスパイク雑音
とでは、実際の磁気ディスク装置に組み込んだ際の影響
の度合いが異なるのでこれらは区別されるべきである。
即ち、点状のものは一部のトラックだけに影響を与える
のに対し、線状のものは極めて多数のトラックに影響を
与えるからである。被試験ディスクの最終的な良否判定
にはこれらの結果を用いることもできる。
【0047】両者の判別法には多数の方法が存在しう
る。以下に、一例を説明する。まず、スパイク雑音が存
在するピクセルの座標を全て網羅したリストを作る。そ
して、このリストから一つの要素を取り出し、そのピク
セルに隣接したピクセルの座標がリスト中に有るか否か
を調べる。取り出した要素は元のリストからは削除す
る。もし発見された場合には、その発見されたピクセル
もリストから削除し、そして、その発見されたピクセル
に隣接する座標がリストに登録されていないかを調べ
る。これを隣接するスパイク雑音座標が発見されなくな
るまで繰り返して行い、繰り返しの回数が規定以上であ
るかどうかで点状か否かを判別する。線状に連なってい
ると判断されたスパイク雑音の座標は、一連毎に新たな
リストに登録する。以上の過程を元のリストが空になる
まで繰り返す。元のリストから新たに要素を取り出す際
に、軟磁性層の異方性がディスクの半径方向に向いてい
るなどしてスパイク雑音が放射状の分布を示すことが予
測される場合には、最内周または最外周のものから始
め、また、隣接する要素を探す際には半径方向のものを
優先的に探す。これにより、円周方向に互いに隣接した
もの同士を混同し難くなる。尚、最終的に線状のスパイ
ク雑音列と判断する基準は、現状では300μmとして
いる。これは、計測時の半径移動ステップが通常100
μmであることと確率的な誤りを少なくするために最低
3点以上隣接していることを条件としているためであ
る。
【0048】尚、本実施形態では、スパイク雑音を抽出
するための演算をディスク全面に渡る情報を全て取得し
た後に行っているが、各測定半径毎に演算を行っても差
し支えないことは明らかである。また、本実施形態では
この演算にコンピュータの標準的な演算方式を用いたソ
フトウェアにて行っているが、専用のハードウェアやデ
ジタルシグナルプロセッサー等を用いることも可能であ
ることは言うまでもない。更に、本実施形態では、指定
された半径毎にデータを取り込んでいるが、波形を連続
的に取り込むと同時にヘッドの位置も連続的にシークさ
せ、ディスク表面を螺旋状に走査しても良いことは言う
までもない。
【0049】以上の例では、媒体回転の角速度を一定と
しているが、これを線速度を一定として計測する方法も
可能である。この場合には、異なる半径においてもサン
プリング間隔が常に等しいため参照波形の幅も一定で良
い。また、ヘッドの浮上量が変化しないために測定半径
範囲が広い場合にもスパイク雑音検出感度が半径によっ
て変化しないという特徴が有る。
【0050】尚、図1やそれ以後の説明に於いては簡単
のためにディスクの片面だけを評価しているような表記
になっているが、実際の生産ライン中で使用する装置で
は、当然、ディスクの両面を同時に評価可能な仕様とな
っている。即ち、2つのヘッドをディスクの両面を同時
に計測可能なようにヘッドステージに装着可能であり、
ヘッドアンプ等の電気回路系は同等のものが2チャンネ
ル装備されている。デジタルストレージオシロスコープ
は、インデックス信号入力以外に2チャンネル以上ある
ものを使用するか同等性能のものを複数台使用する。ま
た、より高速に検査を行うために片面当たりに複数のヘ
ッドを装着し、各ヘッドを並列に動作させることも当然
可能である。その場合、回路系や測定器は、それに見合
った数を装備することは言うまでもない。
【0051】〔実施形態2〕図10は、本発明の垂直磁
気記録媒体検査方法の実施に使用される検査装置の他の
例を示す概略図である。本実施形態の装置構成は、実施
形態1と同一であるものの、テストプログラムに媒体の
品位判定機能が付加されている点が異なる。品位判定の
基準のうち、最も単純なものの1つとしては、指定され
た半径におけるスパイク雑音数または指定された半径範
囲内におけるスパイク雑音の数が一定数以下であること
を良品の条件とすることが考えられる。しかし、品位判
定の内容及び条件値は、ディスクが満たすべき品質基準
によって異なる。従って、実施形態1に示した解析機能
の結果を組み合わせて判定条件を設定することが可能で
あるので極めて多様な状況に対応できるように考慮され
ている。また、品位判定の内容及び条件値は、それぞれ
判定ルーチンと判定条件の変更により容易に変更可能な
ように配慮されている。
【0052】この時のテストプログラムの中の品位判定
ルーチンの動作概要を図11に示す。複数の判定内容に
対応する判定ルーチンを設定可能であり、その数と内容
は、プログラムの簡単な修正で変更可能である。判定ル
ーチン1〜Nは、測定の結果得られたスパイク雑音分布
や振幅等を設定された判定内容と条件に照らしてそれぞ
れ品位を判定し、その結果に応じてランク付けを行う。
総合判定ルーチンは、各判定内容の優先度や相互の関係
による総合的な判定方法が定義されていて、各判定ルー
チンの判定結果を用いて最終的な判定を行い、最終的な
ランク付けを行う。
【0053】本発明の検査装置を実際の生産ラインで使
用する際には、当然、ディスクの交換を自動的に行うロ
ボット装置と組み合わせて使用する。そして、スパイク
雑音評価結果に関する良品と不良品との分別をこの段階
の直後に行う。場合によっては、単純に良品と不良品と
いう分別だけでなく、必要に応じて、検査結果に基づい
たランク分けを行う。
【0054】〔実施形態3〕図12は、本発明の垂直磁
気記録媒体検査方法の実施に使用される検査装置の更に
他の例を示す概略図である。この例では、制御用コンピ
ュータ7がネットワークインターフェースを備えてお
り、これを通してネットワーク上の他のコンピュータや
計測装置、出力装置等と命令及びデータの送受が可能で
ある。また、テストプログラムには、他のコンピュータ
等から送付されてきた外部命令を解釈し、実行する機能
を備えている。ここで、外部命令は、テストプログラム
中で定義されているもので、テストプログラムに対して
テストの実行、中断、テスト条件の変更等を指示するこ
とが可能である。従って、ネットワーク上の他のコンピ
ュータからの遠隔操作が可能である。尚、ネットワーク
を構成するには、専用のネットワークインターフェース
を使用する必要は必ずしもなく、図1に示した装置が装
備している双方向バスインターフェースを用いる方法も
ある。これらの特徴により、必要に応じて以下のような
ことが可能である。
【0055】まず、生産ライン等で複数のスパイク雑音
検査装置を1台の制御用コンピュータで管理することが
可能である。また、データ管理の一元化も可能で容易に
なる。或いは、スパイク抽出のように負荷の大きな作業
を他のコンピュータに分担させることも可能である。こ
れにより、評価にかかる時間を短縮することにより生産
性が向上する。また、スパイク雑音検査装置のコンピュ
ータをより性能の低いもので置き換えることによるコス
ト削減が可能である。また、スパイク雑音検査装置は、
必ずしも専用の装置である必要はなく、リードライトテ
スターを兼ねた装置であっても良い。なお、スパイク雑
音抽出のような負荷の大きな作業を他のコンピュータに
分担させる場合、スパイク雑音検査装置やコンピュータ
は必ずしもネットワークに接続されている必要はなく、
ヘッド出力データを可換記憶媒体等を用いて運ぶ等して
も差し支えないことは勿論である。
【0056】〔実施形態4〕実施形態1の中でも触れた
ように、状況によっては、サーマルアスペリティのよう
なスパイク雑音にみかけ上類似した現象が観察されるこ
とがある。サーマルアスペリティは、ディスク上の微小
な突起や塵等が磁気抵抗効果ヘッド素子に接触した際に
パルス状の疑似信号が現れる現象である。サーマルアス
ペリティが観測される頻度は、通常それほど多くはない
ものの、形状に起因するサーマルアスペリティとスパイ
ク雑音とでは、とるべき対策が当然異なるので試験の目
的によっては両者の区別をつける必要がある。これは、
スパイク雑音の次のような特性を用いることにより実現
可能である。
【0057】図13は、先にスパイク雑音を観察した媒
体のある一部をアナログオシロスコープで観察した例で
ある。図13の時間軸スケールは、図13(a)(b)
ともに1グリッド当たり100μsである。図13
(a)と(b)は、ともに直流消去状態でスパイク雑音
(3つ)を観察しているが、直流消去時に記録ヘッドに
流した電流の符号が互いに異なる。図13に示すよう
に、スパイク雑音の波形は、媒体を直流消去した際の電
流の符号、即ち、記録層の磁化の向きによって変化す
る。多くの場合、振幅や波形に若干の変化はあるものの
磁化方向に応じてスパイクの波形の極性も反転する。そ
れに対し、ディスク表面形状や塵に起因するサーマルア
スペリティの場合、直流消去電流の符号を反転させても
波形の極性は変化しない。また、スパイク雑音の波形は
図13に示すように多くの場合、単峰型ではなく、正及
び負のピークを有する双極型を示す。
【0058】従って、スパイク雑音とサーマルアスペリ
ティの最も単純な判別方法は、次のようになる。ディス
クの任意の測定半径位置において、まず、測定用の磁気
ヘッドを用いてある方向に十分に大きな磁界を印加する
ことにより直流消去を行った後に、先に述べた方式によ
ってスパイク雑音を評価する。このとき、参照用の波形
は双極型を使用する。次に、同一半径上で今度は直流消
去時の磁界を反転させて直流消去した後に、同様にスパ
イク雑音を評価する。参照用波形に双極型を使用してい
るので、信号波形と参照用波形との相互相関関数を求め
ると、スパイク雑音は2回の測定のうち、どちらか一方
のみで検出される。
【0059】図14に示したのは、リードライトテスタ
ー機能を合わせ持つ装置を用いて本実施形態にて観察し
た同一媒体の同一箇所に磁化遷移間隔254nmの信号
を記録した後に該当箇所をアナログオシロスコープで観
察したものである。スパイク雑音が観察されていた位置
において再生信号の振幅が変調されていることが分か
る。スパイク雑音の位置を特定した後に、該当箇所とそ
の近傍に於ける信号対雑音比を計測したところスパイク
雑音が存在しない領域に於けるそれよりも約6dB劣化
していることが推定された。
【0060】〔実施形態5〕図15は、本発明の垂直磁
気記録媒体検査方法の実施に使用される検査装置の別の
例を示す概略図である。この例の検査装置は、スパイク
雑音による再生信号への影響の種類を判別するための判
別回路9を備える。検査の手順は、大きく見るとデータ
取得ステージと判定ステージとに分けられる。図16に
データ取得ステージの手順を示す。検査動作は、コンピ
ュータ7に内蔵されたテストプログラムにそって行われ
る。以下に、装置の動作と合わせて説明する。
【0061】テストプログラムは、まず、スピンスタン
ド制御装置6を介してスピンドルモーター4を所定の回
転数で回転させ、ヘッドステージ5を駆動してヘッド1
を2層垂直磁気記録媒体8の所望の半径位置でロードす
る。そして、予め指定された記録電流値でこれも予め指
定された記録波長で信号を記録する。
【0062】ヘッド1の再生出力信号は、ヘッドアンプ
2によって増幅され、判別回路9を経た後、デジタルス
トレージオシロスコープ3の信号入力端子に入力され
る。判別回路9は、再生信号の包絡線、即ち、振幅を連
続的に検出する回路である。その動作に関しては後述す
る。デジタルストレージオシロスコープ3は、スピンド
ルモーター4からのインデックス信号をトリガー信号と
して増幅されたヘッド出力を所望の時間に渡って取り込
み、メモリに蓄える。蓄えられた判別回路の出力波形
は、テストプログラムが発行した読み出し命令に従って
コンピュータ7に転送される。この一連のデータ取得動
作を予め設定された半径範囲内の各半径位置にヘッド1
を移動させる毎に行う。通常、ヘッド1は、半径方向に
は等間隔で移動させることが多いが、これを不等間隔に
移動させることも勿論可能である。従って、データ取得
動作終了時には、コンピュータ7のメモリの中には、各
半径毎の再生信号の包絡線に関する情報が蓄えられてい
る。
【0063】テストプログラムは、先のデータ取得ステ
ージで取得したデータからスパイク雑音による再生信号
への影響を抽出し、その種類を判別し、必要であればそ
の結果から2次元的な分布図を作成する。取得したデー
タからのスパイク雑音による影響の抽出は、各半径位置
で得られた波形毎に行われる。従って、スパイク雑音の
影響を受けている点の位置は、半径とインデックス信号
からの時間、即ち、ディスク上での回転原点からの角度
で現わされる。また、被試験ディスクをスピンドルに装
着する際には、ディスクを作製する際にディスクの縁に
できるスパッタ装置の基板ホルダーの爪の跡とスピンド
ルの回転原点を合わせる等しておくと、スパイク雑音の
影響を受けている点の位置をディスク上の絶対位置で表
わすことが可能である。
【0064】尚、本実施例では、スパイク雑音の影響を
抽出するための演算をディスク全面に渡る情報を全て取
得した後に行っているが、各測定半径毎に演算を行って
も差し支えない。また、本実施例ではこの演算にコンピ
ュータの標準的な演算方式を用いたソフトウェアにて行
っているが、専用のハードウェアやデジタルシグナルプ
ロセッサー等を用いることも可能である。更に、本実施
例では、指定された半径毎にデータを取り込んでいる
が、波形を連続的に取り込むと同時にヘッドの位置も連
続的にシークさせ、ディスク表面を螺旋状に走査しても
良いことは言うまでもない。
【0065】判別回路9には、複数の形式が考えられ
る。図17に示す回路は、そのうちでも最も単純な回路
の例である。ヘッドアンプ出力をアンプ11で適当なレ
ベルまで増幅した後、ハイパスフィルター12を通す。
ハイパスフィルター12の遮断周波数を適切に選択する
ことにより、スパイク雑音による再生信号のベースライ
ンシフトを除去することができる。媒体の種類や測定条
件に依存するが、ヘッド媒体相対線速度が9m/sのと
き2次のベッセル型ハイパスフィルターでは、低域遮断
周波数は、500kHzから1MHz程度が適してい
る。ここで、ベースラインシフトとは、再生信号に再生
信号とは異なる周波数成分(通常は、再生信号よりも遥
かに低い周波数成分)の信号が重畳されることにより再
生信号の平均値が局所的に他の箇所よりもプラスまたは
マイナスの方向にシフトする現象のことである。
【0066】次に、ハイパスフィルター12の出力は、
包絡線検波器13に入力される。包絡線検波器13の時
定数を再生信号周波数に合わせて適切に選択すれば、再
生信号の包絡線、即ち、振幅信号を得ることができる。
従って、判別回路の出力波形の中で谷を検出することに
より、スパイク雑音による振幅変調を捉えることができ
る。このとき、スパイク雑音に起因しない、その他の媒
体欠陥等による振幅減少も同時に検出されることもあ
る。しかし、一般に、スパイク雑音によって再生信号振
幅が変調される媒体上の範囲は、数10μmから数10
0μmと、記録膜欠損等が原因である場合に比べて広範
囲に渡る傾向があるので、厳密な区別はできないものの
相当な確度でスパイク雑音による再生信号振幅の変調を
判別可能である。また、別途、スパイク雑音分布等を計
測し、その結果と照合して判別する方法もある。ただ
し、欠陥検査と言う観点からは、再生信号振幅が減少す
る領域を欠陥とみなすのであれば、原因に関わらず再生
信号振幅がある基準よりも減少したものを欠陥と判別す
れば事足りるのでその原因の判別は必ずしも重要ではな
い。
【0067】尚、包絡線検波器の構造及び動作原理に関
しては、例えば、昭和52年9月1日にマグロウヒルブ
ック株式会社刊行のラシィ著「通信方式」の125頁か
ら126頁に詳しく述べられている。ただし、本検査装
置に用いる包絡線検波器は、この文献に記載されている
構成のものである必要はなく、再生信号の包絡線を検出
できるものであればその他の形式のものも使用可能であ
り、また、整流検波器等も使用可能である。尚、図17
においてハイパスフィルター12の配置は、アンプ11
の前段であっても良い。
【0068】図18に、スパイク雑音による再生信号の
ベースラインシフトの例を示す。評価した2層垂直磁気
記録媒体は、図9にて説明したものである。また、評価
に使用した磁気ヘッドは、再生素子として磁気抵抗効果
素子を用いたものでそのシールド間隔は、0.2μm、
トラック幅は1.3μmである。このヘッド及び前述の
2層垂直磁気記録媒体をスピンスタンドに装着して実験
を行った。
【0069】図18(a)は、直流消去状態におけるヘ
ッド出力波形で、あるスパイク雑音近傍を観察したもの
である。図18(b)は、図18(a)の観察箇所と同
一箇所を信号を記録後に観察したものである。この時の
線記録密度は、100kFCIであった。スパイク雑音
の位置において、再生信号のベースラインがスパイク雑
音波形にそって緩やかにシフトしていることが分かる。
図18(c)は、図18(a)、図18(b)と同一箇
所を低域遮断周波数500kHzのハイパスフィルター
を通して観察したものである。図18(c)には、スパ
イク雑音位置において幾分、包絡線の形状に乱れを残す
のみでスパイク雑音の影響はほとんど見られない。この
ことから、このスパイク雑音が再生信号に与える影響
は、ほとんどベースラインシフトであったことが分か
る。
【0070】図19は、再生信号の振幅変調を伴うスパ
イクの観察例である。図18と同様に、図19(a)は
直流消去状態、図19(b)は記録後の再生信号、図1
9(c)は再生信号をハイパスフィルターに通したもの
をそれぞれ観察したものである。明らかに、ハイパスフ
ィルターによってベースラインシフトが除去される後の
再生信号の振幅がスパイク雑音の位置において減少して
いることが分かる。
【0071】再生信号が減少している箇所では、一般
に、信号対雑音比が低下している。従って、減少幅があ
る限度を超えた場合には欠陥とみなすのが妥当である。
この基準としては、例えば、同一トラック上の振幅変調
が見られない区間での平均出力振幅よりも10%以上減
少した場合に媒体性能に影響を与えるものとみなし、3
0%を超えるものに関しては欠陥とみなす。
【0072】一方、ベースラインシフトに関してもシフ
ト量がある限度以内であれば記録領域として十分使用可
能である。この限度量は、ディスクドライブの設計、特
に、実際に磁気ディスク装置で使用される信号処理方式
に依存する。現在使用している基準値では、ベースライ
ンのシフト量が最大出力値(低線記録密度に於ける出
力)の200%以内ならば許容する。ベースラインシフ
トが基準値以内である場合の対処法の一例としては、ベ
ースラインシフトがある値を越えるのを検出した段階で
ハイパスフィルターを動的に挿入する方法がある。ハイ
パスフィルターの挿入によりチャネルの性能はいくぶん
影響を受けるものの、スパイク雑音が存在する領域を利
用できることにより、ディスクの平均記録密度は、利用
できない場合よりも高くすることができる。また、直流
成分を積極的に利用するチャネルの場合、サーマルアス
ペリティと同様に扱うことにより、やはりスパイク雑音
が存在する領域を記録領域として用いることができる。
【0073】このように、スパイク雑音による再生信号
への影響は、その影響の種類によって扱い方を変えるべ
きであることが理解される。また、影響の大きさによっ
ても扱いを変えるべきであることも分かる。従って、被
試験ディスクの良否を判定する際には、スパイク雑音に
よる再生信号への影響の定量評価することにより、単純
にスパイク雑音の数等で判定するよりも、より的確な判
定が可能になる。例えば、実際にはスパイク雑音の再生
信号への影響が全体として小さく、使用可能なディスク
をスパイク雑音の総数が多いとして不合格と判定してし
まうようなことを避けることができる。反対に、スパイ
ク雑音の数は少ないもののそれらが再生信号に与える影
響が大きく、実際には使用不可能なディスクを良品と判
定してしまうケースを避けることもできる。即ち、媒体
及び磁気ディスク装置の歩留まりを向上させることがで
きる。
【0074】従って、テストプログラムは、スパイク雑
音による再生信号のベースラインシフト及び振幅変調が
観測された点の数だけでなく、それぞれの影響の程度を
も考慮に入れて合否を判定する。そして、被試験ディス
クの合否を総合的に判定する際の指標の一つとして、平
均記録密度を用いる。即ち、欠陥及び欠陥として扱うべ
き領域の数、使用可能ではあるが、性能が低下している
領域の数とその程度から平均記録密度を求める。なお、
単純な合否判定だけでなく、例えば、平均記録密度を指
標として、被試験媒体を複数の品位に分類することも可
能である。
【0075】〔実施形態6〕図15に示した検査装置の
変形例について説明する。本実施形態の検査装置は、実
施形態5で説明した検査装置と判別回路の構成が異なる
だけで、他の構成は同じである。図20は、本実施形態
の検査装置に用いる判別回路の構成例を示す図である。
この例では、判別回路の出力は2系統ある。一方の系統
は図17と同じであり、もう一方の系統は、図17から
ハイパスフィルターを除いたものである。後者の出力は
単純に包絡線検波器13を通過しているのでスパイクに
よるベースラインシフトと振幅変調を含んだ出力であ
る。従って、この出力では、再生信号のベースラインシ
フト及び振幅変化がピークや谷として現れる。ただし、
振幅が減少しているところも負のベースラインシフトも
いずれも谷として現れるので、影響の種類を判別するこ
とはできない。そこで、実施形態5でも説明したよう
に、ハイパスフィルター12を通過した側の出力からは
振幅変調を判別できるので、両者を比較することにより
ベースラインシフトと振幅変調とを判別する。
【0076】2以上の入力チャンネルを有するデジタル
ストレージオシロスコープを用いれば、図20の2系統
の出力を同時に捕捉することができるので、この判別回
路を用いた場合でも図17の判別回路を用いた場合に比
較して検査時間に大きな差は生じない。
【0077】スパイク雑音によるベースラインシフトと
振幅変調を分離して評価し、それぞれの結果を用いて総
合的に媒体の性能評価を行う場合の判定ステージの手順
を図21に示す。この場合、取得したデータは、包絡線
検波器出力をサンプリングした包絡線検波器出力配列
と、ハイパスフィルターを通過させてから包絡線検波器
に通したものをサンプリングした振幅変調データ配列の
2種類である。後者は、専ら再生信号振幅の情報からな
るが、現実には包絡線検波器は媒体雑音等の影響を受け
るために再生信号振幅以外の成分を含む。同様に、前者
に関しても再生信号振幅とベースラインシフト以外の成
分も含む。しかし、媒体雑音の影響の程度は、両者とも
に同じ程度なので、今の場合、ベースラインシフトを求
める際には包絡線検波器出力配列から振幅変調データ配
列を単純に差し引いている。これを以下では、ベースラ
インシフト配列と呼ぶ。
【0078】振幅変調が起きている点は、振幅変調デー
タ配列から各半径毎の再生信号振幅の極小点、即ち、谷
を求めることによって探す。谷の検出は、平均振幅より
も一定の区間に渡り一定の割合以上の振幅減少が見ら
れ、かつ、導関数が0を通過する点を求めることにより
行う。そして、例えば、発見された振幅変調点の程度及
びその数を基準値と比較して媒体の振幅変調点に関する
品位を決定する。
【0079】ベースラインシフトが起きている点も同様
にしてベースラインシフト配列から探す。ただし、ベー
スラインシフトは極性を持つので極大と極小を求める必
要がある。そして、振幅変調の時と同様にしてベースラ
インシフトに関する媒体品位を決定する。最後に、振幅
変調及びベースラインシフト双方の評価結果を元に、例
えば、合否判定を総合的に行う。
【0080】〔実施形態7〕図15に示した検査装置の
別の変形例について説明する。本実施形態の検査装置
は、実施形態5、6で説明した検査装置と判別回路の構
成が異なるだけで、他の構成は同じである。図22は、
本実施形態の検査装置に用いる判別回路であるホモダイ
ン検波器の構成例を示す図である。ホモダイン検波器の
詳細な構成及び動作に関しては広く文献等に解説されて
いるのでここでは述べない(例えば、昭和52年9月1
日にマグロウヒルブック株式会社刊行のラシィ著「通信
方式」の135頁から138頁参照)。
【0081】動作を簡単に説明する。ここでも例によっ
てオール1符号を媒体に記録しているので、再生信号は
周期信号となる。キャリア抽出回路71は、再生信号に
同期した周波数を有する信号を発生する。フェーズロッ
クドループを応用した回路を用いれば、再生信号の基本
周波数(キャリア周波数)及び位相にほぼ完全に同期し
た信号を得られる。この信号と再生信号をミキサー72
に入力し、不要な高周波成分をローパスフィルター73
で除去することにより、再生信号の包絡線をほぼ理想的
に得ることができる。また、この回路の出力からは、再
生信号のベースラインシフトもほぼ完全に除去される。
それに対し、包絡線検波器のように積分回路を含んだ判
定回路では、雑音がコンデンサーに充電されるので再生
信号振幅は実際よりも大きく観測される。従って、この
回路は、スパイク雑音による再生信号振幅変調の度合い
を定量評価する場合に適している。
【0082】〔実施形態8〕図15に示した検査装置の
更に別の変形例について説明する。本実施形態の検査装
置は、実施形態5、6、7で説明した検査装置と判別回
路の構成が異なるだけで、他の構成は同じである。包絡
線検波器の多くは、積分器とダイオードを用いているた
めに、再生信号のプラス及びマイナス側の包絡線をそれ
ぞれ検出することができる。プラス側とマイナス側の包
絡線を比較することにより、包絡線のプラス側とマイナ
ス側の対称性の評価が可能な他、再生信号のベースライ
ンシフト及び振幅変調の判別にも用いることができる。
図23は、このことを用いた判別回路の構成例である。
アンプ11の出力は、2つの包絡線検波器13,13に
それぞれ入力される。2つの包絡線検波器は、ともに同
一の構成で時定数も同一に調整されている。ただし、一
方は再生信号のプラス側の包絡線を、もう一方はマイナ
ス側の包絡線を検出するようになっている。ダイオード
と積分器を用いた包絡線検波器であれば、一方の検波器
のダイオードの極性を反対にしておけばよい。従って、
両者の出力の和をとればベースラインシフトを、差をと
れば振幅変調の位置を出力信号のピークもしくは谷とし
て得ることができる。
【0083】〔実施形態9〕従来、放射状にスパイク雑
音が分布している2層垂直磁気記録媒体に対してサーボ
信号を記録すると、サーボ信号とスパイク雑音とが交錯
してしまう場合が生じることを避けることができなかっ
た。しかし、予めスパイク雑音分布を知ることができれ
ば、スパイク雑音を避けてサーボ信号を記録することが
可能になる。
【0084】サーボ信号を記録するための装置として、
サーボトラックライタの概念図を図24に示す。図面の
簡単のために一部、結線を省略しているが、制御装置2
08は、この系全体を統括制御する。即ち、サーボ信号
記録制御部も制御装置によって制御される。制御装置
は、サーボ信号を記録する前に、まず、実施例1で述べ
た方法と手順によってスパイク雑音分布を求める。求め
られたスパイク雑音分布は、メモリに記憶される。スピ
ンスタンドと異なり、サーボ信号を記録する前の磁気デ
ィスク装置には、ヘッド位置を検知する手段がないた
め、ロータリーアクチュエータ206に対してロータリ
ーエンコーダ205を付加設置してヘッド位置情報を回
転角として検知する。媒体上のヘッド位置情報のうち、
角度座標に関しては、スピンドルのインデックス信号も
しくは、クロックヘッド201にて記録再生した周期信
号をもとに得られた回転同期パルスを用いて検出する。
ヘッド位置制御部にてロータリーアクチュエータ206
を回転させ、磁気ヘッド203の位置を逐次移動させて
はサーボ信号を記録する。記録再生アンプ207は、制
御装置及びサーボ信号記録性御部からの指令に従い、磁
気ヘッドの再生素子駆動と再生信号の増幅、記録ヘッド
の駆動等を行う。サーボ信号を記録する際には、クロッ
クヘッド201にて記録再生した周期信号をもとに得ら
れた回転同期パルスに常にタイミングを合わせて、磁気
ヘッドにてサーボ信号を2層垂直媒体202に記録す
る。
【0085】サーボ信号は、例えば図25に示したよう
な配置で記録される。サーボ信号領域が円弧状に配置さ
れるのは磁気ヘッドをシークさせるのにロータリーアク
チュエータを用いているためである。図25中のサーボ
信号領域は、線で表現されているが、当然、実際には円
周方向にある長さを持っている。従って、スパイク雑音
が存在する媒体にこのような配置でサーボ信号を書き込
むとある確率でスパイク雑音と交錯する。交錯した一例
を図26に示す。今、サーボ信号は、図26中に示した
最外周の位置から書き始めている。このとき、このよう
にスパイク雑音とサーボ信号が交錯してしまう一因は、
このサーボ信号を書き始める際のディスクの回転角(位
相)が悪いためである。そこで、先に得たスパイク雑音
分布をサーボ信号の配置情報と照合し、サーボ信号とス
パイク雑音が交錯しないようにサーボ信号を書き始める
際の位相を図27のように変更することによりサーボ信
号列とスパイク信号列とが交錯するのを避ける。
【0086】サーボ信号とスパイク雑音が交錯しないよ
うにする別の方法は、先に得たスパイク雑音分布を元
に、両者が交錯しないようにサーボ信号の配置を変更す
ることである。ただし、サーボ信号は、隣接するトラッ
クにまたがる必要が有るので、トラック毎にその位置を
大幅に変更することは困難である。そこで、図28に示
すように通常通り記録したのではスパイク雑音と交錯す
るサーボ信号列の書き込み位相をずらすことによりスパ
イク雑音を避ける。この方法ではサーボ信号列間の位相
が通常よりも開いてしまう領域が生じる。従って、当
然、当該サーボ信号列の書き込み位相の変更量は、その
ような領域におけるトラッキング精度の低下を許容範囲
内に抑えられる範囲内にする必要が有る。
【0087】以上のような方法により、スパイク雑音を
避けてサーボ信号を記録することが可能である。しか
し、上記2具体例のうち単独では対処しきれない場合が
有る。そこで、より実際的な方法としては、上記2つの
方式を組み合わせる方法が有る。即ち、まず、通常のサ
ーボ信号配置で最も交錯する確率の低い書き込み開始位
相を選択し、次に、個々のサーボ信号列の書き込み位相
を調整する。
【0088】スパイク雑音の数及び分布或いは1周当た
りのサーボ信号数によっては、図28に示した例のよう
にスパイク雑音とサーボ信号が交錯するのを避けられな
い場合が有る。図28の例の場合、1周当たりのサーボ
信号数が多いために放射状に連なるスパイク雑音列が存
在した場合、ほぼ確実にどれかのサーボ信号列と交錯す
る。更に、この例では近接して存在する2本の放射状の
スパイク雑音列の間隔とサーボ信号列間の間隔とがある
半径範囲(トラックAからB)でほぼ一致している。ス
パイク雑音列、サーボ信号列ともに相当な幅を有してい
るためにこのような現象は相応の確率で起こる。このよ
うな場合、サーボ信号を書き始める位相によっては、図
28の例のように円周方向で2箇所続けてサーボ信号と
スパイク雑音が交錯してしまうことがある。この場合、
2箇所連続で正常なサーボ信号を得られないためにトラ
ッキング精度が低下するという問題を生じる。そこで、
同一トラック上に於いて2箇所続けてサーボ信号とスパ
イク雑音が交錯しないように書き初めの位相または特定
サーボ信号列の書き込み位相を調整することにより影響
を最小限にとどめる。図29は、図28と同一媒体にサ
ーボ信号を書き始める位相をずらすことにより同一トラ
ック上に於いて2箇所続けてサーボ信号とスパイク雑音
の交錯を回避した例である。
【0089】尚、本実施例では、ディスクの回転原点に
スピンドル204のインデックスパルスを用いている。
インデックスパルスを出力しないモータを使用する場合
には、クロックヘッド201でクロック信号を記録し、
その再生パルスを数えることにより原点信号を作り出し
たり、或いは、レーザープローブを用いてスピンドル側
面のテクスチャーから原点信号を求める。
【0090】
【発明の効果】本発明により、従来、スパイク雑音の位
置をある半径位置のみで観測するか、あるいは、2次元
的に可視化するのみで、定性的な結果しか得られなかっ
たのに対し、定量的な評価が可能となり、生産工程にお
ける良否判定や研究開発における自動的なデータ処理が
可能となった。また、スパイク雑音の評価結果を保存し
ておくのに必要なメモリやストレージ装置の容量を大幅
に縮小することが可能となった。また、スパイク雑音の
位置、数、振幅に関する情報に加え、実際に信号を記録
した際の影響を定量的に評価することが可能になった。
これにより、より的確な合否判定や品判定を行うことが
可能になり、その結果、2層垂直磁気記録媒体及び磁気
ディスク装置の歩留まりが向上した。更に、スパイク雑
音と交錯しないようにサーボ信号を記録することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による垂直磁気記録媒体検査装置の一例
を示す概略図。
【図2】相関関数を用いることのメリットを説明する
図。
【図3】スパイク雑音の例とその相互相関関数の拡大表
示図。
【図4】閾値とピーク検出数の関係を示す図。
【図5】スパイク雑音の典型例を示す図。
【図6】双極型の波形の説明図。
【図7】スパイク雑音の抽出過程の説明図。
【図8】スパイク雑音分布の計測結果例を示す図。
【図9】実験に用いた垂直磁気記録媒体の膜構成の説明
図。
【図10】良否判定可能な垂直磁気記録検査装置の例を
示す図。
【図11】良否判定の手順の説明図。
【図12】ネットワークに接続可能な垂直磁気記録検査
装置の説明図。
【図13】スパイク雑音の直流消去磁界の方向依存性の
説明図。
【図14】スパイク雑音によって再生信号が変調される
様子の説明図。
【図15】垂直磁気記録媒体検査装置の他の構成例を示
す図。
【図16】再生信号の包絡線波形データ取得手順の説明
図。
【図17】ベースラインシフトを取り除くことができる
判別回路の構成例を示す図。
【図18】スパイク雑音によるベースラインシフトの観
察例を示す図。
【図19】スパイク雑音による振幅変調の観察例を示す
図。
【図20】ベースラインシフトと振幅変調をそれぞれ判
別するのに用いる判別回路の構成例を示す図。
【図21】媒体品位の判定手順の説明図。
【図22】ホモダイン検波を用いる判別回路の構成例を
示す図。
【図23】上側及び下側包絡線を同時に取得するための
判別器の構成例を示す図。
【図24】本発明によるサーボ信号記録装置の一例を示
す概略図。
【図25】サーボ信号の配置の一例を示す概略図。
【図26】サーボ信号列とスパイク雑音列が交錯する例
を示す図。
【図27】サーボ信号を記録開始する位相を変えること
によりサーボ信号列とスパイク雑音列の交錯を回避した
例を示す図。
【図28】近接した2本のスパイク雑音列により同一ト
ラック上で2箇所連続してサーボ信号列とスパイク雑音
列が交錯する例を示す図。
【図29】サーボ信号を記録開始する位相を変えること
により同一トラック上で2箇所連続してサーボ信号列と
スパイク雑音列が交錯するのを回避した例を示す図。
【符号の説明】
1…ヘッド、2…ヘッドアンプ、3…デジタルストレー
ジオシロスコープ、4…スピンドルモーター、5…ヘッ
ドステージ、6…スピンスタンド制御装置、7…コンピ
ュータ、8…2層垂直磁気記録媒体、9…判別回路、1
1…アンプ、12…ハイパスフィルター、13…包絡線
検波器、71…キャリア抽出回路、72…ミキサー、7
3…ローパスフィルター、101…ガラス基板、102
…軟磁性層、103…非磁性中間層、104…記録層、
105…保護膜、201…クロックヘッド、202…2
層垂直媒体、203…磁気ヘッド、204…スピンド
ル、205…ロータリーエンコーダ、206…ロータリ
ーアクチュエータ、207…記録再生アンプ、208…
制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 幸雄 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 二本 正昭 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 平山 義幸 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D044 AB10 BC01 CC04 FG05 FG16 GK18 5D091 AA08 BB06 CC11 FF02 HH08 5D112 AA04 AA24 JJ09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の速度で回転している垂直磁気記録
    媒体の所定の半径位置にロードした磁気ヘッドからの出
    力信号波形を取り込み、記憶するステップと、 前記記憶した出力信号波形とスパイク雑音を模擬する参
    照波形との相互相関関数を演算するステップと、 予め設定した閾値を超えた前記相互相関関数のピーク数
    を計数することを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方
    法。
  2. 【請求項2】 所定の速度で回転している垂直磁気記録
    媒体の所定の半径位置にロードした磁気ヘッドからの出
    力信号波形を取り込み、記憶する操作を、ロードする半
    径位置を変更して複数回反復するステップと、 半径位置毎に、前記記憶した出力信号波形とスパイク雑
    音を模擬する参照波形との相互相関関数を演算するステ
    ップと、 予め設定した閾値を超えた前記相互相関関数のピーク位
    置の媒体上の座標を記憶するステップと、 前記ピーク位置の座標が媒体上で予め設定した長さ以上
    連続して存在しているか否かを判断するステップとを備
    えることを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の垂直磁気記録媒体
    検査方法において、前記スパイク雑音を模擬する参照波
    形として正または負のピークが一つある波形を用いるこ
    とを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の垂直磁気記録媒体
    検査方法において、前記スパイク雑音を模擬する参照波
    形として正及び負のピークをそれぞれ少なくとも1つ有
    する波形を用いることを特徴とする垂直磁気記録媒体検
    査方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の垂直磁気記録媒体
    検査方法において、前記垂直磁気記録媒体を一定の角速
    度で回転させ、前記参照波形として前記磁気ヘッドの半
    径位置に応じてピーク幅を調整した参照波形を用いるこ
    とを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  6. 【請求項6】 軟磁性下地層を備えた垂直磁気記録媒体
    の所定の半径位置に磁気ヘッドをロードして所定の周波
    数で信号を記録するステップと、 前記記録した信号を再生するステップと、 前記再生信号に現れるスパイク雑音が再生信号に与える
    影響の種類を前記再生信号の包絡線形状により判別する
    ことを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の垂直磁気記録媒体検査方
    法において、前記スパイク雑音に相当する再生信号波形
    に含まれる振幅変調成分を判別することを特徴とする垂
    直磁気記録媒体検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の垂直磁気記録媒体検査方
    法において、前記再生信号のベースラインシフトを判別
    することを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の垂直磁気記録媒体検査方
    法において、前記振幅変調をハイパスフィルターと包絡
    線検波器により判別することを特徴とする垂直磁気記録
    媒体検査方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の垂直磁気記録媒体検査
    方法において、前記振幅変調をホモダイン検波器により
    判別することを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方法。
  11. 【請求項11】 請求項6記載の垂直磁気記録媒体検査
    方法において、前記再生信号の包絡線形状から振幅変調
    成分を求めるステップと、前記再生信号から前記振幅変
    調成分を除去するステップと、前記振幅変調成分が除去
    された再生信号からベースラインシフトを求めるステッ
    プとを含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体検査方
    法。
  12. 【請求項12】 垂直磁気記録媒体を支持し回転駆動さ
    せる手段と、前記垂直磁気記録媒体の磁化状態に起因す
    る信号を再生する手段と、該信号を再生する手段により
    再生された信号から振幅変調成分を検出する手段とを備
    えたことを特徴とする垂直媒体検査装置。
  13. 【請求項13】 垂直磁気記録媒体を支持し回転駆動さ
    せる手段と、前記垂直磁気記録媒体の磁化状態に起因す
    る信号を再生する手段と、該信号を再生する手段により
    再生された信号のベースラインシフトを検出する手段と
    を備えたことを特徴とする垂直媒体検査装置。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の垂直媒体検査装置に
    おいて、前記振幅変調成分を検出する手段はハイパスフ
    ィルターと包絡線検波器、又はホモダイン検波器を含む
    ことを特徴とする垂直媒体検査装置。
  15. 【請求項15】 垂直磁気記録媒体にサーボ信号を記録
    する方法において、 垂直磁気記録媒体のスパイク雑音分布を求め、メモリに
    記憶するステップと、 前記記憶したスパイク雑音分布をサーボ信号の配置情報
    と照合し、通常のサーボ信号配置でスパイク雑音と交錯
    する確率の最も低い書き込み開始位相を選択するステッ
    プと、 同一トラック上においてサーボ信号が2箇所続けてスパ
    イク雑音と交錯しないように個々のサーボ信号列の書き
    込み位相を調整するステップとを含むことを特徴とする
    サーボ信号記録方法。
JP2001285676A 2001-09-19 2001-09-19 垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法 Pending JP2003091813A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001285676A JP2003091813A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法
US10/082,159 US6894488B2 (en) 2001-09-19 2002-02-26 Method for testing or recording servo signal on perpendicular magnetic recording media
US11/054,383 US7026810B2 (en) 2001-09-19 2005-02-10 Method for testing or recording servo signal on perpendicular magnetic recording media

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001285676A JP2003091813A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004215936A Division JP2004342313A (ja) 2004-07-23 2004-07-23 垂直磁気記録媒体検査方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003091813A true JP2003091813A (ja) 2003-03-28

Family

ID=19108791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001285676A Pending JP2003091813A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 垂直磁気記録媒体検査方法及びサーボ信号記録方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6894488B2 (ja)
JP (1) JP2003091813A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100630696B1 (ko) 2003-08-08 2006-10-02 삼성전자주식회사 하드 디스크 드라이브를 위한 헤드 스파이크 검출 데이터생성 방법 및 그를 이용하는 하드 디스크 드라이브

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7005849B2 (en) * 2002-11-01 2006-02-28 University Of Maryland System and method for high-speed massive magnetic imaging on a spin-stand
US20050143946A1 (en) * 2003-12-24 2005-06-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ind. Method and apparatus for head write capability measurement in self test
JP4268108B2 (ja) * 2004-09-13 2009-05-27 富士通株式会社 磁気記録再生装置および磁気記録再生方法
US7271967B2 (en) * 2004-10-28 2007-09-18 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. System and method for determining whether defect in perpendicular recording disk drive is from thermal asperity or defect in magnetically soft underlayer
US7193801B2 (en) * 2004-11-18 2007-03-20 Agere Systems, Inc. Method and apparatus for testing a servo circuit of a read/write head system
WO2007116472A1 (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Fujitsu Limited 試験装置、試験解析システム、ヘッド試験装置、およびヘッド試験解析システム
US20100002326A1 (en) * 2006-05-11 2010-01-07 Ade Technologies, Inc. Method and system for perpendicular magnetic media metrology
JP5032091B2 (ja) * 2006-10-12 2012-09-26 株式会社東芝 ガス絶縁開閉装置及びガス絶縁開閉装置用部品のアーク損傷検出方法
US7532422B2 (en) * 2006-10-25 2009-05-12 Mra Tek, Llc Method and system for distinguishing spatial and thermal defects on perpendicular media
US8265937B2 (en) * 2008-01-29 2012-09-11 Digital Voice Systems, Inc. Breathing apparatus speech enhancement using reference sensor
US8693127B2 (en) 2011-01-27 2014-04-08 International Business Machines Corporation Writing timing-based servo patterns in perpendicular and non-oriented magnetic media
US8935132B2 (en) * 2012-02-08 2015-01-13 Sae Magnetics (H.K.) Ltd. Spectral simulation method during noise testing for a magnetic head, and noise-testing method for a magnetic head by using the same
US11353390B2 (en) * 2018-12-27 2022-06-07 Apple Inc. Methods to reduce power consumption of an optical particle sensor via an ASIC design

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2813242B2 (ja) * 1990-08-01 1998-10-22 株式会社日立製作所 位相弁別方法およびこれを用いたデータ再生方法とデータ再生装置
JPH10241108A (ja) 1997-02-24 1998-09-11 Hewlett Packard Co <Hp> 磁気媒体データ書込み及び保全性検証装置
JP3731640B2 (ja) 1999-11-26 2006-01-05 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3617400B2 (ja) 2000-01-24 2005-02-02 日本ビクター株式会社 垂直磁気記録媒体の製造方法
US6888700B2 (en) * 2001-07-20 2005-05-03 Seagate Technology Llc Perpendicular magnetic recording apparatus for improved playback resolution having flux generating elements proximate the read element

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100630696B1 (ko) 2003-08-08 2006-10-02 삼성전자주식회사 하드 디스크 드라이브를 위한 헤드 스파이크 검출 데이터생성 방법 및 그를 이용하는 하드 디스크 드라이브

Also Published As

Publication number Publication date
US20030053235A1 (en) 2003-03-20
US6894488B2 (en) 2005-05-17
US7026810B2 (en) 2006-04-11
US20050204285A1 (en) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7026810B2 (en) Method for testing or recording servo signal on perpendicular magnetic recording media
US8369038B2 (en) Method and system for distinguishing spatial and thermal defects on perpendicular media
US7032127B1 (en) Method and apparatus for identifying defective areas on a disk surface of a disk drive based on defect density
US7206150B2 (en) In situ media defect image analysis
US20050083047A1 (en) High throughput missing pattern detector for servo printed recording medial
JP2004342313A (ja) 垂直磁気記録媒体検査方法及び装置
US8654464B2 (en) Implementing magnetic defect classification using phase modulation
US7630154B2 (en) Hard disk inspection method and system
US8736997B2 (en) Implementing combined phase and amplitude magnetic defect detection on-the-fly
US7027252B2 (en) Servo track writer calibration
JPWO2005001817A1 (ja) ディスクドライブ装置、サーボ制御回路、記録媒体の製造方法、磁気記録媒体および媒体の検査方法
JPS63253242A (ja) 傷の検査装置
Ogawa et al. A method for predicting missing-error counts at high recording densities
JP3474403B2 (ja) Mrヘッドのオフトラック特性検査装置および検査方法
JP2802816B2 (ja) サーボディスクの媒体検査方式
JP2588007B2 (ja) 薄膜ヘッドのウイグルの検査方式および検査装置
KR100640586B1 (ko) 디스크 드라이브의 진행성 디펙 검출 방법 및 장치
JP3151083B2 (ja) 磁気ヘッドの測定・検査方法及びその媒体
SU1704164A1 (ru) Способ контрол магнитных дефектов носителей информации
JP4504928B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドの書き込み素子の特性評価方法
JP2006244582A (ja) 磁気ヘッド素子の試験方法、試験装置、及び試験プログラム
JP2002056527A (ja) 磁気ディスクの検査方法および検査装置
JP2010277624A (ja) 磁気記録装置、ヘッド評価装置、スピンスタンド装置およびライトポールイレーズ評価方法
JP2003141837A (ja) プリサーボ信号の検査方法
JPS62150501A (ja) 磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040817

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041109