JP2003090939A - 照明装置 - Google Patents

照明装置

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JP2003090939A
JP2003090939A JP2001284997A JP2001284997A JP2003090939A JP 2003090939 A JP2003090939 A JP 2003090939A JP 2001284997 A JP2001284997 A JP 2001284997A JP 2001284997 A JP2001284997 A JP 2001284997A JP 2003090939 A JP2003090939 A JP 2003090939A
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light
light guide
angle
incident
taper
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JP2001284997A
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English (en)
Inventor
Ryoji Yokoya
良二 横谷
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光束を低下させることなく、熱負荷の軽
減を図り、入射効率を向上させる。 【解決手段】 ライトガイド3側の一方の端面がライト
ガイド断面と略等しく、光源1側の他方の端面が一方の
端面よりも小さく、かつ集光パターン径と略同等以上の
面積を有し、各端面が略平滑で側面をテーパ部4aとし
た透明のテーパロッド4を備え、光源1側の他方の端面
が集光部近傍となるように一方の端面をライトガイド3
の端面に略密接させた。これにより、テーパロッド4に
入射しかつ側面のテーパ部4aに入射した光は、テーパ
側面で全反射されるが、その際光軸に対してより小さい
角度成分となってライトガイド入射端に到達する。従っ
て、ライトガイド入射端でのエネルギー密度分布は集光
部のそれよりも平均化されるため、そのピーク値は低減
し、熱負荷が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ライトガイドを
用いた照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の光ファイバ集光光学系の
構成を示す概念図である。図11に示すように、回転楕
円反射鏡50の第1焦点51に光源52の発光中心が位
置し、第2焦点53付近にφ12程度の樹脂製光ファイ
バ54の入射端が位置する。回転楕円反射鏡50はダイ
クロイック処理を施してある。反射鏡開口部とファイバ
入射端の間に熱線カットフィルタ55が装着されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバ入射端の熱
負荷による劣化、損傷は、そこに入射するエネルギー量
に依存するが、特にその最大密度の部分における吸収に
よる温度上昇で決まる。
【0004】従来構造では光ファイバ入射端での熱負荷
を軽減する為、ダイクロイックミラー及び熱線カットフ
ィルタ等が用いられるが、図12に示すように、集光光
学系の集光部のエネルギー密度分布は一様ではなく、集
光スポットの中心部が非常に大きくなるため、特に集光
パターン径がファイバ径に比べて同等以下の場合、中心
部の熱負荷に応じて光源のパワーを落としたり、図13
に示すように、ファイバ入射端位置を適正位置からずら
したりする手段がとられる。すなわち、図13(a)の
入射端位置b,c,dにおけるエネルギー密度はそれぞ
れ図13(b),(c),(d)のようになり、入射端
位置を焦点から遠ざけることで熱負荷を軽減できる。
【0005】しかしながらこの方法では入射光束の低下
を伴う。特に光源として点光源に近い超高圧水銀ランプ
を用いて光学系の集光性を高めても、それに応じた入射
光束アップが得られないという問題がある。
【0006】したがって、この発明の目的は、入射光束
を低下させることなく、熱負荷の軽減を図り、入射効率
を向上させる照明装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明の請求項1記載の照明装置は、光源を有する
集光光学系の集光部に入射端を設置したライトガイド光
学系を備えた照明装置において、ライトガイド側の一方
の端面がライトガイド断面と略等しく、前記光源側の他
方の端面が前記一方の端面よりも小さく、かつ集光パタ
ーン径と略同等以上の面積を有し、各端面が略平滑で側
面をテーパ部とした透明のテーパロッドを備え、前記光
源側の他方の端面が集光部近傍となるように前記一方の
端面をライトガイド端面に略密接させた。
【0008】このように、ライトガイド側の一方の端面
がライトガイド断面と略等しく、光源側の他方の端面が
一方の端面よりも小さく、かつ集光パターン径と略同等
以上の面積を有し、各端面が略平滑で側面をテーパ部と
した透明のテーパロッドを備え、光源側の他方の端面が
集光部近傍となるように一方の端面をライトガイド端面
に略密接させたので、テーパロッドに入射しかつ側面の
テーパ部に入射した光は、テーパ側面で全反射される
が、その際光軸に対してより小さい角度成分となってラ
イトガイド入射端に到達する。
【0009】従って、テーパロッドに入射した光を少な
からず前記テーパ部に到達するようにすれば、ライトガ
イド入射端でのエネルギー密度分布は集光部のそれより
も平均化されるため、そのピーク値は低減し、熱負荷が
軽減される。その結果、ライトガイドへの入射光束を減
じることなく熱負荷を軽減できるので入射効率の高いラ
イトガイドが得られる。
【0010】また同時に以下の効果が得られる。すなわ
ち、テーパでの反射光が光軸側に角度変更されるので、
ライトガイドに直接入射させた場合のライトガイド内を
導光可能な入射角範囲以上の角度範囲の光を導光可能に
できるため、入射効率を向上させることが出来る。ま
た、より光軸に近い光成分が増加するので、ライトガイ
ド内での導光効率が向上する。
【0011】請求項2記載の照明装置は、請求項1記載
の照明装置において、光源側端面への入射光の最大入射
角(光軸に対する角度)をθ、テーパロッドの光源側端
面からθで入射した光の屈折後の光軸に対する角度を
α、テーパロッドの光軸に対するテーパ開き角をβ、テ
ーパロッドの屈折角をn1として、 α>β>0 …(式1) α=sin-1(1/n1・sinθ) …(式2) 式1、式2を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角
βを設定する。
【0012】これにより、テーパロッドに入射した光の
少なくとも一部をテーパ部に入射させるとともに、ライ
トガイド内への入射および導光効率が向上する。すなわ
ち、テーパロッドに入射した光の少なくとも一部をテー
パ部に入射させるためには、テーパの開き角度βはテー
パロッドに入射する光のうち最大入射角θの成分の屈折
後の角度αより小さくなければならない。また、テーパ
の開き角βを負にした場合、テーパ部での反射光成分の
角度はより大きくなり、ライトガイド内への入射および
導光効率が低下する。従って、β>0が前提となる。
【0013】請求項3記載の照明装置は、請求項2記載
の照明装置において、テーパロッドの側面のテーパ部で
の反射角(光軸に対する角度)をγ、ライトガイドコア
の屈折率をn2、ライトガイドクラッドの屈折率をn3
として、 γ=|α−2β| <sin-1[n2/n1・sin{cos-1(n3/n2)}] …(式3) 式3を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角βを設
定する。
【0014】これにより、ライトガイドに直接入射させ
た場合のライトガイド内を導光可能な入射角範囲以上の
角度の光もライトガイド内で導光させることができる。
すなわち、請求項2においてさらに、θがライトガイド
に直接入射させた場合のライトガイド内を導光可能な入
射角範囲以上の角度であり、その光もライトガイド内で
導光させる場合、その入射光におけるライトガイド内で
の導光角(光軸に対する角度)が、ライトガイドのコア
とクラッド界面での臨界角以下となるように設定しなけ
ればならない。
【0015】請求項4記載の照明装置は、請求項3記載
の照明装置において、テーパロッドの光軸方向の厚さを
d、テーパロッドの光源側端面の外径をa、テーパロッ
ド無しでライトガイドに直接入射した場合の導光可能な
最大入射角(光軸に対する角度)をθ’として、 d>a/[tan{sin-1(1/n1・sinθ’)}−tanβ] …(式 4) 式4を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角βを設
定する。
【0016】これにより、ライトガイドに直接入射させ
た場合のライトガイド内を導光可能な入射角範囲以上の
角度域の光を全てライトガイド内で導光させることがで
きる。すなわち、請求項3においてさらに、ライトガイ
ドに直接入射させた場合のライトガイド内を導光可能な
入射角範囲以上の角度域の光を全てライトガイド内で導
光させるようにするためには、その入射角の最小角度
θ’でテーパロッド入射面の上端(あるいは下端)から
入射した光がテーパ部下端(あるいは上端)より光源側
に入射するようにテーパロッドの厚みを設定しなければ
ならない。
【0017】請求項5記載の照明装置は、請求項2記載
の照明装置において、テーパロッドのテーパ開き角βが
略7°である。このように、テーパロッドのテーパ開き
角βが略7°であるので、最も熱負荷を軽減でき、かつ
ライトガイドへの入射角範囲を小さくでき導光効率が向
上する。
【0018】請求項6記載の照明装置は、請求項2記載
の照明装置において、ライトガイドは複数の細径ライト
ガイドを束ねてバンドルとした。このように、ライトガ
イドは複数の細径ライトガイドを束ねてバンドルとした
ので、テーパロッドに入射した光が、より光軸に近い角
度範囲の光となり、ライトガイド入射端に平均的な密度
で入射する。このため、細径ライトガイドへの入射光束
のばらつきが低減する。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態を図
1ないし図5に基づいて説明する。図1(a)はこの発
明の第1の実施の形態の照明装置の光学系を示す概念
図、(b)はテーパロッドの説明図である。
【0020】図1に示すように、光源1および反射鏡2
を有する集光光学系の集光部に入射端を設置したライト
ガイド光学系を備え、ライトガイド3側の一方の端面が
ライトガイド断面と略等しく、光源側の他方の端面が一
方の端面よりも小さく、かつ集光パターン径と略同等以
上の面積を有し、各端面が略平滑で側面をテーパ部4a
とした透明のテーパロッド4を備え、光源1側の他方の
端面が集光部近傍となるように一方の端面をライトガイ
ド3の端面に略密接させている。
【0021】光源1は、点光源に近い超高圧水銀ランプ
(発光長:1.3mm)である。反射鏡2は回転楕円反
射鏡でダイクロイック処理を施したものである。第2焦
点に集光する光の角度範囲は光軸に対して±45°とな
るような深さとなっている。また、ライトガイド3はφ
14の樹脂ファイバであり、コアの外径がφ12で軟質
アクリルコア3a(屈折率n2:1.49)とフッ素ク
ラッド3b(屈折率n3:1.34)で構成される。テ
ーパロッド4は光源側端面径aがφ6でファイバ側端面
径bがφ12でテーパの傾斜角β=5°のBK7(屈折
率n1:1.51)で円錐台に構成されている。そし
て、反射鏡2の第1焦点に光源1、第2焦点にテーパロ
ッド4のφ6の端面が位置し、φ12の端面にはライト
ガイド入射端が密接して設置されている。図1におい
て、θ’はライトガイド3に直接入射させた場合のライ
トガイド3内を導光可能な入射角の最大角、θ”はθ’
以上の光でテーパロッド4に入射する最大角である。ま
た、θ”=45°、θ’=40.6°、n0=1であ
る。
【0022】次にこの照明装置の作用について説明す
る。光源1に用いている超高圧水銀ランプは発光長が
1.3mmと非常に短い為、集光性が優れており、第2
焦点付近の集光部ではφ6の領域に60%以上の光を集
めることができる。また、テーパロッド4に入射した光
の屈折後の角度αは表1に示す通りであり、最大入射角
45°で入射した光は屈折角α=27.9°となる。こ
のときテーパの傾斜角βは5°であることから大部分の
光(入射角が8°以上の光)がテーパ部4aに少なから
ず入射する。表1において、θはテーパ端面への入射
角、αはテーパ端面での屈折角、γはテーパ部での反射
角、ηはライトガイド端面での屈折角である。
【0023】
【表1】
【0024】また、テーパ部4aで反射した光は表1で
示すように、より狭い角度γとなってライトガイド3に
入射する。ライトガイド3に入射した光は、その端面で
屈折し角度ηとなるが、入射角θと比較してかなり光軸
に近い光となってライトガイド3内を導光する。テーパ
部4aで反射された光は、より光軸に近い角度に変更さ
れる為、ライトガイド入射端での入射エネルギー密度は
平均化され、ライトガイド3の端面での熱負荷は低減さ
れる。
【0025】また、テーパロッド4が無く、光源1から
の光がライトガイド3に直接入射し、ライトガイド3内
を導光しうる入射角範囲はライトガイド3のコア3aと
クラッド3bの屈折率差で決まり、この場合θ’=4
0.6°(そのときのライトガイド内での導光角η=2
5.9°)でしかないが、表1で示す通り、テーパロッ
ド4を装着することにより入射角45°の範囲の光も十
分導光できる角度の範囲内となり、反射鏡を深くするこ
とで、より多くの光をライトガイド3内に入射および導
光させることができ、入射効率を向上させることができ
る。
【0026】また、テーパロッドの傾斜角βが下記条
件、式1,2を満たす。 α>β>0 …(式1) α=sin-1(1/n1・sinθ) …(式2) θ:光源側端面への入射光の最大入射角(光軸に対する
角度) α:テーパロッドの光源側端面からθで入射した光の屈
折後の光軸に対する角度 β:テーパロッドの光軸に対するテーパ開き角 n1:テーパロッドの屈折角 図2に示すように、テーパロッド4に入射した光の少な
くとも一部をテーパ部4aに入射させるためには、テー
パの開き角度βはテーパロッド4に入射する光のうち最
大入射角θの成分の屈折後の角度αより小さくなければ
ならない。また、テーパの開き角βを負にした場合、テ
ーパ部4aでの反射光成分の角度はより大きくなり、ラ
イトガイド3内への入射および導光効率が低下する。従
って、β>0が前提となる。式2は、n0sinθ=n
1sinα、n0=1(空気)より導出される。
【0027】また、テーパロッドの傾斜角βが下記条
件、式3を満たす。 γ=|α−2β| <sin-1[n2/n1・sin{cos-1(n3/n2)}] …(式3) γ:テーパロッドの側面のテーパ部での反射角(光軸に
対する角度) n2:ライトガイドコアの屈折率 n3:ライトガイドクラッドの屈折率 図1に示すように、さらにθがライトガイド3に直接入
射させた場合のライトガイド3内を導光可能な入射角範
囲以上の角度θ”であり、その光もライトガイド3内で
導光させる場合、その入射光におけるライトガイド3内
での導光角(光軸に対する角度)が、ライトガイド3の
コアとクラッド界面での臨界角以下となるように設定し
なければならない。
【0028】ここで全反射の条件は、 n2・sin(π/2−η)<n3・sin90° →η<cos-1(n3/n2) γとηの関係は、 n2・sinη=n1・sinγ →η=sin-1(n1/n2・sinγ) より式3が導出される。
【0029】また、テーパロッドの傾斜角βが下記条
件、式4を満たす。 d>a/[tan{sin-1(1/n1・sinθ’)}−tanβ] …(式 4) d:テーパロッドの光軸方向の厚さ a:テーパロッドの光源側端面の外径 θ’:テーパロッド無しでライトガイドに直接入射した
場合の導光可能な最大入射角(光軸に対する角度) 図3に示すように、さらにライトガイド3に直接入射さ
せた場合のライトガイド3内を導光可能な入射角範囲以
上の角度域(θ’〜θ”)の光を全てライトガイド3内
で導光させるようにするためには、その入射角の最小角
度θ’でテーパロッド4入射面の上端A(あるいは下
端)から入射した光がテーパ部下端B(あるいは上端)
より光源側に入射するようにテーパロッド4の厚みを設
定しなければならない。
【0030】ここでθ’とα’の関係は、 n0・sinθ’=n1・sinα’ →α’=sin-1(1/n1・sinθ’) Aを通るθ’入射光がBより光源側を通る条件は、 d・tanα’>a+d・tanβ より式4が導出される。
【0031】この場合、テーパロッド4の傾斜角β及び
厚みdに関して、27.9>β>0(式1,2)、
26>β>1.4(式3)、dの条件は、図4のプロ
ット点以上の大きさが必要となる(式4)。
【0032】従って、を満たせば、テーパ部4aでの
反射成分が発生するため、前記効果が認められる。さら
にを満たせば、上記のようにテーパロッド4を装着し
ないで直接、光源からの光をライトガイド3に入射及び
導光できる角度範囲(±40.6°以下の光)以上の光
を入射及び導光できる。また、テーパロッド4を装着し
ないで直接、光源からの光をライトガイド3に入射及び
導光できる角度範囲(±40.6°以下の光)以上の光
(ここでは40.6°〜45°)をテーパ部4aに入射
させるのに必要なテーパロッド4の厚みdはで示すよ
うにテーパの傾斜角βによって異なり、夫々のβに対し
て最低限プロット点で示す厚み以上に設定すればよいこ
とになる。
【0033】この実施の形態では、テーパロッド4の両
端面のサイズが決まっているため、テーパの傾斜角βと
厚みdは図5に示すように、1:1で決まる。従って、
dとしては両者を満たす範囲内、即ちβ<9°以下で、
かつdの最低値以上の値をとるように決める必要があ
る。この実施の形態では、β=5°では厚みは35mm
となり、この条件を満たしている。
【0034】テーパロッド4の最適形状は、上記〜
の範囲内でのライトガイド3への入射角範囲及びテーパ
端面のサイズ、実用上の厚みの条件等から決定すればよ
い。
【0035】以上のようにこの実施の形態によれば、ラ
イトガイド入射端面の熱負荷が軽減する。通常ライトガ
イドで導光できない角度の大きな光も導光可能となるた
め、ライトガイドへの入射効率が向上する。入射光より
も光軸に近い光となってライトガイドに入射する為、導
光効率が向上する。
【0036】この発明の第2の実施の形態を図6ないし
図9に基づいて説明する。図6(a)はこの発明の第2
の実施の形態の照明装置の光学系を示す概念図、(b)
はテーパロッドの説明図である。
【0037】第1の実施の形態と同様に光源1は、点光
源に近い超高圧水銀ランプ(発光長:1.3mm)であ
る。反射鏡2は回転楕円反射鏡でダイクロイック処理を
施したものである。開口径はφ32、開口径から第2焦
点までの距離17mmである。また、ライトガイド3は
φ14の樹脂ファイバであり、コアの外径がφ12で軟
質アクリルコア3a(屈折率n2:1.49)とフッ素
クラッド3b(屈折率n3:1.34)で構成される。
テーパロッド4は光源側端面径aがφ6でファイバ側端
面径bがφ12でテーパの傾斜角β=7°、テーパロッ
ドの厚みdは約25mm、BK7(屈折率n1:1.5
1)で構成されている。そして、反射鏡2の第1焦点に
光源1、第2焦点にテーパロッド4のφ6の端面が位置
し、φ12の端面にはライトガイド入射端が密接して設
置されている。
【0038】次にこの照明装置の作用について説明す
る。反射鏡2の形状から、テーパロッド入射端には光軸
に対して±43°の光が入射する。
【0039】テーパロッドの傾斜角β(5〜20°)に
おけるテーパロッド入射光の入射角θとライトガイドへ
の入射角γの関係は図7の通りとなり(α≦βではテー
パ部で反射せず屈折角αでライトガイドに直接入射す
る)、θが±43°の範囲ではβ=10°で±10°の
最も狭い角度範囲となり、ついでβ=5°,15°の1
7°となる。
【0040】しかしながら、β=10°ではテーパロッ
ドの厚みは17mmとなり、これは図5によるテーパロ
ッドの厚みの最小値d=20より小さい値となり、テー
パロッド4への入射角の大きな範囲の一部がテーパ部4
aに入射せず、直接ライトガイド3に入射することを示
しており、その分ライトガイド3への入射角の範囲は大
きくなる。そしてこの成分はβが大きくなる程多くな
る。
【0041】図8,9に(β,d)=(10°,17m
m)と(7°,25mm)の場合の光路追跡結果を示
す。そこでβ=5〜10°の範囲で図5を満たし、かつ
ライトガイド3への入射エネルギー密度を最小にするテ
ーパ傾斜角βとテーパロッドの厚みdの組み合わせを光
学シミュレーションを用いて導出した。
【0042】表2は前記光学系仕様で直接ライトガイド
に入射させた場合の入射端での入射エネルギー密度のM
ax値に対する各種(β,d)の組み合わせでのテーパ
ロッド4を用いた場合のエネルギー密度のMax値の比
率を示したものである。
【0043】
【表2】
【0044】これより、(β=7°,d=25mm)の
組み合わせのテーパロッド4を用いた場合、ライトガイ
ド入射端部でのエネルギー密度のMax値は、テーパロ
ッドを用いない場合の約20%と一番小さくなることが
わかる。ここでd=25は図5の条件を満たしている。
従って、(β=70,d=25mm)の組み合わせのテ
ーパロッド4の仕様が最も熱負荷を軽減でき、かつライ
トガイド3への入射角範囲を小さくできる仕様となる。
【0045】以上のようにこの実施の形態によれば、熱
負荷軽減、導光効率向上が最適となる。
【0046】この発明の第3の実施の形態を図10に基
づいて説明する。図10(a)はこの発明の第3の実施
の形態の照明装置の光学系を示す概念図、(b)はライ
トガイドの端面図である。
【0047】第1の実施の形態において、ライトガイド
8は複数の細径ライトガイド8aを束ねてバンドルとし
たものである。
【0048】この照明装置の作用について説明する。テ
ーパロッドを用いずに、光学系からの集光光を直接ライ
トガイドに入射させた場合、ライトガイド入射端でのエ
ネルギー密度分布は図12のように不均一となっている
ため、バンドルを構成する細径のライトガイドの入射光
束は中央部に位置したものは多く、周辺部に位置したも
のは小さくなるため、入射光束にばらつきが生じる。
【0049】それに対しテーパロッド4を用いた場合、
テーパロッド4に入射した光が、より光軸に近い角度範
囲の光となり、ライトガイド入射端に平均的な密度で入
射するため、細径ライトガイド8aへの入射光束のばら
つきが低減する。
【0050】以上のようにこの実施の形態によれば、バ
ンドル仕様のライトガイド8に対して、入射光束のばら
つきが低減する。
【0051】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の照明装置によ
れば、ライトガイド側の一方の端面がライトガイド断面
と略等しく、光源側の他方の端面が一方の端面よりも小
さく、かつ集光パターン径と略同等以上の面積を有し、
各端面が略平滑で側面をテーパ部とした透明のテーパロ
ッドを備え、光源側の他方の端面が集光部近傍となるよ
うに一方の端面をライトガイド端面に略密接させたの
で、テーパロッドに入射しかつ側面のテーパ部に入射し
た光は、テーパ側面で全反射されるが、その際光軸に対
してより小さい角度成分となってライトガイド入射端に
到達する。
【0052】従って、テーパロッドに入射した光を少な
からず前記テーパ部に到達するようにすれば、ライトガ
イド入射端でのエネルギー密度分布は集光部のそれより
も平均化されるため、そのピーク値は低減し、熱負荷が
軽減される。その結果、ライトガイドへの入射光束を減
じることなく熱負荷を軽減できるので入射効率の高いラ
イトガイドが得られる。
【0053】また同時に以下の効果が得られる。すなわ
ち、テーパでの反射光が光軸側に角度変更されるので、
ライトガイドに直接入射させた場合のライトガイド内を
導光可能な入射角範囲以上の角度範囲の光を導光可能に
できるため、入射効率を向上させることが出来る。ま
た、より光軸に近い光成分が増加するので、ライトガイ
ド内での導光効率が向上する。
【0054】請求項2では、請求項1において、テーパ
ロッドに入射した光の少なくとも一部をテーパ部に入射
させるためには、テーパの開き角度βはテーパロッドに
入射する光のうち最大入射角θの成分の屈折後の角度α
より小さくなければならない。また、テーパの開き角β
を負にした場合、テーパ部での反射光成分の角度はより
大きくなり、ライトガイド内への入射および導光効率が
低下する。従って、β>0が前提となる。
【0055】請求項3では、請求項2においてさらに、
θがライトガイドに直接入射させた場合のライトガイド
内を導光可能な入射角範囲以上の角度であり、その光も
ライトガイド内で導光させる場合、その入射光における
ライトガイド内での導光角(光軸に対する角度)が、ラ
イトガイドのコアとクラッド界面での臨界角以下となる
ように設定しなければならない。
【0056】請求項4では、請求項3においてさらに、
ライトガイドに直接入射させた場合のライトガイド内を
導光可能な入射角範囲以上の角度域の光を全てライトガ
イド内で導光させるようにするためには、その入射角の
最小角度θ’でテーパロッド入射面の上端(あるいは下
端)から入射した光がテーパ部下端(あるいは上端)よ
り光源側に入射するようにテーパロッドの厚みを設定し
なければならない。
【0057】請求項5では、テーパロッドのテーパ開き
角βが略7°であるので、最も熱負荷を軽減でき、かつ
ライトガイドへの入射角範囲を小さくでき導光効率が向
上する。
【0058】請求項6では、ライトガイドは複数の細径
ライトガイドを束ねてバンドルとしたので、テーパロッ
ドに入射した光が、より光軸に近い角度範囲の光とな
り、ライトガイド入射端に平均的な密度で入射する。こ
のため、細径ライトガイドへの入射光束のばらつきが低
減す細径ライトガイドへの入射光束のばらつきが低減す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の第1の実施の形態の照明装
置の概念図、(b)はテーパロッドの説明図である。
【図2】(a)はこの発明の実施の形態において入射光
の最大入射角を示す説明図、(b)はテーパロッドの形
状を規定する説明図である。
【図3】(a)はこの発明の実施の形態において入射光
の最大入射角を示す説明図、(b)はテーパロッドの形
状を規定する説明図である。
【図4】(a)はライトガイドに直接入射させた場合の
ライトガイド内を導光可能な入射角範囲以上の光(4
0.6〜45°)もライトガイド内で導光できるように
するために必要なテーパ傾斜角βとテーパロッドの厚み
の関係を示すグラフ、(b)はそのC部の詳細を示すグ
ラフである。
【図5】テーパロッドの端面からの厚みdとテーパ傾斜
角βの関係を示すグラフである。
【図6】(a)はこの発明の第2の実施の形態の照明装
置の概念図、(b)はテーパロッドの説明図である。
【図7】テーパロッドへの入射角θとライトガイドへの
入射角γの関係を示すグラフである。
【図8】テーパロッド(β=10°、d=17mm)を
用いた場合の光路追跡図である。
【図9】テーパロッド(β=7°、d=25mm)を用
いた場合の光路追跡図である。
【図10】(a)はこの発明の第3の実施の形態の照明
装置の概念図、(b)はライトガイドの端面図である。
【図11】従来の光ファイバ集光光学系の構成を示す概
念図である。
【図12】集光パターン径がファイバ外径以下の場合の
ファイバ入射端における入射エネルギー密度分布図であ
る。
【図13】(a)は従来例における入射端位置の変更に
よる熱負荷の説明図、(b),(c),(d)はその入
射エネルギー密度分布図である。
【符号の説明】
1 光源 2 反射鏡 3 ライトガイド 3a ライトガイドコア 3b ライトガイドクラッド 4 テーパロッド 4a テーパ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 101:00 F21M 1/00 K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源を有する集光光学系の集光部に入射
    端を設置したライトガイド光学系を備えた照明装置にお
    いて、ライトガイド側の一方の端面がライトガイド断面
    と略等しく、前記光源側の他方の端面が前記一方の端面
    よりも小さく、かつ集光パターン径と略同等以上の面積
    を有し、各端面が略平滑で側面をテーパ部とした透明の
    テーパロッドを備え、前記光源側の他方の端面が集光部
    近傍となるように前記一方の端面をライトガイド端面に
    略密接させたことを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 光源側端面への入射光の最大入射角(光
    軸に対する角度)をθ、テーパロッドの光源側端面から
    θで入射した光の屈折後の光軸に対する角度をα、テー
    パロッドの光軸に対するテーパ開き角をβ、テーパロッ
    ドの屈折角をn1として、 α>β>0 …(式1) α=sin-1(1/n1・sinθ) …(式2) 式1、式2を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角
    βを設定する請求項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 テーパロッドの側面のテーパ部での反射
    角(光軸に対する角度)をγ、ライトガイドコアの屈折
    率をn2、ライトガイドクラッドの屈折率をn3とし
    て、 γ=|α−2β| <sin-1[n2/n1・sin{cos-1(n3/n2)}] …(式3) 式3を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角βを設
    定する請求項2記載の照明装置。
  4. 【請求項4】 テーパロッドの光軸方向の厚さをd、テ
    ーパロッドの光源側端面の外径をa、テーパロッド無し
    でライトガイドに直接入射した場合の導光可能な最大入
    射角(光軸に対する角度)をθ’として、 d>a/[tan{sin-1(1/n1・sinθ’)}−tanβ] …(式 4) 式4を満たすようにテーパロッドのテーパ開き角βを設
    定する請求項3記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 テーパロッドのテーパ開き角βが略7°
    である請求項2記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 ライトガイドは複数の細径ライトガイド
    を束ねてバンドルとした請求項2記載の照明装置。
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