JP2003090895A - 復水脱塩処理方法と装置 - Google Patents

復水脱塩処理方法と装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イニシャルコスト及びランニングコストを低
減し、起動時等の水質変化時にも十分な対応能力を持つ
PWR向け復水脱塩処理方法と装置を提供する。 【解決手段】 加圧水型原子力発電所の復水を脱塩処理
する方法において、前記復水全量を処理する際には、復
水11を脱塩塔5〜8に通水線速度が150〜200m
/hとなるように通水すると共に、復水水質悪化時のみ
復水全量を脱塩処理し、復水水質が良好な通常時は復水
の一部分のみを脱塩処理し、装置容量を小型化したもの
であり、前記復水を部分処理する場合は、蒸気発生器1
からのブローダウン水13を直接脱塩塔に流入するのが
よく、前記全量処理と部分処理の切り替えは、復水バイ
パス弁9の開閉により行い、設弁9の開閉は、復水水質
計測計器の出力信号により制御し、また、前記弁9を開
とした時は、各脱塩塔の流量を所定の流量に設定する流
量調節機能を、弁9に設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、復水脱塩処理に係
り、特に、加圧水型原子力発電所(以下、PWR)にお
ける復水及びブローダウン水をイオン交換樹脂で脱塩処
理する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所、原子力発電所等の汽力発電
所においては、タービンを回して仕事を終えた蒸気は、
復水器で冷却されて復水となる。復水は再度、給水とし
て蒸気発生のために循環使用されるが、貫流ボイラーを
使用した火力発電所、加圧水型原子力発電所(PW
R)、沸騰水型原子力発電所(BRW)では、復水中に
微量含まれる不純物イオンによる障害発生防止のため、
復水をイオン交換樹脂を充填した復水脱塩装置で脱塩処
理して、不純物イオンを除去することが必要である。復
水脱塩装置では、H形に再生したカチオン交換樹脂と、
OH形に再生したアニオン交換樹脂を混合充填した脱塩
塔に復水を通水して、脱塩処理して不純物イオンを除去
するのが一般的である。火力発電所、PWRでは、系統
の腐食防止のため、給水にはアンモニア、ヒドラジン等
の揮発性アミン類が添加されており、復水のpHは8.
5〜9.5程度を示すことが多い。
【0003】復水中の揮発性アミン類は、カチオン交換
樹脂の負荷となるため、火力発電所、PWRの復水脱塩
装置では、7〜20日程度の通水でカチオン交換樹脂が
イオンブレーク(カチオンブレーク)する。カチオンブ
レーク後に、リークする揮発性アミン類は本来、系統の
腐食防止のため、給水に添加されているものであり、こ
れらのみがブレークするのであれば、通水を停止する必
要がないが、実際にはカチオンブレークに伴い、樹脂中
に微量存在するNa、Cl等の不純物イオンが、処理水
にリークするようになる。このため、カチオンブレーク
した脱塩塔は、通水を停止し、酸、アルカリによりイオ
ン交換樹脂を再生するH−OHサイクルの運転が行われ
ることが多い。H−OHサイクルでのみ運転されるH型
復水脱塩装置は、処理水水質は良好であるが、再生頻度
が高く、再生薬品費、再生廃液処理費、人件費等のラン
ニングコストが高くなる。
【0004】カチオンブレークに伴い発生する不純物イ
オンの濃度上昇は、イオン交換樹脂を高度に再生するこ
とにより、低下させることができる。水質保証値がμg
/Lレベルである火力発電所の復水脱塩装置に対して
は、再生技術の改善により不純物イオンリークを低減
し、カチオンブレーク後も通水継続が可能なアンモニア
型の復水脱塩装置が実用化されている。しかし、PWR
ではng/Lレベルの処理水質が要求されており、これ
を完全に満足するアンモニア型の復水脱塩装置は実用化
されていない。したがって、PWRでは処理水水質は良
好であるが、ランニングコストが高いH型復水脱塩装置
しか使用できないのが現状である。PWRは、火力発電
所と比較して蒸気条件が低いため、同じ発電出力当たり
の復水流量は、火力発電所の約2倍と大流量となる。こ
のため、復水脱塩装置の規模も大きなものとなり、ラン
ニングコストのみならず、イニシャルコストも大幅に高
くなる。最近では、給水への揮発性アミン類の添加量を
増し、復水のpHを10程度まで上げることも検討され
ている。
【0005】このような状況の中で、PWR向け復水脱
塩装置のイニシャルコスト、ランニングコストを下げる
試みが種々行われ始めている。近年、復水器へのチタン
管の採用が進み、海水リークの発生は希な現象になりつ
つある。また、補給水の高純度化等、周辺機器の改善に
より、通常時の復水水質は極めて良好であることが多く
なっている。この状況では、必ずしも復水の全量を処理
する必要はなく、復水の全量処理は、プラント起動時、
あるいは復水器からの海水リーク発生時等のように、復
水水質が悪化する場合のみ行い、復水水質が良好な通常
時には、復水の一部分のみを処理することが実際に行わ
れ始めている。この場合には、再生回数が低下し、ラン
ニングコストが低減される。この考えを更に推し進める
と、復水脱塩装置は、プラント起動時、あるいは復水器
からの海水リーク発生時等のように、復水水質が悪化す
る場合のみ使用し、通常時は全く復水脱塩装置に通水せ
ず、復水の全量をバイパスする方法が考えられる。通常
時に全量バイパスすることにより、復水脱塩装置のラン
ニングコストは必要最小限度まで低下する。
【0006】全量バイパスは、ランニングコストを低減
する究極の方法であるが、全量バイパス時には、復水は
全く処理されないため、復水水質の悪化原因はできるだ
け取り除くことが必要である。復水脱塩装置を通らず
に、復水を蒸気発生器に還流するバイパス路を設けると
共に、蒸気発生器からのブローダウン水を復水系に回収
する前に、電気脱イオン装置等で脱塩処理することも提
案されている。蒸気発生器ブローダウン水には、復水中
の微量不純物が濃縮されており、これを無処理で復水系
統に回収すると、系統内の不純物イオン濃度が上昇す
る。この方法では、通常時には復水脱塩装置を運転せ
ず、電気脱イオン装置等で脱塩処理するため、ランニン
グコストは大幅に低減する。しかし、海水リーク等の緊
急事態に対応するため、従来通りの復水脱塩装置は必要
で、かつ蒸気発生器ブローダウン水を処理するための電
気脱イオン装置等を追加設置する必要があり、イニシャ
ルコストは増加する。
【0007】全量バイパスした場合に発生する最大の問
題点として、緊急時への対応方法がある。海水リーク等
の緊急事態が発生すると、直ちに復水脱塩装置に復水の
全量を通水することが必要となるが、長期間停止してい
た脱塩塔では、通水開始しても処理水水質は直ちに良好
とはならず、循環ポンプで処理水が良好となるまで循環
する等の操作が必要となる。また、復水脱塩装置には複
数の脱塩塔があり、これら複数の脱塩塔を順次循環し
て、復水の全量を処理可能とするにはかなりの長時間を
要する。したがって、従来の復水脱塩装置のままで、単
に全量バイパスできるようにしたのでは、緊急事態に十
分に対応できない。また、脱塩塔全塔に対して、最低通
水流速を同時に確保可能な容量を有する循環ラインを設
け、常時、この循環ラインを稼動しておくことにより、
脱塩塔全塔を待機状態に置くシステムも提案されてい
る。緊急時には、待機状態の脱塩塔を投入することによ
り、容易かつ迅速に復水全量の処理を可能としている。
この方法でも、海水リーク等の緊急事態に対応するた
め、従来通りの復水脱塩装置が必要で、また脱塩塔全塔
に対して、最低通水流速を同時に確保可能な容量を有す
る循環ラインを追設する必要があり、イニシャルコスト
の低減は全くできない。
【0008】イニシャルコストを低減する方法として
は、脱塩塔への樹脂充填量は変えず、通水線速度(L
V)のみを上げることにより、脱塩塔数、充填樹脂総量
を減少させることも検討されている。従来の脱塩塔への
通水線速度は、最高でもLV=80〜100m/hであ
った。これを倍増し、最高LV=200m/hで通水し
ようとするものである。しかし、この方法で復水全量を
処理しようとすると、脱塩塔の通水期間は、LVにほぼ
逆比例して減少する。このため、再生回数の総数は減少
せず、1塔当たりの再生回数が増加する。PWRでは、
高度の処理水水質を達成するために、イオン交換樹脂の
性能維持が極めて重要となるが、再生回数の増加は、イ
オン交換樹脂性能低下の原因の一つであり、この方法で
は、樹脂寿命は確実に短くなる。樹脂寿命の短縮に加
え、高LVで通水すると装置効率も若干低下するため、
この方法ではイニシャルコストは低減するが、ランニン
グコストは若干増加すると考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑み、イニシャルコストのみならず、ランニングコ
ストも併せて低減し、更にプラント起動時、海水リーク
時にも十分な対応能力を持つPWR向け復水脱塩処理方
法と装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、加圧水型原子力発電所の復水を脱塩
処理する方法において、前記復水の全量を処理する際に
は、復水を脱塩塔に通水線速度が150〜200m/h
となるように通水すると共に、復水水質悪化時のみ復水
全量を脱塩処理し、復水水質が良好な通常時は復水の一
部分のみを脱塩処理し、装置容量を小型化することを特
徴とする復水脱塩処理方法としたものである。前記処理
方法において、復水の一部分のみを脱塩処理する場合
は、蒸気発生器からのブローダウン水を直接脱塩塔に流
入することができ、前記復水全量処理と部分処理の切り
替えは、復水バイパス弁の開閉により行い、該復水バイ
パス弁の開閉は、検塩計等の復水水質計測計器の出力信
号により制御することができ、また、前記復水バイパス
弁を開とした時は、各脱塩塔の流量を、所定の流量に設
定できるように該バイパス弁に流量調節機能を設けるこ
とができる。
【0011】また、本発明では、加圧水型原子力発電所
の復水を脱塩処理する装置において、復水器と、復水を
脱塩処理する複数の脱塩塔と、蒸気発生器とを有し、そ
れらの各機器を順次接続する管路と、前記復水器から脱
塩塔をバイパスして蒸気発生器に接続するバイパス管路
と、該バイパス管路に、バイパス管路に流れる復水量を
制御するバイパス弁とを設け、前記脱塩塔は、復水が全
量通る場合は通水線速度が150〜200m/hとなる
ように構成されていることを特徴とする復水脱塩処理装
置としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明では、PWRの復水を脱塩処理するに際し、復水
全量を処理する際の脱塩塔通水線速度を150〜200
m/hとなるように装置容量を小型化し、起動時、海水
リーク時等の復水水質悪化時のみ復水全量を脱塩処理
し、復水水質が良好な通常時は復水の一部分のみを脱塩
処理する。また、本発明では、復水の一部分のみを脱塩
処理する場合、蒸気発生器からののブローダウン水を復
水器に戻すことなく、直接脱塩塔に流入するようにし、
復水全量通水と部分通水の切り替えを、復水バイパス弁
の開閉により行うことができ、復水バイパス弁の開閉
は、検塩計等の復水水質計測計器の出力信号により制御
することができ、また、復水バイパス弁を開とした時の
各脱塩塔の流量を、所定の流量に設定できるように、該
バイパス弁に流量調節機能を設けることができる。
【0013】本発明においては、高LVで通水すること
により、装置の小型化(イニシャルコストの低減)が達
成され、通常時には復水の一部分のみを脱塩処理するた
め、再生回数の総数が大幅に減少し、ランニングコスト
も併せて低減することが可能である。通常時の通水線速
度を、従来より下げることも可能で、この場合には、1
塔当たりの再生回数も少なくなるためイオン交換樹脂の
性能劣化も生じ難くなる。蒸気発生器からは、復水中の
微量不純物が濃縮されたブローダウン水が排出される。
しかし、全量バイパスと異なり、これを復水器に回収し
ても、一部は復水脱塩装置で処理されるため、不純物が
循環蓄積することはない。蒸気発生器ブローダウン水を
復水器に戻すことなく、直接脱塩塔に流入するようにす
れば、より良好な水質に維持可能となる。
【0014】海水リークが発生した場合には、復水バイ
パス弁を閉じ、復水の全量を脱塩処理する。この場合、
通水中の脱塩塔の通水線速度を上げるだけであり、復水
バイパス弁を閉じるという簡単な操作により、直ちに良
好な処理水を得ることができ、予備的操作は一切不要で
ある。最近は、復水リークの発生は希になっており、復
水の全量を脱塩処理する必要は、ほぼプラント起動時の
一時期に限られる。全量通水期間中は、従来とほぼ同等
の再生が必要であるが、これによる再生回数の増加は少
ない。復水バイパス弁、検塩計は、通常のプラントに設
置されているものであり、本発明は特別な付加要素を加
えることなく実施でき、その効果は極めて大きい。
【0015】以下、図面に基づいて本発明を説明する。
図1は、本発明の1実施形態を示すフロー構成図であ
り、図2は本発明の他の実施形態を示すフロー構成図で
ある。図において、蒸気発生器1で発生した蒸気14
は、蒸気タービン(図示せず)を回す仕事をした後、タ
ービン排気15は復水器2で冷却され、復水11とな
る。復水11は、復水ポンプ3により脱塩塔5〜8で脱
塩処理され、給水ポンプ4により、再び蒸気発生器1に
循環される。復水脱塩塔群に対しては、復水バイパス弁
9が並列に設けてある。また、16は復水水質計測計
器、17はバイパス弁制御装置、18はバイパス流量計
であり、バイパス弁9を制御する。蒸気発生器ブローダ
ウン水13は、図1に示す実施形態では復水器2に回収
されており、図2に示す実施形態では蒸気発生器ブロー
ダウン水13は復水器に回収されず、直接脱塩塔5〜8
に流入する流路構成となっている。
【0016】図1に示す実施形態は、従来技術と見かけ
の装置構成上の差異はないが、後で説明するように、従
来技術より脱塩塔数(樹脂量)が少なくなっている。ま
た、通常時では、復水バイパス弁9を常時開き、復水1
1の一部のみを処理し、他は無処理のまま、復水バイパ
ス弁9を経て蒸気発生器1に循環される。図1に示す実
施形態では、蒸気発生器ブローダウン水13に含まれる
不純物イオンの一部しか除去できないが、復水11を全
量バイパスした場合のように、不純物が循環蓄積するこ
とはなく、系統内の不純物イオン濃度を低いレベルに維
持できる。図2に示す実施形態では、蒸気発生器ブロー
ダウン水13は直接脱塩塔5〜8に流入する流路構成と
なっており、系統内の不純物イオン濃度をより低いレベ
ルに維持できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 表1に本発明と種々の従来技術の差異を比較した処理条
件を示す。表1において、全量処理日数は30日/年、
部分処理日数は270日/年とし、復水流量は5000
3/h、脱塩塔の予備は1塔で計算している。
【0018】
【表1】
【0019】本発明は、通常時は復水の一部しか処理し
ないため、従来技術1より少ない脱塩塔数にもかかわら
ず、脱塩塔通水流速は、従来技術1より低くなる。表1
に示した例では通常時は25%通水としたため、再生回
数の総数は、従来技術2と同様に大幅に減少する。再生
回数が少なくなる結果、再生に要するランニングコスト
も、従来技術2と同様に大幅に減少する。所定の採水量
に達した樹脂は、再生装置(図示せず)に移送して再生
を行うことは従来技術1と同じであるが、脱塩塔1塔当
たりの再生回数は、従来技術1の21〜22回/年に対
し、12〜13回/年と減少するため、樹脂寿命が長く
なることが期待できる。従来技術2も、本発明と同様
に、通常時は復水の一部しか処理しないため、ランニン
グコストは低いが、全量通水時の脱塩塔通水流速が従来
技術1と同じため、イニシャルコストの低減ができてい
ない。
【0020】また、本発明では、海水リーク時等、復水
水質悪化時には、復水バイパス弁を全閉とする簡単な操
作により、直ちに復水の全量を脱塩塔で処理することが
できる。本発明では、従来技術より少ない脱塩塔数で復
水全量を処理するため、脱塩塔通水流速は、当然高くな
るが、復水全量処理はあくまで一時的な処理であること
から、再生頻度の増加、それに伴う再生廃水量の増加、
樹脂寿命への悪影響は極めて少ない。ランニングコスト
の低減に関しては、通常時は復水を全量バイパスする従
来技術4がもっとも良いが、海水リークヘの対応能力が
完全ではなく、この対応を完全に行おうとすると、操作
・機器構成が複雑となりイニシャルコストが増加し、ラ
ンニングコスト低減の効果が相殺される。
【0021】従来技術3も、脱塩塔通水流速を高くして
おり、イニシャルコストは低減されるが、通常時も復水
の全量を処理するため、ランニングコストは全く低減さ
れない。脱塩塔1塔当たりの再生回数が37〜38回/
年と、本発明より大幅に増加し、樹脂寿命が短くなると
予想される。また、通水流速が常時高いため、脱塩塔差
圧が常に高くなり、この悪影響も懸念される。本発明で
は、蒸気発生器からのブローダウン水を復水器に戻すこ
となく、直接脱塩塔に流入するようにしたり、復水バイ
パス弁の開閉を検塩計等の出力信号により制御したり、
復水バイパス弁を開とした時の各脱塩塔の流量を、所定
の流量に設定できるように該バイパス弁の流量調節機能
を設けることにより、より高機能を付加することができ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、多大なイニシャルコス
トを要するPWR向けの復水脱塩装置に対し、海水リー
クヘの対応能力等、復水脱塩装置設置の主要な機能を何
ら損なうことなく装置規模が半減できる。また、充填す
るイオン交換樹脂量、再生回数、再生廃液量が大幅に低
減するため、ランニングコストも大幅に低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を実施するための一例を示す
フロー構成図である。
【図2】本発明の処理方法を実施するための他の例を示
すフロー構成図である。
【符号の説明】
1:蒸気発生器、2:復水器、3:復水ポンプ、4:給
水ポンプ、5〜8:脱塩塔、9:復水バイパス弁、1
1:復水、12:給水、13:ブローダウン水、14:
蒸気、15:タービン排気、16:復水水質計測計器、
17:バイパス弁制御装置、18:バイパス流量計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧水型原子力発電所の復水を脱塩処理
    する方法において、、前記復水の全量を処理する際に
    は、復水を脱塩塔に通水線速度が150〜200m/h
    となるように通水すると共に、復水水質悪化時のみ復水
    全量を脱塩処理し、復水水質が良好な通常時は復水の一
    部分のみを脱塩処理し、装置容量を小型化することを特
    徴とする復水脱塩処理方法。
  2. 【請求項2】 前記復水の一部分のみを脱塩処理する場
    合は、蒸気発生器からのブローダウン水を直接脱塩塔に
    流入することを特徴とする請求項1記載の復水脱塩処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記復水全量処理と部分処理の切り替え
    は、復水バイパス弁の開閉により行い、該復水バイパス
    弁の開閉は、復水水質計測計器の出力信号により制御す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の復水脱塩処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記復水バイパス弁を開とした時は、各
    脱塩塔の流量を、所定の流量に設定できるように該バイ
    パス弁に流量調節機能を設けたことを特徴とする請求項
    3記載の復水脱塩処理方法。
  5. 【請求項5】 加圧水型原子力発電所の復水を脱塩処理
    する装置において、復水器と、復水を脱塩処理する複数
    の脱塩塔と、蒸気発生器とを有し、それらの各機器を順
    次接続する管路と、前記復水器から脱塩塔をバイパスし
    て蒸気発生器に接続するバイパス管路と、該バイパス管
    路に、バイパス管路に流れる復水量を制御するバイパス
    弁とを設け、前記脱塩塔は、復水が全量通る場合は通水
    線速度が150〜200m/hとなるように構成されて
    いることを特徴とする復水脱塩処理装置。
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