JP2003090037A - 杭の施工法 - Google Patents
杭の施工法Info
- Publication number
- JP2003090037A JP2003090037A JP2001398697A JP2001398697A JP2003090037A JP 2003090037 A JP2003090037 A JP 2003090037A JP 2001398697 A JP2001398697 A JP 2001398697A JP 2001398697 A JP2001398697 A JP 2001398697A JP 2003090037 A JP2003090037 A JP 2003090037A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- slag
- steel pipe
- filled
- ground
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
することにより膨張する性質を利用して、杭の支持力を
高めることができるようにした杭の施工法を提供するこ
と。 【解決手段】 掘削孔H内に杭1を建て込むとともに、
この杭1の外周部及び内部に、膨張性を有するスラグ2
を充填し、スラグ2を膨張させることにより杭1の支持
力を高めるようにする。
Description
し、特に、転炉スラグ及び/又は電気炉スラグ(本明細
書において、「製鋼スラグ」という。)が有する吸水す
ることにより膨張する性質を利用して、杭の支持力を高
めるようにした杭の施工法に関するものである。
て、杭の先端部や周辺部に土砂や砕石、ソイルセメン
ト等を充填し、さらに、必要に応じて、機械的な振動や
圧縮力を加えて、杭の周囲の地盤を圧密化する方法、
杭に、節、羽根、翼、くさび等の付属物を形成する方法
等が実用化されている。
を確保する方法のうち、の杭の周囲の地盤を圧密化す
る方法においては、杭を建て込む掘削杭と杭の間隙は一
般に狭く、充填材を均一に空洞を形成することなく充填
することが困難であり、また、機械的な振動や圧縮力を
深層部に効率よく伝達することも容易ではないという問
題があった。なお、充填材に充填性の良好な粒状化物質
を用いると、地震時の液状化が生じやすくなるという問
題があった。また、の杭に付属物を形成する方法にお
いては、付属物より下方の圧密化が困難であるという問
題があった。
より膨張する性質を有するため、土木建築用材料として
の用途が限られているのが現状である。具体的には、こ
の転炉スラグの利用例として、軟弱地盤の改良工法とし
て、軟弱地盤層へ転炉スラグを柱状に打設し、サンドド
レンパイルとして、スラグの有する吸水性及び透水性を
利用した工法(特開平6−116937号公報参照)の
ほか、製鋼スラグの固化特性及び透水性を利用して、路
盤材として利用されている事例が存在するのみである。
パイルや路盤材として利用する場合、製鋼スラグの有す
る膨張性が逆に問題となるため、製鋼スラグを利用する
に当たっては、約100℃の蒸気中で100時間程度保
持するエージング処理を施すことによって、製鋼スラグ
の有する膨張性を消失させるようにしている。このよう
に、製鋼スラグの利用には、エネルギー消費等の点でコ
ストがかかるため、必ずしも、有効利用されておらず、
特にエージング処理しない製鋼スラグの用途の開発が課
題となっているのが現状であった。
杭の支持力の発現に関する問題点及び製鋼スラグの有効
利用に関する問題点に鑑み、製鋼スラグが有する吸水す
ることにより膨張する性質を利用して、杭の支持力を高
めることができるようにした杭の施工法を提供すること
を目的とする。
め、請求項1記載の発明は、掘削孔内に杭を建て込むと
ともに、該杭の外周部及び/又は内部に、膨張性を有す
るスラグを充填し、該スラグを膨張させることにより杭
の支持力を高めるようにしたことを特徴とする。この場
合、杭の底部にスラグを充填することを排除するもので
はない。
建て込んだ杭の外周部及び/又は内部に充填したスラグ
が吸水することにより膨張する。これにより、杭の外周
部に充填したスラグの膨張によって、杭を建て込む掘削
杭と杭の間隙が狭い場合でも、充填材を均一に空洞を形
成することなく充填することができるとともに、深層部
にも圧縮力を伝達することができ、杭の周囲の地盤を容
易に、かつ確実に圧密化し、地盤の支持力を高め、これ
によって、杭の支持力を高めることができる。また、杭
の内部に充填したスラグの膨張によって、杭の径方向の
膨張力で、杭の径方向に押圧力が加わるようになり、杭
の剛性を増大させることができ、一方、杭の軸方向の膨
張力で、杭に上載荷重に対応する応力(プレストレス)
をかけることができ、これによって、杭の支持力を高め
ることができる。さらに、製鋼スラグの有効利用を図る
ことができる。
る地盤の性状、構築する杭の目的等に応じて、充填する
スラグの膨張率を調整するようにしたことを特徴とす
る。
る地盤の性状、例えば、粘土層か、砂層か、構築する杭
の目的等に応じて、膨張率を調整したスラグの膨張によ
り、杭の周囲の地盤を所要の強さに締め固めることがで
きる。また、杭の上部位置に充填したスラグが蓋として
作用し(この場合、杭の上部位置に充填するスラグの膨
張率を小さく調整することが望ましい。)、杭の下部位
置の周囲の地盤を一層効果的に締め固めることができ
る。
その長手方向に所定の間隔をあけて鍔を形成し、該鍔に
より杭の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向を
コントロールするようにしたことを特徴とする。
その長手方向に所定の間隔をあけて形成した鍔により杭
の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向をコント
ロールすることにより、構築した杭に節杭のような効果
を持たせることができ、これにより、杭の支持力を一層
向上することができる。
む掘削孔を、上部位置において大径に、下部位置におい
て小径となるように形成することにより、スラグを異径
段付状に充填するようにしたことを特徴とする。
した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによっ
て、杭の支持力(水平耐力)を高めることができる。
む複数の掘削孔を、上部位置において相互に連結し、ス
ラグを面状に充填するようにしたことを特徴とする。
おいて相互に連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高
め、これによって、杭の支持力(水平耐力)を一層高め
ることができる。また、地盤が砂地盤の場合には、スラ
グが固化するまでは、地震時の間隙水の放出をより円滑
に行うことができる。
エージング処理前の製鋼スラグを単独で、又は該製鋼ス
ラグを主成分とし、これにエージング処理後の製鋼スラ
グ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅
製錬スラグ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却スラグ、
ゴミ焼却灰、汚泥スラグ、ガラス破砕物、廃石膏、コン
クリート廃材等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメン
ト、砕石、土砂、粘土等の建築用材料、人工材料、鉱物
の1種若しくは2種以上を混合した、製鋼スラグの膨張
性を利用できるものであることを特徴とする。
のエージング処理を必要としないため、製鋼スラグを低
コストで利用することができ、製鋼スラグの一層の有効
利用を図ることができる。
の形態を図面に基づいて説明する。
を示す。この実施例は、予め設計で定められた鋼管杭1
の外径と深さに合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、こ
の掘削孔H内に鋼管杭1を所定深度に建て込むととも
に、この鋼管杭1の外周部及び内部に、膨張性を有する
スラグ2を、所定の密度に充填するようにしたものであ
る。
外周部に所要量のスラグ2を充填することができるよう
に、鋼管杭1の外径よりもやや大となるように設定す
る。なお、鋼管杭1は、本実施例においては、ストレー
ト形状としているが、地盤あるいは築造する建設物に適
合するように、必要に応じて、内外周面にリブ等を備え
た鋼管杭を用いることができる。また、必要に応じて、
鋼管杭1の底部にスラグを充填することができる。
性を有するスラグ2には、製鋼スラグ、好ましくは、エ
ージング処理前の製鋼スラグを単独で、又はこの製鋼ス
ラグを主成分とし、これにエージング処理後の製鋼スラ
グ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅
製錬スラグ、赤泥(アルミ製錬スラグ)、フライアッシ
ュ、ゴミ焼却スラグ、ゴミ焼却灰、汚泥スラグ、ガラス
破砕物、廃石膏、コンクリート廃材等の産業廃棄物、石
膏、生石灰、セメント、砕石、土砂、粘土等の建築用材
料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合し
た、製鋼スラグの膨張性を利用できるものを用いること
ができる。
は、吸水することにより膨張する性質が特に顕著なた
め、本発明の杭の施工法に好適に用いることができる。
ジング処理前の製鋼スラグを用いて、JIS A 501
5に基づいて膨張試験を行った結果を示す。図2(A)
からも明らかなように、エージング処理前の製鋼スラグ
の膨張特性(膨張率)は、環境、温度、配合、化学組成
等によって異なる。
角張った形状をしているため、軽量性、大きな剪断抵抗
力、透水性、水硬性を有し、本発明の杭の施工法に好適
に用いることができる。そして、このような特性を有す
るスラグ2を、鋼管杭1の外周部及び内部に充填するこ
とにより、地盤が砂地盤の場合に、スラグ2が固化する
までは、地震時の間隙水の放出を円滑に行い、地盤の液
状化を未然に防止することができ、また、水硬性によ
り、地盤の支持力を高め、これによって、杭の支持力を
高めることができるものとなる。
混合物を水分(5%〜8%)の逸散がないようにビニー
ル袋で密封貯蔵し、養生日数28日及び90日に取り出
して、一軸圧縮強さを測定した結果を示す。図2(B)
から明らかなように、製鋼スラグの配合率が増大するほ
ど、固化現象により一軸圧縮強さが増大し、支持力の向
上に効果があることが判る。
するスラグ2は、同種のスラグを用いるほか、必要に応
じて、膨張率の異なるスラグ、例えば、鋼管杭1の外周
部にに充填するスラグに、内部に充填するスラグよりも
膨張率の大きなスラグを用いることができる。
を、鋼管杭1の外周部及び内部に充填することにより、
鋼管杭1の外周部に充填したスラグ2が、周囲の地盤に
含まれる水を吸水することにより(必要に応じて、加水
することもできる。)膨張することによって、杭を建て
込む掘削杭Hと鋼管杭1の間隙が狭い場合でも、充填材
であるスラグ2を均一に空洞を形成することなく充填す
ることができるとともに、深層部にも圧縮力を伝達する
ことができ、鋼管杭1の周囲の地盤を容易に、かつ確実
に圧密化し、地盤の支持力を高め、これによって、鋼管
杭1の支持力を高めることができ、また、鋼管杭1の内
部に充填したスラグ2の膨張によって、鋼管杭1の径方
向の膨張力で、鋼管杭1の径方向に押圧力が加わるよう
になり、鋼管杭1の剛性を増大させることができ、一
方、鋼管杭1の軸方向の膨張力で、鋼管杭1に上載荷重
に対応する応力(プレストレス)をかけることができ、
これによって、鋼管杭1の支持力を高めることができる
ものとなる。また、鋼管杭1の外周部に充填したスラグ
2の固化現象により一軸圧縮強さが増大し、地盤の液状
化防止及び支持力を向上することができるものとなる。
を示す。この実施例は、地盤の性状等に応じて、膨張率
及び吸水性能の異なるスラグを適宜組み合わせて使用す
ることにより、複雑な地層構造の地盤にも対応できるよ
うにしたものである。この実施例においても、上記第1
実施例と同様、予め設計で定められた鋼管杭1の外径と
深さに合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、この掘削孔
H内に鋼管杭1を所定深度に建て込むとともに、この鋼
管杭1の外周部に、膨張性を有するスラグ2を、所定の
密度に充填するようにする。なお、本実施例において
は、鋼管杭1の内部にスラグを充填していないが、上記
第1実施例と同様に、スラグを充填することもできる。
填するスラグとしては、例えば、図2(A)に示すよう
に、粘土層H1においては、生石灰を混合したスラグ2
aを、また、砂層H2においは、エージング処理前の膨
張率の大きなスラグ2bを用いるようにする。これによ
り、粘土層H1においては、生石灰を混合したスラグ2
aが、吸水、発熱し、スラグ2aが速やかに硬化すると
ともに、併せて粘土層H1の改良を行うことができる。
また砂層H2においては、膨張率の大きなスラグ2bに
より、砂層H2を効果的に締め固めるようにすることが
できる。
じてスラグの膨張率を変え、鋼管杭1の周囲の地盤を締
め固めるようにすることもできる。より具体的には、例
えば、鋼管杭1の上部位置H3に膨張率の小さなスラグ
2cを、下部位置H4に膨張率の大きなスラグ2dを用
いるようにする。これにより、鋼管杭1の上部位置H3
に充填した膨張率の小さなスラグ2cが先に硬化して蓋
として作用するため、鋼管杭1の下部位置H4に充填し
た膨張率の大きなスラグ2dが遅れて膨張、硬化する際
に、上方への膨張が拘束され、周方向に膨張することに
よって、周囲の地盤を一層効果的に締め固めるようにす
ることができる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1の外周にその長手方向
に所定の間隔をあけて鍔11a,11bを形成し、この
鍔11a,11bにより鋼管杭1の外周部に充填したス
ラグ2の膨張箇所及び方向をコントロールするようにし
たものである。この実施例においても、上記第1実施例
と同様、予め設計で定められた鋼管杭1の外径と深さに
合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、この掘削孔H内に
鋼管杭1を所定深度に建て込むとともに、この鋼管杭1
の外周部に、膨張性を有するスラグ2を、所定の密度に
充填するようにする。
する鍔11a,11bの突出長さは、鋼管杭1の外周部
に充填するスラグ2が、これらの鍔11a,11bによ
り上下に仕切られるようにする限りにおいて、特に限定
されるものではなく、さらに、形成する鍔の数及び間隔
も、本実施例のものに限定されず、鋼管杭1の長さ、地
盤の性状等により、任意に設定することができる。
込みと同時に行うようにするが、この場合、スラグ2が
脱落しないように、スラグ2を、紙製、合成樹脂製、繊
維製、金属製等の袋20(打設後、水によって分解する
紙製、合成樹脂製のものが好ましい。)に収納した状態
で、鋼管杭1の周囲の配設することができる。ここで、
袋20は、図4の左半図に示すように、鍔11a,11
b間で帯状に分かれる小袋とすることも、図4の右半図
に示すように1つの大袋とすることもできる。
向に所定の間隔をあけて形成した鍔11a,11bによ
り鋼管杭1の外周部に充填したスラグ2の膨張箇所及び
方向をコントロールすることができ、構築した鋼管杭1
に節杭のような大きな摩擦力の発現効果を持たせること
ができ、これにより、鋼管杭1の支持力を一層向上する
ことができるものとなる。
ランドラインGL)に鍔11xを形成することができ
る。これにより、鋼管杭1の上端部のスラグ2が膨張す
る際に、この膨張によりスラグ2がグランドラインGL
より上方へ押し上げられるのを防止し、鋼管杭1の上端
部のスラグ2の膨張を、効果的に地盤の締め固めとして
作用させるようにすることができる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1を建て込む掘削孔を、
上部位置H5において大径に、下部位置H6において小
径となるように形成することにより、膨張性を有するス
ラグ2を異径段付状に充填するようにしたものである。
置H5の深度は、地盤の性状等に応じて設定することが
でき、通常、グランドラインGLから5〜10m程度の
深度に設定するようにする。
位置H5における地盤の支持力を高め、これによって、
鋼管杭1の支持力(水平耐力)を高めることができるも
のとなる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1を建て込む複数の掘削
孔を、溝状に掘削することにより上部位置H7において
相互に連結し、膨張性を有するスラグ2を面状に充填す
るようにしたものである。この場合、下部位置H8にお
いては、上記実施例と同様、複数の独立した掘削孔を形
成し、膨張性を有するスラグ2を充填するようにしてい
る。
置H7の深度は、地盤の性状等に応じて設定することが
でき、通常、グランドラインGLから5〜10m程度の
深度に設定するようにする。
連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによ
って、鋼管杭1の支持力(水平耐力)を一層高めること
ができるものとなる。また、地盤が砂地盤の場合には、
スラグ2が固化するまでは、上部位置H7に充填された
スラグ2を介して、地震時の間隙水の放出をより円滑に
行うことができるものとなる。
た杭の実例を、砕石を用いて施工した杭と比較しなが
ら、説明する。 [実例1−1]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ(10
0%)を充填して杭を施工した。 [実例1−2]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ90%
と石膏10%を混合したものを充填して杭を施工した。 [実例1−3]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ70%
と粒径2mmアンダーの水砕スラグ30%を混合したも
のを充填して杭を施工した。 [実例1−4]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ80%
と粒径5mmアンダーのコンクリート廃材20%を混合
したものを充填して杭を施工した。 [比較例1]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径10
mmアンダーの砕石(100%)を充填して杭を施工し
た。
周部に、粒径10mmアンダーのエージング処理前の製
鋼スラグ(100%)を充填して杭を施工した。 [実例2−2]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ90
%と石膏10%を混合したものを充填して杭を施工し
た。 [実例2−3]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ70
%と粒径2mmアンダーの水砕スラグ30%を混合した
ものを充填して杭を施工した。 [実例2−4]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ80
%と粒径5mmアンダーのコンクリート廃材20%を混
合したものを充填して杭を施工した。 [比較例2]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーの砕石(100%)を充填して杭を施工
した。
重をかけた場合の荷重と沈下量の関係を図7及び図8に
示す。図7及び図8から明らかなように、スラグを用い
て施工した杭(実例)は、砕石を用いて施工した杭(比
較例)と比較して、いずれも、荷重をかけた場合の沈下
量が小さく、杭の支持力を高めることができることが確
認できた。また、この傾向は、エージング処理前の製鋼
スラグを単独で用いるよりも、エージング処理前の製鋼
スラグに石膏、水砕スラグ等を混合して用いた場合に、
より顕著に現れることも確認できた。
を利用することによって、杭の支持力を向上することが
できることを実際に実験を行うことにより確認した。実
験は系統的に3段階で行った。スラグ試料としは、エー
ジング処理前の製鋼スラグを主成分とし、これに石膏、
水砕スラグ、コンクリート廃材等を添加した。
mm、h900mm)の中心部に埋設し、根入れ深さが
450mmになるようにスラグを充填した。養生は屋外
に暴露することによって行った。なお、ドラム缶の底面
に水抜きを設け、スラグは比較的乾いた状態で養生さ
れ、膨張すると缶壁から強力な拘束を受けるようにし
た。
値25程度の人工地盤を造成し、この地盤に外径400
mm、深さ3.0mの穴を1m間隔に掘削して、外径1
65mmの鋼管あるいは節径が同じサイズの節付鋼管を
建て込み、杭の周囲にスラグを充填した。土槽内は表面
下500mmの高さまで水を入れ各杭を養生した。
で、12m下層にN値が25程度の中間層が存在した。
杭には、鋼管杭(外径457mm)及びコンクリート節
杭(節径440mm、軸径300mm)を用いて、杭長
を12mとした。杭の施工手順は、水の湧出しがある軟
弱地盤であるため、スクリューオーガで掘削しながらケ
ーシングを挿入し、次に内部にもう1本ケーシングを挿
入して、この内側のケーシング内に杭を建込み、スラグ
を外ケーシングと内ケーシングの間から適量投入し、内
外ケーシングを回転させながら上下運動させることによ
って杭周囲にスラグ層を造成した。
礎杭の支持力性能を載荷荷重と沈下量の関係から、基準
支持力で比較した結果を、それぞれ表1、表2及び表3
に示す。
ると、スラグの使用によって大きな支持力性能が得られ
た。 スラグ組成によって支持力が変化し、石膏、水砕ス
ラグ、コンクリート廃材の添加によって支持力が増大し
た。 支持力の増大効果は、ストレート杭(鋼管杭)と略
同径の節径を持つ節杭(コンクリート節杭)とを比べる
と、節杭の方が顕著である。
実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記
載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載
した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない
範囲において適宜その構成を変更することができるもの
である。また、上記実施例においては、杭に鋼管杭を用
いるようにしているが、杭の材質は、これに限定される
ものではなく、本発明の杭の施工法は、コンクリート杭
(節付コンクリート杭を含む。)、複合杭、場所打ち杭
等の任意の杭に適用することができるものである。
部に充填したスラグの膨張によって、杭を建て込む掘削
杭と杭の間隙が狭い場合でも、充填材を均一に空洞を形
成することなく充填することができるとともに、深層部
にも圧縮力を伝達することができ、杭の周囲の地盤を容
易に、かつ確実に圧密化し、地盤の支持力を高め、これ
によって、杭の支持力を高めることができる。また、杭
の内部に充填したスラグの膨張によって、杭の径方向の
膨張力で、杭の径方向に押圧力が加わるようになり、杭
の剛性を増大させることができ、一方、杭の軸方向の膨
張力で、杭に上載荷重に対応する応力(プレストレス)
をかけることができ、これによって、杭の支持力を高め
ることができる。さらに、従来、エネルギー消費等の点
でコストがかかるため、用途が限定されていた製鋼スラ
グの有効利用を図ることができる。
構築する地盤の性状、例えば、粘土層か、砂層か、構築
する杭の目的等に応じて、膨張率を調整したスラグの膨
張により、杭の周囲の地盤を所要の強さに締め固めるこ
とができる。また、杭の上部位置に充填したスラグが蓋
として作用し(この場合、杭の上部位置に充填するスラ
グの膨張率を小さく調整することが望ましい。)、杭の
下部位置の周囲の地盤を一層効果的に締め固めることが
できる。
その長手方向に所定の間隔をあけて形成した鍔により杭
の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向をコント
ロールすることにより、構築した杭に節杭のような効果
を持たせることができ、これにより、杭の支持力を一層
向上することができる。
した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによっ
て、杭の支持力(水平耐力)を高めることができる。
おいて相互に連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高
め、これによって、杭の支持力(水平耐力)を一層高め
ることができる。また、地盤が砂地盤の場合には、スラ
グが固化するまでは、地震時の間隙水の放出をより円滑
に行うことができる。
のエージング処理を必要としないため、製鋼スラグを低
コストで利用することができ、製鋼スラグの一層の有効
利用を図ることができる。
す縦断面図である。
張特性を示す説明図、(B)は、製鋼スラグと水砕スラ
グを配合した材料の一軸圧縮強さの変化を示す説明図で
ある。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す断面斜視図である。
示すグラフである。
示すグラフである。
3)
し、特に、転炉スラグ及び/又は電気炉スラグ(本明細
書において、「製鋼スラグ」という。)が有する吸水す
ることにより膨張する性質を利用して、杭の支持力を高
めるようにした杭の施工法に関するものである。
て、杭の先端部や周辺部に土砂や砕石、ソイルセメン
ト等を充填し、さらに、必要に応じて、機械的な振動や
圧縮力を加えて、杭の周囲の地盤を圧密化する方法、
杭に、節、羽根、翼、くさび等の付属物を形成する方法
等が実用化されている。
を確保する方法のうち、の杭の周囲の地盤を圧密化す
る方法においては、杭を建て込む掘削杭と杭の間隙は一
般に狭く、充填材を均一に空洞を形成することなく充填
することが困難であり、また、機械的な振動や圧縮力を
深層部に効率よく伝達することも容易ではないという問
題があった。なお、充填材に充填性の良好な粒状化物質
を用いると、地震時の液状化が生じやすくなるという問
題があった。また、の杭に付属物を形成する方法にお
いては、付属物より下方の圧密化が困難であるという問
題があった。
より膨張する性質を有するため、土木建築用材料として
の用途が限られているのが現状である。具体的には、こ
の転炉スラグの利用例として、軟弱地盤の改良工法とし
て、軟弱地盤層へ転炉スラグを柱状に打設し、サンドド
レンパイルとして、スラグの有する吸水性及び透水性を
利用した工法(特開平6−116937号公報参照)の
ほか、製鋼スラグの固化特性及び透水性を利用して、路
盤材として利用されている事例が存在するのみである。
パイルや路盤材として利用する場合、製鋼スラグの有す
る膨張性が逆に問題となるため、製鋼スラグを利用する
に当たっては、約100℃の蒸気中で100時間程度保
持するエージング処理を施すことによって、製鋼スラグ
の有する膨張性を消失させるようにしている。このよう
に、製鋼スラグの利用には、エネルギー消費等の点でコ
ストがかかるため、必ずしも、有効利用されておらず、
特にエージング処理しない製鋼スラグの用途の開発が課
題となっているのが現状であった。
杭の支持力の発現に関する問題点及び製鋼スラグの有効
利用に関する問題点に鑑み、製鋼スラグが有する吸水す
ることにより膨張する性質を利用して、杭の支持力を高
めることができるようにした杭の施工法を提供すること
を目的とする。
め、請求項1記載の発明は、掘削孔内に杭を建て込むと
ともに、該杭の外周部及び/又は内部に、膨張性を有す
る製鋼スラグを充填し、該スラグを膨張させることによ
り杭の支持力を高めるようにしたことを特徴とする。こ
の場合、杭の底部にスラグを充填することを排除するも
のではない。ここで、「膨張性を有する製鋼スラグ」と
は、エージング処理を施すことによって膨張性を消失さ
せていない製鋼スラグをいう。
建て込んだ杭の外周部及び/又は内部に充填したスラグ
が吸水することにより膨張する。これにより、杭の外周
部に充填したスラグの膨張によって、杭を建て込む掘削
杭と杭の間隙が狭い場合でも、充填材を均一に空洞を形
成することなく充填することができるとともに、深層部
にも圧縮力を伝達することができ、杭の周囲の地盤を容
易に、かつ確実に圧密化し、地盤の支持力を高め、これ
によって、杭の支持力を高めることができる。また、杭
の内部に充填したスラグの膨張によって、杭の径方向の
膨張力で、杭の径方向に押圧力が加わるようになり、杭
の剛性を増大させることができ、一方、杭の軸方向の膨
張力で、杭に上載荷重に対応する応力(プレストレス)
をかけることができ、これによって、杭の支持力を高め
ることができる。さらに、製鋼スラグの有効利用を図る
ことができる。
る地盤の性状、構築する杭の目的等に応じて、充填する
スラグの膨張率を調整するようにしたことを特徴とす
る。
る地盤の性状、例えば、粘土層か、砂層か、構築する杭
の目的等に応じて、膨張率を調整したスラグの膨張によ
り、杭の周囲の地盤を所要の強さに締め固めることがで
きる。また、杭の上部位置に充填したスラグが蓋として
作用し(この場合、杭の上部位置に充填するスラグの膨
張率を小さく調整することが望ましい。)、杭の下部位
置の周囲の地盤を一層効果的に締め固めることができ
る。
その長手方向に所定の間隔をあけて鍔を形成し、該鍔に
より杭の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向を
コントロールするようにしたことを特徴とする。
その長手方向に所定の間隔をあけて形成した鍔により杭
の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向をコント
ロールすることにより、構築した杭に節杭のような効果
を持たせることができ、これにより、杭の支持力を一層
向上することができる。
む掘削孔を、上部位置において大径に、下部位置におい
て小径となるように形成することにより、スラグを異径
段付状に充填するようにしたことを特徴とする。
した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによっ
て、杭の支持力(水平耐力)を高めることができる。
む複数の掘削孔を、上部位置において相互に連結し、ス
ラグを面状に充填するようにしたことを特徴とする。
おいて相互に連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高
め、これによって、杭の支持力(水平耐力)を一層高め
ることができる。また、地盤が砂地盤の場合には、スラ
グが固化するまでは、地震時の間隙水の放出をより円滑
に行うことができる。
する製鋼スラグは、これを単独で用いるほか、これを主
成分とし、これにエージング処理後の製鋼スラグ、高炉
スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラ
グ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却スラグ、ゴミ焼却
灰、汚泥スラグ、ガラス破砕物、廃石膏、コンクリート
廃材等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメント、砕石、
土砂、粘土等の建築用材料、人工材料、鉱物の1種若し
くは2種以上を混合した、膨張性を有する製鋼スラグの
膨張性を利用できるものであることを特徴とする。
のエージング処理を必要としないため、製鋼スラグを低
コストで利用することができ、製鋼スラグの一層の有効
利用を図ることができる。
の形態を図面に基づいて説明する。
を示す。この実施例は、予め設計で定められた鋼管杭1
の外径と深さに合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、こ
の掘削孔H内に鋼管杭1を所定深度に建て込むととも
に、この鋼管杭1の外周部及び内部に、膨張性を有する
スラグ2を、所定の密度に充填するようにしたものであ
る。
外周部に所要量のスラグ2を充填することができるよう
に、鋼管杭1の外径よりもやや大となるように設定す
る。なお、鋼管杭1は、本実施例においては、ストレー
ト形状としているが、地盤あるいは築造する建設物に適
合するように、必要に応じて、内外周面にリブ等を備え
た鋼管杭を用いることができる。また、必要に応じて、
鋼管杭1の底部にスラグを充填することができる。
性を有するスラグ2には、製鋼スラグ、好ましくは、エ
ージング処理前の製鋼スラグを単独で、又はこの製鋼ス
ラグを主成分とし、これにエージング処理後の製鋼スラ
グ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅
製錬スラグ、赤泥(アルミ製錬スラグ)、フライアッシ
ュ、ゴミ焼却スラグ、ゴミ焼却灰、汚泥スラグ、ガラス
破砕物、廃石膏、コンクリート廃材等の産業廃棄物、石
膏、生石灰、セメント、砕石、土砂、粘土等の建築用材
料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合し
た、製鋼スラグの膨張性を利用できるものを用いること
ができる。
は、吸水することにより膨張する性質が特に顕著なた
め、本発明の杭の施工法に好適に用いることができる。
ジング処理前の製鋼スラグを用いて、JIS A 501
5に基づいて膨張試験を行った結果を示す。図2(A)
からも明らかなように、エージング処理前の製鋼スラグ
の膨張特性(膨張率)は、環境、温度、配合、化学組成
等によって異なる。
角張った形状をしているため、軽量性、大きな剪断抵抗
力、透水性、水硬性を有し、本発明の杭の施工法に好適
に用いることができる。そして、このような特性を有す
るスラグ2を、鋼管杭1の外周部及び内部に充填するこ
とにより、地盤が砂地盤の場合に、スラグ2が固化する
までは、地震時の間隙水の放出を円滑に行い、地盤の液
状化を未然に防止することができ、また、水硬性によ
り、地盤の支持力を高め、これによって、杭の支持力を
高めることができるものとなる。
混合物を水分(5%〜8%)の逸散がないようにビニー
ル袋で密封貯蔵し、養生日数28日及び90日に取り出
して、一軸圧縮強さを測定した結果を示す。図2(B)
から明らかなように、製鋼スラグの配合率が増大するほ
ど、固化現象により一軸圧縮強さが増大し、支持力の向
上に効果があることが判る。
するスラグ2は、同種のスラグを用いるほか、必要に応
じて、膨張率の異なるスラグ、例えば、鋼管杭1の外周
部にに充填するスラグに、内部に充填するスラグよりも
膨張率の大きなスラグを用いることができる。
を、鋼管杭1の外周部及び内部に充填することにより、
鋼管杭1の外周部に充填したスラグ2が、周囲の地盤に
含まれる水を吸水することにより(必要に応じて、加水
することもできる。)膨張することによって、杭を建て
込む掘削杭Hと鋼管杭1の間隙が狭い場合でも、充填材
であるスラグ2を均一に空洞を形成することなく充填す
ることができるとともに、深層部にも圧縮力を伝達する
ことができ、鋼管杭1の周囲の地盤を容易に、かつ確実
に圧密化し、地盤の支持力を高め、これによって、鋼管
杭1の支持力を高めることができ、また、鋼管杭1の内
部に充填したスラグ2の膨張によって、鋼管杭1の径方
向の膨張力で、鋼管杭1の径方向に押圧力が加わるよう
になり、鋼管杭1の剛性を増大させることができ、一
方、鋼管杭1の軸方向の膨張力で、鋼管杭1に上載荷重
に対応する応力(プレストレス)をかけることができ、
これによって、鋼管杭1の支持力を高めることができる
ものとなる。また、鋼管杭1の外周部に充填したスラグ
2の固化現象により一軸圧縮強さが増大し、地盤の液状
化防止及び支持力を向上することができるものとなる。
を示す。この実施例は、地盤の性状等に応じて、膨張率
及び吸水性能の異なるスラグを適宜組み合わせて使用す
ることにより、複雑な地層構造の地盤にも対応できるよ
うにしたものである。この実施例においても、上記第1
実施例と同様、予め設計で定められた鋼管杭1の外径と
深さに合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、この掘削孔
H内に鋼管杭1を所定深度に建て込むとともに、この鋼
管杭1の外周部に、膨張性を有するスラグ2を、所定の
密度に充填するようにする。なお、本実施例において
は、鋼管杭1の内部にスラグを充填していないが、上記
第1実施例と同様に、スラグを充填することもできる。
填するスラグとしては、例えば、図2(A)に示すよう
に、粘土層H1においては、生石灰を混合したスラグ2
aを、また、砂層H2においは、エージング処理前の膨
張率の大きなスラグ2bを用いるようにする。これによ
り、粘土層H1においては、生石灰を混合したスラグ2
aが、吸水、発熱し、スラグ2aが速やかに硬化すると
ともに、併せて粘土層H1の改良を行うことができる。
また砂層H2においては、膨張率の大きなスラグ2bに
より、砂層H2を効果的に締め固めるようにすることが
できる。
じてスラグの膨張率を変え、鋼管杭1の周囲の地盤を締
め固めるようにすることもできる。より具体的には、例
えば、鋼管杭1の上部位置H3に膨張率の小さなスラグ
2cを、下部位置H4に膨張率の大きなスラグ2dを用
いるようにする。これにより、鋼管杭1の上部位置H3
に充填した膨張率の小さなスラグ2cが先に硬化して蓋
として作用するため、鋼管杭1の下部位置H4に充填し
た膨張率の大きなスラグ2dが遅れて膨張、硬化する際
に、上方への膨張が拘束され、周方向に膨張することに
よって、周囲の地盤を一層効果的に締め固めるようにす
ることができる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1の外周にその長手方向
に所定の間隔をあけて鍔11a,11bを形成し、この
鍔11a,11bにより鋼管杭1の外周部に充填したス
ラグ2の膨張箇所及び方向をコントロールするようにし
たものである。この実施例においても、上記第1実施例
と同様、予め設計で定められた鋼管杭1の外径と深さに
合わせて、地盤に掘削孔Hを掘削し、この掘削孔H内に
鋼管杭1を所定深度に建て込むとともに、この鋼管杭1
の外周部に、膨張性を有するスラグ2を、所定の密度に
充填するようにする。
する鍔11a,11bの突出長さは、鋼管杭1の外周部
に充填するスラグ2が、これらの鍔11a,11bによ
り上下に仕切られるようにする限りにおいて、特に限定
されるものではなく、さらに、形成する鍔の数及び間隔
も、本実施例のものに限定されず、鋼管杭1の長さ、地
盤の性状等により、任意に設定することができる。
込みと同時に行うようにするが、この場合、スラグ2が
脱落しないように、スラグ2を、紙製、合成樹脂製、繊
維製、金属製等の袋20(打設後、水によって分解する
紙製、合成樹脂製のものが好ましい。)に収納した状態
で、鋼管杭1の周囲の配設することができる。ここで、
袋20は、図4の左半図に示すように、鍔11a,11
b間で帯状に分かれる小袋とすることも、図4の右半図
に示すように1つの大袋とすることもできる。
向に所定の間隔をあけて形成した鍔11a,11bによ
り鋼管杭1の外周部に充填したスラグ2の膨張箇所及び
方向をコントロールすることができ、構築した鋼管杭1
に節杭のような大きな摩擦力の発現効果を持たせること
ができ、これにより、鋼管杭1の支持力を一層向上する
ことができるものとなる。
ランドラインGL)に鍔11xを形成することができ
る。これにより、鋼管杭1の上端部のスラグ2が膨張す
る際に、この膨張によりスラグ2がグランドラインGL
より上方へ押し上げられるのを防止し、鋼管杭1の上端
部のスラグ2の膨張を、効果的に地盤の締め固めとして
作用させるようにすることができる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1を建て込む掘削孔を、
上部位置H5において大径に、下部位置H6において小
径となるように形成することにより、膨張性を有するス
ラグ2を異径段付状に充填するようにしたものである。
置H5の深度は、地盤の性状等に応じて設定することが
でき、通常、グランドラインGLから5〜10m程度の
深度に設定するようにする。
位置H5における地盤の支持力を高め、これによって、
鋼管杭1の支持力(水平耐力)を高めることができるも
のとなる。
を示す。この実施例は、鋼管杭1を建て込む複数の掘削
孔を、溝状に掘削することにより上部位置H7において
相互に連結し、膨張性を有するスラグ2を面状に充填す
るようにしたものである。この場合、下部位置H8にお
いては、上記実施例と同様、複数の独立した掘削孔を形
成し、膨張性を有するスラグ2を充填するようにしてい
る。
置H7の深度は、地盤の性状等に応じて設定することが
でき、通常、グランドラインGLから5〜10m程度の
深度に設定するようにする。
連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによ
って、鋼管杭1の支持力(水平耐力)を一層高めること
ができるものとなる。また、地盤が砂地盤の場合には、
スラグ2が固化するまでは、上部位置H7に充填された
スラグ2を介して、地震時の間隙水の放出をより円滑に
行うことができるものとなる。
た杭の実例を、砕石を用いて施工した杭と比較しなが
ら、説明する。 [実例1−1]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ(10
0%)を充填して杭を施工した。 [実例1−2]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ90%
と石膏10%を混合したものを充填して杭を施工した。 [実例1−3]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ70%
と粒径2mmアンダーの水砕スラグ30%を混合したも
のを充填して杭を施工した。 [実例1−4]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ80%
と粒径5mmアンダーのコンクリート廃材20%を混合
したものを充填して杭を施工した。 [比較例1]杭に節杭を用い、杭の外周部に、粒径10
mmアンダーの砕石(100%)を充填して杭を施工し
た。
周部に、粒径10mmアンダーのエージング処理前の製
鋼スラグ(100%)を充填して杭を施工した。 [実例2−2]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ90
%と石膏10%を混合したものを充填して杭を施工し
た。 [実例2−3]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ70
%と粒径2mmアンダーの水砕スラグ30%を混合した
ものを充填して杭を施工した。 [実例2−4]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径
10mmアンダーのエージング処理前の製鋼スラグ80
%と粒径5mmアンダーのコンクリート廃材20%を混
合したものを充填して杭を施工した。 [比較例2]杭に円筒杭を用い、杭の外周部に、粒径1
0mmアンダーの砕石(100%)を充填して杭を施工
した。
重をかけた場合の荷重と沈下量の関係を図7及び図8に
示す。図7及び図8から明らかなように、スラグを用い
て施工した杭(実例)は、砕石を用いて施工した杭(比
較例)と比較して、いずれも、荷重をかけた場合の沈下
量が小さく、杭の支持力を高めることができることが確
認できた。また、この傾向は、エージング処理前の製鋼
スラグを単独で用いるよりも、エージング処理前の製鋼
スラグに石膏、水砕スラグ等を混合して用いた場合に、
より顕著に現れることも確認できた。
を利用することによって、杭の支持力を向上することが
できることを実際に実験を行うことにより確認した。実
験は系統的に3段階で行った。スラグ試料としは、エー
ジング処理前の製鋼スラグを主成分とし、これに石膏、
水砕スラグ、コンクリート廃材等を添加した。
mm、h900mm)の中心部に埋設し、根入れ深さが
450mmになるようにスラグを充填した。養生は屋外
に暴露することによって行った。なお、ドラム缶の底面
に水抜きを設け、スラグは比較的乾いた状態で養生さ
れ、膨張すると缶壁から強力な拘束を受けるようにし
た。
値25程度の人工地盤を造成し、この地盤に外径400
mm、深さ3.0mの穴を1m間隔に掘削して、外径1
65mmの鋼管あるいは節径が同じサイズの節付鋼管を
建て込み、杭の周囲にスラグを充填した。土槽内は表面
下500mmの高さまで水を入れ各杭を養生した。
で、12m下層にN値が25程度の中間層が存在した。
杭には、鋼管杭(外径457mm)及びコンクリート節
杭(節径440mm、軸径300mm)を用いて、杭長
を12mとした。杭の施工手順は、水の湧出しがある軟
弱地盤であるため、スクリューオーガで掘削しながらケ
ーシングを挿入し、次に内部にもう1本ケーシングを挿
入して、この内側のケーシング内に杭を建込み、スラグ
を外ケーシングと内ケーシングの間から適量投入し、内
外ケーシングを回転させながら上下運動させることによ
って杭周囲にスラグ層を造成した。
礎杭の支持力性能を載荷荷重と沈下量の関係から、基準
支持力で比較した結果を、それぞれ表1、表2及び表3
に示す。
ると、スラグの使用によって大きな支持力性能が得られ
た。 スラグ組成によって支持力が変化し、石膏、水砕ス
ラグ、コンクリート廃材の添加によって支持力が増大し
た。 支持力の増大効果は、ストレート杭(鋼管杭)と略
同径の節径を持つ節杭(コンクリート節杭)とを比べる
と、節杭の方が顕著である。
実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記
載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載
した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない
範囲において適宜その構成を変更することができるもの
である。また、上記実施例においては、杭に鋼管杭を用
いるようにしているが、杭の材質は、これに限定される
ものではなく、本発明の杭の施工法は、コンクリート杭
(節付コンクリート杭を含む。)、複合杭、場所打ち杭
等の任意の杭に適用することができるものである。
部に充填したスラグの膨張によって、杭を建て込む掘削
杭と杭の間隙が狭い場合でも、充填材を均一に空洞を形
成することなく充填することができるとともに、深層部
にも圧縮力を伝達することができ、杭の周囲の地盤を容
易に、かつ確実に圧密化し、地盤の支持力を高め、これ
によって、杭の支持力を高めることができる。また、杭
の内部に充填したスラグの膨張によって、杭の径方向の
膨張力で、杭の径方向に押圧力が加わるようになり、杭
の剛性を増大させることができ、一方、杭の軸方向の膨
張力で、杭に上載荷重に対応する応力(プレストレス)
をかけることができ、これによって、杭の支持力を高め
ることができる。さらに、従来、エネルギー消費等の点
でコストがかかるため、用途が限定されていた製鋼スラ
グの有効利用を図ることができる。
構築する地盤の性状、例えば、粘土層か、砂層か、構築
する杭の目的等に応じて、膨張率を調整したスラグの膨
張により、杭の周囲の地盤を所要の強さに締め固めるこ
とができる。また、杭の上部位置に充填したスラグが蓋
として作用し(この場合、杭の上部位置に充填するスラ
グの膨張率を小さく調整することが望ましい。)、杭の
下部位置の周囲の地盤を一層効果的に締め固めることが
できる。
その長手方向に所定の間隔をあけて形成した鍔により杭
の外周部に充填したスラグの膨張箇所及び方向をコント
ロールすることにより、構築した杭に節杭のような効果
を持たせることができ、これにより、杭の支持力を一層
向上することができる。
した掘削孔の位置の地盤の支持力を高め、これによっ
て、杭の支持力(水平耐力)を高めることができる。
おいて相互に連結した掘削孔の位置の地盤の支持力を高
め、これによって、杭の支持力(水平耐力)を一層高め
ることができる。また、地盤が砂地盤の場合には、スラ
グが固化するまでは、地震時の間隙水の放出をより円滑
に行うことができる。
のエージング処理を必要としないため、製鋼スラグを低
コストで利用することができ、製鋼スラグの一層の有効
利用を図ることができる。
す縦断面図である。
張特性を示す説明図、(B)は、製鋼スラグと水砕スラ
グを配合した材料の一軸圧縮強さの変化を示す説明図で
ある。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す断面斜視図である。
示すグラフである。
示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 掘削孔内に杭を建て込むとともに、該杭
の外周部及び/又は内部に、膨張性を有するスラグを充
填し、該スラグを膨張させることにより杭の支持力を高
めるようにしたことを特徴とする杭の施工法。 - 【請求項2】 杭を構築する地盤の性状、構築する杭の
目的等に応じて、充填するスラグの膨張率を調整するよ
うにしたことを特徴とする請求項1記載の杭の施工法。 - 【請求項3】 杭の外周にその長手方向に所定の間隔を
あけて鍔を形成し、該鍔により杭の外周部に充填したス
ラグの膨張箇所及び方向をコントロールするようにした
ことを特徴とする請求項1又は2記載の杭の施工法。 - 【請求項4】 杭を建て込む掘削孔を、上部位置におい
て大径に、下部位置において小径となるように形成する
ことにより、スラグを異径段付状に充填するようにした
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の杭の施工
法。 - 【請求項5】 杭を建て込む複数の掘削孔を、上部位置
において相互に連結し、スラグを面状に充填するように
したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の杭
の施工法。 - 【請求項6】 スラグが、エージング処理前の製鋼スラ
グを単独で、又は該製鋼スラグを主成分とし、これにエ
ージング処理後の製鋼スラグ、高炉スラグ、フェロアロ
イスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラグ、赤泥、フライア
ッシュ、ゴミ焼却スラグ、ゴミ焼却灰、汚泥スラグ、ガ
ラス破砕物、廃石膏、コンクリート廃材等の産業廃棄
物、石膏、生石灰、セメント、砕石、土砂、粘土等の建
築用材料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混
合した、製鋼スラグの膨張性を利用できるものであるこ
とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の杭の
施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398697A JP3380861B1 (ja) | 2000-12-28 | 2001-12-28 | 杭の施工法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000402490 | 2000-12-28 | ||
JP2000-402490 | 2000-12-28 | ||
JP2001-210112 | 2001-07-11 | ||
JP2001210112 | 2001-07-11 | ||
JP2001398697A JP3380861B1 (ja) | 2000-12-28 | 2001-12-28 | 杭の施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3380861B1 JP3380861B1 (ja) | 2003-02-24 |
JP2003090037A true JP2003090037A (ja) | 2003-03-28 |
Family
ID=27345633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001398697A Expired - Fee Related JP3380861B1 (ja) | 2000-12-28 | 2001-12-28 | 杭の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3380861B1 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101680348B1 (ko) | 2015-01-30 | 2016-11-29 | 건설자원기술단 주식회사 | 말뚝 주입재 조성물 |
CN106245646A (zh) * | 2016-08-30 | 2016-12-21 | 连云港市天豪基础工程有限公司 | Sd打桩方法及设备 |
CN111140199A (zh) * | 2019-12-25 | 2020-05-12 | 北京正和恒基滨水生态环境治理股份有限公司 | 一种井筒封堵方法 |
WO2022255988A1 (en) * | 2021-06-01 | 2022-12-08 | Halliburton Energy Services, Inc. | Expanding metal used in forming support structures |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113089627B (zh) * | 2021-03-10 | 2022-09-20 | 中电建路桥集团有限公司 | 一种深厚软土堆载预压的预应力管桩复合地基的施工方法 |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001398697A patent/JP3380861B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101680348B1 (ko) | 2015-01-30 | 2016-11-29 | 건설자원기술단 주식회사 | 말뚝 주입재 조성물 |
CN106245646A (zh) * | 2016-08-30 | 2016-12-21 | 连云港市天豪基础工程有限公司 | Sd打桩方法及设备 |
CN111140199A (zh) * | 2019-12-25 | 2020-05-12 | 北京正和恒基滨水生态环境治理股份有限公司 | 一种井筒封堵方法 |
WO2022255988A1 (en) * | 2021-06-01 | 2022-12-08 | Halliburton Energy Services, Inc. | Expanding metal used in forming support structures |
US11697915B2 (en) | 2021-06-01 | 2023-07-11 | Halliburton Energy Services, Inc. | Expanding metal used in forming support structures |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3380861B1 (ja) | 2003-02-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3380861B1 (ja) | 杭の施工法 | |
CN106480878A (zh) | 一种上、下部扩大型水泥土复合管桩 | |
JP4010905B2 (ja) | 杭の埋設工法及びそれに用いる装置 | |
CN100355991C (zh) | 一种桩土互动浆固散体材料桩复合地基施工工法 | |
JP4101724B2 (ja) | 鋼管杭の施工法 | |
RU2286424C1 (ru) | Буронабивной ступенчатый фундамент и способ его возведения | |
JP2001200537A (ja) | 地盤の改良方法及び地盤改良用支持杭 | |
JP2003221828A (ja) | 既製杭の埋設工法 | |
JP4057873B2 (ja) | 支持地盤における基礎杭構造及び基礎杭の施工法 | |
Bilal et al. | A study on advances in ground improvement techniques | |
JP4754121B2 (ja) | 軟弱地盤の改良工法 | |
JP2001152448A (ja) | 地中コンクリート構造体の構築工法 | |
Lei et al. | Vertical bearing capacity of precast pier foundation filled with demolished concrete lumps | |
JP3894893B2 (ja) | 基礎地盤の施工法 | |
JP4145771B2 (ja) | 鋼管杭の静的圧入施工法 | |
GB2289078A (en) | Improved soil nail installation | |
JPH10331149A (ja) | 軟弱粘性土の改良工法 | |
JP3046476B2 (ja) | 埋め戻し工法 | |
JP2004197474A (ja) | 防振盛土構造 | |
JP2003253662A (ja) | 地盤の液状化防止対策工法 | |
CN207419448U (zh) | 一种基于静压法施工的新型复合地基桩 | |
JP2003221825A (ja) | 基礎地盤の施工法 | |
JP2611564B2 (ja) | 埋戻し工法 | |
JP4118694B2 (ja) | 地盤改良工法 | |
JPH01158106A (ja) | 複合軽量材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3380861 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121213 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131213 Year of fee payment: 11 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |