JP4101724B2 - 鋼管杭の施工法 - Google Patents

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Description

本発明は、上部構造物を支持する基礎杭構造において、埋設した鋼管杭を局部拡径して周面支持力を増大させる鋼管杭の施工法に関し、特に、拡径した突起部の支圧効果を有効に発現して充填材を効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成して高い支持力を発揮することができる鋼管杭の施工法に関するものである。
例えば、プレボーリングして杭を埋設し、杭周囲に充填材、特に膨張性を有する製鋼スラグを充填し、該スラグを膨張させて杭の支持力を高めるようにした既製杭(鋼管杭)の施工法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、鋼管杭をプレボーリング又は圧入により埋設し、鋼管杭を内部側から局部拡径して外周に突起部を形成し、突起部を掘削孔地山面に圧着あるいは貫入させて、鋼管杭周面から地盤に伝達される力を増大させる鋼管杭の施工法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、前者の杭の施工法において、製鋼スラグの膨張特性を発揮させるには、密にスラグを充填する必要があるが、スラグを効率よく締め固める方法は開示されていない。
また、後者は、例えば、砂質土と粘性土では支持力伝達に差があるように、鋼管杭の周面支持力が周囲地盤の性状で大きく異なり、特に、突起部下面近傍の地盤の性状が周面支持力に関係するという問題を有している。
特許第3380861号公報 特開2000−120066号公報
本発明は、上記従来の鋼管杭の施工法が有する問題点に鑑み、拡径した突起部の支圧効果を有効に発現して充填材を効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成して高い支持力を発揮することができる鋼管杭の施工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の鋼管杭の施工法は、掘削孔内に先端が閉塞した鋼管杭を建て込むとともに、該鋼管杭の周囲に充填材を充填し、鋼管杭内部に拡径装置を挿入し、鋼管杭を内部から拡径して外周に突起部を形成し、該突起部により充填材を締め固める鋼管杭の施工法において、掘削孔内に建て込んだ鋼管杭にケーシングを外嵌し、孔壁とケーシングの間から充填材を投入し、ケーシングを上下動させながら引き上げることにより、鋼管杭の周囲に充填材を充填するとともに、該充填した充填材を突き固めるようにしたことを特徴とする。
この場合において、先端に押圧板を配設したケーシングによって充填した充填材を突き固めるようにすることができる。
また、突起部を形成した後に、鋼管杭内に充填材を充填し、膨張、固化させることができる。
また、突起部の高さを杭径の0.1〜0.3倍とするとともに、突起部の杭軸方向の間隔を突起部の高さ〜1mの範囲とし、かつ掘削孔径を突起部の直径の1.2〜2.0倍とすることができる。
また、前記充填材に、膨張性及び固化性を有するスラグを用いることができる。
そして、この膨張性及び固化性を有するスラグに、製鋼スラグ(転炉スラグ及び/又は電気炉スラグ(酸化スラグ及び/又は還元スラグ)をいい、ここでは、特に、エージング処理を行っていない製鋼スラグのほか、エージング処理を部分的に行うことにより膨張性を調整した製鋼スラグ等の膨張性を消失させていない製鋼スラグをいう。)、ゴミ焼却スラグ、汚泥スラグの1種若しくは2種以上の混合物を用いることができる。
さらに、前記膨張性及び固化性を有するスラグに、膨張性を消失した製鋼スラグ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラグ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却灰、ガラス破砕物、コンクリート廃材、廃石膏等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメント、土砂、砕石、粘度等の建築用材料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合した、膨張性及び固化性を有するスラグの膨張性及び固化性を利用できるものを用いることができる。
発明の鋼管杭の施工法によれば、掘削孔内に先端が閉塞した鋼管杭を建て込むとともに、該鋼管杭の周囲に充填材を充填し、鋼管杭内部に拡径装置を挿入し、鋼管杭を内部から拡径して外周に突起部を形成し、該突起部により充填材を締め固めることから、突起部の上方部及び下方部の支圧効果を有効に発現して充填材を効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成して高い支持力を発揮することができる。
そして、掘削孔内に建て込んだ鋼管杭にケーシングを外嵌し、孔壁とケーシングの間から充填材を投入し、ケーシングを上下動させながら引き上げることにより、鋼管杭の周囲に充填材を充填するとともに、充填した充填材を突き固めることができ、充填材を一層効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成してより高い支持力を発揮することができる。
また、突起部を形成した後に、鋼管杭内に充填材を充填し、膨張、固化させることにより、鋼管杭の局部座屈を防止し、突起部の大きさや形状を自由に選択して形成することができる。この場合、鋼管杭内の充填材は、鋼管杭周囲の充填材と同じ材料で組み合わせは適宜決定するものとする。
また、突起部の高さを杭径の0.1〜0.3倍とするとともに、突起部の杭軸方向の間隔を突起部の高さ〜1mの範囲とし、かつ掘削孔径を突起部の直径の1.2〜2.0倍とすることにより、複数の突起部の支圧効果が影響し合わないように、かつ経済性も考慮して低コストにて施工することができる。
また、前記充填材に、膨張性及び固化性を有するスラグを用いることができ、さらに、この膨張性及び固化性を有するスラグは、製鋼スラグ、ゴミ焼却スラグ、汚泥スラグの1種若しくは2種以上の混合物を用いることができる。
また、前記膨張性及び固化性を有するスラグに、膨張性を消失した製鋼スラグ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラグ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却灰、ガラス破砕物、コンクリート廃材、廃石膏等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメント、土砂、砕石、粘度等の建築用材料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合した、膨張性及び固化性を有するスラグの膨張性及び固化性を利用できるものを用いることができる。
これにより、膨張性及び固化性を有するスラグが吸水し、膨張、固化することによって、杭の周囲の地盤を容易に、静的に、かつ確実に締め固めることができ、さらに、既製杭の施工法の場合、ソイル硬化物層と既製杭との付着を一層密に行い、これによって、膨張力が杭の支持力を高めることができ、また、セメントの使用量を減らすことができる。
また、産業廃棄物である製鋼スラグ等の有効利用を図ることができ、循環型社会の形成に寄与することができる。
以下、本発明の鋼管杭の施工法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、鋼管杭の施工法の第1参考例を示す。
この鋼管杭の施工法は、掘削孔1内に先端が閉塞した鋼管杭2を建て込むとともに、該鋼管杭2の周囲に充填材3を充填し、鋼管杭2内部に拡径装置4を挿入し、鋼管杭2を内部から拡径して外周に突起部5を形成し、該突起部5により充填材3を締め固めるようにする。
この場合、拡径装置4には、特に限定されるものではないが、加える力が釣り合うように少なくとも2方向に油圧シリンダによって伸縮するロッド41と、該ロッド41の先端に形成した、例えば、半球状の突起形成部42とを備えたものを用いることができる。
この拡径装置4は、所定の高さ位置で所定角度ずつ回転させながら複数回油圧シリンダによってロッド41を伸縮させることにより、鋼管杭2の全周に円環状の突起部5を形成することができるものである。
具体的には、図1に示すように、
(a)既存のオーガースクリュー6等で所定深度まで掘削し、掘削土(図示省略)をオーガースクリュー6と共に地上に上げる。
(b)先端閉塞の鋼管杭2を建て込む。
一例として、直径500mm、板厚10mmの鋼管杭2を建て込むようにする。
(c)鋼管杭2の周囲に充填材3を充填する(杭先端下部を含む)。
一例として、充填材3として、製鋼スラグ(粒径10mm以下)70%、水砕スラグ(粒径2mm以下)30%の混合物を充填する。
また、杭周囲に充填材3を充填する前に掘削底部根固め用として、製鋼スラグとセメント又は石膏等との混合物を充填して、この根固め部領域に突起部5を形成することもできる。
なお、製鋼スラグは、粒度分布の悪い方が締め固め効果が良い。
(d)拡径装置4を鋼管杭2の内部に挿入し、杭頭レベルが変位することを考慮して、鋼管杭2の下方から順に内部から局部拡径して外周に突起部5を形成する。
これにより、特に突起部5周囲の充填材3が締め固められるとともに、充填材3として用いるスラグが角張っていることも作用して、かなり広い範囲において、充填材3を介して周囲の孔壁地盤を締め固めることができる。
このように、鋼管杭2を内部から局部拡径することにより、さらに、充填材3と周囲地盤を締め固めることができる。
この場合、突起部5の形状は、例えば、図2(b)に示すように、鋼管杭の全周に形成された円環状の断面が円弧形のものや、図2(c)に示すように、円環状の断面が下方に垂れた円弧形のものにすることができる。
ここで、突起部5の形状を、図2(c)に示すように、円環状の断面が下方に垂れた円弧形のものにすることにより、突起部下方部の支圧効果を増して一層高い支持力を発揮することができる。
(e)突起部5を形成した後に、鋼管杭2内に充填材3(ここで、充填材3には、掘削土砂を混合したものを含むものとする。)を充填し、膨張、固化させるようにする。
これにより、固化材を介して軸力を伝達できるので、鋼管杭2の局部座屈を防止し、突起部5の大きさや形状を自由に選択して形成することができる。
また、図2(a)に示すように、上層が軟弱でネガティブフリクションがかかる地盤7に対応する杭部分に対しては、鋼管杭2の拡径は行わず、その他の部分で拡径を行うようにする。
この場合、杭先端部に強固な地盤がある場合は拡底部8を掘削して設け、根固め用充填材3aとして製鋼スラグに富配合のセメント又は石膏を混合して充填し、固化強度が支持地盤と同等かそれ以上になるようにする。
そして、拡底部8に対応する鋼管杭2部分に、突起部5を少なくとも一条以上設けて固定する。
また、拡底部8に対応する鋼管杭2内部の充填材3bは、上記の固化強度が大きいものを充填する。
ところで、鋼管杭2の周囲に充填材3を充填するに当たって、図3に示す本発明の鋼管杭の施工法の実施例のように、掘削孔1内に建て込んだ鋼管杭2にケーシング9を外嵌し、孔壁とケーシング9の間から充填材3を投入して、鋼管杭2の周囲に充填材3を充填するとともに、充填した充填材3をケーシング9により突き固めるようにすることができる(図3(c1)(c2))。
この場合、ケーシング9には、図3(c1)に示すように、先端に螺旋翼等の押圧板91(必要に応じて、中間部にそれよりピッチの大きい螺旋翼92)を配設し、孔壁とケーシング9の間から充填材3を投入しながら、ケーシング9を上下動又は回転させながら上下動して徐々に引き上げることにより、充填した充填材3を十分に突き固めるようにすることが好ましい。
これにより、充填材3を一層効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成してより高い支持力を発揮することができる。
次に、図4を参照して、鋼管杭の施工法の第2参考例を説明する。
この鋼管杭の施工法は、掘削孔1内に充填材3を投入し、先端が閉塞した鋼管杭2を該充填材3内に圧入又は回転圧入するとともに、鋼管杭2内部に拡径装置4を挿入し、鋼管杭2を内部から拡径して外周部に突起部5を形成し、該突起部5により充填材3を締め固めるようにする。
具体的には、図4に示すように、
(a)既存のオーガースクリュー6等で所定深度まで掘削し、掘削土(図示省略)をオーガースクリュー6と共に地上に上げる。
(b)掘削孔1内に充填材3、例えば、30mm以下の粒度分布の悪い(分散した)ものが良く、一例として、製鋼スラグ(粒径30mm以下)70%、水砕スラグ(粒径2mm以下)30%の混合物を杭頭レベルまで充填、又は根固め用として製鋼スラグにセメント又は石膏を混合した混合物を掘削孔先端部の根固め部に充填する。
(c)先端閉塞した鋼管杭2を圧入及び回転圧入する。根固め層を造成する場合、根固め層内に圧入する。杭の体積分、充填材3と充填材3を介して、周囲地盤を締め固めることができる。鋼管杭2の鉛直性と杭芯精度を向上させるため、杭先端にシュー(図示省略)を配設することが望ましく、また、少なくとも杭先端に一巻のスクリュー羽根を配設して回転圧入するようにすることもできる。
なお、製鋼スラグは、粒度分布の悪い方が締め固め効果が良い。
(d)拡径装置4を鋼管杭2内部に挿入し、鋼管杭2の下方から順に内部から局部拡径して外周に突起部5を形成する。この場合、突起部5を形成することにより、杭頭レベルが変位するので、縮み代を考慮して、鋼管杭2の長さを設計するようにする。
これにより、特に突起部5周囲の充填材3が締め固められるとともに、充填材3として用いるスラグが角張っていることも作用して、かなり広い範囲において、充填材3を介して周囲の孔壁地盤を締め固めることができる。
このように、鋼管杭2を内部から局部拡径することにより、さらに、充填材3と周囲地盤を締め固めることができる。
この場合、突起部5の形状は、例えば、図2(b)に示すように、鋼管杭の全周に形成された円環状の断面円弧形や、図2(c)に示すように、円環状の断面が鉤型の三角形にすることができる。
(e)突起部5を形成した後に、鋼管杭2内に充填材3を充填し、膨張、固化させるようにする。
これにより、固化材を介して軸力を伝達できるので鋼管杭2の局部座屈を防止し、突起部5の大きさや形状を自由に選択して形成することができる。
次に、突起部5の高さ、突起部5同士の間隔及び突起部5と掘削孔径との関係を説明する。
突起部5の高さは杭径の0.1〜0.3倍、突起部5の杭軸方向の間隔は突起部5の高さ〜1mの範囲、掘削孔径は突起部5の直径(拡径部径)の1.2〜2.0倍とすることが好ましい。
一例として、下記表1にそれらの関係を示す。
Figure 0004101724
(1)突起部5の高さは、杭径の0.1倍未満では高い周面抵抗により周面支持力を増すという節杭本来の機能が必ずしも十分とはいえず、また、杭径の0.3倍以下としたのは、鋼管杭2の強度を維持しながら周面支持力が十分発揮されるという理由による。
(2)突起部5の間隔は、下限を突起部高さとしたのは、突起部直下から突起部高さ程度の範囲までが高圧になるためで、上限を1mとしたのは各突起部5の支圧効果が影響し合わないことを理由とする。
(3)掘削径を突起部径の1.2〜2.0倍としたのは、製鋼スラグを主成分とする充填材3が膨張、固化して節付鋼管杭2と一体になった場合、突起部5の支圧効果が効果的に発揮できることによる。なお、掘削径は最低でも1.2倍必要である。
また、最大2.0倍としたのは、支圧効果が影響しうる範囲であることによる。最適には、掘削径が突起部径の1.2〜1.5倍が好ましい。
杭周摩擦力の発現面は、掘削孔1に充填した充填材3と周辺地盤との間で生じる。
しかし、杭頭からの荷重は杭体と充填材3との付着によって伝達される。掘削径が2.0倍を越えると、杭周摩擦力の発現面が充填材3と周辺地盤との間ではなく、突起部径を外径とする包絡線上より若干外側で剪断が起きるので、結果として杭周摩擦力は低下する。
上記(1)〜(3)の各条件は、要求される支持力、地盤条件、強度等に応じて適宜組み合わせるものとする。各突起部5の支圧効果は突起部間隔と突起部高さと掘削径並びに杭周地盤の相対密度、内部摩擦角、及び粘着力等地盤条件に影響される。
また、これらの条件は、各突起部5の支圧効果が影響し合わないように、かつ経済性も考慮に入れて決定する。
一方、前記充填材3としては、膨張性及び固化性を有するスラグを用いることができる。
そして、この膨張性及び固化性を有するスラグとして、製鋼スラグ、ゴミ焼却スラグ、汚泥スラグの1種若しくは2種以上の混合物を用いることができる。
さらに、前記膨張性及び固化性を有するスラグに、膨張性を消失した製鋼スラグ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラグ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却灰、ガラス破砕物、コンクリート廃材、廃石膏等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメント、土砂、砕石、粘度等の建築用材料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合した、膨張性及び固化性を有するスラグの膨張性及び固化性を利用できるものを用いることができる。
この場合も、スラグに掘削土砂を混合したものを排除しない。
これにより、膨張性及び固化性を有するスラグが吸水し、膨張、固化することによって、杭の周囲の地盤を容易に、静的に、かつ確実に締め固めることができ、さらに、既製杭の施工法の場合、ソイル硬化物層と既製杭との付着を一層密に行い、これによって、膨張力が杭の支持力を高めることができ、また、セメントの使用量を減らすことができる。
また、産業廃棄物である製鋼スラグ等の有効利用を図ることができ、循環型社会の形成に寄与することができる。
ところで、上記実施例及び参考例においては、鋼管杭2の突起部5の突出高さをすべて等しい高さに形成するようにしたが、図5に示す鋼管杭の施工法の第3参考例に示すように、突起部5の突出高さを鋼管杭2の先端に向かって順次小さくなるように形成することができる。
この場合、突起部5を形成する間隔を鋼管杭2の先端に向かって順次小さくなるように形成するようにする。
具体例としては、掘削径D1φ800mm、杭径D2φ400mmの場合で、突起部5の径(拡径部径)を、φ640mm(上部の突起部51)、φ600mm(中間部の突起部52)及びφ560mm(下部の突起部53)に、突起部5を形成する間隔を260mm(上部の突起部51と中間部の突起部52との間隔)及び200mm(中間部の突起部52と下部の突起部53との間隔)に形成するようにしている。
これにより、突起部5の形成工程を簡略化しながら、突起部5の支圧効果が影響せず、支持力を有効に発現させることができる。
また、図6に示す鋼管杭の施工法の第4参考例に示すように、掘削孔1の掘削径の大きさ及び突起部5の突出高さを、地盤の性状、要求される支持力及び水平応力等により、深さ方向で適宜変更することができる。
この場合、掘削孔1の掘削径の大きさと突起部5の突出高さは、正の相関関係があるように設定するようにする。
具体例としては、上部掘削孔11及び下部掘削孔13の掘削径φ1280mm、中間部掘削孔12の掘削径φ650mm、杭径φ400mmの場合で、突起部5の径(拡径部径)を、φ640mm(上部掘削孔11及び下部掘削孔13の位置の突起部5)及びφ520mm(中間部掘削孔12の位置の突起部5)に形成するようにしている。
これにより、地盤の性状、要求される支持力及び水平応力等に合わせて、突起部5の支圧効果を有効に発現させることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の鋼管杭の施工法は、この実施例の記載に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能である。
本発明の鋼管杭の施工法及び鋼管杭を用いた基礎構造は、拡径した突起部の支圧効果を有効に発現して充填材を効率よく締め固め、杭周囲に良好な地盤を造成して高い支持力を発揮することができることから、高い支持力を発揮することができる基礎構造を構築することができる。
鋼管杭の施工法の第1参考例を示す工程図である。 鋼管杭の施工法を示し、(a)は拡底部を設けた例を示す断面図、(b)(c)はそれぞれ突起部の形状を示す断面図である。 である。 本発明の鋼管杭の施工法の一実施例を示す工程図である。 鋼管杭の施工法の第2参考例を示す工程図である。 鋼管杭の施工法の第3参考例を示す断面図である。 鋼管杭の施工法の第4参考例を示す断面図である。
符号の説明
1 掘削孔
2 鋼管杭
3 充填材
4 拡径装置
5 突起部
6 オーガースクリュー
7 軟弱地盤
8 拡底部
9 ケーシング

Claims (7)

  1. 掘削孔内に先端が閉塞した鋼管杭を建て込むとともに、該鋼管杭の周囲に充填材を充填し、鋼管杭内部に拡径装置を挿入し、鋼管杭を内部から拡径して外周に突起部を形成し、該突起部により充填材を締め固める鋼管杭の施工法において、掘削孔内に建て込んだ鋼管杭にケーシングを外嵌し、孔壁とケーシングの間から充填材を投入し、ケーシングを上下動させながら引き上げることにより、鋼管杭の周囲に充填材を充填するとともに、該充填した充填材を突き固めるようにしたことを特徴とする鋼管杭の施工法。
  2. 先端に押圧板を配設したケーシングによって充填した充填材を突き固めるようにしたことを特徴とする請求項1記載の鋼管杭の施工法。
  3. 突起部を形成した後に、鋼管杭内に充填材を充填し、膨張、固化させることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼管杭の施工法。
  4. 突起部の高さを杭径の0.1〜0.3倍とするとともに、突起部の杭軸方向の間隔を突起部の高さ〜1mの範囲とし、かつ掘削孔径を突起部の直径の1.2〜2.0倍とすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の鋼管杭の施工法。
  5. 前記充填材が、膨張性及び固化性を有するスラグからなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の鋼管杭の施工法。
  6. 前記膨張性及び固化性を有するスラグが、製鋼スラグ、ゴミ焼却スラグ、汚泥スラグの1種若しくは2種以上の混合物からなることを特徴とする請求項記載の鋼管杭の施工法。
  7. 前記膨張性及び固化性を有するスラグに、膨張性を消失した製鋼スラグ、高炉スラグ、フェロアロイスラグ、水砕スラグ、銅製錬スラグ、赤泥、フライアッシュ、ゴミ焼却灰、ガラス破砕物、廃石膏、コンクリート廃材等の産業廃棄物、石膏、生石灰、セメント、土砂、砕石、粘土等の建築用材料、人工材料、鉱物の1種若しくは2種以上を混合した、膨張性及び固化性を有するスラグの膨張性及び固化性を利用できるものであることを特徴とする請求項5又は6記載の鋼管杭の施工法。
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