JP2003089994A - 紙の製造方法 - Google Patents

紙の製造方法

Info

Publication number
JP2003089994A
JP2003089994A JP2001278756A JP2001278756A JP2003089994A JP 2003089994 A JP2003089994 A JP 2003089994A JP 2001278756 A JP2001278756 A JP 2001278756A JP 2001278756 A JP2001278756 A JP 2001278756A JP 2003089994 A JP2003089994 A JP 2003089994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
cmc
titanium dioxide
pulp
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001278756A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohisa Gondo
知久 権藤
Shosuke Watanabe
正介 渡辺
Kenji Hakuto
健志 白頭
Osamu Kitao
修 北尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2001278756A priority Critical patent/JP2003089994A/ja
Publication of JP2003089994A publication Critical patent/JP2003089994A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】抄抄紙時の二酸化チタンの紙への留まりを著し
く改善し、光学特性及び強度特性に優れた紙の製造方法
の提供。 【解決手段】セルロース繊維スラリーに、置換度が0.
3〜0.6であるカルボキシメチルセルロースを添加し
た後、硫酸アルミニウム、二酸化チタンを添加した紙料
を用いる紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙時の二酸化チ
タンの紙への留まりを改善した紙の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】新聞、書籍等の用紙には強度特性が良好
なだけでなく、白色度、不透明度といった光学特性につ
いても良好であることが求められる。
【0003】紙の白色度、不透明度といった光学特性、
或いは印刷適性を向上させる目的に際しては、従来、炭
酸カルシウム、二酸化チタン、水和ケイ酸(ホワイトカ
ーボン)、タルク、クレー、カオリン、尿素−ホルマリ
ンポリマー微粒子等の公知の製紙用填料が使用されてい
る。なかでも二酸化チタンは光散乱能が高いという性能
を有するため高不透明度を紙に付与する目的で広く用い
られている。しかし、二酸化チタンは他の製紙用填料と
比較しても、その粒子径が小さいことから、抄紙機で抄
紙する際の歩留まりが極めて悪いことが大きな問題とな
っている。填料の歩留まりが低いと、抄紙系内での填料
等の堆積及び汚れが発生し、そのため抄紙機の運転を停
止して洗浄を行う頻度が増加し、生産効率を著しく損な
い、更には、填料等の堆積及び汚れに起因する粕が紙に
抄き込まれ、紙の品質低下等の問題点も生ずる。そこ
で、二酸化チタンの歩留まりを向上させる目的で、ポリ
アクリルアミド、ポリアミドポリアミンエピクロロヒド
リン、ポリエチレンイミン等の歩留向上剤が使用されて
いる。
【0004】更に近年、水溶性歩留向上剤を単独で使用
する以上に歩留まり向上効果を有する方法として、両性
ポリアクリルアミド系共重合体とカチオン性基を有する
ポリアクリルアミド系ポリマーを用いる方法(特開平5
−78997)、両性水溶性重合体とアニオン性コロイ
ダルシリカおよび/あるいはベントナイトを用いる方法
(特開平9−195197)等多様な提案がなされてい
る。
【0005】しかし、填料の歩留まり向上効果において
も満足のできる状態にないだけでなく、ある程度の添加
率を超えると効果が平衡に達し、抄紙系を汚すという欠
点を有し、又、薬品が高価であるといった問題点も有す
る。近年、資源問題や物流問題等に対応するため紙の軽
量化が求められていることから、不透明度対策として填
料の歩留まりの向上が求められているが、更に抄紙機の
高速化、白水のクローズド化といった状況も加わり、填
料の歩留まりの更なる向上に対する要求は年々高まって
きている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる要求
に応え、従来の技術の欠点を克服し、抄紙時の二酸化チ
タンの紙への歩留まりを改善し、光学特性および強度特
性等に優れた紙の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる背
景に鑑み、安価にして且つ簡便に、二酸化チタンの紙へ
の歩留まりの向上が図れ、紙の品質を向上させる方法を
見い出すべく検討を重ねた。二酸化チタンは、マイナス
の電荷を有し、カチオン性の薬品類を介して、パルプ繊
維に静電的作用により吸着するものと考えられる。そこ
で、パルプ繊維表面のマイナスの電荷を増加させる目的
でセルロース繊維スラリーに予め置換度0.3〜0.6
のカルボキシメチルセルロースを添加し、その後、硫酸
アルミニウム及び二酸化チタンの添加を行うことで、チ
タン粒子とパルプ間との静電的な作用が増幅され、二酸
化チタンの紙への留まりの改善がなされ、良好な紙質の
紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】本発明は下記の各発明を包含する。 (1)セルロース繊維スラリーに、置換度が0.3〜
0.6であるカルボキシメチルセルロースを添加した
後、硫酸アルミニウム、二酸化チタンを添加した紙料を
用いて抄紙する紙の製造方法。
【0009】(2)前記カルボキシメチルセルロースの
添加率が絶乾パルプ質量に対して0.05〜3.0質量
%である(1)記載の紙の製造方法。
【0010】(3)前記硫酸アルミニウムの添加率が絶
乾パルプ質量に対して0.1〜3.0質量%である
(1)又は(2)記載の紙の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における原料セルロースパ
ルプは特に限定されず、通常用いられている公知の製紙
用パルプに適用でき、サルファイトパルプ、クラフトパ
ルプ、ソーダパルプ等のケミカルパルプ、セミケミカル
パルプ、メカニカルパルプ等木材パルプ、或いはこう
ぞ、みつまた、麻などの非木材パルプ、古紙を処理して
製造される脱墨パルプのいずれでもよく、未晒パルプで
も晒パルプでも良い。但し良好な地合いが求められる場
合は、繊維長の短い広葉樹材が多配合され、好適に用い
られる。
【0012】本発明で用いられる二酸化チタンは平均一
次粒子径が0.1〜0.4μmの範囲にあり、結晶型は
ルチル型及び/又はアナターゼ型のものが選択され、単
独或いは混合して使用される。
【0013】二酸化チタンは、予め水に分散した後使用
されるが、分散に際し粒子の再凝集を防止するため分散
剤を添加しても良い。分散剤としては、ヘキサメタリン
酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ等
が挙げられる。
【0014】本発明で用いられるカルボキシメチルセル
ロース(以下CMCという)は、木材パルプ、リンター
パルプ等を原料とし、モノクロル酢酸等を反応させて合
成されたセルロース誘導体であり、工業的には水媒法、
溶媒法等の公知の製造方法で得られるものがそのまま用
いられる。CMCと類似のセルロース誘導体であるカル
ボキシエチルセルロースでも、本発明と同様の効果は認
められるものの、CMCと比較すると効果は低く、又、
高価であることから、好ましくない。
【0015】本発明では前記CMCの置換度(エーテル
化度)は0.3〜0.6の範囲のものを使用する。置換
度が0.3未満のものは水に不溶であり、パルプ繊維表
面には吸着されずパルプ繊維との混合物となり、二酸化
チタンの紙への歩留まりを改善し得ない。一方、置換度
が0.6を超すものは、イオン性基が多く分子内に存在
するため、マイナス電荷を帯びているパルプ繊維との静
電的反発が強く、且つパルプ繊維との親和性が乏しくな
るため、電解質が共存して静電的反発がある程度遮蔽さ
れても、パルプ表面への吸着が不十分となる。このた
め、二酸化チタンの紙への歩留まりを改善し得ない。
【0016】本発明に用いられるCMCは、使用するパ
ルプ繊維の性状や前述のようにCMCの製造方法により
様々な重合度のものが製造可能であるが、1%水溶液の
粘度が5〜16,000mPa・s(0.1N−NaC
l溶媒、25℃、B型粘度計)、平均重合度が100〜
4,500、平均分子量が2万〜100万の範囲のもの
である。本発明に用いられるCMCで、市販品はその殆
どがカルボン酸ナトリウム塩或いはカリウム塩であり、
正確に記せばCMCはカルボキシメチルセルロースナト
リウム或いはカルボキシメチルセルロースカリウムであ
るが、慣用上、ナトリウムやカリウムの記載は省略し、
単にCMCとして表示する。
【0017】本発明では、CMCのナトリウム塩、カリ
ウム塩或いはアンモニウム塩が用いられるが、価格が安
価で容易に入手できること及び得られる効果が高いこと
から、CMCのナトリウム塩が好ましい。又、CMCを
パルプスラリーへ添加する際の溶液濃度は、濃度が高す
ぎると粘性が高く、スラリーへの拡散が悪くなるため、
0.01〜5.0質量%、好ましくは0.1〜3.0質
量%の範囲である。
【0018】CMCを溶かすための溶媒は水であり、本
発明においても、CMCの水溶液として使用するが、C
MCが安定に溶解する範囲で、必要に応じて水と相溶性
のある溶媒、例えばメタノール、エタノール等を水に対
して10.0〜30.0%の割合で混合しても良いし、
更にCMCが安定して溶解する範囲で、必要に応じて芒
硝等の電解質等、他の物質を混合しても良い。
【0019】本発明におけるCMCの添加率は、CMC
の置換度、製造する紙の種類及び用途、要求される性能
等に応じて変えられるが、パルプ繊維の乾燥質量に対し
て0.05〜3.0質量%、好ましくは0.05〜1.
0質量%である。これらの使用量は多ければ多いほど効
果は顕著になるが、0.05〜1.0質量%の使用量
で、十分な効果が得られ、3.0質量%を超えて使用す
ると紙の地合が低下したり、濾水性が低下する場合があ
り、さらに、CMCは高価であるため、紙の用途や経済
的な理由によりその上限が適宜選択される。
【0020】CMCを水溶液でパルプ繊維スラリーに添
加する際のパルプ繊維スラリーの濃度は、固形分で1.
0〜5.0質量%、好ましくは2.0〜4.0質量%で
ある。濃度が高すぎると撹拌が困難で、混合が不十分と
なり、逆に濃度が低すぎると、パルプ繊維とCMCとの
相互作用が不足し、CMCのパルプ繊維表面への吸着が
不均一になりやすい。
【0021】CMC、硫酸アルミニウム、二酸化チタン
の添加は、先ず、セルロース繊維スラリーにCMCを添
加し、その後、硫酸アルミニウム、二酸化チタンを添加
する。硫酸アルミニウムと二酸化チタンの添加順は抄紙
の際の添加状況に応じて変更可能である。CMCの添加
が、硫酸アルミニウム及び二酸化チタンの添加後では、
パルプ繊維表面のマイナスの電荷は増加せず、二酸化チ
タンの留まりの向上が図れないので、好ましくない。
【0022】二酸化チタン及び各種製紙用薬品の定着剤
として硫酸アルミニウムが添加され、その添加率は紙の
種類、用途、要求される品質に応じて変えられるが、パ
ルプ繊維の乾燥質量当たり0.1〜3.0質量%、好ま
しくは1.0〜2.0質量%である。0.1質量%未満
では二酸化チタンの定着能が低く、又、3.0質量%を
超えての使用は、経済的にも不利であるだけでなく、紙
の地合の低下、保存性の悪化等を引き起こすため好まし
くない。
【0023】本発明においては、製紙用紙力増強剤や湿
潤紙力増強剤、サイズ剤、填料、歩留向上剤、染料、消
泡剤、防腐剤、粘度低下剤等の公知抄紙薬品を必要に応
じて添加することができ、これらの種類及び添加率は得
られる紙に必要とされる品質を満足できれば、特に限定
はしないが、上記製紙用薬品のそれぞれの効果を発揮す
るには、CMCの添加後に添加するのが好ましい。
【0024】本発明の紙の抄造は、公知の湿式抄紙機、
例えば長網式抄紙機、ギャップフォーマ型抄紙機、円網
式抄紙機、短網式抄紙機等の商業規模の抄紙機を目的に
応じて適宜選択して行われる。
【0025】こうして得られた原紙に、各種サイズプレ
ス装置、ロールコーター等で澱粉、PVA、PAM等を
用いてサイズ処理することは勿論可能であるが、製造速
度の高速化を考慮した場合には、フィルムメタリングタ
イプのサイズプレス装置を用いて糊の固形濃度を高くし
てサイズプレス処理を行う方法が好適に用いられる。
又、ロールコーター、ブレードコーター等の予備塗工を
行うことは勿論可能である。又、表面処理剤である澱
粉、PVA、PAM等に導電剤として種々の電解質を添
加することも可能である。電解質としては、芒硝、塩化
ナトリウム等が挙げられる。
【0026】得られた紙は、そのまま製品として使用す
ることもでき、又、印刷用紙、情報記録用紙等のよう
に、塗被組成物層を設ける紙の基紙としても使用するこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例及び比較例において、%と
あるのは、すべて質量%であり、パルプ繊維スラリーへ
の添加剤の添加量は、絶乾紙料質量に対する質量%で示
した。
【0028】各物性の測定は、下記の方法に従った。 試験法 (1)引張強度 JIS P 8113に準拠して測定し、裂断長(k
m)で示した。 (2)白色度 JIS P 8148(ISO 2470)に準拠して
測定した。 (3)不透明度 JIS P 8138に準拠して測定した。 (4)歩留まり評価 TAPPI T269−cm92に準拠して測定した。 ヘッドボックス中全紙料濃度をHT、トレイ中全紙料濃
度をWT、ヘッドボックス中灰分の100分率をF1、
白水中灰分の百分率をF2として、全紙料(繊維、微細
繊維、填料)ワンパシリテンション(OPR)及び填料
ワンパスリテンション(OPR)は次式に従い計算し
た。 全紙料OPR(%)={(HT−WT)/HT}×100 填料OPR(%)={(HT×F1−WT×F2)/H
T×F1}×100 (5)紙中灰分測定 JIS P 8128(ISO 2144)に準拠して
測定した。 (6)CMC溶液の粘度 0.1N−NaClを溶媒として、1%溶液を調製し、
25℃においてB型粘度計で測定した。
【0029】実施例1 実験用ナイアガラビーターを用いて、針葉樹晒クラフト
パルプと広葉樹晒クラフトパルプを3対7の比率で混合
し、カナダ標準フリーネス(CSF)400mLに混合
叩解した。このパルプ繊維スラリー(パルプ濃度2.0
%)に、置換度0.46のCMC(固形分濃度1.0%
の溶液粘度20mPa・s、第一工業製薬製試作品45
0A)を濃度が1.0%の水溶液として絶乾パルプ質量
に対し0.1%添加し、十分に撹拌した。更に、撹拌を
続けたまま、アニオン性ポリアクリルアミドを成分とす
る紙力増強剤(商品名:ポリアクロンST13、ミサワ
セラミック社製)0.5%、製紙用強化ロジンサイズ剤
(商品名:SPE、荒川化学工業社製)0.3%、カチ
オン変性澱粉(商品名:ケート15、ナショナルスター
チ社製)1.0%、硫酸アルミニウム1.5%、二酸化
チタン(粒径0.2μm、アナターゼ型、商品名:B1
01、日本タルク社製)17%を、前記の順で添加し紙
料とした。この紙料を用いて実験用角型シートマシンで
坪量90g/m の紙を調製し、室内にて送風乾燥し
た。この手抄きシートを23℃、50%RHの条件下2
4時間調湿した後、品質評価を行った。
【0030】実施例2 置換度が0.6のCMC(固形分濃度1%の溶液粘度5
00mPa・s、商品名セロゲンHH、第一工業製薬社
製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして手抄き
シートを作製し、得られた紙を試験して品質を評価し
た。
【0031】実施例3 CMCをパルプ質量に対して1.5%添加としたこと以
外は、実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得
られた紙を試験して品質を評価した。
【0032】実施例4 CMCをパルプ質量に対して0.05%添加としたこと
以外は、実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、
得られた紙を試験して品質を評価した。
【0033】実施例5 固形分濃度1%の溶液粘度が900mPa・s、置換度
が0.4のCMC(商品名:セロゲン#412C、第一
工業製薬社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して手抄きシートを作製し、得られた紙を試験して品質
を評価した。
【0034】実施例6 固形分濃度1%の溶液粘度100mPa・s、置換度が
0.35のCMC(自社実験室製造)を用い、CMCの
添加率を3.0%、硫酸アルミニウムの添加率を1.0
%としたこと以外は、実施例1と同様にして手抄きシー
トを作製し、得られた紙を試験して品質を評価した。
【0035】実施例7 硫酸アルミニウムの添加率を3.0%としたこと以外
は、実施例2と同様にして手抄きシートを作製し、得ら
れた紙を試験して品質を評価した。
【0036】実施例8 硫酸アルミニウムの添加率を0.1%としたこと以外
は、実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得ら
れた紙を試験して品質を評価した。
【0037】比較例1 CMCを添加しないこと以外は、実施例1と同様にして
手抄きシートを作製し、得られた紙を試験して品質を評
価した。
【0038】比較例2 CMCの添加順を二酸化チタンの添加後とした以外は、
実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得られた
紙を試験して品質を評価した。
【0039】比較例3 置換度が0.6のCMC(固形分濃度1%の溶液粘度5
00mPa・s、商品名セロゲンHH、第一工業製薬社
製)を用い、CMC添加率を3.3%としたこと以外
は、実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得ら
れた紙を試験して品質を評価した。
【0040】比較例4 置換度が0.7のCMC(固形分濃度1%の溶液粘度7
50mPa・s、商品名セロゲンBSH4、第一工業製
薬社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして手
抄きシートを作製し、得られた紙を試験して品質を評価
した。
【0041】比較例5 CMC添加率を0.02%としたこと以外は、比較例3
と同様にして手抄きシートを作製し、得られた紙を試験
して品質を評価した。
【0042】比較例6 カチオン性ポリアクリルアミドを成分とする歩留向上剤
(商品名:ハイモロックDR1200H、ハイモ社製)
0.04%を二酸化チタンの添加後に添加したこと以外
は比較例1と同様にして手抄きシートを作製し、得られ
た紙を試験して品質を評価した。
【0043】比較例7 カチオン性ポリアクリルアミドを成分とする歩留向上剤
(商品名:パーコール57、協和産業社製)0.04%
と、変性ベントナイト(商品名:ハイドロコール0、協
和産業社製)0.1%を二酸化チタンの添加後に添加し
たこと以外は比較例1と同様にして手抄きシートを作製
し、得られた紙を試験して品質を評価した。
【0044】比較例8 硫酸アルミニウム添加率を0.05%としたこと以外
は、実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得ら
れた紙を試験して品質を評価した。
【0045】比較例9 硫酸アルミニウム添加率を3.5%としたこと以外は、
実施例1と同様にして手抄きシートを作製し、得られた
紙を試験して品質を評価した。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかな如く、本発明の方法を用
いれば、二酸化チタンの歩留まりが高く、又、紙質の優
れた紙を、容易に製造することができる。本発明ではC
MCを添加しない場合と比較して、二酸化チタンの歩留
まりの向上が見られ(実施例1、比較例1)、また、他
の歩留向上剤、歩留向上システムを用いた場合と比較し
ても、その効果は高い(実施例1、比較例6、7)。C
MCの置換度は、低い方が効果が高く、置換度が0.6
を超えるCMCを用いた場合には、効果が著しく低下す
る(実施例1、5、比較例4)。CMCの添加順を最初
とすることで、効果が発現するが、他の添加順では、効
果が発現しない(実施例1、比較例2)。CMCの添加
率は高い方が、効果は大きいが、添加率を3.0%を越
えて用いた場合には、地合の悪化から紙力が著しく低下
する(実施例1、3、4、6、比較例3、5)。硫酸ア
ルミニウムの添加率は高いほど、効果は高いが、高すぎ
ると却って紙の地合が低下して強度が低下する(実施例
1、7、8、比較例8.9)。
【0048】
【発明の効果】本発明は、二酸化チタンの歩留まりを向
上させ、優れた紙質の紙を提供し、且つ抄紙系内の清浄
化をはかり操業性を向上させる紙の製造方法を提供する
という効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北尾 修 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AC06 AG08 AG19 AG46 AH01 AH09 AH18 EA30 EA32 FA10 FA12 FA13 GA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース繊維スラリーに、置換度が0.
    3〜0.6であるカルボキシメチルセルロースを添加し
    た後、硫酸アルミニウム、二酸化チタンを添加した紙料
    を用いて抄紙することを特徴とする紙の製造方法。
  2. 【請求項2】前記カルボキシメチルセルロースの添加率
    が、絶乾パルプ質量に対して、0.05〜3.0質量%
    であることを特徴とする請求項1記載の紙の製造方法。
  3. 【請求項3】前記硫酸アルミニウムの添加率が、絶乾パ
    ルプ質量に対して、0.1〜3.0質量%であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の紙の製造方法。
JP2001278756A 2001-09-13 2001-09-13 紙の製造方法 Pending JP2003089994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001278756A JP2003089994A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001278756A JP2003089994A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 紙の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003089994A true JP2003089994A (ja) 2003-03-28

Family

ID=19103072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001278756A Pending JP2003089994A (ja) 2001-09-13 2001-09-13 紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003089994A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004081284A1 (ja) * 2003-03-13 2004-09-23 Oji Paper Co., Ltd. 紙の製造方法
WO2005059249A1 (en) 2003-12-10 2005-06-30 Basf Aktiengesellschaft Filler-containing paper and a method for the production of filler-containing paper
JP2005344274A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Kao Corp 抄造成形体、その製造方法及び発熱成形体
WO2022118713A1 (ja) 2020-12-04 2022-06-09 栗田工業株式会社 高填料含有紙の製造方法
CN115075047A (zh) * 2022-06-17 2022-09-20 牡丹江恒丰纸业股份有限公司 一种提高二氧化钛在纸页中留着率的抄纸方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004081284A1 (ja) * 2003-03-13 2004-09-23 Oji Paper Co., Ltd. 紙の製造方法
WO2005059249A1 (en) 2003-12-10 2005-06-30 Basf Aktiengesellschaft Filler-containing paper and a method for the production of filler-containing paper
JP2005344274A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Kao Corp 抄造成形体、その製造方法及び発熱成形体
US8084139B2 (en) 2004-05-07 2011-12-27 Kao Corporation Article formed into sheet, method for producing the same and exothermic formed article
WO2022118713A1 (ja) 2020-12-04 2022-06-09 栗田工業株式会社 高填料含有紙の製造方法
CN115075047A (zh) * 2022-06-17 2022-09-20 牡丹江恒丰纸业股份有限公司 一种提高二氧化钛在纸页中留着率的抄纸方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5384984B2 (ja) 印刷用紙
RU2445416C2 (ru) Композиция наполнителя
KR0159921B1 (ko) 양이온성 및 음이온성 중합체의 혼합물, 그 제법 및 종이용 건조강도 개선 첨가제로서의 용도
EP0960236B1 (en) Lumen loading of mineral filler into cellulose fibers for papermaking
DK2325388T3 (en) Filler for papermaking process
JP2016166444A (ja) 紙または板紙の抄造方法
JPH0327676B2 (ja)
JP3765149B2 (ja) パルプ、紙及び塗被紙
JP5243009B2 (ja) 新聞用紙及びその製造方法
JPS62162098A (ja) 中性紙の製造方法
JP2016094680A (ja) カチオン変性セルロース由来のセルロースナノファイバーを添加して抄紙した紙およびその製造方法
JPS63203894A (ja) 填料内添紙の製造方法
JP4448544B2 (ja) 新聞用紙
JP2003089994A (ja) 紙の製造方法
JP2005336678A (ja) 上質紙
CN100373003C (zh) 纸的制造方法
JP3849429B2 (ja) 紙の製造方法
JP4854341B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP3852470B2 (ja) 紙の製造方法
JP5762050B2 (ja) 印刷用紙
JP4652251B2 (ja) クリア塗工印刷用紙
JP2007092203A (ja) オフセット印刷用中性新聞用紙
JPH0617399A (ja) 印刷用塗工紙用原紙
JP2008088582A (ja) 低密度印刷用紙
JP2000027092A (ja) 中性紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071016