JP2003088462A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JP2003088462A
JP2003088462A JP2001285445A JP2001285445A JP2003088462A JP 2003088462 A JP2003088462 A JP 2003088462A JP 2001285445 A JP2001285445 A JP 2001285445A JP 2001285445 A JP2001285445 A JP 2001285445A JP 2003088462 A JP2003088462 A JP 2003088462A
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lid
inner lid
rice cooker
rice
steam
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Application number
JP2001285445A
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English (en)
Inventor
Atsushi Koma
敦 高麗
Masahiro Koyama
政博 小山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋を着脱自在に収納する炊飯器本体の上面開
口部を蓋体を有する炊飯器において、手入れ性を損なわ
ずに炊飯時蓋体よりおねばが溢れ出るのを防止し、また
保温時には鍋内ご飯の水分の蒸発量を減少させ、保温し
たご飯の乾燥を低減する。 【解決手段】 炊飯器本体1内に鍋2を着脱自在に収納
するとともに、鍋2を加熱する誘導コイル12を設け、
炊飯器本体1の上面開口部を蓋体5により覆うよう構成
する。蓋体5の鍋2に相対する面に、内蓋上面部6と内
蓋下面部7を有し、内部を蒸気流路33とした二重内蓋
18を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍋を着脱自在に収
納する炊飯器本体の上面開口部を覆う蓋体を有する炊飯
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の炊飯器では、蓋体には、蓋体と鍋
内とを連通する鍋内で発生した蒸気を放出する蒸気放出
路があり、また、蓋体の鍋に相対する面にはアルミニウ
ムやステンレスなどで形成した蓋体内部側に加熱用のヒ
ータを備え鍋側の中央部分に内蓋を支持するピンを有す
る放熱板が構成され、内蓋はこのピンに着脱自在に係合
され、放熱板の外周縁には鍋のフランジ部分と放熱板を
シールする鍋パッキンを備えていた。
【0003】内蓋は鍋の上面を覆う形状をしており、厚
さ0.6〜1.4mm程度のステンレス板やアルミニウ
ム板などの金属板1枚により形成し、直径0.5〜3m
m位の通気穴を6〜30程度分散させて設け、炊飯時に
鍋内より発生する蒸気をこの通気穴より蓋体に設けた蒸
気放出口へ連通させていた。
【0004】このとき、でんぷん質で粘り気のある水分
であるおねばも蒸気とともに鍋内で発生し内蓋へ上昇し
てくるが、このおねばを内蓋の通気穴で上昇する勢いを
緩和し、蓋体上へ溢れ出るのを防止していた。
【0005】また、近年の炊飯器では、手入れ性を向上
するため、内蓋は外周部に鍋のフランジ部と内蓋をシー
ルするパッキンを備え、蓋体より着脱可能であり、ま
た、鍋内で発生した蒸気は蓋体の蒸気放出路の相対位置
に設けた内蓋の蒸気流路口より蓋体の蒸気放出路を通り
器体外へ放出される。
【0006】このとき、蒸気は蓋体外郭鍋側面と内蓋と
の間には介在せずに蒸気放出路により器体外へ放出され
るため、炊飯器動作時蒸気やおねばが付着する箇所は内
蓋のみであり、外蓋の鍋相対面に蒸気やおねばが付着す
ることはなく、手入れは蓋体より着脱可能な内蓋のみを
行えばよい構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の炊飯器では、鍋内で発生し蓋体上へ溢れ出ようとする
おねばの勢いを緩和する空間を蓋体鍋側面の放熱板と内
蓋との空間で行っていることにより、蓋体外郭を構成し
ている着脱できない放熱板におねばが付着してしまうた
め、手入れ性が不十分であった。
【0008】また、内蓋を放熱板の中央に配設したピン
1箇所により支持しているため、蓋体の開放動作時に内
蓋がぐらつき、内蓋と金属板が接触し異音を発する場合
があった。
【0009】また、保温時には鍋内のご飯を70℃前後
の温度で維持しているが、ご飯は高温で維持されている
ため時間の経過とともに保有している水分が蒸発し、内
蓋や放熱板に結露するため、ヒータにより放熱板を加熱
するが、放熱板を加熱すると鍋内の雰囲気温度が上昇
し、保温しているご飯が乾燥してしまうため内蓋および
放熱板に結露した水滴を蒸発させるほどの加熱を行うこ
とができず、結果的に内蓋の上下面および放熱板鍋側面
の3面に水滴が結露し、蓋体の開放時に結露した水滴が
鍋内のご飯上や炊飯器本体上へ滴下してしまうことがあ
った。
【0010】また、上記近年の炊飯器は、鍋内と器体外
とを連通する蓋体の蒸気放出路の相対位置に内蓋の内蓋
蒸気口を配設しているため、炊飯時には鍋内で発生した
蒸気は、蓋体外郭の鍋側を通過することなく内蓋蒸気口
から蒸気放出路を通り器体外へ放出されるため、蓋体外
郭に蒸気やおねばが付着することなく、着脱可能な内蓋
にのみを洗うだけでよく、手入れ性は良いが、おねばの
上昇を緩和する空間が蓋体の蒸気放出路のみの小さな空
間であり、ご飯を炊く準備段階の米と水を合わせる作業
のばらつきや米の質などのばらつきによりおねばが多量
に発生し、可能性としては少ないのであるがおねばが溢
れ出ようとする勢いを緩和しきれず、おねばが蒸気と同
様に内蓋蒸気口から蒸気放出口へと上昇し、器体外へあ
ふれ出てしまう場合があった。
【0011】このようにおねばがあふれ出るのを防止す
るため、マイクロコンピュータのプログラムで、予め炊
飯火力の一部を下げて制御する炊飯プログラムを組むな
どの対策を行っており、ご飯をよりおいしく炊くための
解決すべき課題の1つでもあった。
【0012】また、保温時にはご飯より水分が蒸発し、
蒸発した水分の一部は通気穴や内蓋蒸気口から蒸気放出
路を通り器体外へ放出され、一部は内蓋鍋側面に結露す
るのであるが、上記構成の通り鍋内と器体外とは蒸気放
出路のみの小さな空間でつながっているため、蒸気が鍋
内から器体外まで通過する経路が短く、鍋内から器体外
までの通過経路が長い構成に比べ。鍋内の蒸気が器体外
へ放出されやすく、鍋内のご飯は時間の経過とともに乾
燥しやすい構成であった。
【0013】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、手入れ性を損なわずに炊飯時蓋体よりおねばが溢れ
出るのを防止し、また保温時には鍋内ご飯の水分の蒸発
量を減少させ、保温したご飯の乾燥を低減することを目
的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、炊飯器本体内に鍋を着脱自在に収納すると
ともに、鍋を加熱する加熱手段を設け、炊飯器本体の上
面開口部を蓋体により覆うよう構成し、蓋体の鍋に相対
する面に、上下2面を有し内部を蒸気流路とした二重内
蓋を設けたものである。
【0015】これにより、手入れ性を損なわずに炊飯時
蓋体よりおねばが溢れ出るのを防止することができ、ま
た保温時には鍋内ご飯の水分の蒸発量を減少させ、保温
したご飯の乾燥を低減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱自在に収納
される鍋と、前記炊飯器本体内に設け前記鍋を加熱する
加熱手段と、前記炊飯器本体の上面開口部を覆う蓋体と
を備え、前記蓋体の鍋に相対する面に、上下2面を有し
内部を蒸気流路とした二重内蓋を設けたものであり、鍋
内から蓋体上への流路が内蓋内部の蒸気流路により長く
なり、炊飯時に鍋内で発生したおねばは直接蒸気放出路
を通り蓋体上へ溢れ出ることなく、内蓋内部の蒸気流路
を通ることにより溢れ出る勢いが低下し、さらに内蓋内
の蒸気流路内に蓄えられることにより、おねばが蓋体上
に溢れ出るのを防止することができ、また、保温時に
は、蒸気流路は長くなったことにより、鍋内の蒸気が器
体外へ放出されにくくなり、保温ご飯の乾燥を低減する
ことができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、二重内蓋を蓋体より着脱自在とし
たものであり、蓋体および内蓋の手入れ性を向上するこ
とができる。
【0018】請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま
たは2に記載の発明において、二重内蓋の上面部と下面
部を分離可能としたものであり、内蓋内部の手入れ性を
向上することができる。
【0019】請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜
3に記載の発明において、二重内蓋を熱伝導率の高い部
材または磁性部材で構成したものであり、内蓋をヒータ
または電磁誘導加熱などにより高温に加熱することによ
り内蓋内のおねばを加熱し、泡状おねばの粉砕およびお
ねばを蒸発させ蒸気化することにより、蓋体上へ溢れ出
ようとするおねばの量を低減することができ、蓋体上へ
おねばが溢れ出るのをさらに防止することができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜
4に記載の発明において、二重内蓋に、防汚、撥水、防
錆、異臭分解処理加工などを行ったものであり、おねば
が固着するのを防止できるとともに、部品の劣化を防止
し、炊き込みご飯などの炊飯後の醤油や油の臭いの残り
を防止することができ、手入れしやすく衛生的に炊飯器
を使用することができる。
【0021】請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜
5に記載の発明において、二重内蓋の下面部の流路口を
下面部の最下層に設けたものであり、内蓋の蒸気流路内
に溜まったおねばを蒸気流路内で滞ることなく鍋内に還
流することができ、蒸気流路内でのおねばの固着や腐敗
などの発生を防止できて、内蓋を衛生的に保つことがで
きる。
【0022】請求項7に記載の発明は、上記請求項1〜
6に記載の発明において、二重内蓋の下面部の流路口と
上面部の流路口を相対しない離れた位置に設けたもので
あり、おねばの内蓋の蒸気流路を確保することができ、
おねばが容易に蓋体上へ溢れ出るのを防止することがで
きる。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例について、図面を参照しな
がら説明する。
【0024】図1に示すように、炊飯器本体1は、上面
が開口しており、この炊飯器本体1の内部に、鍋2の収
納部であり鍋2の底部の温度を検知する底温度センサー
3を有する保護枠11を配設し、この保護枠11の外側
に加熱手段である誘導コイル12を設けている。この誘
導コイル12の電磁作用により鍋2が発熱する。
【0025】蓋体5は炊飯器本体1の上面開口部を覆う
もので、この蓋体5は炊飯器本体1の上部を構成する上
枠13の上部に一体成形したヒンジ部材14にピン15
を介して回動自在に支持している。外蓋カバー16は蓋
体5の鍋2側を構成し、蓋体5に固定している。
【0026】この外蓋カバ−16の鍋2側には、図2に
示すように、発熱体であるステンレスにより成形した内
蓋上面部6と、内蓋上面部6に相対し内蓋上面部6との
間に蒸気流路33を形成し中央部分が凹形状のステンレ
スにより形成した内蓋下面部7と、この内蓋上面部6と
内蓋下面部7とをフックにより固定するロック機構部2
9を等配に3箇所有する樹脂製の内蓋支えリング10
と、鍋2のフランジ20と内蓋下面部7とをシールする
鍋パッキン17と、内蓋上面部6と内蓋下面部7とをシ
ールする内蓋パッキン26とにより構成される二重内蓋
18を着脱自在に取り付けている。
【0027】この二重内蓋18の上部に、外蓋カバー1
6に支持されている蓋加熱手段である蓋誘導コイル19
が位置している。この蓋誘導コイル19の電磁作用によ
り内蓋上面部6が発熱する。ここで、内蓋上面部6と内
蓋下面部7に表面にはフッ素コーティングを施してい
る。
【0028】また、外蓋カバー16には蓋体上面部6に
当接するよう蓋温度センサー8を設けており、この蓋温
度センサー8により内蓋上面部6の温度を検知し、鍋2
内の温度変化および蒸気22の発生状況を把握し、炊飯
器の動作制御を行っている。
【0029】蒸気放出路21は、蓋体5の炊飯器本体1
後方よりに配設し、この蒸気放出路21の上部に保温キ
ャップ9を着脱自在に取り付け、保湿キャップ9に蒸気
口9を設けている。内蓋上面部6の蒸気口4の相対位置
には第2の流路口24を設け、内蓋下面部7の炊飯器本
体1前方よりで、蓋体5の閉時に内蓋下面部7の凹形状
の最も低い位置に第1の流路口23を設けている。
【0030】内蓋上面部6と蒸気放出路21間は、蒸気
放出路パッキン25によりシールしている。鍋2内で発
生した蒸気22は第1の流路口23より二重内蓋18内
に入り、二重内蓋18の内蓋上面部6と内蓋下面部7に
より形成されている蒸気流路33を通り、第2の流路口
24より二重内蓋18から放出され、二重内蓋18から
放出された蒸気22は蒸気放出路21を通り、蒸気口4
より器体外へ放出される。
【0031】炊飯器本体1内には、炊飯器の動作を制御
するマイクロコンピュータを搭載した第1の制御装置2
7と、加熱手段3を制御する第2の制御装置28とを配
設しており、炊飯・保温・停止などの各種状態により動
作表示・加熱制御を行っている。
【0032】上記構成において動作を説明する。鍋2内
に所定量の米と水をセットし、炊飯を開始すると、第1
の制御装置27および第2の制御装置28により制御さ
れる誘導コイル12により鍋2が発熱し、鍋2内の米と
水は鍋2によって加熱される。加熱された鍋2内の米と
水は鍋2内で沸騰して蒸気22が発生する。
【0033】鍋2内で発生した蒸気22は第1の流路口
23より二重内蓋18内に入り、二重内蓋18の内蓋上
面部6と内蓋下面部7の間を通り、第2の流路口24か
ら蒸気放出路21を通り、蒸気口4より器体外へ放出さ
れる。
【0034】このとき、鍋2内で発生するのは蒸気22
だけでなく、でんぷん質で粘り気のある水分であるおね
ば30も発生する。おねば30も蒸気22と同様に、鍋
2より二重内蓋18へ上昇してくるが、第1の流路口2
3より二重内蓋18内に入ったおねば30は泡混じりの
液体状態であり、この状態で蒸気流路33を通過する
が、おねば30が蒸気通路33通過するとき、蓋誘導コ
イル19により内蓋上面部6を発熱させることで、おね
ば30の一部は内蓋上面部6によって加熱されて蒸気化
され、泡は消滅し上昇の勢いは弱まり、また一部は液体
状態で内蓋下面部7上の凹形状部に溜まることとなる。
【0035】さらに、第1の流路口23を炊飯器本体1
の前方側に設け、第2の流路口24を炊飯器本体1の後
方側に設けて、第1の流路口23と第2の流路口24を
離して配設していることで、おねば30は蒸気流路33
を長い距離移動しなければならず、よっておねば30を
内蓋上面部6によって加熱する範囲が広くなり、泡状お
ねば30の消滅をより確実に行うことができる。
【0036】ここで、おねば30が二重内蓋18内の蒸
気流路33で蒸気化され、また、液体状態で保有される
ので、おねば30は蓋体5の蒸気放出路21までは上昇
せず、よって蒸気口4より器体外へ溢れ出ることはな
い。また、二重内蓋18内に保有された液体状態のおね
ば30は、第1の流路口23を蓋体5を閉じていると
き、内蓋下面部7の最も低い位置に設けているので、お
ねば30は二重内蓋18内に溜まりつづけることなく、
炊飯工程制御により鍋2の発熱が低下し鍋2内の圧力が
低下するとおねば30は鍋2内へ還流する。
【0037】上記構成による炊飯動作において、鍋2内
で発生する蒸気22およびおねば30は蓋体5の外郭で
ある外蓋カバー16に触れることがないので、外蓋カバ
ー16を手入れする必要がなく、蒸気22は蒸気口4よ
り器体外へ放出され、また、おねば30は蓋誘導コイル
19による内蓋上面部6の発熱効果もあり、二重内蓋1
8内の蒸気流路33で蓋体5上へ溢れ出る勢いを緩和さ
れ、蓋体5上へ溢れ出ない。このことにより、着脱可能
で、手入れしやすい二重内蓋18のみで蓋体5上へ溢れ
出ようとするおねば30を防止することができる。
【0038】また、ご飯保温時は、鍋2内からの蒸気2
2の発生は通常なく、ご飯の水分が微小量蒸発するのみ
であるが、従来の炊飯器では、この微少量蒸発する水分
が鍋2の内面や内蓋のご飯側の面に結露し、水滴となっ
てご飯に滴下してご飯にふやけが発生するため、鍋2の
側面や内蓋を局部的に発熱させて水滴が付着しないよう
にしていたため、この加熱によりご飯表面の乾燥や黄変
化が進行し、ご飯を劣化させることとなっていた。
【0039】しかしながら、本実施例の炊飯器では、二
重内蓋18を内蓋上面部6と内蓋下面部7との上下2枚
とし、内蓋上面部6を蓋誘導コイル19により発熱させ
ることにより、鍋2内のご飯に面している内蓋下面部7
は内蓋上面部6と内蓋下面部7とにより形成される空気
層である蒸気流路33により内蓋上面部6の発熱による
放射熱が緩和・均一化されて内蓋下面部7に伝わり、鍋
2内のご飯への過剰加熱が低減される。このことにより
保温しているご飯をより良好に保つことができる。
【0040】また、本実施例では、保温時に蓋体に蒸気
が結露する面は、二重内蓋18内の蒸気流路33および
内蓋下面部7の鍋2相対面である。蓋体5の開放動作に
おいて、蓋体5は炊飯器本体1の後方のヒンジ部材14
とピン15により軸支されているため、蓋体5の前方側
が上方に回動するよう動作する。
【0041】この動作で、第1の流路口23を炊飯器本
体1の前方側に設けているので、内蓋パッキン26と内
蓋上面部6と内蓋下面部7とにより閉塞された空間であ
る蒸気流路33に結露した水滴は蒸気流路33内の炊飯
器本体1の後方側に移動して溜まり、第1の流路口23
から鍋2内のご飯に滴下することはない。
【0042】よって、蓋体5の開放時に蓋体5より滴下
する水滴は内蓋下面部7の一面に結露した水滴のみであ
り、従来の炊飯器のように放熱板および内蓋の上下面の
三面に結露した水滴に比べ大幅に鍋2内に滴下する水滴
を減少することができる。
【0043】また、二重内蓋18を蓋体5より着脱可能
としているので、炊飯器を手入れするとき、二重内蓋1
8だけを蓋体5より外すだけで、容易に手入れすること
ができる。
【0044】さらに、二重内蓋18を内蓋上面部6と内
蓋下面部7とに分解可能としているので、二重内蓋18
の内面である蒸気放出路21まで手入れが可能となり、
より衛生的に二重内蓋18を保つことができる。
【0045】さらに、内蓋上面部6と内蓋下面部7の表
面に、フッ素コーティングを施しているので、水をはじ
き汚れが付着しにくくなっており、簡単に手入れを行う
ことができる。
【0046】なお、本実施例では、加熱手段を誘導コイ
ル12としたが、加熱手段は誘導コイル方式に限るもの
ではない。また、蓋体5を上枠13のヒンジ部材14に
ピン15を介して支持しているとしたが、蓋体5は炊飯
器本体1より着脱可能な構成であっても何ら問題はな
い。
【0047】また、蒸気の発生を検知する蓋温度センサ
ー8は外蓋カバー16に設け、二重内蓋18に当接すめ
ようにしているが、蓋温度センサー8は、これに限ら
ず、蒸気放出路21など蒸気が通過する部分であれば炊
飯器本体1や蓋体5内のどこに配設しても何ら問題はな
い。また、蒸気の発生を蓋温度検知センサー8により検
知するようにしているが、蒸気の発生を検知するは蓋温
度検知センサー8に限るものではなく、赤外線センサー
による蒸気検知など別の手段であっても何ら問題はな
い。
【0048】また、蒸気口4を蓋体2より着脱自在な保
湿キャップ9に設けているが、蒸気放出路21の手入れ
性を良化するのため、保湿キャップ9を着脱自在として
いるのであり、保湿キャップ9が蓋体5と一体となって
いても何ら影響なく、上記効果を得ることができる。
【0049】また、内蓋上面部6と内蓋下面部7の外周
を当接させ、発熱元である内蓋上面部6の熱を内蓋下面
部7へ伝える構成とすることで、内蓋下面部7の外周部
近傍は高温となる。蒸気22およびおねば30の通過路
である第1の流路口23は内蓋下面部7の炊飯器本体1
の前方側外周に位置しているので、第1の流路口23は
上記構成にすることにより高温となり、おねば30は蒸
気流路33内に浸入する第1の流路口23の通過時点で
もさらに第1の流路口23により加熱されて蒸気化し、
泡の一部は消滅し上昇の勢いをさらに弱めることができ
る。
【0050】また、第1の流路口23を炊飯器本体1の
前方側に設け、第2の流路口24を炊飯器本体1の後方
側に設けているが、これは、本実施例においては、炊飯
器操作部を炊飯器本体1の前方である第1の制御装置2
7に配設し、使用者は炊飯器本体1の前方より操作する
構成とし、熱蒸気が噴出する蒸気口4を炊飯器操作上安
全のため、使用者より離れた炊飯器本体1の後方に配慮
して設けたためである。
【0051】よって、炊飯器操作部や炊飯器本体1の蓋
体5の支持構成などにより蒸気口4の位置は可変可能で
あり、第1の流路口23を炊飯器本体1の前方側に設
け、第2の流路口24を炊飯器本体1の後方側設けると
限るものではない。
【0052】また、内蓋上面部6と内蓋下面部7とのシ
ールを内蓋パッキン26により行うとしたが、内蓋上面
部6と内蓋下面部7とのシールは、図3に示すように、
鍋パッキン17aより内蓋上面部6と内蓋下面部7との
間に舌部を延設し、鍋パッキン17aにより一体に形成
しても同様の効果を得ることができる。
【0053】また、内蓋上面部6と内蓋下面部7とを内
蓋支えリング10に設けた3箇所に等配したフックによ
り固定するとしたが、内蓋上面部6と内蓋下面部7固定
はフックによる固定に限るものではなく、たとえば、内
蓋上面部6と内蓋下面部7の一端を固定し、この一端の
対角に、図4または図5に示すように、軸部32により
軸支したロックボタン31を有し、このロックボタン3
1により内蓋上面部6と内蓋下面部7を圧接固定するよ
うにしても、同様の効果を得ることができる。
【0054】また、内蓋上面部6と内蓋下面部7の材質
はステンレスに限るものではなく、蓋誘導コイル19に
よる発熱体である内蓋上面部6をステンレスとし、内蓋
下面部7をアルマイト処理などを施した熱伝導率の高い
アルミニウムなどの金属材としても何ら問題はない。
【0055】また、外蓋カバー16にヒータを設け、ヒ
ータからの輻射熱による内蓋上面部6を加熱する構成と
することにより、内蓋上面部6の材質もステンレスに限
るものではなくアルマイト処理などを施した熱伝導率の
高いアルミニウムなどの金属材としても蒸気流路33を
加熱できる構成に変わりなく何ら問題はない。
【0056】また、内蓋上面部6と内蓋下面部7の材質
をフッ素コーティングを施したステンレス材やアルマイ
ト処理を施したアルミニウム材とし、防汚、撥水、防錆
効果を得ているが、材料、表面処理による特性はこれら
に限るものではなく、たとえば、触媒をコーティングし
異臭分解加工などを施し、保温ご飯臭や炊き込みご飯臭
の除去を行う構成としてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱
自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体内に設け前記鍋
を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体の上面開口部を
覆う蓋体とを備え、前記蓋体の鍋に相対する面に、上下
2面を有し内部を蒸気流路とした二重内蓋を設けたか
ら、鍋内から蓋体上への流路が内蓋内部の蒸気流路によ
り長くなり、炊飯時に鍋内で発生したおねばは直接蒸気
放出路を通り蓋体上へ溢れ出ることなく、内蓋内部の蒸
気流路を通ることにより溢れ出る勢いが低下し、さらに
内蓋内の蒸気流路内に蓄えられることにより、おねばが
蓋体上に溢れ出るのを防止することができ、また、保温
時には、蒸気流路は長くなったことにより、鍋内の蒸気
が器体外へ放出されにくくなり、保温ご飯の乾燥を低減
することができる。
【0058】また、請求項2に記載の発明によれば、二
重内蓋を蓋体より着脱自在としたから、蓋体および内蓋
の手入れ性を向上することができる。
【0059】また、請求項3に記載の発明によれば、二
重内蓋の上面部と下面部を分離可能としたから、内蓋内
部の手入れ性を向上することができる。
【0060】また、請求項4に記載の発明によれば、二
重内蓋を熱伝導率の高い部材または磁性部材で構成した
から、内蓋をヒータまたは電磁誘導加熱などにより高温
に加熱することにより内蓋内のおねばを加熱し、泡状お
ねばの粉砕およびおねばを蒸発させ蒸気化することによ
り、蓋体上へ溢れ出ようとするおねばの量を低減するこ
とができ、蓋体上へおねばが溢れ出るのをさらに防止す
ることができる。
【0061】また、請求項5に記載の発明によれば、二
重内蓋に、防汚、撥水、防錆、異臭分解処理加工などを
行ったから、おねばが固着するのを防止できるととも
に、部品の劣化を防止し、炊き込みご飯などの炊飯後の
醤油や油の臭いの残りを防止することができ、手入れし
やすく衛生的に炊飯器を使用することができる。
【0062】また、請求項6に記載の発明によれば、二
重内蓋の下面部の流路口を下面部の最下層に設けたか
ら、内蓋の蒸気流路内に溜まったおねばを蒸気流路内で
滞ることなく鍋内に還流することができ、蒸気流路内で
のおねばの固着や腐敗などの発生を防止できて、内蓋を
衛生的に保つことができる。
【0063】また、請求項7に記載の発明によれば、二
重内蓋の下面部の流路口と上面部の流路口を相対しない
離れた位置に設けたから、おねばの内蓋の蒸気流路を確
保することができ、おねばが容易に蓋体上へ溢れ出るの
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の炊飯器の断面図
【図2】同炊飯器の二重内蓋の要部拡大断面図
【図3】同炊飯器の二重内蓋の他の例の要部拡大断面図
【図4】同炊飯器の二重内蓋のさらに他の例の要部拡大
断面図
【図5】同炊飯器の二重内蓋のさらに他の例の要部拡大
断面図
【符号の説明】
1 炊飯器本体 2 鍋 5 蓋体 6 内蓋上面部 7 内蓋下面部 12 誘導コイル(加熱手段) 18 二重内蓋 33 蒸気流路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に着脱
    自在に収納される鍋と、前記炊飯器本体内に設け前記鍋
    を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体の上面開口部を
    覆う蓋体とを備え、前記蓋体の鍋に相対する面に、上下
    2面を有し内部を蒸気流路とした二重内蓋を設けた炊飯
    器。
  2. 【請求項2】 二重内蓋を蓋体より着脱自在とした請求
    項1記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】 二重内蓋の上面部と下面部を分離可能と
    した請求項1または2記載の炊飯器。
  4. 【請求項4】 二重内蓋を熱伝導率の高い部材または磁
    性部材で構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    炊飯器。
  5. 【請求項5】 二重内蓋に、防汚、撥水、防錆、異臭分
    解処理加工などを行った請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】 二重内蓋の下面部の流路口を下面部の最
    下層に設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の炊飯
    器。
  7. 【請求項7】 二重内蓋の下面部の流路口と上面部の流
    路口を相対しない離れた位置に設けた請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の炊飯器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006247372A (ja) * 2005-02-14 2006-09-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
JP2009297125A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Panasonic Corp 炊飯器
JP2013070989A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Ketaka Electric Co Ltd 炊飯器
CN103142134A (zh) * 2013-03-29 2013-06-12 广东天际电器股份有限公司 一种烹饪器具

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