JP2003088449A - クッション材およびその製造法 - Google Patents

クッション材およびその製造法

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JP2003088449A JP2001283725A JP2001283725A JP2003088449A JP 2003088449 A JP2003088449 A JP 2003088449A JP 2001283725 A JP2001283725 A JP 2001283725A JP 2001283725 A JP2001283725 A JP 2001283725A JP 2003088449 A JP2003088449 A JP 2003088449A
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double knitted
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double
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Masashi Takashita
昌士 高下
Akinao Kitagawa
暁直 北川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重編地片の嵩高性、反発性、通気性を損な
わず、しかも手触りおよび肌触りが優れたクッション材
を提供する。 【解決手段】 表裏二層の編地およびそれらの編地を間
隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪
郭に切断した二重編地片13と、その二重編地片の周縁
部に、二重編地片の繊維を含むように一体に設けられる
高分子発泡体からなる枠体14とからなるクッション材
10。枠体14の端面と二重編地片13の端縁とは間隔
があけられており、そのため枠体14の表面には二重編
地片の繊維は突出していない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の詳細な説明]本発明はクッション材およびその
製造法に関する。さらに詳しくは、いわゆる二重編地を
芯材として利用したクッション材およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】特許第2720985号公報には、表裏
二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する
連結糸からなる二重編地(立体編布、あるいは3Dネッ
トともいう)を用いたクッションなどの充填材が開示さ
れている。このような二重編地は、通気性および反発性
が高い点を利用し、椅子のクッション材、シーツ、掛け
布団、敷布団、まくら、その他、スポーツ用・医療用の
サポーターとして好適に用いられることが提案されてい
る。さらに上記公報には、上記の二重編地を天竺編地を
用いた袋体に詰め込んで、シーツとして使用すること、
あるいは木綿製パイル生地を用いた袋体に充填して、夏
季用掛け布団として使用することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記二重編地片には、
一般的にはポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニ
トリルなどの合成繊維や、再生繊維、ウール、木綿とい
った天然繊維のいずれも用いられる。ただしクッション
材に用いる場合は、嵩高性と適度な反発性を持たしなが
ら通気性を付与するのが好ましく、そのため、連結糸に
は上記の合成繊維のモノフィラメントを使用するのがよ
いとされている。しかし連結糸にモノフィラメントを用
いた二重編地片をそのまま袋体に充填する場合、切断し
た周辺部では表裏の編地、連結糸を構成するモノフィラ
メントがバラけてくるおそれがある。さらに端部のモノ
フィラメントが突出しているため、たとえばモノフィラ
メントが袋体を突き抜けてチクチクする感触が残るな
ど、従来のウレタンフォームを用いたクッション材に比
して、袋体の上からの手触り、肌触りが好ましくない。
【0004】本発明は二重編地を用いたクッション材の
手触り、肌触りを向上させ、二重編地片の嵩高性、反発
性、通気性を損なわず、しかも従来のウレタンフォーム
などのクッション材を用いた場合とほぼ同等の使用感を
実現することを技術課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のクッション材
は、表裏二層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて
連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断し
た二重編地片と、その二重編地片の周縁部に、二重編地
片の繊維を含むように一体に設けられる高分子発泡体か
らなる枠体とからなることを特徴としている。このよう
なクッション材においては、前記二重編地片と枠体の見
かけ上の弾力性が実質的に同じであるものが好ましい。
さらに二重編地片の繊維の端部と枠体の表面との間およ
び(または)二重編地片の上面および下面と枠体の表面
との間に間隔があいているものが好ましい。
【0006】本発明のクッション材の製造法は、表裏二
層の編地およびそれらの編地を間隔をあけて連結する連
結糸からなる二重編地を所定の輪郭に切断し、得られた
二重編地片の一部ないし全体と、あらかじめ発泡させた
高粘度の高分子発泡材料とを金型内に入れ、ついで高分
子発泡材料を架橋させて枠体を形成し、二重編地片と一
体化させることを特徴としている。その場合、二重編地
片を水平状態に維持し、2辺ないし4辺の周縁部に同時
に枠体を形成するのが好ましい。また、前記高分子発泡
材料は、液状の高分子材料に空気を混入させて泡立て処
理をしたメレンゲ状のものであるのが好ましい。
【0007】
【作用および発明の効果】本発明のクッション材は、二
重編地片の周囲に高分子発泡体からなる枠体が一体化さ
れているので、周囲からほつれる問題がない。さらに二
重編地片の切断した端縁が高分子発泡体で覆われている
ので、繊維の末端が表面に現れない。そのため、クッシ
ョン材自体および袋体に収容した場合の手触りや肌触り
がよい。また、周縁部だけが高分子発泡体であるので、
中央部の嵩高性、反発性、通気性は二重編地と同じであ
る。
【0008】また、周縁部は中央部の二重編地の反発性
に合わせて、高分子の材料、配合、発泡倍率を制御する
ことにより、二重編地と同等の見かけ上の反発性を持た
せることができる。このようにして前記二重編地片と枠
体の見かけ上の弾力性が実質的に同じであるクッション
材の場合は、袋体に入れたときでも、枠体部分で違和感
が発生しにくい。
【0009】二重編地片の繊維の端部と枠体の表面との
間および(または)二重編地片の上面および下面と枠体
の表面との間に間隔があいているクッション材の場合
は、繊維の端部が枠体で厚く覆われるので、繊維の端部
が枠体の表面から飛び出るおそれが少ない。そのため、
一層クッション材の手触りや肌触りがよくなる。
【0010】本発明のクッション材の製造法では、二重
編地片の一部または全体と、あらかじめ発泡させた高粘
度の高分子材料とを金型内に入れる。そのため、架橋時
に発泡させる必要がなく、大気圧の下で容易に成形する
ことができる。しかしながら充分な高分子発泡材料が得
られないとき、また成形上あらかじめ発泡させた高分子
材料が障害になるときは、適量の発泡剤を加えてもよ
い。あらかじめ発泡させた高分子材料は流動性がほとん
どないため、二重編地片を水平に保持していても、中央
部まで高分子発泡材料が流れてこない。また成形中に発
泡して中央部まで膨れてくることも少ない。したがって
周縁部にのみ枠体を容易に形成しうる。この製造法にお
いて、二重編地片を水平に維持し、2辺ないし4辺に同
時に枠体を形成する場合は、クッション材を効率よく製
造しうる。
【0011】前記高分子発泡材料として、液状の高分子
材料に空気を混入させて泡立て処理をしたメレンゲ状の
ものを用いる場合は、発泡倍率や粘度、流動性を比較的
任意に調節しうる。そのため使用する二重編地片に対
し、適切な発泡倍率、粘度、流動性を適用することがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
のクッション材およびその製造法の実施の形態を説明す
る。図1は本発明のクッション材の一実施形態を示す要
部斜視図、図2は図1のII-II 線断面図、図3a〜bは
本発明のクッション材の製造法の一実施形態を示す概略
断面図、図4a〜cは本発明のクッション材の製造法の
他の実施形態を示す概略断面図、図5a〜dは本発明の
クッション材の製造法のさらに他の実施形態を示す概略
断面図である。
【0013】図1はベッドパッドに使用するクッション
材10を示している。そのクッション材10は、二重編
地を矩形状に切断した二重編地片13と、その二重編地
片13の周囲に一体に成形された高分子発泡体製の枠体
14とから構成されている。二重編地は従来公知のもの
であり、図2に示す拡大した二重編地片13に基づいて
説明すると、表裏二層のネット状の編地15、16と、
それらの編地15、16を間隔をあけて連結する連結糸
17とからなる、いわば立体的なネット状の編地であ
る。
【0014】二重編地片13の端部は、枠体14の端部
よりもいくらかの寸法Pだけ内側の位置で留まってい
る。そのため、枠体14の外側は、二重編地片13がな
く、高分子発泡体のみで構成される層19が形成されて
いる。また、枠体14の厚さBは二重編地片13の厚さ
Tよりわずかに厚い。それにより枠体14の表面側(図
2の上側)および裏面側も、高分子発泡体のみからなる
層14aが形成されている。そのため二重編地片13を
構成する糸の端部が枠体14の表面から突出することが
ない。ただし枠体14の厚さBはできるだけ二重編地片
13の厚さTに近い方が、クッション材の表面が平滑に
なるので好ましい。
【0015】また、二重編地片13は糸の隙間が空間に
なっているので、枠体14を構成する高分子発泡体の一
部は、成形時に二重編地片13の周縁部の内部に浸透
し、アンカー効果を奏する。したがって枠体14と二重
編地片13とは、強固に接合する。そして高分子発泡体
は二重編地片13の内部側R、すなわちクッション材1
0の中心側には形成されていない。このようなクッショ
ン材10は、二重編地片13の周囲の繊維の切断端が枠
体14の高分子発泡体により固定されているので、ほつ
れることがない。また、枠体14は高分子発泡体から構
成されているので、適度な可撓性、弾力性および反発性
を有する。しかも中心部はネットであるので、通気性が
高い。
【0016】二重編地片13の表裏二層の編地15、1
6および連結糸17の材料には、ポリエステル、アクリ
ル、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド、ポリプロピ
レン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂繊維、とくに反
発性が求められる二重編地片では、モノフィラメントが
好適に用いられる。表裏二層の編地15、16には、
綿、ウールなどの天然繊維も採用しうるが、前述の熱可
塑性樹脂の繊維からなる編地が好ましい。また連結糸と
同じ熱可塑性樹脂を用いる場合は、廃棄時の分別廃棄が
容易になり、リサイクルが容易になる。
【0017】前記枠体14は断面矩形状に形成されてい
るが、三角形状、台形状、円、半円楕円など、他の形態
でもよい。枠体14を構成する高分子発泡体は、軟質ポ
リ塩化ビニル(PVC)や、スチレン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
あるいはそれらのエラストマ、エチレン−ビニルエステ
ル共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸エステル共
重合体などの発泡体が用いられる。また他の高分子発泡
体として、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NB
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、エチレン−プロピレンゴム(EPD
M)などのゴムの発泡体、すなわちいわゆるラバーフォ
ームを用いることができる。また、枠体の材料は、二重
編地片の材料と濡れ性がよいものが好ましい。さらに枠
体を二重編地片と同じ種類の材料で形成する場合は、廃
棄時に分別する必要がなく、リサイクルが容易になる。
【0018】上記の材料を発泡させるには、加熱あるい
は化学反応によりガスを発生する発泡剤を混入したり、
混練のときに充分にホイップして細かな空気の泡を混入
させたり、水などを混入しておき、加熱により水蒸気を
発生させていわゆる水蒸気発泡させる方法などを採用し
うる。
【0019】前記クッション材10を製造するには、始
めにシート状の二重編地を所定の輪郭形状、たとえば矩
形状に切断して二重編地片13とし、その後、図3に示
すように、枠体14を成形する。二重編地片を切断する
には、たとえば裁断用の金型をセットしたプレス機や、
回転刃を有するカッター(サークルカッター)などが用
いられる。また、レーザーカッターなどを用いることも
できる。裁断寸法はクッション材10として仕上げる寸
法よりも、いくらか小さ目とし、枠体14の端面と二重
編地片の端部との間にいくらか間隔を開けておく。なお
裁断は4辺を同時にすることもでき、1辺ずつ行うこと
もできる。
【0020】ついで図3aに示すように、金型20に高
分子発泡材料21を充填しておく。高分子発泡材料21
としてゴムラテックスを用いる場合は、発泡剤を用い
ず、ゴムラテックスを泡立て器などで撹拌し、空気を混
入させながら細かい気泡を形成する。しかしながら成形
方法、成型品の形状によっては適量の発泡剤を使用して
もよい。このようにして泡立てたゴムラテックスは、粘
度が高いクリームないしメレンゲ状になる。この状態で
は、粘度が高く、比重が小さいため、ほとんど流動性を
示さない。しかしある程度流動性があってもよい。ウレ
タン樹脂のように2液混合型の合成樹脂の場合は、あら
かじめ混合して発泡させておく。このように金型に入れ
る前にあらかじめ発泡させておくことにより、金型内で
材料が二重編地片の中央側まで入り込むことがない。
【0021】金型20は底部22と、その底部の両側か
ら立ち上がる壁部23、24とからなる凹字状の形態を
呈する。なお、ここでは金型20は底部22および一方
の壁部23を構成するL字状の部品と、他方の壁部24
を構成するI字状の部品とに分離可能にしている。しか
し一体型を用いてもよい。金型20には、成形温度を維
持するための電熱ヒーターないし蒸気パイプなどのヒー
ター25が通されている。なお、金型20をヒータで直
接加熱するほか、金型全体を加熱炉などの熱雰囲気中に
収容して加熱するようにしてもよい。金型20はアルミ
ニウムなどの熱伝導牲がよい材料で製造するのが好まし
い。
【0022】ついで図3bに示すように、二重編地片1
3の側縁を金型20内の高分子発泡材料21の中に押し
込み、高分子発泡材料21が二重編地片13の連結糸の
間まで入り込むようにする。なお、側縁の端部は金型2
0の底面よりいくらか上の位置に維持する。ついで加熱
して所定時間維持し、高分子発泡材料を架橋させる。ス
チレン・ブタジエン・ラバーのラテックスの場合では、
たとえば40〜70℃程度で1〜2分程度予備加熱し、
その後70〜120℃程度で10〜20分程度加熱して
加硫を行う。なおゴムラテックスを用いる場合は、金型
に入れる前に、泡立て機などで撹拌し、空気を混入させ
ながら細かい気泡を形成する。このようにして泡立てた
ゴムラテックスは、粘度が高いクリームないしメレンゲ
状になる。この状態では、粘度が高く、見かけ比重が小
さいため、ほとんど流動性を示さない。しかしある程度
流動性があってもよい。なお、発泡剤を用いて成形時に
発泡を継続させてもよい。
【0023】その後、金型から二重編地片13を引き上
げ、余分な残留する成分、たとえば加硫剤残渣などを水
などで洗浄し、70℃で3時間以上放置して二次加硫さ
せる。それにより、二重編地片13の周縁部の一辺に枠
体が一体化して形成される。枠体14を全周に形成する
場合は、上記の成形工程を各辺についてそれぞれ行う。
それにより図1または図2に示すクッション材10が得
られる。なお、クッション材の使用状態に応じて、すべ
ての辺について形成せず、1辺だけ、あるいは対向する
2辺だけなど、全周の一部のみに成形することもでき
る。
【0024】つぎに図4a〜cを参照して、二重編地片
の全周に枠体を形成する場合の効率的な製造法を説明す
る。この製造法では、まず図4aに示すように、二重編
地片13を水平方向に支持するために、二重編地片13
の平面形状よりも大きい金型20を横向きに配置する。
金型20は底部22と、その周囲から立ち上がる壁部2
3とから構成されている。金型20には加熱用のヒータ
ー25が通されている。
【0025】ついで図4bに示すように、この金型20
の中央の空所内に、あらかじめ裁断して得た二重編地片
13を寝かせた状態で配置する。そのとき二重編地片1
3の外周と壁部23の内面との間に隙間を設けておく。
このときの金型20の空所の大きさは、成形しようとす
るクッションの形状に必要な大きさであり、裁断した二
重編地片は必要とする大きさよりいくらか小さい目にす
る。さらに金型20の上面に、中央に開口部26を備え
た蓋体27をセットする。蓋体27はいくつかに分割し
ていてもよい。開口部26の大きさは、クッション材を
形成したときの、中央の高分子発泡体が入らない範囲よ
りもいくらか小さめにする。
【0026】ついで図4cに示すように、蓋体27に設
けた孔29および配管30を通じて前述と同様のホイッ
プ後の高分子発泡材料21を周辺部に向けて注入し、底
部22、壁部23および蓋体27で囲まれる断面矩形状
の領域に高分子発泡材料21を充填する。
【0027】高分子発泡材料21を充填した後、図3の
場合と同様に金型を所定の温度に維持し、高分子発泡材
料を加硫あるいは架橋させ、枠体14を形成する。そし
て枠体14がある程度硬化した後、蓋体27を外して二
重編地片13の周囲に枠体14が一体化されたクッショ
ン材10を取り出す。加硫あるいは架橋に要する時間は
通常10〜20分程度である。そして高分子材料はフォ
ーム状でほとんど流動性がなく、さらにあらかじめ発泡
させているので、架橋時に膨張して二重編地片13の内
側まで侵入してくることはない。また、発泡剤を用いた
場合でも、量で調整したり、発泡剤の種類を選択するこ
とによって、二重編地片13の内部に流れ込むことを防
ぐことができる。なお、図1の二重編地片13では、手
前側(左下)の枠体の部分14bは、図2に示すように
連結糸17が並んだ状態であるので、高分子発泡材料が
流れ込みにくい。それにより枠体14の内面側は、それ
らの連結糸17からいくらか内側に膨んだ形態で停止
し、その状態で弾力性を有する状態で固化する。
【0028】図4の製造法では、先に二重編地片を金型
に入れ、その後、高分子材料を注入するようにしている
が、先に高分子材料を入れてもよい。図5a〜dはその
ような製造法の一実施形態を示している。この製造法で
は、図5aに示すように、金型20内に、できるだけ枠
体と同じ形状となるように、ノズル28などから高分子
材料21を壁部23に沿って底部22と壁部23の間に
隙間ができないように絞り出しておく。ついで図5bに
示すように、二重編地片13を金型20内に入れる。そ
のとき高分子材料21は二重編地片13によって押し込
まれ、金型20の角部分まで充分に充填されると共に、
二重編地片13の連結糸17の間まで入り込む。
【0029】二重編地片13を金型20に押し込んだと
き、金型20の角部分と二重編地片13の連結糸17の
間に高分子材料が入り込むため、二重編地片13の上面
部分の高分子材料21が不足することがある。この場合
には図5cに示すように、二重編地片13の上側にも高
分子材料を適量絞り出し、いくらか盛り上げる。ついで
図5dに示すように、その上から蓋体27を被せ、高分
子材料を押さえ込む。その後は図4の場合と同様に、予
備加熱および加硫を行い、蓋体27を外して成形後のク
ッション材を取り出し、余分な残留成分を水で洗浄し、
二次加硫させる。
【0030】この製造法では、高分子材料の絞り出し後
に二重編地片を金型内に入れるため、高分子材料が金型
の隅々まで充分に充填され、金型の内面形状に合ったき
れいな形状に成形される。また、発泡密度も均一にな
る。
【0031】上記のようにして得られたクッション材1
0は、布製の袋に充填して、ベッドカバーなどに使用す
ることができる。枠体14を構成する高分子発泡体の最
終的な発泡倍率は、製造しようとするクッション材の用
途、とくに所望の硬さによって選択すればよいが、通常
は0.1〜10倍程度、好ましくは2〜3倍程度の緻密
な発泡状態とする。発泡倍率を10倍を超えて大きくす
ると、空洞が多くなり、二重編地片13と枠体14との
接合強度が低くなるからである。
【0032】前記実施形態では、成形時にとくに圧力を
加えていないが、中央部側(蓋体27の開口部26側)
を気密に維持すると共に、圧縮空気を導入して加圧する
ようにしてもよい。また、前述の実施形態では、二重編
地片13を矩形状にしているが、三角形、円形、楕円形
など、任意の形状にすることができる。また、二重編地
片13は1枚だけを用いているが、複数枚重ねて厚いク
ッション材を一度に成形することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクッション材の一実施形態を示す要
部斜視図である。
【図2】 図1のII-II 線断面図である。
【図3】 図1における二重編地片の一部拡大平面図で
ある。
【図4】 図4a〜cは本発明のクッション材の製造法
の一実施形態を示す概略断面図である。
【図5】 図5a〜dは本発明のクッション材の製造法
の他の実施形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 クッション材 13 二重編地片 14 枠体 15 編地 16 編地 17 連結糸 14a 高分子発泡体の層 14b 枠体の手前側の部分 19 周縁部 R 内部側 20 金型 21 高分子発泡材料 22 底部 23、24 壁部 25 ヒーター 26 開口部 27 蓋体 28 ノズル 29 孔 30 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 31:58 B29L 31:58 Fターム(参考) 3B096 AB09 AD04 AD07 4F204 AA42 AD05 AD16 AG20 AH26 AH51 EA01 EA04 EB01 EB11 EE02 EF05 EK17 EL02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏二層の編地およびそれらの編地を間
    隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪
    郭に切断した二重編地片と、その二重編地片の周縁部
    に、二重編地片の繊維を含むように一体に設けられる高
    分子発泡体からなる枠体とからなるクッション材。
  2. 【請求項2】 前記二重編地片と枠体の見かけ上の弾力
    性が実質的に同じである請求項1記載のクッション材。
  3. 【請求項3】 前記二重編地片の繊維の端部と枠体の表
    面との間および(または)前記二重編地片の上面および
    下面と枠体の表面との間に間隔があいている請求項1記
    載のクッション材。
  4. 【請求項4】 表裏二層の編地およびそれらの編地を間
    隔をあけて連結する連結糸からなる二重編地を所定の輪
    郭に切断し、得られた二重編地片の一部ないし全体と、
    あらかじめ発泡させた高粘度の高分子発泡材料とを金型
    内に入れ、ついで高分子発泡材料を架橋させて枠体を形
    成し、二重編地片と一体化させるクッション材の製造
    法。
  5. 【請求項5】 前記二重編地片を水平状態に維持し、2
    辺ないし4辺の周縁部に同時に枠体を形成する請求項4
    記載のクッションの製造法。
  6. 【請求項6】 前記高分子発泡材料が、液状の高分子材
    料に空気を混入させて泡立て処理をしたメレンゲ状のも
    のである、請求項5記載のクッションの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016177425A1 (en) * 2015-05-06 2016-11-10 Schukra Gerätebau Gmbh Method and apparatus for processing a fiber cushion body

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