JP2001061612A - クッション体とその製造方法 - Google Patents

クッション体とその製造方法

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JP2001061612A
JP2001061612A JP24185699A JP24185699A JP2001061612A JP 2001061612 A JP2001061612 A JP 2001061612A JP 24185699 A JP24185699 A JP 24185699A JP 24185699 A JP24185699 A JP 24185699A JP 2001061612 A JP2001061612 A JP 2001061612A
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Japan
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cushion material
mesh
cushion
resin frame
frame
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JP24185699A
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Takeshi Minegishi
健 峰岸
Takashi Ebihara
隆 海老原
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/58Seat coverings
    • B60N2/5816Seat coverings attachments thereof
    • B60N2/5825Seat coverings attachments thereof by hooks, staples, clips, snap fasteners or the like
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/70Upholstery springs ; Upholstery
    • B60N2/7017Upholstery springs ; Upholstery characterised by the manufacturing process; manufacturing upholstery or upholstery springs not otherwise provided for

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  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクルが容易な枠を有する立体網状構造
のクッション体を提供する。 【解決手段】 クッション体1は、三次元ランダムルー
プ網状構造を有する網状クッション材3と、網状クッシ
ョン材3に固定される樹脂枠6を備えている。網状クッ
ション材3は、熱可塑性樹脂からなる繊度300〜10
0000デニールの多数の連続線状体2を各々ループ状
に曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着させた見掛け
密度0.005〜0.2g/cm3 の立体網状構造をな
している。樹脂枠6は、網状クッション材3に差し込ま
れる凸部26と、凸部26に設けた引っ掛け部28を有
し、引っ掛け部28を連続線状体2のループに引っ掛け
ることにより、樹脂枠6が網状クッション材3に固定さ
れる。表皮材4の縁部4bに設けた係止部材20を樹脂
枠6に引っ掛けることで、縁部4bが固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や船舶,航空
機等の乗り物に装備される座席、あるいはソファやベッ
ド等の家具類などに好適なクッション体とその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば車両の座席等に使われるクッショ
ン体として、従来よりウレタンフォームからなるクッシ
ョン材が多く用いられてきた。この種のクッション材を
車体に固定するため、あるいはクッション材の外側に表
皮材をカバーリングするために金属ワイヤからなる枠を
クッション材の周縁部に沿って設けることも行なわれて
いる。この枠はクッション材に剛性をもたせる機能も担
っている。
【0003】ウレタンフォーム等の樹脂フォームを用い
たクッション材の場合、枠は樹脂フォーム成形用のモー
ルド内にセットされ、樹脂フォームの発泡成形に伴なっ
てこの枠が樹脂フォームと一体化する。このため枠と樹
脂フォームは互いに樹脂フォームの接着力によって接着
された状態となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記クッション材をリ
サイクルするには枠をクッション材(樹脂フォーム)か
ら分離させる必要がある。しかしながら枠が樹脂フォー
ム中に一体成形されている場合、枠と樹脂フォームとが
互いに強固に接着し合っているために、枠を樹脂フォー
ムから分離させることがきわめて困難であり、これを分
離させるには多大の時間と費用を要してしまう。このた
め実用上リサイクル化が困難であった。
【0005】従って本発明の目的は、クッション材と枠
とを容易に分離させることができるリサイクル容易なク
ッション体とその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を果たすための
本発明のクッション体は、熱可塑性樹脂からなる繊度3
00〜100000デニールの複数本の連続線状体を各
々ループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着さ
せた見掛け密度0.005〜0.2g/cm3の立体網
状構造を有する網状クッション材と、前記網状クッショ
ン材の裏面側に設けられかつ前記網状クッション材に差
し込まれる凸部を有しこの凸部に前記ループ状の連続線
状体に引っ掛けることの可能な引っ掛け部を設けた熱可
塑性樹脂などからなる樹脂枠とを具備している。
【0007】この発明のクッション体は、前記樹脂枠の
凸部を網状クッション材に差し込むことにより、凸部の
引っ掛け部が連続線状体の三次元ランダムループの一部
に引っ掛かり、樹脂枠が固定される。リサイクルのため
の解体時には、樹脂枠を網状クッション材から引き剥が
す力を加えることにより、連続線状体のループを伸ばす
とか引っ掛け部を折損あるいは変形させるなどして樹脂
枠を網状クッション材から分離させることができる。
【0008】前記網状クッション材の裏面に前記樹脂枠
を収容するための枠挿入溝を形成してもよい。この枠挿
入溝は、樹脂枠を網状クッション材の裏面から例えば2
〜5mm程度埋没させるような深さにするとよい。ま
た、樹脂枠を覆う不織布等からなるカバー部材を設ける
ことにより、クッション取付面との接触による異音の発
生を防止するようにしてもよい。枠挿入溝を形成するに
は、網状クッション材の軟化温度よりも高い温度に加熱
された型を網状クッション材に押付けることによって、
網状クッション材を構成している熱可塑性の連続線状体
を加熱し、溝形に変形させる。
【0009】この発明は、網状クッション材の表面側を
覆う表皮材と、表皮材の縁部に設けられて前記樹脂枠に
係止することの可能なカバーリング用の係止部材とを具
備することを含んでいる。この場合、カバーリング工程
において網状クッション材に表皮材を被せ、前記係止部
材を樹脂枠に引っ掛けることによって表皮材を固定す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施形態に
ついて図1〜図7を参照して説明する。図1に示すクッ
ション体1は、主として熱可塑性弾性樹脂からなる30
0デニール以上の連続線状体2を、ランダムなループ状
に曲がりくねらせかつ各々のループの互いの接触部を融
着させた立体的な網状構造を有する網状クッション材3
と、網状クッション材3の表面側を覆う表皮材4と、表
皮材4の吊り込み部4aを網状クッション材3に固定す
るための合成樹脂製の吊り込みプレート5と、網状クッ
ション材3の裏面側に設ける樹脂枠6などを備えてい
る。図2は、樹脂枠6を網状クッション材3に取付ける
前の状態を示している。
【0011】このクッション体1は、例えば自動車等の
車両用シートの座部あるいは背もたれに使用され、着座
者の荷重が加わる主部1aと、主部1aの左右両側に位
置する盛り上がった形状のサイドサポート部1bなどを
備えている。網状クッション材3を構成する連続線状体
2の線径の一例はφ1mmである。
【0012】図3に表皮材4の一部を示すように、表皮
材4は、外皮7と、ワディングあるいは線径の小さい細
繊維からなる層などの緩衝材8と、裏基布9などからな
り、カバーリング可能な形状に予め裁断されている。そ
して表皮材4の吊り込み部4aに吊り込みプレート5が
取付けられている。
【0013】吊り込みプレート5は例えばポリエステル
等の合成樹脂からなり、下記吊り込み溝15に沿う方向
に延びる基部10と、表皮材4の吊り込み部4aを固定
する接続部11と、網状クッション材3に差し込まれる
尖った形状の先端部12と、連続線状体2のループに引
っ掛けることの可能な矢じり状の抜け止め部13とを一
体に有している。吊り込み部4aは縫い糸14によって
接続部11に縫い付けられている。抜け止め部13は吊
り込みプレート5の基部10の長手方向に間隔を存して
複数箇所に設けられている。
【0014】図4に示すように網状クッション材3に吊
り込み溝15が形成されている。吊り込み溝15の内側
に、吊り込みプレート5と表皮材4の吊り込み部4aを
収容することにより、着座したときに吊り込みプレート
5や吊り込み部4aが異物感を生じることを回避でき
る。
【0015】図2等に示すように表皮材4の縁部4bに
係止部材20が設けられている。この係止部材20は熱
可塑性樹脂からなり、表皮材4の縁部4bを縫い付ける
部分21と、J形の係止部(フック)22とを有し、表
皮材4のカバーリング時に係止部22を樹脂枠6に引っ
掛けることにより、縁部4bを樹脂枠6に固定できるよ
うになっている。
【0016】図5に示すように樹脂枠6は、網状クッシ
ョン材3の周縁部に沿って枠状に成形された枠体25
と、枠体25の複数箇所に形成された凸部26と、車体
等のクッション取付面に固定するためのボルト等の固定
用部品を通すための取付孔27などを備え、熱可塑性樹
脂によって一体成形されている。取付孔27は、網状ク
ッション材3と干渉しないように網状クッション材3を
避けた位置に形成されている。この樹脂枠6は網状クッ
ション材3に剛性をもせる機能も担っている。
【0017】図6に示すように凸部26は先が尖った矢
じり形をなしている。凸部26に設けた引っ掛け部28
は、凸部26の両側から外方に突出しかつ枠体25側を
向くような戻り止め可能な形状をなしている。これらの
凸部26は、枠体25の網状クッション材3と対向する
側の面に設けられている。
【0018】なお、網状クッション材3の見掛け密度が
0.005g/cm3 未満になると反発力が失われるの
でクッション体として不適当である。見掛け密度が0.
2g/cm3 を越えると弾発性が強くなり過ぎて座り心
地が悪くなるので、やはりクッション体として不適当と
なる。より好ましい見掛け密度は0.01g/cm3
上、0.05g/cm3 以下である。
【0019】また、連続線状体2の繊度が300デニー
ル未満では強度が低下し、反発力が低下するので好まし
くない。繊度が100000デニールを越えると、単位
体積当たりの連続線状体2の構成本数が少なくなり、圧
縮特性が悪くなるので好ましくない。すなわちクッショ
ン体として好ましい反発力が得られる300デニール以
上、望ましくは400デニール以上、100000デニ
ール以下であり、より好ましくは、500〜50000
デニールである。
【0020】連続線状体2の材料である熱可塑性弾性樹
脂としては、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド
系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等を適用
できる。ポリエステル系エラストマーは、例えば熱可塑
性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリアルキレ
ンジオールをソフトセグメントとするポリエステルエー
テルブロック共重合体、または脂肪族ポリエステルをソ
フトセグメントとするポリエステルエーテルブロック共
重合体である。ポリアミド系エラストマーは、例えばナ
イロンをハードセグメントとし、ポリエチエングリコー
ルあるいはポリプロピレングリコール等をソフトセグメ
ントとするものなどが例示できる。
【0021】上記熱可塑性弾性樹脂に、熱可塑性の非弾
性樹脂を組合わせてもよい。熱可塑性非弾性樹脂は、例
えばポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどであ
る。これら非弾性樹脂と熱可塑性弾性樹脂との組合わせ
は、リサイクル使用の観点から互いに同系の樹脂が望ま
しく、例えば、ポリエステル系エラストマーとポリエス
テル系樹脂との組合わせや、ポリアミド系エラストマー
とポリアミド系樹脂との組合わせ、あるいはポリウレタ
ン系エラストマーとポリウレタン系樹脂との組合わせな
どが推奨される。
【0022】網状クッション材3は、図7に概念的に示
した網状クッション材製造装置30によって製造され
る。網状クッション材製造装置30の一例は、押出機3
5とノズル部36を備えている。押出機35は、材料供
給口37から投入された熱可塑性弾性樹脂原料を、その
融点より10℃ないし80℃高い温度(例えば40℃高
い温度)に加熱しつつ、ノズル部36に向って押出す。
【0023】上記温度に加熱された熱可塑性弾性樹脂は
ノズル部36から下方に吐出され、線状に連続して途切
れることなく自由落下するようになっている。なお、熱
可塑性弾性樹脂の吐出時の溶融温度をこの樹脂の融点よ
り30℃〜50℃高い温度とすれば、ランダムな三次元
ループを形成しやすく、しかもループどうしの接触部が
互いに融着しやすい状態に保つことができるので好まし
い。
【0024】ノズル部36は所定広さのノズル有効面3
8を有し、このノズル有効面38に孔径0.5mm程度
の多数のノズル36aが所定の孔間ピッチ(例えばピッ
チ:5mm)で設けられている。押出機35は、ノズル
1つ当りの吐出量が0.5g〜1.5g/分となるよう
に前記熱可塑性弾性樹脂をノズル36aから吐出するよ
うにしている。ノズル有効面38は、成形すべき網状ク
ッション材3の横断面形状に応じた領域のみにノズル3
6aを開口させてもよい。ノズル部36の下方に、冷却
手段として機能する水等の冷却液40の液面40aが位
置している。この冷却液40は、例えば70℃前後の温
度に加熱されている。
【0025】ノズル部36の下方にガイド手段41が設
けられている。ガイド手段41は、網状クッション材3
の厚み方向両面3a,3bに対向するように設けた例え
ばステンレス鋼などの金属ネットからなる一対のエンド
レスベルト42,43と、上下のローラ44,45など
を備えている。各ベルト42,43の上部は冷却液40
の液面40a上に露出している。これらのベルト42,
43は、モータ等を駆動源とする駆動機構によって、ロ
ーラ44,45間で連続的に無端走行する。
【0026】このクッション材製造装置30によって製
造された三次元ランダムループ網状構造を有する網状ク
ッション材3は、例えばヒータ線を備えた切断機等によ
って所望形状に切断される。切断手段としては、ヒータ
線を用いる以外に、例えばウォータジェットによる切断
でもよいし、プレス型による切断、あるいは回転する円
板状の刃(いわゆるバーチカルカッタ)による切断でも
かまわない。また、成形用の型を用いるホットプレスに
よって網状クッション材3を加熱・加圧下で所望形状に
成形してもよい。
【0027】次に、クッション体1を製造する工程につ
いて説明する。網状クッション材製造装置30の押出機
35に熱可塑弾性樹脂原料を供給し、樹脂原料を加熱し
軟化させ、溶融状態の熱可塑性弾性樹脂原料をノズル3
6aから吐出させてベルト42,43の間に自然落下さ
せる。溶融した熱可塑性弾性樹脂がベルト42,43の
間に落ちることにより、ノズル36aの数に応じた本数
の連続線状体2が形成されつつ、ベルト42,43の間
に挟まれかつ停留することで曲がりくねりながらランダ
ムなループが発生する。これらの連続線状体2はそれぞ
れ途切れることなく曲がりくねりながらも、図7中の矢
印A方向に連続しつつ、A方向と交差する方向(例えば
矢印B方向)にループを形成する。
【0028】ノズル36aのピッチをループが互いに接
触できる寸法にしておくことで、ベルト42,43の間
でループを互いに接触させ、ループどうしの接触部を融
着させることによって立体網状構造を有する網状クッシ
ョン材3が得られる。なお、冷却液40の温度を連続線
状体2のアニーリング温度(擬似結晶化促進温度)に保
持しておくことで擬似結晶化処理を同時に進行させるこ
とができる。
【0029】ループが融着した網状クッション材3は、
その厚み方向両面3a,3bが前記ベルト42,43に
よって規制されつつ冷却液40に引き込まれ、冷却液4
0の中で硬化するとともに、各ループの融着部が固定さ
れる。この網状クッション材3は、ノズル36aの数に
応じた本数の連続線状体2がそれぞれランダムループを
描きながら途切れることなく連なったものとなってい
る。このクッション材3を切断あるいは熱プレスするな
どして所望形状に成形する。以上がクッション材成形工
程である。
【0030】予めカバーリング可能なサイズに裁断され
た表皮材4の吊り込み部4aを、ミシン等を用いて縫い
糸14によって吊り込みプレート5の接続部11に縫い
付ける。そののち吊り込みプレート5と吊り込み部4a
を網状クッション材3の吊り込み溝15に挿入する。そ
して吊り込みプレート5の先端部12を網状クッション
材3に差し込み、図3に示すように抜け止め部13を三
次元ランダムループの連続線状体2に引っ掛ける。こう
することによって表皮材4の吊り込み部4aが網状クッ
ション材3に固定される。
【0031】網状クッション材3の裏面側の所定位置に
樹脂枠6を重ね、凸部26を網状クッション材3に差し
込むことにより、図6に模式的に示すように引っ掛け部
28を三次元ランダムループの連続線状体2に引っ掛け
る。こうすることによって樹脂枠6が網状クッション材
3の裏面に固定される。
【0032】なお、樹脂枠6が車体のクッション取付面
などに接することによる異音の発生が問題になる場合
は、例えばポリエステル不織布等からなるカバー部材5
0(図1に2点鎖線で示す)によって樹脂枠6の外面側
を覆ってもよい。このカバー部材50は、例えば溶融温
度が150℃のポリエステル系ホットメルト不織布等の
接着剤によって網状クッション材3に接着される。この
カバー部材50は網状クッション材3の裏面全体に設け
てもよい。
【0033】網状クッション材3は、熱可塑性弾性樹脂
からなる300デニール以上の連続線状体2を曲がりく
ねらせて多数のランダム三次元ループを形成し、各々の
ループを互いに溶融状態で接触させ、接触部の大部分を
互いに融着させて三次元的なランダムループからなる立
体形状の網状構造をなしている。このため大きい応力で
大変形を与えても、クッション材3の全体が互いに三次
元的に変形しつつ応力を吸収し、応力が解除されると、
熱可塑性弾性樹脂のゴム弾性によってクッション材3が
元の形状に復元することができる。しかもこのクッショ
ン材3は、連続線状体2どうしが溶融状態で互いに融着
するからバインダが不要であり、単一の熱可塑性樹脂か
らなるため再溶融によるリサイクル使用が容易である。
【0034】上記クッション体1をリサイクルする場
合、表皮材4に外力を加えて表皮材4を網状クッション
材3から引き剥がす。その際に、連続線状体2のループ
が伸びたり吊り込みプレート5の抜け止め部13などが
折損あるいは変形することにより、表皮材4を網状クッ
ション材3から分離させることができる。
【0035】また、樹脂枠6に外力を加えることによ
り、樹脂枠6を網状クッション材3から引き剥がす。こ
の実施形態の場合には15kgf前後の力を加えること
により連続線状体2のループが伸び、引っ掛け部28が
連続線状体2から外れることなどにより、10秒以内に
樹脂枠6を網状クッション材3から分離させることがで
きた。
【0036】こうして表皮材4と樹脂枠6を分離させた
網状クッション材3は、例えばチップ状に切断すると
か、微粉末にしてマテリアルリサイクル材として再利用
することができる。網状クッション材3から分離した樹
脂枠6にはウレタン等の熱硬化性樹脂が付着していない
ため、樹脂枠6もリサイクルできる。
【0037】図8はこの発明の第2の実施形態のクッシ
ョン体1を示している。このクッション体1は網状クッ
ション材3の裏面側に枠挿入溝60が形成されている。
枠挿入溝60に樹脂枠6が挿入するとともに、凸部26
を網状クッション材3に挿入し、引っ掛け部28を連続
線状体のランダムループに引っ掛けることによって樹脂
枠6が固定される。それ以外の構成は第1の実施形態と
同様であるから、第1の実施形態と共通の箇所に同一符
号を付して説明を省略する。
【0038】枠挿入溝60は、図9に例示するような型
61を用いて形成される。型61は枠挿入溝60に応じ
た形状であり、内蔵したヒータ(図示せず)によって網
状クッション材3を構成している連続線状体2の軟化温
度よりも高い温度に加熱することができるようになって
いる。網状クッション材3を製造したのちに、例えば2
30℃に加熱された型61を網状クッション材3の樹脂
枠6を設ける箇所に押付けることにより、例えば深さ7
mmの枠挿入溝60を形成する。この枠挿入溝60に板
厚3mmの樹脂枠6を収容し、凸部26を網状クッショ
ン材3に差し込むことによって樹脂枠6を固定する。枠
挿入溝60は、樹脂枠6がクッション材3の表面より内
側に好ましくは2〜5mm程度埋没する深さにするとよ
い。
【0039】また、樹脂枠6をポリエステル不織布等の
カバー部材50で覆うことにより、クッション取付面と
の接触による異音の発生を防ぐようにしてもよい。この
カバー部材50は、溶融温度が150℃のポリエステル
系ホットメルト不織布形の接着剤によって網状クッショ
ン材3の例えば裏面全体に接着される。
【0040】この第2の実施形態のクッション体1をリ
サイクルする場合も、第1の実施形態の場合と同様に表
皮材4を網状クッション材3から引き剥がし、また、樹
脂枠6に15kgf程度以上の外力を加え、連続線状体
2のループを変形させるとか引っ掛け部28を折損ある
いは変形させるなどして10秒以内に樹脂枠6を網状ク
ッション材3から分離させることができた。
【0041】[比較例]軟質高弾性ウレタンフォームの
一般的な処方を用い、予め50℃に型温調されたモール
ドの上型の所定位置に線径6mmの金属ワイヤからなる
枠をセットし、ウレタンフォームの原料を調合し、25
℃に液温調しミキシング後、モールド内に注入し、発泡
させて10分後に脱型した。その後、クラッシングによ
り泡を連通させ、枠と一体成形されたクッション体を得
た。
【0042】この比較例のクッション体をリサイクルす
るには、クッション体を枠(金属ワイヤ)に沿ってナイ
フでカットしたのち、枠をクッション体から引き剥がす
作業が必要である。引き剥がす力は30kgf以上を要
し、枠全てを分離させるのに数十分を要した。このもの
は枠にウレタンフォームが強固に付着しているなど、実
用上リサイクル化が困難であった。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、通気
性が良く、耐へたり性に優れかつ軽量な三次元ランダム
ループ網状構造のクッション材と樹脂枠を有するリサイ
クル容易なクッション体を提供することができる。請求
項2に記載した発明によれば、請求項1による効果に加
えて、樹脂枠が網状クッション材の外側に突出すること
を回避できるため、樹脂枠が車体等のクッション取付面
と干渉することを防ぐことができる。請求項3に記載し
た発明によれば、樹脂枠とクッション取付面とが接する
ことによる異音の発生を防止できる。
【0044】請求項4に記載した発明によれば、表皮材
をカバーリングする際に予め表皮材の縁部に設けておい
た係止部材を前記樹脂枠に引っ掛けることにより、表皮
材のカバーリングを容易に行なうことができる。
【0045】請求項5に記載した発明によれば、三次元
ランダムループ網状構造のクッション材と樹脂枠とを有
する通気性およびクッション性に優れた軽量なクッショ
ン体を能率良く製造することができ、加工工程が短く、
作業工数も少いなど、製造コストを下げることができ
る。請求項6に記載した発明によれば、枠挿入溝を容易
に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すクッション体の
断面図。
【図2】図1に示されたクッション体の樹脂枠を網状ク
ッション材に取付ける前の状態を示す断面図。
【図3】図1に示されたクッション体の表皮材の吊り込
み部の拡大図。
【図4】図1に示されたクッション体に使われる網状ク
ッション材の斜視図。
【図5】図1に示されたクッション体に使われる樹脂枠
の斜視図。
【図6】図1に示されたクッション体と樹脂枠の一部の
拡大図。
【図7】図4に示された網状クッション材を製造する装
置の側面図。
【図8】本発明の第2の実施形態を示すクッション体の
断面図。
【図9】枠挿入溝を形成するための型を示す断面図。
【符号の説明】
1…クッション体 2…連続線状体 3…網状クッション材 4…表皮材 6…樹脂枠 20…係止部材 26…凸部 28…引っ掛け部 50…カバー部材 60…枠挿入溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂からなる繊度300〜100
    000デニールの複数本の連続線状体を各々ループ状に
    曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着させた見掛け密
    度が0.005〜0.2g/cm3 の立体網状構造を有
    する網状クッション材と、 前記網状クッション材の裏面側に設けられかつ前記網状
    クッション材に差し込まれる凸部を有しこの凸部に前記
    ループ状の連続線状体に引っ掛けることの可能な引っ掛
    け部を設けた樹脂枠と、 を具備したことを特徴とするクッション体。
  2. 【請求項2】前記網状クッション材の裏面に、前記樹脂
    枠を収容するための枠挿入溝を形成したことを特徴とす
    る請求項1記載のクッション体。
  3. 【請求項3】前記樹脂枠を覆うカバー部材を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のクッション体。
  4. 【請求項4】前記網状クッション材の表面側を覆う表皮
    材と、前記表皮材の縁部に設けられかつこの表皮材を前
    記網状クッション材に被せた状態で前記樹脂枠に係止さ
    れる係止部材とを具備したことを特徴とする請求項1記
    載のクッション体。
  5. 【請求項5】軟化した熱可塑性樹脂を複数のノズルから
    吐出させることによって複数本の連続線状体を各々ルー
    プ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着させて立
    体網状構造を有する網状クッション材を形成するクッシ
    ョン材成形工程と、 前記網状クッション材の裏面に樹脂枠を重ねかつこの樹
    脂枠に設けられている凸部を前記網状クッション材に差
    し込むとともに該凸部に形成されている引っ掛け部を前
    記ループ状の連続線状体に引っ掛けることによって前記
    樹脂枠を網状クッション材に固定する工程と、 前記網状クッション材に表皮材を被せかつこの表皮材の
    縁部に設けられている係止部材を前記樹脂枠に引っ掛け
    ることによって表皮材を固定するカバーリング工程と、 を具備したことを特徴とするクッション体の製造方法。
  6. 【請求項6】クッション材成形工程後に、前記連続線状
    体の軟化温度よりも高い温度に加熱された型を前記網状
    クッション材の裏面に押付けることにより、前記樹脂枠
    を収容するための枠挿入溝を形成することを特徴とする
    請求項5記載のクッション体の製造方法。
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