JP2003086333A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2003086333A
JP2003086333A JP2001276367A JP2001276367A JP2003086333A JP 2003086333 A JP2003086333 A JP 2003086333A JP 2001276367 A JP2001276367 A JP 2001276367A JP 2001276367 A JP2001276367 A JP 2001276367A JP 2003086333 A JP2003086333 A JP 2003086333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
heater
metal film
film
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001276367A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Goto
正弘 後藤
Satoru Izawa
悟 伊澤
Eiji Uekawa
英治 植川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001276367A priority Critical patent/JP2003086333A/ja
Publication of JP2003086333A publication Critical patent/JP2003086333A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速化と高耐久化を実現することができる加
熱装置及び画像形成装置を提供すること。 【構成】 被加熱材を、加熱部材と加圧部材との圧接に
よって形成されたニップ部内を通過させることにより加
熱処理する装置であって、前記加熱部材が、移動駆動さ
れる厚み70〜200μmの金属フィルムと、該金属フ
ィルムのニップ部と反対側の面と接して配置された加熱
用ヒータを有し、該加熱用ヒータが曲面形状を有する基
板上に発熱層を形成させたものであり、基板の発熱体と
反対側の面がフィルム内周面と接触する加熱装置におい
て、加熱用ヒータを支持するヒータステイの一部がニッ
プ部の被加熱材移動方向両端において加圧部材の圧力を
受けて金属フィルムを支持すると同時に、加熱用ヒータ
は弾性体又はバネ部材の加圧力で金属フィルム内面に接
するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム加熱方式
の加熱装置及び該加熱装置を電子写真方式・静電記録方
式等の適宜の作像プロセスにおける像加熱手段として備
えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機、プリンタ
等の多くは定着手段として熱効率、安全性が高い接触加
熱型の熱ローラ定着方式や、省エネルギータイプのフィ
ルム加熱方式を採用している。
【0003】熱ローラ定着方式の加熱定着装置は、加熱
用回転体体としての加熱ローラ(定着ローラ)と、これ
に圧接させた加圧用回転体としての弾性加圧ローラを基
本構成とし、この一対のローラを回転させて該両ローラ
対の圧接ニップ部(定着ニップ部)に未定着画像(トナ
ー画像)を形成担持させた被加熱材としての被記録材
(転写材シート・静電記録紙・エレクトロファックス紙
・印字用紙等)を導入して圧接ニップ部を挟持搬送通過
させることによって、加熱ローラからの熱と圧接ニップ
部の加圧力にて未定着画像を被記録材面に永久固着画像
として熱圧定着させるものである。
【0004】又、フィルム加熱方式の定着装置は、例え
ば特開昭63−313182号公報、特開平2−157
878号、4−44075号〜44083号、4−20
4980号〜204984号公報等に提案されており、
発熱体に加熱用回転体である耐熱性フィルム(定着フィ
ルム)を加圧用回転体(弾性ローラ)で密着させて摺動
搬送させ、該耐熱性定着フィルムを挟んで加熱体と加圧
部材とで形成される圧接ニップ部に未定着画像を担持し
た転写材を導入して耐熱フィルムと一緒に搬送し、耐熱
性フィルムを介して付与される加熱体からの熱と圧接ニ
ップ部の加圧力によって未定着画像を転写材上に永久画
像として定着させる装置である。このフィルム加熱方式
の加熱装置は、加熱体として低熱容量線状加熱体を、フ
ィルムとして薄膜の低熱容量のものを用いることができ
るるため、省電力化・ウェイトタイム短縮化(クイック
スタート性)が可能である。
【0005】しかしながら、上記フィルム加熱方式の加
熱定着装置は、画像形成装置の高速化に対して未だ課題
を抱えている。それは定着フィルムがポリイミド等の耐
熱樹脂で構成されているため、熱伝導性が悪く、定着ニ
ップ部での加熱時間が短い高速の画像形成装置において
は、十分な熱量を被加熱材である紙等の記録材に供給す
ることが難しいためである。
【0006】このような欠点を克服するため、耐熱樹脂
フィルムの代わりに熱伝導性の良好な薄肉金属フィルム
を用いた加熱定着装置に関しても、特開平9−1600
4号、特開平10−319753号、特開平10−32
1352号、特開平10−340020号、特開平11
−16667号公報等に提案されている。特開平9−1
6004号公報には、ヒータ支持体に支持された加熱体
がアルミ板とガラス被覆層及び抵抗発熱体から成り、金
属フィルムがアルミ板の円弧形状面上を摺動回転する構
成が記載されている。このような構成により金属フィル
ムと抵抗発熱体間の電流リークを防止することが可能と
なり、金属環状フィルムの回転がスムーズに行えると記
載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属フ
ィルムに対しニップ部裏面から加熱体を摺動させ、熱を
伝達させる構成の加熱定着装置は未だ実用化されていな
い。それは以下のような理由による。
【0008】1.金属フィルムの剛性が高く、金属フィ
ルムに屈曲応力を与えると金属フィルムが屈曲疲労で破
壊し易い。
【0009】2.金属フィルムの摺動性が良くないた
め、フィルム又は加熱体の一方が摩耗し易い。
【0010】3.加熱体と金属フィルムの摺動面に異物
が混入したときに互いに剛体であるため、その部分で傷
が発生し、その傷をきっかけに金属フィルムが破壊し易
い。
【0011】特開平9−16004号公報に代表される
従来例は、1.の問題を円弧形状をした加熱体表面と金
属フィルムを摺動させることにより解決しようとしてい
るが、金属フィルムの内径と円弧形状の関係が明確にな
っていないため、本問題を解決するために十分な構成要
件は明示されていない。
【0012】又、特開平10−340020号公報に
は、加熱体としてポリイミド、ポリベンゾイミダゾール
等の可撓性を有する耐熱樹脂基板上に発熱体を形成し、
それを金属フィルムと摺動させる構成が提案されてお
り、前記問題に対し有効な解決方法を提案しているが、
耐熱樹脂基板上に発熱体を形成しただけでは、摺動面の
信頼性が低く、耐久による摩耗、傷等で金属フィルムと
加熱体間で電流リークの可能性が存在する。
【0013】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、高速化と高耐久化を実現する
ことができる加熱装置及び画像形成装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、被加熱材を、加熱部材と加圧部材との圧
接によって形成されたニップ部内を通過させることによ
り加熱処理する装置であって、前記加熱部材が、移動駆
動される厚み70〜200μmの金属フィルムと、該金
属フィルムのニップ部と反対側の面と接して配置された
加熱用ヒータを有し、該加熱用ヒータが曲面形状を有す
る基板上に発熱層を形成させたものであり、基板の発熱
体と反対側の面がフィルム内周面と接触する加熱装置に
おいて、加熱用ヒータを支持するヒータステイの一部が
ニップ部の被加熱材移動方向両端において加圧部材の圧
力を受けて金属フィルムを支持すると同時に、加熱用ヒ
ータは弾性体又はバネ部材の加圧力で金属フィルム内面
に接するよう構成したことを特徴とする。
【0015】又、本発明は、被記録材上に顕画剤像を形
成する像形成手段と、被記録材上の顕画剤像を加熱処理
する像加熱手段を備える画像形成装置において、前記像
加熱手段を前記加熱装置で構成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0017】<実施の形態1> [画像形成装置例]図8に本発明に係る画像形成装置の
一例を示す。
【0018】図8において、1は感光ドラムであり、O
PC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材
料をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に
形成した構成から成る。感光ドラム1は矢印の方向に回
転駆動され、先ず、その表面は帯電装置としての帯電ロ
ーラ2によって一様に帯電される。
【0019】次に、露光手段であるレーザービーム3を
画像情報に応じてON/OFF制御して走査露光がなさ
れ、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。この静電
潜像は、現像装置4で現像されて可視化される。尚、現
像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法等
が用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで
用いられることが多い。
【0020】可視化されたトナー像は、転写装置である
転写ローラ5により感光ドラム1上から所定のタイミン
グでカセット又はマルチパーパストレイ等の給紙口より
給紙・搬送された転写材P上に転写される。
【0021】トナー像を保持した転写材Pは、定着装置
6へ搬送され、定着装置6のニップ部で加熱・加圧され
て転写材P上に定着されて永久画像となる。尚、転写後
に感光ドラム1上に残留する転写残留トナーは、クリー
ニング装置7により感光ドラム1表面より除去される。
【0022】[加熱装置例]図1は本発明の実施の形態
1に係るフィルム加熱型定着装置の概略断面図であり、
同図において、10はエンドレスベルト状の金属フィル
ム(定着フィルム)であり、半円弧状のPPS、LC
P、フェノール等の耐熱樹脂、好ましくは該耐熱樹脂中
にフッ素樹脂等の低摩擦係数の材質を含有させた摺動性
に優れた樹脂から成るフィルムガイド部材(ステイ)1
3に対して周長に余裕を持たせた形で外嵌している。該
フィルムガイド部材13は加熱用ヒータを支持する役目
と金属フィルム10をニップ部で支持するヒータステイ
の役目を有している。金属フィルム10は熱容量を小さ
くしてクイックスタート性を向上させるために、肉厚を
総厚200μm以下、好ましくは150μm以下70μ
m以上としSUS、鉄、アルミニウム、Ni等を使用す
る。
【0023】11は加圧用回転体としての加圧ローラで
あり、鉄、アルミニウム等の芯金の上にシリコーンゴム
層の上に離型層としてPFAチューブ層を有し、不図示
の加圧手段による加圧力により定着フィルム10との間
に定着ニップNを形成する。図1において、金属フィル
ム10は不図示の端部ギヤ等の駆動源、或は加圧ローラ
11の回転により、少なくとも画像定着実行時は矢示の
時計方向に加熱体12面に密着して該加熱体12面を摺
勤しながら所定の周速度、即ち不図示の画像形成部側か
ら搬送されてくる未定着トナー画像Tを担持した転写材
Pの搬送速度と略同一周速度でシワなく回転駆動され
る。
【0024】加熱体12は電力供給により発熱する発熱
源としての通電発熱体(抵抗発熱体)12aを含み、該
通電発熱体12aの発熱により昇温する。加熱体12の
金属フィルム10との摺動面はアルミニウム、鉄、銅か
ら成る金属板12cで構成されており、金属フィルム1
0内周面との密着性を高め、回転をスムーズとするため
に円弧形状を有している。金属板12cと発熱体12a
の間には電気絶縁性を保つためにポリイミド等の絶縁層
12bを設けている。
【0025】又、加熱用ヒータ12、フィルムガイド1
3と金属フィルム10の間の摺動性を良好に保つために
耐熱性グリース(例えばフッ素系グリースであるHP−
300:ダウコーニング社製)等を間に介在させてい
る。この転写材Pの定着ニップ部N通過過程で加熱体1
2から金属フィルム10を介して転写材Pに熱エネルギ
ーが付与されて転写材P上の未定着トナー画像Tが加熱
溶融定着され、転写材Pは定着ニップ部通過後フィルム
10から分離して排出される。
【0026】本実施の形態に係る加熱定着装置に用いら
れる定着フィルム10は、SUS、アルミニウム、鉄等
を引き抜き又は深絞り加工によりエンドレスの薄肉円筒
形状に加工したもの、或はNi、SUS等は電鋳加工法
によりエンドレスの薄肉円筒形状に加工したものを用
い、表面にPFA、PTFE又はその混合物を塗布焼成
することにより得られる。尚、本実施の形態では、フィ
ルム基体として厚み100μmのSUSを用い、その上
に厚み10μmのPFA層を設ける構成とし、フィルム
内径は25φとした。
【0027】加圧ローラ11は、鉄、アルミニウム等の
芯金11aをブラスト等の表面粗し処理を行った後に洗
浄を行い、次いで芯金11aを筒型に挿入し、液状のシ
リコーンゴムを型内に注入して加熱硬化させる。このと
き、加圧ローラ11表面層に離型層としてPFAチュー
ブ等の樹脂チューブ層11cを形成するため、型内に予
め内面にプライマーを塗布したチューブを挿入しておく
ことにより、ゴムの加熱硬化と同時にチューブとゴム層
11bの接着を行う。このようにして成型された加圧ロ
ーラ11は脱型処理した後、2次加硫を行う。このと
き、加圧ローラ11の芯金径はφ18、ゴム層の肉厚は
3.5mm、チューブ層の厚みは50μmとし外径約φ
25の加圧ローラとした。
【0028】加熱用ヒータである加熱体12は、予め所
望の曲面形状に加工したアルミニウム、鉄、銅等の基板
12c上にポリイミド樹脂等の耐熱樹脂を塗工して硬化
させ絶縁層12bを形成し、その上に発熱体12aをA
g/Pd、RuO2 、Ta2N等のペーストを厚み約1
0μm程度で厚膜印刷を行い焼成することによって形成
する。加熱用ヒータである加熱体12の金属フィルム1
0との摺動面である金属基板面にはフッ素樹脂、PEE
K等の摺動性の良好な樹脂層12dを厚み10μm以下
で形成する。ここで、摺動層は一般的に熱伝導性が悪い
ため、膜厚が厚いと加熱用ヒータからの熱伝達を損なう
が、逆に薄いと耐久による摩耗性が保障できない。
【0029】しかし、本発明では後述する理由により本
摺動層を薄く形成することが可能である。更に、加熱用
ヒータはフィルムガイドに断熱性の良好な弾性体である
シリコーンスポンジ、フッ素ゴムスポンジ等の弾性層1
4を介して支持されている。又、加熱用ヒータの発熱体
表面には温度検知素子であるサーミスタ15がシリコー
ンスポンジ層の弾性力を利用して密着されており、該サ
ーミスタ15の検知温度に応じて発熱体への通電を制御
する。又、加熱用ヒータヘ付勢する加圧力としてはSU
S等のバネ性を有する金属板を絶縁処理を施し、加熱用
ヒータ面に当接することも可能である。
【0030】図2は本発明に係る加熱定着装置のニップ
領域の拡大断面図を示している。加熱用ヒータ12の記
録材搬送方向の幅は定着ニップ幅より小とされ、定着ニ
ップ部Nの記録材搬送方向両端にはヒータステイである
フィルムガイド部13が金属フィルム10内面と接触す
る部分13aを有し、そこで加圧ローラ11からの加圧
力を受ける構成とされる。このとき、金属フィルム10
は自らの剛性でニップ両端をフィルムガイド13に支持
されていることにより、ニップ部では円弧形状を維持す
ることができる。
【0031】一方、加熱用ヒータは金属フィルム10に
対しフィルムガイド13と加熱用ヒータ13の間に設け
られた弾性層の弾性力により金属フィルム10内周面に
接触する力を与えられるが、加圧ローラ11らの加圧力
は殆どフィルムガイド13の金属フィルム10との接触
部13aで受ける構成となっている。
【0032】このような構成の加熱定着装置では、金属
フィルム10内周面に曲面形状した加熱用ヒータが良好
に密着することで、金属フィルム10に対して無理な屈
曲応力を発生することなく、記録材に対して定着ニップ
部内での良好な熱伝達を可能とすることができる。
【0033】更に、金属フィルム10を介して受ける定
着ニップ部内の圧力は、摺動性が良好な耐熱樹脂フィル
ムガイド13が受けるために、金属に対して柔らかい樹
脂フィルムガイド13が耐久により摩耗していくため、
金属フィルム10を傷付けることなく、同時に加熱用ヒ
ータの摺動面も強い圧力を受けることがないため、傷、
摩耗に強い構成となる。
【0034】この結果、加熱用ヒータの摺動面には摺動
層として非常に膜厚の薄い摺動層を設けるのみで良く、
加熱用ヒータから金属フィルム10ヘの熱伝達阻害を最
小に抑えることができ、加熱定着装置の高速化に適した
構成となる。
【0035】以下に本実施の形態の具体例を従来例と比
較して説明する。
【0036】本例構成の装置では、定着フィルム10と
してSUSを引き抜き加工し、厚み100μm、表層に
は更にPFA層を厚み10μmで形成し、内径25mm
とした金属フィルムを用い、加圧ローラ11には外径2
5mm、ローラ硬度40度のPFAチューブを被覆した
シリコーンゴムローラを用い、加圧力は12kgで定着
ニップ幅は7.5mmとなるようにした。
【0037】加熱用ヒータ12は金属板幅が6.5m
m、厚みが0.7mm、曲率半径が12mmとなるよう
加工したアルミニウムから成る金属板上に金属フィルム
10との摺動面には厚みが10μmのPTFE層をコー
ティングし、その裏面には厚み30μmのポリイミド層
を形成し、ポリイミド層上にはAg/Pdから成る総抵
抗値が12.5Ωの通電発熱層を形成した。
【0038】フィルムガイド13と加熱用ヒータ12の
間には硬度75度(Asker C、500g荷重)のシリコ
ーンスポンジ層を厚み2mmで挟み込み、金属フィルム
10内周面に適度な圧力が発生するようにした。又、温
度検知素子であるサーミスタ15はシリコーンスポンジ
層と加熱用ヒータ12の間に挟み込むように設け、加熱
用ヒータ温度をモニターし、周知の温度制御方法により
加熱用ヒータ温度を所定温度に制御する。
【0039】このような構成で最大1000Wの電力を
投入し、電力投入後5秒後に未定着画像を有する記録材
を通紙したところ、180mm/sec(A4サイズで
毎分30枚程度の紙送り速度)の画像形成速度で十分な
記録材上の未定着トナー像の定着性が得られた。更に、
金属フィルム10、加熱用ヒータ12の耐久性も100
0時間230℃で加熱用ヒータ12を温度制御した状態
で空回転させたところ、金属フィルム10の内周面に傷
も殆どなく、加熱用ヒータ12の摺動面の摩耗も殆どな
く、耐久に対して全く問題がなかった。
【0040】更に、外部から進入した異物に対しても図
3の概略図に示すように、異物31が加熱用ヒータ12
面と金属フィルム10間に存在しても、面接触している
加熱用ヒータ12の金属フィルム10に対する押し圧力
は弱いため、その部分では異物31が摺り抜け、土手形
状をし実質的に線接触しているフィルムガイド13の金
属フィルム10との摺動部13aに堰止められ、強く金
属フィルム10を傷付ける力が働かないため、金属フィ
ルム10の内周面を傷付けることがない。
【0041】一方、図4に示すように、加熱用ヒータ4
1面でニップ内の圧力を全て受けるような構成(その他
の加熱用ヒータ構成、金属フィルム構成、加圧ローラ構
成は具体例と同じである)では、具体例と同条件で定着
性テストを行った場合、その結果は上記と同様に良好で
あるが、耐久性の観点では230℃で空回転したとき
に、200時間程度で加熱用ヒータ12表面の摺動層で
あるPTFE層が摩耗し、部分的に金属板が露出し、そ
の部分で金属フィルム10内周面にも傷が発生した。
【0042】更に、外部から進入した異物31に対して
も、図5の概略図に示すように、異物31が加熱用ヒー
タ12面と金属フィルム10間に存在し、面接触してい
る加熱用ヒータ12の金属フィルム10に対する押し圧
力が強いため、その部分で異物51が滞留し、強く金属
フィルム10を傷付ける力が働き、金属フィルム10の
内周面を傷付けてしまい、30時間程度の空回転で金属
フィルム10が破断した。
【0043】以上のような作用効果を得るために必要と
される諸特性で実施例中で説明していない項目について
以下に示す。
【0044】加熱用ヒータ:加熱用ヒータに要求される
特性は高速でヒータ温度が立ち上がること、金属フィル
ム内周面との密着性が保たれること等が要求される。高
速でヒータ温度を立ち上げるためには、その熱容量を小
とすることが重要であり、金属板は強度が維持できれば
できるだけ薄い方が好ましく、金属板がアルミニウムな
らば厚みは0.8〜1.5mm、鉄ならば0.5〜1.
0mm等の値が最適である。金属フィルム内周面との密
着性は金属フィルム内径と加熱用ヒータ金属板の曲率半
径との関係が重要であり、本構成においては金属フィル
ム内周半径に対し、加熱用ヒータ金属板の曲率半径が同
等又は小とされることによって、定着ニップ部中央部で
の効率的な熱伝達が可能となる。又、曲率半径が小さ過
ぎてもニップ内での接触面積が小さくなるため、金属フ
ィルム内周半径Rに対し加熱用ヒータ金属板の曲率半径
rは0.5R以上あることが好ましい。又、金属フィル
ムヘの加熱用ヒータの押し圧も重要な要件であり、圧力
が強過ぎると、傷、摩耗が発生し易くなり、圧力が弱過
ぎると金属フィルム内周面への密着性が悪化して熱伝達
効率が低下する。本発明者等の検討では60g/cm2
〜200g/cm2程度の圧力が適正な範囲と言える。
【0045】金属フィルム:金属フィルムはニップ両端
をフィルムガイドで支持されており、その間では加圧ロ
ーラからの加圧力を金属フィルム自信が持っている剛性
で金属フィルム自身が円弧形状を保つ必要がある。もし
形状が保てなければ、金属フィルムのスムーズな回転が
得られず、同時に金属フィルヘの屈曲応力が発生して耐
久性を損なうためである。このためには金属フィルムに
対して適正な厚みが存在し、ニップ幅に当然依存する
が、ニップ幅が高々10mm程度とすると、例えばSU
Sフィルムの場合、厚みとしては70μm以上必要とさ
れる。又、アルミの場合は100μm以上、鉄の場合S
USと同様に70μm以上必要とされる。
【0046】尚、本実施の形態では、加熱用ヒータとし
て曲面形状した金属板上に絶縁層、発熱層を形成したヒ
ータについて説明したが、例えばAlN、Al23
のセラミック基板を曲面形状に加工し、定着ニップ面と
反対側に発熱層を形成した加熱用ヒータを用いても同様
の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0047】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2について説明する。
【0048】本実施の形態では、前記実施の形態1を基
本に更なる画像形成装置の高速化に対応するために、定
着加圧力を大きくした場合の構成について説明する。
尚、本実施の形態に係る装置の構成は前記実施の形態1
と同等であるため、これについての説明は省略する。
【0049】本実施の形態では、加熱用ヒータ長手方向
形状を図6に示すように中央部が定着ニップ方向に対し
て僅かに凸形状をしていることを特徴とする。このよう
な構成とすることによって、加圧ローラ両端を加圧した
場合に発生する加圧ローラ軸撓みやフィルムガイドの撓
みを補正することが可能となり、長手方向で均一な定着
性を得ることができる。
【0050】又、図7に示すような加熱用ヒータ加圧方
式(両端をバネ部材71で加圧)も採用することがで
き、圧力を自由に制御し易くなると同時に、加熱用ヒー
タの定着ニップ裏面側に当接している部材の接触面積も
少なくすることができ、系全体の熱効率を向上させるこ
とが可能となり、装置の高速化に対応し易くなる。この
とき、加熱用ヒータの中央部凸量は平板上に加熱用ヒー
タを図6に示すように置き、曲面形状頂点部の中央部と
両端部の高さの差で表され、凸量は50〜300μmの
間が好ましく設定される。
【0051】以下、本実施の形態の具体例を比較例と比
較して説明する。
【0052】本例構成の装置では、定着フィルム10と
してSUSを引き抜き加工し、厚み100μm、表層に
は更にPFA層を厚み10μmで形成し、内径25mm
とした金属フィルムを用い、加圧ローラ11には外径2
5mm、ローラ硬度40度のPFAチューブを被覆した
シリコーンゴムローラを用い、加圧力は18kgで定着
ニップ幅は10.5mmとなるようにした。
【0053】加熱用ヒータ12は金属板幅が8.5m
m、厚みが0.8mm、曲率半径が12mmとなるよう
加工したアルミニウムから成る金属板上に金属フィルム
10との摺動面には厚みが10μmのPTFE層をコー
ティングし、その裏面には厚み30μmのポリイミド層
を形成し、ポリイミド層上にはAg/Pdから成る総抵
抗値が12.5Ωの通電発熱層を形成した。
【0054】フィルムガイド13と加熱用ヒータ12の
間には加熱用ヒータ長手方向両端部にSUSを絶縁処理
した板状バネ部材を各々2kgの圧力で加圧した。又、
温度検知素子であるサーミスタ15は、シリコーンスポ
ンジで加熱用ヒータ12とフィルムガイド13の間に挟
み込むように設け、加熱用ヒータ温度をモニターし、周
知の温度制御方法により加熱用ヒータ温度を所定温度に
制御する。
【0055】又、加熱用ヒータ12は、前述のように長
手方向中央部に150μmの凸形状を形成した。このよ
うな構成で最大1000Wの電力を投入し、電力投入後
5秒後に未定着画像を有する記録材を通紙したところ、
230mm/sec(A4サイズで毎分40枚程度の紙
送り速度)の画像形成速度で十分な記録材上の未定着ト
ナー像の定着性が得られた。
【0056】更に、金属フィルム10、加熱用ヒータ1
2の耐久性も1000時間230℃で加熱用ヒータ12
を温度制御した状態で空回転させたところ、金属フィル
ム10内周面に傷も殆どなく、加熱用ヒータ12摺動面
の摩耗も殆どなく、耐久に対して全く問題がなかった。
【0057】一方、加熱用ヒータ12を長手方向で凸形
伏にしなかった場合は、中央部の定着性が同条件で悪化
して実用に耐えなかった。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、被加熱材を、加熱部材と加圧部材との圧接によ
って形成されたニップ部内を通過させることにより加熱
処理する装置であって、前記加熱部材が、移動駆動され
る厚み70〜200μmの金属フィルムと、該金属フィ
ルムのニップ部と反対側の面と接して配置された加熱用
ヒータを有し、該加熱用ヒータが曲面形状を有する基板
上に発熱層を形成させたものであり、基板の発熱体と反
対側の面がフィルム内周面と接触する加熱装置におい
て、加熱用ヒータを支持するヒータステイの一部がニッ
プ部の被加熱材移動方向両端において加圧部材の圧力を
受けて金属フィルムを支持すると同時に、加熱用ヒータ
は弾性体又はバネ部材の加圧力で金属フィルム内面に接
するよう構成し、この加熱装置を含んで画像形成装置を
構成したため、加熱装置と画像形成装置の高速化と高耐
久化を実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱定着装置の断面図である。
【図2】本発明に係る加熱定着装置のニップ部の拡大断
面図である。
【図3】本発明に係る加熱定着装置のニップ部の拡大断
面図である。
【図4】比較例に係る加熱定着装置のニップ部の拡大断
面図である。
【図5】比較例に係る加熱定着装置のニップ部の拡大断
面図である。
【図6】本発明に適用する加熱用ヒータの長手方向概略
図である。
【図7】本発明に適用する加熱用ヒータの長手方向概略
図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 レーザービーム 5 転写ローラ 6 定着装置 7 クリーニング装置 10 金属フィルム(定着フィルム) 11 加圧ローラ 12 加熱用ヒータ 13 フィルムガイド 15 サーミスタ N 定着ニップ P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植川 英治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA20 AA23 AA30 BA11 BA12 BA25 BA26 BE03 3K058 AA28 AA71 AA73 BA18 DA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱材を、加熱部材と加圧部材との圧
    接によって形成されたニップ部内を通過させることによ
    り加熱処理する装置であって、前記加熱部材が、移動駆
    動される厚み70〜200μmの金属フィルムと、該金
    属フィルムのニップ部と反対側の面と接して配置された
    加熱用ヒータを有し、該加熱用ヒータが曲面形状を有す
    る基板上に発熱層を形成させたものであり、基板の発熱
    体と反対側の面がフィルム内周面と接触する加熱装置に
    おいて、 加熱用ヒータを支持するヒータステイの一部がニップ部
    の被加熱材移動方向両端において加圧部材の圧力を受け
    て金属フィルムを支持すると同時に、加熱用ヒータは弾
    性体又はバネ部材の加圧力で金属フィルム内面に接する
    よう構成したことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱体の曲面形状は、金属フィルム
    の半径に対して曲率半径が小であることを特徴とする請
    求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱用ヒータは、曲面形状した金属
    板上に絶縁層と発熱体層を形成したことを特徴とする請
    求項1記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒータステイは、LCP、PPS、
    フェノール等の耐熱樹脂から成ることを特徴とする請求
    項1記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱用ヒータは、金属フィルムと接
    触する金属面上に摺動層を形成したことを特徴とする請
    求項1記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱用ヒータは、長手方向に金属面
    側が中央部で僅かに凸となる形状を有していることを特
    徴とする請求項1記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 被記録材上に顕画剤像を形成する像形成
    手段と、被記録材上の顕画剤像を加熱処理する像加熱手
    段を備える画像形成装置において、 前記像加熱手段を前記請求項1〜6の何れか1項に記載
    の加熱装置で構成したことを特徴とする画像形成装置。
JP2001276367A 2001-09-12 2001-09-12 加熱装置及び画像形成装置 Withdrawn JP2003086333A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001276367A JP2003086333A (ja) 2001-09-12 2001-09-12 加熱装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001276367A JP2003086333A (ja) 2001-09-12 2001-09-12 加熱装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003086333A true JP2003086333A (ja) 2003-03-20

Family

ID=19101077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001276367A Withdrawn JP2003086333A (ja) 2001-09-12 2001-09-12 加熱装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003086333A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006084655A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、および画像形成装置
JP2010181840A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Canon Inc 像加熱装置
JP2011048271A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Sharp Corp 定着装置及びこの帯電装置を用いた画像形成装置
US11360417B2 (en) 2020-02-20 2022-06-14 Canon Kabushiki Kaisha Heater, fixing unit and image forming apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006084655A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、および画像形成装置
JP4539252B2 (ja) * 2004-09-15 2010-09-08 富士ゼロックス株式会社 定着装置、および画像形成装置
JP2010181840A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Canon Inc 像加熱装置
JP2011048271A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Sharp Corp 定着装置及びこの帯電装置を用いた画像形成装置
US11360417B2 (en) 2020-02-20 2022-06-14 Canon Kabushiki Kaisha Heater, fixing unit and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7308215B2 (en) Image heating apparatus with endless belt operation in a nip
JP5464902B2 (ja) 定着装置
JP4655846B2 (ja) 定着装置、画像形成装置および定着方法
JP2004184814A (ja) 加熱装置
US7155155B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP2011180220A (ja) 定着装置、及び、これを備える画像形成装置
JP6111657B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH07140817A (ja) トナー画像の加熱定着装置
JP4262135B2 (ja) 像加熱装置
JP4600100B2 (ja) ベルト部材を駆動するロール部材を備えた装置、定着装置および画像形成装置
JP2004296188A (ja) 加熱装置
JP2002246151A (ja) 加熱装置および画像形成装置
US20110100972A1 (en) Image heating apparatus
JP6766237B2 (ja) 画像加熱装置
JP2008139775A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2003086333A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2004021079A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2003307950A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2005156918A (ja) 定着装置
JPH10319753A (ja) 加熱用ヒータ、加熱装置及び画像形成装置
JPH075784A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2007057689A (ja) 定着装置
JPH10340020A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP5940888B2 (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JPH10123869A (ja) 定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060201

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081202