JP2003083758A - 通信ナビゲーションシステムにおける経路データ送信方法およびサーバ装置、通信ナビゲーション端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通信ナビゲーションシステムにおける経路デー
タを送信する際、ユーザが自分の目的に合った経路を選
択し易く、またそのデータ量を削減する。 【解決手段】通信ナビゲーションシステムＳにおいて、
サーバ装置ＳＶから端末装置Ｔに詳細度の低い順から高
い順の複数の経路データを逐次送信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、通信ナビゲーショ
ンシステムにおいて、ナビゲーション端末装置に提供さ
れる経路データを送信する方法およびその経路データを
格納したサーバ装置ならびにその経路データを受信する
通信ナビゲーション端末装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通信ナビゲーションシステムとは、地図
データベースサイトに蓄積されている地図データを、イ
ンターネット等のコンピュータネットワークおよび移動
体通信網等の通信手段を介して、車載用ナビゲーション
装置または携帯ナビゲーション装置，ＰＤＡ，携帯電話
器等の各種ナビゲーション端末装置にその要求に応じて
送信し、各ナビゲーション端末装置において、搭載して
いるＧＰＳによる位置検出データとサーバ装置から送信
されてきた地図データとによってユーザを目的地に誘導
するナビゲーションを行うシステムのことをいう。

【０００３】このような通信ナビゲーションシステムに
おいて、ナビゲーション端末装置からサーバ装置に始点
および終点のデータを送り、ルート探索を要求した場合
には、その条件に合致した詳細な誘導データをサーバ装
置からナビゲーション端末装置に送信していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
通信ナビゲーションシステムでは、上記のようにナビゲ
ーション端末装置からサーバ装置に始点および終点のデ
ータを送り、ルート探索を要求した場合、その条件に合
致した詳細な誘導データをそのままサーバ装置から送信
していたので、ユーザは目的に合った経路を選択しにく
く、使い勝手が悪いという課題がある。また、サーバ装
置から詳細な誘導データを最初から送信するので、デー
タ量が著しく多くなり、通信コストも増大するという課
題もある。

【０００５】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、通信ナビゲーションシステムにおける経路データ
を送信する際、ユーザが自分の目的に合った経路を選択
し易く、またそのデータ量を削減可能な通信ナビゲーシ
ョンシステムにおける経路データ送信方法およびサーバ
装置、通信ナビゲーション端末装置を提供することを目
的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の通信ナビゲーションシステムにおけ
る経路データ送信方法は、サーバ装置に蓄積されている
経路データを通信手段を介して通信ナビゲーション端末
装置に送信し、この経路データに基づいて通信ナビゲー
ション端末装置に表示される経路画像と測位部材によっ
て検出される通信ナビゲーション端末装置の現在位置を
示す位置データとによってナビゲーションを行う通信ナ
ビゲーションシステムにおいて、前記サーバ装置から前
記通信ナビゲーション端末装置に詳細度の低い順から高
い順の複数の経路データを逐次送信することを特徴とす
る。

【０００７】請求項１記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法によれば、サーバ装置か
ら通信ナビゲーション端末装置に詳細度の低い順から高
い順の複数の経路データを逐次送信することにより、通
信ナビゲーションシステムにおいて経路データを送信す
る際、ユーザが自分の目的に合った経路を選択し易くな
る。また、送信データ量が少なくなり、通信コストを削
減することができる。

【０００８】請求項２記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法は、請求項１において、
前記詳細度の低い順から高い順の複数の経路データは、
少なくとも複数の概要データと、これらの概要データよ
り詳細な誘導データとを有することを特徴とする。

【０００９】請求項２記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法によれば、詳細度の低い
順から高い順の複数の経路データは、少なくとも複数の
概要データと、これらの概要データより詳細な誘導デー
タとを有することにより、最初にサーバ装置から通信ナ
ビゲーション端末装置に送信される経路データが概要デ
ータであるので、サーバ装置側から送信するデータ量を
削減することができる。

【００１０】請求項３記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法は、請求項１または２に
おいて、前記サーバ装置は、前記通信ナビゲーション端
末装置側で選択された概要データに対応する誘導データ
のみを送信することを特徴とする。

【００１１】請求項３記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法によれば、サーバ装置
は、通信ナビゲーション端末装置側で選択された概要デ
ータに対応する誘導データのみを送信することにより、
サーバ装置側から送信するデータ量を削減することがで
きる。

【００１２】請求項４記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法は、請求項１ないし３の
いずれかにおいて、前記誘導データを送信する前に、前
記概要データを選択する際に参考となるテキストデータ
を送信することを特徴とする。

【００１３】請求項４記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおける経路データ送信方法によれば、誘導データを
送信する前に、概要データを選択する際に参考となるテ
キストデータを送信することにより、ユーザが自分の目
的に合った経路を選択し易くなる。

【００１４】請求項５記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおけサーバ装置は、経路データを通信手段を介して
通信ナビゲーション端末装置に送信し、この経路データ
に基づいて通信ナビゲーション端末装置に表示される経
路画像と測位部材によって検出される通信ナビゲーショ
ン端末装置の現在位置を示す位置データとによってナビ
ゲーションを行う通信ナビゲーションシステムにおい
て、詳細度の異なる複数の経路データを格納するデータ
格納手段を備え、前記通信ナビゲーション端末装置に詳
細度の低い順から高い順に前記複数の経路データを逐次
送信することを特徴とする。

【００１５】請求項５記載の通信ナビゲーションシステ
ムにおけるサーバ装置によれば、詳細度の異なる複数の
経路データを格納するデータ格納手段を備え、通信ナビ
ゲーション端末装置に詳細度の低い順から高い順に複数
の経路データを逐次送信することにより、通信ナビゲー
ションシステムにおける経路データを送信する際、通信
ナビゲーション端末装置側に送信するデータ量を削減す
ることができる。

【００１６】請求項６記載の通信ナビゲーション端末装
置は、サーバ装置に蓄積されている経路データを通信手
段を介して受信し、この経路データに基づいて表示され
る経路画像と測位部材によって検出される現在位置を示
す位置データとによってナビゲーションを行う通信ナビ
ゲーション端末装置において、前記サーバ装置から送信
される詳細度の低い順から高い順の複数の経路データを
逐次受信して処理する処理手段を備えたことを特徴とす
る。

【００１７】請求項６記載の通信ナビゲーション端末装
置によれば、サーバ装置から送信される詳細度の低い順
から高い順の複数の経路データを逐次受信して処理する
処理手段を備えたことにより、通信ナビゲーションシス
テムにおける経路データを受信する際、そのデータ量を
削減することができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明に好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明する。

【００１９】なお、以下に説明する実施の形態は、車両
に搭載された端末装置と、インターネット等のネットワ
ークを介して当該端末装置と接続されたサーバ装置と、
当該ネットワークとを含み、端末装置が搭載された車両
の移動を補助するナビゲーションシステムに対して本発
明を適用した場合の実施の形態である。

【００２０】（Ｉ）全体構成および動作 始めに、実施形態に係るナビゲーションシステムの全体
構成および動作について、図１ないし図４を用いて説明
する。

【００２１】なお、図１は実施形態に係るナビゲーショ
ンシステムの構成を示すブロック図であり、図２ないし
図４は当該ナビゲーションシステムにおいて実行される
ナビゲーション処理をそれぞれ示すフローチャートであ
る。

【００２２】図１（ａ）に示すように、実施形態に係る
通信ナビゲーションシステムＳは、車両の現在位置およ
び進行方向に関する情報並びに運転者に提示すべき情報
を要求する要求情報を端末信号Ｓtとしてインターネッ
トＩＮを介してサーバ装置ＳＶへ送信するとともに、当
該要求情報に対応してサーバ装置ＳＶから通信手段とし
てのインターネットＩＮを介して送信されてきたナビゲ
ーション処理用の種々の情報を端末信号Ｓtとして受信
し運転者に提示する端末装置Ｔと、当該端末装置Ｔから
インターネットＩＮを介して送信されてきた端末信号Ｓ
tをサーバ信号Ｓsvとして受信し、当該サーバ信号Ｓsvに
基づき端末装置Ｔ上で運転者に提示すべき地図情報等の
検索処理、端末装置Ｔを搭載する車両の誘導経路探索処
理等を含む後述する如き処理を行い、当該処理の結果を
インターネットＩＮを介してサーバ信号Ｓsvとして端末
装置Ｔに送信するサーバ装置ＳＶと、により構成されて
いる。

【００２３】なお、一台のサーバ装置ＳＶは、図１
（ａ）に示すように複数の端末装置Ｔに対して時分割的
に必要な地図情報等を送信することが可能となるように
構成されている。

【００２４】次に、各構成部材の細部構成について説明
する。

【００２５】先ず、図１（ｂ）に示すように、サーバ装置
ＳＶは、ＣＰＵ１と、表示部２と、入力部３と、ハードディ
スク装置等からなるデータ格納手段としての外部記憶装
置４と、インターフェース５と、により構成されている。

【００２６】この構成において、インターフェース５は、
インターネットＩＮから入力されてくるサーバ信号Ｓsv
に対して予め設定されている入力インターフェース処理
を実行し、処理サーバ信号ＳｃとしてＣＰＵ１に出力す
るとともに、当該ＣＰＵ１から端末装置Ｔに対して送信
すべき処理サーバ信号Ｓｃが送信されてくると当該処理
サーバ信号Ｓｃに対して予め設定されている出力インタ
ーフェース処理を実行し、サーバ信号Ｓsvとしてインタ
ーネットＩＮを介して端末装置Ｔへ出力する。

【００２７】次に、外部記憶装置４は、端末装置Ｔ上に
表示すべき地図情報、後述する経路処理に用いられる種
々の情報、実施形態のナビゲーション処理の実行に必要
な地点情報（より具体的には、端末装置Ｔにおいて表示
される地図上に示される地点の位置情報およびその地点
の内容情報等を含む）並びに各端末装置Ｔを使用してい
る使用者についての情報である使用者情報等、実施形態
のナビゲーションシステムとして実行されるナビゲーシ
ョン処理に必要な全ての情報を蓄積記憶しており、これ
らの情報を必要に応じてメモリ信号ＳmとしてＣＰＵ１
に出力する。

【００２８】一方、ＣＰＵ１は、その処理上、地図データ
出力手段としての地図出力部１ａと、経路処理部１ｂと、
検索部１ｃと、により構成されている。

【００２９】そして、地図出力部１ａは、処理サーバ信号
Ｓｃとして入力されてきた上記要求情報に基づき、外部
記憶装置４に記憶されている地図情報の中から当該要求
情報に対応する地図情報を検索してメモリ信号Ｓmとし
て読出し、これを処理サーバ信号Ｓｃとしてインターフ
ェース５およびインターネットＩＮを介して端末装置Ｔ
に出力する。

【００３０】また、経路処理部１ｂは、処理サーバ信号
Ｓｃとして入力されてきた上記要求情報に基づき、外部
記憶装置４に記憶されている地図情報を用いて車両が進
行すべき経路を計算・探索し、その探索した経路を含む
地図情報を検索してメモリ信号Ｓmとして読出し、これを
処理サーバ信号Ｓｃとしてインターフェース５およびイ
ンターネットＩＮを介して端末装置Ｔに出力する。

【００３１】これと並行して、経路処理部１ｂは、上記
検索された経路に沿って端末装置Ｔを備えている車両が
移動するように当該車両を誘導するため必要な経路誘導
情報を生成し、その結果を処理サーバ信号Ｓｃとしてイ
ンターフェース５およびインターネットＩＮを介して端
末装置Ｔに出力する。

【００３２】さらに、検索部１ｃは、処理サーバ信号Ｓ
ｃとして入力されてきた上記要求情報に基づき、外部記
憶装置４に記憶されている地点情報等を検索してメモリ
信号Ｓmとして読出し、これを処理サーバ信号Ｓｃとして
インターフェース５およびインターネットＩＮを介して
端末装置Ｔに出力する。

【００３３】他方、これらの処理に対応して、入力部３に
おいて必要な情報入力処理が実行されると、当該入力部
３は当該情報入力処理に対応した入力信号Ｓinを生成
し、この入力信号ＳinをＣＰＵ１に出力する。そして、
ＣＰＵ１は当該入力信号Ｓinの内容に合致した処理を行
う。

【００３４】また、これらの処理を実行するにつきサー
バ装置ＳＶの操作者に対して提示すべき情報は、表示信
号Ｓdpとして表示部２に出力され、当該表示部２は当該
表示信号Ｓdpに対応する情報を表示する。

【００３５】次に、図１（ｃ）に示すように、一の端末装
置Ｔは、ＣＰＵおよび必要なメモリ等からなる処理手段
としての処理部１０と、メモリ１１と、測位部材として
のセンサ部１２と、表示部１３と、音声出力部１４と、
携帯型電話機等からなる送受信器１５と、入力部１６
と、により構成されている。

【００３６】この構成において、送受信器１５は、インタ
ーネットＩＮから入力されてくる端末信号Ｓtに対して
予め設定されている入力インターフェース処理を実行
し、処理端末信号Ｓttとして処理部１０に出力するとと
もに、当該処理部１０からサーバ装置ＳＶに対して送信
すべき処理端末信号Ｓttが送信されてくると、当該処理
端末信号Ｓttに対して予め設定されている出力インター
フェース処理を実行し、端末信号Ｓtとしてインターネッ
トＩＮを介してサーバ装置ＳＶへ出力する。

【００３７】次に、センサ部１２は、具体的には、衛星軌
道上に打ち上げられているＧＰＳ(Global Positioning
System)衛星から送信されてくるＧＰＳ電波に含まれ
ている位置情報に基づいて端末装置Ｔが搭載されている
車両の絶対位置情報（緯度および経度により示される絶
対位置情報）を出力するＧＰＳレシーバと、当該車両に
備えられている車輪の回転に伴って送信されるいわゆる
車速パルスに基づいて車両の走行距離および速度を演算
し距離情報および速度情報を出力する車速センサと、車
両の旋回角度および上下方向の傾斜を検出して車両の進
行方向に関する情報を出力する加速度センサと、により
構成されており、これらのセンサおよびレシーバから出
力される車両の現在位置および姿勢等を示す情報をセン
サ信号Ｓscとして処理部１０へ出力する。

【００３８】一方、入力部１６は、表示部１３において
表示させたい地図の指定又は目的地の設定等の実施形態
に係るナビゲーション処理についての指定が当該入力部
１６において実行されると、当該実行された指定に対応
する入力信号Ｓinを生成して処理部１０に出力する。

【００３９】これらにより、処理部１０は、センサ信号
Ｓscに基づいて端末装置Ｔが搭載されている車両の現在
位置を示す現在位置情報および入力部１６において実行
された指定に対応する要求情報等を生成し、これらを処
理端末信号Ｓttとして送受信器１５を介してサーバ装置
ＳＶに出力する。

【００４０】そして、当該出力された要求情報および現
在位置情報に基づいてサーバ装置ＳＶにおいて実行され
た処理に対応する結果が処理端末信号Ｓttとしてインタ
ーネットＩＮおよび送受信器１５を介して送信されてく
ると、処理部１０は、送信されてきた結果に含まれてい
る表示すべき地図情報を表示信号Ｓdpとして表示部１３
に出力し、当該表示部１３において必要な地図情報の表
示を行わせる。なお、当該表示部１３において表示され
る情報には、上記地図情報の他に、上述したサーバ装置Ｓ
Ｖ内の経路処理部１ｂにおいて生成された経路の沿った
地図情報又は経路誘導情報の則った経路情報も含まれて
いる。

【００４１】また、当該経路誘導情報のうち、音声によ
り車両の運転者に対して告知すべき内容については、こ
れを音声信号Ｓadとして音声出力部１４に出力し、必要
な音声出力により当該経路誘導を行わせる。

【００４２】さらに、サーバ装置ＳＶから送信されてき
た地図情報等、一時的に記憶しておくべき情報について
は、処理部１０からメモリ信号Ｓmとしてメモリ１１に出
力されて一時的に記憶された後、必要に応じて再度メモ
リ信号Ｓmとして読み出されて必要な表示等の処理に供
される。

【００４３】次に、上述した構成を有するナビゲーショ
ンシステムＳにおいて実行されるナビゲーション処理に
ついて、主としてサーバ装置ＳＶにおいて実行される処
理を中心に図２ないし図４を用いて説明する。

【００４４】初めに、端末装置Ｔ上の表示部１３におい
て表示されるべき地図を検索する地図検索処理につい
て、図２に示すフローチャートを用いて説明する。

【００４５】当該地図検索処理においては、先ず、表示す
べき地図を示す要求情報が端末装置Ｔから送信されてき
たか否かを常に監視し（ステップＳ１）、当該要求情報
がないときは（ステップＳ１；ＮＯ）そのまま待機し、
一方、当該要求情報があったときは（ステップＳ１；Ｙ
ＥＳ）、次に、その要求情報を送信してきた端末装置Ｔ
が実施形態のナビゲーションシステム上で認証されてい
る端末装置Ｔであるか否かを認証する（ステップＳ
２）。

【００４６】そして、当該認証処理が完了すると、次に、
送信されてきた要求情報に基づいて上記地図出力部１ａ
において必要な地図情報の検索を外部記憶装置４に記憶
されている地図情報を対象として行い（ステップＳ３、
Ｓ４）、その検索が完了したときは（ステップＳ４；Ｙ
ＥＳ）、当該検索した地図情報を端末装置Ｔに送信する
（ステップＳ５）。

【００４７】このとき、当該送信中においては常に全情
報が送信されたか否かを監視し（ステップＳ６）、送信
が完了していないときは（ステップＳ６；ＮＯ）そのま
ま送信を継続し、一方、必要な地図情報の送信が完了し
たときは（ステップＳ６；ＹＥＳ）、一連の地図検索処
理を終了する。

【００４８】次に、端末装置Ｔを備える車両を誘導する
経路を計算する経路計算処理について、図３（ａ）に示
すフローチャートを用いて説明する。

【００４９】当該経路計算処理においては、先ず、経路計
算に使用される出発地、目的地および経路条件（より具
体的には、高速道路を優先するか否か、或いは特定の道
路を必ず通過するように計算するか等）を含む要求情報
が端末装置Ｔから送信されてきたか否かを常に監視し
（ステップＳ２０）、当該要求情報がないときは（ステ
ップＳ２０；ＮＯ）そのまま待機し、一方、当該要求情報
があったときは（ステップＳ２０；ＹＥＳ）、次に、そ
の要求情報を送信してきた端末装置Ｔが実施形態のナビ
ゲーションシステム上で認証されている端末装置Ｔであ
るか否かを認証する（ステップＳ２１）。

【００５０】そして、当該認証処理が完了すると、次に、
要求情報を送信してきた端末装置Ｔを所有する使用者に
関する使用者情報を外部記憶装置４内から抽出して取得
し（ステップＳ２２）、さらに当該要求情報に含まれて
いる目的地等および取得した使用者情報に基づいて上記
経路処理部１ｂにおいて必要な経路計算処理を行い（ス
テップＳ２３、Ｓ２４）、その経路計算処理が完了した
ときは（ステップＳ２４；ＹＥＳ）、その結果を一時的
にＣＰＵ１内のメモリに格納して一連の経路計算処理を
終了する。なお、当該経路計算処理の結果については、
その処理が完了した時点で端末装置Ｔに送信し、その結
果を表示部１３等上において表示させるようにすること
もできる。

【００５１】さらに、当該計算された経路に沿って端末
装置Ｔを備える車両を誘導する経路誘導処理について、
図３（ｂ）に示すフローチャートを用いて説明する。

【００５２】当該経路誘導処理においては、先ず、経路誘
導の開始を要求する要求情報が端末装置Ｔから送信され
てきたか否かを常に監視し（ステップＳ２５）、当該要
求情報がないときは（ステップＳ２５；ＮＯ）そのまま
待機し、一方、当該要求情報があったときは（ステップＳ
２５；ＹＥＳ）、次に、その要求情報を送信してきた端
末装置Ｔが実施形態のナビゲーションシステム上で認証
されている端末装置Ｔであるか否かを認証する（ステッ
プＳ２６）。

【００５３】そして、当該認証処理が完了すると、次に、
要求情報を送信してきた端末装置Ｔを所有する使用者に
関する使用者情報を確認的に外部記憶装置４内から抽出
して取得し（ステップＳ２７）、さらに当該要求情報に
対応して上記経路処理部１ｂにおいて必要な経路誘導処
理を行い（ステップＳ２８、Ｓ２９）、その経路誘導処
理が完了したときは（ステップＳ２９；ＹＥＳ）、一連
の経路誘導処理を終了する。なお、当該経路誘導処理に
は、端末装置Ｔから車両の現在位置を示す現在位置情報
を取得する処理、当該取得した現在位置が先に計算され
た経路上にあるか否かを判定する処理および今後進行す
る経路上の著名地物（曲るべき交差点又は目標とすべき
地物等）と車両の現在位置との関係を計算して端末装置
Ｔに送信しこれを運転者に認識させる処理等が含まれて
いる。

【００５４】次に、端末装置Ｔ上において運転者に告知
されるべき情報であってナビゲーション処理に関連する
情報を検索する情報検索処理について、図４に示すフロ
ーチャートを用いて説明する。

【００５５】当該情報検索処理においては、先ず、告知す
べき情報を示す要求情報が端末装置Ｔから送信されてき
たか否かを常に監視し（ステップＳ１０）、当該要求情
報がないときは（ステップＳ１０；ＮＯ）そのまま待機
する一方、当該要求情報があったときは（ステップＳ１
０；ＹＥＳ）、次に、その要求情報を送信してきた端末
装置Ｔが実施形態のナビゲーションシステム上で認証さ
れている端末装置Ｔであるか否かを認証する（ステップ
Ｓ１１）。

【００５６】そして、当該認証処理が完了すると、次に、
送信されてきた要求情報に基づいて上記検索部１ｃにお
いて必要な情報の検索を外部記憶装置４に記憶されてい
る情報を対象として行い（ステップＳ１２、Ｓ１３）、
その検索が完了したときは（ステップＳ１３；ＹＥ
Ｓ）、当該検索した情報を端末装置Ｔに送信する（ステ
ップＳ１４）。

【００５７】このとき、当該送信中においては常に送信
すべき全情報が送信されたか否かを監視し（ステップＳ
１５）、送信が完了していないときは（ステップＳ１
５；ＮＯ）そのまま送信を継続し、一方、必要な地図情
報の送信が完了したときは（ステップＳ１５；ＹＥ
Ｓ）、一連の情報検索処理を終了する。

【００５８】（ＩＩ）候補経路座標列情報 ［構成］サーバ装置ＳＶの外部記憶装置４には、候補経
路の詳細度の異なる複数の経路データが格納され、これ
ら複数の経路データは、詳細度の低い順から図５に示す
複数の概要データＯＤ１（白抜きの太線で示す），ＯＤ
２（黒い太線で示す）と、これらの概要データＯＤ１，
ＯＤ２を選択する際に参考となるテキストデータＴＤ
（図示せず）と、概要データＯＤ１，ＯＤ２より詳細な
図６に一点鎖線で示す誘導データＧＤとを有する。ここ
で、テキストデータＴＤは、複数のルートの１つ１つに
対して、使用した道路の並び、料金、距離、予想時間等
が記述されたデータである。

【００５９】そして、サーバ装置ＳＶからは、端末装置
Ｔに詳細度の低い順から高い順に上記複数の経路データ
を逐次送信する一方、端末装置Ｔの処理部１０では詳細
度の低い順から高い順の複数の経路データを逐次受信し
て処理する。

【００６０】したがって、本実施形態の経路データ送信
方法では、サーバ装置ＳＶから端末装置Ｔに詳細度の低
い順から高い順の複数の経路データを逐次送信し、すな
わちサーバ装置ＳＶからインターネットＩＮを介して端
末装置Ｔにまず図５に示す複数の概要データＯＤ１，Ｏ
Ｄ２を送信し、次いでこれらの概要データＯＤ１，ＯＤ
２から１つの概要データを選択する際にユーザが参考と
なるテキストデータＴＤを送信し、さらに概要データＯ
Ｄ１，ＯＤ２から選択された概要データに対してより詳
細な図６に示す誘導データＧＤを送信する。

【００６１】［作用］図７は本実施形態のルート探索の
フローを示すシーケンス図である。図７に示すように、
まずステップＰ１では端末装置ＴからインターネットＩ
Ｎを介して始点が例えば「東京」で、終点が例えば「大
阪」のデータをサーバ装置ＳＶに送信してルート探索を
要求する。すると、サーバ装置ＳＶからは、ユーザの条
件に合致した複数個のルート概要、例えば「東名高速道
路」を通るルートと「中央自動車道」を通るルートを図
５に示す概要データＯＤ１，ＯＤ２としてまとめて端末
装置Ｔに送信する（ステップＰ２）。この場合、概要デ
ータＯＤ１，ＯＤ２は、ブロッキングデータフォーマッ
トを使用してまとめられる。

【００６２】ここで、サーバ装置ＳＶから端末装置Ｔに
概要データＯＤ１，ＯＤ２を送信すると同時またはその
直後に、選択する道路や高速道路使用料金等のテキスト
データＴＤも送信される。

【００６３】次いで、ステップＰ３において、端末装置
Ｔ側ではステップＰ２で送信された複数個の概要データ
ＯＤ１，ＯＤ２から１つのルートを選択して確定する。

【００６４】さらに、ステップＰ４では、ステップＰ３
で確定された概要データＯＤ１のルートの誘導データＧ
Ｄをサーバ装置ＳＶから端末装置Ｔに送信する。このよ
うにしてユーザは、サーバ装置ＳＶから送信された複数
個の概要データＯＤ１，ＯＤ２の中から１つのルートを
選択することで、自分の目的に合った経路を容易に選択
することができる。

【００６５】［効果］このように本実施形態における経
路データ送信方法によれば、サーバ装置ＳＶから端末装
置Ｔに詳細度の低い順から高い順の複数の経路データを
逐次送信することにより、通信ナビゲーションシステム
において経路データを送信する際、ユーザが自分の目的
に合った経路を選択し易くなる。また、送信データ量が
少なくなり、通信コストを削減することができる。

【００６６】さらに、本実施形態における経路データ送
信方法によれば、詳細度の低い順から高い順の複数の経
路データは、少なくとも複数の概要データＯＤ１，ＯＤ
２と、これらの概要データＯＤ１，ＯＤ２より詳細な誘
導データＧＤとを有することにより、最初にサーバ装置
ＳＶから端末装置Ｔに送信される経路データが概要デー
タＯＤ１，ＯＤ２であるので、サーバ装置ＳＶ側から送
信するデータ量を削減することができる。

【００６７】さらにまた、サーバ装置ＳＶは、端末装置
Ｔ側で選択された概要データに対応する誘導データＧＤ
のみを送信することにより、サーバ装置ＳＶ側から送信
するデータ量を削減することができる。そして、誘導デ
ータＧＤを送信する前に、概要データＯＤ１，ＯＤ２を
選択する際に参考となるテキストデータＴＤを送信する
ことにより、ユーザが自分の目的に合った経路を選択し
易くなる。

【００６８】本実施形態におけるサーバ装置ＳＶによれ
ば、詳細度の異なる複数の経路データを格納する外部記
憶装置４を備え、端末装置Ｔに詳細度の低い順から高い
順に複数の経路データを逐次送信することにより、通信
ナビゲーションシステムにおける経路データを送信する
際、端末装置Ｔ側に送信するデータ量を削減することが
できる。

【００６９】本実施形態における端末装置Ｔによれば、
サーバ装置ＳＶから送信される詳細度の低い順から高い
順の複数の経路データを逐次受信して処理する処理部１
０を備えたことにより、通信ナビゲーションシステムに
おける経路データを受信する際、そのデータ量を削減す
ることができる。

【００７０】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施
形態では、複数の概要データＯＤ１，ＯＤ２から１つの
概要データを選択したが、これに限らずそれ以上の数の
概要データから選択するようにしてもよい。また、通信
手段としてインターネットＩＮを用いたが、これに限ら
ず専用回線又は公衆回線等を用いた通信ネットワークを
使用してもよい。

【００７１】さらに、上記実施形態では、端末装置Ｔに
通信ナビゲーション端末機を用いたが、これ以外にＰＤ
Ａ、携帯電話機、汎用パソコン、通信機能付きの各種モ
バイル端末、或いは通信機能付きの家電製品等であって
もよい。

【００７２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る通信
ナビゲーションシステムにおける経路データ送信方法に
よれば、通信ナビゲーションシステムにおいて経路デー
タを送信する際、ユーザが自分の目的に合った経路を選
択し易くなる。また、送信データ量が少なくなり、通信
コストを削減することができる。

【００７３】本発明に係る通信ナビゲーションシステム
におけるサーバ装置によれば、通信ナビゲーションシス
テムにおける経路データを送信する際、通信ナビゲーシ
ョン端末装置側に送信するデータ量を削減することがで
きる。

【００７４】本発明に係る通信ナビゲーション端末装置
によれば、通信ナビゲーションシステムにおける経路デ
ータを受信する際、そのデータ量を削減することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態のナビゲーションシステムの構成を示
すブロック図であり、（ａ）は当該ナビゲーションシス
テムの全体構成を示すブロック図であり、（ｂ）はサー
バ装置の細部構成を示すブロック図であり、（ｃ）は端
末装置の細部構成を示すブロック図である。

【図２】実施形態に係る地図検索処理を示すフローチャ
ートである。

【図３】実施形態に係る経路処理を示すフローチャート
であり（ａ）は実施形態に係る経路計算処理を示すフロ
ーチャートであり、（ｂ）は実施形態に係る経路誘導処
理を示すフローチャートである。

【図４】実施形態に係る情報検索処理を示すフローチャ
ートである。

【図５】本実施形態のサーバ装置から送信される概要デ
ータを示す説明図である。

【図６】本実施形態のサーバ装置から送信される誘導デ
ータを示す説明図である。

【図７】本実施形態のルート探索のフローを示すシーケ
ンス図である。

【符号の説明】

１…ＣＰＵ １ａ…地図出力部 １ｂ…経路処理部 １ｃ…検索部 ２、１３…表示部 ３、１６…入力部 ４…外部記憶装置（データ格納手段） ５…インターフェース １０…処理部（処理手段） １１…メモリ １２…センサ部（測位部材） １４…音声出力部 １５…送受信器 Ｓ…ナビゲーションシステム ＳＶ…サーバ装置 Ｔ…端末装置 ＩＮ…インターネット（通信手段） Ｓt…端末信号 Ｓsv…サーバ信号 Ｓｃ…処理サーバ信号 Ｓm…メモリ信号 Ｓin…入力信号 Ｓdp…表示信号 Ｓtt…処理端末信号 Ｓsc…センサ信号 Ｓad…音声信号 ＯＤ１，ＯＤ２ 概要データ ＧＤ 誘導データ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｈ０４Ｂ 7/26 １０６Ａ Ｈ０４Ｑ 7/34 Ｍ Ｆターム(参考） 2C032 HB22 HC31 2F029 AA01 AB07 AB13 AC02 AC09 AC14 AC18 5H180 AA01 BB05 CC12 FF05 FF13 FF22 FF25 FF33 5K067 AA41 BB04 BB36 DD20 DD51 EE02 EE16 FF02 FF03 HH23 JJ52 JJ56 KK15

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サーバ装置に蓄積されている経路データ
   を通信手段を介して通信ナビゲーション端末装置に送信
   し、この経路データに基づいて通信ナビゲーション端末
   装置に表示される経路画像と測位部材によって検出され
   る通信ナビゲーション端末装置の現在位置を示す位置デ
   ータとによってナビゲーションを行う通信ナビゲーショ
   ンシステムにおいて、 前記サーバ装置から前記通信ナビゲーション端末装置に
   詳細度の低い順から高い順の複数の経路データを逐次送
   信することを特徴とする通信ナビゲーションシステムに
   おける経路データ送信方法。
2. 【請求項２】 前記詳細度の低い順から高い順の複数の
   経路データは、少なくとも複数の概要データと、これら
   の概要データより詳細な誘導データとを有することを特
   徴とする請求項１記載の通信ナビゲーションシステムに
   おける経路データ送信方法。
3. 【請求項３】 前記サーバ装置は、前記通信ナビゲーシ
   ョン端末装置側で選択された概要データに対応する誘導
   データのみを送信することを特徴とする請求項１または
   ２記載の通信ナビゲーションシステムにおける経路デー
   タ送信方法。
4. 【請求項４】 前記誘導データを送信する前に、前記概
   要データを選択する際に参考となるテキストデータを送
   信することを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに
   記載の通信ナビゲーションシステムにおける経路データ
   送信方法。
5. 【請求項５】 経路データを通信手段を介して通信ナビ
   ゲーション端末装置に送信し、この経路データに基づい
   て通信ナビゲーション端末装置に表示される経路画像と
   測位部材によって検出される通信ナビゲーション端末装
   置の現在位置を示す位置データとによってナビゲーショ
   ンを行う通信ナビゲーションシステムにおいて、 詳細度の異なる複数の経路データを格納するデータ格納
   手段を備え、 前記通信ナビゲーション端末装置に詳細度の低い順から
   高い順に前記複数の経路データを逐次送信することを特
   徴とする通信ナビゲーションシステムにおけるサーバ装
   置。
6. 【請求項６】 サーバ装置に蓄積されている経路データ
   を通信手段を介して受信し、この経路データに基づいて
   表示される経路画像と測位部材によって検出される現在
   位置を示す位置データとによってナビゲーションを行う
   通信ナビゲーション端末装置において、 前記サーバ装置から送信される詳細度の低い順から高い
   順の複数の経路データを逐次受信して処理する処理手段
   を備えたことを特徴とする通信ナビゲーション端末装
   置。