JP2003083515A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2003083515A
JP2003083515A JP2001272975A JP2001272975A JP2003083515A JP 2003083515 A JP2003083515 A JP 2003083515A JP 2001272975 A JP2001272975 A JP 2001272975A JP 2001272975 A JP2001272975 A JP 2001272975A JP 2003083515 A JP2003083515 A JP 2003083515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼ガス中における望ましくない成分の濃度
を低く抑える。 【解決手段】 燃焼器28は、第1触媒部60と第2触
媒部64とを備える。第1触媒部60は、燃焼触媒を備
えると共に、保炎形状を有している。第2触媒部64
は、燃焼触媒を担持するハニカムによって構成されてい
る。燃焼燃料供給路65から供給される燃焼燃料および
空気が第1触媒部60に供給されると、火炎を伴う燃焼
が進行する。第1触媒部60を通過したガスに対して、
空気供給路66から空気が供給され、両者は混合板62
を通過しつつ充分に混合され、第2触媒部64に供給さ
れる。空気が追加供給されることで降温すると共に、空
気過剰率が上昇したガスを用いて、第2触媒部64にお
いてさらに触媒燃焼が進行し、燃焼ガスが燃焼ガス流路
50に排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の燃焼燃料
を燃焼させて燃焼ガスを発生する燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高温の燃焼ガスを得るための燃焼装置と
して、触媒燃焼を利用する装置が知られている。触媒燃
焼は、触媒を用いない火炎燃焼に比べて、燃焼反応が進
行可能となる条件が広く、燃焼反応の制御がより容易で
ある。さらに、触媒燃焼を利用する燃焼装置では、触媒
上に、燃焼により形成される火炎を保持することによっ
て燃焼を安定化させることができる。この場合に、触媒
の物理的形状により、触媒上に火炎を保持し易くするこ
とが可能である(例えば、特開平10−26315号公
報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、火炎を
伴った触媒燃焼では、燃焼反応によって生じる燃焼ガス
において、未燃焼の燃料(HC)や一酸化炭素(CO)
や窒素酸化物(NOx)といった望ましくない成分の濃
度を充分に抑えることが困難であるという問題があっ
た。火炎を伴う触媒燃焼反応では、燃焼ガス中に生じる
HCやCOやNOxの量は、燃焼反応時の空気過剰率の
影響を受ける。ここで、HCおよびCO濃度が低くなる
条件と、NOx濃度が低くなる条件とは相反するもので
あり、HCおよびCOと、NOxとの濃度を同時に充分
に低く抑えることは困難であった。
【0004】また、触媒を用いない火炎燃焼では、NO
x濃度を充分に低く抑える条件では、空気過剰率が高す
ぎて燃焼反応を維持し難くなり、燃焼ガス中における望
ましくない成分の濃度を充分に低く抑えることは困難で
あった。燃焼ガス中に望ましくない成分が多く含まれる
と、例えば燃焼ガスを熱源として使用する場合に、使用
後に燃焼ガスを外部に排出するのに先立って、さらなる
浄化の工程が必要となってしまう。
【0005】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、燃焼ガス中における望まし
くない成分の濃度を低く抑えることができる技術を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するために、本発明は、燃焼燃料を含むガ
スを燃焼させる燃焼装置であって、前記ガスの燃焼反応
を促進するための触媒を備えると共に、前記ガスの流れ
を乱して火炎を保持可能とする保炎形状を有する第1の
触媒燃焼部と、前記第1の触媒燃焼部の下流側におい
て、前記第1の触媒燃焼部とは離間した位置に設けられ
た第2の触媒燃焼部とを備えることを要旨とする。
【0007】このような構成とすれば、第1の触媒燃焼
部が保炎形状を有するため、触媒を用いて燃焼燃料を燃
焼させる際に、火炎を伴う燃焼を行なわせることができ
る。したがって、バーナのように気相燃焼のみからなる
火炎燃焼を行なう場合に比べて、より高い空気過剰率で
あっても燃焼を維持することが可能であり、燃焼に伴っ
て生じる窒素酸化物濃度をより低減することが可能とな
る。また、下流側に配設した第2の触媒燃焼部では、触
媒燃焼が進行するため、容易に完全燃焼を行なうことが
できる。したがって、第1の触媒燃焼部と第2の触媒燃
焼部とを用いることで、燃焼ガス中における望ましくな
い成分の濃度を、低く抑えることができる。
【0008】本発明の燃焼装置において、さらに、前記
第1の触媒燃焼部と前記第2の触媒燃焼部との間に設け
られ、前記第1の触媒燃焼部から排出されたガスに対し
て空気を混合する空気混合部を備えることとしてもよ
い。
【0009】このような構成とすることで、第1の触媒
燃焼部においては、火炎を伴う燃焼を維持可能な程度に
空気過剰率を低くしつつ、第2の触媒燃焼部において
は、完全燃焼が行なわれるように空気過剰率を充分に高
くすることができる。また、第2の触媒燃焼部に先立っ
て空気の供給を行なうことで、第1の触媒燃焼部を経由
したガスの温度が下がるため、第2の触媒燃焼部が備え
る触媒の劣化を防止することができる。
【0010】本発明の燃焼装置において、前記第2の触
媒燃焼部は、表面に前記触媒を担持するハニカムを備え
ることとしてもよい。
【0011】また、本発明の燃焼装置において、前記第
1の触媒燃焼部に対し、前記燃焼燃料と共に空気を供給
するガス供給部をさらに備え、該ガス供給部は、前記第
1の触媒燃焼部に対して、空気過剰率の値が1.5以上
となるように空気を供給することとしてもよい。
【0012】第1の触媒燃焼部において火炎を伴う燃焼
反応が進行する際には、空気過剰率を大きくするほど、
燃焼によって生じる窒素酸化物を少なくすることができ
る。なお、第1の触媒燃焼部における空気過剰率の上限
は、第1の燃焼部における燃焼反応で、火炎が保持可能
な範囲で設定することができる。
【0013】このような本発明の燃焼装置において、前
記空気混合部は、前記第1の触媒燃焼部を経由したガス
に対して、前記供給部が加えた空気量を含む全体的な空
気過剰率が、3.0から5.0の範囲内の値となるよう
に、空気を混合することとしてもよい。
【0014】本発明の燃焼装置において、前記燃焼燃料
はメタンであることとしてもよい。
【0015】本発明は、上記以外の種々の形態で実現可
能であり、例えば、燃焼装置を備える燃料電池システム
や、燃料電池システムにおける暖機方法などの形態で実
現することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.装置の全体構成: B.燃焼器22の構成: C.起動時の動作: D.暖機終了後の動作: E.変形例:
【0017】A.装置の全体構成:図1は、本実施例の
燃料電池システム10の構成を表わす説明図である。燃
料電池システム10は、蒸発・混合部20と、改質器2
2と、CO低減部24と、燃料電池26と、燃焼器28
と、を備える。本実施例では、燃焼器28の構造に特徴
があるが、最初に、燃料電池システム10の全体の構造
について説明する。
【0018】蒸発・混合部20は、改質燃料と水との供
給を受けて、水を気化させると共に、水および改質燃料
を混合・昇温させる。そのために、蒸発・混合部20に
は、燃料流路40を介して、改質器22で進行する改質
反応に供するための改質燃料が供給される。また、蒸発
・混合部20には、水流路41を介して、改質反応に供
するための水が供給される。本実施例では、改質燃料と
して天然ガスを用いており、燃料流路40は、天然ガス
を供給する商用ガスラインと接続されている。燃料流路
40には、弁42が設けられており、蒸発・混合部20
に供給する改質燃料の量を調節可能となっている。同様
に、水流路41は、水を供給するライン(水道管)と接
続されている。水流路41には、弁43が設けられてお
り、蒸発・混合部20に供給する水の量を調節可能とな
っている。これら弁42,43は、図示しない制御ユニ
ットに接続されている。本実施例の蒸発・混合部20で
は、改質燃料と水との混合ガスを、500〜700℃に
昇温させる。
【0019】蒸発・混合部20から排出された改質燃料
と水との混合ガスは、混合ガス路21を介して改質器2
2に供給され、改質器22において改質反応に供されて
改質ガス(水素リッチガス)を生成する。ここで、改質
器22には、用いる改質燃料に応じた改質触媒が備えら
れており、この改質燃料を改質する反応に適した温度と
なるように、改質器22の内部温度が制御される。ま
た、改質器22で進行する改質反応は、水蒸気改質反応
や部分酸化反応、あるいは両者を組み合わせたものなど
種々の態様を選択することができ、改質触媒は、このよ
うに改質器22内で進行させる改質反応に応じたものを
選択すればよい。本実施例の改質器22は、改質触媒と
して、ロジウム触媒を備えている。
【0020】改質器22で生成された改質ガスは、CO
低減部24において一酸化炭素濃度が低減されて、燃料
ガス路44を介して、燃料電池26のアノード側に対し
て燃料ガスとして供給される。一酸化炭素は、燃料電池
26が備える触媒を被毒するおそれがあるが、改質ガス
は通常所定量の一酸化炭素を含有するため、CO低減部
24を設けて、燃料電池26に供給するのに先立ってガ
ス中の一酸化炭素濃度の低減を図っている。CO低減部
24は、一酸化炭素と水蒸気とから二酸化炭素と水素と
を生じるシフト反応を促進する触媒を備え、シフト反応
によって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減する
シフト部とすることができる。シフト反応を促進する触
媒としては、例えば銅系触媒を用いることができる。あ
るいは、水素に優先して一酸化炭素を酸化する選択酸化
反応を促進する触媒を備え、一酸化炭素選択酸化反応に
よって水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減する一
酸化炭素選択酸化部とすることができる。一酸化炭素選
択酸化触媒としては、例えば、白金触媒やルテニウム触
媒を用いることができる。また、CO低減部24は、こ
れらシフト部と一酸化炭素選択酸化部との両方を備える
こととしても良い。
【0021】燃料電池26のカソード側に対しては、ブ
ロワ32から圧縮空気が酸化ガスとして供給される。上
記改質ガスよりなる燃料ガスおよび酸化ガスを利用し
て、燃料電池26では電気化学反応によって起電力が生
じる。
【0022】燃料電池26は、固体高分子型燃料電池で
ある。以下に、燃料電池26で進行する電気化学反応を
表わす式を示す。
【0023】 H2 → 2H++2e- …(1) 2H++2e-+(1/2)O2 → H2O …(2) H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
【0024】(1)式はアノード側における反応を示
し、(2)式はカソード側における反応を示し、(3)
式は燃料電池全体で行なわれる反応を示す。このよう
に、燃料電池26のアノード側では水素が消費される
が、燃料電池26における水素の利用率は、定常状態で
約85〜90%であり、燃料ガス中の水素の一部はその
ままアノード排ガス中に残留する。アノード排ガス路4
5に排出されたアノード排ガスは、燃焼器28に供給さ
れる。
【0025】燃焼器28は、燃焼触媒(例えば白金系触
媒やパラジウム触媒)を備えており、供給された燃焼燃
料を燃焼させる。定常状態に置いては、燃焼燃料として
アノード排ガスが用いられる。燃焼器28には、さらに
ブロワ34が併設されており、ブロワ34によって、燃
焼反応に要する空気が供給される。燃焼器28において
は、ブロワ34から供給される空気量を調節することに
よって、燃焼反応が進行する際の空気過剰率を制御する
ことができる。本実施例では、定常状態において、燃焼
ガスの温度が700〜900℃となるように供給空気量
が調節される。また、燃焼器28には、燃焼燃料供給路
48を介して、既述した改質燃料と同様の天然ガスが、
燃焼燃料として供給可能となっている。燃焼燃料供給路
48は、天然ガスを供給する商用ガスラインと接続され
ている。燃焼燃料供給路48には、弁49が設けられて
おり、弁49の開度を調節することによって、燃焼器2
8に供給する天然ガス量を制御可能となっている。
【0026】なお、アノード排ガス路45には、改質ガ
ス分岐路46が接続している。改質ガス分岐路46は、
燃料ガス路44から分岐しており、CO低減部24から
排出された改質ガスを、燃料電池26を経由することな
くアノード排ガス路45に導入する。燃料ガス路44に
おいて、改質ガス分岐路46との分岐部には流路切替弁
47が設けられている。流路切替弁47を切り替えるこ
とによって、CO低減部24から排出された改質ガスの
流路を切り替えることができる。
【0027】燃焼器28において燃焼燃料を燃焼させて
得られる燃焼ガスは、燃焼ガス流路50を経由して蒸発
・混合部20に供給される。蒸発・混合部20は熱交換
器を備えており、この熱交換器において、既述した水お
よび改質燃料と、燃焼ガスとを熱交換させ、水を気化さ
せると共に水および改質燃料を昇温させる。熱交換に用
いられた後の燃焼ガス(燃焼排ガス)は、排ガス路51
に排出される。
【0028】B.燃焼器22の構成:図2は、本実施例
の燃焼器28の構成を表わす説明図である。図2では、
燃焼器28の縦断面の様子を表わしている。燃焼器28
は、中空円筒状の収納ケース68と、この収納ケース6
8内に設けられた2つの触媒燃焼部60,64とを備え
ている。収納ケース68の一方の底面には燃料ガス入口
ポート65が設けられており、他方の底面には燃焼ガス
出口ポート52が設けられている。また、入り口ポート
65に近い収納ケース68の外周部には、空気供給ポー
ト66、および、アノード排ガス入口ポート54が設け
られている。また、燃焼器28は、さらにその内部に、
中空円筒状の燃焼前室63を備えている。燃焼前室63
の入口側は、燃料ガス入口ポート65と連通しており、
その後端には、上記第1の触媒燃焼部60が配設されて
いる。
【0029】第1触媒燃焼部60は、物理的な形状によ
って、燃焼反応に供される燃焼燃料および空気の流れを
乱して、燃焼反応が進行する際に火炎を保持可能とする
保炎形状を有している。本実施例では、第1触媒燃焼部
60は、多孔性セラミックスの一種である商品名アクト
サーミック(神戸製鋼製)上に、燃焼触媒を担持させて
形成した。実施例で用いた上記多孔性セラミックスは、
線状に押し出されたセラミックスを集積させたものであ
り、集積された線状セラミックス間に所定の空隙を有し
ている。第1触媒燃焼部60を形成する際には、まず、
上記集積された線状セラミックスをアルミナでコートす
る。アルミナのコート量は、例えば触媒容積1リットル
当たり100グラムであり、さらにその上に燃焼触媒で
あるパラジウムを担持させる。パラジウムの担持量は、
例えば触媒容積1リットル当たり2グラムである。
【0030】第1触媒部60の近傍における燃焼器28
の断面の様子を図3に示す。図3は、燃焼器28におい
て、図2に示すA−A断面の様子を表わす説明図であ
る。燃焼器28をA−A断面から見ると、その円形横断
面の中央部に第1触媒燃焼部60が配設されている。第
1触媒燃焼部60と収納ケース68との間の空間には、
ドーナツ形の支持板69が配設されている。支持板69
は、第1触媒燃焼部60の周囲を取り囲むように配設さ
れた複数の穴部61を備えている。
【0031】第1触媒燃焼部60と第2の触媒燃焼部6
4とは離間した位置に配設されており、両者の間には、
混合板62が設けられている。混合板62の様子を、図
4に示す。図4は、燃焼器28において、図2に示すB
−B断面の様子を表わす説明図である。混合板62は、
円盤状の板状部材であり、4つの穴部67を備えてい
る。4つの穴部67は、それぞれ、混合板62の中心か
ら略等距離の位置に設けられている。各穴部67は、混
合板62の同心円であって混合板62よりも半径の短い
2つの円の各々における円弧と、この2つの円弧の両端
を通る混合板62の半径とによって囲まれる形状をして
いる。
【0032】第2触媒燃焼部64は、燃焼触媒を担持し
たハニカムによって形成される。本実施例では、コージ
ェライト製のハニカム(1平方インチ当たり600セ
ル)を用いた。第2触媒燃焼部64は、このハニカム上
にアルミナをコートし(コート量は触媒容積1リットル
当たり100グラム)、さらにその上に燃焼触媒である
白金触媒を担持させる(担持量は触媒容積1リットル当
たり2グラム)ことによって形成している。
【0033】燃焼器28には、燃料ガス入口ポート65
を介して、燃焼燃料供給路48(図1)を通過する燃焼
燃料(天然ガス)と、ブロワ34(図1)から送り込ま
れる空気とが、供給可能となっている。燃焼器28に供
給された燃焼燃料および空気は、燃焼前室63によって
第1触媒燃焼部60に導かれ、第1触媒燃焼部60を通
過しつつ、第1触媒燃焼部60が備える燃焼触媒上で燃
焼反応に供される。
【0034】既述したような多孔質セラミックスからな
る第1触媒燃焼部60の内部に、燃焼燃料および空気を
通過させると、燃焼反応を進行しながら内部を通過する
際に、上記線状セラミックスにぶつかることでガスの流
れが乱される。このように、燃焼反応を進行するガスの
流れが第1触媒燃焼部60内で乱されることで、上記ガ
スが燃焼触媒の近傍により長く留まって、ガスの温度が
より上昇する。これによって、第1触媒燃焼部60で
は、触媒燃焼が進行すると共に、火炎Fを伴う燃焼反応
が進行するようになる。
【0035】また、燃焼器28は、空気供給ポート66
を介してブロワ34から空気が供給される。空気供給ポ
ート66を介して供給される空気は、収納ケース68の
内壁面と、燃焼前室63の側壁面との間の空間を導かれ
て、燃焼前室63を通過する燃焼燃料および空気と並行
に流れる。このようにして支持板69の近傍まで流れた
空気は、支持板69が備える穴部61から排出されて、
第1触媒燃焼部60を通過したガスに混合される。
【0036】第1触媒燃焼部60を通過したガスと、穴
部61を介して供給される空気とは、混合板62によっ
てさらに混合される。すなわち、第1触媒燃焼部60を
通過したガスと、穴部61から供給される空気とは、混
合板62に衝突しつつ、穴部67を通過することで、さ
らに混合されて、空気量の多い混合ガスとなる。
【0037】混合板62を通過した混合ガスは、第2触
媒燃焼部64に導かれ、これによって第2燃焼触媒部6
4では、触媒燃焼が進行する。第2触媒燃焼部64を通
過した燃焼ガスは、燃焼ガス出口ポート52に排出され
る。燃焼ガス出口ポート52は、燃焼ガス流路50に接
続しており、燃焼ガスは、蒸発・混合部20に供給され
て、改質燃料および水を気化・昇温させるための熱源と
して用いられる。
【0038】なお、本実施例では、燃料ガス入口ポート
65から燃焼燃料と共に供給される空気も、空気供給ポ
ート66から供給される空気も、ブロワ34によって供
給されることとした。このような場合には、例えば、ブ
ロワ34から供給される空気の流路を、燃料ガス入口ポ
ート65に接続する流路と、空気供給ポート66に接続
する流路とに分岐させ、分岐させた流路に流量調整弁を
設けることとすればよい。ブロワ34の駆動量と共に上
記流量調整弁の開度を調節すれば、上記双方の空気量を
所望量に制御することが可能となる。あるいは、双方の
流路に対して、空気を供給するための別個のブロワを設
けることとしてもよい。
【0039】アノード排ガス入口ポート54は、アノー
ド排ガス路45に接続しており、アノード排ガス入口ポ
ート54を介して、燃焼器28にアノード排ガスが供給
される。供給されるアノード排ガスは、収納ケース68
の内壁面と、燃焼前室63の側壁面との間の空間を導か
れて、上記穴部61から排出される。穴部61から排出
されるアノード排ガスは、第2触媒燃焼部64において
燃焼反応に供され、第2触媒燃焼部64を通過した燃焼
ガスは、上記のように蒸発・混合部20に供給される。
【0040】C.起動時の動作:既述したように、燃焼
器28に対しては、燃焼燃料として、燃焼燃料供給路6
5を通過する天然ガスと、アノード排ガス路45を通過
するアノード排ガスとの両方が、供給可能となってい
る。本実施例の燃料電池システム10では、その起動時
には、燃焼燃料供給路65を通過する天然ガスを燃焼器
28の燃焼燃料として用い、暖機がある程度進行した後
は、アノード排ガスを燃焼器28の燃焼燃料として用い
る。
【0041】燃料電池システム10の起動時には、ま
ず、改質器22とCO低減部24とを暖機して、上記各
部で良好に触媒反応が進行するように各部を昇温させ
る。このような暖機を行なう際には、燃焼器28におい
て充分に高温の燃焼ガスを生成する必要がある。この高
温の燃焼ガスを用いて、蒸発・混合部20において改質
燃料および水を昇温させて、昇温した改質燃料および水
を通過させることで、下流に配設された改質器22およ
びCO低減部24を昇温させる。このような起動時に
は、燃料電池26からアノード排ガスが排出されないた
め、燃焼器28においては、燃焼燃料として、燃焼燃料
供給路65から供給される天然ガスを用いる。
【0042】燃焼器28では、起動時に燃焼燃料として
天然ガスを用いる際には、燃焼燃料供給路65から燃焼
燃料と共に空気を供給すると共に、空気供給路66から
さらに空気を追加供給する。図5は、燃焼反応が進行す
る際の空気過剰率と、燃焼反応によって生じる燃焼ガス
中のNOxやHCやCOの濃度との関係を表わす説明図
である。ここでは、本実施例の第1触媒燃焼部60やバ
ーナを用いる場合のように、火炎を伴う燃焼を行なう際
の様子を表わしている。空気過剰率とは、燃焼に用いた
実際の空気量と、燃焼反応に供した燃焼燃料を完全燃焼
させるのに要する理論空気量との比のことをいう。図5
では、所定量の燃焼燃料を燃焼させるために用いる空気
量を変えたときに、燃焼ガス中のNOxやHCやCOの
濃度が変化する様子を表わす。所定量の燃焼燃料を燃焼
させる際に用いる空気量を減らすと、機体全体の量が減
るので燃焼温度(気体の平均温度)は高くなる。したが
って、空気過剰率が低いほど、燃焼ガス中のNOx濃度
は高くなる。逆に、所定量の燃焼燃料を燃焼させる際に
用いる空気量を増やすと、燃焼温度は低くなる。したが
って、空気過剰率が高いほど、燃焼ガス中のHC濃度お
よびCO濃度は高くなる。
【0043】本実施例では、起動時に、燃焼燃料供給路
65から燃焼燃料と共に空気を供給する際には、供給す
る空気量は、空気過剰率が値1.8となるように制御さ
れる。図5に示すように、このような空気過剰率で第1
触媒燃焼部60において燃焼反応を行なうことで、第1
触媒燃焼部60から排出されるガス中のNOx濃度を、
極めて低くすることができる。なお、このとき、第1触
媒燃焼部60から排出されるガス中には、空気過剰率に
応じた所定量のHCおよびCOが含まれる。すなわち、
第1触媒燃焼部60で進行する火炎を伴う燃焼反応は、
燃焼温度が高い不完全燃焼となる。
【0044】既述したように、第1触媒燃焼部60から
排出されるガスに対しては、空気供給路66からさらに
空気が追加供給されるが、本実施例では、追加供給され
る空気量は、上流側から供給した空気を含む全体の空気
過剰率が値4.0となるように制御する。このように空
気を追加供給することで、第1触媒燃焼部60から排出
されたガスの温度は降温されて、第2触媒燃焼部64に
供給される。
【0045】第2触媒燃焼部64で進行する燃焼反応
は、火炎を伴わない触媒燃焼である。このような場合に
は、空気過剰率を上記の値とすることで、完全燃焼が行
なわれ、ガス中に残留するHCおよびCOが燃焼する。
【0046】本実施例の燃焼器28において、上記のよ
うに、燃焼燃料として天然ガスを用い、第1触媒燃焼部
60における空気過剰率が値1.8、第2触媒燃焼部6
4における全体的な空気過剰率が値4.0となるように
空気を供給して運転したところ、750℃の燃焼ガスが
得られた。また、この燃焼ガス中のNOx濃度、HC濃
度、CO濃度は、すべて1ppm以下であった。
【0047】実施例では、第1触媒燃焼部60で燃焼反
応を行なう際の空気過剰率を値1.8としたが、この値
は、図5に示すように、燃焼反応で生じるガス中のNO
x濃度が充分に低くなる値であればよい。また、保炎形
状を有する第1触媒燃焼部60において、火炎を伴う燃
焼反応を維持可能な値であればよい。そのため、第1触
媒燃焼部60で燃焼反応を行なう際の空気過剰率の値
は、1.5〜2.5とすることが望ましい。
【0048】また、実施例では、第2触媒燃焼部64で
燃焼反応を行なう際の空気過剰率を値4.0としたが、
この値は、燃焼触媒を利用して完全燃焼を行なうことが
できる値であればよい。また、燃焼器28から排出され
る燃焼ガスの温度が、望ましい温度となるような値であ
ればよい。すなわち、供給する空気量を増加させるほ
ど、排出される燃焼ガス温度は低下するため、供給空気
量を調節することで、燃焼ガス温度を制御することがで
きる。第2触媒燃焼部64における全体的な空気過剰率
の値は、3.0〜5.0とすることが望ましく、これに
よって600〜900℃の燃焼ガスが得られる。このよ
うな温度の燃焼ガスを蒸発・混合部20に供給すること
で、改質燃料(天然ガス)および水からなる混合ガス
を、改質反応に供するのに望ましい温度(500〜70
0℃)に昇温させることができる。
【0049】以上のように構成された燃焼器28によれ
ば、燃焼触媒を担持して保炎形状を有する第1触媒燃焼
部60を上流側に、燃焼触媒を担持するハニカムからな
る第2触媒燃焼部64を下流側に備えることで、NOx
濃度やHC濃度やCO濃度が極めて低い燃焼ガスを得る
ことができる。そのためこのような燃焼ガスを熱源とし
て使用した後には、支障無く外部に排出することが可能
となる。
【0050】第1触媒燃焼部60では、保炎形状を有す
る燃焼触媒を用い、触媒燃焼を行なうことで、バーナで
は火炎燃焼を維持することが困難な程度に空気過剰率を
高くしても、火炎を伴う燃焼を維持することが可能とな
る。これによって、火炎を伴う燃焼でありながら、充分
にNOx濃度を抑えることができる。従来のバーナによ
る火炎燃焼では、例えば天然ガスを燃焼燃料とするとき
には、空気過剰率の値は1.8〜2.0程度とすること
が望ましく、空気過剰率の値が2を超えると燃焼を維持
することが困難となる。そのため、ある程度燃焼燃料が
薄い状態で火炎燃焼を行なう際には、通常はパイロット
バーナ等が用いられる。これに対して、本実施例のよう
に保炎形状を有する燃焼触媒を用いることで、装置を複
雑化することなく、NOx濃度を充分に低く抑えつつ、
広い条件下で(供給する燃焼燃料量を変化させるときや
外乱の影響を受けるときに空気過剰率が変動しても)安
定して火炎を伴う燃焼を維持することが可能となる。
【0051】第2触媒燃焼部64では、第1触媒燃焼部
60を通過したガスに対して空気を追加供給して全体的
な空気過剰率を高くしているため、完全燃焼を行なうこ
とができる。また、比表面積が大きく、圧損を抑えるこ
とができるハニカムを用いているため、高い効率で燃焼
反応を行なうことができ、装置全体を小型化することが
できる。
【0052】このような第1触媒燃焼部60を上流側
に、第2触媒燃焼部64を下流側に備えることで、本実
施例の燃焼器28は、天然ガス(メタン)の燃料を良好
に行なうことができる。メタンのように極めて安定な燃
焼しにくい燃焼燃料を触媒燃焼させようとすると、燃焼
温度をより高く(例えば1000℃以上)維持する必要
がある。このような温度で触媒燃焼を行なうと、燃焼触
媒の短寿命化を引き起こすという問題がある。これに対
して、本実施例のように、保炎形状を有する燃焼触媒を
備える第1触媒燃焼部60を設けて燃焼時に火炎を維持
することで、火炎を伴わない触媒燃焼を行なう場合に比
べて、触媒温度を過剰に上昇させることなく、メタンを
燃焼させることが可能となる。既述したように、第1触
媒燃焼部60で進行するメタンの燃焼反応は不完全燃焼
であるため、第2触媒燃焼部64では、充分量の空気を
供給することで、容易に完全燃焼を行なうことができ
る。また、充分量の空気を供給することによってガスの
温度が低下し、第2触媒燃焼部64においても望ましく
ない程度に触媒温度が上昇してしまうことがない。
【0053】また、第2触媒燃焼部64の上流側に第1
触媒燃焼部60を備えることで、本実施例の燃焼器28
は、暖機時間を短縮することができる。触媒燃焼は、バ
ーナなどの火炎燃焼とは異なり、低い温度であっても燃
焼反応が少しずつ進行することが可能である。しかしな
がら、充分に燃焼反応を進行させる(自立的に燃焼反応
を進行させる)には、所定の温度以上に燃焼触媒を昇温
させる必要がある。そのため、燃焼触媒を用いて燃焼を
行なう際には、暖機時間を短縮するために、通常はヒー
タなどの加熱手段を設けている。本実施例の燃焼器28
では、第1触媒燃焼部60を保炎形状とすることで、よ
り速やかに第1触媒燃焼部60を昇温させることがで
き、これによって第2触媒燃焼部64の昇温も促される
ため、他の特別な加熱手段無しで、暖機時間を短くする
ことができる。
【0054】D.暖機終了後の動作:既述したように、
本実施例の燃料電池システム10では、暖機がある程度
進行した後は、燃焼器28で用いる燃焼燃料として、天
然ガスに替えてアノード排ガスを用いる。改質器22お
よびCO低減部24の内部温度が充分に昇温するまで
は、水素濃度が充分に高く一酸化炭素濃度が充分に低い
燃料ガスが得られないため、CO低減部24から排出さ
れるガスは、流路切替弁47によって改質ガス分岐路4
6に導かれ、燃料電池26には供給されない。したがっ
て、このような間はアノード排ガスが得られない。暖機
の状態は、例えば、改質器22およびCO低減部24に
図示しない温度センサを設け、その内部温度を測定する
ことによって判断することができる。あるいは、CO低
減部24から排出されるガスの流路(燃料ガス路44)
に水素濃度センサを設け、ガス中の水素濃度を測定する
ことで、暖機の終了を判断することとしてもよい。
【0055】改質器22およびCO低減部24の内部が
所定の温度以上に昇温すると、暖機が終了したと判断し
て、流路切替弁47を切り替えて、CO低減部24から
排出されるガスを燃料電池26に供給する。それと共
に、燃焼器28で用いる燃焼燃料をアノード排ガスに切
り替える。その際、既述したように、アノード排ガス
は、アノード排ガス路45を介して燃焼器28内に供給
され、第1触媒燃焼部60を通過することなく第2触媒
燃焼部64に供給される。
【0056】天然ガスに替えてアノード排ガスを燃焼器
28に供給するようになると、燃焼器28では、メタン
の燃焼反応に替えて水素の燃焼反応が進行するようにな
る。水素は極めて燃焼速度が速い物質であり、保炎形状
を有する第1触媒燃焼部60を用いなくても、燃焼触媒
を担持した第2触媒燃焼部64において燃焼反応を維持
することができる。
【0057】また、燃料電池26が定常運転を行なうと
きには、燃料ガス中の水素の85〜90%程度が電気化
学反応で消費され、燃焼器28では残余の水素を燃焼さ
せることになる。したがって、アノード排ガスを燃焼燃
料として用いる場合には、燃焼燃料の薄い状態、すなわ
ち空気過剰率が高い状態で燃焼を行なうことになる。触
媒燃焼を行なう第2触媒燃焼部64では、このように空
気過剰率が高い状態でも安定して燃焼反応を維持するこ
とができる。
【0058】E.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0059】E1.変形例1:上記実施例では、第1触
媒燃焼部60が有する保炎形状は、集積された線状セラ
ミックスによって形成されることとした。保炎形状とし
ては、これに限るものではなく、燃焼反応に供されるガ
スの流れを乱して、火炎の保持を助けるものであればよ
い。また、第1触媒燃焼部60において、燃焼触媒を担
持する触媒担体は、セラミックス以外の材質によって形
成することとしてもよい。実施例の第1触媒燃焼部60
を構成するセラミックスは、熱伝導度が高く、保炎形状
を有する触媒担体を構成する材質として望ましいが、充
分な熱伝導度および耐熱性を有し、燃焼触媒を担持可能
であれば、アルミナなど他の材質を用いてもよい。
【0060】E2.変形例2:また、上記実施例では、
第2触媒燃焼部64は、燃焼触媒を担持したコージェラ
イト製のハニカムによって形成することとしたが、異な
る構成としてもよい。燃焼触媒を備え、触媒燃焼を進行
することができればよい。例えば、ハニカム上に燃焼触
媒を担持させるのに替えて、燃焼触媒を担持するペレッ
トを充填することとしてもよい。
【0061】E3.変形例3:上記実施例では、第1触
媒燃焼部60と第2触媒燃焼部64との間に、図4に示
した混合板62を配設したが、異なる形状の混合板を用
いることとしてもよい。第1触媒燃焼部60を通過した
ガスと追加供給した空気とが充分に混合されて第2触媒
燃焼部64に供給されればよく、充分に混合されるなら
ば混合板を配設しないこととしてもよい。あるいは、第
1触媒燃焼部60を通過したガスを攪拌するようなガス
の流れを形成するように、追加供給するガスを燃焼器2
8内に吐出させる等により、混合板を用いる以外の方法
でガスの混合を行なうこととしても良い。
【0062】E4.変形例4:上記実施例では、燃料電
池システム10の暖機終了時に、燃焼器28で用いる燃
焼燃料を、天然ガスからアノード排ガスに切り替えるこ
ととした。燃料電池システム10の暖機時には、CO低
減部24から排出されるガスもまた、燃焼燃料として利
用可能である。暖機終了前には、CO低減部24から排
出されるガスは、燃料電池26に供給されることなく改
質ガス分岐路46に導かれる。改質器22が充分に昇温
するまでは、このようなガスは、水素濃度が低く未改質
の改質燃料が多く含まれることになる。したがって、こ
のようなガスを燃焼器28で燃焼燃料として用いる場合
には、天然ガスと共に燃焼燃料供給路65から燃焼器2
8内に供給すればよい。また、改質器22がある程度昇
温して、水素濃度が充分に高くなったと判断されるとき
には、改質ガス分岐路46を介して供給されるガスは、
アノード排ガスと同様に第1触媒燃焼部60よりも下流
側に導入されるように切り替えることとすればよい。
【0063】E5.変形例5:実施例では、改質燃料お
よび燃焼燃料として天然ガスを用いた。既述したよう
に、天然ガス(メタン)は燃焼しにくい物質であり、本
発明を適用することで、燃焼反応を効率よく進行して燃
焼排ガス中の望ましくない成分の濃度を抑える効果を顕
著に得ることができる。このような装置において、天然
ガス以外の異なる燃料を燃焼燃料として用いることとし
てもよい。そのときには、燃料電池システムにおいて、
同じ種類の燃料を改質燃料として用いることが可能であ
る。異なる燃焼燃料を用いる場合には、用いる燃焼燃料
に応じて空気過剰率を調節し、第1触媒燃焼部60では
NOxの生成量を充分に抑え、第2触媒燃焼部64では
完全燃焼ができるように、燃焼状態を制御すればよい。
なお、用いる燃焼燃料の種類によっては、第1触媒燃焼
部60と第2触媒燃焼部64とにおいて、同じ空気過剰
率で燃焼可能な場合も考えられる。このような場合に
は、空気の追加供給を行なわないこととしても良い。こ
のような場合には、必要に応じてさらに第2触媒燃焼部
64を積極的に冷却することとしてもよい
【0064】E6.変形例6:実施例では、本発明の燃
焼装置を、燃料電池システムが備える燃焼器として用い
ることとしたが、異なるシステムに適用することとして
もよい。熱源として高温ガスを用いるシステムであれ
ば、高温ガスを生成する燃焼装置として本発明を適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池システム10の構成を表わす説明図で
ある。
【図2】燃焼器28の構成を表わす説明図である。
【図3】燃焼器28における穴部61の様子を表わす説
明図である。
【図4】燃焼器28における混合板62の様子を表わす
説明図である。
【図5】火炎を伴う燃焼を行なう際の空気過剰率と、燃
焼ガス中の望ましくない成分の濃度との関係を表わす説
明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 20…混合部 21…混合ガス路 22…改質器 24…CO低減部 26…燃料電池 28…燃焼器 32,34…ブロワ 40…燃料流路 41…水流路 42,43,49…弁 44…燃料ガス路 45…アノード排ガス路 46…改質ガス分岐路 47…流路切替弁 48…燃焼燃料供給路 50…燃焼ガス流路 51…排ガス路 52…燃焼ガス出口ポート 54…アノード排ガス入口ポート 60…第1触媒燃焼部 61…穴部 62…混合板 63…燃焼前室 64…第2触媒燃焼部 65…燃料ガス入口ポート 66…空気供給路 67…穴部 68…収納ケース 69…支持板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/06 H01M 8/06 G Fターム(参考) 3K017 BA01 BA06 BB07 BC10 BD01 BF03 3K065 TA01 TA04 TB01 TB02 TB04 TB06 TB09 TB11 TD05 TH01 TK02 TK04 TK06 TK09 5H027 AA02 BA01 MM13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の燃焼燃料を含むガスを燃焼させる
    燃焼装置であって、 前記ガスの燃焼反応を促進するための触媒を備えると共
    に、前記ガスの流れを乱して火炎を保持可能とする保炎
    形状を有する第1の触媒燃焼部と、 前記第1の触媒燃焼部の下流側において、前記第1の触
    媒燃焼部とは離間した位置に設けられた第2の触媒燃焼
    部とを備える燃焼装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃焼装置であって、さら
    に、 前記第1の触媒燃焼部と前記第2の触媒燃焼部との間に
    設けられ、前記第1の触媒燃焼部から排出されたガスに
    対して空気を混合する空気混合部を備える燃焼装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の燃焼装置であっ
    て、 前記第2の触媒燃焼部は、表面に前記触媒を担持するハ
    ニカムを備える燃焼装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の燃焼装
    置であって、 前記第1の触媒燃焼部に対し、前記燃焼燃料と共に空気
    を供給するガス供給部をさらに備え、 該ガス供給部は、前記第1の触媒燃焼部に対して、空気
    過剰率の値が1.5以上となるように空気を供給するこ
    とを特徴とする燃焼装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の燃焼装置であって、 前記空気混合部は、前記第1の触媒燃焼部を経由したガ
    スに対して、前記ガス供給部が加えた空気量を含む全体
    的な空気過剰率が、3.0から5.0の範囲内の値とな
    るように、空気を混合する燃焼装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載の燃焼装
    置であって、 前記燃焼燃料はメタンである燃焼装置。
  7. 【請求項7】 電気化学反応によって発電を行なう燃料
    電池を備える燃料電池システムであって、 所定の改質燃料を改質して水素を生成する改質器と、 前記改質燃料を、前記改質器に供給するのに先立って加
    熱する加熱部と、 請求項1ないし6いずれか記載の燃焼装置とを備え、 前記加熱部は、熱源として前記燃焼装置を用い、 前記燃焼装置は、前記燃焼燃料として、前記改質燃料を
    用いる燃料電池システム。
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