JP2003083108A - 運転者能力判定装置 - Google Patents

運転者能力判定装置

Info

Publication number
JP2003083108A
JP2003083108A JP2001279979A JP2001279979A JP2003083108A JP 2003083108 A JP2003083108 A JP 2003083108A JP 2001279979 A JP2001279979 A JP 2001279979A JP 2001279979 A JP2001279979 A JP 2001279979A JP 2003083108 A JP2003083108 A JP 2003083108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accelerator pedal
disturbance
steering
driver
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001279979A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Nemoto
英明 根本
Takayuki Yagishima
孝幸 柳島
Mitsuru Taguchi
満 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001279979A priority Critical patent/JP2003083108A/ja
Publication of JP2003083108A publication Critical patent/JP2003083108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般的な運転者の日常の運転操作に基づいて
運転操作習熟度を正確に判定する。 【解決手段】 操舵角に基づいてステアリング操作の乱
れを検出するとともに、アクセルペダル操作量に基づい
てアクセルペダル操作の乱れを検出し、同期して発生し
たステアリング操作の乱れとアクセルペダル操作の乱れ
の大きさを示す両操作の干渉量を算出し、その干渉量に
基づいて運転操作の習熟度を判定する。これにより、一
般的な運転者の日常の運転操作に基づいて運転操作の習
熟度を正確に判定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は運転者の運転操作の
習熟度を判定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転に習熟した運転者ほど車両の運動性
能が充分に発揮されるように、運転操作の習熟度を検出
し、習熟度に応じて車両制御装置の制御量を設定するよ
うにした運転者能力判定装置が知られている(特願平0
8−150914号公報参照)。
【0003】この装置では、前輪操舵後輪駆動(FR)
方式の車両において、駆動力過多による前後輪の速度差
ΔVWR-Fとカウンターステアに相当する逆操舵角θCTN
との相関係数ρ(Slip)に基づいてスリップ時の車両姿勢
立て直し能力を判定し、またヨーイング運動量であるヨ
ーレートφ’と旋回中の最大操舵角θMAXとの相関係数
ρ(φ')に基づいて曲路走破能力を判定し、さらに車速
Vと最大操舵角θMAXとの相関係数ρ(V)に基づいて高速
走行対応能力を判定し、これらすべての能力に優れた運
転者ほど習熟度が高いと判定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の運転者能力判定装置では、一般的な運転者の日
常の運転ではほとんど必要のない運転操作において車両
の運動特性を検出し、検出した運転特性に基づいて運転
操作の習熟度を判定しているので、高齢な運転者を含む
一般的な運転者の運転操作習熟度を判定するには適して
いないという問題がある。
【0005】また、予め定めた運転操作がどの程度達成
できたかを評価して運転者の運転操作習熟度を判定して
いるので、高い緊張度と集中度で運転を行っている初心
者と、緊張することなく運転を行っている熟練者とが同
じレベルの評価になった場合に、集中度に関係なく同じ
習熟度と判定されてしまうという問題がある。
【0006】本発明の目的は、一般的な運転者の日常の
運転操作に基づいて運転操作習熟度を正確に判定するこ
とができる運転者能力判定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 請求項1の発明
は、ステアリングの操舵角を検出する舵角検出手段と、
操舵角に基づいてステアリング操作の乱れを検出するス
テアリング操作乱れ検出手段と、アクセルペダルの操作
量を検出するアクセル操作検出手段と、アクセルペダル
操作量に基づいてアクセルペダル操作の乱れを検出する
アクセル操作乱れ検出手段と、同期して発生したステア
リング操作の乱れとアクセルペダル操作の乱れの大きさ
を示す両操作の干渉量を算出し、その干渉量に基づいて
運転操作の習熟度を判定する習熟度判定手段とを備え、
これにより上記目的を達成する。 (2) 請求項2の運転者能力判定装置は、前記ステア
リング操作乱れ検出手段によって、滑らかに操舵が続け
られたと仮定して過去の操舵角に基づいて予測した操舵
角予測値と、前記舵角検出手段により検出した実際の操
舵角との差をステアリング操作の乱れとして検出し、前
記アクセル操作乱れ検出手段によって、滑らかにアクセ
ルペダル操作が続けられたと仮定して過去のアクセルペ
ダル操作量に基づいて予測したアクセルペダル操作量予
測値と、前記アクセル操作検出手段により検出した実際
のアクセルペダル操作量との差をアクセルペダル操作の
乱れとして検出するようにしたものである。 (3) 請求項3の運転者能力判定装置は、前記習熟度
判定手段によって、所定車速以上で直線路を走行したと
きのステアリング操作とアクセルペダル操作の干渉量C
oを算出するとともに、所定曲率以上の曲線路を所定車
速以上で走行したときのステアリング操作とアクセルペ
ダル操作の干渉量C1を算出し、両干渉量の比C1/Co
に基づいて運転操作の習熟度を判定するようにしたもの
である。 (4) 請求項4の運転者能力判定装置は、前記比C1
/Coに基づいて車両の駆動力を制限するようにしたも
のである。 (5) 請求項5の運転者能力判定装置は、前記習熟度
判定手段による判定結果を報知する習熟度報知手段を備
える。 (6) 請求項6の運転者能力判定装置は、前記習熟度
判定手段からの信号により、運転者の習熟度が所定値以
下になると警報を行う警報手段を備える。 (7) 請求項7の運転者能力判定装置は、前記習熟度
判定手段からの信号により車両の制駆動装置を制御する
手段を備える。 (8) 請求項8の運転者能力判定装置は、前記ステア
リング操作乱れ検出手段によって、操舵角が所定角度以
上のステアリング操作に基づいてステアリング操作の乱
れを検出する。 (9) 請求項9の運転者能力判定装置は、前記習熟度
判定手段によって、ナビゲーション装置により走行道路
環境を検出し、所定の条件に合致する曲線路を検出した
ときに運転操作の習熟度を判定する。 (10) 請求項10の運転者能力判定装置は、前記ア
クセル操作乱れ検出手段によって、所定車速以上の走行
状態においてアクセルペダル操作の乱れを検出する。 (11) 請求項11の運転者能力判定装置は、前記ア
クセル操作乱れ検出手段によって、アクセルペダルの操
作量が所定量以上で所定時間以上連続走行する状態にお
いて、アクセルペダル操作の乱れを検出する。
【0008】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、操舵
角に基づいてステアリング操作の乱れを検出するととも
に、アクセルペダル操作量に基づいてアクセルペダル操
作の乱れを検出し、同期して発生したステアリング操作
の乱れとアクセルペダル操作の乱れの大きさを示す両操
作の干渉量を算出し、その干渉量に基づいて運転操作の
習熟度を判定するようにしたので、一般的な運転者の日
常の運転操作に基づいて運転操作の習熟度を正確に判定
することができる。 (2) 請求項2の発明によれば、滑らかに操舵が続け
られたと仮定して過去の操舵角に基づいて予測した操舵
角予測値と実際の操舵角との差をステアリング操作の乱
れとして検出するとともに、滑らかにアクセルペダル操
作が続けられたと仮定して過去のアクセルペダル操作量
に基づいて予測したアクセルペダル操作量予測値と実際
のアクセルペダル操作量との差をアクセルペダル操作の
乱れとして検出するようにしたので、正確な操作の乱れ
量を検出することができ、運転操作の習熟度を正確に求
めることができる。 (3) 請求項3の発明によれば、所定車速以上で直線
路を走行したときのステアリング操作とアクセルペダル
操作の干渉量Coを算出するとともに、所定曲率以上の
曲線路を所定車速以上で走行したときのステアリング操
作とアクセルペダル操作の干渉量C1を算出し、両干渉
量の比C1/Coに基づいて運転操作の習熟度を判定する
ようにしたので、一般的な運転者の日常の運転操作に基
づいて運転操作の習熟度を正確に判定することができ
る。 (4) 請求項4の発明によれば、比C1/Coに基づい
て車両の駆動力を制限するようにしたので、運転操作の
習熟度が低い運転者による急な車両加速を制限すること
ができる。 (5) 請求項5の発明によれば、習熟度判定結果を報
知するようにしたので、習熟度が低下したことを運転者
に認識させ、注意を喚起することができる。 (6) 請求項6の発明によれば、習熟度が所定値以下
に低下したことを運転者に知らせ、注意を促すことがで
きる。 (7) 請求項7の発明によれば、習熟度に応じて車両
の制駆動装置を制御し、運転者の特性に合った車両運転
特性を提供することができる。 (8) 請求項8の発明によれば、操舵角が所定角度以
上のステアリング操作に基づいてステアリング操作の乱
れを検出することによって、検出結果に外乱が入りにく
く、正確なステアリング操作の乱れを検出することがで
きる。 (9) 請求項9の発明によれば、走行道路環境を検出
し、所定の条件に合致する曲線路を検出したときに運転
操作の習熟度を判定することによって、外乱が入りにく
く、正確な判定結果が得られる。 (10) 請求項10の発明によれば、所定車速以上の
走行状態においてアクセルペダル操作の乱れを検出する
ことによって、検出結果に外乱が入りにくく、正確なア
クセルペダル操作の乱れを検出することができる。 (11) 請求項11の発明によれば、アクセルペダル
の操作量が所定量以上で所定時間以上連続走行する状態
において、アクセルペダル操作の乱れを検出することに
よって、検出結果に外乱が入りにくく、正確なアクセル
ペダル操作の乱れを検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、運転能力の判定方法を説明
する。運転操作を習熟した運転者は、曲線路に沿って車
両を走行させたり高速道路で車両を高速走行させるとい
うような車両の制御意図に対して、アクセルペダル操
作、ブレーキペダル操作、ステアリング操作などの個々
の操作を別々に意識せずに、複数の操作を一つの操作と
して知覚しており、車両の制御意図に応じてほとんど無
意識に複数の操作部材を操作している。したがって、一
つの車両制御意図に対して複数の操作部材がどの程度、
統合されて操作されているかを評価すれば、運転操作の
習熟度を判定することができる。
【0010】一つの車両制御意図に対して複数の操作部
材を統合的に操作する度合いは、同時に行われている複
数の操作の関連性を監視することにより知ることができ
る。運転操作に習熟して複数の操作が充分に統合的にな
されている場合には、一つの車両制御意図を達成するた
めに複数の操作が矛盾なく円滑に行われ、個別の操作に
おける干渉は起こらない。逆に、運転操作に習熟してい
ない場合には、個々の操作を強く意識するため、一見し
て同時に行われているように見える複数の操作でも、運
転者の注意は一つの操作から他の操作へと順番に向けら
れるため、個々の操作に対する意識と車両制御意図に対
する意識あるいは他の操作に対する意識との間で操作の
干渉が起きる。この干渉は、各操作の滑らかさの低下、
すなわち操作の乱れとして現れる。なお、高齢者は、身
体機能の低下につれて習熟度が低下するため、一つの車
両制御のための複数の操作の中の個々の操作に向ける注
意が強くなり、運転操作の未習熟者と同様に上述した干
渉が生じやすくなる。
【0011】運転操作の基本的な技術に、道路形状に沿
って車両を走行させるレーンキープ走行がある。このレ
ーンキープ走行という車両制御にはアクセルペダル操作
とステアリング操作があり、これらの操作が統合されて
レーンキープ走行が達成される。そこで、運転操作の基
本的な技術に対する習熟度を評価するために、アクセル
ペダル操作とステアリング操作との同期性を監視し、運
転能力を判定する。
【0012】図1は一実施の形態の構成を示し、図2は
車両における各機器の配置を示す。操舵角センサー1は
ステアリングホイールの回転角度、すなわち操舵角を検
出する。エンジンコントローラー2は、エンジン(不図
示)の燃料噴射制御、点火時期制御などを行って回転速
度と出力トルクを制御するコントローラーであり、スロ
ットルバルブ開度を検出するためのスロットル開度セン
サーThや、車速を検出するための車速センサーVなど
が接続されている。ナビゲーションシステム3はGPS
受信機、ビーコン通信機、道路地図データベースなどを
備え、車両の現在位置を検出する。
【0013】コントローラー10は、マイクロコンピュ
ーターのソフトウエア形態により構成される制御ブロッ
ク11〜17と、操作乱れ量データと基準走行状態にお
けるデータを記憶するメモリ18と、表示装置4および
スピーカー5を駆動するための出力回路19を備えてい
る。コントローラー10は、操舵角センサー1から操舵
角信号を、エンジンコントローラー2からスロットル開
度信号と車速信号を、ナビゲーションシステム3から車
両の現在位置をそれぞれ入力し、後述する運転能力判定
プログラムを実行して運転者の運転操作習熟度を判定
し、出力回路19を介して運転能力の判定結果を表示装
置4とスピーカー5へ出力する。なお、スロットル開度
信号は運転者のアクセルペダル操作量を表す。
【0014】特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態
の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、
操舵角センサー1が舵角検出手段を、エンジンコントロ
ーラー2がアクセル操作検出手段を、コントローラー1
0がステアリング操作乱れ検出手段、アクセル操作乱れ
検出手段および習熟度判定手段を、表示装置4およびス
ピーカー5が習熟度報知手段をそれぞれ構成する。
【0015】図3は、コントローラー10のマイクロコ
ンピューターで実行される運転能力判定プログラムを示
すフローチャートである。このフローチャートにより、
一実施の形態の動作を説明する。ステップ1において、
操舵角センサー1から操舵角信号を、エンジンコントロ
ーラー2からスロットル開度信号を、それぞれ同時刻に
入力してサンプリングする。この実施の形態では50m
sごとにサンプリングを行うものとし、サンプリングし
た操舵角信号とスロットル開度信号をメモリ18に一時
的に記憶する。図4(a)に、サンプリングした操舵角信
号(上)とスロットル開度信号(下)を示す。
【0016】ステップ2(制御ブロック11,12)で
はステアリング操作の乱れ量es(n)とアクセルペダル操
作の乱れ量eth(n)を計算する。サンプリング間隔50
msごとにサンプリングした時系列データの中から連続
した3個のデータごとに平均値を求めると、人間の最短
制御間隔とされる150msごとの舵角値およびスロッ
トル開度が得られる。
【0017】ここで、極めて滑らかにステアリング操作
が続けられたと仮定した場合に、ある時点nの舵角予測
値θp(n)は、それ以前の3時点(n-3)、(n-2)、(n-1)の
舵角値θ(n-3)、θ(n-2)、θ(n-1)を用いて、(n-1)時点
を中心とする2次のテイラー展開を行うことにより求め
ることができる。
【数1】θp(n)=θ(n-1)+{θ(n-1)−θ(n-2)}+1
/2〔{θ(n-1)−θ(n-2)}−θ(n-2)−θ(n-3)}〕 次に、n時点における実際の舵角値θ(n)は操舵角セン
サー1により検出することができるから、n時点におけ
る舵角予測値θp(n)と実際の舵角値θ(n)との差をとる
ことにより、n時点におけるステアリング操作の予測誤
差es(n)が求められる。
【数2】es(n)=θ(n)−θp(n) この予測誤差es(n)をステアリング操作の乱れ量とす
る。ステアリング操作の予測誤差すなわち乱れ量es(n)
が小さいほど、ステアリングが滑らかに操作されている
と考えられる。図4(b)に、算出されたステアリング操
作の乱れ量esの時系列データ(上)を示す。
【0018】一方、アクセルペダル操作についても同様
に乱れ量を求めることができる。極めて滑らかにアクセ
ルペダル操作が続けられたと仮定した場合に、ある時点
nのスロットル開度予測値Thp(n)は、それ以前の3時
点(n-3)、(n-2)、(n-1)のスロットル開度Th(n-3)、Th
(n-2)、Th(n-1)を用いて、(n-1)時点を中心とする2次
のテイラー展開を行うことにより求めることができる。
【数3】Thp(n)=Th(n-1)+{Th(n-1)−Th(n-2)}
+1/2〔{Th(n-1)−Th(n-2)}−Th(n-2)−Th(n-
3)}〕 次に、n時点における実際のスロットル開度Th(n)はエ
ンジンコントローラー2から得られるから、n時点にお
けるスロットル開度予測値Thp(n)と実際のスロットル
開度Th(n)との差をとることにより、n時点におけるア
クセルペダル操作の予測誤差eth(n)が求められる。
【数4】eth(n)=Th(n)−Thp(n) この予測誤差eth(n)をアクセルペダル操作の乱れ量と
する。アクセルペダル操作の予測誤差すなわち乱れ量e
th(n)が小さいほど、アクセルペダルが滑らかに操作さ
れていると考えられる。図4(b)に、算出されたアクセ
ルペダル操作の乱れ量ethの時系列データ(下)を示
す。
【0019】運転操作の乱れ量を算出後のステップ3
(制御ブロック14)において、ステアリング操作の乱
れ量esの時系列データと、アクセルペダル操作の乱れ
量ethの時系列データの中から、基準となる走行状態の
データと運転能力の評価対象となる走行状態のデータと
を選択する。この実施の形態では車速と曲線路の曲率に
より走行状態を分け、所定車速以上で直線路を走行して
いる直線路区間のデータと、所定曲率以上の曲線路を所
定車速以上で走行している曲線路区間のデータとを抽出
する。なお、直線路および曲線路、曲線路の曲率はナビ
ゲーションシステム3により検出してもよいし、舵角セ
ンサー1により検出した操舵角により推定してもよい。
続くステップ4では選択したデータをメモリ18に記憶
する。
【0020】ステップ5(制御ブロック15)におい
て、同期して発生したステアリング操作の乱れとアクセ
ルペダル操作の乱れの大きさを示す両操作の干渉量Cを
次式により算出する。ステアリング操作の乱れとアクセ
ルペダル操作の乱れとが同期して発生し、両方の乱れが
大きいほど、運転操作に習熟して両操作が充分に統合的
になされていることになり、運転者の習熟度が高いと考
えられる。干渉量Cは、基準となる走行状態(この一実
施の形態では直線路区間)と、運転能力の評価対象とな
る走行状態(この一実施の形態では所定の曲率の曲線路
区間)とにおいて、メモリ18に記憶されている各走行
状態のデータを用いて算出する。
【数5】C=〔Σ{|es(n)−es|・|eth(n)−eth
|}〕/(n−1) 上式において、Σはデータ数nの総和、esはes(n)の
平均値、ethはeth(n)の平均値である。数式5は、絶
対値により標本共分散を算出するものである。共分散は
通常、2つの変数に関するデータのバラツキの大きさと
関係する方向(散布頭上での散らばり方)を示す指標と
して用いられるが、es(n)とeth(n)の大きさの関係に
のみ着目して絶対値により計算を行う。図4(c)に基準
となる走行状態(直線路区間)における干渉量Coを示
し、図4(d)に運転能力の評価対象となる走行状態(曲
線路区間)における干渉量C1を示す。
【0021】ステップ6(制御ブロック16)におい
て、基準となる走行状態(直線路区間)における干渉量
Coと、運転能力の評価対象となる走行状態(曲線路区
間)における干渉量C1との比C1/Coを求め、運転能
力を判定するための指標値とする。ここで、運転能力を
判定するための指標値を、基準となる走行状態(直線路
区間)における干渉量Coと、運転能力の評価対象とな
る走行状態(曲線路区間)における干渉量C1との比率
C1/Coとして算出するのは、ステアリング操作とアク
セルペダル操作の乱れ量に含まれる運転者ごとの個人差
が運転操作習熟度の判定に影響しないようするためであ
る。指標値C1/Coが大きいということは、運転者の個
人差を補正した評価走行状態(曲線路区間)における干
渉量C1が大きいということであり、上述したように干
渉量が大きいほど運転操作に対する習熟度が高いから、
結局、指標値が大きいほど運転操作に対する習熟度が高
いことになる。
【0022】なお、基準走行状態(直線路区間)におけ
る干渉量Coを基準データとしてメモリ18に記憶して
おき、運転能力の判定のたびに基準走行状態における操
作信号の測定と演算を行う手間と時間を省く。図4(e)
に、基準走行状態(直線路区間)から評価走行状態(曲
線路区間)に至る干渉量の変化を示す。この図では基準
走行状態(直線路区間)を基準として示す。
【0023】ステップ7(制御ブロック17)におい
て、算出した指標値C1/Coが予め設定した習熟度判定
基準値以下か否かを判定し、指標値C1/Coが判定基準
値以下の場合は習熟度が低下していると判断し、出力回
路19により表示装置4とスピーカー5を駆動して運転
者に警告を与える。
【0024】このように一実施の形態によれば、操舵角
に基づいてステアリング操作の乱れを検出するととも
に、アクセルペダル操作量に基づいてアクセルペダル操
作の乱れを検出し、同期して発生したステアリング操作
の乱れとアクセルペダル操作の乱れの大きさを示す両操
作の干渉量を算出し、その干渉量に基づいて運転操作の
習熟度を判定するようにしたので、一般的な運転者の日
常の運転操作に基づいて運転操作の習熟度を正確に判定
することができる。
【0025】なお、指標値C1/Coに基づいて車両の駆
動力を制限するようにしてもよい。つまり、指標値C1
/Coが低く、運転操作の習熟度が低い運転者に対して
はエンジン出力をある程度に制限し、運転能力を超える
ような車両の加速を禁止する。
【0026】また、習熟度が所定値以下に低下したとき
に警報する警報装置を設けてもよい。それにより、習熟
度が所定値以下に低下したことを運転者に知らせ、注意
を促すことができる。
【0027】判定結果の運転操作の習熟度に基づいて、
車両の制駆動装置を制御するようにしてもよい。それに
より、運転者の特性に合った車両運転特性を提供するこ
とができる。
【0028】操舵角が所定の角度以上のステアリング操
作に基づいて、ステアリング操作の乱れを検出するよう
にしてもよい。それにより、検出結果に外乱が入りにく
く、正確なステアリング操作の乱れを検出することがで
きる。
【0029】さらに、ナビゲーションシステム3により
走行道路環境を検出し、所定の条件に合致する曲線路を
検出したときに運転操作の習熟度を判定するようにして
もよい。それにより、外乱が入りにくく、正確な判定結
果が得られる。
【0030】所定車速以上の走行状態において、アクセ
ルペダル操作の乱れを検出するようにしてもよい。それ
により、検出結果に外乱が入りにくく、正確なアクセル
ペダル操作の乱れを検出することができる。
【0031】アクセルペダルの操作量が所定量以上で所
定時間以上連続走行する状態において、アクセルペダル
操作の乱れを検出するようにしてもよい。それにより、
検出結果に外乱が入りにくく、正確なアクセルペダル操
作の乱れを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】 車両における各機器の配置を示す図である。
【図3】 一実施の形態の運転能力判定プログラムを示
すフローチャートである。
【図4】 (a)はサンプリングした舵角信号とスロット
ル開度信号の時系列データを示し、(b)はステアリング
操作とアクセルペダル操作の乱れ量の時系列データを示
す。また、(c)は基準走行状態における干渉量を示し、
(d)は評価走行状態における干渉量を示し、(e)は干渉
量の変化を示す。
【符号の説明】
1 操舵角センサー 2 エンジンコントローラー 3 ナビゲーションシステム 4 表示装置 5 スピーカー 10 コントローラー 11〜17 制御ブロック 18 メモリ 19 出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 137:00 B62D 137:00 (72)発明者 田口 満 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC30 CC39 CC40 DA03 DA22 DA23 DA87 DA90 DA92 DC08 DC10 DC29 DC34 DD02 DE09 EB04 FF07 GG01 3G093 DA06 DB00 DB05 DB18 EB04 FA11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングの操舵角を検出する舵角検出
    手段と、 操舵角に基づいてステアリング操作の乱れを検出するス
    テアリング操作乱れ検出手段と、 アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作検出手
    段と、 アクセルペダル操作量に基づいてアクセルペダル操作の
    乱れを検出するアクセル操作乱れ検出手段と、同期して
    発生したステアリング操作の乱れとアクセルペダル操作
    の乱れの大きさを示す両操作の干渉量を算出し、その干
    渉量に基づいて運転操作の習熟度を判定する習熟度判定
    手段とを備えることを特徴とする運転者能力判定装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記ステアリング操作乱れ検出手段は、滑らかに操舵が
    続けられたと仮定して過去の操舵角に基づいて予測した
    操舵角予測値と、前記舵角検出手段により検出した実際
    の操舵角との差をステアリング操作の乱れとして検出
    し、 前記アクセル操作乱れ検出手段は、滑らかにアクセルペ
    ダル操作が続けられたと仮定して過去のアクセルペダル
    操作量に基づいて予測したアクセルペダル操作量予測値
    と、前記アクセル操作検出手段により検出した実際のア
    クセルペダル操作量との差をアクセルペダル操作の乱れ
    として検出することを特徴とする運転者能力判定装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記習熟度判定手段は、所定車速以上で直線路を走行し
    たときのステアリング操作とアクセルペダル操作の干渉
    量Coを算出するとともに、所定曲率以上の曲線路を所
    定車速以上で走行したときのステアリング操作とアクセ
    ルペダル操作の干渉量C1を算出し、両干渉量の比C1/
    Coに基づいて運転操作の習熟度を判定することを特徴
    とする運転者能力判定装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記比C1/Coに基づいて車両の駆動力を制限すること
    を特徴とすることを特徴とする運転者能力判定装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの項に記載の運転
    者能力判定装置において、 前記習熟度判定手段による判定結果を報知する習熟度報
    知手段を備えることを特徴とする運転者能力判定装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記習熟度判定手段からの信号により運転者の習熟度が
    所定値以下になると警報を行う警報手段を備えることを
    特徴とする運転者能力判定装置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記習熟度判定手段からの信号により車両の制駆動装置
    を制御する手段を備えることを特徴とする運転者能力判
    定装置。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記ステアリング操作乱れ検出手段は、操舵角が所定角
    度以上のステアリング操作に基づいてステアリング操作
    の乱れを検出することを特徴とする運転者能力判定装
    置。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の運転者能力判定装置にお
    いて、 前記習熟度判定手段は、ナビゲーション装置により走行
    道路環境を検出し、所定の条件に合致する曲線路を検出
    したときに運転操作の習熟度を判定することを特徴とす
    る運転者能力判定装置。
  10. 【請求項10】請求項1に記載の運転者能力判定装置に
    おいて、 前記アクセル操作乱れ検出手段は、所定車速以上の走行
    状態においてアクセルペダル操作の乱れを検出すること
    を特徴とする運転者能力判定装置。
  11. 【請求項11】請求項1に記載の運転者能力判定装置に
    おいて、 前記アクセル操作乱れ検出手段は、アクセルペダルの操
    作量が所定量以上で所定時間以上連続走行する状態にお
    いて、アクセルペダル操作の乱れを検出することを特徴
    とする運転者能力判定装置。
JP2001279979A 2001-09-14 2001-09-14 運転者能力判定装置 Pending JP2003083108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279979A JP2003083108A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 運転者能力判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001279979A JP2003083108A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 運転者能力判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003083108A true JP2003083108A (ja) 2003-03-19

Family

ID=19104066

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001279979A Pending JP2003083108A (ja) 2001-09-14 2001-09-14 運転者能力判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003083108A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210437A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Nissan Motor Co Ltd 運転支援装置および運転支援方法
JP2008144775A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Mazda Motor Corp 自動変速機付き車両の報知装置
EP1990259A1 (en) * 2007-05-07 2008-11-12 Nissan Motor Co., Ltd. Driving skill judging apparatus, variable steering apparatus, vehicle and driving skill judging method
US10629088B2 (en) 2011-09-26 2020-04-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving assistance device and method

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210437A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Nissan Motor Co Ltd 運転支援装置および運転支援方法
JP2008144775A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Mazda Motor Corp 自動変速機付き車両の報知装置
EP1990259A1 (en) * 2007-05-07 2008-11-12 Nissan Motor Co., Ltd. Driving skill judging apparatus, variable steering apparatus, vehicle and driving skill judging method
US8068953B2 (en) 2007-05-07 2011-11-29 Nissan Motor Co., Ltd. Driving skill judging apparatus, variable steering apparatus, vehicle and driving skill judging method
US10629088B2 (en) 2011-09-26 2020-04-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving assistance device and method
DE112012004000B4 (de) 2011-09-26 2023-01-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fahrunterstützungsvorrichtung und Verfahren

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5081815B2 (ja) 疲労を検出する方法及び装置
CN105761329B (zh) 基于驾驶习惯的驾驶员辨别方法
CN108394411A (zh) 车辆的跟随起步控制装置
US20060095193A1 (en) Vehicle operation support apparatus
US20080186154A1 (en) Method and Device for Driver Support
JPH08147598A (ja) 車両制御装置
JP2005538457A (ja) 道路車両用の運転者援助システム
JP2002127780A (ja) 車両用警報装置
JP2013539572A (ja) 運転者インタフェースタスクを管理する方法、及び、車両
JP4529394B2 (ja) ドライバの車両運転特性推定装置
WO2008114839A1 (ja) 覚醒度判定装置及び覚醒度判定方法
CN106564493A (zh) 自动停车辅助系统和用于操作该系统的方法
JPH0554300A (ja) 覚醒度検知装置
JP2021051341A (ja) 運転行動評価装置、方法およびプログラム
KR101993537B1 (ko) 차량 운전자의 졸음상태 판단 방법 및 장치
JPH08263790A (ja) 車両の操舵制御装置
JP2003083108A (ja) 運転者能力判定装置
JP3198562B2 (ja) 運転警報装置
JP4720572B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JP3393324B2 (ja) 車両用運転状況監視装置
JP4561333B2 (ja) 運転者の制御依存度検出装置、及びそれを備えた車両の減速制御装置
JP2006131107A (ja) 車両制御装置
JP2848055B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP5671107B2 (ja) 車両
JPH09119840A (ja) 車両用ナビゲーション装置