JP2003082661A

JP2003082661A - 基礎杭

Info

Publication number: JP2003082661A
Application number: JP2001273439A
Authority: JP
Inventors: Norio Moriya; 範夫森谷
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2001-09-10
Filing date: 2001-09-10
Publication date: 2003-03-19

Abstract

(57)【要約】【課題】建設構造物の基礎を支える為に地中に回転し
ながら打ち込まれる基礎杭であって、短時間で基礎杭を
打ち込むことが出来、そして打ち込まれた状態での支持
力が大きくなる基礎杭の提供。【解決手段】杭本体１の下端部には複数に分割した羽
根２，２を取着し、この羽根２，２の外周には下方へ延
びる縁３，３を設け、また羽根２，２の回転方向先端に
は下方へ傾斜した掘削刃５，５を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は建設構造物の基礎を
支える為に大きな支持力を発揮することが出来、又打ち
込みが小さな力で比較的簡単に出来る基礎杭に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】建設構造物の基礎を支える為に基礎杭が
一般に使用されている。基礎杭には色々な形態が存在し
ているが、長い柱状であって地中深くに達して基礎を支
えることが出来る長さとなっている。そして最近の基礎
杭は大きな騒音や振動を伴う打ち込み方式ではなく、該
基礎杭に上方から押圧力を作用すると共に回転を加える
ことで地中深く埋設することが出来るようにしている。
従って基礎杭を回転することで推進力を得る為のスクリ
ュー羽根を先端部に有している。

【０００３】図４は従来のスクリュー式基礎杭が地中に
埋設されている状態を示している具体例であり、該基礎
杭の先端部は支持層(イ)に達している。すなわち、基礎
杭は地盤調査を行なってその先端部が支持層(イ)に達す
るに必要な長さとなっていて、先端にはスクリュー羽根
(ロ)を備え、又掘削刃(ハ)及び掘削ツメ(ニ)を備えてい
る。従って基礎杭上端を押圧しながら回転するならば、
地中に侵入して支持層(イ)に達し、基礎杭は該支持層
(イ)に載って支えられると共に、外周面(ホ)と地層に発
生する摩擦により支持される。

【０００４】ところで、上記支持層(イ)が深い場合、短
い基礎杭では支持層(イ)に届かない為に長い基礎杭が必
要となる。この場合には、複数本の基礎杭が連結され
る。何れにしても従来の基礎杭は支持層(イ)にて大半の
荷重を支える構造と成っている。このように、下端部に
スクリュウ羽根(ロ)を取付けるならば、該基礎杭を回転
しながら押圧する事で比較的簡単に施工することが可能
となる。

【０００５】そして施工に伴う排土が発生せず周囲の環
境に影響せず、騒音や振動も殆どない。又スクリュウ羽
根(ロ)を備えていることで、逆回転するならば抜取るこ
とが出来る為に、基礎杭の回収が可能となる。ところ
で、上記スクリュー羽根(ロ)にも色々あって、図５のよ
うなスクリューのピッチを小さくした形態とすることも
ある。しかし、何れのスクリュー羽根(ロ)も基礎杭の外
周をほぼ１回転して形成したものとなっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の基
礎杭の下端部に取着したスクリュー羽根は上記のように
基礎杭外周を約一回りした形態として構成している。本
発明が解決しようとする課題は従来のスクリュー羽根に
おける推進力をより強化して、短時間で基礎杭を打ち込
むことが出来、又打ち込まれた状態での支持力の増強を
図った基礎杭を提供する。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】本発明に係る基礎杭は下端
部に羽根を取着し、該基礎杭を回転しながら押圧するこ
とで打ち込むことが出来、しかも大きな羽根に土圧が作
用して支持力の増強が図られる。この点は従来の基礎杭
と同じであるが、本発明では上記羽根を複数個に分割し
て構成している。分割個数は限定しないが一般には２枚
ないし３枚に分割される。

【０００８】そして羽根の外周には下方へ延びる縁が形
成され、又回転方向の先頭には下方へ傾斜した掘削刃を
有している。従って、上記羽根は傾斜大きく傾斜しなく
ても基礎杭は回転することで下方への推進力が得られ
る。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

【０００９】

【実施例】図１は本発明に係る基礎杭を示す実施例であ
る。該基礎杭は所定の太さを有す杭本体１と対を成す２
枚の羽根２ａ，２ｂから成り、羽根２ａ，２ｂは杭本体
１の下端部に溶接され、所定の角度θをもって傾斜して
いる。羽根２ａ，２ｂは同図(ａ)に示すように半リング
体を成していて、内周が杭本体１の外側面に溶接にて固
定されている。

【００１０】そして羽根２ａ，２ｂの外周には縁３，３
が下方へ延びていて、羽根２ａ，２ｂの下面に当る土が
外方向へ逃げない為に上記縁３，３が設けられている。
すなわち、杭本体１の上方から作用する負荷により、下
面４には大きな土圧が発生し、該土圧により下面４に接
している土は外方向へ逃げようとするが、上記縁３，３
に当って阻止することが出来、その結果、基礎杭は安定
して支持される。

【００１１】図２は羽根２を示している。該羽根２は同
図に示しているような概略半リング体を成し、回転方向
の先頭には掘削刃５が取着され、掘削刃５は斜め下方へ
傾斜している。従って、羽根２が杭本体１を中心軸とし
て回転するならば、掘削刃５は土を掘削して杭本体１が
下方へ推進する働きを成す。そして羽根２が図１のよう
に傾斜して取着するならば、回転に伴う推進力はさらに
大きくなる。

【００１２】図３は本発明に係る基礎杭を示す他の実施
例である。この基礎杭の場合にも杭本体１の下端部に羽
根６ａ，６ｂが取着されているが、該羽根６ａ，６ｂは
傾斜することなく水平を成している。しかし羽根６ａ，
６ｂの回転方向先頭には掘削刃７，７が下方へ傾斜して
取着されている為に、基礎杭が回転して押圧されるなら
ば下方へ打ち込まれる。そして羽根６ａ，６ｂの外周下
方には縁８ａ，８ｂが設けられている。

【００１３】ここで、羽根は杭本体の下端部から所定の
高さに溶接にて取着されるが、杭本体の下端形態は限定
しない。例えば、パイプの穴を塞ぐ為の底板を取着した
り、又底板には掘削刃を固定することもある。

【００１４】以上述べたように、本発明の基礎杭は杭本
体の下端部に羽根を取着し、この羽根を複数に分割した
構造とし、そして羽根外周には縁を設けると共に回転方
向先頭には掘削刃を設けたものであり、次のような効果
を得ることが出来る。

【００１５】

【発明の効果】本発明の基礎杭は下端部に羽根を取着し
ている為に、回転しながら押圧するならば地中に打ち込
まれ、そして羽根が支持層に達することで基礎杭は安定
し、大きな荷重を支えることが出来る。又、羽根の外周
には下方ヘ延びる縁を有している為に羽根下面に接する
土が外方向へ押出されて耐荷重が低下することはない。
すなわち、外周に設けている縁は土の流れを食い止める
役目を果たす。

【００１６】又、羽根は分割構造である為に、基礎杭の
回転に伴う下方への推進力が大きくなって、打ち込み作
業の効率化を図ることが出来る。特に、羽根の回転方向
先頭に掘削刃を設けたり、又羽根を傾斜して取着するな
らば上記推進力はより向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る基礎杭を示す実施例。

【図２】杭本体の下端部に取着する羽根の具体例。

【図３】本発明の基礎杭を示す他の実施例。

【図４】従来の基礎杭。

【図５】スクリュー羽根の別形態。

【符号の説明】

１杭本体２羽根３縁４下面５掘削刃６羽根７掘削刃８縁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】建設構造物の基礎を支える為に地中に回
転しながら打ち込まれる基礎杭において、杭本体の下端
部には複数に分割した羽根を取着し、この羽根の外周に
は下方へ延びる縁を設け、また羽根の回転方向先端に下
方ヘ傾斜した掘削刃を有すことを特徴とする基礎杭。
【請求項２】上記羽根を水平方向に対して傾斜して取
着した請求項１記載の基礎杭。