JP2003082239A - 封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

封止用樹脂組成物及び半導体装置

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Takayuki Ichikawa
貴之 市川
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱膨張率が低く熱伝導性が高い封止樹脂を形
成することができ、しかも、ワイヤースイープ等の成形
不良が少なくて成形性に優れる封止用樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 樹脂と充填材と硬化促進剤とを含有す
る。充填材として溶融シリカと平均粒径が30〜60μ
mのアルミナを用いると共に充填材の含有量を封止用樹
脂組成物の全量に対して85〜95質量%とする。硬化
促進剤として融点が150〜350℃のものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子(半導
体チップ)を封止成形する際に用いられる封止用樹脂組
成物及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子を封止して保護す
る封止樹脂はエポキシ樹脂等を含有する封止用樹脂組成
物を硬化させて形成されているが、現在、パワーデバイ
スなどの半導体素子を保護する封止樹脂は、半導体素子
から発生する多量の熱を放熱するために結晶シリカを高
充填して放熱性を高めようとしている。また、近年、パ
ワーデバイスはICの技術を組み込んだインテリジェン
ト化が進んでおり、ワンチップで構成されるものやモジ
ュールタイプなどがあり、封止樹脂に対する信頼性の更
なる向上が望まれている。
【0003】この要求に対応するために、封止樹脂の熱
膨張率(線膨張率)を低減するために充填材として非晶
質シリカの含有率を上げたり、あるいは封止樹脂の熱伝
導率を向上するために充填材として結晶シリカ、チッ化
珪素、チッ化アルミ、アルミナ粉末を使用したりするこ
とが必要となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような充填材を高い含有率で封止用樹脂組成物に含有さ
せると、封止成形時に封止用樹脂組成物が粘度上昇する
とともにその流動性が著しく低下するものであり、ワイ
ヤースイープ(半導体素子にボンディングしたワイヤー
が封止用樹脂組成物で流されて断線したり倒れたりする
こと)等の成形不良が発生するなどの成形性の低下が起
こるという問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、熱膨張率が低く熱伝導性が高い封止樹脂を形成す
ることができ、しかも、ワイヤースイープ等の成形不良
が少なくて成形性に優れる封止用樹脂組成物を提供する
ことを目的とするものである。また、本発明は、熱膨張
率が低く熱伝導性が高い封止樹脂を有し、且つワイヤー
スイープ等の成形不良の少ない半導体装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止用樹脂組成物は、樹脂と充填材と硬化促進剤とを含
有し、充填材として溶融シリカと平均粒径が30〜60
μmのアルミナを用いると共に充填材の含有量を封止用
樹脂組成物の全量に対して85〜95質量%とし、硬化
促進剤として融点が150〜350℃のものを用いて成
ることを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の請求項2に係る封止用樹脂
組成物は、請求項1に加えて、充填材中にアルミナを7
0〜95質量%含有し、残部を溶融シリカとすることを
特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項3に係る封止用樹脂
組成物は、請求項1又は2に加えて、硬化促進剤を封止
用樹脂組成物の全量に対して0.2〜1質量%含有し、
融点が150〜350℃の硬化促進剤を硬化促進剤の全
量に対して50質量%以上含有して成ることを特徴とす
るものである。
【0009】また、本発明の請求項4に係る封止用樹脂
組成物は、請求項1乃至3のいずれかに加えて、融点が
150〜350℃の硬化促進剤は有機ホスフィン及びそ
の誘導体あるいはイミダゾール及びその誘導体であるこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項5に係る封止用樹脂
組成物は、請求項1乃至4のいずれかに加えて、平均粒
径が1μm以下の溶融シリカを溶融シリカの全量に対し
て50質量%以上含有して成ることを特徴とするもので
ある。
【0011】本発明の請求項6に係る半導体装置は、請
求項1乃至5のいずれかに記載の封止用樹脂組成物で半
導体素子を封止して成ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】本発明において樹脂としては、エポキシ樹
脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。このエポ
キシ樹脂としては1分子中にエポキシ基を少なくとも2
個以上有するものであれば何れでも使用することがで
き、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキ
シ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂などのハロゲン化エポ
キシ樹脂、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂等を例示
することができる。本発明ではこれらエポキシ樹脂の1
種を単独で用いたりあるいは2種以上を併用したりする
ことができる。
【0014】本発明において充填材は無機充填材であっ
て、その充填材としては溶融シリカと平均粒径が30〜
60μmのアルミナを必須とし、その他に必要に応じ
て、結晶シリカや窒化珪素等を用いることができる。し
かしながら、本発明の効果を十分に発揮させるためには
溶融シリカと平均粒径が30〜60μmのアルミナのみ
を用いて充填材とするのが好ましい。このように充填材
として溶融シリカと平均粒径が30〜60μmのアルミ
ナのみを用いる場合、充填材の全量に対して70〜95
質量%のアルミナを配合し、残部(30〜5質量%)を
溶融シリカとするのが好ましい。平均粒径が30〜60
μmのアルミナの配合量を充填材の全量に対して70質
量%未満にすると、本発明の封止用樹脂組成物の硬化物
である封止樹脂の熱伝導率が低下して放熱性が低下する
恐れがあり、平均粒径が30〜60μmのアルミナの配
合量を充填材の全量に対して95質量%より多くする
と、相対的に溶融シリカの配合量が少なくなりすぎて、
本発明の封止用樹脂組成物の流動性が低下してワイヤー
スイープ等の成形不良が生じる恐れがある。
【0015】また、平均粒径が30μm未満のアルミナ
を用いると、本発明の封止用樹脂組成物の粘度が増加し
て流動性が低下し、ワイヤースイープ等の成形不良が生
じる恐れがあり、平均粒径が60μmより大きいアルミ
ナを用いると、本発明の封止用樹脂組成物の充填性が低
下して封止樹脂に未充填の部分が生じる恐れがある。
尚、本発明において「平均粒径が30〜60μmのアル
ミナ」とは、粒度分布のピークが30〜60μmの間に
あるアルミナ粉体のことをいう。
【0016】また、溶融シリカとしては平均粒径が1μ
m以下のものを用いるのが好ましく、これにより、本発
明の封止用樹脂組成物の流動性を向上させることができ
る。また、溶融シリカとしては平均粒径が1μm以下の
ものと平均粒径が1μmより大きいものとを併用しても
よいが、この場合、使用する溶融シリカの全量に対して
平均粒径が1μm以下のものを50質量%以上含有させ
るのが好ましい。平均粒径が1μm以下の溶融シリカの
含有量が50質量%未満であれば、封止用樹脂組成物の
流動性が低下してワイヤースイープ等の成形不良が生じ
る恐れがある。尚、本発明において「平均粒径が1μm
以下の溶融シリカ」とは、粒度分布のピークが1μm以
下にある溶融シリカ粉体のことをいう。また、平均粒径
が0.001μmの溶融シリカが現在入手可能であるの
で、この値が実質的に本発明における溶融シリカの平均
粒径の下限となる。
【0017】本発明において硬化促進剤としては融点が
150〜350℃のものを用いるのが好ましい。融点が
150℃未満の硬化促進剤を用いると、封止成形時に硬
化促進剤の溶融が早くなり、これにより、上記樹脂とそ
の硬化剤との反応が早く進行することになり、この結
果、封止成形時における封止用樹脂組成物の流動の低下
が早まってワイヤースイープ等の成形不良が生じる恐れ
がある。また、融点が350℃よりも高い硬化促進剤を
用いると、封止成形時に硬化促進剤の溶融が遅くなり、
これにより、上記樹脂とその硬化剤との反応が遅く進行
することになり、この結果、封止成形時における封止用
樹脂組成物の硬化が遅くなって生産性の低下等が生じる
恐れがある。
【0018】上記のような融点が150〜350℃の硬
化促進剤としては、有機ホスフィン及びその誘導体ある
いはイミダゾール及びその誘導体を用いることができ、
具体的には、有機ホスフィン及びその誘導体としてテト
ラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリ
フェニルホスフィントリフェニルボラン、トリベンジル
ホスフィンなどを挙げることができ、イミダゾール及び
その誘導体として1−シアノエチルー2−ウンデシルイ
ミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノー6−
エチルーs−トリアジン、2−フェニルー4,5−ジヒ
ドロキシメチルイミダゾール、2−フェニルー4−メチ
ルー5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどを挙げるこ
とができる。
【0019】また、本発明では融点が150〜350℃
以外の他の硬化促進剤も併用することができ、このよう
な硬化促進剤としてはトリフェニルホスフィンなどを例
示することができる。融点が150〜350℃の硬化促
進剤と融点が150〜350℃以外の硬化促進剤とを併
用する場合は、使用する硬化促進剤の全量に対して融点
が150〜350℃の硬化促進剤を50質量%以上を配
合するのが好ましく、この範囲よりも少ないと、上記樹
脂とその硬化剤との反応が早く進行したり、上記樹脂と
その硬化剤との反応が遅く進行したりすることになり、
この結果、封止成形時における封止用樹脂組成物の流動
の低下が早まってワイヤースイープ等の成形不良が生じ
たり、封止成形時における封止用樹脂組成物の硬化が遅
くなって生産性の低下等が生じたりする恐れがある。融
点が150〜350℃の硬化促進剤は多いほど好ましい
ので、その配合量を使用する硬化促進剤の全量に対して
100質量%にするのが好ましい。
【0020】また、本発明では上記の材料の他に上記樹
脂の硬化剤を用いる。上記樹脂がエポキシ樹脂である場
合はその硬化剤として公知のフェノール樹脂やアミン系
硬化剤や酸無水物系硬化剤を用いることができる。フェ
ノール樹脂の硬化剤としては、1分子中に2個以上のフ
ェノール性水酸基を有するものであれば何れでも使用す
ることができ、具体的には、フェノールノボラック樹脂
やナフトール樹脂などを例示することができる。また、
本発明では上記の材料の他に必要に応じて、離型剤とし
てステアリン酸、モンタン酸、モンタン酸エステル、リ
ン酸エステルなどの高級脂肪酸やそのエステルあるいは
カルナバワックスなどのワックスを用いることができ
る。また、難燃剤として三酸化アンチモンなどを、顔料
としてカーボンブラックなどをそれぞれ用いることがで
きる。
【0021】そして、本発明の封止用樹脂組成物は、上
記の材料を所定量ずつ配合し、ミキサー、ブレンダー等
で均一に混合した後、ニーダー、ロール等で加熱混練す
ることによって調製することができる。また、加熱混練
後に必要に応じて冷却固化し、粉砕して粒状にしても良
い。
【0022】本発明においては上記樹脂としてエポキシ
樹脂を用い、硬化剤としてフェノール樹脂を用いた場
合、これらの配合比率はエポキシ樹脂中のエポキシ基の
当量ととフェノール樹脂中のフェノール性水酸基の当量
との比が、エポキシ基の当量/フェノール性水酸基の当
量=0.8〜1.2の範囲にあるように配合することが
好ましく、この範囲外になると本発明の硬化性や封止樹
脂の耐クラック性が低下する恐れがある。また、本発明
において充填材の含有量は封止用樹脂組成物の全量に対
して85〜95質量%とするのが好ましい。充填材の含
有量が封止用樹脂組成物の全量に対して85質量%未満
であれば、封止樹脂の熱伝導性が低下したり線膨張率が
増加したりする恐れがあり、充填材の含有量が封止用樹
脂組成物の全量に対して95質量%より多いと、封止用
樹脂組成物の粘度が増加して流動性が低下してワイヤー
スイープ等の成形不良が発生する恐れがある。また、本
発明においては硬化促進剤の含有量は封止用樹脂組成物
の全量に対して0.2〜1質量%とするのが好ましい。
硬化促進剤の含有量が封止用樹脂組成物の全量に対して
0.2質量%未満であれば、上記樹脂とその硬化剤との
反応が遅く進行することになり、この結果、封止成形時
における封止用樹脂組成物の硬化が遅くなって生産性の
低下等が生じる恐れがあり、硬化促進剤の含有量が封止
用樹脂組成物の全量に対して1質量%より多いと、上記
樹脂とその硬化剤との反応が早く進行することになり、
この結果、封止成形時における封止用樹脂組成物の流動
の低下が早まってワイヤースイープ等の成形不良が生じ
る恐れがある。
【0023】本発明の半導体装置は上記の封止用樹脂組
成物で半導体素子を封止することにより形成することが
でき、例えば、リードフレーム等の基材に半導体素子を
搭載した後、基材の回路(リードフレームも含む)と半
導体素子とをワイヤーボンディングし、この後、トラン
スファー成形等の方法で半導体素子を上記の封止用樹脂
組成物で封止成形して封止樹脂を形成することにより本
発明の半導体装置を形成することができる。成形の際の
条件は従来から行われている封止成形用の条件をそのま
ま使用することができ、封止用樹脂組成物の組成によっ
ても異なるが、例えば、金型温度が160〜190℃、
加熱時間が40〜120秒、封止用樹脂組成物の注入圧
が5〜15MPaなどとすることができる。
【0024】そして、本発明の封止用樹脂組成物は充填
材の含有率が85〜95質量%と高いので、この硬化物
である封止樹脂中の充填材の含有率を高くする(高充填
とする)ことができるものであり、この結果、熱膨張率
が低く熱伝導性が高い封止樹脂を形成することができる
ものである。しかも、充填材として溶融シリカと平均粒
径が30〜60μmのアルミナとを用いると共に硬化促
進剤として融点が150〜350℃のものを用いるの
で、封止成形時に封止用樹脂組成物が粘度上昇すること
がなくて流動性が著しく低下しないものであり、従っ
て、ワイヤースイープ等の成形不良の発生が少なくなっ
て成形性に優れるものである。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0026】(実施例1〜4、比較例1〜3)エポキシ
樹脂、充填材、硬化促進剤、硬化剤及びその他の材料を
表1に示す配合量(単位は質量部)で配合し、ミキサー
で均一に混合した後、ニーダーで加熱混練することによ
って封止用樹脂組成物を調製した。
【0027】次に、この封止用樹脂組成物を用いて、熱
伝導率及び線膨張係数を測定するための測定用テストピ
ースと、ワイヤースイープを測定するための半導体装置
を形成した。熱伝導率は測定用テストピースを成形し、
非定常プローブ法のQTM−D3(京都電子工業(株)
製)を用いて測定した。また、線膨張係数は測定用テス
トピースを成形しアフターキュア175℃6時間で処理
後、TMA装置(理学電機製)を使用し、5℃/分の昇
温速度で80〜120℃の温度域での熱膨張率(α1)
を測定した。また、ワイヤースイープの測定では、半導
体装置として28mm角のQFP(チップ9mm角)に
Au25ミクロン線をワイヤーボンドした評価用フレー
ムを用いてトランスファ成形したパッケージを用い、こ
れのワイヤースイープを軟X線装置(ポニー工業(株)
製)で測定した。尚、上記の測定用テストピースと半導
体装置の成形はトランスファー成形を用い、その条件は
金型温度が175℃、加熱時間が90秒、封止用樹脂組
成物の注入圧が10MPaとした。
【0028】結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように、溶融シリカを使
用しない比較例1及び硬化促進剤の融点が150℃以下
の比較例2では、実施例1〜4に比べて、封止樹脂の線
膨張係数が大きく、温度上昇時の寸法安定性が低いもの
であり、これにより、封止樹脂に割れが生じたりワイヤ
ーの断線が生じたりする恐れがある。また、比較例1で
は封止成形時の流れ性が低く、ワイヤースイープの発生
率が高くなって動作信頼性が低くなる恐れがある。さら
に、充填材として溶融シリカのみを用いた比較例3で
は、実施例1〜4に比べて、封止樹脂の熱伝導率が低く
なり、これにより、半導体素子から生じた熱が封止樹脂
から放熱するのが少なくなって、熱により半導体素子が
破損する恐れがある。
【0031】一方、実施例1〜4の半導体装置は実用上
問題は生じないが、実施例3のようにアルミナの使用量
が少なくなると、封止樹脂の熱伝導率が低下する傾向に
あり、また、実施例2と実施例4を比較すると判るよう
に、粒径が1μm以上の溶融シリカの使用量が増加する
と、ワイヤースイープが起こりやすくなる傾向にある。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、樹脂と充填材と硬化促進剤とを含有し、充填材とし
て溶融シリカと平均粒径が30〜60μmのアルミナを
用いると共に充填材の含有量を封止用樹脂組成物の全量
に対して85〜95質量%とし、硬化促進剤として融点
が150〜350℃のものを用いるので、熱膨張率が低
く熱伝導性が高い封止樹脂を形成することができ、しか
も、ワイヤースイープ等の成形不良が少なくて成形性に
優れるものである。
【0033】本発明の請求項2の発明は、充填材中にア
ルミナを70〜95質量%含有し、残部を溶融シリカと
するので、熱伝導率の高い封止樹脂を確実に得ることが
できるものである。
【0034】本発明の請求項3の発明は、硬化促進剤を
封止用樹脂組成物の全量に対して0.2〜1.0質量%
含有し、融点が150〜350℃の硬化促進剤を硬化促
進剤の全量に対して50質量%以上含有するので、ワイ
ヤースイープの発生を非常に少なくすることができるも
のである。
【0035】本発明の請求項4の発明は、融点が150
〜350℃の硬化促進剤は有機ホスフィン及びその誘導
体あるいはイミダゾール及びその誘導体であるので、ワ
イヤースイープの発生を非常に少なくすることができる
ものである。
【0036】本発明の請求項5の発明は、平均粒径が1
μmの溶融シリカを溶融シリカの全量に対して50質量
%以上含有するので、ワイヤースイープの発生を非常に
少なくすることができるものである。
【0037】本発明の請求項6の発明は、請求項1乃至
5のいずれかに記載の封止用樹脂組成物で半導体素子を
封止するので、熱膨張率が低く熱伝導性が高い封止樹脂
を有し、且つワイヤースイープ等の成形不良が少ないも
のである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と充填材と硬化促進剤とを含有し、
    充填材として溶融シリカと平均粒径が30〜60μmの
    アルミナを用いると共に充填材の含有量を封止用樹脂組
    成物の全量に対して85〜95質量%とし、硬化促進剤
    として融点が150〜350℃のものを用いて成ること
    を特徴とする封止用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 充填材中にアルミナを70〜95質量%
    含有し、残部を溶融シリカとすることを特徴とする請求
    項1に記載の封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 硬化促進剤を封止用樹脂組成物の全量に
    対して0.2〜1質量%含有し、融点が150〜350
    ℃の硬化促進剤を硬化促進剤の全量に対して50質量%
    以上含有して成ることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の封止用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 融点が150〜350℃の硬化促進剤は
    有機ホスフィン及びその誘導体あるいはイミダゾール及
    びその誘導体であることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 平均粒径が1μm以下の溶融シリカを溶
    融シリカの全量に対して50質量%以上含有して成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の封止
    用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の封止
    用樹脂組成物で半導体素子を封止して成ることを特徴と
    する半導体装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011132268A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Panasonic Electric Works Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2011132268A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Panasonic Electric Works Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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