JP2003081978A - スピロ環式化合物およびその医薬用途 - Google Patents

スピロ環式化合物およびその医薬用途

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JP2003081978A
JP2003081978A JP2001273483A JP2001273483A JP2003081978A JP 2003081978 A JP2003081978 A JP 2003081978A JP 2001273483 A JP2001273483 A JP 2001273483A JP 2001273483 A JP2001273483 A JP 2001273483A JP 2003081978 A JP2003081978 A JP 2003081978A
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spiro
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Masakazu Fujio
雅和 藤尾
Jiro Katayama
二郎 片山
Shinichi Takanashi
真一 高梨
Atsushi Numata
敦 沼田
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Mitsubishi Pharma Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α7ニコチン受容体に高い親和性を有し、ア
ルツハイマー病、認知機能障害などの治療薬等を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 一般式 【化1】 (式中、Rは水素、メチル、エチル、アセチル、塩
素、臭素またはヒドロキイメチルを示す。Rは水素、
メチル、エチル、アセチル、シアノ、臭素またはヒドロ
キシメチルを示す。RはRは存在しないか、または
酸素を示す。)により表されるスピロ環式化合物、その
光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
の水和物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中枢神経系の疾患
に有用な医薬を提供するための新規化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ニコチン受容体は、数多くのサブタイプ
が存在することが知られており、現在までに、少なくと
も11個のサブタイプ(α2−9およびβ2−4)が同
定されている(Trends in Pharmacological Sciences,
12:34-40, 1991; Progress inNeurobiology, 53:199-23
7,1997)。ニコチン受容体は、これらのサブタイプの5
量体として存在し、イオンチャンネルを形成し、カルシ
ウムイオン等を細胞内に取り入れることが知られてい
る。脳内には、主に2種類のサブタイプ(α4β2とα
7)が存在することが知られているが、α4β2ニコチ
ン受容体は、α4サブユニットおよびβ2サブユニット
のヘテロオリゴマーとして、α7ニコチン受容体は、α
7サブユニットのホモオリゴマーとして形成されてい
る。また、これらのサブタイプ(α4β2ニコチン受容
体およびα7ニコチン受容体)は、脳内の幅広い部位
(大脳皮質、海馬など)に分布している。中枢神経系に
おけるニコチン受容体(α4β2ニコチン受容体および
α7ニコチン受容体)は、神経の発生・分化、学習およ
び記憶の形成、報酬といった種々の生理的機能に関与し
ていることが知られている(Brain Reseach Reviews, 2
6:198-216, 1998; Trends in Neurosciences, 22:555-5
61, 1999; Molecular Neurobiology, 20:1-16, 199
9)。前シナプスに存在するニコチン受容体は、いろい
ろな神経伝達物質(アセチルコリン、ドーパミン、グル
タミン酸など)の放出において重要な役割を果たしてい
ることが知られている(Trends in Pharmacological Sc
iences, 20:92-98, 1997; Annual Reviews of Neurosci
ence 22:443-485, 1999; Molecular Neurobiology, 20:
1-16, 1999)。また、後シナプスに存在するニコチン受
容体は、コリン系神経伝達において重要な役割を果たし
ていることが知られている(Trends in Pharmacologica
l Sciences, 22:555-561, 1999; Molecular Neurobiolo
gy, 20:1-16, 1999)。
【0003】一方、アセチルコリン系は中枢神経系の主
要な神経伝達物質の一つであり、大脳皮質や海馬の神経
活動の調節に重要な役割を果たしていることが知られて
おり、各種の中枢性疾患の病態に関与している可能性が
指摘されている。例えば、アルツハイマー病患者の剖検
脳の大脳皮質や海馬では、アセチルコリン系の中でもニ
コチン受容体(α4β2ニコチン受容体およびα7ニコ
チン受容体)の受容体の減少が報告されている(Journa
l of Neurochemistry, 46:288-293, 1986; Alzheimer's
Disease Reviews, 3:20-27, 1998; Alzheimer's Disea
se Reviews, 3:28-34, 1998)。さらに、アルツハイマ
ー病患者のリンパ球におけるα7ニコチン受容体のmR
NAの量が、正常者のリンパ球のα7ニコチン受容体の
mRNAの量と比較して有意に増加していることが報告
されている(Alzheimer's Reseach,3:29-36,1997)。ま
た、アルツハイマー病患者の海馬におけるα7ニコチン
受容体のmRNAの量が、正常者の海馬のα7ニコチン
受容体のmRNAの量と比較して有意に増加しているこ
とが報告されている(Molecular Brain Reseach, 66:94
-103, 1999)。この報告において、他のサブタイプ(α
3およびα4)のmRNAの量は、正常者の脳とアルツ
ハイマー病の患者脳の間に、差は認められなかったこと
より、α7ニコチン受容体がアルツハイマー病の病態に
おいて重要な役割を果たしている事が示唆される。ラッ
ト大脳皮質の初代培養系を用いた試験において、アミロ
イドβペプチドによる神経毒性をニコチンがα7ニコチ
ン受容体を介して神経保護作用を示すことが報告されて
いる(Annuals of Neurology, 42:159-163, 1997)。ア
ミロイドβペプチドによる神経毒性の機序の一つとし
て、ラジカル反応による酸化ストレス説があり、ニコチ
ン受容体の刺激が、細胞内の酸化ストレスを調節してい
る可能性が示唆されている。したがって、α7ニコチン
受容体がアルツハイマー病の病因、あるいは治療薬とし
ての作用部位に関わっている可能性が高いと考えられ
る。他方、精神分裂病患者とα7ニコチン受容体との関
連が注目されている(Harvard Reviews of Psychiatry,
2:179-192, 1994; Schizophrenia Bulletin, 22:431-4
45, 1996; Schizophrenia Bulletin, 24:189-202, 199
8; Trends in Neurosciences, 22:555-561, 1999)。ま
た精神分裂病患者の剖検脳(海馬や前頭皮質など)のα
7ニコチン受容体数が減少していることが報告されてい
る(Schizophrenia Bulletin, 22:431-445, 1996; Schiz
ophrenia Bulletin, 24:189-202, 1998;NeuroReport, 1
0:1779-1782, 1999)。また、精神分裂病患者で観察さ
れるsensory gatingの異常が、ニコチンの投与によって
改善すること、さらにこの現象にα7ニコチン受容体が
関与している事が報告されている。したがって、α7ニ
コチン受容体が精神分裂病の病因に関わっている可能性
が高いと考えられる。
【0004】ところで、精神分裂病の病態のメカニズム
は、現在のところ明らかではないが、興奮性アミノ酸の
一つであるグルタミン酸の神経伝達系が低下している仮
説が幅広く提唱されている(Harvard Reviews of Psych
iatry, 3:241-253, 1996; American Journal of Psyc
hiatry, 148:1301-1308, 1991; Archives of General P
sychiatry, 52:998-1007, 1995)。α7ニコチン受容体
の作動薬は、前シナプスからのグルタミン酸を放出する
ことにより、低下しているグルタミン酸の神経伝達系を
活性化し、精神分裂病患者で見られる症状(陽性症状、
陰性症状、認知機能障害など)を改善すると思われる。
このように、α7ニコチン受容体が精神分裂病の治療薬
の作用部位に関わっている可能性が高いと考えられる。
さらに、喫煙の依存に関与していると考えられている報
酬系にも、α7ニコチン受容体が存在していることよ
り、α7ニコチン受容体の作動薬は喫煙の抑制にも関与
する可能性がある(Trends in Neurosciences, 22:555-
561, 1999; NeuroReport, 10:697-702, 1999; Neurosci
ence, 85:1005-1009, 1998)。上記した、痴呆症(たと
えば、アルツハイマー病など)、認知機能障害および精
神分裂病以外にも、注意欠陥障害、不安、うつ病、てん
かん、痛み、トウレット症候群、パーキンソン病、ハン
チントン病などの疾患にもα7ニコチン受容体が関連し
ていることが考えれられる。これらのことより、α7ニ
コチン受容体作動薬またはα7ニコチン受容体部分作動
薬は、アルツハイマー病、認知機能障害、注意欠陥障
害、不安、うつ病、精神分裂病、てんかん、痛み、トウ
レット症候群、パーキンソン氏病、ハンチントン病など
の治療薬または予防薬として有用であり、α4β2ニコ
チン受容体作動薬である化合物と比較して利点を有して
いると考えられる。従って、α7ニコチン受容体に選択
的な作動薬または部分作動薬が望ましい。また、本薬剤
は神経保護作用を有しているので、コリン性神経伝達が
異常をきたしている神経変性疾患の治療薬または予防薬
としても有用である。さらに、喫煙の抑制を促すのに使
用できる。
【0005】WO96/06098(特表平10−50
4561号)にはα7ニコチン受容体アゴニストとして
スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3,5’−オキサゾリジン−2’−オン]、スピロ[1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−3
−メチルオキサゾリジン−2’−オン]が開示されてい
るが、α7ニコチン受容体への親和性はそれほど高いも
のではない。特開平1−305092号にはセロトニン
−3(5−HT)受容体拮抗薬としてスピロ[1−ア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’(4’
H)−オキサゾール]誘導体が開示されている。WO9
2/01690(特表平5−508858号)にはムス
カリン性アセチルコリン受容体拮抗薬としてスピロ[1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−イ
ソキサゾリジン−3’−オン]誘導体が開示されてい
る。また、WO95/03303号にはムスカリン性ア
セチルコリン受容体拮抗薬としてスピロ−1−アザビシ
クロ[2.2.2]オクタン誘導体が開示されている。
しかしこれらはいずれもα7ニコチン受容体作動薬を目
的としたものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は強力なα7ニ
コチン受容体作動作用もしくはα7ニコチン受容体部分
作動作用を有し、アルツハイマー病、認知機能障害、注
意欠陥障害、不安、うつ病、精神分裂病、てんかん、痛
み、トウレット症候群、パーキンソン氏病、ハンチント
ン病などの治療薬または予防薬、コリン性神経伝達が異
常をきたしている神経変性疾患の治療薬あるいは予防
薬、さらには禁煙薬として有用な新規化合物を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行った結果、下記一般式(I)により表される新規スピ
ロ環式化合物、その光学活性体またはその医薬上許容し
うる塩が、選択的かつ強力なα7ニコチン受容体作動作
用、あるいはα7ニコチン受容体部分作動作用を有する
ことを見出した。したがって、本発明化合物はアルツハ
イマー病、認知機能障害、注意欠陥障害、不安、うつ
病、精神分裂病、てんかん、痛み、トウレット症候群、
パーキンソン氏病、ハンチントン病などの治療薬または
予防薬、コリン性神経伝達が異常をきたしている神経変
性疾患の治療薬あるいは予防薬、さらには禁煙薬として
有用となりうる。本発明は、以下の通りである。 1. 一般式(I)
【0008】
【化2】 により表されるスピロ環式化合物、その光学異性体また
はその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物。式
中、RおよびRは以下の(1)〜(14)のいずれ
かを示す。 (1)R=メチル、R=アセチル、R=存在しな
い、R=存在しない、(2)R=メチル、R=エ
チル、R=存在しない、R=存在しない、(3)R
=水素、R=アセチル、R=存在しない、R
存在しない、(4)R=水素、R=シアノ、R
存在しない、R=存在しない、(5)R=クロル、
=メチル、R=存在しない、R=存在しない、
(6)R=ブロム、R=メチル、R=存在しな
い、R=存在しない、(7)R=アセチル、R
メチル、R=存在しない、R=存在しない、(8)
=アセチル、R=エチル、R=存在しない、R
=存在しない、(9)R=クロル、R=エチル、
=存在しない、R=存在しない、(10)R
メチル、R=ブロム、R=存在しない、R=存在
しない、(11)R=水素、R=ヒドロキシメチ
ル、R=存在しない、R=存在しない、(12)R
=ヒドロキシメチル、R=水素、R=存在しな
い、R=存在しない、(13)R=水素、R=メ
チル、R=酸素、R=存在しない、(14)R
水素、R=メチル、R=存在しない、R=酸素
【0009】2.前記1記載のスピロ環式化合物、その
光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
の水和物と医薬上許容しうる添加剤からなる医薬組成
物。 3.前記1記載のスピロ環式化合物、その光学異性体ま
たはその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物から
なるα7ニコチン受容体作動薬またはα7ニコチン受容
体部分作動薬。 4.前記1記載のスピロ環式化合物、その光学異性体ま
たはその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物から
なる認知障害改善薬。 5.前記1記載のスピロ環式化合物、その光学異性体ま
たはその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物から
なる抗痴呆薬。 6.前記1記載のスピロ環式化合物、その光学異性体ま
たはその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物から
なる精神分裂病治療薬。 7.前記1記載のスピロ環式化合物、その光学異性体ま
たはその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物から
なる注意欠陥障害治療薬。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明には以下の化合物が含まれ
る。番号は実施例番号を示す。 (1)(R)−3’−(3−アセチル−2−メチルベン
ゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン、(2)(R)−3’−(3−エチル−2−メチ
ルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン、(3)(R)−3’−(3−アセチルベ
ンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン、(4)(R)−3’−(3−シアノベン
ゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン、(5)(R)−3’−(2−クロロ−3−メチ
ルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン、(6)(R)−3’−(2−ブロモ−3
−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビ
シクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリ
ジン]−2’−オン、(7)(R)−3’−(2−アセ
チル−3−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1
−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オ
キサゾリジン]−2’−オン、(8)(R)−3’−
(2−アセチル−3−エチルベンゾ[b]チオフェン)
スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン、(9)
(R)−3’−(2−クロロ−3−エチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン、
(10)(R)−3’−(3−ブロモ−2−メチルベン
ゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン、(11)(R)−3’−(3−ヒドロキシメチ
ルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン、(12)(R)−3’−(2−ヒドロキ
シメチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビ
シクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリ
ジン]−2’−オン、(13)(R)−3’−((R
S)−3−メチル−1−オキシベンゾ[b]チオフェ
ン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン、および
(14)(R)−3’−(3−メチルベンゾ[b]チオ
フェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オク
タン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン1−オ
キシドから選ばれるスピロ環式化合物、またはその医薬
上許容しうる塩およびそれらの水和物。
【0011】一般式(I)の化合物およびその医薬上許
容しうる塩としては無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、
リン酸、硝酸など)または有機酸(酢酸、プロピオン
酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石
酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カ
ンファースルホン酸、アスコルビン酸など)との酸付加
塩が挙げられる。また、化合物の結晶化を目的としてシ
ュウ酸塩とすることもできる。一般式(I)の化合物お
よび水和物あるいはその医薬上許容しうる塩は水和物あ
るいは溶媒和物の形で存在することもあるので、これら
の水和物(1/2水和物、1/3水和物、1水和物、3
/2水和物、2水和物、3水和物など)、溶媒和物もま
た本発明に包含される。また一般式(I)の化合物が不
斉原子を有する場合には少なくとも2種類の光学異性体
が存在する。これらの光学異性体およびそのラセミ体は
本発明に包含される。
【0012】一般式(I)に含まれる本発明化合物は次
の方法によって合成することができる。反応式におい
て、各記号の定義は特に示さない限り、前記と同義であ
る。 合成法1
【0013】
【化3】
【0014】特表平10−504561号に記載の化合
物(1)と一般式(2)の化合物(式中、Jは塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルフ
ォニルオキシ、p−トルエンスルフォニルオキシ、メタ
ンスルフォニルオキシなどの有機合成化学上一般的に用
いられる適当な脱離基を示す。)を炭酸カリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
酢酸ナトリウム,酢酸カリウム,水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムな
どの有機合成化学上一般的に用いられる適当な塩基およ
び臭化第一銅,ヨウ化第一銅などの適当な一価の銅試薬
の存在下,反応の進行を阻害しない適当な溶媒(ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,ジメチルフォルムアミド,ジ
メチルスルフォキシド,N−メチル−2−ピロリドン,
またはこれらの混合溶媒など)中,もしくは無溶媒で,
室温から溶媒の還流温度もしくは化合物(2)の沸点付
近の温度で0.1〜48時間反応させる事によって一般
式(3)に示した化合物を得ることができる。 合成法2
【0015】
【化4】
【0016】ヘルベチカ(Helvetica Chimica Acta),
1689頁,1954年に記載の化合物(4)と化合物
(5)を反応の進行を阻害しない適当な溶媒(ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,酢酸エチル,ジメチルフォル
ムアミド,ジメチルアセタミド,ジメチルスルフォキシ
ド,N−メチル−2−ピロリドン,塩化メチレン,クロ
ロホルム,二塩化エチレン,テトラヒドロフラン、ジオ
キサン,ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルま
たはこれらの任意の混合溶媒など)中,反応の進行を阻
害しない適当な塩基(トリエチルアミン,ピリジン、ジ
メチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン,
炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウムなど)の存在下,−78℃から溶媒の
還流温度で適当な縮合剤(シアノリン酸ジエチル,ベン
ゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルア
ミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(Bo
p試薬),1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド(WSCI),1,3−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCCD)など)を加えて
0.1〜48時間反応させる事によって一般式(6)に
示した化合物を得ることができる。また(6)は化合物
(4)を反応の進行を阻害しない適当な溶媒(ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,酢酸エチル,ジメチルフォル
ムアミド,ジメチルアセタミド,ジメチルスルフォキシ
ド,N−メチル−2−ピロリドン,塩化メチレン,クロ
ロホルム,二塩化エチレン,またはこれらの任意の混合
溶媒など)中,反応の進行を阻害しない適当な塩基(ト
リエチルアミン,ピリジン、ジメチルアミノピリジン、
ジイソプロピルエチルアミン,炭酸カリウム、炭酸水素
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)
の存在下,−20℃〜10℃で適当な酸塩化物(塩化ピ
バロイル,クロロ炭酸イソブチル,クロロ炭酸エチルな
ど)を加えて生成した混合酸無水物に化合物(5)を加
えて0℃〜溶媒の還流温度で0.1〜48時間反応させ
る事によっても得ることができる。さらには(6)は化
合物(4)に適当なハロゲン化剤(オキシ塩化リン、五
塩化リン、塩化チオニル、三臭化リン、五臭化リン,臭
化チオニルなど)もしくは1,1’−カルボニルビス−
1H−イミダゾールなどを用いて反応性中間体を得,こ
の反応性中間体と化合物(5)と反応させる事でも得る
ことができる.化合物(6)を反応の進行を妨げない溶
媒中(テトラヒドロフラン、ジオキサン,ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル,またはこれらの任意の
混合溶媒など)、適当な還元剤(ボラン、水素化リチウ
ムアルミニウム,水素化ジイソブチルアルミニウムな
ど)を用いて−78度から溶媒の還流温度で0.1〜4
8時間反応することによって一般式(7)の化合物を得
ることができる。化合物(7)を反応の進行を妨げない
適当な溶媒(ベンゼン,トルエン,キシレン,酢酸エチ
ル,ジメチルフォルムアミド,ジメチルアセタミド,ジ
メチルスルフォキシド,N−メチル−2−ピロリドン,
塩化メチレン,クロロホルム,二塩化エチレン,テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン,ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル,メタノール,エタノール,イソプロ
パノール,プロパノールまたはこれらの任意の混合溶媒
など)中,反応の進行を阻害しない適当な塩基(トリエ
チルアミン,ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジイ
ソプロピルエチルアミン,炭酸カリウム、炭酸水素カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム,水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウムなど)の存在下もしくは非存
在下で適当なカルボニル化剤(1,1’−カルボニルビ
ス−1H−イミダゾール,ホスゲン,トリホスゲンな
ど)を加えて氷冷下〜溶媒の還流温度で0.1〜48時
間反応させる事で一般式(3)の化合物を得ることがで
きる。
【0017】合成法3 Rが酸素である化合物は、上記のようにして得られた
化合物を反応の進行を阻害しない有機合成化学上一般的
に用いられる溶媒中(メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、エチレングリコール、ジメトキ
シエタン、アセトン、メチルエチルケトン、水またはこ
れらの任意の混合溶媒など)に溶解し、−78℃から溶
媒の還流温度で塩酸、硫酸、硝酸または酢酸など有機合
成化学上一般的に用いられる酸を加えて液性を酸性と
し、m−クロロ過安息香酸、過酸化水素など有機合成化
学上一般的に用いる酸化剤と反応させることによって合
成することができる。
【0018】このようにして得られる本発明化合物は再
結晶法、カラムクロマト法などの常法により単離精製す
ることができる。得られる生成物がラセミ体であるとき
は、たとえば光学活性な酸との塩の分別再結晶により、
もしくは光学活性な担体を充填したカラムを通すことに
より、所望の光学活性体に分割することができる。個々
のジアステレオマーは分別結晶化、クロマトグラフィー
などの手段によって分離することができる。これらは光
学活性な原料化合物などを用いることによっても得られ
る。また、立体異性体は再結晶法、カラムクロマト法な
どにより単離することができる。
【0019】本発明の縮合スピロ環式化合物、その光学
異性体またはその医薬上許容しうる塩を医薬として用い
る場合、本発明化合物を製剤上許容しうる担体(賦形
剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、希釈
剤、溶解補助剤など)と混合して得られる医薬組成物あ
るいは製剤(錠剤、ピル剤、カプセル剤、顆粒剤、散
剤、シロップ剤、エマルジョン剤、エリキシル剤、懸濁
剤、溶液剤、注射剤、点滴剤あるいは坐剤など)の形態
で経口的または非経口的に投与することができる。医薬
組成物は通常の方法にしたがって製剤化することができ
る。本明細書において、非経口とは、皮下注射、静脈内
注射、筋肉内注射、腹腔内注射あるいは点滴法などを含
むものである。注射用調剤、たとえば無菌注射用水性懸
濁物あるいは油性懸濁物は、適当な分散化剤または湿化
剤および懸濁化剤を用いて当該分野で知られた方法で調
製することができる。その無菌注射用調剤は、また、た
とえば水溶液などの非毒性の非経口投与することのでき
る希釈剤あるいは溶剤中の無菌の注射のできる溶液また
は懸濁液であってもよい。使用することのできるベヒク
ルあるいは溶剤として許されるものとしては、水、リン
ゲル液、等張食塩液などがあげられる。さらに、通常溶
剤または懸濁化溶媒として無菌の不揮発性油も用いるこ
とができる。このためには、いかなる不揮発性油も脂肪
酸も使用でき、天然あるいは合成あるいは半合成の脂肪
性油または脂肪酸、そして天然あるいは合成あるいは半
合成のモノあるいはジあるいはトリグリセリド類も包含
される。直腸投与用の坐剤は、その薬物と適当な非刺激
性の補形剤、たとえば、ココアバターやポリエチレング
リコール類といった常温では固体であるが、腸管の温度
では液体で、直腸内で融解し、薬物を放出するものなど
と混合して製造することができる。経口投与用の固形投
与剤型としては、粉剤、顆粒剤、錠剤、ピル剤、カプセ
ル剤などの上記したものがあげられる。そのような剤型
において、活性成分化合物は少なくとも一つの添加物、
たとえばショ糖、乳糖、セルロース糖、マニトール、マ
ルチトール、デキストラン、デンプン類、寒天、アルギ
ネート類、キチン類、キトサン類、ペクチン類、トラガ
ントガム類、アラビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン
類、カゼイン、アルブミン、合成または半合成のポリマ
ー類またはグリセリド類と混合することができる。その
ような剤型物は、また、通常の如く、さらなる添加物を
含むことができ、たとえば不活性希釈剤、マグネシウム
ステアレートなどの滑沢剤、パラベン類、ソルビン類な
どの保存剤、アスコルビン酸、α−トコフェロール、シ
ステインなどの抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩
衝剤、甘味付与剤、フレーバー付与剤、パーフューム剤
などがあげられる。錠剤およびピル剤はさらにエンテリ
ックコーティングされて製造されることもできる。経口
投与用の液剤は、医薬として許容されるエマルジョン
剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤などが
あげられ、それらは当該分野で普通用いられる不活性希
釈剤、たとえば水を含んでいてもよい。
【0020】一般式(I)の化合物、光学異性体または
その医薬上許容しうる塩は強力なα7ニコチン受容体作
動作用もしくはα7ニコチン受容体部分作動作用を有
し、アルツハイマー病、認知機能障害、注意欠陥障害、
不安、うつ病、精神分裂病、てんかん、痛み、トウレッ
ト症候群、パーキンソン氏病、ハンチントン病などの治
療薬または予防薬、コリン性神経伝達が異常をきたして
いる神経変性疾患の治療薬あるいは予防薬、さらには禁
煙薬として有効である。投与量は年齢、体重、一般的健
康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、
薬物の組合せ、患者のその時に治療を行っている病状の
程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決
められる。本発明化合物、その光学異性体またはその医
薬上許容しうる塩は、低毒性で安全に使用することがで
き、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の
種類、投与経路などによって異なるが、たとえば非経口
的には皮下、静脈内、筋肉内または直腸内に、約0.0
1〜50mg/人/日、好ましくは0.01〜20mg
/人/日投与され、また経口的には約0.01〜150
mg/人/日、好ましくは0.1〜100mg/人/日
投与されることが望ましい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例、製剤処方例および実
験例により詳細に説明するが、本発明はこれらにより何
ら限定されるものではない。 実施例1
【0022】
【化5】
【0023】5−ブロモ−2−メチルベンゾ[b]チオ
フェン19.3gおよび無水酢酸10.4gをジクロロ
メタン300mLに溶解し,氷冷下で塩化アルミニウム
27.2gを加えた。氷冷下で0.5時間撹拌し,反応
液を氷水にあけた。クロロホルムで抽出し,有機層を飽
和炭酸水素ナトリウム水および飽和食塩水で洗浄し,硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し,3−ア
セチル−5−ブロモ−2−メチルベンゾ[b]チオフェ
ンを定量的に得た。この化合物をトルエン200mLに
溶解し,p−トルエンスルホン酸1.0gおよびエチレ
ングリコール15.8gを加え,ディーンスタークを装
備して1昼夜加熱還流した。反応液を飽和炭酸水素ナト
リウム水および飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付した。ヘキサン:酢
酸エチル=40:1流出分を濃縮し,得られた残渣をヘ
キサンで再結晶を行い,5−ブロモ−2−メチル−3−
(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ベン
ゾ[b]チオフェン22.7gを得た。融点89−91
℃.(S)−(−)−スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン−2’−
オン]7.3g,5−ブロモ−2−メチル−3−(2−
メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ベンゾ
[b]チオフェン22.7g,ヨウ化第一銅0.38g
および炭酸カリウム5.5gを1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン15mLに溶解し,130℃で加熱攪
拌した。反応終了後,反応液に酢酸エチル300mLを
加え,水150mLおよびエチレンジアミン10mLの
混合液および飽和食塩水100mLで洗浄し,硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で濃縮し,シリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付した。クロロホルム:メ
タノール=10:1流出分を濃縮して得られた残渣を酢
酸エチル150mLに溶解し,2N塩酸100mLを加
えて0.5時間激しく撹拌した。水層を分液して炭酸カ
リウムを加えて液性をアルカリ性とし,酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧で濃縮し,シリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付した。クロロホルム:メタノー
ル=10:1流出分を濃縮して得られた残渣を酢酸エチ
ルを用いて再結晶し,(R)−3’−(3−アセチル−
2−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾ
リジン]−2’−オンを淡黄色結晶として11.6g得
た。この化合物11.6gをエタノール110mLに加
熱して溶解し,熱時で濃塩酸3.0mLを加えた。反応
液を氷冷して析出した結晶を濾取し,粗結晶を12.3
g得た。この結晶をエタノール120mLおよび水6m
Lから再結晶し,(R)−3’−(3−アセチル−2−
メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシ
クロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジ
ン]−2’−オン塩酸塩・1/5水和物を白色結晶とし
て10.2g得た。融点275−277℃/分解, H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.77−2.01(3H,m),2.05−2.15
(1H,m),2.44(1H,brs),2.62
(3H,s),2.82(3H,s),3.18−3.
35(4H,m),3.66(2H,dd,J=15H
z,27Hz),4.20(1H,d,J=9Hz),
4.30(1H,d,J=9Hz),7.72(1H,
dd,J=2Hz,9Hz),7.96(1H,d,J
=9Hz),8.32(1H,d,J=2Hz),1
0.59(1H,brs). 実施例2
【0024】
【化6】
【0025】3−アセチル−5−ブロモ−2−メチルベ
ンゾ[b]チオフェン5.00gとヒドラジン1水和物
2.79gをエチレレングリコール50mlに溶解し、
80℃で1時間攪拌した。その後、水酸化カリウム2.
08gを加え190℃で6時間攪拌した。反応液を室温
に戻し、水200mlを加え、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し,シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製した。ヘキサン流出分を濃
縮することにより、5−ブロモ−3−エチル−2−メチ
ルベンゾ[b]チオフェンを無色の油状物質として2.
66g得た。上述の5−ブロモ−3−エチル−2−メチ
ルベンゾ[b]チオフェン2.50gと(S)−(−)
−スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3,5’−オキサゾリジン−2’−オン]0.892g
を用いて実施例1と同様の方法で反応を行い,(R)−
3’−(3−エチル−2−メチルベンゾ[b]チオフェ
ン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩酸塩1/
4水和物を淡黄色結晶として0.414g得た。融点>
270℃/分解, H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.14(3H,t,J=8Hz),1.80−2.0
5(3H,m),2.05−2.15(1H,m),
2.40−2.50(1H,m),2.62(3H,
s),2.76(2H,q,J=8Hz),3.10−
3.30(4H,m),3.67(2H,brs),
4.18(1H,d,J=10Hz),4.37(1
H,d,J=10Hz),7.58(1H,dd,J=
2,9Hz), 7.73(1H,d,J=2Hz),
7.86(1H,d,J=9Hz),10.80(1
H,brs). 実施例3
【0026】
【化7】
【0027】5−ブロモベンゾ[b]チオフェン30.
0gを用いて実施例1と同様の方法により5−ブロモ−
3−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)
ベンゾ[b]チオフェン21.2gを得た。得られた5
−ブロモ−3−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)ベンゾ[b]チオフェン19.7gと(S)
−(−)−スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オ
クタン−3,5’−オキサゾリジン−2’−オン]8.
00gを用いて実施例1と同様の方法で反応を行い,
(R)−3’−(3−アセチルベンゾ[b]チオフェ
ン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩酸塩5/
3水和物を淡黄色結晶として6.53g得た。融点>2
45℃/分解 H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.80−2.05(3H,m),2.05−2.20
(1H,m),2.40−2.50(1H,m),2.
62(3H,s),3.15−3.25(3H,m),
3.25−3.40(1H,m),3.69(2H,d
d,J=15,21Hz), 4.22(1H,d,J
=10Hz),4.32(1H,d,J=10Hz),
7.83(1H,dd,J=2,9Hz), 8.11
(1H,d,J=9Hz),8.66(1H,d,J=
2Hz),9.01(1H,s),10.30(1H,
brs). 実施例4
【0028】
【化8】
【0029】5−ブロモベンゾ[b]チオフェン5.0
0gおよびジクロロメチルメチルエーテル3.24gを
ジクロロメタン300mLに溶解し、室温で四塩化スズ
12.3gを加えた。室温で2日間撹拌した後、反応液
を1規定塩酸200mlにあけた。この溶液を酢酸エチ
ルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。ヘキ
サン:酢酸エチル=50:1流出分を濃縮することによ
り5−ブロモ−3−ホルミルベンゾ[b]チオフェンの
粗生成物を3.24g得た。この化合物をトルエン50
mLに溶解し,p−トルエンスルホン酸50mgおよび
エチレングリコール5mlを加え、ディーンスタークを
装備して1昼夜加熱還流した。反応液を飽和炭酸水素ナ
トリウム水100mlにあけ、酢酸エチルにて抽出し
た。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し,無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。ヘ
キサン:酢酸エチル=50:1流出分を濃縮することによ
り5−ブロモ−3−(1,3−ジオキソラン−2−イ
ル)ベンゾ[b]チオフェンを4.03g得た。5−ブ
ロモ−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ベンゾ
[b]チオフェン2.50gと(S)−(−)−スピロ
[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’
−オキサゾリジン−2’−オン]0.892gを用いて
実施例1と同様の方法で反応を行い,(R)−3’−
(3−ホルミルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−
アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキ
サゾリジン]−2’−オンを白色結晶として1.94g
得た。得られた(R)−3’−(3−ホルミルベンゾ
[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン1.00gをメタノール45mlと水15mlに
溶解し、ヒドロキシアミン−O−スルフォン酸0.42
4gを加え65℃で2時間攪拌した。反応液に20%水
酸化ナトリウム水溶液20mlを加え、室温でさらに3
0分間攪拌した。この反応液をクロロホルムにて抽出
し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムにて乾燥した。溶媒を減圧で濃縮して得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。ク
ロロホルム:メタノール=5:1流出分を濃縮し、無色
無定形固体を得た。この固体をエタノール15mlに溶
解し、4規定の塩酸ジオキサン溶液2mlを加えた。室
温で5分間攪拌した後、溶媒を減圧下留去し、残渣を水
−アセトン−酢酸エチルにて再結晶することにより目的
の(R)−3’−(3−シアノベンゾ[b]チオフェ
ン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン
−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩酸塩9/
5水和物を淡黄色結晶として0.55g得た。融点24
5−248℃ H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.80−2.05(3H,m),2.05−2.20
(1H,m),2.45(1H,brs),3.15−
3.40(4H,m),3.66(2H,dd,J=1
5,22Hz),4.24(1H,d,J=10H
z),4.43(1H,d,J=10Hz),7.88
(1H,dd,J=2,9Hz), 7.99(1H,
d,J=2Hz),8.23(1H,d,J=9H
z),8.95(1H,s),10.64(1H,br
s). 実施例5
【0030】
【化9】
【0031】ジイソプロピルアミン2.2gのTHF溶
液30mL中に−78℃冷却下,n−ブチルリチウム1
4.1mL(1.5M)を滴下し,0℃にて30分撹拌
した。続いて5−ブロモ−3−メチルベンゾ[b]チオ
フェン5.0gのTHF溶液10mLを滴下した。15
分攪拌後、p−トルエンスルホニルクロリド6.29g
のTHF溶液10mLを滴下し、4.5時間反応させ
た。反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し,有機層
を飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付した。ヘキサン流出分を濃縮し、得られた
残渣をヘキサンで再結晶を行い,5−ブロモ−2−クロ
ロ−3−メチルベンゾ[b]チオフェン3.16gを得
た。(S)−(−)−スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン−2’−
オン]1.00g,5−ブロモ−2−クロロ−3−メチ
ルベンゾ[b]チオフェン2.9gを用いて実施例1と
同様の方法で反応を行い,(R)−3’−(2−クロロ
−3−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−ア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサ
ゾリジン]−2’−オン塩酸塩・1/5水和物を白色結
晶として31mg得た。融点>270℃ H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.85−1.96(3H,m),2.09(1H,
m),2.32(3H,s),2.47(1H,br
s),3.18−3.21(4H,m),3.65(2
H,m),4.16(1H,d,J=8Hz),4.3
7(1H,d,J=12Hz),7.72(1H,d,
J=8Hz),7.77(1H,s),7.94(1
H,d,J=8Hz). 実施例6
【0032】
【化10】
【0033】氷冷下、(R)−3’−(3−メチルベン
ゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン450mgの酢酸溶液30mL中に臭素210m
gを滴下し、室温にて反応させた。飽和チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し,有機層を飽
和食塩水で洗浄し,炭酸カリウムで乾燥した。溶媒を減
圧濃縮し,シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。クロロホルム:メタノール=4:1流出分を濃縮し
て得られた残渣を濃縮し,(R)−3’−(2−ブロモ
−3−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−ア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサ
ゾリジン]−2’−オンを淡黄色結晶として得た。この
化合物をエタノール10mLに加熱して溶解し,熱時濃
塩酸0.1mLを加えた。反応液を氷冷して析出した結
晶を濾取し、(R)−3’−(2−ブロモ−3−メチル
ベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン塩酸塩・1/4水和物を褐色結晶として4
55mg得た。融点>270℃ H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.82−1.98(3H,m),2.11−2.17
(1H,m),2.33(3H,s),2.44(1
H,s),3.19−3.21(4H,m),3.60
−3.69(2H,m),4.20(1H,d,J=8
Hz),4.39(1H,d,J=8Hz),7.73
(1H,d,J=8Hz),7.81(1H,s),
7.96(1H,d,J=8Hz). 実施例7
【0034】
【化11】
【0035】(R)−3’−(3−メチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン4
50mgおよび塩化アセチル471mgをニトロベンゼ
ン20mLに溶解し,塩化アルミニウム401mgを加え
た。80℃に加熱後、終夜撹拌した。反応液を氷水にあ
け,飽和炭酸カリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽
出し,有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和食
塩水で洗浄し,炭酸カリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃
縮し,シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。
クロロホルム:メタノール=4:1流出分を濃縮して得
られた残渣を濃縮し,(R)−3’−(2−アセチル−
3−メチルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾ
リジン]−2’−オンを淡黄色結晶として得た。この化
合物をエタノール10mLに加熱して溶解し,熱時で濃
塩酸0.1mLを加えた。反応液を氷冷して析出した結
晶を濾取し, (R)−3’−(2−アセチル−3−メチ
ルベンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン塩酸塩・1水和物を褐色結晶として81m
g得た。融点247−248℃/分解 H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.74−1.90(3H,m),2.11−2.13
(1H,m),2.45(1H,brs),2.63
(3H,s),2.71(3H,s),3.21−3.
34(6H,m),4.22(1H,d,J=8H
z),4.41(1H,d,J=8Hz),7.93
(1H,d,J=8Hz),7.97(1H,s),
8.06(1H,d,J=8Hz). 実施例8
【0036】
【化12】
【0037】(R)−3’−(2−エチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン5
96mgおよび塩化アセチル138mgをニトロベンゼ
ン10mLに溶解し,塩化アルミニウム427mgを加
えた。80℃に加熱後、終夜撹拌し,反応液を氷水にあ
けた。飽和炭酸カリウム水溶液を加え、クロロホルムで
抽出し,有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水および飽和
食塩水で洗浄し,炭酸カリウムで乾燥した。溶媒を減圧
で濃縮し,シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
た。クロロホルム:メタノール=4:1流出分を濃縮
し,(R)−3’−(2−アセチル−3−エチルベンゾ
[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オンを淡黄色オイルとして得た。この化合物をエタノ
ール10mLに加熱して溶解し,熱時濃塩酸0.1mL
を加えた。反応液を氷冷して析出した結晶を濾取し,
(R)−3’−(2−アセチル−3−エチルベンゾ
[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン塩酸塩・5/4水和物を褐色結晶として70mg
得た。融点181−183℃/分解 H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.86−1.99(3H,m),2.11−2.13
(1H,m),2.49(1H,brs),2.62−
2.66(2H,m),3.20−3.22(4H,
m),3.33−3.35(6H,m),4.21(2
H,m),4.42−4.44(2H,m),7.91
(1H,d,J=8Hz),7.98(1H,s),
8.09(1H,d,J=8Hz). 実施例9
【0038】
【化13】
【0039】(S)−(−)−スピロ[1−アザビシク
ロ[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン
−2’−オン]0.91g,5−ブロモ−2−クロロ−
3−エチルベンゾ[b]チオフェン3.44gを用いて
実施例1と同様の方法で反応を行い,(R)−3’−
(2−クロロ−3−エチルベンゾ[b]チオフェン)ス
ピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3,
5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩酸塩を白色結晶
として0.35g得た。融点>270℃ H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.17(3H,t,J=8Hz),1.77−2.0
2(3H,m),2.05−2.15(1H,m),
2.43(1H,s),2.82(2H,q,J=8H
z),3.18−3.32(4H,m),3.59−
3.68(2H,m),4.19(1H,d,J=9H
z),4.37(1H,d,J=9Hz),7.77
(1H,dd,J=3Hz,9Hz),7.82(1
H,d,J=2Hz),7.95(1H,d,J=9H
z),10.77(1H,brs). 実施例10
【0040】
【化14】
【0041】(R)−3’−(2−メチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン
0.60gを酢酸30mlに溶解し、臭素を0.126m
l加え、室温で1時間攪拌した。反応液を水にあけ、析
出した結晶を濾取した。結晶を水−メタノール−ジイソ
プロピルエーテルにて再結晶することにより目的の
(R)−3’−(3−ブロモ−2−メチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン臭
化水素酸塩1/4水和物を淡黄色結晶として0.203
g得た。融点>270℃/分解 H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.80−2.05(3H,m),2.05−2.20
(1H,m),2.32(1H,brs),2.54
(3H,s),3.10−3.25(3H,m),3.
25−3.40(1H,m),3.65(1H,dd,
J=14,32Hz),4.23(1H,d,J=10
Hz),4.38(1H,d,J=10Hz),7.6
7(1H,d,J=9Hz), 7.80(1H,
s),8.00(1H,d,J=9Hz),10.85
(1H,m). 実施例11
【0042】
【化15】
【0043】(R)−3’−(3−ホルミルベンゾ
[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン0.70gのエタノール30ml溶液に、0℃で
水素化ホウ素ナトリウム155mgを加え、室温で2時
間攪拌した。反応液に1規定塩酸100mlを加え、室
温で20分間攪拌した後、溶液がアルカリ性になるまで
炭酸カリウムを加えた。この溶液を酢酸エチルで抽出
し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。クロロ
ホルム:メタノール=5:1流出分を濃縮し、無色無定
形固体を得た。この固体をエタノール30mlに溶解
し、4規定の塩酸ジオキサン溶液1mlを加えた。室温
で5分間攪拌した後、溶媒を減圧下留去し、残渣を水−
エタノール−酢酸エチルにて再結晶することにより、
(R)−3’−(3−ヒドロキシメチルベンゾ[b]チ
オフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オ
クタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩酸
塩を無色結晶として0.456g得た。融点>260℃
/分解 H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.80−2.05(3H,m),2.05−2.15
(1H,m),2.44(1H,brs),3.10−
3.50(4H,m),3.65(2H,dd,J=1
4,35Hz),4.21(1H,d,J=9Hz),
4.36(1H,d,J=9Hz),4.70(2H,
s),5.34(1H,brs),7.61(1H,
s),7.73(1H,dd,J=2,9Hz),
7.89(1H,d,J=2Hz),7.99(1H,
d,J=9Hz), 11.01(1H,brs). 実施例12
【0044】
【化16】
【0045】(R)−3’−(2−ホルミルベンゾ
[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン1.00gを用いて実施例11 と同様の方法で
反応を行い、(R)−3’−(2−ヒドロキシメチルベ
ンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オン塩酸塩1水和物を無色結晶として0.71
6g得た。融点>260℃/分解, H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:
1.80−2.05(3H,m),2.05−2.15
(1H,m),2.43(1H,brs),3.15−
3.40(4H,m),3.65(2H,dd,J=1
6,22Hz),4.17(1H,d,J=10H
z),4.33(1H,d,J=10Hz),4.73
(2H,s),5.69(1H,brs),7.25
(1H,s),7.59(1H,dd,J=2,9H
z), 7.87(1H,d,J=2Hz),7.94
(1H,d,J=9Hz), 10.30−10.70
(1H,m). 実施例13
【0046】
【化17】
【0047】(R)−3’−(3−メチルベンゾ[b]
チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]
オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン塩
酸塩(1.82g)をメタノール18mLおよび水18
mLに溶解し、氷冷下で濃塩酸1.0mLおよびm−ク
ロロ過安息香酸0.86gを加えて撹拌した。反応終了
後,溶媒を濃縮して得られた残渣に炭酸カリウム水溶液
を加えてクロロホルムで抽出し,濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。クロロ
ホルム:メタノール=10:1流出分を濃縮して得られ
た残渣に酢酸エチルを加えて析出した結晶を濾取し,
(R)−3’−((RS)−3−メチル−1−オキシベ
ンゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ
[2.2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]
−2’−オンを得た。H−NMR(400MHz,C
DCl)δ:1.49−1.78(4H,m),2.
10−2.16(2H,m),2.28(3H,s),
2.76−3.01(5H,m),3.34(1H,
d,J=14Hz),3.81(1H,dd,J=3H
z,9Hz),4.13(1H,d,J=9Hz),
6.79(1H,s),7.30(0.6H,dd,J
=2Hz,8Hz),7.35(0.4H,dd,J=
2Hz,8Hz),7.85(1H,d,J=8H
z),7.93(0.4H,d,J=2Hz),7.9
8(0.6H,d,J=2Hz). 実施例14
【0048】
【化18】
【0049】氷冷下で(R)−3’−(3−メチルベン
ゾ[b]チオフェン)スピロ[1−アザビシクロ[2.
2.2]オクタン−3,5’−オキサゾリジン]−2’
−オン1.00gと炭酸水素ナトリウム384mgのジ
クロロメタン懸濁液に80%メタクロロ過安息香酸98
8mgを加え、同温で30分間攪拌した。この反応液に
ジメチルスルフィド0.5mLを加えた後、さらに水5
0mLを加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水と
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧で濃縮し,シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付した。クロロホルム:メタノール=20:
1流出分を濃縮し、得られた残渣をメタノール−ジイソ
プロピルエーテルで再結晶することにより 目的の
(R)−3’−(3−メチルベンゾ[b]チオフェン)
スピロ[1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−
3,5’−オキサゾリジン]−2’−オン 1−オキシ
ド6/5水和物を白色結晶として532mg得た。融点
>230℃/分解,H−NMR(400MHz,DM
SO−d)δ:1.85−2.10(3H,m),
2.10−2.25(2H,m),2.39(3H,
s),3.00−3.25(4H,m),3.30−
3.45(2H,m),3.60(1H,dd,J=2
Hz,14Hz),4.20(1H,d,J=10H
z),4.29(1H,d,J=10Hz),7.45
(1H,d,J=1Hz),7.70(1H,dd,J
=2Hz,9Hz),7.80(1H,d,J=2H
z),7.97(1H,d,J=9Hz).
【0050】製剤処方例1実施例1の化合物0.5部、
乳糖25部、結晶セルロース35部およびコーンスター
チ3部とをよく混和したのち、コーンスターチ2部で製
した結合剤とよく練合した。この練合物を16メッシュ
で篩過し、オーブン中50℃で乾燥後、24メッシュで
篩過する。ここに得た練合粉体とコーンスターチ8部、
結晶セルロース11部およびタルク9部とをよく混合し
たのち、圧搾打錠して1錠当たり有効成分0.5mg含
有の錠剤を得る。 製剤処方例2 実施例1の化合物1.0mgと塩化ナトリウム9.0m
gを注射用水にて溶解し、濾過して発熱物質を除去し、
濾液を無菌下にアンプルに移し、殺菌後、溶融密封する
ことにより有効成分1.0mg含有注射剤を得る。
【0051】一般式(I)の化合物の優れた薬理活性は
以下に示す一連の試験によって証明される。 実験例1:α7ニコチン受容体に対する親和性([
125I]αブンガロトキシン結合) ラット海馬を15倍量の冷却した0.32Mのショ糖溶
液でホモジナイズし、1,000Gで10分間(4℃)
遠心分離する。上清を取り、20,000Gで20分間
(4℃)遠心分離し、沈渣を冷却した蒸留水でホモジナ
イズし、8,000Gで20分間(4℃)遠心分離す
る。この上清を40,000Gで20分間(4℃)遠心
分離した後、ペレットを再度、冷却した蒸留水でホモジ
ナイズし、40,000Gで20分間(4℃)遠心分離
する。最終沈渣を冷凍庫(−80℃)に保管する。結合
試験当日に、沈渣を冷却した緩衝液(118mM塩化ナ
トリウム水溶液,4.8mM塩化カリウム水溶液,2.
5mM塩化カルシウム水溶液,1.2mM硫酸マグネシ
ウム水溶液,20mM Na−HEPESバッファー,
pH7.5)で懸濁し、海馬の膜標品を調製する。既報
(Briggs CA et al., Functional characterization of
the novel neural nicotinic acetylcholine receptor
ligand GTS-21 in vitro and in vivo. Pharmacolo. B
iochem. Behav. 57(1/2): 231-241, 1997)の方法に従
い、[12 I]αブンガロトキシン(>7.4TBq
/mmol,IM−109,アマシャム社)、海馬膜標
品、緩衝液(118mM塩化ナトリウム水溶液,4.8
mM塩化カリウム水溶液,2.5mM塩化カルシウム水
溶液,1.2mM硫酸マグネシウム水溶液,20mM
Na−HEPESバッファー,pH7.5)、試験化合
物を37℃で3時間インキュベーションする。反応は、
すばやくセルハーベスタ(ブランデール社)を用いて、
ワットマンGF/Bフィルター(0.1%ウシ血清アル
ブミン含有の0.5%ポリエチレンイミン水溶液に最低
3時間前処理する)上に吸引濾過し、冷却した緩衝液で
3回洗浄する。フィルターに結合した放射能
125I)をガンマカウンターで測定する。また非特
異的結合は、1μMαブンガロトキシン(和光純薬
(株))、あるいは100μM(−)−ニコチン(Rese
arch Biochemicals Int., USA)の存在下で求める。特
異的結合は、全結合の50−70%であった。本試験の
結果、表1の通り、本発明化合物のKi値は100nM
以下を示し、α7ニコチン受容体に対して強い親和性を
有していた。
【0052】表1
【0053】実験例2:α4β2ニコチン受容体に対す
る親和性([H]Cytisine結合) ラット大脳皮質を15倍量の冷却した0.32Mのショ
糖溶液でホモジナイズし、1,000Gで10分間(4
℃)遠心分離する。上清を取り、20,000Gで20
分間(4℃)遠心分離し、沈渣を冷却した蒸留水でホモ
ジナイズし、8,000Gで20分間(4℃)遠心分離
する。この上清を40,000Gで20分間(4℃)遠
心分離した後、ペレットを再度、冷却した蒸留水でホモ
ジナイズし、40,000Gで20分間(4℃)遠心分
離する。最終沈渣を冷凍庫(−80℃)に保管する。結
合試験当日に、沈渣を冷却した緩衝液(120mM塩化
ナトリウム水溶液,5mM塩化カリウム水溶液,2.5
mM塩化カルシウム水溶液,1mM硫酸マグネシウム水
溶液,50mMトリス−塩酸バッファー,pH7.4)
で懸濁し、大脳皮質の膜標品を調製する。[H]Cy
tisine(555GBq−1.48TBq/mmo
l,NET−1054,NEN Life Science Product
s, USA)、大脳皮質膜標品、緩衝液(120mM塩化ナ
トリウム水溶液,5mM塩化カリウム水溶液,2.5m
M塩化カルシウム水溶液,1mM硫酸マグネシウム水溶
液,50mMトリス−塩酸バッファー,pH7.4)、
試験化合物を4℃で75分間インキュベーションする。
反応は、すばやくブランデール社セルハーベスタを用い
て、ワットマンGF/Bフィルター(0.1%ウシ血清
アルブミン含有の0.5%ポリエチレンイミン水溶液に
最低3時間前処理する)上に吸引濾過し、冷却した緩衝
液で3回洗浄する。フィルターをバイアル瓶に入れ、液
体シンチレータを加えた後、フィルターに結合した放射
能(トリチウム)を液体シンチレーションカウンターで
測定する。液体シンチレータ−を加え、放射能(トリチ
ウム)を液体シンチレーションカウンターで測定する。
また非特異的結合は、10μM(−)−ニコチン(Rese
arch Biochemicals Int., USA)の存在下で求める。特
異的結合は、全結合の80%以上であった。本試験の結
果、本発明化合物のKi値は1000nM以上であり、
α4β2ニコチン受容体に対する親和性は非常に弱かっ
た。
【0054】実験例3:α7ニコチン受容体に対するア
ゴニスト活性(海馬初代培養細胞における電気生理試
験) 海馬初代培養細胞の調製は,Brewerらの手法(J.
Neurosci. Res.,35巻,567-576頁,1993年)に準じて
行った.胎生18日目のラット海馬より単離した神経細
胞を,2〜3週間培養した後,電気生理学的測定を行っ
た.α7ニコチン受容体を介するイオン電流の測定は,
AlkondonおよびAlbuquerquの手法
(J. Pharmacol. Exp. Ther., 265巻,1455-1473頁,19
93年)を一部,改変して行った.ホールセルパッチクラ
ンプ法により,神経細胞を膜電位固定(V=−70m
V)した条件下で,外液瞬間交換法(Y−tube法,
Murase et al., Brain Res. 525巻,84-91頁,1990年)
により本化合物液(細胞外液に溶解)を投与し,惹起さ
れる内向き電流の振幅を測定した。測定に用いた細胞外
液およびピペット内液は,以下の組成である。 細胞外液:135mM塩化ナトリウム,2mM塩化カリ
ウム,1mM塩化マグネシウム,5mM塩化カルシウ
ム,10mMグルコース,12mM HEPESを精製
水に溶解後トリスバッファーでpH=7.4に調製し
た。さらに,Na+電流,自発性GABA−A受容体応
答,α4β2ニコチン受容体応答およびムスカリン性応
答を阻害するため,テトロドトキシン0.3μM,ビク
クリン10μM,DHβE 10nMおよびアトロピン
1μMを加えた。 細胞内液:120mM塩化セシウム,5mM EGT
A,5mMアデノシン−3−リン酸マグネシウム塩,1
0mM HEPES,14mMジトリスホスホクレアチ
ン,50unit/mLクレアチンホスホキナーゼを精
製水に溶解後トリスバッファーでpH=7.2に調製し
た。電流応答の解析は,pCLAMP soft\ware ver.6 (Axo
n Instruments社)により行い,α7ニコチン受容体を介
する一過性内向き電流のピーク値を細胞ごとに計測し
た。対照薬との相対比較のため,常に同一細胞における
α7ニコチン受容体全アゴニストであるコリン10mM
応答と被験化合物応答のピーク電流の大きさを計測し,
アゴニスト活性を求めた。その結果、本発明化合物は低
濃度(0.1μM)から内向き電流を惹起し、α7ニコ
チン受容体に対してアゴニスト活性を有することを確認
した。
【0055】
【発明の効果】一般式(I)の化合物、光学異性体また
はその医薬上許容しうる塩は選択的かつ強力なα7ニコ
チン受容体作動作用もしくはα7ニコチン受容体部分作
動作用を有し、アルツハイマー病、認知機能障害、注意
欠陥障害、不安、うつ病、精神分裂病、てんかん、痛
み、トウレット症候群、パーキンソン氏病、ハンチント
ン病などの治療薬または予防薬、コリン性神経伝達が異
常をきたしている神経変性疾患の治療薬あるいは予防
薬、さらには禁煙薬として有効である。また、本発明化
合物は経口吸収性、脳内移行性に優れ、中枢神経系医薬
として良好な特性を有している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/18 A61P 25/18 25/22 25/22 25/24 25/24 25/28 25/28 25/34 25/34 29/00 29/00 43/00 111 43/00 111 // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 沼田 敦 埼玉県入間市小谷田三丁目7番25号 ウェ ルファイド株式会社創薬研究所内 Fターム(参考) 4C072 AA04 BB03 CC02 CC11 EE03 FF07 GG07 HH06 JJ03 4C086 AA01 AA02 AA03 CB22 MA01 MA04 NA14 ZA06 ZA08 ZA12 ZA15 ZA16 ZA18 ZC42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 により表されるスピロ環式化合物、その光学異性体また
    はその医薬上許容しうる塩およびそれらの水和物。式
    中、RおよびRは以下の(1)〜(14)のいずれ
    かを示す。 (1)R=メチル、R=アセチル、R=存在しな
    い、R=存在しない、(2)R=メチル、R=エ
    チル、R=存在しない、R=存在しない、(3)R
    =水素、R=アセチル、R=存在しない、R
    存在しない、(4)R=水素、R=シアノ、R
    存在しない、R=存在しない、(5)R=クロル、
    =メチル、R=存在しない、R=存在しない、
    (6)R=ブロム、R=メチル、R=存在しな
    い、R=存在しない、(7)R=アセチル、R
    メチル、R=存在しない、R=存在しない、(8)
    =アセチル、R=エチル、R=存在しない、R
    =存在しない、(9)R=クロル、R=エチル、
    =存在しない、R=存在しない、(10)R
    メチル、R=ブロム、R=存在しない、R=存在
    しない、(11)R=水素、R=ヒドロキシメチ
    ル、R=存在しない、R=存在しない、(12)R
    =ヒドロキシメチル、R=水素、R=存在しな
    い、R=存在しない、(13)R=水素、R=メ
    チル、R=酸素、R=存在しない、(14)R
    水素、R=メチル、R=存在しない、R=酸素
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物と医薬上許容しうる添加剤からなる医薬組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物からなるα7ニコチン受容体作動薬またはα7
    ニコチン受容体部分作動薬。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物からなる認知障害改善薬。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物からなる抗痴呆薬。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物からなる精神分裂病治療薬。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のスピロ環式化合物、その
    光学異性体またはその医薬上許容しうる塩およびそれら
    の水和物からなる注意欠陥障害治療薬。
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