JP2003081642A - ガラス母材の製造方法及び製造装置 - Google Patents
ガラス母材の製造方法及び製造装置Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01446—Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
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- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラス母材の長手方向で外径変動を生じさせ
ずに、脱水及び透明ガラス化の加熱処理を行う。 【解決手段】 多孔質ガラス母材２を炉心管３内で吊り
下げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉８で加
熱処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成する
ガラス母材の製造方法において、上記加熱炉８の下方と
なる出口側で加熱処理後の上記透明ガラス母材１２の先
端位置１４を検出して、その先端位置１４を基に透明ガ
ラス母材１２の先端移動速度を算出し、その先端移動速
度と予め設定した上記透明ガラス母材１２の送り速度と
の偏差分がなくなるように上記加熱炉８の出力を調整す
る。
ずに、脱水及び透明ガラス化の加熱処理を行う。 【解決手段】 多孔質ガラス母材２を炉心管３内で吊り
下げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉８で加
熱処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成する
ガラス母材の製造方法において、上記加熱炉８の下方と
なる出口側で加熱処理後の上記透明ガラス母材１２の先
端位置１４を検出して、その先端位置１４を基に透明ガ
ラス母材１２の先端移動速度を算出し、その先端移動速
度と予め設定した上記透明ガラス母材１２の送り速度と
の偏差分がなくなるように上記加熱炉８の出力を調整す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸付け法（ＶＡＤ
法）や外付け法（ＯＶＤ法）等で光ファイバ母材を製造
する工程のうち、多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り下
げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱処
理して、脱水及び透明ガラス化を行い、緻密な高純度の
透明ガラス母材を形成するガラス母材の製造方法及び製
造装置に関するものである。
法）や外付け法（ＯＶＤ法）等で光ファイバ母材を製造
する工程のうち、多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り下
げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱処
理して、脱水及び透明ガラス化を行い、緻密な高純度の
透明ガラス母材を形成するガラス母材の製造方法及び製
造装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図２は従来のガラス母材の製造装置を示
した概略図である。
した概略図である。
【０００３】従来のガラス母材の製造装置５１は、多孔
質ガラス母材５２が挿入され吊り下げられる炉心管５３
を有しており、その炉心管５３の一部には、ヒータ５４
が周設されている。多孔質ガラス母材５２は、回転しな
がら下方に移動され、ヒータ５４によって一定の温度に
保たれているヒートゾーン５５を、一定の速度で上から
下へと通過するようになっている。炉心管３の下部から
は、ヘリウムと塩素ガス等の脱水作用を有するガスが送
り込まれる。
質ガラス母材５２が挿入され吊り下げられる炉心管５３
を有しており、その炉心管５３の一部には、ヒータ５４
が周設されている。多孔質ガラス母材５２は、回転しな
がら下方に移動され、ヒータ５４によって一定の温度に
保たれているヒートゾーン５５を、一定の速度で上から
下へと通過するようになっている。炉心管３の下部から
は、ヘリウムと塩素ガス等の脱水作用を有するガスが送
り込まれる。
【０００４】これによって、多孔質ガラス母材５２は、
ヒートゾーン５５を通過する際に千度から千数百度とい
う高温で処理されて、その内部のＯＨ基が除去されると
共に、透明ガラス化が行われる。
ヒートゾーン５５を通過する際に千度から千数百度とい
う高温で処理されて、その内部のＯＨ基が除去されると
共に、透明ガラス化が行われる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ガラス母材の製造装置では、大型の多孔質ガラス母材を
用いた場合、母材そのものの自重により母材が下方に引
っ張られ、出来上がった透明ガラス母材の外径変動が大
きくなり、次工程の紡糸工程に支障をきたしてしまう。
そのため、透明ガラス母材の外径を修正する工程を付加
しなければならず、そのための装置が新たに必要とな
り、作業時間や手間が増加してしまうといった問題があ
った。
ガラス母材の製造装置では、大型の多孔質ガラス母材を
用いた場合、母材そのものの自重により母材が下方に引
っ張られ、出来上がった透明ガラス母材の外径変動が大
きくなり、次工程の紡糸工程に支障をきたしてしまう。
そのため、透明ガラス母材の外径を修正する工程を付加
しなければならず、そのための装置が新たに必要とな
り、作業時間や手間が増加してしまうといった問題があ
った。
【０００６】そこで、本発明は上記問題を解決すべく案
出されたものであり、その目的は、ガラス母材の長手方
向で外径変動を生じさせずに、脱水及び透明ガラス化の
加熱処理を行うことができるガラス母材の製造方法及び
製造装置を提供することにある。
出されたものであり、その目的は、ガラス母材の長手方
向で外径変動を生じさせずに、脱水及び透明ガラス化の
加熱処理を行うことができるガラス母材の製造方法及び
製造装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく、
請求項１の発明は、多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り
下げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱
処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成するガ
ラス母材の製造方法において、上記加熱炉の下方となる
出口側で加熱処理後の上記透明ガラス母材の先端位置を
検出して、その先端位置を基に透明ガラス母材の先端移
動速度を算出し、その先端移動速度と予め設定した上記
透明ガラス母材の送り速度との偏差分がなくなるように
上記加熱炉の出力を調整するようにしたガラス母材の製
造方法である。
請求項１の発明は、多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り
下げて回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱
処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成するガ
ラス母材の製造方法において、上記加熱炉の下方となる
出口側で加熱処理後の上記透明ガラス母材の先端位置を
検出して、その先端位置を基に透明ガラス母材の先端移
動速度を算出し、その先端移動速度と予め設定した上記
透明ガラス母材の送り速度との偏差分がなくなるように
上記加熱炉の出力を調整するようにしたガラス母材の製
造方法である。
【０００８】上記方法によれば、透明ガラス母材の先端
位置を検出して、先端移動速度を算出し、その先端移動
速度と予め設定した上記透明ガラス母材の送り速度との
偏差分がなくなるように上記加熱炉の出力を調整するよ
うにしたので、自重が大きい大型の多孔質ガラス母材を
用いた場合でも、加熱炉の出力を調整することによっ
て、自重による下方への引っ張りに対してガラス母材の
粘度を調整でき、ガラス母材が下方に過剰に引っ張られ
て細くなることはなく、その外径変動の発生を防止する
ことができる。
位置を検出して、先端移動速度を算出し、その先端移動
速度と予め設定した上記透明ガラス母材の送り速度との
偏差分がなくなるように上記加熱炉の出力を調整するよ
うにしたので、自重が大きい大型の多孔質ガラス母材を
用いた場合でも、加熱炉の出力を調整することによっ
て、自重による下方への引っ張りに対してガラス母材の
粘度を調整でき、ガラス母材が下方に過剰に引っ張られ
て細くなることはなく、その外径変動の発生を防止する
ことができる。
【０００９】請求項２の発明は、多孔質ガラス母材を炉
心管内で吊り下げて回転させながら下方に移動させつつ
加熱炉で加熱処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材
を形成するガラス母材の製造装置において、上記加熱炉
の下方となる出口側に加熱処理後の上記透明ガラス母材
の先端位置を検出する先端位置検出装置と、その先端位
置検出装置に接続され上記先端位置を基に透明ガラス母
材の先端移動速度を算出すると共に上記加熱炉に接続さ
れ上記先端移動速度と予め設定した上記透明ガラス母材
の送り速度との偏差分がなくなるように上記加熱炉の出
力を調整する制御装置とを備えたガラス母材の製造装置
である。
心管内で吊り下げて回転させながら下方に移動させつつ
加熱炉で加熱処理して、緻密な高純度の透明ガラス母材
を形成するガラス母材の製造装置において、上記加熱炉
の下方となる出口側に加熱処理後の上記透明ガラス母材
の先端位置を検出する先端位置検出装置と、その先端位
置検出装置に接続され上記先端位置を基に透明ガラス母
材の先端移動速度を算出すると共に上記加熱炉に接続さ
れ上記先端移動速度と予め設定した上記透明ガラス母材
の送り速度との偏差分がなくなるように上記加熱炉の出
力を調整する制御装置とを備えたガラス母材の製造装置
である。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
図面に従って説明する。
【００１１】図１は本発明に係るガラス母材の製造装置
の好適な実施の形態を示した概略図である。
の好適な実施の形態を示した概略図である。
【００１２】まず、係るガラス母材の製造装置の構成を
説明する。
説明する。
【００１３】図示するように、係るガラス母材の製造装
置１は、多孔質ガラス母材２が挿入される炉心管３を有
している。炉心管３は、石英ガラスにて形成されてお
り、上下に延出して配置されている。炉心管３の上下は
閉じられて区画されており、その下部には炉心管３内に
ヘリウム（Ｈｅ）や塩素ガス（Ｃｌ2 ）等の脱水作用
を有するガスを送り込むための送入口４が形成され、一
方その上部には排気口５が形成されている。
置１は、多孔質ガラス母材２が挿入される炉心管３を有
している。炉心管３は、石英ガラスにて形成されてお
り、上下に延出して配置されている。炉心管３の上下は
閉じられて区画されており、その下部には炉心管３内に
ヘリウム（Ｈｅ）や塩素ガス（Ｃｌ2 ）等の脱水作用
を有するガスを送り込むための送入口４が形成され、一
方その上部には排気口５が形成されている。
【００１４】多孔質ガラス母材２は、出発部材６に形成
されており、炉心管３の上端から下方に延びて回転自在
に設けられたロッド７を介して、炉心管３内に吊り下げ
られており、回転しながら下方に移動されるようになっ
ている。
されており、炉心管３の上端から下方に延びて回転自在
に設けられたロッド７を介して、炉心管３内に吊り下げ
られており、回転しながら下方に移動されるようになっ
ている。
【００１５】その炉心管３の長手方向の一部には、加熱
炉８が設けられている。加熱炉８には、炉心管３の周囲
に周設されたヒータ９が設けられている。これによっ
て、炉心管３内には、ヒータ９によって一定の温度（千
度から千数百度）に保たれているヒートゾーン１１が形
成されることとなる。
炉８が設けられている。加熱炉８には、炉心管３の周囲
に周設されたヒータ９が設けられている。これによっ
て、炉心管３内には、ヒータ９によって一定の温度（千
度から千数百度）に保たれているヒートゾーン１１が形
成されることとなる。
【００１６】加熱炉８の下方となる出口側には、加熱処
理後の透明ガラス母材１２の先端位置１４を検出する先
端位置検出装置１５が設けられている。先端位置検出装
置１５は、例えば、画像処理装置を応用したものが採用
されており、片側から水平光ビーム１６を出す発光部１
７と、その反対側に取り付けられ水平光ビーム１６を受
光する受光部１８とを備えている。発光部１７からは単
位時間毎に水平光ビーム１６が出され、単位時間毎の透
明ガラス母材１２の先端位置１４を検出するようになっ
ている。
理後の透明ガラス母材１２の先端位置１４を検出する先
端位置検出装置１５が設けられている。先端位置検出装
置１５は、例えば、画像処理装置を応用したものが採用
されており、片側から水平光ビーム１６を出す発光部１
７と、その反対側に取り付けられ水平光ビーム１６を受
光する受光部１８とを備えている。発光部１７からは単
位時間毎に水平光ビーム１６が出され、単位時間毎の透
明ガラス母材１２の先端位置１４を検出するようになっ
ている。
【００１７】先端位置検出装置１５には、透明ガラス母
材１２の先端移動速度を算出すると共に、その先端移動
速度に応じて加熱炉８の出力を調整する制御装置１９が
電気的に接続されている。
材１２の先端移動速度を算出すると共に、その先端移動
速度に応じて加熱炉８の出力を調整する制御装置１９が
電気的に接続されている。
【００１８】制御装置１９は、制御コントローラ２１と
電力パワーコントローラ２２とを備えている。制御コン
トローラ２１は、透明ガラス母材１２の単位時間あたり
の先端位置１４の移動距離を基に、その先端移動速度を
算出し、その先端移動速度と予め設定した透明ガラス母
材１２の送り速度との偏差分がなくなるように加熱炉８
の好適な出力値を計算して電力パワーコントローラ２２
へと送る。電力パワーコントローラ２２は、加熱炉８の
ヒータ９に電気的に接続されており、入力された出力値
にヒータ９をフィードバックして出力させ、加熱炉８の
出力を調整する。
電力パワーコントローラ２２とを備えている。制御コン
トローラ２１は、透明ガラス母材１２の単位時間あたり
の先端位置１４の移動距離を基に、その先端移動速度を
算出し、その先端移動速度と予め設定した透明ガラス母
材１２の送り速度との偏差分がなくなるように加熱炉８
の好適な出力値を計算して電力パワーコントローラ２２
へと送る。電力パワーコントローラ２２は、加熱炉８の
ヒータ９に電気的に接続されており、入力された出力値
にヒータ９をフィードバックして出力させ、加熱炉８の
出力を調整する。
【００１９】具体的には、透明ガラス母材１２の先端移
動速度が、予め設定した透明ガラス母材１２の送り速度
よりも速い場合には、加熱炉８の出力を低くして、透明
ガラス母材１２を硬くして、先端移動速度を遅くする。
逆に、透明ガラス母材１２の先端移動速度が、予め設定
した透明ガラス母材１２の送り速度よりも遅い場合に
は、加熱炉８の出力を高くして、透明ガラス母材１２を
軟らかくして、先端移動速度を速くするようになってい
る。
動速度が、予め設定した透明ガラス母材１２の送り速度
よりも速い場合には、加熱炉８の出力を低くして、透明
ガラス母材１２を硬くして、先端移動速度を遅くする。
逆に、透明ガラス母材１２の先端移動速度が、予め設定
した透明ガラス母材１２の送り速度よりも遅い場合に
は、加熱炉８の出力を高くして、透明ガラス母材１２を
軟らかくして、先端移動速度を速くするようになってい
る。
【００２０】次に、係るガラス母材の製造方法を説明し
ながら、上記構成によるガラス母材の製造装置１の作用
を説明する。
ながら、上記構成によるガラス母材の製造装置１の作用
を説明する。
【００２１】ガラス母材を製造するに際しては、まず、
加熱炉８のヒータ９にて、炉心管３内のヒートゾーン１
１を所定温度（千度から千数百度）まで上昇させた後、
挿入口４から炉心管３内にヘリウム（Ｈｅ）や塩素ガス
（Ｃｌ2 ）等の脱水作用を有するガスを送り込むと共
に、ロッド７を介して多孔質ガラス母材２を回転させな
がら下降させ、ヒートゾーン１１を通過させる。
加熱炉８のヒータ９にて、炉心管３内のヒートゾーン１
１を所定温度（千度から千数百度）まで上昇させた後、
挿入口４から炉心管３内にヘリウム（Ｈｅ）や塩素ガス
（Ｃｌ2 ）等の脱水作用を有するガスを送り込むと共
に、ロッド７を介して多孔質ガラス母材２を回転させな
がら下降させ、ヒートゾーン１１を通過させる。
【００２２】多孔質ガラス母材２は、ヒートゾーン１１
にて、高温で加熱処理され、その中のＯＨ基が除かれる
と共に、透明ガラス化が行われ、緻密な高純度の透明ガ
ラス母材１２が製造される。
にて、高温で加熱処理され、その中のＯＨ基が除かれる
と共に、透明ガラス化が行われ、緻密な高純度の透明ガ
ラス母材１２が製造される。
【００２３】ところで、上述の脱水及び透明ガラス化工
程において、初期の段階では、ガラス母材の自重の影響
は受けないが、工程が進むにつれてヒートゾーン１１よ
り下方のガラス母材の自重が大きくなり、それによっ
て、加熱処理後の透明ガラス母材１２が下方に引っ張ら
れて、伸びが発生し外径変動が発生しようとする。
程において、初期の段階では、ガラス母材の自重の影響
は受けないが、工程が進むにつれてヒートゾーン１１よ
り下方のガラス母材の自重が大きくなり、それによっ
て、加熱処理後の透明ガラス母材１２が下方に引っ張ら
れて、伸びが発生し外径変動が発生しようとする。
【００２４】しかし、本発明では、加熱炉８の下方とな
る出口側で加熱処理後の透明ガラス母材１２の先端位置
１４を先端位置検出装置１５によって検出して、制御装
置１９によって先端位置１４を基に透明ガラス母材１２
の先端移動速度を算出し、その先端移動速度と予め設定
した透明ガラス母材１２の送り速度との偏差分がなくな
るように加熱炉８の出力を調整するようになっている。
る出口側で加熱処理後の透明ガラス母材１２の先端位置
１４を先端位置検出装置１５によって検出して、制御装
置１９によって先端位置１４を基に透明ガラス母材１２
の先端移動速度を算出し、その先端移動速度と予め設定
した透明ガラス母材１２の送り速度との偏差分がなくな
るように加熱炉８の出力を調整するようになっている。
【００２５】具体的には、ヒートゾーン１１より下方の
透明ガラス母材１２の自重が大きくなり、その先端移動
速度が速くなるため、それに応じて加熱炉８の出力を低
くして、透明ガラス母材１２を硬くして、その先端移動
速度を遅くする場合が多い。一方、周囲の温度環境等に
よって、透明ガラス母材１２の先端移動速度が遅い場合
には、加熱炉８の出力を高くして、透明ガラス母材１２
を軟らかくして、その先端移動速度を速くする。
透明ガラス母材１２の自重が大きくなり、その先端移動
速度が速くなるため、それに応じて加熱炉８の出力を低
くして、透明ガラス母材１２を硬くして、その先端移動
速度を遅くする場合が多い。一方、周囲の温度環境等に
よって、透明ガラス母材１２の先端移動速度が遅い場合
には、加熱炉８の出力を高くして、透明ガラス母材１２
を軟らかくして、その先端移動速度を速くする。
【００２６】従って、透明ガラス母材１２の先端移動速
度と予め設定した透明ガラス母材１２の送り速度とを同
一にすることができるので、伸びが発生せず、透明ガラ
ス母材１２の外径変動の発生を防止できる。
度と予め設定した透明ガラス母材１２の送り速度とを同
一にすることができるので、伸びが発生せず、透明ガラ
ス母材１２の外径変動の発生を防止できる。
【００２７】上述の作用効果を確認するために、以下の
条件でガラス母材の製造実験を行った。外径φ２００ｍ
ｍ、長さ２０００ｍｍの多孔質ガラス母材２を準備し、
内径φ２６０ｍｍの炉心管３に挿入して、透明ガラス母
材１２の送り速度を５ｍｍ／ｓｅｃに設定して脱水及び
透明ガラス化を行った。そして、加熱処理後の透明ガラ
ス母材１２の外径寸法を測定したところ、求められる外
径φ１１０ｍｍから±０．５ｍｍの誤差範囲内とするこ
とができた。
条件でガラス母材の製造実験を行った。外径φ２００ｍ
ｍ、長さ２０００ｍｍの多孔質ガラス母材２を準備し、
内径φ２６０ｍｍの炉心管３に挿入して、透明ガラス母
材１２の送り速度を５ｍｍ／ｓｅｃに設定して脱水及び
透明ガラス化を行った。そして、加熱処理後の透明ガラ
ス母材１２の外径寸法を測定したところ、求められる外
径φ１１０ｍｍから±０．５ｍｍの誤差範囲内とするこ
とができた。
【００２８】なお、比較のために、上記実験と同条件
で、従来の製造方法で脱水及び透明ガラス化を行ったと
ころ、透明ガラス母材の外径がφ１０７ｍｍ±３．５ｍ
ｍとなり、非常に外径変動が大きくなっていた。
で、従来の製造方法で脱水及び透明ガラス化を行ったと
ころ、透明ガラス母材の外径がφ１０７ｍｍ±３．５ｍ
ｍとなり、非常に外径変動が大きくなっていた。
【００２９】以上のように、本発明によれば、加熱処理
後の透明ガラス母材１２の外径が長手にわたって非常に
安定するので、従来のように透明ガラス母材１２の外径
修正等の余分な作業工程を行うことなく、透明ガラス母
材１２をそのままの状態で次工程である紡糸工程へ供給
することができる。さらに、透明ガラス母材１２の送り
速度が一定となるので、紡糸工程での速度変動がなく、
非常に安定した作業が可能となる。
後の透明ガラス母材１２の外径が長手にわたって非常に
安定するので、従来のように透明ガラス母材１２の外径
修正等の余分な作業工程を行うことなく、透明ガラス母
材１２をそのままの状態で次工程である紡糸工程へ供給
することができる。さらに、透明ガラス母材１２の送り
速度が一定となるので、紡糸工程での速度変動がなく、
非常に安定した作業が可能となる。
【００３０】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、ガラス母
材の長手方向で外径変動を生じさせずに、脱水及び透明
ガラス化の加熱処理を行うことができるといった優れた
効果を発揮する。
材の長手方向で外径変動を生じさせずに、脱水及び透明
ガラス化の加熱処理を行うことができるといった優れた
効果を発揮する。
【図１】本発明に係るガラス母材の製造装置の好適な実
施の形態を示した概略図である。
施の形態を示した概略図である。
【図２】従来のガラス母材の製造装置を示した概略図で
ある。
ある。
１ ガラス母材の製造装置
２ 多孔質ガラス母材
３ 炉心管
８ 加熱炉
１２ 透明ガラス母材
１４ （透明ガラス母材の）先端位置
１５ 先端位置検出装置
１９ 制御装置
Claims (2)
- 【請求項１】 多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り下げ
て回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱処理
して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成するガラス
母材の製造方法において、上記加熱炉の下方となる出口
側で加熱処理後の上記透明ガラス母材の先端位置を検出
して、その先端位置を基に透明ガラス母材の先端移動速
度を算出し、その先端移動速度と予め設定した上記透明
ガラス母材の送り速度との偏差分がなくなるように上記
加熱炉の出力を調整することを特徴とするガラス母材の
製造方法。 - 【請求項２】 多孔質ガラス母材を炉心管内で吊り下げ
て回転させながら下方に移動させつつ加熱炉で加熱処理
して、緻密な高純度の透明ガラス母材を形成するガラス
母材の製造装置において、上記加熱炉の下方となる出口
側に加熱処理後の上記透明ガラス母材の先端位置を検出
する先端位置検出装置と、その先端位置検出装置に接続
され上記先端位置を基に透明ガラス母材の先端移動速度
を算出すると共に上記加熱炉に接続され上記先端移動速
度と予め設定した上記透明ガラス母材の送り速度との偏
差分がなくなるように上記加熱炉の出力を調整する制御
装置とを備えたことを特徴とするガラス母材の製造装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001269033A JP2003081642A (ja) | 2001-09-05 | 2001-09-05 | ガラス母材の製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001269033A JP2003081642A (ja) | 2001-09-05 | 2001-09-05 | ガラス母材の製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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|---|---|---|---|---|
| WO2004110941A1 (ja) * | 2003-06-17 | 2004-12-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | 光ファイバ母材の焼結装置及び焼結方法 |
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-
2001
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