JP2003081465A - 給紙装置、給紙方法、および給紙装置制御手段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡単に、電力消費量を抑えて、複数のロ
ーラを経て用紙を給紙する。 【解決手段】 各オプション給紙装置２（ｂ），２
（ｃ），２（ｄ）に備えられた給紙ローラ２２（ｂ），
２２（ｃ），２２（ｄ）と、中間ローラ２４（ｂ），２
４（ｃ），２４（ｄ）は、非駆動時には大きな抵抗を生
じることなく用紙を給紙する方向に外力によって回転可
能である。給紙カセット２１（ｄ）に積載された用紙５
５を給紙する場合、用紙５５は給紙ローラ２２（ｄ）に
よって中間ローラ２４（ｄ）に噛み込むまで送られる。
次に給紙ローラ２２（ｄ）が停止され、用紙５５は中間
ローラ２４（ｄ）によって中間ローラ２４（ｃ）に噛み
込むまで送られる。以下、中間ローラ２４（ｃ），２４
（ｄ）が同様に順次駆動されて給紙が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置、印刷
装置などの画像形成装置に用いられる給紙装置に関し、
特に、複数の被駆動ローラを経て給紙を行う給紙装置、
給紙方法、および給紙装置制御手段に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリンタなどの画像形成装置には、通
常、画像形成部に１枚ずつ用紙を給紙する給紙部が備え
られている。給紙部には、サイズや素材などの種類の異
なる複数種類の用紙を選択的に給紙できるようにするな
どの目的で、複数の用紙積載部を備えるものがある。ま
た、従来、ユーザーが必要とする任意の数の用紙積載部
を設けることができる、画像形成装置の構成として、用
紙積載部とそれに積載された用紙を給紙する機構を備
え、任意の数だけ画像形成装置本体と組み合わせて使用
可能なオプション給紙装置を用いた構成が知られてい
る。

【０００３】このようなオプション給紙装置を画像形成
装置本体に複数組み合わせた、一例の画像形成装置の模
式図を図８に示す。図８に示す例では、画像形成装置
は、画像形成装置本体１に３つのオプション給紙装置２
（ｂ），２（ｃ），２（ｄ）を組み合わせて構成されて
いる。

【０００４】画像形成装置本体１は、用紙積載部とし
て、用紙５５を適宜補給できるように画像形成装置本体
１に対して着脱可能な給紙カセット２１（ａ）を備えて
いる。装着された給紙カセット２１（ａ）上には、不図
示の駆動機構によって適宜回転駆動される給紙ローラ２
２（ａ）と、それを一端に回転可能に保持し、他端に設
けられた軸の周りに適宜回転付勢されるスイングアーム
２８（ａ）が備えられている。

【０００５】給紙カセット２１（ａ）からの給紙時に
は、給紙ローラ２２（ａ）は、スイングアーム２８
（ａ）の回転付勢力によって、給紙カセット２１（ａ）
に積載された用紙５５上に押し当てられる。その状態
で、給紙ローラ２２（ａ）を回転駆動することによっ
て、最上部の用紙５５が送られる。このようにして送ら
れる用紙５５の経路上には、分離土手２３（ａ）が設け
られており、これに用紙５５が突き当てられることによ
って、用紙５５は、複数枚重なって送られてきたとして
も、最上部の１枚のみが分離されて送り出される。

【０００６】このようにしてさらに送り出される用紙５
５の経路上には、用紙５５を、記録ヘッド１００が備え
られた記録部に向かって案内するガイド板の役割を兼ね
備えたピンチローラホルダ３５が設けられている。記録
部への入口部分には、不図示の駆動機構によって回転駆
動されるＬＦローラ２７が設けられている。ピンチロー
ラホルダ３５には、ＬＦローラ２７に対向するピンチロ
ーラ３１が回転可能に支持されている。この画像形成装
置における画像形成動作は、ＬＦローラ２７とピンチロ
ーラ３１の間まで給紙された用紙５５を、ＬＦローラ２
７を回転駆動することによって適宜送りながら、記録ヘ
ッド１００を適宜駆動して行われる。

【０００７】オプション給紙装置２（ｂ），２（ｃ），
２（ｄ）には、画像形成装置本体１に備えられた給紙部
におけるのと同様の構成の給紙カセット２１（ｂ），２
１（ｃ），２１（ｄ）、スイングアーム２８（ｂ），２
８（ｃ），２８（ｄ）、給紙ローラ２２（ｂ），２２
（ｃ），２２（ｄ）、分離土手２３（ｂ），２３
（ｃ），２３（ｄ）がそれぞれ設けられている。給紙ロ
ーラ２２（ｂ），２２（ｃ），２２（ｄ）によって送り
出される用紙５５の経路上には、ガイド板３２（ｂ），
３２（ｃ），３２（ｄ）が設けられている。各ガイド板
３２（ｂ），３２（ｃ），３２（ｄ）の案内経路上に
は、不図示の駆動機構によって回転駆動される中間ロー
ラ２４（ｂ），２４（ｃ），２４（ｄ）と、それに対向
して回転可能に保持されたアイドラコロ３３（ｂ），３
３（ｃ），３３（ｄ）が設けられている。

【０００８】画像形成装置本体１のすぐ下のオプション
給紙装置２（ｂ）に備えられたガイド板３２（ｂ）によ
る用紙５５の案内経路は、画像形成装置１に備えられた
ピンチローラホルダ３５による用紙５５の案内経路に接
続している。同様に、ガイド板３２（ｃ），３２（ｄ）
による用紙５５の案内経路は、それが備えられたオプシ
ョン給紙装置２１（ｃ），２１（ｄ）の直ぐ上のオプシ
ョン給紙装置２１（ｂ），２１（ｃ）に備えられたガイ
ド板３２（ｂ），３２（ｃ）による用紙５５の案内経路
にそれぞれ接続している。

【０００９】この画像形成装置による記録動作時には、
ユーザーの指定などに応じて、給紙カセット２１
（ａ），２１（ｂ），２１（ｃ），２１（ｄ）のいずれ
かに積載された用紙５５が選択的に給紙される。この選
択的な給紙動作を、給紙カセット２１（ｄ）が選択され
た場合を例にとって説明する。

【００１０】この場合、給紙ローラ２２（ｄ）が駆動さ
れて給紙カセット２１（ｄ）に積載された用紙５５が送
られる。この用紙５５は、中間ローラ２４（ｄ），２４
（ｃ），２４（ｂ）によってガイド板３２（ｄ），３２
（ｃ），３２（ｂ）、およびピンチローラホルダ３５に
沿ってＬＦローラ２７まで給紙される。

【００１１】この際、従来技術では、前のローラによっ
て次のローラのところまで用紙５５を送る際には、次の
ローラのところで用紙５５が止まらないように、前のロ
ーラだけでなく次のローラもあらかじめ回転駆動されて
いる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来技術では、２台以上のオプション給紙装置を同時に駆
動制御する必要があるため、制御手段が複雑になってし
まう。また、２つ以上のローラを同時に回転駆動するた
め、電力を浪費しがちである。

【００１３】そこで本発明の目的は、複数のローラを経
て給紙を行う、より簡単に、電力消費量を抑えて給紙動
作を行うことができる給紙装置、給紙方法、および給紙
装置制御手段を提供することにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明による給紙装置は、回転駆動される複数の被
駆動ローラと、被駆動ローラを回転駆動する給紙モータ
と、これらの動作を制御する給紙装置制御手段とを有
し、被駆動ローラの回転によって用紙を給紙する給紙装
置であって、被駆動ローラは、非駆動時には大きな抵抗
を生じることなく用紙を給紙する方向に外力によって回
転可能であり、給紙装置制御手段による給紙工程は、用
紙を複数の被駆動ローラを経て給紙する場合、１つの被
駆動ローラを、次の被駆動ローラに用紙が噛み込むまで
回転駆動させて停止させる工程と、その後用紙を噛み込
ませた次の被駆動ローラを回転駆動させる工程とを含む
ことを特徴とする。

【００１５】この構成の給紙装置では、被駆動ローラが
非駆動時に大きな抵抗を生じることなく外力によって回
転可能であるので、用紙を１つの被駆動ローラによって
次の被駆動に噛み込むまで送ることができる。そして、
次に用紙が噛み込まれた被駆動ローラによって用紙をさ
らに送ることができる。このように、この構成の給紙装
置では、複数の被駆動ローラを同時に回転駆動すること
なく、被駆動ローラを給紙経路順に順次駆動して給紙が
行われる。したがって、複数の被駆動ローラを同時に回
転駆動して給紙を行う従来の給紙装置に比べて、電力消
費量を低減することができる。

【００１６】被駆動ローラを非駆動時に大きな抵抗を生
じることなく用紙を給紙する方向に外力によって回転可
能にする構成としては、例えば、被駆動ローラと給紙モ
ータとを接続するギア列に、複数のギアと、それらを互
いに噛み合う位置で回転可能に支持する接続部材とを備
えた、一端のギアの回転軸の周りに揺動可能に支持され
た振り子ギアを設けた構成を用いることができる。この
場合、振り子ギアは、支持された側とは反対側の端部の
ギアが、ギア列に含まれる他のギアと噛み合っている状
態で被駆動ローラに用紙を送る方向に回転させる外力を
加えた時に、ギア列に含まれる他のギアから離れる方向
に揺動する力が加わる構成にすることができる。そこ
で、被駆動ローラに用紙を搬送する方向に外力を加える
と、振り子ギアが揺動することによって、被駆動ローラ
は給紙モータから切り離される。このため、被駆動ロー
ラはほとんど抵抗を生じることなく外力によって回転可
能である。

【００１７】上述のような被駆動ローラは、用紙積載部
に積載された用紙を送り出す給紙ローラと、送り出され
た用紙の給紙経路中に配置された中間ローラを含むこと
ができる。

【００１８】上述のような給紙ローラと中間ローラを有
する給紙装置においては、前述のような振り子ギアを用
いて、１つの給紙モータによって給紙ローラと中間ロー
ラとを回転駆動させることができる。すなわち、振り子
ギアが、給紙モータ側の一端のギアの回転軸の周りに揺
動可能に支持して給紙モータに接続され、他端のギア
が、振り子ギアを一方の側に揺動させた時に、給紙ロー
ラに接続された給紙ローラ系駆動ギア列に噛み合い、他
方の側に揺動させた時に、中間ローラに接続された中間
ローラ系駆動ギア列と噛み合う構成にする。この構成で
は、給紙モータを一方の側に回転させた場合に、振り子
ギアが給紙ローラ系駆動ギア列に噛み合う方向に揺動し
て給紙ローラが回転駆動され、給紙モータを他方の側に
回転させた場合に、振り子ギアが中間ローラ系駆動ギア
列に噛み合う方向に揺動して中間ローラが回転駆動され
る。

【００１９】この構成の場合、給紙動作は以下のように
行われる。まず給紙モータが一方の側に回転駆動され、
給紙ローラが回転駆動されて、用紙は中間ローラに噛み
込むまで搬送される。この際、振り子ギアは給紙ローラ
系駆動ギア列に噛み合う側にあり、中間ローラ系駆動ギ
ア列からは離れているため、中間ローラは、ほとんど抵
抗を生じることなく、噛み込まれる用紙に従動して回転
する。そして、用紙が中間ローラに十分に噛み込まれた
後、給紙モータが反対方向に回転駆動され、それによっ
て中間ローラが回転駆動されて用紙がさらに送られる。
この際、給紙ローラはほとんど抵抗を生じることなく、
用紙に従動して回転する。

【００２０】本発明は、少なくとも１つの被駆動ローラ
を有し、該被駆動ローラの少なくとも１つを介して用紙
を送る給紙経路が互いに接続されるように複数組み合わ
せることができるオプション給紙装置を含む給紙装置に
好適に適用できる。このオプション給紙装置は、特に、
被駆動ローラとして前述のような給紙ローラと、中間ロ
ーラとを有し、中間ローラが配置された、用紙の給紙経
路が互いに接続されるように複数組み合わせることがで
きる構成を有していてよい。この給紙装置では、いくつ
かのオプション給紙装置を介して給紙を行う場合、１つ
のオプション給紙装置の中間ローラが、次のオプション
給紙装置の中間ローラに用紙が噛み込むまで回転駆動さ
れる。そしてその後、前のオプション給紙装置の中間ロ
ーラの回転駆動が停止され、次のオプション給紙装置の
中間ローラが回転駆動される。このように、オプション
給紙装置が順次動かされて給紙が行われる。このため、
複数台のオプション給紙装置を同時に動かして給紙を行
う従来の給紙装置に比べ、動作制御が容易になり、ま
た、電力消費量を低減することができる。

【００２１】本発明による給紙方法は、回転駆動され、
非駆動時には大きな抵抗を生じることなく外力によって
回転可能な複数の被駆動ローラと、被駆動ローラを回転
駆動する給紙モータとを有し、被駆動ローラの回転によ
って用紙を給紙する給紙装置を用いた給紙方法であっ
て、用紙を複数の被駆動ローラを経て給紙する場合、１
つの被駆動ローラを、用紙が次の被駆動ローラに噛み込
むまで回転駆動させて停止させる工程と、その後用紙を
噛み込ませた次の被駆動ローラを回転駆動させる工程と
を有することを特徴とする。

【００２２】本発明による給紙装置制御手段は、上述の
ような給紙装置に上述のような給紙方法を実施させるこ
とを特徴とする。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。

【００２４】図１〜３は本実施形態の画像形成装置の構
成を示す模式図であり、それぞれ給紙工程における異な
る段階を図の順に時系列に示している。これらの図にお
いて、従来技術として示した図８の画像形成装置と同様
の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略
する。

【００２５】図４〜７は、各オプション給紙装置２
（ｂ），２（ｃ），２（ｄ）に備えられた給紙ローラ２
２（ｂ），２２（ｃ），２２（ｄ）と中間ローラ２４
（ｂ），２４（ｃ），２４（ｄ）の回転駆動系の模式図
であり、それぞれ異なる状態を示している。各オプショ
ン給紙装置２（ｂ），２（ｃ），２（ｄ）は同様の構成
を有しており、図４〜７では、給紙ローラ２２（ｂ），
２２（ｃ），２２（ｄ）と中間ローラ２４（ｂ），２４
（ｃ），２４（ｄ）をそれぞれ代表して給紙ローラ２
２、中間ローラ２４と記載している。

【００２６】この回転駆動系は、不図示の給紙モータに
よって回転駆動される給紙モータギア２９を有してい
る。給紙モータギア２９には、２つのギアと、それらを
互いに噛み合う位置で回転可能に支持する接続部材とを
備える振り子ギア２５が噛み合っている。振り子ギア２
５は、給紙モータギア２９と直接噛み合っている側のギ
アの軸の周りに揺動可能に支持されており、すなわち接
続されたもう一方のギアは、支持された側のギアの軸の
周りに揺動可能である。

【００２７】また、この回転駆動系には、複数のギアや
伝達ベルトから構成されており、給紙ローラ２２に接続
された給紙ローラ系駆動ギア列３０と、中間ローラ２４
に接続された中間ローラ系駆動ギア列２６が設けられて
いる。給紙ローラ系駆動ギア列３０には、振り子ギア２
５が、図４〜７の時計回り方向（図４の矢印Ａ方向）に
揺動した時に噛み合う位置に配置されたギアが含まれて
いる。また、中間ローラ系駆動ギア列２６には、振り子
ギア２５が、図４〜７の反時計回り方向（図５，６の矢
印Ｂ方向）に揺動した時に噛み合う位置に配置されたギ
アが含まれている。

【００２８】次に、この画像形成装置において、給紙カ
セット２１（ｄ）に積載された用紙５５を給紙する場合
を例にとり、給紙動作について説明する。

【００２９】給紙ローラ２２（ｄ）は、スイングアーム
２８（ｄ）の回転付勢力によって、給紙カセット２１
（ｄ）内に積載された用紙５５の積載量に応じた適正な
位置に導かれ、適正な押圧力で用紙５５上に押し当てら
れる。この状態で、オプション給紙装置２（ｄ）の給紙
モータギア２９が、図４の反時計回り方向（矢印で示す
方向）に正転駆動される。それによって、振り子ギア２
５は図４の矢印Ａで示すように時計回り方向に揺動し、
給紙ローラ系駆動ギア列３０と噛み合う。そして、給紙
モータギア２９を引き続き正転させることによって、給
紙ローラ２２（ｄ）が回転駆動される。

【００３０】給紙ローラ２２（ｄ）の回転によって、図
１に示すように、給紙カセット２１（ｄ）内に積載され
た用紙５５は、分離土手２３（ｄ）で最上部の一枚のみ
が分離されて送り出される。送り出された用紙５５は、
ガイド板３２（ｄ）に沿って上方へ送られ、中間ローラ
２４（ｄ）とアイドラコロ３３（ｄ）の間に差し込まれ
る。この際、振り子ギア２５は中間ローラ系駆動ギア列
２６から離れた状態にあり、したがって中間ローラ２４
は、給紙モータギア２０から、すなわちモータ系から切
り離された状態にある。このため、中間ローラ２４
（ｄ）は、バックテンションをほとんど生じることな
く、差し込まれる用紙５５に従動してスムーズに動く。
給紙ローラ２２は、用紙５５が中間ローラ２４（ｄ）と
アイドラコロ３３（ｄ）の間に十分に噛み込み、かつ送
り出している用紙５５の下の用紙５５を送り出してしま
わない程度まで回転駆動される。

【００３１】そして次に、オプション給紙装置２（ｄ）
の給紙モータギア２９が、図５の矢印で示すように時計
回り方向に逆転駆動される。それによって、振り子ギア
２５は、図５に示すように、矢印Ｂで示す反時計回り方
向に揺動して給紙ローラ系駆動ギア列３０から離れ、図
６に示すように、中間ローラ系駆動ギア列２６に噛み合
う。そして給紙モータギア２９を引き続き逆転させるこ
とによって、中間ローラ２４（ｄ）が回転駆動される。

【００３２】中間ローラ２４（ｄ）の回転によって、用
紙５５は、ガイド板３２（ｄ）に沿って上方に送られ
る。この際、振り子ギア２５は給紙ローラ系駆動ギア列
３０から離れた状態にあり、したがって給紙ローラ２２
はモータ系からは切り離された状態にある。このため、
給紙ローラ２２は、用紙５５の動きに従動して、ほとん
ど抵抗を生じることなくスムーズに回転する。

【００３３】中間ローラ２４（ｄ）をさらに回転させる
と、用紙５５は、ガイド板３２（ｄ）からさらに、１段
上のオプション給紙装置２（ｃ）に備えられるガイド板
３３（ｃ）に沿って上方に送られ、中間ローラ２４
（ｃ）とアイドラコロ３３（ｃ）との間に差し込まれ
る。この際、本実施形態では、オプション給紙装置２
（ｃ）の回転駆動系は停止されたままになっている。そ
こで、オプション給紙装置２（ｃ）の回転駆動系におい
て、振り子ギア２５が中間ローラ系駆動ギア列２６に噛
み合う位置にある場合、中間ローラ２４（ｃ）が、差し
込まれる用紙５５に従動して回転することによって、振
り子ギア２５には、中間ローラ系駆動ギア列２６から離
れようとする力が加わる。これによって、中間ローラ２
４（ｃ）は、図７に示すように時計回り方向に揺動して
中間ローラ系駆動ギア列２６から離れる。したがって、
中間ローラ２４（ｃ）は、バックテンションをほとんど
生じることなく、差し込まれる用紙５５に従動してスム
ーズに回転する。オプション給紙装置２（ｄ）の回転駆
動系は、用紙５５が、１段上のオプション給紙装置２
（ｃ）の中間ローラ２４（ｃ）とアイドラコロ３３
（ｃ）との間に十分に噛み込んだ時点で停止される。

【００３４】そして次に、オプション給紙装置２（ｃ）
の回転駆動系において、給紙モータギア２９が逆転駆動
され、中間ローラ２４（ｃ）が回転駆動される。中間ロ
ーラ２４（ｃ）の回転によって、用紙５５は、図３に示
すように、さらに１段上のオプション給紙装置２（ｂ）
へと送られる。この際、給紙ローラ２４（ｄ）は、用紙
５５に従動して回転する。この時、オプション給紙装置
２（ｃ）について前述したのと同様に、オプション給紙
装置２（ｄ）において振り子ギア２５が中間ローラ系駆
動ギア列２６から離れる。したがって、中間ローラ２４
（ｄ）は用紙５５に従動してスムーズに回転し、用紙５
５にほとんど抵抗を生じさせることはない。

【００３５】中間ローラ２４（ｃ）によって一段上のオ
プション給紙装置２（ｂ）へと送られた用紙５５は、中
間ローラ２４（ｂ）とアイドラコロ３３（ｂ）との間に
差し込まれる。この際、中間ローラ２４（ｂ）は用紙５
５にほとんど抵抗を生じさせることなく、用紙５５に従
動してスムーズに回転する。

【００３６】オプション給紙装置２（ｃ）の回転駆動系
は、用紙５５が中間ローラ２４（ｂ）とアイドラコロ３
３（ｂ）の間に十分に噛み込むまで駆動された後、停止
される。そして今度は、オプション給紙装置２（ｂ）の
回転駆動系が駆動され、中間ローラ２４（ｂ）の回転に
よって、用紙５５はＬＦローラ２７とピンチローラ３１
との間へと給紙される。

【００３７】以上説明したように、本実施形態の画像形
成装置に備えられた給紙装置は、画像形成装置本体１に
備えられた給紙部と、複数のオプション給紙装置から構
成されており、複数のオプション給紙装置を経て給紙が
行われる場合には、オプション給紙装置を順次動作させ
て給紙を行う。このため、複数のオプション給紙装置を
同時に動作させて給紙を行う従来の給紙装置に比べて、
制御が容易になり、また電力消費量を小さく抑えること
ができる。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
用紙を複数の被駆動ローラを経て給紙する場合、１つの
被駆動ローラを、用紙を次の被駆動ローラに噛み込ませ
るまで回転駆動し、その後、前の被駆動ローラを停止し
て、次の被駆動ローラを回転駆動し、これを繰り返して
用紙を給紙する。すなわち、本発明の給紙装置では、被
駆動ローラを、給紙方向に見て前側のものから後側のも
のへと順次１つずつ駆動して給紙を行う。このため、被
駆動ローラを複数同時に回転駆動して給紙を行う従来の
給紙装置に比べて、電力消費量を低減できる。

【００３９】また、特に、オプション給紙装置が複数組
み合わされた給紙装置において、オプション給紙装置を
１台ずつ順次動かして給紙を行うため、制御が容易にな
り、また電力消費量を低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施形態の画像形成装置の模式図
である。

【図２】図１の画像形成装置の模式図であり、図１とは
異なる状態を示している。

【図３】図１の画像形成装置の模式図であり、さらに他
の状態を示している。

【図４】図１の画像形成装置に備えられる給紙ローラと
中間ローラの回転駆動系の模式図である。

【図５】図４の回転駆動系の模式図であり、図４とは異
なる状態を示している。

【図６】図４の回転駆動系の模式図であり、さらに他の
状態を示している。

【図７】図４の回転駆動系の模式図であり、さらに他の
状態を示している。

【図８】従来例の画像形成装置の模式図である。

【符号の説明】

１ 画像形成装置本体 ２（ｂ），２（ｃ），２（ｄ） オプション給紙装置 ２１（ａ），２１（ｂ），２１（ｃ），２１（ｄ）
給紙カセット ２２，２２（ａ），２２（ｂ），２２（ｃ），２２
（ｄ） 給紙ローラ ２３（ａ），２３（ｂ），２３（ｃ），２３（ｄ）
分離土手 ２４，２４（ｂ），２４（ｃ），２４（ｄ） 中間ロ
ーラ ２５ 振り子ギア ２６ 中間ローラ系駆動ギア列 ２７ ＬＦローラ ２８（ａ），２８（ｂ），２８（ｃ），２８（ｄ）
スイングアーム ２９ 給紙モータギア ３０ 給紙ローラ系駆動ギア列 ３１ ピンチローラ ３２（ｂ），３２（ｃ），３３（ｄ） ガイド板 ３３（ｂ），３３（ｃ），３３（ｄ） アイドラコロ ３５ ピンチローラホルダ ５５ 用紙 １００ 記録ヘッド

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転駆動される複数の被駆動ローラと、
   該被駆動ローラを回転駆動する給紙モータと、これらの
   動作を制御する給紙装置制御手段とを有し、前記被駆動
   ローラの回転によって用紙を給紙する給紙装置であっ
   て、 前記被駆動ローラは、非駆動時には大きな抵抗を生じる
   ことなく前記用紙を給紙する方向に外力によって回転可
   能であり、前記給紙装置制御手段による給紙工程は、前
   記用紙を複数の前記被駆動ローラを経て給紙する場合、
   １つの被駆動ローラを、次の被駆動ローラに前記用紙が
   噛み込むまで回転駆動させて停止させる工程と、その後
   前記用紙を噛み込ませた次の被駆動ローラを回転駆動さ
   せる工程とを含む給紙装置。
2. 【請求項２】 前記被駆動ローラと前記給紙モータとを
   接続するギア列を有し、該ギア列は、複数のギアと、該
   複数のギアを互いに噛み合う位置で回転可能に支持する
   接続部材とを備えた、一端のギアの回転軸の周りに揺動
   可能に支持された振り子ギアを含み、該振り子ギアに
   は、支持された側とは反対側の端部のギアが前記ギア列
   に含まれる他のギアと噛み合っている状態で前記被駆動
   ローラに前記用紙を送る方向に回転させる外力が加わっ
   た時に、前記ギア列に含まれる他のギアから離れる方向
   に揺動させる力が加わる、請求項１に記載の給紙装置。
3. 【請求項３】 前記用紙を積載して保持する用紙積載部
   と、該用紙積載部に積載された前記用紙を送り出す給紙
   ローラと、送り出された前記用紙の給紙経路中に配置さ
   れた中間ローラとを有し、前記被駆動ローラには前記給
   紙ローラと前記中間ローラが含まれる、請求項１または
   ２に記載の給紙装置。
4. 【請求項４】 複数のギアと、該複数のギアを互いに噛
   み合う位置で回転可能に支持する接続部材とを備え、前
   記給紙モータ側の一端のギアの回転軸の周りに揺動可能
   に支持されて前記給紙モータに接続された振り子ギア
   と、前記給紙ローラに接続された給紙ローラ系駆動ギア
   列と、前記中間ローラに接続された中間ローラ系駆動ギ
   ア列とを有し、前記振り子ギアは、一方の側に揺動させ
   ると前記給紙ローラ系駆動ギア列に噛み合せることがで
   き、他方の側に揺動させると前記中間ローラ系駆動ギア
   列に噛み合せることができる、請求項３に記載の給紙装
   置。
5. 【請求項５】 少なくとも１つの前記被駆動ローラを有
   し、該被駆動ローラの少なくとも１つを介して前記用紙
   を送る給紙経路が互いに接続されるように複数組み合わ
   せることができるオプション給紙装置を含む、請求項１
   または２に記載の給紙装置。
6. 【請求項６】 前記オプション給紙装置は、前記用紙を
   積載して保持する用紙積載部と、該用紙積載部に積載さ
   れた前記用紙を送り出す給紙ローラと、送り出された前
   記用紙の給紙経路中に配置された中間ローラとを有し、
   前記被駆動ローラには前記給紙ローラと前記中間ローラ
   が含まれる、請求項３または４に記載の給紙装置。
7. 【請求項７】 回転駆動され、非駆動時には大きな抵抗
   を生じることなく外力によって回転可能な複数の被駆動
   ローラと、該被駆動ローラを回転駆動する給紙モータと
   を有し、前記被駆動ローラの回転によって用紙を給紙す
   る給紙装置を用いた給紙方法であって、 前記用紙を複数の前記被駆動ローラを経て給紙する場
   合、１つの被駆動ローラを、前記用紙が次の被駆動ロー
   ラに噛み込むまで回転駆動させて停止させる工程と、 その後前記用紙を噛み込ませた次の被駆動ローラを回転
   駆動させる工程とを有する給紙方法。
8. 【請求項８】 請求項７に記載の給紙方法を前記給紙装
   置に実行させる給紙装置制御手段。