JP2003081208A - 包装装置 - Google Patents

包装装置

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JP2003081208A
JP2003081208A JP2001270372A JP2001270372A JP2003081208A JP 2003081208 A JP2003081208 A JP 2003081208A JP 2001270372 A JP2001270372 A JP 2001270372A JP 2001270372 A JP2001270372 A JP 2001270372A JP 2003081208 A JP2003081208 A JP 2003081208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムセット動作時におけるフィルムの引
っかかり等の不具合が少ない包装装置を提供する。 【解決手段】 包装装置は、第1及び第2フィーダユニ
ットと、第1及び第2フィーダ移動ユニットと、制御装
置とを備える。第1及び第2フィーダユニットは、フィ
ルムロールから引き出されたフィルムを保持してフィー
ドする。第1及び第2フィーダ移動ユニットは、第1及
び第2フィーダユニットをフィルム幅方向に移動させ
る。制御装置は、フィルムローディング時に、第1及び
第2フィーダユニット61,62のフィルム幅方向相対
距離を大きくしながらフィルムFをフィードさせる。ま
た、制御装置は、フィルム交換扉の開閉の履歴を基にフ
ィルムの広がり具合を推定し、それに応じて通常フィル
ムローディング処理を行うか再フィルムローディング処
理を行うかを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装装置、特に、
緊張保持させたフィルムに被包装物を押しつける機構を
有する包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡スチロールなどを使ったトレーに収
納された生鮮食料品等の被包装物をストレッチフィルム
によって包装する装置が、従来からストレッチ包装装置
として知られている。このストレッチ包装装置では、所
定の幅を有するストレッチフィルムをトレーの大小に応
じて所定長さ寸法に切断するとともに、そのフィルムの
幅方向の両側縁部を上下のベルト等から成る一対のフィ
ーダにより保持しながら包装ステーションにフィルムを
搬送し、包装ステーションにおいて包装を施す。包装ス
テーションでは、搬送されてきたフィルムに対してトレ
ーに収納された被包装物が押し上げられ、被包装物をフ
ィルムに密着させた状態でフィルムの周縁部がトレーの
底面側に折り込まれる。これにより被包装物およびトレ
ーがストレッチフィルムに包まれるので、その後、トレ
ー底面のフィルムにヒートシールを施して包装を完了さ
せる。
【0003】このような包装装置に関し、本願出願人
は、特開2001−106202号公報に開示されてい
る発明を為している。この先の発明は、フィルムロール
から引き出したフィルムの先端をオペレータが手で広げ
て装置にセットしている手間、すなわちフィルムセット
時の手間をなくすために為されたものである。上記公報
に示される包装装置1では、フィルム初期セット作業時
に、制御装置9が、フィルムFを搬送させながら第1お
よび第2フィーダユニット61,62間の距離を広げる
制御を行っている。このため、オペレータがフィルムロ
ールRから引き出したフィルムFの先端を広げた状態で
セットしなくても、すなわちフィルムFの先端に皺が寄
った状態でセットしたとしても、フィルムFが制御装置
9の制御によって自動的に広げられる。これにより、フ
ィルム初期セット時の作業において、従来行われていた
フィルムFの先端を広げるというオペレータの手間が省
かれるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の包装装置1
では、フィルムローディングボタンを押すことによっ
て、自動的にフィルムFを広げながらフィルムFをロー
ディングする動作が行われる。そして、フィルムローデ
ィングボタンは、通常、フィルム交換扉1bを開けてフ
ィルムロールRをロールバー4aに装着しフィルム先端
をフィルム差し込み板ユニット53に掛けてセットした
後に押される。
【0005】しかし、オペレータは、一度フィルム初期
セット動作をさせてみたもののフィルムFの張りが十分
でないと視認した場合に、再度フィルムローディングボ
タンを押すことがある。また、操作スイッチや操作ボタ
ンの配置によっては、フィルム送りのボタン(スイッ
チ)と間違えてフィルムローディングボタンが押される
ことも考えられる。このような場合には、既にフィルム
Fが少なくともある程度まで張られている(広げられて
いる)ため、フィルムFを初期セットする場合と同様の
動作が行われると、フィルムFがフィルム差し込み板ユ
ニット53の角部に引っかかってしまうことがある。
【0006】また、上記公報の包装装置1では、第1お
よび第2フィーダユニット61,62によりフィルムF
を挟持させるときに、第1フィーダユニット61の各ベ
ルト22,23,24が切欠き53aのフィルム幅方向
位置に、第2フィーダユニット62の各ベルト22,2
3,24が切欠き53bのフィルム幅方向位置に位置す
るようにしている。
【0007】しかし、幅の広いフィルムの場合には、第
2フィーダユニット62を切欠き53bのフィルム幅方
向位置まで持ってくると、フィルムFを広げながら第2
フィーダユニット62をフィルム幅に合った位置まで移
動させるのに時間が長くかかり、フィルム初期セット動
作が完了するまでの時間が長くなるとともに、フィルム
先端の広げられていないフィルムFの部分が多くなって
しまい、フィルムFの無駄遣いという不具合も発生す
る。また、幅の広いフィルムFを初期セットする際に第
2フィーダユニット62を切欠き53bのフィルム幅方
向位置まで持ってくると、広げている途中でフィルムF
がワンウェイローラ59に巻き込まれてしまうことがあ
る。
【0008】本発明の課題は、フィルムを緊張保持させ
るためにフィルムを広げながらフィルムをセットするフ
ィルムセット制御を行う包装装置であって、フィルムセ
ット動作時におけるフィルムの引っかかりや巻き込みが
抑えられ、セット時間およびフィルムの無駄が少ないも
のを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る包装装置
は、緊張保持させたフィルムに被包装物を押しつける機
構を有する包装装置であって、ロール保持具と、第1フ
ィーダと、第2フィーダと、フィーダ移動具と、制御部
とを備えている。ロール保持具は、フィルムロールを回
転可能に保持する。第1フィーダは、ロール保持具に保
持されたフィルムロールから引き出されたフィルムのフ
ィルム幅方向第1部を保持して、フィルムをフィルム長
手方向に送る。第2フィーダは、ロール保持具に保持さ
れたフィルムロールから引き出されたフィルムのフィル
ム幅方向第2部を保持して、フィルムをフィルム長手方
向に送る。フィーダ移動具は、第1および第2フィーダ
のフィルム幅方向相対距離を変化させる。制御部は、フ
ィルムセット制御を行う。フィルムセット制御では、フ
ィーダ移動具により第1および第2フィーダのフィルム
幅方向相対距離を大きくしながら、第1および第2フィ
ーダによりフィルムをフィルム長手方向に送らせる。ま
た、制御部は、フィルムの幅寸法およびフィルムの広が
り具合の少なくとも一方に応じて、フィルムセット制御
における第1および第2フィーダのフィルム幅方向相対
距離の初期値を決定する。
【0010】請求項1の包装装置では、フィルムセット
制御において、フィルムのフィルム幅方向第1部および
フィルム幅方向第2部を保持した第1および第2フィー
ダが、フィルムを長手方向に送りながら、フィルム幅方
向に沿ったその相対距離を広げていく。したがって、こ
のフィルムセット制御時には、第1および第2フィーダ
の少なくとも一方がだんだんとフィルムの外側を保持す
るように移動することになる。このように、フィルムを
送りながらフィーダの保持するフィルムの位置がだんだ
んと外側にずれていくため、フィルムセット制御が始ま
る前にフィルムが広げられていない状態で第1および第
2フィーダにセットされていたとしても、フィルムセッ
ト制御の間にだんだんと第1および第2フィーダに保持
されるフィルムが広がった状態となる。そして、第1お
よび第2フィーダの相対距離が概ねフィルムの幅となっ
たときには、フィルムが広げられた状態でその両側部を
第1および第2フィーダに保持された状態に変わる。
【0011】そして、この請求項1の包装装置では、フ
ィルムセット制御における第1および第2フィーダのフ
ィルム幅方向相対距離の初期値を、フィルムの幅寸法お
よびフィルムの広がり具合の少なくとも一方に応じて決
定している。したがって、フィルムの幅寸法が大きい場
合に初期値を比較的大きい値に設定して広げられている
途中でのフィルムの巻き込みを抑えたり、フィルムが既
にある程度広げられている場合に初期値を大きな値に変
更してフィルムセット動作時のフィルムの引っかかりを
抑えたりすることができるようになる。また、この包装
装置では、フィルムの引っかかりや巻き込みが抑えられ
るとともに、フィルムの幅寸法やフィルムの広がり具合
に応じてフィーダ移動具によるフィーダの移動距離が必
要最小限となるように初期値を設定することにより、フ
ィルムセット動作の時間が短縮され無駄になるフィルム
の量も少なくなる。
【0012】請求項2に係る包装装置は、請求項1に記
載の包装装置であって、開閉部材と、開閉センサとをさ
らに備えている。開閉部材は、ロール保持具にフィルム
ロールを保持させる際に開閉する部材である。開閉セン
サは、開閉部材の「開」あるいは「閉」の状態を検知す
る。そして、制御部は、開閉センサにより検知された開
閉部材の開閉の履歴情報を基にフィルムの広がり具合を
推定し、そのフィルムの広がり具合に応じて、フィルム
セット制御における第1および第2フィーダのフィルム
幅方向相対距離の初期値を決定する。
【0013】ここでは、フィルムセット制御が、フィル
ムの広がり具合に応じて決定された第1および第2フィ
ーダのフィルム幅方向相対距離の初期値を用いて行われ
る。そして、初期値を決定する要因となるフィルムの広
がり具合は、開閉部材の開閉の履歴情報を基に推定され
る。この推定は、フィルムを最初からセットするときに
は、フィルムロールを保持させる際に必ず開閉部材を開
閉するということを前提として行うことが可能である。
例えば、前回フィルムセット制御が行われてから開閉部
材の開閉の履歴が無いにもかかわらず次のフィルムセッ
ト制御が行われるときには、既に前回のフィルムセット
制御によってある程度フィルムが広げられていると推定
できる。
【0014】このように、請求項2の包装装置では、開
閉部材の開閉の履歴情報を基にフィルムの広がり具合を
推定するため、従来から扉等の開閉部材に付随している
開閉センサの情報を転用してソフト的な追加を行うだけ
で、すなわちハード的な追加構成を加えることなく、フ
ィルムの広がり具合に対応させて初期値を決定し本発明
を実現させることができる。
【0015】請求項3に係る包装装置は、請求項1に記
載の包装装置であって、フィルムの広がり具合を検知す
るための複数のセンサをさらに備えている。そして、制
御部は、複数のセンサによる検知結果を基にフィルムの
広がり具合を認識し、そのフィルムの広がり具合に応じ
て、フィルムセット制御における第1および第2フィー
ダのフィルム幅方向相対距離の初期値を決定する。
【0016】ここでは、フィルムセット制御が、フィル
ムの広がり具合に応じて決定された第1および第2フィ
ーダのフィルム幅方向相対距離の初期値を用いて行われ
る。そして、初期値を決定する要因となるフィルムの広
がり具合は、新たに設けられた複数のセンサによる検知
結果を基に制御部が認識する。したがって、請求項3の
包装装置では、複数のセンサにより確実にフィルムの広
がり具合を検出できる。また、複数のセンサでフィルム
の幅方向の各位置を監視させることによって、フィルム
の広がり具合とフィルムの幅寸法との両方の要素によっ
てフィルムがその幅方向に対してどのような状態にある
のかを把握できるようになり、実際のフィルムの幅方向
の状態を確実に認識して初期値の決定に生かすことがで
きるようになる。
【0017】請求項4に係る包装装置は、請求項1に記
載の包装装置であって、制御部は、入力されるフィルム
の性状データを記憶する記憶手段を有している。また、
制御部は、性状データからフィルムの幅寸法を引き出
し、そのフィルムの幅寸法に応じて、フィルムセット制
御における第1および第2フィーダのフィルム幅方向相
対距離の初期値を決定する。
【0018】包装装置においては、使用前にフィルムの
材質や幅寸法などの性状データが入力され、そのデータ
が包装装置の包装に関する制御に利用されることが多
い。ここでいう入力は、手入力、記録媒体やダウンロー
ドといった手段を用いた形の入力、フィルム幅が自動検
出されて制御部に自動的に入力されることを含む。請求
項4の包装装置では、そのような記憶手段内にあるフィ
ルムの性状データを利用し、そこからフィルムの幅寸法
を引き出して、フィルムセット制御における初期値の決
定に利用している。
【0019】請求項5に係る包装装置は、緊張保持させ
たフィルムに被包装物を押しつける機構を有する包装装
置であって、ロール保持具と、第1フィーダと、第2フ
ィーダと、フィーダ移動具と、制御部とを備えている。
ロール保持具は、フィルムロールを回転可能に保持す
る。第1フィーダは、ロール保持具に保持されたフィル
ムロールから引き出されたフィルムのフィルム幅方向第
1部を保持して、フィルムをフィルム長手方向に送る。
第2フィーダは、ロール保持具に保持されたフィルムロ
ールから引き出されたフィルムのフィルム幅方向第2部
を保持して、フィルムをフィルム長手方向に送る。フィ
ーダ移動具は、第1および第2フィーダのフィルム幅方
向相対距離を変化させる。制御部は、フィルムセット制
御を行う。フィルムセット制御では、フィーダ移動具に
より第1および第2フィーダのフィルム幅方向相対距離
を大きくしながら、第1および第2フィーダによりフィ
ルムをフィルム長手方向に送らせる。また、フィルムセ
ット制御では、ロール保持具にフィルムロールを保持さ
せた後に一度もフィルムセット制御が為されていない場
合には、第1および第2フィーダのフィルム幅方向相対
距離の初期値を第1距離にして通常フィルムセット処理
を行わせ、ロール保持具にフィルムロールを保持させた
後に一度でもフィルムセット制御が為されている場合に
は、初期値を第2距離にして再フィルムセット処理を行
わせる。そして、少なくとも幅寸法の大きなフィルムに
対しては、再フィルムセット処理の初期値である第2距
離が通常フィルムセット処理の初期値である第1距離よ
りも大きく設定される。
【0020】請求項5の包装装置では、フィルムセット
制御において、フィルムのフィルム幅方向第1部および
フィルム幅方向第2部を保持した第1および第2フィー
ダが、フィルムを長手方向に送りながら、フィルム幅方
向に沿ったその相対距離を広げていく。したがって、こ
のフィルムセット制御時には、第1および第2フィーダ
の少なくとも一方がだんだんとフィルムの外側を保持す
るように移動することになる。このように、フィルムを
送りながらフィーダの保持するフィルムの位置がだんだ
んと外側にずれていくため、フィルムセット制御が始ま
る前にフィルムが広げられていない状態で第1および第
2フィーダにセットされていたとしても、フィルムセッ
ト制御の間にだんだんと第1および第2フィーダに保持
されるフィルムが広がった状態となる。そして、第1お
よび第2フィーダの相対距離が概ねフィルムの幅となっ
たときには、フィルムが広げられた状態でその両側部を
第1および第2フィーダに保持された状態に変わる。
【0021】そして、この請求項5の包装装置では、ロ
ール保持具にフィルムロールを保持させた後に一度もフ
ィルムセット制御が為されていない場合には通常フィル
ムセット処理を、ロール保持具にフィルムロールを保持
させた後に一度でもフィルムセット制御が為されている
場合には再フィルムセット処理を行わせる。再フィルム
セット処理においては、少なくとも幅寸法の大きなフィ
ルムに対し、初期値である第2距離が通常フィルムセッ
ト処理の初期値である第1距離よりも大きく設定され
る。したがって、再フィルムセット処理において、フィ
ルムがある程度広げられているにもかかわらず通常フィ
ルムセット処理時と同様に初期値が小さく設定され、広
げられている途中でフィルムが引っかかってしまう不具
合が抑えられる。また、フィルムの引っかかりが抑えら
れるとともに、少なくともフィルム幅の大きなフィルム
をセットするときには、再フィルムセット処理に要する
時間が短くなり無駄になるフィルムの量も少なくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係るフィル
ム横送り型のストレッチ包装装置を図1に示す。この包
装装置1は、緊張保持させたストレッチフィルムFに対
してトレーTに載せた生鮮食料品等の商品Gを押し上
げ、フィルムFの周辺部をトレーTの底面側に折り込む
ことによってフィルム包装を行う装置である。また、こ
の包装装置1は、フィルム包装機能に加えて、計量機能
やラベル貼付による値付機能を兼ね備えている。
【0023】<装置の全体概略>図1および図2に示す
ように、包装装置1は、計量搬入機構2と、包装ステー
ション3と、ロール支持機構4と、フィルム送り出し機
構5と、フィルム搬送機構6と、折り込み機構7と、シ
ール機構8とを備えている。計量搬入機構2は、本体1
aの正面中央部に設けられている。包装ステーション3
は、本体1a内に形成される空間である。ロール支持機
構4は、本体1aの両側部に配設されており、それぞれ
フィルムロールRを保持する。フィルム送り出し機構5
は、フィルムロールRから引き出されたフィルムFを上
方に送り出す。フィルム搬送機構6は、フィルム送り出
し機構5からフィルムFを受け取り、包装ステーション
3へとフィルムFを搬送する。折り込み機構7は、包装
ステーション3に搬送されたフィルムFによって、被包
装物を包装する。シール機構8は、折り込み機構7によ
り被包装物の底面側に折り込まれたフィルムFに対し
て、熱シールを施す。
【0024】また、本体1aの上部には、表示パネル9
a、操作キー9b、記憶部(記憶手段)9cなどを備え
たコンピュータから成る制御装置(制御部)9が配置さ
れている。この制御装置9は、上記の各機構2,5,
6,7,8の作動を制御するとともに、計量搬入機構2
により計量された商品Gの重量を示す信号に基づいて商
品Gの価格の算出等を行い、商品Gの重量や価格等をラ
ベルに印字するラベルプリンター10やラベル発行機1
1の作動を制御している。表示パネル9aは、タッチパ
ネル式のディスプレイであり、パネル上に操作ボタンも
配される。また、記憶部9cには、表示パネル9aや操
作キー9bなどから入力された、あるいは外部の装置か
ら転送されたフィルムFに関するデータが記憶されてい
る。この記憶部9cにあるフィルムFに関するデータ
は、使われるフィルムFのフィルム幅のデータも含んで
いる。
【0025】なお、この包装装置1で使用するフィルム
ロールRは、所定の幅寸法とされたストレッチフィルム
Fが多重に巻き付けられているものである。 <計量搬入機構>計量搬入機構2は、トレーTに収納さ
れた食品等の商品Gの重量を計量する計量器と、一対の
ローラ間に張設された複数の搬入ベルトとを有してい
る。搬入ベルトには搬送用の突起が設けられており、計
量器上(搬入ベルト上方)に商品Gを収容したトレーT
を図3に示すように載置すれば、商品Gの重量が計量器
により計量された後、トレーTが搬入ベルトの突起に押
されて、包装ステーション3のリフター機構30(後
述)の支持部材33上に送られる(図15および図16
参照)。
【0026】<包装ステーション>包装ステーション3
は、本体1a内にあって、計量が終わったトレーT内の
商品Gに一連のフィルム包装処理を施す空間である。こ
の包装ステーション3では、フィルム搬送機構6によっ
てストレッチフィルムFが張られ、張られたフィルムF
に対してリフター機構30がトレーTおよび商品Gを突
き上げる(図17参照)。そして、折り込み機構7がフ
ィルムFを突き上げた状態のトレーTの底面側にフィル
ムFの周囲の部分を折り込むことによって、トレーTお
よび商品GがフィルムFで覆われた状態となる。
【0027】この包装ステーション3の下部には、トレ
ーTの底面を保持してトレーTおよび商品Gを上方に移
動させるためのリフター機構30が設けられている。リ
フター機構30は、図3に示すように、支持ベース31
と、支持ベース31上に固定された複数の支持バー32
と、各支持バー32の上端部にそれぞれ回動自在に支持
されトレーTの底面を受ける支持部材33とを有してい
る。また、リフター機構30は、支持ベース31を上下
移動させる電動ボールネジ機構34を下部に備えてい
る。
【0028】なお、各支持バー32は、その中央部分に
前後左右に折れ曲がるヒンジを備えており、後述する左
右折り込み板76,77や後折り込み板78がトレーT
の下部に入ってくるときに一時的に転倒するようにされ
ている。 <ロール支持機構>フィルムロールRを支持するロール
支持機構(ロール保持具)4は、本体1aの両側部に概
ね対称に設けられている(図2および図4参照)。ロー
ル支持機構4は、主としてロールバー4a(図5参照)
から構成されている。
【0029】ロールバー4aは、フィルムロールRを挿
通させ、ホルダー等でフィルムロールRを保持すること
ができる。また、ロールバー4aは本体1aに回転自在
に支持されているが、その一端に固定されたプーリ4b
にはベルト4cが掛けられている(図2参照)。両ロー
ル支持機構4のベルト4cは、1つのフィルムロール駆
動モータ4dによって駆動されるようになっている。フ
ィルムロール駆動モータ4dは正逆回転が可能であり、
正回転時に一方のロール支持機構4を、逆回転時に他方
のロール支持機構4を駆動する。ベルト4cとフィルム
ロール駆動モータ4dとの間には、フィルムブレーキや
ワンウェイクラッチ4eが設けられている。これによ
り、別のロール支持機構4が駆動されているときにロー
ルバー4aが反対に回転してしまうことがなく、またフ
ィルムロールRからのフィルムFの繰り出しを止めるこ
とができる。
【0030】<フィルム送り出し機構>フィルム送り出
し機構5は、フィルムロールRから引き出されたフィル
ムFを後述するフィルム搬送機構6の一対のフィーダユ
ニット61,62に受け渡すための機構である。このフ
ィルム送り出し機構5は、図2に示すように、主とし
て、繰り出しローラ51と、繰り出しローラ51を回す
繰り出しモータ52と、フィルム差し込み板ユニット5
3と、フィルム差し込み板ユニット53を上下移動させ
るフィルム差し込み板駆動モータ54とから構成されて
いる。
【0031】(繰り出しローラ)繰り出しローラ51
は、ロール支持機構4に保持されたフィルムロールRの
斜め上方、フィルムロールRよりも外側に配置されるロ
ーラであって、フィルムロールRの長手方向に沿ってフ
ィルムロールRよりも長く延びている(図2および図5
参照)。この繰り出しローラ51は、ベルトを介して繰
り出しモータ52と連結されており、繰り出しモータ5
2の作動によって回転する。
【0032】(フィルム差し込み板ユニット)フィルム
差し込み板ユニット53は、主として2枚の板部材5
7,58から構成されており、図2および図5に示すよ
うに、ロール支持機構4に支持されたフィルムロールR
の上方に配置されている。このフィルム差し込み板ユニ
ット53も、フィルムロールRの長手方向に沿ってフィ
ルムロールRよりも長く延びている。
【0033】図6および図7を用いて詳細に説明する
と、フィルム差し込み板ユニット53は、それぞれの一
端が図示しないヒンジで連結されている2枚の板部材5
7,58と、板部材57に支持される複数のワンウェイ
ローラ59とから構成されている。各板部材57,58
は、分割板57a,58aを有しており、図7に示すよ
うにそれぞれの内面にビス止めされている。これらの分
割板57a,58aは、後述する切欠き53c〜53i
を形成するように板部材57,58に固定されており、
フィルム幅に合わせてフィルム幅方向にスライドさせる
ことが可能である。
【0034】2枚の板部材57,58には、図6に示す
ように、上部に切欠き53a〜53iが形成されてい
る。切欠き53aと切欠き53c〜53iとの距離は、
それぞれ、異なるフィルム幅の数種類のフィルムFに対
応した距離となっている。例えば、切欠き53aの外側
と切欠き53iの外側との距離は、最もフィルム幅が大
きいフィルムFのフィルム幅に概ね一致している。な
お、切欠き53a,53bは板部材57,58自身の切
欠きであり、切欠き53c〜53hは分割板57a,5
8aが形成する切欠きであり、切欠き53iは板部材5
7,58自身と分割板57a,58aとから形成される
切欠きである。
【0035】また、板部材58は図示しないヒンジ部分
を中心として板部材57に対して回動するようになって
おり、図4に示すように板部材58の開閉が可能となっ
ている(図4において点線で示す状態が、板部材58の
開の状態を表す)。さらに、図26に示すように、板部
材57の天面(上面)にはバフがけ処理が施されてお
り、後述するカッター機構69の切断刃69aでフィル
ムFが切断されるときに、フィルムFが板部材57の天
面に密着して保持される。
【0036】また、図26および図27に示すように、
板部材57のバフがけされている天面のうち6つの切欠
き53d,53e,53f,53g,53h,53iの
外側の角部については、さらにヤスリがけ処理が施され
ている。これは、後述するフィルムローディング、特に
再フィルムローディング処理時におけるフィルムFの引
っかかりを防止するための対策である。
【0037】ワンウェイローラ59は、板部材57の長
手方向(フィルム幅方向)に沿って複数配備されてお
り、板部材57,58に挟まれたフィルムFが下方に抜
け落ちないようにフィルムFを保持する役割を果たす。
このワンウェイローラ59は、フィルム差し込み板ユニ
ット53が上下動するものであることから、慣性を減ら
す為、樹脂製の本体にニッケル等で金属メッキを施した
ものとなっている。なお、ワンウェイローラ59の表面
が板部材57の表面よりも板部材58側に突出するよう
にされているため(図7参照)、板部材57,58に挟
まれたフィルムFは必ずワンウェイローラ59に接触す
る。
【0038】このようなワンウェイローラ59の存在に
より、板部材58を閉めて板部材57,58でフィルム
Fを挟んだときには、フィルムFがフィルム差し込み板
ユニット53から抜け落ちることがない。すなわち、後
述するカッター機構69により板部材57,58の上方
でフィルムFが切断されたときにも、フィルムFはワン
ウェイローラ59に保持され下方にずれ落ちない。
【0039】(フィルム差し込み板駆動モータ)フィル
ム差し込み板駆動モータ54は、上記のフィルム差し込
み板ユニット53を上下に移動させるために配備されて
おり、リンク機構を介してフィルム差し込み板ユニット
53を上下移動させる。具体的には、フィルム差し込み
板ユニット53の高さ位置を、図5の実線で示す位置と
点線で示す位置との間で切り換える役割を果たす。
【0040】<フィルム搬送機構>フィルム搬送機構6
は、フィルムロールRから上記フィルム送り出し機構5
によって繰り出されたフィルムFを受け取って、包装ス
テーション3の中央部分に搬送し、さらにフィルムFを
緊張保持する。このフィルム搬送機構6は、主として、
第1フィーダユニット61と、第2フィーダユニット6
2と、第1フィーダ移動ユニット(フィーダ移動具)6
3と、第2フィーダ移動ユニット(フィーダ移動具)6
4と、フィーダ駆動ユニット65とから構成されてい
る。
【0041】第1フィーダユニット61は装置1の正面
から見て手前側に、第2フィーダユニット62は装置1
の正面から見て向こう側に配置されている(図4および
図12参照)。これらの第1および第2フィーダユニッ
ト61,62は、横送りされるフィルムFの両側部(手
前側および向こう側の側部)をベルトで挟み、フィーダ
駆動ユニット65の作動によってフィルムFを搬送す
る。
【0042】また、第1フィーダユニット61は第1フ
ィーダ移動ユニット63の作動により、第2フィーダユ
ニット62は第2フィーダ移動ユニット64の作動によ
って、それぞれフィルム幅方向(図3、図4、図12の
左右方向)に移動するように構成されている。それぞれ
のフィーダユニット61,62は、フィルム幅方向に沿
って延びるスライドシャフト66,67によって、2カ
所でフィルム幅方向に移動自在に支持されている。
【0043】図8に示すように、各フィーダ移動ユニッ
ト63,64は、駆動モータ63a,64aと、この駆
動モータ63a,64aの作動によりフィルム幅両方向
に移動するベルト63b,64bとを有している。そし
て、各フィーダユニット61,62が各ベルト63b,
64bに連結されており(図8参照)、駆動モータ63
a,64aの作動でフィーダユニット61,62がそれ
ぞれ別個にフィルム幅方向の移動を行い得るようになっ
ている。
【0044】(フィーダユニットの詳細)次に、第1お
よび第2フィーダユニット61,62の構成について詳
述する。両フィーダユニット61,62の構成は概ね等
しいので、以下、第1フィーダユニット61を例にとっ
て説明を行う。図9〜図11に、第1フィーダユニット
61の詳細図を示す。これらの図は、図1〜図8におい
て図示を省略していたクランプ25〜29を含んだもの
となっている。なお、クランプ25〜29を含む第1お
よび第2フィーダユニット61,62の上面図を図12
に、図12からクランプ25〜29の配置を抽出したも
のを図13に示す。
【0045】これらの図に示すように、第1フィーダユ
ニット61は、フレーム21と、下ベルト22と、上ベ
ルト23と、導入ベルト24と、メインクランプ25〜
27と、補助クランプ28,29とを備えている。 (フレーム)フレーム21は、各ベルト22〜24を支
持しているプーリや、各クランプ25〜29を支持する
もので、第1フィーダユニット61の骨格を構成してい
る。また、このフレーム21は、下ベルト22の上側の
ベルトと下側のベルトとの間に、概ねベルト22,23
と同じ幅を持った帯板21aを有している。この帯板2
1aは、後述するメインクランプ25〜27との間にベ
ルト22,23およびフィルムFを挟むという役割を果
たす。
【0046】(ベルト)下ベルト22は、フィルムFに
下から接触するもので、図9に示すように6つのプーリ
に掛け渡されている。これらのプーリのうち1つが、図
2に示すように、複数のベルトを介してフィーダ駆動ユ
ニット65の駆動モータにつながっている。このフィー
ダ駆動ユニット65の駆動モータが作動すると、両フィ
ーダユニット61,62の下ベルト22が同期して動く
仕組みになっている。
【0047】上ベルト23は、下ベルト22の上に乗っ
ており、下ベルト22の動きに従動する。この上ベルト
23は、4つのプーリに掛け渡されている。導入ベルト
24は、下ベルト22の長手方向両端の外側にそれぞれ
配置されており、下ベルト22の鉛直に延びている部分
と接触している。また、この導入ベルト24は、図示し
ない駆動具によって、図9の実線で示す状態と1点鎖線
で示す状態との切り替えが可能である。図9の1点鎖線
で示す状態のときには、下ベルト22と導入ベルト24
との間に隙間があき、この隙間にフィルム送り出し機構
5のフィルム差し込み板ユニット53に保持されている
フィルムFが入り込めるようになる。すなわち、導入ベ
ルト24は、フィルム送り出し機構5によって下方から
送られてくるフィルムFを下ベルト22との間で挟持し
て、下ベルト22と上ベルト23との間へと導く役割を
果たす。
【0048】なお、フィルム差し込み板ユニット53に
保持されたフィルムFが下ベルト22と導入ベルト24
との隙間に入り込むときには、その後両ベルト22,2
4でフィルムFを挟持することに鑑み、フィルム差し込
み板ユニット53のいずれかの切欠き53a〜53iの
フィルム幅方向の位置と両ベルト22,24のフィルム
幅方向の位置とが一致するように、フィーダユニット6
1,62のフィルム幅方向の位置がセットされる(図6
参照)。
【0049】(メインクランプ)メインクランプ25〜
27は、上ベルト23の上側のベルトと下側のベルトと
の間に配置されており、平面的には両ベルト22,23
と重なる位置に配置されている。これらのクランプ25
〜27は、図示しないソレノイド(フレーム21の外側
の面に固定される電磁アクチュエータ)によって作動す
る。クランプ25〜27は、通常は両ベルト22,23
に力を作用させていないが、ソレノイドがオンされると
押し下げられ、上ベルト23の下側のベルトと下ベルト
22の上側のベルトとに下向きの力をかけ、これらを帯
板21aとの間で強く挟持する。したがって、フィルム
Fが下ベルト22と上ベルト23との間にあるときに
は、ソレノイドをオンすればフィルムFが両ベルト2
2,23に密着保持され、ソレノイドをオフすればフィ
ルムFの保持が解除されることになる。
【0050】(補助クランプ)補助クランプ28,29
は、平面的に一直線上に並んでいるメインクランプ25
〜27から外れた位置に配置されている。具体的には、
図13に示すように、メインクランプ25〜27がベル
ト22,23と重なるように配置されベルト22,23
ごとフィルムFを掴んでフィルムFを強く保持するのに
対し、補助クランプ28,29はベルト22,23から
内側にずれた位置に配置されフィルムFを直接掴んでフ
ィルムFを保持する構成となっている。以下、補助クラ
ンプ28,29の構成が同様であることから、補助クラ
ンプ28を例にとって説明する。
【0051】補助クランプ28は、図9〜図11に示す
ように、主として、フィルムFの上方に位置することに
なる固定接触部28aと、フィルムFの下方に位置する
ことになる移動接触部28bとから構成されている。移
動接触部28bが上方に移動すると、フィルムFが固定
接触部28aと移動接触部28bとによって強く挟持さ
れフィルムFがクランプされる。
【0052】固定接触部28aは、フィルム搬送方向
(図10の左右方向,図13の上下方向)に長く延びる
板部材であり、フィルムFを保護するために下面の角が
丸められている。この固定接触部28aは、L字型の固
定具28dを介してフレーム21に固定されている(図
11参照)。移動接触部28bは、ソレノイド28cに
よって上下に移動するものであって、フィルム搬送方向
に延びている。但し、移動接触部28bは、固定接触部
28aよりもフィルム搬送方向の長さが短くなってい
る。この移動接触部28bを上下動させるソレノイド2
8cは、固定具28eを介してフレーム21に固定され
ている(図11参照)。
【0053】<カッター機構>また、フィルム搬送機構
6のフィルム搬送方向前側には、カッター機構69が配
備されている。カッター機構69は、フィルム送り出し
機構5からフィルム搬送機構6へと受け渡されたフィル
ムFがフィルム搬送機構6で所定量だけ搬送された後
に、両機構5,6間においてフィルムFを切断するため
に設けられている。カッター機構69は、フィルム幅よ
りも長い切断刃69aを有し、この切断刃69aをアク
チュエータで移動させることによりフィルムFを切断す
る。
【0054】なお、カッター機構69も、正面右側のフ
ィルムロールRからフィルムFが繰り出されるときのた
めのものと、正面左側のフィルムロールRからフィルム
Fが繰り出されるときのためのものとの2セットが配備
されている(図2参照)。 <折り込み機構>折り込み機構7は、図2や図3に示す
ように、主として、左右折り込み板76,77と、後折
り込み板78と、前折り込み棒79とから構成されてい
る。
【0055】左右折り込み板76,77は、フィルムF
のフィルム搬送方向両端部をトレーTの底面側に折り込
むもので、図示しないモータおよびタイミングベルトに
よって水平移動が可能である。後折り込み板78は、フ
ィルムFの第2フィーダユニット62側の側部をトレー
Tの底面側に折り込むもので、図示しないモータおよび
タイミングベルトによって水平移動が可能である。
【0056】前折り込み棒79は、トレーTをシール機
構8側に向けて押し出す排出プッシャー79aによるト
レーTの排出時に、フィルムFの第1フィーダユニット
側の側部がトレーTの底面側に折り込まれるように配置
されている。 <シール機構,ラベルプリンター,ラベル発行機>シー
ル機構8は、排出プッシャー79aによって押し出され
たトレーTの底面を熱してシールする役割を果たすとと
もに、正面側の部分は排出台の役目も兼ねている。そし
て、ここに排出された包装済みの商品には、ラベル発行
機11がラベルプリンター10で印字処理されたラベル
を貼り付ける。
【0057】<制御装置>本体1aの上部に配される制
御装置9は、図14に示すように構成されており、各機
構2,5,6,30,7,8,10,11の各動作を制
御する。そして、オペレータによる操作は、表示パネル
9a内の操作ボタンや操作キー9bの他、各スイッチや
ダイヤル16,17,18,19によっても受け付けら
れる。また、制御装置9は、フィルム交換扉1bが開け
られたり閉められたりしたときに、その状態変化の検知
結果を、フィルム交換扉1bの開閉を監視する近接スイ
ッチである扉開閉センサ9dから受け取る。
【0058】<包装装置の動作概略>次に、上記のよう
な構成を持つ包装装置1の動作を簡単に説明する。本装
置1では、オペレータが商品Gを収容したトレーTを計
量搬入機構2の計量器上に載せると、計量値が安定して
計量が完了するのを待って、搬入ベルトが動き出す。こ
の搬入ベルトの動きに従って搬入ベルトに固定されてい
る突起が移動し、商品Gを載せたトレーTをリフター機
構30の支持部材33上に押し出す(図16参照)。
【0059】一方、フィルムロールRからフィルム送り
出し機構5によりフィルム搬送機構6へと受け渡された
フィルムFは、カッター機構69により切断され1枚の
長方形状のフィルムFになって、リフター機構30の上
方まで両フィーダユニット61,62によって運ばれて
いる。そして、リフター機構30の上方において、各ク
ランプ25〜29の作動によりフィルムFの周囲を強保
持された状態となっている。
【0060】そして、このように周囲、特に両側部を強
く保持されたフィルムFに対して、リフター機構30が
商品GおよびトレーTを押し上げる(図17参照)。す
ると、周囲を強保持されているフィルムFは商品Gおよ
びトレーTの上部を覆うように伸張する。この状態にお
いて、後折り込み板78および左右折り込み板76,7
7がトレーTの底面側に水平移動すると、適当なタイミ
ングで正面側(図18の左側)にあるクランプ以外のク
ランプ25〜29がフィルムFの保持を解除して、フィ
ルムFの周囲3辺がトレーTの下側に折り込まれる。そ
して、排出プッシャー79aがトレーTをシール機構8
側に押し出すと、折り込まれていなかった正面側のフィ
ルムFの1辺が前折り込み棒79に当たり、シール機構
8側へのトレーTの移動にしたがってトレーTの下側に
折り込まれていく。なお、正面側にあるクランプは、こ
のときにフィルムFの保持が解除される。また、この移
動中に、トレーTの下側に折り込まれたフィルムFが熱
シールされ、図18に示す位置に排出されたときには、
商品GおよびトレーT全体をフィルムFが覆った包装完
了の状態となる。
【0061】さらに、ラベル貼付を含む処理を選択して
いる場合には、計量値に基づいて算出される商品の値段
や重量などがラベルプリンター10によりラベルに印字
され、そのラベルがラベル発行機11により包装済みの
商品GおよびトレーTに貼付される。 <包装装置のフィルムローディング>次に、フィルムロ
ーディングについて説明する。フィルムローディング
は、表示パネル9a上の操作ボタンの1つであるフィル
ムローディングボタンを押すことによって為される動作
であって、原則として、包装装置1を最初に使用し始め
るとき、あるいはフィルムロールRに巻かれていたフィ
ルムFを使い切ったときに行われるフィルムセット動作
である。
【0062】ただ、オペレータは、一度フィルムローデ
ィングをさせてみたもののフィルムFの張りが十分でな
いと視認した場合に、再度フィルムローディングボタン
を押すと考えられる。また、表示パネル9a内の操作ボ
タンの配置によっては、フィルム送りボタンと間違えて
フィルムローディングボタンが押されることも考えられ
る。このような場合には、既にフィルムローディングが
為されており、ある程度フィルムFが広げられている状
態となっているため、フィルムロールRをセットした直
後のフィルムローディングの動作とは異なる動作が為さ
れることが好ましい。
【0063】これに鑑み、本実施形態の包装装置1の制
御装置9は、フィルムローディングボタンが押されたと
きに、以下の判断を行って通常フィルムローディング処
理(通常フィルムセット処理)を行うか再フィルムロー
ディング処理(再フィルムセット処理)を行うかを選択
する。 〔フィルムローディング処理選択の判断〕制御装置9
は、図28に示すステップS1においてフィルムローデ
ィングボタンが押されたときに、記憶している扉開閉セ
ンサ9dからの検知結果の履歴データを基に、通常フィ
ルムローディング処理を行うか再フィルムローディング
処理を行うかを選択する。具体的には、図28に示すよ
うに、ロール支持機構4にフィルムロールRを保持させ
た後に一度もフィルムローディングが為されていない場
合、すなわちフィルム交換扉1bが開かれて閉められた
履歴があり且つその後フィルムローディングが一度も為
されていない場合には、ステップS2からステップS3
に移行して、通常フィルムローディング処理を行う。そ
して、ロール支持機構4にフィルムロールRを保持させ
た後にフィルムローディングが為されている場合、すな
わち前回のフィルムローディングの動作後に一度もフィ
ルム交換扉1bの開閉がない場合には、ステップS2か
らステップS4に移行して、再フィルムローディング処
理を行う。このような判断手法は、フィルムFを最初か
らセットするときには、フィルムロールRをロール支持
機構4に保持させる際に必ずフィルム交換扉1bを開閉
するということを前提としている。
【0064】〔通常フィルムローディング処理が実行さ
れる場合の動作〕通常フィルムローディング処理は、上
記のように、包装装置1を最初に使用し始めるとき、あ
るいはフィルムロールRに巻かれていたフィルムFを使
い切ったときに行われる。この処理の前提として以下の
第1ステップおよび第2ステップが為されていることが
挙げられ、その上でフィルムローディングボタンが押さ
れると制御装置9により通常フィルムローディング処理
が為される。
【0065】(第1ステップ)フィルムロールRを取り
替えてあるいは新規にセットして包装装置1を使用可能
な状態にするフィルムローディングの作業を行うときに
は、まず、オペレータが非常停止スイッチ19を押す。
すると、各機構の駆動部分への電力の供給が絶たれ、作
業中における駆動部の誤作動が防止される。
【0066】そして、オペレータは、包装装置1の側面
にあるフィルム交換扉1bおよびサイドカバー1c(図
1参照)を開く。サイドカバー1cを開くことにより正
面からロールバー4aにフィルムロールRを挿入するこ
とができるようになるので、オペレータは、ロールバー
4aにフィルムロールRを差し込んでホルダー等で固定
する。
【0067】(第2ステップ)次に、オペレータは、フ
ィルム差し込み板ユニット53の板部材58を開ける
(図4の点線で示す板部材58の状態を参照)。する
と、正面側では図19に示すように板部材57,58が
離れた状態となるため、ここでオペレータは、フィルム
ロールRからフィルムFの先端を引き出して、図19に
示すようにフィルムFの先端を板部材58に内側から外
側へと掛ける。
【0068】このときのフィルム先端の板部材58への
引っ掛け作業は、フィルム先端を広げて掛ける必要はな
く、図6に示すように正面側の切欠き53aにフィルム
Fが掛かっていれば、それよりも向こう側の各切欠き5
3b〜53iにはフィルムFは掛かっていなくてもよ
い。したがって、オペレータは、包装装置1の側方に回
り込んで作業をする必要はなく、正面側から手を伸ばし
てフィルム先端の正面側の部分だけを切欠き53aに掛
けることが可能である。
【0069】そして、オペレータは、フィルムFを板部
材58に掛けた後に、図20に示すように板部材58を
閉め、フィルム交換扉1bおよびサイドカバー1cを閉
める。 (第3ステップ)次に、オペレータは、非常停止スイッ
チ19を解除し、表示パネル9a内に配置されているフ
ィルムローディングボタンを押す。フィルムローディン
グボタンが押されると、制御装置9が、フィルム送り出
し機構5およびフィルム搬送機構6を動かして、通常フ
ィルムローディング処理を実行する。
【0070】この通常フィルムローディング処理では、
フィルム幅に応じて第2フィーダユニット62の動きが
異なる。制御装置9は、記憶部9cからフィルムFの幅
寸法のデータを読み出し、それを基に第2フィーダユニ
ット62の動きを決定する。制御装置9は、フィルム搬
送機構6を動かし、第1フィーダユニット61の各ベル
ト22,23,24が切欠き53aのフィルム幅方向位
置に、第2フィーダユニット62の各ベルト22,2
3,24が所定の切欠きのフィルム幅方向位置にくるよ
うにする。この第2フィーダユニット62の初期位置と
なる所定の切欠きのフィルム幅方向位置は、フィルムF
の幅寸法によって自動的に決められる。例えば、両端の
切欠き53aおよび切欠き53iを覆う最大幅のフィル
ムの場合には、第2フィーダユニット62が切欠き53
dの位置に移動させられる(図6参照)。また、一番幅
が狭く切欠き53a,53b,53cだけを覆うような
フィルムFの場合には、第2フィーダユニット62が切
欠き53bの位置に移動させられる。
【0071】以降においては、最大幅のフィルムFを想
定して説明を行う。 (第4ステップ)次に、制御装置9は、図22に示すよ
うに、導入ベルト24の姿勢を変えて下ベルト22と導
入ベルト24との間に隙間が開くようにし、その隙間に
保持しているフィルムFが入り込むように、フィルム差
し込み板ユニット53を上昇させる。このときには、繰
り出しローラ51も回転させられる。
【0072】そして、導入ベルト24の姿勢を元に戻し
て、切欠き53aの部分にあるフィルムFを、第1フィ
ーダユニット61の下ベルト22と導入ベルト24とで
挟持させる。 (第5ステップ)第1フィーダユニット61にフィルム
Fを挟持させると、制御装置9は、フィーダ駆動ユニッ
ト65を作動させてフィルムFを搬送させ始める。そし
て、第2フィーダユニット62にもフィルムFが挟持さ
れ始めた後に、フィルム差し込み板ユニット53を下降
させる。このときの状態を図23に示す。フィルムFの
先端は各フィーダユニット61,62の下ベルト22お
よび導入ベルト24間から下ベルト22および上ベルト
23間に受け渡され、そのフィルムFはフィルム差し込
み板ユニット53からフィルムロールRへと続いてい
る。なお、フィルム差し込み板ユニット53を下降させ
るときにもワンウェイローラ59は正回転方向に回転す
るため、フィルムFの繰り出しは妨げられない。
【0073】そして、制御装置9は、第1および第2フ
ィーダユニット61,62によるフィルムFの前方への
フィードを行いながら、第2フィーダ移動ユニット64
を作動させて、第2フィーダユニット62をだんだんと
向こう側(図24の上側)へと移動させていく。これに
より、今まで下ベルト22および上ベルト23で挟み込
んでいたフィルムFの部分は第2フィーダユニット62
から外れていくが、フィルムFの後続する部分が次々に
第2フィーダユニット62に挟持されていく。そして、
図24に示すように、フィルム搬送が進むにしたがっ
て、第1および第2フィーダユニット61,62がフィ
ルムFを広げた状態で保持するようになる。
【0074】そして、第2フィーダユニット62がフィ
ルム幅に合った位置、最大幅のフィルムFの場合には切
欠き53iの位置まで移動し終われば、制御装置9は第
1および第2フィーダユニット61,62によるフィル
ムFのフィードを停止させる。このとき、フィルム差し
込み板ユニット53では、図25に示すようにフィルム
Fの両側部が切欠き53aおよび切欠き53iを通るよ
うになっている。
【0075】(第6ステップ)次に、制御装置9は、カ
ッター機構69を作動させ、図25の切断線(1点鎖
線)CでフィルムFを切断する。これにより、それ以降
のフィルムFは、第1および第2フィーダユニット6
1,62によって両側部を受け取られるようになる。
【0076】なお、フィルムFを切断したときには、フ
ィルムFが板部材57のバフがけした天面に密着して保
持されるとともに、ワンウェイローラ59がフィルムF
の落下を抑えるため、フィルムFが下方にずれ落ちな
い。 (第7ステップ)第3ステップから第6ステップにかけ
ての一連の通常フィルムローディング処理が完了する
と、それを確認したオペレータは、非常停止スイッチ1
9を押し、図24(b)に示すような状態で第1および
第2フィーダユニット61,62に保持されているフィ
ルムFを取り除く。
【0077】〔再フィルムローディング処理が実行され
る場合の動作〕再フィルムローディング処理は、一度フ
ィルムローディングをさせてみたもののフィルムFの張
りが十分でないと視認してオペレータが再度フィルムロ
ーディングボタンを押した場合や、誤ってフィルムロー
ディングボタンが押されたような場合に、制御装置9に
よって実行される。
【0078】再フィルムローディング処理では、基本的
には通常フィルムローディング処理と同様の処理が実行
されるが、第2フィーダユニット62の動きが通常フィ
ルムローディング処理とは異なることがある。具体的に
は、フィルム幅の大きなフィルムのときに、第2フィー
ダユニット62の初期位置が通常フィルムローディング
処理時とは異なる。これについて、最大幅のフィルムF
を想定して以下に説明する。
【0079】再フィルムローディング処理が実行される
と、制御装置9は、フィルム搬送機構6を動かし、第1
フィーダユニット61の各ベルト22,23,24が切
欠き53aのフィルム幅方向位置に、第2フィーダユニ
ット62の各ベルト22,23,24が切欠き53fの
フィルム幅方向位置にくるようにする。この第2フィー
ダユニット62の初期位置は、通常フィルムローディン
グ処理では切欠き53dの位置であったので、再フィル
ムローディング処理では第2フィーダユニット62の初
期位置が切欠き2つ分外側にずれていることになる。こ
れは、このように第2フィーダユニット62の初期位置
をずらしても、前回のフィルムローディングで予めフィ
ルムFがある程度広げられているため、フィルムFのフ
ィードにより第2フィーダユニット62がすぐにフィル
ムFを掴めるからである。
【0080】また、このように通常フィルムローディン
グ処理よりも第2フィーダユニット62の初期位置を外
側に持ってくることによって、再フィルムローディング
動作時におけるフィルムFの切欠き53e〜53iの角
部への引っかかりを抑えることができる。すなわち、あ
る程度フィルムFが広げられているにもかかわらず第2
フィーダユニット62を切欠き53dの位置からスター
トさせるのでは、初めから切欠き53dよりも外側に位
置するフィルムFの一部がフィルムFのフィードによっ
て切欠き53e〜53iの角部に引っかかる恐れが高い
が、ここでは第2フィーダユニット62を切欠き53f
の位置からスタートさせるので切欠き53e〜53hに
フィルムFが引っかかってしまうことが少なくなる。
【0081】さらに、本実施形態の包装装置1では、図
27に示すように、フィルムFが比較的引っかかり易い
切欠き53d〜53iの外側角部にヤスリがけ処理が施
されており、板部材57の天面のバフがけが部分的に荒
らされているため、上記のように再フィルムローディン
グ処理で第2フィーダユニット62の初期位置をずらし
たことと相まって、フィルムローディング時のフィルム
Fの切欠き53d〜53iの角部への引っかかりが少な
くなっている。
【0082】なお、幅の狭いフィルムF、例えば最小幅
のフィルムFをフィルムローディングするときには、第
2フィーダユニット62の初期位置は、通常フィルムロ
ーディング処理でも再フィルムローディング処理でも同
じ切欠き53bの位置となる。すなわち、幅の狭いフィ
ルムFの場合には、通常フィルムローディング処理が選
択されても再フィルムローディング処理が選択されて
も、制御装置9によるフィルムローディングの制御は全
く同じになる。
【0083】<包装装置の特徴> (1)この実施形態の包装装置1では、フィルムローデ
ィング時に、制御装置9が、フィルムFを搬送させなが
ら、第1および第2フィーダユニット61,62間の距
離を拡げる制御を行う。したがって、図6や図30に示
すように広げられていない状態でフィルムFをフィルム
差し込み板ユニット53にセットした場合にも、フィル
ムローディング制御の間にだんだんとフィルムFが広が
った状態で保持されるようになる。そして、第1および
第2フィーダユニット61,62間の距離がフィルム幅
に対応したものとなったときには、フィルムFがいっぱ
いに広げられた状態でフィルム差し込み板ユニット53
に保持され(図25参照)、その両側部を第1および第
2フィーダユニット61,62に保持され得る状態に変
わる。
【0084】このように、この包装装置1では、オペレ
ータがフィルムロールRから引き出したフィルムFの先
端を広げた状態でセットしなくても、すなわちフィルム
Fの先端に皺が寄った状態でセットしたとしても、フィ
ルムFが自動的に広げられる。このため、フィルムロー
ディング時の作業において、従来行われているフィルム
Fの先端を広げるというオペレータの手間が省かれる。
【0085】また、オペレータは、フィルム差し込み板
ユニット53にフィルムFを掛ければ、後はフィルムロ
ーディングボタンを押しさえすれば、フィルムローディ
ング作業を概ね完了させることができる。すなわち、制
御装置9が自動的にフィルムFを広げていくため、オペ
レータは最後に皺のあるフィルムFの先端部分を取り除
くだけでフィルムローディングの作業が完了する。した
がって、フィルムローディング作業を行うオペレータの
負担が軽減されており、フィルム交換等の容易な包装装
置1が実現されている。
【0086】(2)包装装置1では、フィルムローディ
ングボタンが押されたときに、フィルムFの広がり具合
に応じて、具体的にはフィルム交換扉1bの開閉の履歴
を基にフィルムFの広がり具合を推定した上で、それに
応じて通常フィルムローディング処理を行うか再フィル
ムローディング処理を行うかを選択している(図28参
照)。これにより、上記のように、フィルムローディン
グにおけるフィルムFの切欠き53d〜53iへの引っ
かかりを抑えることができている。
【0087】また、再フィルムローディング処理におい
て、第2フィーダユニット62の初期位置を通常フィル
ムローディング処理のときよりも外側にずらしたこと
で、第2フィーダユニット62の移動距離が少なくな
る。これにより、処理時間が短縮されるとともに、無駄
になるフィルムFの量も少なくなっている。 (3)包装装置1では、通常フィルムローディング処理
および再フィルムローディング処理において、第2フィ
ーダユニット62のフィルム幅方向の初期位置を、フィ
ルムFの幅寸法に応じて決定している。例えば、通常フ
ィルムローディング処理においては、最大幅のフィルム
Fでは切欠き53dの位置を初期位置としているのに対
し、最小幅のフィルムFでは切欠き53bの位置を初期
位置としている。また、再フィルムローディング処理に
おいては、最大幅のフィルムFでは切欠き53fの位置
を初期位置としているのに対し、最小幅のフィルムFで
は切欠き53bの位置を初期位置としている。
【0088】このように、フィルムFの幅寸法に応じて
第2フィーダユニット62のフィルム幅方向の初期位置
を変えていることにより、言い換えればフィルムFの幅
寸法に応じて第1および第2フィーダユニット61,6
2のフィルム幅方向の相対距離の初期値を変えているこ
とにより、フィルムFの切欠き53c〜53iへの引っ
かかりやフィルムFのワンウェイローラ59への巻き込
みが抑えられるとともに、幅の大きなフィルムFのフィ
ルムローディングが完了するまでの時間が短縮され、無
駄になるフィルムFの量も少なくなっている。
【0089】(4)包装装置1では、通常フィルムロー
ディング処理と再フィルムローディング処理との選択を
する際の判断を、フィルム交換扉1bの開閉の履歴に基
づいて行っている。そして、フィルム交換扉1bの開閉
を監視する扉開閉センサ9dは安全のために従来から配
備されているものであるため、ここでは制御装置9にお
けるソフト的な追加を行うだけフィルムローディング処
理の選択をすることが実現されている。
【0090】(5)包装装置1では、カッター機構69
の切断刃69aでフィルムFが切断されるときに、フィ
ルムFが板部材57の天面に密着して保持されるよう
に、板部材57の天面(上面)にバフがけ処理が施され
ている(図26および図27参照)。しかし、再フィル
ムローディング処理において、この板部材57の天面の
角部にフィルムFが引っかかる現象が生じることがあ
る。このような場合には、フィルムFがうまく広がらな
いといった不具合が起こり、フィルムFの無駄や再度の
フィルムローディングの必要が出てくる。
【0091】これに対し、包装装置1では、図27に示
すように、フィルムFが比較的引っかかり易い切欠き5
3d〜53iの外側角部にヤスリがけ処理を施してい
る。これにより、板部材57の天面のバフがけが部分的
に荒らされ、フィルムローディング時のフィルムFの切
欠き53d〜53iの角部への引っかかりが少なくな
る。このヤスリがけの工夫は、再フィルムローディング
処理で第2フィーダユニット62の初期位置を通常フィ
ルムローディング処理のときよりも外側にずらしたこと
と相まって、フィルムFの切欠き53d〜53iの角部
への引っかかり現象を少なくしている。
【0092】<本実施形態の変形例>上記実施形態で
は、通常フィルムローディング処理と再フィルムローデ
ィング処理との選択をする際の判断をフィルム交換扉1
bの開閉の履歴に基づいて行っているが、他の判断手法
を用いることも可能である。例えば、フィルムFの広が
り具合を判断するために、フィルム差し込み板ユニット
53の板部材57,58が下降位置にあるときに切欠き
53c〜53iの位置にフィルムFが存在するか否かを
複数のセンサ(例えば、7つの光電センサ)によって検
知させることも可能である。この場合には、推定ではな
く、実際のフィルムFの広がり具合を測定することにな
るため、フィルムローディング時の不具合がより確実に
抑えられるようになる。
【0093】また、フィルム交換扉1bの開閉を監視す
る扉開閉センサ9dの代わりに、サイドカバー1cの開
閉を監視する開閉センサを用いて、フィルムFの広がり
具合を推定することも可能である。
【0094】
【発明の効果】本発明では、フィルムセット制御(フィ
ルムローディング制御)における第1および第2フィー
ダのフィルム幅方向相対距離の初期値を、フィルムの幅
寸法やフィルムの広がり具合に応じて決定している。し
たがって、フィルムの幅寸法が大きい場合に初期値を比
較的大きい値に設定して広げられている途中でのフィル
ムのローラへの巻き込みを抑えたり、フィルムが既にあ
る程度広げられている場合に初期値を大きな値に変更し
てフィルムセット動作時のフィルムの引っかかりを抑え
たりすることができるようになっている。また、本発明
では、フィルムの引っかかりや巻き込みが抑えられると
ともに、フィルムの幅寸法やフィルムの広がり具合に応
じてフィーダ移動具によるフィーダの移動距離が必要最
小限となるように初期値を設定することにより、フィル
ムセット動作の時間が短縮され無駄になるフィルムの量
も少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である包装装置の外観斜視
図。
【図2】包装装置内部の正面概略図。
【図3】図2のIII-III矢視概略図。
【図4】包装装置内部の平面概略図。
【図5】包装装置内部の側面概略図。
【図6】フィルム差し込み板ユニットの側面図。
【図7】フィルム差し込み板ユニットの一部拡大断面
図。
【図8】フィーダユニット及びフィーダ移動ユニットの
相関図。
【図9】フィーダユニットの正面図。
【図10】フィーダユニットの平面図。
【図11】フィーダユニットの側面図。
【図12】フィーダユニットの平面配置図。
【図13】クランプの平面配置図。
【図14】制御装置のブロック構成図。
【図15】包装装置の動作説明図。
【図16】包装装置の動作説明図。
【図17】包装装置の動作説明図。
【図18】包装装置の動作説明図。
【図19】フィルムローディングの動作図。
【図20】フィルムローディングの動作図。
【図21】フィルムローディングの動作図。
【図22】フィルムローディングの動作図。
【図23】フィルムローディングの動作図。
【図24】フィルムローディングの動作図。
【図25】フィルムローディング後のフィルム差し込み
板ユニットとフィルムとの相関図。
【図26】フィルム差し込み板ユニットの板部材天面の
表面処理の指示図。
【図27】フィルム差し込み板ユニットの板部材天面の
表面処理の指示図。
【図28】フィルムローディングの処理選択フローを示
す図。
【符号の説明】
1 包装装置 1b フィルム交換扉 4 ロール支持機構(ロール保持具) 5 フィルム送り出し機構 9 制御装置(制御部) 9b 記憶部(記憶手段) 9d 扉開閉センサ(開閉センサ) 30 リフター機構 53 フィルム差し込み板ユニット 53a〜53i 切欠き 57,58 板部材 57a,58a 分割板 61 第1フィーダユニット(第1フィーダ) 62 第2フィーダユニット(第2フィーダ) 63 第1フィーダ移動ユニット(フィーダ移動具) 64 第2フィーダ移動ユニット(フィーダ移動具) F フィルム R フィルムロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 光信 滋賀県栗太郡栗東町下鈎959番地の1 株 式会社イシダ滋賀事業所内 Fターム(参考) 3E051 AA08 AB06 BA12 CA03 CA08 CB05 DA10 EA05 EB03 EB10 FB02 FC02 HC03 HE01 JA01 JA02 KA03 KA07 KB03 LA02 LA04 LA07 LA08 LB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緊張保持させたフィルムに被包装物を押し
    つける機構を有する包装装置であって、 フィルムロールを回転可能に保持するロール保持具と、 前記ロール保持具に保持されたフィルムロールから引き
    出されたフィルムのフィルム幅方向第1部を保持して、
    フィルムをフィルム長手方向に送る第1フィーダと、 前記ロール保持具に保持されたフィルムロールから引き
    出されたフィルムのフィルム幅方向第2部を保持して、
    フィルムをフィルム長手方向に送る第2フィーダと、 前記第1および第2フィーダのフィルム幅方向相対距離
    を変化させるフィーダ移動具と、 前記フィーダ移動具により前記第1および第2フィーダ
    のフィルム幅方向相対距離を大きくしながら、前記第1
    および第2フィーダによりフィルムをフィルム長手方向
    に送らせるフィルムセット制御を行う制御部と、を備
    え、 前記制御部は、フィルムの幅寸法およびフィルムの広が
    り具合の少なくとも一方に応じて、前記フィルムセット
    制御における前記第1および第2フィーダのフィルム幅
    方向相対距離の初期値を決定する、包装装置。
  2. 【請求項2】前記ロール保持具にフィルムロールを保持
    させる際に開閉する開閉部材と、 前記開閉部材の開あるいは閉の状態を検知する開閉セン
    サと、をさらに備え、 前記制御部は、前記開閉センサにより検知された前記開
    閉部材の開閉の履歴情報を基にフィルムの広がり具合を
    推定して、前記フィルムセット制御における前記初期値
    を決定する、請求項1に記載の包装装置。
  3. 【請求項3】フィルムの広がり具合を検知するための複
    数のセンサをさらに備え、 前記制御部は、前記複数のセンサによる検知結果を基に
    フィルムの広がり具合を認識して、前記フィルムセット
    制御における前記初期値を決定する、請求項1に記載の
    包装装置。
  4. 【請求項4】前記制御部は、入力されるフィルムの性状
    データを記憶する記憶手段を有しており、前記性状デー
    タからフィルムの幅寸法を引き出して前記フィルムセッ
    ト制御における前記初期値を決定する、請求項1に記載
    の包装装置。
  5. 【請求項5】緊張保持させたフィルムに被包装物を押し
    つける機構を有する包装装置であって、 フィルムロールを回転可能に保持するロール保持具と、 前記ロール保持具に保持されたフィルムロールから引き
    出されたフィルムのフィルム幅方向第1部を保持して、
    フィルムをフィルム長手方向に送る第1フィーダと、 前記ロール保持具に保持されたフィルムロールから引き
    出されたフィルムのフィルム幅方向第2部を保持して、
    フィルムをフィルム長手方向に送る第2フィーダと、 前記第1および第2フィーダのフィルム幅方向相対距離
    を変化させるフィーダ移動具と、 前記フィーダ移動具により前記第1および第2フィーダ
    のフィルム幅方向相対距離を大きくしながら、前記第1
    および第2フィーダによりフィルムをフィルム長手方向
    に送らせるフィルムセット制御を行う制御部と、を備
    え、 前記制御部は、前記フィルムセット制御において、前記
    ロール保持具にフィルムロールを保持させた後に前記フ
    ィルムセット制御が為されていない場合には、前記第1
    および第2フィーダのフィルム幅方向相対距離の初期値
    を第1距離にして通常フィルムセット処理を行わせ、前
    記ロール保持具にフィルムロールを保持させた後に前記
    フィルムセット制御が為されている場合には、前記初期
    値を第2距離にして再フィルムセット処理を行わせ、 少なくとも幅寸法の大きなフィルムに対しては、前記第
    2距離が前記第1距離よりも大きく設定される、包装装
    置。
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