JP3173843U - 包装装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】包装装置は、ストレッチ包装装置であり、フィルムロールから引き出される帯状フィルムを把持してフィルムフィーダに引き渡すフィルム引き渡し手段と、引き渡された帯状フィルムをフィルム幅方向に伸展しながらフィルム長手方向に搬送するフィルムフィーダと、フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムの先端部を切除する固定式カッターとを備える。フィルムロールから引き出された帯状フィルムを固定式カッターで切除すると、フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムが所定の長さとなり、かつ、その引き出された帯状フィルムがフィルムフィーダに引き渡される位置に位置決めされる。
【選択図】図5
Description
その上からストレッチフィルムでもってラップされているが、そうした被包装物を製造する装置としては、所謂ストレッチ包装装置が知られている。
この包装装置では、伸展性と自己粘着性のある、絡みやすいストレッチフィルムを使用するため、それをフィルムロールから引き出してフィルムフィーダにセットするには、フィルムロールから引き出したフィルムを両手で広げる必要がある。そのため、従来の包装装置では、両手でフィルムを掴んでセットすることのできるスペースをフィルムロールが収納された装置の側方に確保していた。
しかし、それでは装置の設置場所に大きな制約を伴うため、装置側方の省スペース化を図るために、フィルムロールの装填からフィルムの引き出し、引き出したフィルムのセット操作を、装置の正面側からできる新たな装置が開発された(特許文献1参照)。
しかし、差込板にフィルムの先端部をセットするには、フィルム先端部を適切な長さに切り揃える必要がある。さらに、切り揃えたフィルムを差込板の所定位置に確実にセットしなければならない煩わしがある。それを怠ると、フィルム先端部がフィルムフィーダへ引き渡されなかったり、だぶついた先端部がトラブルの原因になったりする。
持されたフィルムに対して被包装物を下方から押し上げて被包装物にフィルムを被せ、被
包装物から食み出るフイムルの周縁を被包装物の底面側に折り込んで包装する包装装置であって、フィルムロールから引き出された帯状フィルムの先端部を把持し、それをフィルムフィーダに引き渡すフィルム引き渡し手段と、このフィルム引き渡し手段から引き渡された帯状フィルムをフィルム幅方向に伸展しながらフィルム長手方向に搬送する前記フィルムフィーダと、前記フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムの先端部を切除する固定式カッターとを備え、前記フィルム引き渡し手段には、前記帯状フィルムを把持してそれを前記フィルムフィーダに引き渡す窓口が形成され、前記フィルムロールから引き出される帯状フィルムが前記フィルム引き渡し手段を介して前記固定式カッターまで引き出されて切除されると、前記フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムが所定の長さとなり、かつ、その引き出された帯状フィルムが前記窓口に位置するように、前記固定式カッターの取り付け位置が設定されていることを特徴とする。
これにより、片手で引き出された帯状フィルムの先端部が折り重なっていても、その先端部を固定式カッターに運んで切除するだけで、引き出された帯状フィルムは、適正な長さになるとともに、フィルムフィーダに引き渡される位置に確実にセットされる。したがって、固定式カッターで切除された帯状フィルムは、先端部分がだぶついたり、不足したりすることなく、フィルムフィーダに確実に引き渡されて搬送される。
これにより、一対の差込板の間に通され、固定式カッターで切除された帯状フィルムは、差込板の窓口に確実に位置決めされることになる。しかも、その窓口は、フィルムを搬送する上下のベルト間に進入して上下のベルトと接触するので、窓口から露出された帯状フィルムは、上下のベルトに確実に引き渡されて搬送される。
これにより、切欠きから露出するフィルムは、上下のベルトと接触して確実にフィルムフィーダに引き渡される。
図1に、本考案の一実施形態に係るストレッチ包装装置の外観斜視図を示す。この包装装置1は、緊張保持させたストレッチフィルムに対して、トレーTに収納された生鮮食料品G(以下、これを被包装物と言う。図3参照)を押し上げ、被包装物から食み出たフィルム周縁部をトレーTの底面側に折り込むことによって被包装物を包装するものである。
被包装物搬入手段2は、図3に示すように、手前側の計量器2aから奥側の包装ステーション3へ被包装物を搬送するもので、前後のプーリに掛け渡された左右のエンドレスチェーン2bと、左右のチェーン2b間に掛け渡された図示しないプッシャーとを備えている。そして、トレーTに収納された生鮮食料品G(被包装物)が計量器2aに載置され、計量が完了すると、そのタイミングでエンドレスチェーン2bが駆動されて、被包装物は、プッシャーに押されて包装ステーション3のリフター機構30上に搬出される。
包装ステーション3は、装置本体1a内に形成される空間であって、そこには、リフター機構30と、折り込み機構37とが配置され、被包装物は、そこで折りこまれる。
リフター機構30は、包装ステーション3で緊張保持されたストレッチフィルムF1(F2)に対して、被包装物を突き上げるもので、図2、図3に示すように、支持ベース31と、複数の支持バー32と、支持部材33と、これらを昇降させる昇降手段34とを有する。支持ベース31は、複数の支持バー32をその上面に固定し、各支持バー32は、前後左右に折れ曲がるヒンジを備える。このヒンジにより、各支持バー32は、後述する左右折り込み板76,77や後折り込み板78が被包装物の底面側に入ってくるときに転倒して、これらの折り込み板76,77,78の進入を許容する。また、支持部材33は、被包装物の底面を支持するもので、各支持バー32の上端部にそれぞれ回動自在に取り付けられている。昇降手段34は、支持ベース31と連結され、それを設定ストロークで上下動させる。
折り込み機構37は、リフター機構30によって突き上げられた被包装物の底面側に被包装物から食み出たフィルムF1(F2)の周縁部分を折り込むもので、図2または図3に示すように、左右折り込み板76,77と、後折り込み板78と、前折り込み棒79とを備える。左右折り込み板76,77は、図示しないモータおよびタイミングベルトによって、フィルムF1(F2)の長手方向に水平移動するように構成され、被包装物から食み出たフィルムF1(F2)の周縁部(フィルム長手方向の両側縁部)をトレーTの底面側へ折り込む。
ロール保持手段4は、図2に示すように、ケーシング1b内に設けられ、上段のフィルムロールR1を支持する上段ロール保持部41と、下段のフィルムロールR2を支持する下段ロール保持部42とを備える。これらは、図5〜図7に示すように、ケーシング1bの奥側で片持支持され、正面側の開放端部からフィルムロールR1、R2の紙管が挿入できるようになっている。これらのフィルムロールR1、R2は、所定幅のストレッチフィルムF1、F2が多重に巻き付けられたもので、これらは、同じ幅であっても、異なる幅であってもよく、また、同じ種類(素材、厚み等)でも、異なる種類であってもよい。
フィルム引き渡し手段5は、フィルムロールR1から引き出される帯状フィルムF1、または、フィルムロールR2から引き出される帯状フィルムF2を、後述するフィルムフィーダ6の一対のフィーダユニット61,62に引き渡すもので、図2、図5に示すように、ケーシング1b内の移動ユニット51に取り付けられて、左右方向に水平移動可能となっている。
移動ユニット51は、ケーシング1b内に設けられた支持フレーム54に水平移動可能に取り付けられ(図5〜図7参照)、その下端部には、フィルム引き渡しユニット70と、そのユニット70を支持して回動させる回転軸70aと、その回転軸70aを回転させるモータ52(図2参照)とが設けられている。また、移動ユニット51は、本体1a側に取り付けられた図示しないクランク機構と連結されて、フィルムフィーダ6から離れた位置と、フィルムフィーダ6に近づく位置との間を左右方向に所定のタイミングで水平移動するようになっている。
例えば、上段と下段のフィルムロールR1、R2が未装着のときは、どちらにフィルムロールR1,R2を装着するかを指定する選択ボタンが表示され、上段のフィルムロールR1が選択されると、移動ユニット51は、フィルムフィーダ6から離れる方向に水平移動して、移動ユニット51の右側に作業スペースを確保する(図2参照)。これにより、上段のフィルムロールR1から帯状フィルムF1を引き出す操作と、引き出された帯状フィルムF1のフィルム引き渡しユニット70への装着とが可能となる。
また、下段のフィルムロールR2が選択されると、移動ユニット51は、フィルムフィーダ6に接近して、移動ユニット51の左側に作業スペースを確保する(図2参照)。これにより、下段のフィルムロールR2から帯状フィルムF2を引き出す操作と、引き出された帯状フィルムF2のフィルム引き渡しユニット70への装着とが可能となる。
また、フィルム引き渡し手段5に装着されたフィルムF1(F2)をフィルムフィーダ6に引き渡すタイミングでも水平移動するが、これについては、後で詳述する。
移動ユニット51の手前側上面には、図5〜図7に示すように、固定式カッター10が取り付けられている。この固定式カッター10は、フィルム引き渡しユニット70に帯状フィルムF1(F2)の先端部をセットするときに、そこから引き出された先端部を所定の引き出し長さに切断するとともに、フィルム引き渡しユニット70に装着される帯状フィルムF1(F2)の手前側のエッジ部分Faを後述の窓口に位置させるものである。この固定式カッター10については、後で詳述する。
フィルム引き渡しユニット70は、図5〜図8に示すように、第1把持ユニット71と第2把持ユニット72と、これらを支持して回動させる回転軸70aとを備え、帯状フィルムF1、F2の先端部をこれらの把持ユニット71、72にセットするときは、回転軸70aを回転させて、第1把持ユニット71と第2把持ユニット72を、図8に示す姿勢に、すなわち、回転軸70aの中心を通る垂線Lに対して、両把持ユニット71、72が左右対称となる姿勢(第3姿勢)にする。
<第1把持ユニット>
第1把持ユニット71は、フィルムF1の幅方向全幅を把持する長さに設定され、図9に示すように、2枚の差込板157,158と、図8の一方向回転ローラ159とを有する。
図9に示すように、各差込板157,158には、複数の切欠き53a〜53hが形成され、これらの切欠き53a〜53hは、帯状フィルムF1をフィルムフィーダ6に受け渡す際に、フィルムフィーダ6の後述する上ベルト24と下ベルト23との間に入り込むスペースとなる。また、各差込板157,158には、フィルムF1と接する面に、凹凸部157a,158aが形成されている(図8参照)。
一方向回転ローラ159は、一方向にのみ回転するローラであって(図8の矢印A1参照)、差込板157の長手方向(フィルム幅方向)に複数個設けられて、両差込板157,158の間を通る帯状フィルムF1が下方へ抜け落ちないようになっている。この回転ローラ159は、樹脂製であるが、その表面には、ニッケル等の金属メッキが施されて、帯状フィルムF1に対するグリップ力が強化されている。
第2把持ユニット72も第1把持ユニット71と同じ構成であって、2枚の差込板257,258と、一方向回転ローラ259とを備える。
第2把持ユニットの一方の差込板258は、奥側のヒンジを中心として他方の差込板257に近接離反するようになっている。すなわち、差込板258は、差込板257に対して開閉可能で、前述の第3姿勢では、図4に破線で示すように、フィルムフィーダ6から遠ざかる方向に扇状に開くことができる。また、両差込板257、258を閉じると、互いに連結されてロックされるようになっている。この両差込板257、25を開放させた状態でフィルムロールR2から引き出された帯状フィルムF2を両差込板257、258の間に通してから、固定式カッター10まで運び、そこで帯状フィルムF2の先端部を切除する。そして、開放状態にある差込板258を他方の差込板257に重ねて閉じると、両差込板257、258から引き出された帯状フィルムF2は、適切な引き出し長さとなって両差込板257、258の間に把持されるとともに、把持された帯状フィルムF2の手前側エッジ部分Faが差込板257、258の手前側の切欠き53a(窓口)を通ってそれと重なるようになっている(図9参照)。
一方向回転ローラ259は、差込板258の長手方向(フィルム幅方向)に沿って複数
個設けられて、帯状フィルムF2を下方へ抜け落ちないようにしている(図8参照)。
モータ52は、回転軸70aを回転させるとともに、各把持ユニット71、72を設定角度に保持するもので、後述する制御手段9の制御によって駆動制御される。例えば、上段のフィルムロールR1から帯状フィルムF1を繰り出す場合は、モータ52によって回転軸70aが駆動されて、第1把持ユニット71を水平姿勢にする(図6、図16参照)。また、下段のフィルムロールR2から帯状フィルムF2を繰り出す場合は、モータ52によって回転軸70aが駆動されて、第2把持ユニット72を水平姿勢にする(図7、図20参照)。
さらに、初期状態において、上段と下段の何れか一方のフィルムロールR1、R2が選択された場合、或いは、使用状態において、フィルムロールR1(R2)のフィルム切れが検知された場合は、第1把持ユニット71および第2把持ユニット72が、垂線Lに対して対称な位置に来るように回転軸70aが駆動される(図8、図15、図19参照)。この第3姿勢において、図1に示すフィルム交換扉1dが開放されると、安全スイッチが働いて装置全体が停止状態となり、この状態でフィルムロールR1(R2)の交換と、フィルムロールR1(R2)から引き出した帯状フィルムF1(F2)のフィルム引き渡し手段5へのセット操作が可能となる。
フィルムフィーダ6は、フィルム引き渡し手段5から帯状フィルムF1(F2)を受け取り、それをフィルムの幅方向へ伸展しながら包装ステーション3へ搬送するもので、図4に示すように、手前側の第1フィーダユニット61と、奥側の第2フィーダユニット62と、これらの相対距離を変える第1フィーダ移動ユニット63及び第2フィーダ移動ユニット64と、両フィーダユニット61、62のベルトを走行させるフィーダ駆動ユニット65とから構成される。
第1フィーダユニット61と第2フィーダユニット62の長手方向両端には、図3、図4に示す一対のスライドシャフト66,67が設けられ、この両シャフト66,67にこれらのフィーダユニット61、62がそれぞれスライド可能に取り付けられて、フィルム幅方向に相対移動可能にされている。また、第1フィーダユニット61は、第1フィーダ移動ユニット63に、第2フィーダユニット62は、第2フィーダ移動ユニット64にそれぞれ連結されて、スライドシャフト66,67に沿って移動可能にされている。
第1フィーダユニット61の構成と第2フィーダユニット62の構成とは、概ね同一であるので、以下では、図10〜図12を用いて、第1フィーダユニット61の構成を説明するが、第2フィーダユニット62も同じ符合の構成要素を備えている。
導入ユニット22は、下ベルト23と上ベルト24との間に、フィルムF1(F2)を導入するもので、図10に示すように、第1フィーダユニット61のフィルム受け取り位置において、平面視で下ベルト23と重なる位置に配置されている。
また、導入プーリ22aには、図12に示す上ベルト24が掛けられ、この導入プーリ22aが下ベルト23のプーリ21bに当接して回転力が付与されると、上ベルト24が走行するようになっている。
帯状フィルムF1(F2)に下側から当接する下ベルト23は、図12に示すように、上流側のプーリ21bと、下流側のプーリ21cとに掛け渡されて、下流側のプーリ21cの回転により、下ベルト23を走行させるように構成されている。この下流側のプーリ21cは、フィーダ駆動ユニット65に連結されて、前述のロール保持部41、42の回転に同期して回転するようになっている。
上ベルト24は、下ベルト23の上に乗り、下ベルト23から動力が伝達されて従動する。この上ベルト24も、図12に示す複数のプーリ22a、22bに掛け渡されて、上下のベルト23、24の間にフィルムF1(F2)を挟み込んだ状態で走行する。
クランプには、上流側に配置された上流域クランプ25と、下流側に配置された下流域クランプ27と、これらの間に配置された中流域クランプ26とがある。これらのクランプ25〜27は、平面上でベルト23,24からずれた位置に、具体的には、フィルムの幅方向に対してベルト23,24の内側に配置されている。また、これらのクランプ25〜27の下方には、受け板21aが配置され、この受け板21aと各クランプ25〜27とでフィルムF1(F2)を挟持するようになっている。
第1フィーダユニット61の下方に取り付けられた第1フィーダ移動ユニット63は、図3に示すように、駆動モータ63aと、それによって駆動されるベルト63bとを有し、ベルト63bは、第1フィーダユニット61に連結されて、それをフィルムの幅方向に移動させる。
カッター7は、フィルム引き渡し手段5とフィルムフィーダ6との間に掛かる帯状フィルムF1(F2)を上下に切断するもので、フィルムフィーダ6が帯状フィルムを所定量搬送したタイミングでカッター7が上下に作動して、フィルム引き渡し手段5とフィルムフィーダ6との間の帯状フィルムF1(F2)を切断する。
シール手段8は、折り込み機構37により被包装物の底面側に折り込まれたフィルムF
1(F2)を熱シールするとともに、包装済みの被包装物を排出する。
固定式カッター10は、図5〜図7に示すように、移動フレーム51の手前上面に取り付けられている。その取り付け位置は、図9の差込板157、158に設けられた切欠き53aの上下に対応する位置に定められている。これにより、帯状フィルムF1(F2)の先端部をフィルムロールR1(R2)から引き出して差込板157,158(257、258)の間を通し、それを固定式カッター10まで持って行くと、その時点で帯状フィルムF1(F2)の手前側エッジ部分Faは、図9に示すように、切欠き53a(窓口)を被う位置に位置決めされる。
図1において、制御手段9は、コンピュータで構成され、表示パネル9a、操作キー9b等を有して、包装装置1全体を制御する。その制御動作については、後述するが、制御手段9が計量器2aから物品Gの質量を入力すると、それに基づいて物品Gの価格を算出し、それをラベルプリンター11に出力する。ラベルプリンター11は、入力した情報に基づいて、値付けラベルに重量、価格、商品名等を印字して発行し、発行されたラベルをラベル貼付機12に渡す。ラベル貼付機12は、印字されたラベルをラップされた被包装物上に貼付する。こうしたラベルプリンター11とラベル貼付機12とは、図1に示すように、包装ステーション3の直上に設置されている。
なお、オペレータのパネル操作には、包装する物品Gや使用するトレーの特定の他、フィルムロールR1(R2)の上段、下段の選択がある。
次に、包装装置1にフィルムロールR1(R2)をセットするときの操作について説明する。
フィルムロールR1(R2)が本体1aに装着されていないとき、或いは、フィルム切れが検知されたときは、表示パネル9aにエラーメッセージが表示される。そのエラーメーメッセージを解除すると、制御手段9は、初期状態では、上段、下段のどちら側にフィルムロールR1(R2)をセットするかを問う選択ボタンを表示パネル9aに表示する。そして、初期状態において、上段のフィルムロールR1が選択された場合、或いは、通常の使用状態において、センサが上段のフィルム切れを検知した場合は、制御手段9は、まず、回転軸70aを駆動してフィルム引き渡しユニット70を第3姿勢に変えながら、移動フレーム51を本体1aから離れた位置に移動させる。これにより、フィルムロールR1から帯状フィルムF1が引き出せるスペースと、引き出された帯状フィルムF1をセットするペースとが確保される。
また、下段のフィルムロールR2が選択された場合、或いは、センサが下段のフィルム切れを検知した場合は、制御手段9は、回転軸70aを駆動してフィルム引き渡しユニット70を第3姿勢に変えながら、移動フレーム51を本体1a側へ移動させる。これにより、フィルムロールR2から帯状フィルムF2が引き出せるスペースと、引き出された帯状フィルムF2をセットするスペースとが確保される。
次に、オペレータがフィルム交換扉1dを開くと、図示しない安全スイッチが作動して、装置内の各駆動部分への電力供給が絶たれ、作業中における駆動部の誤作動が防止される。
次に、オペレータは、装着したフィルムロールR1,R2に対応する側の把持ユニット71(72)の一方の差込板158(258)開ける(図4の点線で示す状態を参照)。すると、両差込板157、158(257、258)は、正面側から見て開放状態となるため、開放された両差込板157、158(257、258)の間に、フィルムロールR1(R2)から引き出した帯状フィルムF1(F2)の先端部を通し、続いて、その先端部を移動フレーム51上の固定式カッター10の根元10aに巻きつけて切除する。
次に、オペレータがフィルム交換扉1dを閉め、センサがそれを検出すると、制御手段9は、第3姿勢のフィルム引き渡し手段70を回動させて、第1姿勢に、或いは、第2姿勢に切り替えて、選択された側の差込板157、158(257、258)を水平姿勢に或いは新たにフィルムがセットされた側の差込板157、158(257、258)を水平姿勢にする。続いて、制御手段9は、第1フィーダユニット61の導入ユニット22を切欠き53a位置に、第2フィーダユニット62の導入ユニット22を切欠き53b位置に移動させる。ただし、第1フィーダユニット61の初期位置は、切欠き53a位置にあるので、そこに位置する場合は、第1フィーダユニット61は、移動しない。
次に、制御手段9は、導入ユニット22を上方に回動させて、下ベルト23と導入ユニット22との間に隙間を形成する。続いて、退避させた移動フレーム51をフィルムフィーダ6側へ移動させて、前記隙間に差込板157、158(257、258)の切欠け53a、53bを差し込む。同時に第1フィーダユニット61の導入ユニット22を下向きに回動させて下ベルト23を走行させる。すると、第1フィーダユニット61の上ベルト24も走行するようになって、帯状フィルムF1(F2)を第1フィーダユニット61の上下ベルト23、24で挟持しながら下流側へ搬送する。その際、差込板157、158(257、258)にセットされた帯状フィルムF1(F2)は、図9に示すように、手前側の先端部のみが切欠け53aに掛かり、そこから斜めに延びてフィルムロールR1(R2)に繋がるので、切欠き53bに位置する第2フィーダユニット62には、帯状フィルムF1(F2)が遅れて到達することになる。
第2フィーダユニット62が帯状フィルムF1(F2)を挟持すると、制御手段9は、第2フィーダ移動ユニット64を作動させて第2フィーダユニット62を第1フィーダユニット61から遠ざけていく。これにより、両フィーダユニット61、62に引き渡された帯状フィルムF1(F2)は、フィルム幅方向に伸展されながら下流側へ搬送される。
そして、帯状フィルムF1(F2)が予め登録されたフィルム長だけ搬送出されると、制御手段9は、カッター7を作動させて帯状フィルムF1(F2)をフィルムロールR1(R2)から切り離し、続いて、フィルム駆動ユニット65を停止する。これにより、分離されたフィルムF1(F2)は、包装ステーション3の手前で停止し、それに続く後続の帯状フィルムF1(F2)は、フィルム引き渡しユニット70に保持される。
次にオペレータは、フィルム交換扉1dを開けて包装ステーション3の手前で停止した先行フィルムF1(F2)を取り除く。そして、再びフィルム交換扉1dを閉じる。これで、一連のフィルムセット操作が完了する。
次に、図15〜図22を用いて、フィルム引き渡し手段5からフィルムフィーダ6へフィルムF1(F2)を引き渡す処理について説明する。
なお、図15〜図18には、フィルムF1が選択されている場合のフィルム引き渡し処理を示し、図19〜図22には、フィルムF2が選択されている場合のフィルム引き渡し処理を示す。
次に、図23〜図26を用いて、フィルムがセットされた後の包装装置1の動作を簡単に説明する。
まず、物品Gを特定する呼び出しコードを包装装置1に入力すると、その物品Gの包装条件(フィルムの幅と長さ、トレーサイズ、被包装物の高さ)が記憶手段から読み出されて制御手段9にセットされる。その状態で、物品Gが収容されたトレーTを計量器2aに載せると(図23参照)、計量器2aが被包装物の質量を計測し、その出力が制御手段9に入力されると、制御手段9は、移動フレーム51を移動させて、帯状フィルムF1(F2)をフィルム引き渡し手段5からフィルムフィーダ6へ引き渡すとともに、チェーンコンベア2bを駆動させて、計量された被包装物をリフター機構30の支持部材33上へ押し出す。(図24参照)。
上記実施形態では、装置本体1aの左側にフィルムロールR1(R2)を装着する一例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、フィルムロールを本体1aの右側に装着できるようにしてもよいし、両サイドに装着できるようにしてもよい。また、フィルムロールを上下2段ではなく、1段だけに、或いは、3段以上設けるようにしてもよい。
3 包装ステーション
5 フィルム引き渡し手段
6 フィルムフィーダ
10 固定式カッター
23 下ベルト
24 上ベルト
51 移動フレーム
53a 切欠き(窓口)
157(257) 差込板
158(258) 差込板
F1(F2) フィルム(帯状フィルム)
R1(R2) フィルムロール
G 物品(被包装物)
T トレー
Claims (3)
- 包装ステーションにおいて緊張保持されたフィルムに対して被包装物を下方から押し上げて被包装物にフィルムを被せ、被包装物から食み出るフイムルの周縁を被包装物の底面側に折り込んで包装する包装装置であって、フィルムロールから引き出された帯状フィルムの先端部を把持し、それをフィルムフィーダに引き渡すフィルム引き渡し手段と、このフィルム引き渡し手段から引き渡された帯状フィルムをフィルム幅方向に伸展しながらフィルム長手方向に搬送する前記フィルムフィーダと、前記フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムの先端部を切除する固定式カッターとを備え、前記フィルム引き渡し手段には、前記帯状フィルムを把持してそれを前記フィルムフィーダに引き渡す窓口が形成され、前記フィルムロールから引き出される帯状フィルムが前記フィルム引き渡し手段を介して前記固定式カッターまで引き出されて切除されると、前記フィルム引き渡し手段から引き出された帯状フィルムが所定の長さとなり、かつ、その引き出された帯状フィルムが前記窓口に位置するように、前記固定式カッターの取り付け位置が設定されていることを特徴とする包装装置。
- 前記フィルムフィーダは、前記帯状フィルムを上下から挟んで搬送する上下のベルトを備え、前記フィルム引き渡し手段は、前記帯状フィルムを2枚の板の間に挟んで把持し、それを前記上下のベルト間に差し込む一対の差込板を備え、その差込板の前記上下のベルトが入り込む位置には、把持した帯状フィルムを露出させる前記窓口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装装置。
- 前記窓口は、前記差込板に形成された切欠きであることを特徴する請求項2に記載の包装装置。
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