JP2003079370A - ベロ毒素i型に特異的に吸着し得るアプタマーおよびその取得法 - Google Patents

ベロ毒素i型に特異的に吸着し得るアプタマーおよびその取得法

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JP2003079370A JP2002195378A JP2002195378A JP2003079370A JP 2003079370 A JP2003079370 A JP 2003079370A JP 2002195378 A JP2002195378 A JP 2002195378A JP 2002195378 A JP2002195378 A JP 2002195378A JP 2003079370 A JP2003079370 A JP 2003079370A
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Itaru Yanagihara
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Takeshi Nakanishi
豪 中西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素のI型
を標的分子として特異的に認識して吸着し得る新規アフ
ィニティーリガンド、すなわちアプタマーを取得する方
法およびアプタマーを提供する。 【解決手段】 アフィニティークロマトグラフィーを利
用したインビトロセレクション法によって、ベロ毒素I
型に特異的に吸着し得るアプタマーを取得する方法であ
って、上記アフィニティークロマトグラフィーに、ベロ
毒素I型のアミノ酸配列、好ましくはベロ毒素I型のア
ミノ酸配列から選ばれる、3個〜30個のアミノ酸から
なるアミノ酸配列を有するペプチドを固定化した担体を
用いる方法、およびそれによって得られたアプタマーで
ある一本鎖核酸分子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベロ毒素I型に特
異的に吸着し得る一本鎖核酸分子(アプタマー)ならび
にその取得方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ベロ毒素(Verotoxin)は、腸管出血性大
腸菌が産生する毒素であり、アミノ酸配列の違いからI
型とII型とに類別される。これら毒素は1個のAサブ
ユニットと5個のBサブユニットとから形成されてお
り、Bサブユニットにより腸管上皮細胞上に存在するレ
セプターを認識して結合し、細胞内でAサブユニットが
rRNAに結合してタンパク合成阻害を起こすことが知
られている。ベロ毒素I型とベロ毒素II型とは、生物
学的性状が非常に類似しているが、物理化学的性状およ
び免疫学的性状を互いに異にするものであり、ベロ毒素
I型は、志賀赤痢菌(Shigella dysenterae)1型菌の
産生する志賀毒素(Shiga toxin)と同一の毒素であり、S
higa-like toxin(SLT)などとも呼ばれるものである。こ
のようなベロ毒素I型を選択的に認識することができる
高アフィニティーリガンドの開発は、ベロ毒素I型の検
出や定量、さらにはベロ毒素I型の中和や捕捉などに好
適に使用できる点から、非常に重要である。
【0003】従来、高アフィニティーリガンドを取得す
る方法としては、抗原抗体反応の高い特異性を利用して
抗体を作製する手法が一般に採られていた。しかし毒素
に対する抗体作製の場合、感作動物への毒性から、ホル
ムアルデヒド処理や熱処理により無毒化した形で免疫を
行うのが常法である。ただしこの場合、上記処理による
構造変化から、親和性の高いアフィニティーリガンドの
取得は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、腸管出血性大腸菌が産生するベロ毒素のI型を
標的分子として特異的に認識して吸着し得る新規アフィ
ニティーリガンドを取得する方法およびアフィニティー
リガンドを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、近年の進化分子
工学の発達により開発された、ランダムなオリゴヌクレ
オチドライブラリーから蛋白質等の標的分子に対して高
いアフィニティーを有する核酸分子、すなわちアプタマ
ーをスクリーニングする、インビトロセレクション法
(in vitro selection method)、あるいはSELEX
(Systematic evolution of ligands by exponential e
nrichment)などと呼ばれる技術を利用して上記のアフ
ィニティーリガンドを取得し得ることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は以下のとおりである。 (1)アフィニティークロマトグラフィーを利用したイ
ンビトロセレクション法によって、ベロ毒素I型に特異
的に吸着し得るアプタマーを取得する方法であって、上
記アフィニティークロマトグラフィーに、ベロ毒素I型
のアミノ酸配列を有するペプチドを固定化した担体を用
いることを特徴とする方法。 (2)ベロ毒素I型のアミノ酸配列を有するペプチド
が、ベロ毒素I型のアミノ酸配列から選ばれる、3個〜
30個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を有するペプチ
ドである、上記(1)記載の方法。 (3)該ペプチドを固定化した担体を充填してなるアフ
ィニティーカラムを用いることを特徴とする、上記
(1)記載の方法。 (4)該ペプチドが、配列表配列番号1に示されるアミ
ノ酸配列を有するものである、上記(1)記載の方法。 (5)該ペプチドが、N側末端またはC側末端に6個の
ヒスチジンを有し、該6個のヒスチジンを介して担体に
固定化されてなることを特徴とする、上記(1)記載の
方法。 (6)上記(1)記載の方法によって取得されたアプタ
マーである一本鎖核酸分子。 (7)アフィニティークロマトグラフィーを利用したイ
ンビトロセレクション法によって、ベロ毒素I型に特異
的に吸着し得るアプタマーを取得する方法であって、上
記アフィニティークロマトグラフィーに、ベロ毒素I型
のアミノ酸配列から選ばれる、3個〜30個のアミノ酸
からなるアミノ酸配列を有するペプチドを固定化したア
フィニティーカラムを用いることを特徴とする方法。 (8)上記ペプチドが、配列表配列番号1に示されるア
ミノ酸配列を有するものである、上記(7)記載の方
法。 (9)上記ペプチドが、N側末端またはC側末端に6個
のヒスチジンを有し、該6個のヒスチジンを介してアフ
ィニティーカラムに固定化されていることを特徴とす
る、上記(7)または(8)に記載の方法。 (10)上記(7)〜(9)のいずれかに記載の方法に
よって取得されたアプタマーである一本鎖核酸分子。 (11)ベロ毒素I型に特異的に吸着し得るアプタマー
であって、下記(a)〜(e)のいずれかの塩基配列を
含むことを特徴とする一本鎖核酸分子。 (a)配列表配列番号3に示される塩基配列中塩基番号
38〜96で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
NAの場合、配列中のTはUである。) (b)配列表配列番号4に示される塩基配列中塩基番号
38〜96で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
NAの場合、配列中のTはUである。) (c)配列表配列番号5に示される塩基配列中塩基番号
40〜88で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
NAの場合、配列中のTはUである。) (d)配列表配列番号6に示される塩基配列中塩基番号
39〜82で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
NAの場合、配列中のTはUである。) (e)上記(a)〜(d)のいずれかの塩基配列におい
て、1または数個の塩基が欠失、置換、挿入または付加
された配列 (12)核酸がDNAである上記(11)記載の一本鎖
核酸分子。
【0007】本明細書において「インビトロセレクショ
ン法(in vitro selectionmethod)」とは、ランダムに合
成した一本鎖オリゴヌクレオチドライブラリーから、特
定の機能を有する(たとえば、標的物質に特異的に吸着
する)一本鎖オリゴヌクレオチドを分離し、これを増幅
し、さらに上記特定の機能を有する一本鎖オリゴヌクレ
オチドを分離するという選抜プロセスを繰り返し実施す
ることによって、特定の機能を有する核酸分子を取得す
る方法を指す。ランダムオリゴヌクレオチドライブラリ
ーから、特定の標的物質に特異的に吸着し得る核酸分子
(アプタマー)を取得したい場合、上記吸着能を有する
核酸分子を分離する方法としては、たとえば、標的物質
を固定化したアフィニティーカラムを用いたアフィニテ
ィークロマトグラフィーが挙げられる。
【0008】また本明細書中における「アプタマー」と
は、特定の標的物質に対する特異的な吸着能を有する一
本鎖核酸分子を指すものとする。本明細書中におけるア
プタマーは、上記のインビトロセレクション法によって
取得されたものに限定されない。
【0009】本明細書において「アフィニティークロマ
トグラフィー」とは、生体物質の示す特異的な相互作用
(親和性)を利用した分離法を指し、その分離手段は特
に限定されず、通常当分野で実施される種々の手法が用
いられる。具体的にはアフィニティーカラムを用いたア
フィニティークロマトグラフィーが挙げられ、当該方法
は標的物質を固定化した担体を充填したアフィニティ
ーカラム(以下、便宜上標的物質を固定化したアフィニ
ティーカラムということもある)に、該標的物質に特異
的に吸着可能な物質および/または吸着できない物質を
アプライする処理と、アプライ後、洗浄用緩衝液にて
カラムを洗浄して上記吸着可能物質と非吸着物質とを分
離する処理(洗浄処理)と、洗浄処理の後に溶出用緩
衝液にて、吸着可能物質とカラムに固定化した標的物質
との間の結合力を弱めて、吸着可能物質を溶出させる処
理(溶出処理)とを少なくとも含有するものとする。こ
こで、標的物質を固定化する担体としては、アフィニテ
ィークロマトグラフィー、特にアフィニティーカラムク
ロマトグラフィーで用いられる公知のものが挙げられ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のベロ毒素I型に特異的に吸着し得るア
プタマーを取得する方法の好ましい一例の処理動作を説
明するためのフローチャートである。まずステップs1
では、DNA/RNA自動合成機を用い、常法に従って
約30塩基〜約80塩基の予め決められた長さのランダ
ム領域を含む一本鎖オリゴヌクレオチド(以下、ssN
tという場合もある。)のライブラリーを作成する。該
ライブラリーには1013〜1014種類もしくはそれ以上
のssNtが含まれていることが好ましい。
【0011】後述するステップs2、s3におけるPC
R増幅を容易にするために、各ssNtはランダム領域
の両端に共通のプライミング部位(すなわち、5’末端
にセンスプライマーと相同な配列および3’末端にアン
チセンスプライマーと相補的な配列)を有するように設
計することが好ましい(ここで「センス」および「アン
チセンス」プライマーは、それぞれ元のssNtおよび
その相補鎖を増幅するためのプライマーである。)。こ
のようなプライミング部位は、それぞれ約15塩基〜約
40塩基、好ましくは約15塩基〜約30塩基で、それ
らに対応するPCRプライマーが好適なプライマーの一
般的条件を満たすように設計することが好ましい。
【0012】また、選抜後のアプタマーを適当なベクタ
ーにサブクローニングする必要がある場合、当該クロー
ニングを容易にするために、該プライミング部位は適当
な制限酵素認識部位を含んでいてもよい。しかしなが
ら、図1に示す例のように非対称PCRにより一本鎖オ
リゴヌクレオチドが大部分となるように増幅を行う場合
には、サブクローニングすることなくダイレクトにアプ
タマーの配列を決定することができる。
【0013】続くステップs2では、得られたssNt
ライブラリーを鋳型として、ssNtの両端のプライミ
ング部位に対応するセンスおよびアンチセンスプライマ
ーを用い、二本鎖オリゴヌクレオチド(以下、dsNt
という場合もある。)を増幅する。このdsNtの増幅
は、常法に従ってPCRにて実施できる。
【0014】図1に示す例では、続くステップs3にお
いて、上記PCRにより増幅dsNtライブラリーにつ
いてセンスプライマーのみを用いた非対称PCRを行
い、センス鎖(すなわち元のssNt)のみが増幅され
たssNtのプールを調製する。これは、アプタマー
が、特有の二次構造を形成し得る一本鎖核酸分子である
という構造的、配列的特徴に基づいて、標的物質への特
異的な吸着能を有すると考えられており、したがって後
述するステップs4〜s6におけるアフィニティークロ
マトグラフィーの前に所定の二次構造を形成した一本鎖
の状態で存在しなければならないためである。
【0015】非対称PCRにより増幅されたssNtは
アガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動によ
り精製することができる。所望により、電気泳動に先立
ってPCR産物をエタノール沈殿して濃縮することもで
きる。所望のssNtに対応するバンドを含むゲル部分
を回収し、常法に従ってssNtを精製する。アフィニ
ティークロマトグラフィーに先立って、ssNtを90
℃以上で変性させ、常温になるまで放冷して適切な二次
構造を形成させる。
【0016】なお本発明においては、上記例のステップ
s2のPCRおよびステップs3の非対称PCRに換え
て、センスプライマーをアンチセンスプライマーに対し
て大過剰(たとえば50〜100:1程度)に加えてP
CRを行うことによって、センス鎖のみが増幅されたs
sNtプールを調製してもよい。
【0017】続くステップs4、ステップs5およびス
テップs6は、特定のペプチドを固定化したアフィニテ
ィーカラムを用いた、アフィニティークロマトグラフィ
ーの一連の処理である。本発明において重要なことは、
このアフィニティーカラムに固定化するペプチドとし
て、ベロ毒素I型のアミノ酸配列を有するペプチド、特
にベロ毒素I型のアミノ酸配列から選ばれる、3個〜3
0個のアミノ酸、好ましくは5個〜25個のアミノ酸か
らなるアミノ酸配列を有するペプチドを使用することで
ある。かかるペプチドは、高次構造下では外側に位置し
アプタマ−の認識が可能な部分であることが好ましい。
ベロ毒素I型は、1個のAサブユニットと5個のBサブ
ユニットとから形成されるが、これらAサブユニット、
Bサブユニットともにそのアミノ酸配列は当分野におい
て公知である(Aサブユニットは293個のアミノ酸か
らなり、Bサブユニットは69個のアミノ酸からな
る。)。本発明においては、このベロ毒素I型のアミノ
酸配列を有するペプチドを担体に固定化する。当該ペプ
チドはその大きさや親和性の強さ等により好ましくはベ
ロ毒素I型の部分アミノ酸配列であり、より好ましく
は、3個〜30個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を選
択し、このアミノ酸配列を有するペプチドをアフィニテ
ィーカラムに固定化する。本発明において使用されるペ
プチドは、当業者が通常行うように、ペプチド自動合成
装置で合成できるが、天然由来のものであっても、また
半合成のものであってもかまわず、任意の方法により入
手可能である。上記ベロ毒素I型由来のアミノ酸配列に
おけるアミノ酸が3個未満であると、アフィニティーク
ロマトグラフィーによりアプタマーを選抜するためのア
フィニティーを充分に発揮することができないというよ
うな不具合がある。またベロ毒素I型由来のアミノ酸配
列におけるアミノ酸が30個を超えると、該ペプチドの
合成が困難となってしまい、また非特異的な吸着が増加
してアプタマーの選抜が困難となってしまう不具合があ
る。当該ペプチドのアミノ酸配列は、ベロ毒素I型のA
サブユニット、Bサブユニットのどちら由来のアミノ酸
配列であってもよい。
【0018】なお本発明において使用するペプチドは、
上記のベロ毒素I型由来でアフィニティーの呈示を阻害
しないものであればよい。例えばベロ毒素I型由来の3
個〜30個のアミノ酸を有するアミノ酸配列(以下、
「高アフィニティー領域」ということがある。)による
アフィニティーの呈示を阻害しないものであれば、N側
末端および/またはC側末端にさらにアミノ酸残基を有
していてよい。但し、上記高アフィニティー領域による
アフィニティーの観点からは、上記アミノ酸残基が付加
されているか否かに関わらず、ペプチドの総アミノ酸数
が3個〜30個のアミノ酸を有するものであるのが好ま
しく、5個〜25個のアミノ酸を有するものであるのが
より好ましい。
【0019】本発明において使用されるペプチドにおけ
る高アフィニティー領域は、下記のアミノ酸配列である
ことが好ましい。 N-Leu-Ser-Ala-Gln-Ile-Thr-Gly-Met-Thr-Val-Thr-Ile-
Lys-Thr-Asn-Ala-Cys-His-C(配列番号1) 上記配列番号1のアミノ酸配列は、ベロ毒素I型のBサ
ブユニットの一部のアミノ酸配列であるが、高次構造を
とるベロ毒素I型において外側に位置し、抗原性を呈示
する領域であると考えられる。
【0020】また本発明においては、上記ペプチドは、
N側末端またはC側末端に6個のヒスチジン(ヒスチジ
ンタグ)を有し、該ヒスチジンタグを介して固定化され
ているのが好ましい。言い換えると、ペプチドの高アフ
ィニティー領域を除く残余のアミノ酸残基において、該
アミノ酸残基が上記アミノ酸配列領域のN側末端にある
場合にはそのN側末端が、該アミノ酸残基が上記アミノ
酸配列領域のC側末端にある場合にはそのC側末端が、
該アミノ酸残基が上記アミノ酸配列領域の両方の末端に
ある場合にはそのN側末端またはC側末端が、ヒスチジ
ンタグを有するものであり、このヒスチジンタグを介し
てアフィニティーカラムに固定化されているのが好まし
い。上記ヒスチジンタグをさらに有することによって、
ヒスチジンのイミダゾール基がニッケルイオン錯体また
はコバルトイオン錯体と強く結合することができ、さら
にイミダゾールの添加またはpHの低下によって容易に
アフィニティーリガンドの溶出が行えるので、ニッケル
イオン錯体またはコバルトイオン錯体を安定に保持した
支持体を用いたアフィニティーカラムにより、調整が容
易で安定したアフィニティークロマトグラフィーが可能
となる。上記ニッケルイオン錯体またはコバルトイオン
錯体としては、従来公知のものを好適に使用することが
できる。本発明において使用されるペプチドは、上記の
配列番号1のアミノ酸配列のN側末端に6個のヒスチジ
ンが付加した配列からなり(配列表配列番号2)、ヒス
チジンタグを介して、ニッケルイオン錯体との結合によ
ってアフィニティーカラムに固定化されるのが好まし
い。
【0021】本発明においては、ステップs4〜s6の
アフィニティーカラムクロマトグラフィーに、上記ペプ
チドを固定化したビーズやゲル固相を充填したアフィニ
ティーカラムを使用する。カラム充填剤としては、シリ
カゲル、セファロースゲルなどが挙げられる。
【0022】上記のようにステップs4、ステップs5
およびステップs6は、上記ペプチドを固定化したアフ
ィニティーカラムを用いた、アフィニティークロマトグ
ラフィーの一連の処理である。すなわち、ステップs4
ではステップs3で得られた適切な二次構造をとったs
sNtを、上記ペプチドを固定化したアフィニティーカ
ラムへアプライする処理、ステップs5ではアフィニテ
ィーカラムを洗浄して上記ペプチドに吸着しなかった核
酸分子(以下、「非吸着核酸分子」ということがあ
る。)を分離させる処理(洗浄処理)、ステップs6で
は上記ペプチドに特異的に吸着した核酸分子(以下、
「吸着核酸分子」ということがある。)をアフィニティ
ーカラムから溶出させる処理(溶出処理)が行われる。
このように本発明におけるインビトロセレクション法
は、上記ペプチドを固定化したアフィニティーカラムを
用いた、アフィニティークロマトグラフィーを利用し
て、吸着核酸分子と非吸着核酸分子とを分離する。上記
洗浄処理に用いる洗浄用の緩衝液、ならびに上記溶出処
理に用いる溶出用の緩衝液は、当分野において従来から
広く用いられてきているものをそれぞれ用いればよい。
溶出用緩衝液は、洗浄用緩衝液にイミダゾールを添加し
たものであってもよい。
【0023】上記のようなステップs4〜s6を経て得
られた吸着核酸分子について、上記のPCR増幅(ステ
ップs2)、非対称PCR(ステップs3)および上記
ペプチドを固定化してなるアフィニティーカラムを用い
たアフィニティークロマトグラフィー(ステップs4〜
s6)のサイクルを、少なくとも5回、好ましくは7〜
15回程度行うことにより、本発明のアプタマーを得る
ことができる。
【0024】得られたアプタマーは、常法にしたがって
二本鎖とした後、プライミング部位中に構築された制限
酵素認識部位を用いて、また平滑末端化して、あるいは
TAクローニング法により適当なベクター中にサブクロ
ーニングすることができ、マキサム・ギルバート法また
はジデオキシ法によりその塩基配列を決定することがで
きる。あるいは得られた一本鎖アプタマーをサブクロー
ニングすることなくダイレクトにシークエンスすること
もできる。
【0025】上記のような本発明の方法によれば、従来
取得が困難であった、ベロ毒素I型を標的物質として特
異的に認識して吸着し得るアフィニティーリガンドを効
率よく取得することができる。
【0026】ベロ毒素I型に特異的に吸着し得る本発明
のアプタマーは、一本鎖のDNAまたはRNA、好まし
くは一本鎖DNAである。その長さは特に制限されない
が、好ましくは約30塩基〜約120塩基である。
【0027】本発明のアプタマーは、その好ましい実施
態様において、配列表配列番号3に示される塩基配列中
塩基番号38〜96で示される塩基配列、配列表配列番
号4に示される塩基配列中塩基番号38〜96で示され
る塩基配列、配列表配列番号5に示される塩基配列中塩
基番号40〜88で示される塩基配列、配列表配列番号
6に示される塩基配列中塩基番号39〜82で示される
塩基配列からなる群より選択される塩基配列(但し、該
核酸分子がRNAの場合、該配列中のTはUである。)
を実質的に含むものである。ここで「実質的に含む」と
は、上記のいずれかの塩基配列そのものを含むか、ある
いは上記のいずれかの塩基配列において、1または数個
の塩基が欠失、置換、挿入または付加され且つベロ毒素
I型特異的な吸着能を保持する配列を含むことを意味す
る。
【0028】上記の塩基配列を実質的に含む一本鎖核酸
分子(アプタマー)は、上述した本発明の方法によって
調製されたものでなくてもよく、いかなる方法によって
も調製することができるが、上述した本発明の方法によ
って調製されたものであるのが好ましい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範囲
を何ら限定するものではない。
【0030】実施例1 〔1〕増幅された一本鎖DNA(ssDNA)ライブラ
リーの作製 (1)DNA自動合成機を用いて、59merをランダ
ム領域とした以下の鋳型DNAと、センス(P1)プラ
イマーおよびアンチセンス(P2)プライマーを合成し
た(ステップs1)。 鋳型:5'-TAGGGAATTCGTCGACGGATCC-N59-CTGCAGGTCGACGC
ATGCGCCG-3’(配列番号7) P1:5'-TAATACGACTCACTATAGGGAATTCGTCGACGGAT-3'
(配列番号8) P2:5'-CGGCGCATGCGTCGACCTG-3' (配列番号9) (2)上記の鋳型DNAを、P1およびP2プライマー
を用いてPCRにより増幅した(ステップs2)。反応
液組成および反応条件は以下の通りである。 反応液組成 蒸留水 73.5μl 10×PCRバッファー* 10 μl 20mM dNTPs 1 μl 10μM P1プライマー 5 μl 10μM P2プライマー 5 μl 1μg/ml 鋳型DNA 5 μl Ex TaqTM DNAポリメラーゼ 0.5μl(2.5単位) * 10×PCRバッファー組成 100mM Tris−HCl(pH8.5) 500mM KCl 20mM MgCl2 反応条件 最初の変性 :94℃,1分 変性 :94℃,15秒 アニーリング:55℃,15秒 10サイクル 伸長 :72℃,15秒 最後の伸長 :72℃,6分 (3)上記PCR産物を鋳型として、P1のみをプライ
マーに用いて非対称PCRを行った(ステップs3)。
最終的にPCR産物が2ml得られるように調製した
(100μl×20本)。反応液組成および反応条件は
以下の通りである。 反応液組成 蒸留水 78.5μl 10×PCRバッファー 10 μl 20mM dNTPs 1 μl 10μM P1プライマー 5 μl 1μg/ml 鋳型DNA 5 μl Ex TaqTM DNAポリメラーゼ 0.5μl(2.5単位) 反応条件 最初の変性 :94℃,1分 変性 :94℃,15秒 アニーリング:55℃,15秒 40サイクル 伸長 :72℃,15秒 最後の伸長 :72℃,6分
【0031】PCR反応液を400μlずつ5本のマイ
クロチューブに分注し、それぞれに10M酢酸アンモニ
ウム80μl、99.5%エタノール1mlを加えて軽
く混和し、−80℃で20分間放置した。15,000
rpmで15分間遠心し、70%エタノールでリンス、
15,000rpmで10分間遠心した後、沈澱を減圧
乾燥した。滅菌蒸留水20μlを加え、激しくボルテッ
クスして沈澱を溶解した後、ゲルローディングバッファ
ー(95%ホルムアミド,0.5mM EDTA(pH
8.0),0.025% STS,0.025%キシレ
ンシアノール,0.025%ブロモフェノールブルー)
20μlを加えてさらによくボルテックスした。これを
90℃で3分間処理して変性させ氷中で急冷した後、ポ
リアクリルアミドゲル上の電気泳動(150V,50
分)に付した。エチジウムブロマイド液中に約5分間浸
漬した後水洗し、トランスイルミネーター上でバンドを
検出し、目的のバンドを含むゲル部分を切り出して破砕
した。溶出バッファー(0.5M酢酸アンモニウム,1
0mM酢酸マグネシウム,1mM EDTA(pH8.
0),0.1% STS)800μlを加えて3時間振
盪した後、フィルターに通して濾液を回収した。
【0032】〔2〕アフィニティーカラムクロマトグラ
フィー (1)上記〔1〕で得られたDNAをエタノール沈殿さ
せ、減圧乾燥後、蒸留水100μlに溶解し、2×結合
バッファー(200mM Tris−HCl,400m
M NaCl,50mM KCl,20mM MgCl
2(pH8.0))100μlを加えてよく混合し、2
60nmでの吸光度を測定した。該DNA溶液を90℃
で5分間処理して変性させた後、そのままゆっくりと自
然冷却してホールディングさせた。吸光度の変化により
二次構造の形成を確認した。 (2)ベロ毒素I型Bサブユニット内のペプチドを、ペ
プチド自動合成装置を用いて合成した。N側末端に6個
のヒスチジンを付加して合成を行い、以下のアミノ酸配
列の合成ペプチドを得た。N-His-His-His-His-His-His-
Leu-Ser-Ala-Gln-Ile-Thr-Gly-Met-Thr-Val-Thr-Ile-Ly
s-Thr-Asn-Ala-Cys-His-C(配列番号2) (3)カラム材への上記ペプチドの固定化は、以下のよ
うに行った。10μgの上記ペプチドを1×結合バッフ
ァー(100mM Tris−HCl,200mM N
aCl,25mM KCl,10mM MgCl2(p
H8.0))800μlに溶解し、NTA−Ni2+アガ
ロースゲル200μlを加え、室温で1時間振盪した。
固定化したゲルを8mm×5mmのカラムに充填し、約
20倍量の1×結合バッファーで洗浄し、平衡化した
(このときに出てくる液をベースラインとして用い
た。)。 (4)上記(1)で得られたDNAサンプルをカラムに
アプライした後、コックを開いて溶出液をマイクロチュ
ーブに受け取り、再度カラムにアプライした(ステップ
s4)。この操作を3回繰り返した後、室温にて30分
間放置した。1×結合バッファー5mlを注いでコック
を開き、約12滴(約650μl)ずつ6フラクション
をマイクロチューブに分取した(ステップs5)。一度
コックを閉じた後、溶出バッファー(100mM Tr
is−HCl,200mM NaCl,25mM KC
l,10mM MgCl2(pH8.0)+250mM
イミダゾール)を注ぎコックを開いた。溶出液をマイク
ロチューブに受け取り、再度カラムに戻した。この操作
を3回繰り返すことによりバッファーを溶出バッファー
で置換した。再びコックを開き、12滴ずつ3フラクシ
ョンをマイクロチューブに分取した(ステップs6)。
該溶出液を400μlずつに分け、それぞれグリコーゲ
ン2μlを加えた後、エタノール沈殿させ、減圧乾燥さ
せた。該沈殿を水15μlによく溶解させた。
【0033】〔3〕ベロ毒素I型特異的DNAアプタマ
ーの同定 上記〔1〕(2)〜〔2〕(4)の各操作(ステップs
2〜s6)の各操作を12回繰り返して行った。該操作
により選抜された5種のベロ毒素I型特異的な一本鎖D
NAアプタマーの塩基配列を、ジデオキシ法により決定
した。決定された各クローンのランダム領域の塩基配列
は、以下のとおりであった。 クローン1:5'-GACATTTGAAACCGTCCTATACGGGTCGGTGGGCT
TAGACGTCTTCTTCGCCCTAAATT-3’(配列番号3の塩基番号
38〜96) クローン2:5'-GTGTTGGGAGTTGGCCTTGGGCGACCCATGCACAG
TAGGGCATCACGCTTGGGCTAAAC-3’(配列番号4の塩基番号
38〜96) クローン3:5'-AGGGTTTCGGGAGGTCAACTAATGGGTTGTCGTTT
ACTGGGCCGCCCAA-3’(配列番号5の塩基番号40〜8
8) クローン4:5'-TTTAATTAATTCAAGTAAATCGGGCACCTTCGTCT
CTTATGTTT-3’(配列番号6の塩基番号39〜82)
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ベロ毒素I型を標的分子として認識して特異的
に吸着し得る新規アフィニティーリガンド、すなわちア
プタマーを取得する方法およびアプタマーを提供するこ
とができる。本発明のアプタマーは、ベロ毒素I型を特
異的に認識して吸着できるので、ベロ毒素I型の検出、
定量、さらにはベロ毒素I型の中和や捕捉などに好適に
使用でき、極めて有用である。
【0035】
【配列表フリーテキスト】配列番号3:インビトロセレ
クション法によりスクリーニングされた、ベロ毒素I型
に対する一本鎖DNAアプタマー。 配列番号4:インビトロセレクション法によりスクリー
ニングされた、ベロ毒素I型に対する一本鎖DNAアプ
タマー。 配列番号5:インビトロセレクション法によりスクリー
ニングされた、ベロ毒素I型に対する一本鎖DNAアプ
タマー。 配列番号6:インビトロセレクション法によりスクリー
ニングされた、ベロ毒素I型に対する一本鎖DNAアプ
タマー。 配列番号7:A,G,CまたはTPCRプライミング部
位に挟まれた59merランダム領域を含む一本鎖DN
A。 配列番号8:配列番号7のDNA配列を増幅するための
PCRプライマー(センス)として作用すべく設計され
たオリゴDNA。 配列番号9:配列番号7のDNA配列を増幅するための
PCRプライマー(アンチセンス)として作用すべく設
計されたオリゴDNA。
【0036】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Nitto Denko Corporation <120> Aptamer capable of specifically adsorbing to Verotoxin-I and meth od for obtaining the aptamer <130> A5513 <150> JP 2001-203856 <151> 2001-07-04 <160> 10 <210> 1 <211> 18 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> peptide <400> 1 Leu Ser Ala Gln Ile Thr Gly Met Thr Val Thr Ile Lys Thr Asn Ala 1 5 10 15 Cys His <210> 2 <211> 24 <212> PRT <213> Artificial Sequence <400> 2 His His His His His His Leu Ser Ala Gln Ile Thr Gly Met Thr Val 1 5 10 15 Thr Ile Lys Thr Asn Ala Cys His 20 <210> 3 <211> 119 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Single strand DNA aptamer to Verotoxin-I, screened by in vitro sel ection method. <400> 3 taatacgact cactataggg aattcgtcga cggatccgac atttgaaacc gtcctatacg 60 ggtcggtggg cttagacgtc ttcttcgccc taaattctgc aggtcgacgc atgctgccg 119 <210> 4 <211> 118 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Single strand DNA aptamer to Verotoxin-I, screened by in vitro sel ection method. <400> 4 taatacgact cactataggg aattcgtcga cggatccgtg ttgggagttg gccttgggcg 60 acccatgcac agtagggcat cacgcttggg ctaaacctac aggtcgacgc atgcgccg 118 <210> 5 <211> 110 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Single strand DNA aptamer to Verotoxin-I, screened by in vitro sel ection method. <400> 5 gtaatacgac tcactatagg gaattcgtcc gacggatcca gggtttcggg aggtcaacta 60 atgggttgtc gtttactggg ccgcccaact gcaggtcgac gcatgcgccg 110 <210> 6 <211> 104 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Single strand DNA aptamer to Verotoxin-I, screened by in vitro sel ection method. <400> 6 taatacgact cactataggg aattcgtcga cggattcctt taattaattc aagtaaatcg 60 ggcaccttcg tctcttatgt ttctgcaggt cgacgcatgc gccg 104 <210> 7 <211> 103 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <221> unsure <222> (23)..(81) <223> A,G,C or T <220> <223> Single strand DNA containing 59mer random region flanked with PCR priming sites. <400> 7 tagggaattc gtcgacggat ccnnnnnnnn nnnnnnnnnn nnnnnnnnnn nnnnnnnnnn 60 nnnnnnnnnn nnnnnnnnnn nctgcaggtc gacgcatgcg ccg 103 <210> 8 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligo-DNA designed to act as PCR primer (sense) for amplification of DNA sequence of SEQ ID NO: 7. <400> 8 taatacgact cactataggg aattcgtcga cggat 35 <210> 9 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Oligo-DNA designed to act as PCR primer (antisense) for amplificat ion of DNA sequence of SEQ ID NO: 7. <400> 9 cggcgcatgc gtcgacctg 19
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベロ毒素I型に特異的に吸着し得るア
プタマーを取得する方法の好ましい一例の処理動作を説
明するためのフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 昭雄 大阪府豊中市上野坂1−10−22 (72)発明者 福崎 英一郎 大阪府吹田市佐竹台4−2−2 (72)発明者 本田 武司 大阪府茨木市西中条町3−29 (72)発明者 柳原 格 大阪府吹田市山田北14−37−105 (72)発明者 中西 豪 大阪府八尾市陽光園1−9−15 秀和レジ デンス204 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA05 CA11 HA14

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アフィニティークロマトグラフィーを利
    用したインビトロセレクション法によって、ベロ毒素I
    型に特異的に吸着し得るアプタマーを取得する方法であ
    って、 上記アフィニティークロマトグラフィーに、ベロ毒素I
    型のアミノ酸配列を有するペプチドを固定化した担体を
    用いることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ベロ毒素I型のアミノ酸配列を有するペ
    プチドが、ベロ毒素I型のアミノ酸配列から選ばれる、
    3個〜30個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を有する
    ペプチドである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該ペプチドを固定化した担体を充填して
    なるアフィニティーカラムを用いることを特徴とする、
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該ペプチドが、配列表配列番号1に示さ
    れるアミノ酸配列を有するものである、請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 該ペプチドが、N側末端またはC側末端
    に6個のヒスチジンを有し、該6個のヒスチジンを介し
    て担体に固定化されてなることを特徴とする、請求項1
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の方法によって取得された
    アプタマーである一本鎖核酸分子。
  7. 【請求項7】 アフィニティークロマトグラフィーを利
    用したインビトロセレクション法によって、ベロ毒素I
    型に特異的に吸着し得るアプタマーを取得する方法であ
    って、 上記アフィニティークロマトグラフィーに、ベロ毒素I
    型のアミノ酸配列から選ばれる、3個〜30個のアミノ
    酸からなるアミノ酸配列を有するペプチドを固定化した
    アフィニティーカラムを用いることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 上記ペプチドが、配列表配列番号1に示
    されるアミノ酸配列を有するものである、請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 上記ペプチドが、N側末端またはC側末
    端に6個のヒスチジンを有し、該6個のヒスチジンを介
    してアフィニティーカラムに固定化されていることを特
    徴とする、請求項7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    方法によって取得されたアプタマーである一本鎖核酸分
    子。
  11. 【請求項11】 ベロ毒素I型に特異的に吸着し得るア
    プタマーであって、下記(a)〜(e)のいずれかの塩
    基配列を含むことを特徴とする一本鎖核酸分子。 (a)配列表配列番号3に示される塩基配列中塩基番号
    38〜96で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
    NAの場合、配列中のTはUである。) (b)配列表配列番号4に示される塩基配列中塩基番号
    38〜96で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
    NAの場合、配列中のTはUである。) (c)配列表配列番号5に示される塩基配列中塩基番号
    40〜88で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
    NAの場合、配列中のTはUである。) (d)配列表配列番号6に示される塩基配列中塩基番号
    39〜82で示される塩基配列(但し、該核酸分子がR
    NAの場合、配列中のTはUである。) (e)上記(a)〜(d)のいずれかの塩基配列におい
    て、1または数個の塩基が欠失、置換、挿入または付加
    された配列
  12. 【請求項12】 核酸がDNAである請求項11記載の
    一本鎖核酸分子。
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